黒光りするアレ退治

マスター:御影堂

シナリオ形態
ショート
難易度
やや易しい
オプション
参加費
1,000
参加制限
-
参加人数
4~8人
サポート
0~0人
マテリアルリンク
報酬
普通
相談期間
5日
締切
2015/03/27 12:00
完成日
2015/04/03 21:19

みんなの思い出

思い出設定されたOMC商品がありません。

オープニング


「一匹みたら千匹はいると思え!!」
 ここはとある貴族のお屋敷。
 そのエントランスホールで声を荒げるのは、フィオ・ドランド。
 2×才の若さにしてメイド長に上り詰めた、うら若き乙女である。
「復唱!」
「一匹見たら千匹はいると思え!」
「声が小さい!」
 彼女は今、エントランスホールにメイドたちを集めて朝礼を行なっていた。
 その理由は単純明快。
 屋敷の主が、黒光りする小さいものを見たと告げたからだ。
 黒光りする小さいものとは、いわずもがな、アレのことだとフィオは悟った。
 そして、己を恥じていた。
 メイド長として、アレを侵入させただけでなく、主に見られてしまったことを悔やんでいた。
 告げられた時、あまりのショックからフィオはセプクなる謝罪を示そうとした。
 セプクとは、リアルブルーで好まれるという、あまりにも酷い失態を演じたときに腹を切る謝罪方法だ。
 主はそこまでせんでいいと、フィオの頭をたたき、手打ちとしてくれた。
 その優しさに涙しながら、フィオは心に誓っていた。
「アレを殲滅せねば、主に屋敷に戻ってもらうことなど、夢のまた……夢!」
 主を別宅に移動してもらい、フィオは総勢十名のメイドを一同に集めていた。
 アレを滅殺するべく、ほうきと薬を手に気合を入れる。
「さぁ、行くぞ! 皆ども続け!」
「イエス、マジョリティ!」
 軍隊顔負けの隊列で、屋敷中を駆け巡る。
 かさかさという音が聞こえれば、すぐに対応せよとの厳命を発する。
 しかし、部下のメイドから上がってきた報告は、
「メイド長……音がぷるぷるしているのですが」
 という謎のものだった。
「わけがわからんことを言うな! どこでみた。教えろ」
「は、はい」
 きっぱりと切り捨て、メイド長としての威厳を見せつけたフィオの表情は、
「ふぁっ!?」と一種にして崩れ去った。
 目に飛び込んできたのは、黒光りする拳大ほどのスライムだった。
 それが、ぷるぷると震えながら徘徊していた。
「もしや、主様の見たものはコレか……」
「だとすれば、我々では対処できません……」
「くっ」
 屈するわけにはいかないが、歪虚が室内に湧いたとすれば話は違う。
 主への報告をどうしようか考えた時、視界の端を黒光りする物体が通って行った。
「むっ!?」
 視線を動かせば、二体の小さなスライムがいた。
 これは、と思っている間に別のスライムが背後を通って行った。
「メイド長、これは……」
「一匹見たら、千匹いると思え……か」
 実害こそはないが、湧き出る場所を探さなければならない。
 メイドたちを主のもとへ返し、フィオは一人、屋敷を探った。
 そうこうしている間にも、見るからにスライムが増えている。
 いや、どちらかといえば、溢れてきているのだろう。
「ここね」
 そうして、フィオが見つけた先は主の部屋の隣、だった。
 なんかいろんなごちゃごちゃした、てきとうなものの蒐集をしている部屋だ。
 ちらりと開ければ、一匹のスライムから千切れるようにしてスライムが生み出されていた。
「…………」
 そして、フィオは主へありのままを報告し、自ら剣を手にするのであった。


「スライムGと呼ぶべきだな」
 自称スライム研究界隈の貴公子スライは、たまたま訪れた屋敷でその話を聞いていた。
 話を聞いている限り、小さなスライムには実害はほとんどないといっていい。
 しかし、スライムが拡散されていると負のマテリアルが滞留することになる。
「その状態はよろしくないな。私が言うのだから間違いない」
「無論、滅ぼします」
 フィオはきっぱりと宣言する。
 彼女は武術の心得もあるため、自ら戦おうと心に決めていた。
「メイドたちには荷が重いだろうが、君一人では危険すぎる」
 スライの忠告を睨みで返す。
 しかし、主人も同じ意見を出したことでフィオは渋々頷く。
「ハンターに依頼を出し、一緒にいってもらいなさい」
「主様がそうおっしゃるのでしたら……はい」
 フィオの手に、力が込められるのであった。

リプレイ本文


「このたびは、ご依頼を受けていただき、誠にありがとうございます」
 恭しく一礼をするメイド長フィオを前に、八人のハンターがいた。
 通されたエントランスホールは、屋敷の広さを感じさせるには十分である。
 貴族の館を訪れるのは初めてというモニカ・モゼッティ(ka4318)は、
「ほへー」とその広さに、ただただ戸惑うばかり。
 調度品にも目移りする中、視界の隅を例のアレが蠢いた。
 素早くスパンッとフィオがソレを片付ける。
 失礼しましたと一礼する彼女に、ラピリス・C・フローライト(ka3763)が口を開く。
「あくまでスライムとのことでしたが……」
 今見えたものは、まさしく黒光りし素早い動きを見せていた。
「これは本当にあの黒い生き物のようですね」
「流石にスライムは食べられませんか」
 ややずれたことを述べるのは、ミネット・ベアール(ka3282)である。
「例のアレでも……いやアレこそ食べないよ」
 天竜寺 舞(ka0377)がそっとツッコミを入れる。
 それにしても、と舞は皆を見渡す。
 見事なまでに、誰も彼もがハリセンを手にしていた。
「こんなの、レッツゴーな芸人さんが使うのしか見たことなかったよ」
 ボソリとつぶやくが、その意味がわかる人材はここにいない。
 大元をぶっ叩くのに、あのセリフが欲しいところだが……わかるものは他にいないのだ。
「任せて下さい。俺が居る限り、スライムなんてすぐに殲滅してさしあげますよ」
 すぐに化けの皮が剥がれそうな敬語で、ヴァイス(ka0364)が歯を見せる。
 場違いなスーツにサングラスという格好で、しっかりと決めていた。
 ヴァイスの言葉と裏腹に、本当に大丈夫なのだろうかとフィオは思う。
「うわっ!」
 唐突にジオラ・L・スパーダ(ka2635)が声を上げた。
 見れば、素早く動くスライムGがいた。
「本当に気持ち悪い虫ね」
 すっぱりと姉のシエラ・R・スパーダ(ka3139)は言ってのけ、ファイアーアローで始末する。
 一方で、「きゃー」とわざとらしい黄色い悲鳴をあげたのがティラ・ンダイハ(ka2699)だ。
 ティラはヴァイスを盾にするようにずんむと掴んでいた。
「っと……危ない」
 踏ん張って耐えたヴァイスに向かって、スライムGが跳んだ。
「せぇええい!」
 そこへミネットがフルスイングでハリセンを叩き込む。
 見事、スライムGは滅されるのだった。
「一撃みたいね」
 舞がふむふむと、様子を観察していた。
 叩かれたスライムGは文字通り、消失する。
「残さずぷちっと潰さないといけませんね」
 ここで話している間だけで、三度見かけるのだ。
 この屋敷の状況が知れ、ラピリスは言い切る。
 一方のミネットは、
「ヴァイスさんから譲り受けたこの聖剣エクスハリセン、使いこなしてみせます!」
 意気込みながら素振りを行う。
「ヴァイスさんのハリセン、ボクもありがたく使わせてもらうね」
 モニカもそう告げたため、フィオはヴァイスのことをハリセン配りの人と思いかけたほどであった。


「もっとこう……ですかね。腰入れて、こうっ……ふんっ!」
 素振りを行いながら移動するミネットだが、すでに二匹ほどハリセンの餌食にしていた。
 犬も歩けば棒に当たるではないが、
「じっくり見て回る暇もないよ」
 モニカが嘆息するほどに、スライムGのプルプル音があちらからしている。
 黒い虫に対して、感情を抱いていないシエラですら、鬱陶しいと思えるほどだ。
「早く大元を倒さないといけませんね」
 ラピリスのいうとおり、この状況を作り出しているスライムを先んじて倒さなければならない。
 フィオの案内で、その部屋にはまっすぐと辿り着くことはできた。
「わぁい」と乗り込もうとするミネットを抑え、ヴァイスが前に出る。
「まぁ、待て」
 そして、フィオにこの部屋と他の空間をつなぐ場所はないかを確認する。
「扉と反対側に窓はございますが、年中閉めきっています。後は換気口でしょうか」
 その換気口は、館の内部に通じているのだという。
 塞ごうとしたのだが、予想以上に機構がややこしく断念したのだ。
「大元の部屋にある換気口は俺が塞ごう」とヴァイスが告げる。
 だいたいの役割をさくっと決め、舞とミネットで扉を開ける。
 同時にシエラが、ファイアエンチャントをかけておいた。
「ほら、悪い子は潰れておきなさい」
 溢れてきたスライムGを華麗にかわしながら、ティラが率先して中へ進む。
 幾重に叩き込み、散らばるスライムGを叩く。
 その中心に、そいつはいた。
「あれが、大元ね」
 シエラが目を細める先に、一際目立つぷるぷるする物体があった。
 分裂というより、子を生むかのように巨体からスライムGを産出していた。
「厄介ですね」
 こぼれ落ちたスライムGを叩き潰しながら、ラピリスが苦い顔をする。
 あまり扉をおおっぴらに開けていると、まずい。
「お決まりのセリフを言ってくれたほうが叩きやすいんだけどね」
 舞とミネットは大元が回避しないよう、炎の力渦巻くハリセンを叩き込む。
 身を捩るスライムをシエラの炎の矢が穿つ。
「逃がさないからね!」
 スライムは反撃するよりも、産み落とすことを重視しているようだった。
 外へ逃げ出そうとする小さなスライムたちを扉周りでモニカとラピリスが処理する。
 部屋の中をふるえまわるスライムたちは、ティラとジオラが叩いていく。
 調度品が雑多に置かれているため、ジオラは動物霊の力を借りて素早く立ちまわる。
「もう一撃……」
 二撃目がスライムに突き刺さる。
 薄暗い室内で炎が煌々としていた。
 なお、フィオは心臓が傷まないよう、部屋の外で待機してもらっている。
「ここは通行止めだぜ?」
 ならばと換気口を目指すスライムは、ヴァイスが阻む。
 ジオラが布で塞いでいるものの、スライムの軟体性では取りこぼすかも知れぬ。
「なぜなら、俺が蓋だからだ!」
 それを防ぐためには、自分自身が蓋になればいい。
「ヴァイスさんの頑張り、無駄にしません!」
 ミネットのフルスイングがスライムを揺るがす。
 反対側からは、舞が横薙ぎに一撃を叩き込む。
「いい音なるねー」
 スパン、スパンとハリセンの音が乱舞する。
 スライムは明らかに疲弊し、動きが鈍っていた。
「増えなくなった?」
 モニカがスライムの様子に気づく。
 ついに、スライムがGの生成を止めた。
「トドメよ」
 好機とばかりに、静かに告げたシエラが石の弾丸を撃ち込む。
 スライムの中心をとらえた弾丸によって、スライムの体を破砕する。
 散り散りになった体は再生することはなく、そのまま露と消えていった。
「意外と、あっけなかったわね」
 シエラは、そういいながら、さっと髪をかきあげるのだった。


「見取り図? 部外者には見せられません」
 つっけんどんな態度に、ジオラの表情が変わる。
 それを察知してラピリスが押さえる。
「防犯の理由もあるでしょうから」
「その分、案内はしてもらうわよ」
 シエラの言葉に、もちろんとフィオは返す。
 こちらは主として二階を担当する。
 二階には宝物庫もあるため、フィオが案内役を務めていた。
「宝物庫……ドキドキだよ」
 スパンっと廊下で見かけたスライムを叩きながら、モニカが緊張を露わにする。
「貴重品が多いのなら、しっかりと当てていかないとな」
 精霊の力を借り、確実に狙えるようにジオラは準備する。
 部屋の扉を開けると、同時に複数のスライムが跳ねてきた。
「わわわ」
 モニカは慌てて帽子で防ぎながら、後ずさる。
 はたき落とされたスライムをラピリスとジオラが容赦なく叩き潰す。
 一匹は廊下を逃げようとしたが、
「逃げられないわよ」とシエラに燃やされていた。
 中では魔法は使わないようにいわれてしまった。
「それならこちらを」
 シエラもハリセンを取り出す。
 意を決して入った宝物庫は、意外とがらんとしていた。
「こんなものでしょうか?」
 モニカが思わず素の反応をしてしまう。
 なんでも、宝物庫の中身はメイドたち総出で逃したらしい。
「スライムが何をするかわからないので」
「あぁ、酸とか……わわっ」
 ジオラが受け答えしている間に、棚の隙間からぷるりとスライムが漏れ落ちる。
 思わず声を上げ、避けてしまう。
「ん」
 ジオラが見失った目標を、しれっとシエラがダガーで刺し殺していた。
「がらんとしてるなら、一気に終わらせるよ!」
 目に見える相手をバシバシっと倒す。貴重品がないなら、遠慮することはない。
 周りが奮闘する中、一人シエラは落ち着いていた。
 鋭敏な感覚で、隙間に逃げているスライムたちを捉える。
「棚も動かしたほうがよさそうね」
「だったら、ボクに任せて」
「あたしも手伝おうかな」
 モニカとジオラが息を合わせて、棚を動かす。
 同時にぞぞぞっとスライムどもが這い出てきた。
「ひっ」
 思わず棚から手を離したジオラが距離を取る。
 一手遅れたモニカへ這い出たスライムたちが迫り来る。
「こ、これは……ちょっと、うわぁ」
 帽子をぱたぱたさせながら、モニカは思わず暴れてしまう。
 シエラが毅然とした態度で漏れでたスライムをダガーで駆除していく。
「ここが力の見せ時ですよ」
 そういいながら、ラピリスはポストカードを飛ばす。
 エリュシオンというラノベの学園長キャラがいい笑顔でスライムを裂く。
「怪我はない?」
「あたしは大丈夫だ。姉貴も被害はないか?」
「離れていたから、問題ないわ」
 互いを気にかける姉妹の前で、ラピリスはモニカに手を差し伸べていた。
 一番近くにいたために、スライムに飛びかかられたのだ。
「ありがとう」と帽子を拾い上げ、モニカは応じる。
「次もありますから、気をつけていきましょう」
 うん、と答えながらモニカはマテリアルを活性化させ傷を修復する。
 衣服の乱れを整えて、気合を入れなおしていた。
「それにしても」
 スライムだらけで屋敷をじっくり見れないのが、残念だと改めて思うモニカであった。


 一方その頃、
「きゃーっ!」
 ティラが黄色い悲鳴を上げ、ヴァイスの襟をぐっと掴んで押し出していた。
 場所は厨房……もっともスライムが集まっていた場所だった。
「何をっ!?」
 反応をしている間に、ヴァイスという闖入者に向かってスライムが跳びかかる。
 ヴァイスという盾(イケメン)に守られ、いや強制的に守らせ、ティラは至福そうであった。
 イケメンに守られる美少女の図には、胸が躍る……強制的だが。
「ヴァイスさん、あんたって人は……」
 思わず舞の目にも感動の涙が……。
 もちろん、ティラが引っ張ったなんて見えてないし、そうそう見せるわけがない。
 感動に浸る舞とは裏腹に、好機とばかりにミネットがハリセンを振りかぶっていた。
「チャーーーーンス!!」
「え!?」
 思わずヴァイスが硬直する。
「うん、まぁそれはそれ。これはこれだよね」
「ヴァイス君、あなたの犠牲はムダにしないわ……ゴメンナサイ!」
 だが、現実は非情である。
 舞とティラも合わさって、三重の痛みがヴァイスを襲うのだった。

「ふぉおおお」
 膝を折り、痛みに耐えたヴァイスが何とか立ち上がる。
 厨房のスライムGはほぼ殲滅できたのだが……。
「ヴァイスさん!」
「え?」
「う、動かないでください。背中にGが……今取りますから動かないでくださいね」
 ミネットが告げる通り、ヴァイスの背中に残りが張り付いていた。
 動くなと言われたヴァイスは、ミネットを信じてじっとする。
 そこへにじり寄りながら、ミネットはぎゅっとハリセンをの柄を握りしめた。
「絶対に狩ります……じゅるっ」
「じゅる?」
 残党を叩いていた舞が、視線を送る。
 ミネットの体から覇気が見えるようであった。
「きえぇぇぇえええい!」
「うぉ!」
 並々ならぬ気配に、ヴァイスはハンターの勘で反射的にかわしてしまう。
 ジュッと覚醒状態でフルスイングされたハリセンが、服の一部を焦がした。
「ちょ、なんで避けるんですか! もうちょっとだったのに!」
 悪気ない攻撃がヴァイスを襲っていた。
「さすがにそれを受けたら、重傷を免れられないからな」
 ずるりとヴァイスの背中から落ちたスライムは、食器棚の隙間を目指す。
 それをティラが鉄パイプでグッと取り押さえて始末していた。
「なにかしら?」
「いや……うん」
 平然と仕事をするティラに、さっきの悲鳴はと言いかけて舞は口を閉じる。
 そんなこんなで、こちらの班はドタバタと仕事をこなすのだった。


「っせい!」
 ジオラは木刀で掻きだしたスライムGへ、力強い一撃を与えて潰す。
 そのスライムGが最後の一匹だと、すぐにわかった。
「そっちはどうだ。一階は全て片付けたが」
「ボクらも今ので最後みたいだけ……どうしたの!?」
 報告にきたヴァイスの姿を見て、モニカが声を上げる。
 びしっと決めていたスタイルは、ボロ雑巾のような状態に成り果てていた。
「これぐらい、問題はない」
 言ってのけるヴァイスへ、シエラとラピリスが気の毒そうな視線を送るのだった。

「みなさんのおかげで終わりました」
 フィオが恭しく例をするのを手で制し。
「これぐらいなんて事ないさ」
 ヴァイスがいうと何事かあったようにしか見えない。
「ボロボロのヴァイスくんも素敵ね」
 何事かの元凶の一つ、ティラが惚れぼれと呟く。
 ミネットはハリセンの感触が忘れられないのか、また素振りをしていた。
「楽しかったですね! 何かの競技にでもできそうです!」
「それは勘弁を」
 苦笑するフィオへと舞が近づく。
「そういえば、セプクとか言ってたけど」
 兼ねてからの疑問を聞くのだった。
 ようやく落ち着いた屋敷を、モニカは家具の位置を戻すのを手伝いながらじっくり観察していた。
「どれもこれも高そうに見える……」
「ですから、丁寧に運ばないといけませんよ」
 ラピリスの手伝いを受けながら、一つ一つ直していく。
 そのとき、別の場所からジオラが駆け込んできた。
「おい、本物が出たぞ」
 フィオへ向かって、そう報告すると察したフィオがすぐに反応した。
 本物のGが出たというのである。
 顔色の悪いジオラをシエラが落ち着かせる中、フィオは小刀を取り出した。
「今習った切腹……するしかない」
「待って」
 セプクが切腹とわかった舞が、作法を教えていたのが仇となった。
「切腹より、退治しないといけないのでは?」
 モニカの言葉にフィオはそうですねと頷く。
 ここからはメイドの領分、とフィオは告げて気合を入れる。
「そういえば仕掛けていた罠に、かかってるかも」
 ミネットが無邪気に告げたものだから、数人の表情が硬直するのだった。

依頼結果

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MVP一覧


  • ヴァイス・エリダヌスka0364

  • シエラ・R・スパーダka3139

重体一覧

参加者一覧


  • ヴァイス・エリダヌス(ka0364
    人間(紅)|31才|男性|闘狩人
  • 行政営業官
    天竜寺 舞(ka0377
    人間(蒼)|18才|女性|疾影士
  • ビューティー・ヴィラン
    ジオラ・L・スパーダ(ka2635
    エルフ|24才|女性|霊闘士
  • レディチョッパー
    ティラ・ンダイハ(ka2699
    エルフ|20才|女性|疾影士

  • シエラ・R・スパーダ(ka3139
    エルフ|26才|女性|魔術師
  • ♯冷静とは
    ミネット・ベアール(ka3282
    人間(紅)|15才|女性|猟撃士

  • ラピリス・C・フローライト(ka3763
    エルフ|20才|女性|機導師

  • モニカ・モゼッティ(ka4318
    人間(蒼)|18才|女性|闘狩人

サポート一覧

マテリアルリンク参加者一覧

依頼相談掲示板
アイコン 依頼前の挨拶スレッド
ミリア・クロスフィールド(kz0012
人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人
最終発言
2015/03/24 01:38:50
アイコン 相談卓
天竜寺 舞(ka0377
人間(リアルブルー)|18才|女性|疾影士(ストライダー)
最終発言
2015/03/27 01:02:42