ゲスト
(ka0000)
蒼の世界に帰りたい!
マスター:のどか

- シナリオ形態
- ショート
- 難易度
- 普通
- オプション
-
- 参加費
1,000
- 参加制限
- -
- 参加人数
- 4~6人
- サポート
- 0~0人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 5日
- 締切
- 2014/07/02 22:00
- 完成日
- 2014/07/05 10:09
みんなの思い出
思い出設定されたOMC商品がありません。
オープニング
「あ~もう、ルミちゃん退屈!」
ハンターオフィスで一人の少女が叫ぶ。
その声に一瞬何事かと周囲がざわつくが、すぐに何事も無かったかのような喧騒に包まれる。
彼女の名はルミ。LH044事件に巻き込まれクリムゾンウェストへと飛ばされた人間の一人である。リアルブルーの人間の例に漏れず彼女も豊富なマテリアルを有し、『魔術師』のクラスに覚醒した。
おとぎ話じみたこの世界や自分の力の存在にはじめの内はそれなりの興味を示していたものの人間『飽き』というものは来るもので、とりわけリアルブルーの知人の間では飽きっぽい性格で名の知れたルミにとっては既にその周期が迫ってきていた。
「やっぱルミちゃんは泥に塗れて魔物と戦ってるよりもスポットライトを浴びて燦々と輝いてる方が似合ってるものね☆」
きゃは、と誰に向けたのか分からないキメポーズと共に数瞬の間が訪れる。
そうして大きなため息を一つつくと、どかっと椅子に腰掛けた。
「あぁ……元の世界に返りたいなぁ。あっちの皆、元気にしてるかなぁ」
空ろな表情でオフィスの天井を見上げながらそう独り言ちるルミ。事件に巻き込まれクリムゾンウェストへ飛ばされてしまったことは仕方が無い、それは分かっている。しかしその理不尽な境遇に適応できるかと言えばそれはまた別の話で、彼女もまたそう言った種類の人間の一人だった。蒼い世界への未練を捨てきれない、紅い世界での生き方を決めかねている、そんな迷い多き人間の。
「――っていうウワサがあるんだけどさ、知ってる?」
不意に近くのテーブルから聞こえてきた雑談の内容にルミの瞳に生気が宿る。
ガタリと椅子を鳴らして立ち上がると、すぐ傍のテーブルに向かってづかづかと迫ってゆく。それにまだ気付いていないテーブルの主達(2人の女性ハンターのようだ)は楽しそうに雑談の続きを繰り広げる。
ルミはその間に割って入るように迫ると、ドンとその手のひらをテーブルに打ち付けた。
突然のことに飛び上がる二人の女性ハンター。おそるおそる突然の介入者の存在を伺うと、そには悪鬼迫る形相のルミの姿があった。
「あ、あの……何か?」
そのあまりの迫力に震える声で問いかける女性ハンター。
ルミはユラリと揺らぐその瞳で女性ハンター達の瞳を捕らえると、にっこりと営業スマイルを浮かべながらも低く唸るような声で言った。
「その話……く・わ・し・く♪」
その様子に完全に縮こまってしまったハンター達はルミに事の顛末を洗いざらいを話し、ようやくその恐怖から開放されたのだった。
「――そんな噂があったんだ」
話を聞き終わったルミは足早にオフィスの依頼『斡旋』受付へと向かっていた。
「噂だかなんだか知らないけど、可能性があるなら賭けてやるわよ。だって……あの世界に帰りたいから」
そう、強い意志を言葉にして口にするルミ。彼女の聞いた『噂』とはこんなものだった。
――北の鍾乳洞の奥は蒼の世界に繋がっているらしい。最深部まで行った事のある者は居ないが実際洞窟には蒼の世界の物品が多数転がっている、と。
その後、オフィスに胡散臭い依頼が一つ張り出された。内容は以下の通りである。
『ルミちゃんとドキドキ鍾乳洞探検!』
こんなにかわいい女の子のルミちゃんと一緒に誰も行った事の無い鍾乳洞を探検しませんか?
強い敵が居るって話もあるけれど、先にはとんでもないお宝が眠っているかも……!?
みんなの参加、まってま~す(はぁと)
ハンターオフィスで一人の少女が叫ぶ。
その声に一瞬何事かと周囲がざわつくが、すぐに何事も無かったかのような喧騒に包まれる。
彼女の名はルミ。LH044事件に巻き込まれクリムゾンウェストへと飛ばされた人間の一人である。リアルブルーの人間の例に漏れず彼女も豊富なマテリアルを有し、『魔術師』のクラスに覚醒した。
おとぎ話じみたこの世界や自分の力の存在にはじめの内はそれなりの興味を示していたものの人間『飽き』というものは来るもので、とりわけリアルブルーの知人の間では飽きっぽい性格で名の知れたルミにとっては既にその周期が迫ってきていた。
「やっぱルミちゃんは泥に塗れて魔物と戦ってるよりもスポットライトを浴びて燦々と輝いてる方が似合ってるものね☆」
きゃは、と誰に向けたのか分からないキメポーズと共に数瞬の間が訪れる。
そうして大きなため息を一つつくと、どかっと椅子に腰掛けた。
「あぁ……元の世界に返りたいなぁ。あっちの皆、元気にしてるかなぁ」
空ろな表情でオフィスの天井を見上げながらそう独り言ちるルミ。事件に巻き込まれクリムゾンウェストへ飛ばされてしまったことは仕方が無い、それは分かっている。しかしその理不尽な境遇に適応できるかと言えばそれはまた別の話で、彼女もまたそう言った種類の人間の一人だった。蒼い世界への未練を捨てきれない、紅い世界での生き方を決めかねている、そんな迷い多き人間の。
「――っていうウワサがあるんだけどさ、知ってる?」
不意に近くのテーブルから聞こえてきた雑談の内容にルミの瞳に生気が宿る。
ガタリと椅子を鳴らして立ち上がると、すぐ傍のテーブルに向かってづかづかと迫ってゆく。それにまだ気付いていないテーブルの主達(2人の女性ハンターのようだ)は楽しそうに雑談の続きを繰り広げる。
ルミはその間に割って入るように迫ると、ドンとその手のひらをテーブルに打ち付けた。
突然のことに飛び上がる二人の女性ハンター。おそるおそる突然の介入者の存在を伺うと、そには悪鬼迫る形相のルミの姿があった。
「あ、あの……何か?」
そのあまりの迫力に震える声で問いかける女性ハンター。
ルミはユラリと揺らぐその瞳で女性ハンター達の瞳を捕らえると、にっこりと営業スマイルを浮かべながらも低く唸るような声で言った。
「その話……く・わ・し・く♪」
その様子に完全に縮こまってしまったハンター達はルミに事の顛末を洗いざらいを話し、ようやくその恐怖から開放されたのだった。
「――そんな噂があったんだ」
話を聞き終わったルミは足早にオフィスの依頼『斡旋』受付へと向かっていた。
「噂だかなんだか知らないけど、可能性があるなら賭けてやるわよ。だって……あの世界に帰りたいから」
そう、強い意志を言葉にして口にするルミ。彼女の聞いた『噂』とはこんなものだった。
――北の鍾乳洞の奥は蒼の世界に繋がっているらしい。最深部まで行った事のある者は居ないが実際洞窟には蒼の世界の物品が多数転がっている、と。
その後、オフィスに胡散臭い依頼が一つ張り出された。内容は以下の通りである。
『ルミちゃんとドキドキ鍾乳洞探検!』
こんなにかわいい女の子のルミちゃんと一緒に誰も行った事の無い鍾乳洞を探検しませんか?
強い敵が居るって話もあるけれど、先にはとんでもないお宝が眠っているかも……!?
みんなの参加、まってま~す(はぁと)
リプレイ本文
●じゃじゃ馬娘の依頼
「今日はルミちゃんの為に集まってくれてありがと~☆」
きゃは☆ と集合場所のハンターズオフィス前でウインク&キメポーズで出迎えたルミの前に6人のハンター達が集まっていた。胡散臭いと思いながらも彼女の依頼を引き受け、集まってくれた心優しきハンター達である。
「鍾乳洞にはリアルブルーの品々が転がっていると聞いて来たのですが……」
そんなハンターの一人、エカテリーナ(ka0628)が子供のようなややのほほんとした空気で際どくルミの挨拶をスルーしながらおずおずと声を上げた。
「もー、ノリ悪いよー」
ルミは頬を膨らませてあからさまに機嫌を悪くしてみせる。
「でも、そのウワサはホントっぽいよ。実際、周辺でいろいろ発見してる人が居るみたいだし……」
「なるほど……それは楽しみです」
エカテリーナはニッコリと微笑み返す。
「それで、依頼にありました『とんでもないお宝』とは何なのでしょう?」
星乙女 和(ka2037)の問いにルミは一瞬言葉を閉ざす。言うべきか言うまいか迷っているようで、それでも暫くして静かに口を開いた。
「もしも……もしも、さ」
――リアルブルーに繋がる道があるとしたらどう思う?
その言葉に4人は……いや、この場に居る全員が声を失った。
「それはつまり……あの世界へ帰れるという事ですか?」
かすかに、和の声が期待に弾む。
「いや、逆に拙者もサムライの国を目指せるということでござるか!?」
和とはまた違った意味でシオン・アガホ(ka0117)の声も上ずった。
「ウワサ、あくまで可能性なんだけどね。でももしそんな方法があるとしたら……」
そのルミの言葉に久延毘 大二郎(ka1771)は抑えきれずに笑みを零した。
「ククク……そうだよルミ君、こんな依頼を待っていたのだよ!」
その一声にルミは一瞬ビクリと体を震わせる。
「誰にもその先を暴かれていない洞窟……その先に蒼の世界への道があると? 面白い!」
両手を広げそう叫ぶ久延毘の目には知的好奇心に溢れた爛々とした輝きが灯っていた。
意気揚々と期待に胸を膨らませる4人のハンター。そんなハンター達を前に、ルミは不意にその顔を伏せると小さく呟いた。
「どんなウワサに賭けてでも……絶対に帰ってやるんだから」
そんな様子をじーっと観察していたハンターが2人。
「ふぅーん。中々、大変……っていうか、面白そうな娘だよね♪」
そう言って少女・レベッカ・ヘルフリッヒ(ka0617)は傍らの女性にぎゅっと抱きつく。
抱きつかれた女性・ヴィーズリーベ・メーベルナッハ(ka0115)もまたその言葉に頷くと、静かにルミを見やり興味の視線を送っていた。
●じゃじゃ馬娘の冒険
ハンター達は依頼主であるルミと共に件の鍾乳洞へと足を踏み入れた。
闇に閉ざされたその洞穴でランタンやLEDのライトの明かりだけを頼りに奥を目指す。ゴツゴツとした岩肌のおかげで非常に足場は悪く思うように先に進まない部分もあるものの、一時の冒険にハンター達は思い思いの時間を過ごしていた。
「音に聞こえるサムライの国、楽しみでござるのう」
「サムライ……と言うべきかは分かりませんが、少なくともその魂を受け継いでいる方々はいらっしゃると思いますよ」
「うむ、その魂と心意気は絶えること無く人から人へと伝播されて行くと言う。是非とも拙者もその師事にあやかりたいものでござる」
そう言って目を輝かせるシオンの姿を見て、和はくすくすと楽しげな笑みを漏らす。
「シオンさんのサムライへの憧れ、私のソラへの憧れに似ていますね。もっとも私は限りなく近い場所に居たはずなのに、気づけば果てしなく遠い所へ来てしまいました……」
そう、それぞれの想いを語り合う二人。シオンはリアルブルーの書物で見たサムライの事、自分がそれに強く感銘を受けた事。和には夢がある事、広大な星の海に大きな希望を抱いていた事。
それらは一途に、蒼の世界へ渡りたいという想いへ繋がっていた。
「そう言えば、ルミさんはどうしてリアルブルーへ?」
自然な流れで口に出た和の言葉に、ルミはくるりと振り返ると営業用とは違うどこか高揚した表情で微笑んだ。
「友達に会いたいの。大事な、大事な友達なんだ」
と言うや否や、照らされた光の中からルミの姿が消えた。同時にズデンという転倒音。どうやら後ろを向いて歩いた拍子に躓いて転んだらしい。明かりを向けると盛大に尻餅をついたルミの姿が照らし出された。
「いった~い! もう、歩きにくすぎるわよここ!」
道が舗装されていない鍾乳洞に歩きやすさを求めるほうが間違っているというものだが。
「元の世界に帰りたい、その気持ちが分からんな。帰るか否かと聞かれれば答えはハッキリしている。ノーだ」
そんな彼女の姿を横目に久延毘がはキッパリと言い切った。
「衣類の切れ端に……コレは時計か? 流石に壊れていて使い物にならなんか」
周辺を散策しながら奥を目指す彼は目に付く付く物品を拾い上げ、ライトで照らしてその物品を品定める。
「意匠からも、確かにこれらは我々の世界から来た物品のように見える。明確に縁も無い地にこれだけのものが集まっている、と言うのはなんとも不可解かつ興味深い話だな」
そう言って明らかにガラクタであるような物品はその場に捨て置く。
この世界に溢れる未知の物、事象、そのすべてをその目に焼き付けたい。この洞穴の中はまさしく、そういった謎に満ち溢れているのだ。彼の好奇心が靡かないわけが無い。
「――そう言えばエカテリーナ様は?」
不意に呟いたヴィーズリーベの言葉に全員がはっとする。そう言えば先ほどから彼女の姿が見えていない……気がする。
「エカテリーナ殿ぉ!」
咄嗟に上げたシオンの声が鍾乳洞に木霊する。しばらくして、コツコツと言う足音と共にランタンの炎の灯りが近づいて来た。
「ごめんなさい。つい、夢中になって……」
そう言いながら遅れて現れたエカテリーナ。その手には紙切れのようなものを握り締めていた。
「それは?」
興味深げに問いかける久延毘の問いに、エカテリーナはその紙切れを皆へと照らして見せる。
「このようなものを見つけまして……」
その小さな手に持っていたのは一枚の写真。軍服に身を包み、妻子と思われる人物達とにこやかな笑顔で写る若い男の写真だった。
「これは連合宙軍の軍服ですね」
咄嗟に口を開く和。それは彼女にとってはとても見慣れた服装だったからだ。
「同じ場所にこれも……」
そう言ってエカテリーナが掲げたのは錆びたドッグタグ。おそらくこの写真の主の持ち物なのだろう。
「やっぱり、ウワサは本当だったのね!」
証拠とも言えるべき物品にルミの声が弾む。
「ほら、早く先に進むわよ! この先がきっと、元の世界に繋がってる!」
そう言いながら先を目指そうとするルミ。しかしその行動を冷静にヴィーズリーベが制する。
「確かにリアルブルーの物品のようですね……しかし、この錆び方は……?」
「もう、何よ! 早く先に進むんだってば!」
歩みを止める一向にルミは苛立ちを隠せない。言葉にも若干棘を見せながら地団太を踏む。
「まぁまぁ、そんなに急がなくってもね?」
「時間は逃げていくわよ! 皆と居れない、私の時間は……!」
なだめるレベッカに対しそう叫んだルミの前に不意に白い何かが差し出される。乏しい灯りに照らされたそれは和の差し出したサンドイッチだった。
「お腹、減ってませんか? 中に入ってから結構時間、経ちましたものね」
差し出されたサンドイッチを見てルミが一掃怒りを露にしようとしたとき、グゥと正直なお腹の虫が本音を語る。その音にルミは俯いて押し黙ると、
「……食べる」
そう言って、おずおずと手を差し伸べた。
その時だった。
「――避けて!」
気づけたのはお惚けながらもずっと周囲に気を張っていたレベッカだけだった。不意に空気を切る轟音。視界を遮る黒い影。同時にルミの持っていたランタンが地面に落ち、ガラスの砕ける音と共にその灯火を失う。
「何……!?」
一瞬の出来事に瞬時に身を寄せ合い、獲物を抜き放つ6人。
唐突に鍾乳洞に響き渡る悲鳴。
闇雲ながら周囲を照らすライトの光に一瞬、彼女の姿が映った。
「ルミさん!」
照らし出されたのは真っ黒な太い縄のようなものに巻きつかれたルミの姿。
「アレが件の蟒蛇か」
間髪入れずに黒い物体を目掛けて放たれる銃弾、そして光の矢。黒い影は一瞬わななくと、ルミをその身から開放しずるりと闇の中へと溶け込んでゆく。
ルミは咳き込みながら合流すると、自身のマテリアルを活性化させ応急処置を施した。
「話に聞いてはいましたがこれは……」
暗い洞穴でところどころだけ照らされた蟒蛇はこちらの様子を伺うようにぐるりと周囲を取り囲むように這いずる。時折闇の中に照らし出される赤い舌先、光を反射する黒い鱗ががその恐怖を煽った。
「少々準備に手間取りますが」
「こちらも出し惜しみしていられませんね」
エカテリーナと和が自身の銃にマテリアルを流し込む。その間、シオンと久延毘がそれぞれの魔法で蟒蛇の長い身体を狙い打つ。
「ならばその有限なる時間を作るのが我々の役目という事だ」
「そういうことじゃの」
光と炎の二色の魔矢が蟒蛇の身体を襲う。
「こっちも隙を作るから、ヴィズちゃんよろしく♪」
そう言って放たれたレベッカの銃弾と共にヴィーズリーベが蟒蛇の懐に踏み込む。
「機導師だからと言って、何も機導術だけでは無いのです」
振り下ろされたクレイモアが巨大な腹を切り裂く。
が、その瞬間その長い尻尾の先にヴィーズリーベの足が捕らわれた。
そのまま宙吊りにそのしなやかな身体が晒し上げられてしまった。
「あらあら……困ったことになりました」
いたって冷静でとてもそうは見えないが、今度はヴィーズリーベがその万力の如き締め付けに襲われる。
「ヴィーズリーベさんを……離してください!」
踏み込んだエカテリーナの銃口からあふれ出る光の刃が蟒蛇の腹を再び切り裂く。
「これでも喰らうでござるよ! 斬……気弾!!」
放たれるシオンと久延毘の魔法の矢。そしてもう一本。
「これは、さっき助けて貰った分だから……!」
発動体を掲げるルミの指先から光の矢が放たれる。
間髪入れぬ連撃をものともせず、その真っ赤な大口がヴィーズリーベ目掛けて大きく開かれる。今まさに、彼女の身体がその口に飲み込まれようとした時だった。
「――お待たせしました!」
高らかと告げる和の姿。その蟒蛇を捉えるリボルバーに強い輝きが燈る。
「機導砲、出力最大―――斉射!!」
同時に銃口から放たれる光の束。純粋なるエネルギーと化したマテリアルの輝きが確かに真正面から蟒蛇の頭を、大きく開いた口をを捉えた。本能で危機を察したか、その輝きから逃れようと蟒蛇が身をよじる。しかし、その動きを赤い舌先を掠める銃声が制した。
「悪いけど、おとなしくしてて貰うよ♪」
レベッカの銃弾に回避の隙を失った蟒蛇は成す術無く光へと飲み込まれてゆく。やがてその身体から力が失われ、大きな地鳴りと共に巨大な身体を鍾乳洞に横たえたのだった。
●じゃじゃ馬娘の本音
障害を退けた一向はヴィーズリーベの怪我を気遣いながら鍾乳洞の先を目指す。
暫くすると唐突に風景が一変し、暗闇の中に光が灯る。
ヒカリゴケの一種か、青白く光る岩肌と煌く水面。
「これは……地底湖?」
不意に現れた神秘的な景色に一向は思わず見とれてしまう。
「ここで行き止まりのようじゃな」
湖の先は行き止まりとなっているようで、事実上ここが鍾乳洞の最深部のようだった。
この先に、どこかへ繋がっている様子は無い。
そんな光景を前に久延毘がポツリと呟いた。
「……なるほど、そういう事か」
「どうしたのですか……?」
「考えてみたまえ、こうして最深部へ至ったものの道は無い。そして、思い出してみたまえ。先ほどの蟒蛇だ」
久延毘は演説ぶるように両手を広げ、その答えを示唆する。
「ヤツは豊富なマテリアルを好むと言われていた……そのマテリアルを豊富に持つのは我々ハンターだ。それもとりわけ――」
「――リアルブルーの人間?」
「ご名答」
行き着いた答えに和は思わずはっとする。
「じゃあ、あの物品たちは……?」
「おそらくは蟒蛇に捕食された……先駆者達の遺品でしょうね」
そう言ったエカテリーナは先ほど拾った写真に静かに目を落とす。そこに写る家族は、とても幸せそうに微笑んでいた。
「じゃあ、噂は……?」
鳥が鳴くようなか細い声でルミが呟く。
「あくまで噂だったという事だったのだろう」
お手上げだ、と言った様子で久延毘が首を横に振る。
「ううむ、それは残念でござる……」
「まだ、この地でなすべきことがある、と神が……こちらでなら精霊が言っているのでしようね」
紡ぎ出された真実に、落胆を隠せないシオンと和。
しかしそれ以上に絶望、そして徒労の表情を見せるのはルミだった。
「そんな……そんなのってないよぉ……」
その場に崩れ落ち、その頬を一筋の涙が伝う。
彼女のこの依頼に掛ける情熱に一同は掛ける言葉を失う。
しかしそんなルミの姿を前に、そっと近づくのはレベッカだった。
「人と人の繋がりってやっぱり大事だと思うんだよね」
そう言いながら静かに手を差し出す。
「でもこっちの世界に繋がりを作っちゃいけないっていう……そんなことは無いんじゃないかな♪」
「え……?」
思いもよらない言葉にルミの不安を隠せない表情がレベッカを見つめる。
「んふふふっ♪ つまるところ、ボク達とも仲良くして欲しいなー、なんて?」
「私達で宜しければ存分に仲良くさせて頂きますよ……イロイロと♪」
そう言ってひしとルミの身体を後ろから抱きとめるヴィーズリーベ。
「あ、ヴィズちゃんばっかりずるい!」
そう言って、レベッカは逆に正面からルミへと寄り添う。
得てして二人の体に挟まれたルミは自分には見る影も無い合計4つのやわらかいモノに包まれた。
「ちょ、ちょっと、はーなーしーてー!」
「ああ私、男女どちらでもいける身です故」
「そういう問題じゃ無い~~~~!!」
そう言って嘘か真か妖美に微笑むヴィーズリーベに対し、いつの間にか本来の調子を取り戻したかのように頬を膨らませてじたばたと、まさしく『じゃじゃ馬』のように抵抗を見せるルミ。
そんな対応を見せながらも、断ち切られた繋がりを手繰り寄せようとして見ようとしていなかったもの、今では思い出となりつつある仲間との記憶が二人の姿に照らし合わせられて、雲をつかむ様に探していた答えがぼんやりと見え初めて居たのだろうか。
その表情は見てくれは不満を見せながらも、どこか憂いが晴れたかのように明るい、ここに居る誰もが知らぬ本来の彼女の表情のようにも見えた。
「今日はルミちゃんの為に集まってくれてありがと~☆」
きゃは☆ と集合場所のハンターズオフィス前でウインク&キメポーズで出迎えたルミの前に6人のハンター達が集まっていた。胡散臭いと思いながらも彼女の依頼を引き受け、集まってくれた心優しきハンター達である。
「鍾乳洞にはリアルブルーの品々が転がっていると聞いて来たのですが……」
そんなハンターの一人、エカテリーナ(ka0628)が子供のようなややのほほんとした空気で際どくルミの挨拶をスルーしながらおずおずと声を上げた。
「もー、ノリ悪いよー」
ルミは頬を膨らませてあからさまに機嫌を悪くしてみせる。
「でも、そのウワサはホントっぽいよ。実際、周辺でいろいろ発見してる人が居るみたいだし……」
「なるほど……それは楽しみです」
エカテリーナはニッコリと微笑み返す。
「それで、依頼にありました『とんでもないお宝』とは何なのでしょう?」
星乙女 和(ka2037)の問いにルミは一瞬言葉を閉ざす。言うべきか言うまいか迷っているようで、それでも暫くして静かに口を開いた。
「もしも……もしも、さ」
――リアルブルーに繋がる道があるとしたらどう思う?
その言葉に4人は……いや、この場に居る全員が声を失った。
「それはつまり……あの世界へ帰れるという事ですか?」
かすかに、和の声が期待に弾む。
「いや、逆に拙者もサムライの国を目指せるということでござるか!?」
和とはまた違った意味でシオン・アガホ(ka0117)の声も上ずった。
「ウワサ、あくまで可能性なんだけどね。でももしそんな方法があるとしたら……」
そのルミの言葉に久延毘 大二郎(ka1771)は抑えきれずに笑みを零した。
「ククク……そうだよルミ君、こんな依頼を待っていたのだよ!」
その一声にルミは一瞬ビクリと体を震わせる。
「誰にもその先を暴かれていない洞窟……その先に蒼の世界への道があると? 面白い!」
両手を広げそう叫ぶ久延毘の目には知的好奇心に溢れた爛々とした輝きが灯っていた。
意気揚々と期待に胸を膨らませる4人のハンター。そんなハンター達を前に、ルミは不意にその顔を伏せると小さく呟いた。
「どんなウワサに賭けてでも……絶対に帰ってやるんだから」
そんな様子をじーっと観察していたハンターが2人。
「ふぅーん。中々、大変……っていうか、面白そうな娘だよね♪」
そう言って少女・レベッカ・ヘルフリッヒ(ka0617)は傍らの女性にぎゅっと抱きつく。
抱きつかれた女性・ヴィーズリーベ・メーベルナッハ(ka0115)もまたその言葉に頷くと、静かにルミを見やり興味の視線を送っていた。
●じゃじゃ馬娘の冒険
ハンター達は依頼主であるルミと共に件の鍾乳洞へと足を踏み入れた。
闇に閉ざされたその洞穴でランタンやLEDのライトの明かりだけを頼りに奥を目指す。ゴツゴツとした岩肌のおかげで非常に足場は悪く思うように先に進まない部分もあるものの、一時の冒険にハンター達は思い思いの時間を過ごしていた。
「音に聞こえるサムライの国、楽しみでござるのう」
「サムライ……と言うべきかは分かりませんが、少なくともその魂を受け継いでいる方々はいらっしゃると思いますよ」
「うむ、その魂と心意気は絶えること無く人から人へと伝播されて行くと言う。是非とも拙者もその師事にあやかりたいものでござる」
そう言って目を輝かせるシオンの姿を見て、和はくすくすと楽しげな笑みを漏らす。
「シオンさんのサムライへの憧れ、私のソラへの憧れに似ていますね。もっとも私は限りなく近い場所に居たはずなのに、気づけば果てしなく遠い所へ来てしまいました……」
そう、それぞれの想いを語り合う二人。シオンはリアルブルーの書物で見たサムライの事、自分がそれに強く感銘を受けた事。和には夢がある事、広大な星の海に大きな希望を抱いていた事。
それらは一途に、蒼の世界へ渡りたいという想いへ繋がっていた。
「そう言えば、ルミさんはどうしてリアルブルーへ?」
自然な流れで口に出た和の言葉に、ルミはくるりと振り返ると営業用とは違うどこか高揚した表情で微笑んだ。
「友達に会いたいの。大事な、大事な友達なんだ」
と言うや否や、照らされた光の中からルミの姿が消えた。同時にズデンという転倒音。どうやら後ろを向いて歩いた拍子に躓いて転んだらしい。明かりを向けると盛大に尻餅をついたルミの姿が照らし出された。
「いった~い! もう、歩きにくすぎるわよここ!」
道が舗装されていない鍾乳洞に歩きやすさを求めるほうが間違っているというものだが。
「元の世界に帰りたい、その気持ちが分からんな。帰るか否かと聞かれれば答えはハッキリしている。ノーだ」
そんな彼女の姿を横目に久延毘がはキッパリと言い切った。
「衣類の切れ端に……コレは時計か? 流石に壊れていて使い物にならなんか」
周辺を散策しながら奥を目指す彼は目に付く付く物品を拾い上げ、ライトで照らしてその物品を品定める。
「意匠からも、確かにこれらは我々の世界から来た物品のように見える。明確に縁も無い地にこれだけのものが集まっている、と言うのはなんとも不可解かつ興味深い話だな」
そう言って明らかにガラクタであるような物品はその場に捨て置く。
この世界に溢れる未知の物、事象、そのすべてをその目に焼き付けたい。この洞穴の中はまさしく、そういった謎に満ち溢れているのだ。彼の好奇心が靡かないわけが無い。
「――そう言えばエカテリーナ様は?」
不意に呟いたヴィーズリーベの言葉に全員がはっとする。そう言えば先ほどから彼女の姿が見えていない……気がする。
「エカテリーナ殿ぉ!」
咄嗟に上げたシオンの声が鍾乳洞に木霊する。しばらくして、コツコツと言う足音と共にランタンの炎の灯りが近づいて来た。
「ごめんなさい。つい、夢中になって……」
そう言いながら遅れて現れたエカテリーナ。その手には紙切れのようなものを握り締めていた。
「それは?」
興味深げに問いかける久延毘の問いに、エカテリーナはその紙切れを皆へと照らして見せる。
「このようなものを見つけまして……」
その小さな手に持っていたのは一枚の写真。軍服に身を包み、妻子と思われる人物達とにこやかな笑顔で写る若い男の写真だった。
「これは連合宙軍の軍服ですね」
咄嗟に口を開く和。それは彼女にとってはとても見慣れた服装だったからだ。
「同じ場所にこれも……」
そう言ってエカテリーナが掲げたのは錆びたドッグタグ。おそらくこの写真の主の持ち物なのだろう。
「やっぱり、ウワサは本当だったのね!」
証拠とも言えるべき物品にルミの声が弾む。
「ほら、早く先に進むわよ! この先がきっと、元の世界に繋がってる!」
そう言いながら先を目指そうとするルミ。しかしその行動を冷静にヴィーズリーベが制する。
「確かにリアルブルーの物品のようですね……しかし、この錆び方は……?」
「もう、何よ! 早く先に進むんだってば!」
歩みを止める一向にルミは苛立ちを隠せない。言葉にも若干棘を見せながら地団太を踏む。
「まぁまぁ、そんなに急がなくってもね?」
「時間は逃げていくわよ! 皆と居れない、私の時間は……!」
なだめるレベッカに対しそう叫んだルミの前に不意に白い何かが差し出される。乏しい灯りに照らされたそれは和の差し出したサンドイッチだった。
「お腹、減ってませんか? 中に入ってから結構時間、経ちましたものね」
差し出されたサンドイッチを見てルミが一掃怒りを露にしようとしたとき、グゥと正直なお腹の虫が本音を語る。その音にルミは俯いて押し黙ると、
「……食べる」
そう言って、おずおずと手を差し伸べた。
その時だった。
「――避けて!」
気づけたのはお惚けながらもずっと周囲に気を張っていたレベッカだけだった。不意に空気を切る轟音。視界を遮る黒い影。同時にルミの持っていたランタンが地面に落ち、ガラスの砕ける音と共にその灯火を失う。
「何……!?」
一瞬の出来事に瞬時に身を寄せ合い、獲物を抜き放つ6人。
唐突に鍾乳洞に響き渡る悲鳴。
闇雲ながら周囲を照らすライトの光に一瞬、彼女の姿が映った。
「ルミさん!」
照らし出されたのは真っ黒な太い縄のようなものに巻きつかれたルミの姿。
「アレが件の蟒蛇か」
間髪入れずに黒い物体を目掛けて放たれる銃弾、そして光の矢。黒い影は一瞬わななくと、ルミをその身から開放しずるりと闇の中へと溶け込んでゆく。
ルミは咳き込みながら合流すると、自身のマテリアルを活性化させ応急処置を施した。
「話に聞いてはいましたがこれは……」
暗い洞穴でところどころだけ照らされた蟒蛇はこちらの様子を伺うようにぐるりと周囲を取り囲むように這いずる。時折闇の中に照らし出される赤い舌先、光を反射する黒い鱗ががその恐怖を煽った。
「少々準備に手間取りますが」
「こちらも出し惜しみしていられませんね」
エカテリーナと和が自身の銃にマテリアルを流し込む。その間、シオンと久延毘がそれぞれの魔法で蟒蛇の長い身体を狙い打つ。
「ならばその有限なる時間を作るのが我々の役目という事だ」
「そういうことじゃの」
光と炎の二色の魔矢が蟒蛇の身体を襲う。
「こっちも隙を作るから、ヴィズちゃんよろしく♪」
そう言って放たれたレベッカの銃弾と共にヴィーズリーベが蟒蛇の懐に踏み込む。
「機導師だからと言って、何も機導術だけでは無いのです」
振り下ろされたクレイモアが巨大な腹を切り裂く。
が、その瞬間その長い尻尾の先にヴィーズリーベの足が捕らわれた。
そのまま宙吊りにそのしなやかな身体が晒し上げられてしまった。
「あらあら……困ったことになりました」
いたって冷静でとてもそうは見えないが、今度はヴィーズリーベがその万力の如き締め付けに襲われる。
「ヴィーズリーベさんを……離してください!」
踏み込んだエカテリーナの銃口からあふれ出る光の刃が蟒蛇の腹を再び切り裂く。
「これでも喰らうでござるよ! 斬……気弾!!」
放たれるシオンと久延毘の魔法の矢。そしてもう一本。
「これは、さっき助けて貰った分だから……!」
発動体を掲げるルミの指先から光の矢が放たれる。
間髪入れぬ連撃をものともせず、その真っ赤な大口がヴィーズリーベ目掛けて大きく開かれる。今まさに、彼女の身体がその口に飲み込まれようとした時だった。
「――お待たせしました!」
高らかと告げる和の姿。その蟒蛇を捉えるリボルバーに強い輝きが燈る。
「機導砲、出力最大―――斉射!!」
同時に銃口から放たれる光の束。純粋なるエネルギーと化したマテリアルの輝きが確かに真正面から蟒蛇の頭を、大きく開いた口をを捉えた。本能で危機を察したか、その輝きから逃れようと蟒蛇が身をよじる。しかし、その動きを赤い舌先を掠める銃声が制した。
「悪いけど、おとなしくしてて貰うよ♪」
レベッカの銃弾に回避の隙を失った蟒蛇は成す術無く光へと飲み込まれてゆく。やがてその身体から力が失われ、大きな地鳴りと共に巨大な身体を鍾乳洞に横たえたのだった。
●じゃじゃ馬娘の本音
障害を退けた一向はヴィーズリーベの怪我を気遣いながら鍾乳洞の先を目指す。
暫くすると唐突に風景が一変し、暗闇の中に光が灯る。
ヒカリゴケの一種か、青白く光る岩肌と煌く水面。
「これは……地底湖?」
不意に現れた神秘的な景色に一向は思わず見とれてしまう。
「ここで行き止まりのようじゃな」
湖の先は行き止まりとなっているようで、事実上ここが鍾乳洞の最深部のようだった。
この先に、どこかへ繋がっている様子は無い。
そんな光景を前に久延毘がポツリと呟いた。
「……なるほど、そういう事か」
「どうしたのですか……?」
「考えてみたまえ、こうして最深部へ至ったものの道は無い。そして、思い出してみたまえ。先ほどの蟒蛇だ」
久延毘は演説ぶるように両手を広げ、その答えを示唆する。
「ヤツは豊富なマテリアルを好むと言われていた……そのマテリアルを豊富に持つのは我々ハンターだ。それもとりわけ――」
「――リアルブルーの人間?」
「ご名答」
行き着いた答えに和は思わずはっとする。
「じゃあ、あの物品たちは……?」
「おそらくは蟒蛇に捕食された……先駆者達の遺品でしょうね」
そう言ったエカテリーナは先ほど拾った写真に静かに目を落とす。そこに写る家族は、とても幸せそうに微笑んでいた。
「じゃあ、噂は……?」
鳥が鳴くようなか細い声でルミが呟く。
「あくまで噂だったという事だったのだろう」
お手上げだ、と言った様子で久延毘が首を横に振る。
「ううむ、それは残念でござる……」
「まだ、この地でなすべきことがある、と神が……こちらでなら精霊が言っているのでしようね」
紡ぎ出された真実に、落胆を隠せないシオンと和。
しかしそれ以上に絶望、そして徒労の表情を見せるのはルミだった。
「そんな……そんなのってないよぉ……」
その場に崩れ落ち、その頬を一筋の涙が伝う。
彼女のこの依頼に掛ける情熱に一同は掛ける言葉を失う。
しかしそんなルミの姿を前に、そっと近づくのはレベッカだった。
「人と人の繋がりってやっぱり大事だと思うんだよね」
そう言いながら静かに手を差し出す。
「でもこっちの世界に繋がりを作っちゃいけないっていう……そんなことは無いんじゃないかな♪」
「え……?」
思いもよらない言葉にルミの不安を隠せない表情がレベッカを見つめる。
「んふふふっ♪ つまるところ、ボク達とも仲良くして欲しいなー、なんて?」
「私達で宜しければ存分に仲良くさせて頂きますよ……イロイロと♪」
そう言ってひしとルミの身体を後ろから抱きとめるヴィーズリーベ。
「あ、ヴィズちゃんばっかりずるい!」
そう言って、レベッカは逆に正面からルミへと寄り添う。
得てして二人の体に挟まれたルミは自分には見る影も無い合計4つのやわらかいモノに包まれた。
「ちょ、ちょっと、はーなーしーてー!」
「ああ私、男女どちらでもいける身です故」
「そういう問題じゃ無い~~~~!!」
そう言って嘘か真か妖美に微笑むヴィーズリーベに対し、いつの間にか本来の調子を取り戻したかのように頬を膨らませてじたばたと、まさしく『じゃじゃ馬』のように抵抗を見せるルミ。
そんな対応を見せながらも、断ち切られた繋がりを手繰り寄せようとして見ようとしていなかったもの、今では思い出となりつつある仲間との記憶が二人の姿に照らし合わせられて、雲をつかむ様に探していた答えがぼんやりと見え初めて居たのだろうか。
その表情は見てくれは不満を見せながらも、どこか憂いが晴れたかのように明るい、ここに居る誰もが知らぬ本来の彼女の表情のようにも見えた。
依頼結果
参加者一覧
サポート一覧
マテリアルリンク参加者一覧
依頼相談掲示板 | |||
---|---|---|---|
![]() |
相談卓 レベッカ・ヘルフリッヒ(ka0617) 人間(リアルブルー)|20才|女性|猟撃士(イェーガー) |
最終発言 2014/07/02 01:24:14 |
|
![]() |
依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2014/06/27 18:48:10 |