• 不動

【不動】ネレイド族

マスター:とりる

シナリオ形態
ショート
難易度
普通
オプション
  • relation
参加費
1,000
参加制限
-
参加人数
4~8人
サポート
0~0人
マテリアルリンク
報酬
普通
相談期間
5日
締切
2015/04/09 12:00
完成日
2015/04/22 19:00

このシナリオは5日間納期が延長されています。

みんなの思い出

思い出設定されたOMC商品がありません。

オープニング

●ネレイド族とは――
 古くから辺境の海辺に住まう、誇り高く、武勇を重んずる部族である。
 他の辺境部族に比べると人口は少数で女性の比率が高め。
 水色の髪と褐色の肌、金色の瞳という神秘的な外見的特徴を持つ。
 部族の紋章はイルカであり、村はマギア砦の東南に『あった』。

●これまでの経緯
 ある日、エンシンケ洞穴(別名、試練の洞窟)にてネレイド族の少年少女達数十名が成人の儀式を受けていた。
 無事全員が下級歪虚の討伐に成功し、成人を果たす。審査官と共に部族の村へ帰還する少年少女達だったが……

 村は留守の間に歪虚の奇襲を受け、壊滅していた……。ネレイド族の戦士達は歪虚相手に討死。
 歪虚を撃退することは出来たものの……被害はあまりにも大きかった。
 身を潜めていた幼子持ちの成人女性や老人を残して部族は全滅。族長も戦死。

 ネレイド族の生き残り達は会議を開き、他部族へ保護を求めるかどうかという話になった。
 そこで既に若者達のリーダー格だったミサキ・ネレイド(kz0079)が『それでは帝国に帰順するのと同じ事。自分達が最前線へ赴き武勲を挙げ、名声を得て、部族を立て直す』と提案し、宣言。
 その後賛成多数によりミサキが新族長に就任。そして成人を終えたばかりの少年少女達は戦いに身を投じる事となる――。

●そして現在
「もどかしいね……」
 辺境の草原。『開拓地ホープ』近くで風に吹かれながら、美しい水色のショートボブ、褐色の肌、金色の瞳、細身ながらもきゅっと引き締まった肉体の少女は難しげな表情を浮かべ、呟く。
「最前線で戦いたいのは山々です。私も同じ気持ちです、ミサキ様。ですが避難民を守ることもまた重要……名声よりも大事なものがあります」
 ショートボブの少女――ネレイド族長、ミサキ・ネレイド(kz0079)の側近、ミサキより背が高くクールな印象を受ける近衛隊隊長、ヴァイン・ネレイドがミサキの心境を察しつつ、言った。
「うん、解ってる。今はここ、ホープを……避難している皆を守らないとね。村の奪還はそれから」
「はい、ミサキ様。我々の村の奪還、および歪虚への反撃は必ずや……」
 ヴァインはミサキの前で跪き、深々と頭を垂れた。
 ――マギア砦陥落に伴い、ネレイド族も他の辺境部族と同様にそれまで暮らしていた村を追われ、『開拓地ホープ』への避難を強いられた。
「さて……ヴァイン、ホープ周囲の警戒状況はどう?」
 ミサキが尋ねるとヴァインは立ち上がり、口を開いた。
「第一、第二、第三小隊が交代で警戒に当たっています。今のところ、はぐれゴブリンやコボルドが迷い込む程度で散発的な戦闘しか起こっていません」
「了解。そのまま警戒を続けるように。あと……一応警戒する人数を増やしたいから、リリレルとミリレルにノアーラ・クンタウのハンターズソサティにハンターさんへ護衛の依頼を出すように伝えて」
「はっ、承知いたしました。すぐに伝えます」
 そう言ってヴァインは素早くその場を去った。ちなみにリリレルとミリレルはヴァインと同じく族長であるミサキを守護する近衛隊の一員である。
「ふう……」
 ミサキはヴァインを見送ると朝焼けの澄んだ空を見上げ、小さく息を吐いた。
 正直なところ今すぐにでもネレイド族の戦闘部隊全軍を率いてこのような状況を作った歪虚へ反撃したいというのが本音だ。しかし……
 やはりヴァインの言うように避難民を守ることもまた重要。武勲を挙げることよりも重要な……守るべきものがここ、ホープにはある。
(今はやれるべきことをやろう)
 ミサキは自分の頬をぱんぱんと叩き、気合を入れ直すのだった。

リプレイ本文

●開拓地『ホープ』
 ネレイド族の駐屯所――
 警戒依頼を受けたハンター八名は最後の打ち合わせをしたり、物思いにふけったり。

 恰幅の良い身体つきの、スーツ姿の男性、米本 剛(ka0320)は何か嬉しそうにしていた。
「武勇を重んじる人々……というのは何処の世界にも居るものですね。まぁ、まずは自分らの仕事をキッチリ務めあげましょうて……」

「僕にできる範囲のことはするよ、依頼だからね。手を抜いて誰かが怪我したら寝覚め悪いし」
 フードを被った少年、温かそうな衣装のロト(ka0323)が言う。
「だから、頼まれ事があるなら手伝おうかな。別に無いなら無いでいいけど」
 族長、ミサキ・ネレイド(kz0079)は「今は依頼の完遂をお願いします。他はその後に」と答える。

「……少数を残し壊滅、ね。それこそ帝国の保護でも受ける方が、生き延びる方法として合理的なはずですが感情がそうとは行きません、か」
 黒髪に黒衣の青年、マッシュ・アクラシス(ka0771)は難しい顔をしている……。
「気持は判らなくはありませんが、それこそが、帝国の憂いなのですがね。口にしても詮無きことではありますが……」

「ここが……開拓地『ホープ』……」
 美しい銀髪に色白の肌、ルビー色の瞳、白銀の全身甲冑を纏ったサクラ・エルフリード(ka2598)は物珍しそうに辺りを見回している。

 銃を肩に担いだアウトローな雰囲気の赤髪の女性、ルイーナ・アンナトラ(ka2669)。
「警戒だぁ? こっちから殺りにいけねぇのはツマンねぇが、これも仕事だ……やる事はやるさ、報酬分はな」

「辺境は常に脅威に晒されている……。それに加え、ホープも出来たから襲撃の危険は増えた、と見るべきだな」
 ルイーナと同じく銃を肩に担いだ鬼塚 雷蔵(ka3963)は状況を分析。
「おかげでハンターに回ってくる仕事も増えたが……まずは目先の脅威を排除するとしよう」

「警戒任務だね。僕もまだまだ駆け出し者だけど、精一杯やらせて貰うよ」
 愛らしい容姿の少年、霧雨 悠月(ka4130)はやる気十分のようだ。

「……」
 茶髪の青年、神谷 春樹(ka4560)はどこか暗い表情を浮かべている。
 先ほど彼は避難民のキャンプの様子を見て来たのだ。故郷を追われた辺境民族の気持ちを思うと……胸が痛い。
(依頼、必ず成功させないと)
 青年は拳を握る。

 そして間もなく依頼の開始時刻となった。

●VSゴブリン 前半
 ハンター達は事前に決めた作戦通り、担当区画中央の岩場を中心とした防衛ラインを構築。

 正面:米本、サクラ
 右側:春樹、マッシュ
 左側:雷蔵、霧雨
 岩場の上:ルイーナ、ロト

 ……という配置である。

「ここを死守すればいい、ということですよね……。問題になる様な相手が来ないのが一番ですが……」
 サクラは正面に位置、岩場の上の射撃班をの護衛を務める。
「ああ、敵に防衛ライン……この岩場を突破はさせない。可能なら手も足も出させないくらいに圧倒して今後二度とホープへ近づかせない様にしたい所だな」
 雷蔵が答えた。岩場近くで行動するため足場や遮蔽物にできる場所、敵が遠距離攻撃持ちなら頭上を防げる場はあるかの確認を行う。
 移動に支障が出る大きな石は除去、岩場に『盾』として設置。

「敵は此処から先、ホープへは行かせない」
 確固たる意志を秘めた瞳の悠月が言った。
「僕は鬼塚さんと一緒っと。よろしく。僕は近接のほうが得意だからそのまま前衛として動かせて貰うね」
 遠距離の敵は雷蔵にに任せ、突出してくる敵から順に撃退する算段。
 また悠月は雷蔵と連携して同じ個体に攻撃を仕掛ける事も考えていた。

「避難民のみんなの所には絶対に近づかせない。ここで必ず足止めしてやる」
 春樹は敵が通ると思われるルート上の草原地帯に、草を結んだ罠を仕掛ける。
 罠を張る場所は仲間と相談して決定。仲間が罠の位置を正確に把握出来る様にした。

「私は右側、神谷さんと組む様になりますか」
 マッシュは春樹が仕掛けた罠の場所を再確認。

「お誂え向きに岩場があるんだ。俺はそこに乗って見張りだな」
 ルイーナは岩場に上り、見張の配置に着いた。間もなく彼女の【鋭敏視覚】も相まって、
(空は快晴、良く見えらぁ……)
「ほぅら、お出でなすったぜ、飯のタネだ。ゴブリンが8……9……10匹!」

 ルイーナは銃を構えて――照準。狙撃。それが合図となり戦闘開始。
「……どこ行こうってんだ?」

 続いてロトの【ウィンドスラッシュ】も飛ぶ。

 ***


 サクラと共に正面を担当する米本。
 愛馬『黒風』に騎乗、視点の高さと機動力を活かし警戒を厳にしていたが既に交戦中。
 小回りの利くゴブリン……浸透されては堪らない。敵の位置を大声で仲間に伝達しつつ、【メイスファイティング】からの【ストライクブロウ】でゴブリンを叩き潰す。
 敵が仲間のほうへ向かえば死角から一気に突撃。こちらをターゲットしたら仲間が攻撃し易い様に誘導。

 サクラはゴブリンが出現後、後衛の発砲や魔法が飛んだのを確認した後に抜刀。前に出て攻撃。
「やはり現れましたね。ここより先へは行かせません」
【プロテクション】を使用しつつ積極的に前へ。手に握った聖剣を振るい、米本と連携し敵の位置を把握しながら交戦。
「ここを通りたければ私達を討ち倒して通る事です……! そう簡単に倒される気は更々ありませんけども……!」

 ***

 ロトは【ウィンドスラッシュ】を主体に攻撃。魔法には回数制限がある……無駄撃ちはしたくない。
 その為ロトは敵をある程度引き付けてから空刃を放ち、確実に切り裂いた。

「はっ、雑魚の癖に数だけは多いぜ。……つっても、もし後続が居て……それと合流されちまったら面倒だ。ちゃっちゃと仕留めるか」
 弱っている敵に照準を合わせるルイーナ。【強弾】を使用して狙撃。確実に倒す。

 ***

 マッシュは索敵しつつ交戦中。主に弓を用いた射撃役を請け負っていた。
 細身の弓から放たれる彗星のような矢に貫かれ、ゴブリン一体が倒れる。
 接近された場合、剣と盾で対処する事を想定していたが現在の所その様な状況は現出していない。
 全てのペアが効果的に機能していた。所詮はゴブリン、数だけの雑魚。
(ただのゴブリンであれば特に思う所はありませんが、これだけとは思えませんね)
 遠距離攻撃持ちが居ればそちらを優先、と考えていたがまだ現れていない。
 しかし現在交戦中のゴブリンが斥候で、後続が居るという事は十分に考えられる。

 春樹はマッシュと共に自分の担当するエリアに侵入してきた敵を迎撃。
【ランアウト】の移動範囲内に入り次第スキルを使用。
【スラッシュエッジ】を使用した白色のレイピアによる突きを繰り出す。
 彼は可能な限り敵が罠に嵌ってから攻撃~と考えていたが草結びによる罠はあまり効果を見せていなかった。
 たまにダメージを受け足元が疎かになったゴブリンが引っ掛かり、躓く程度である。しかしそれでもチャンスだ。
 それを逃さず確実に攻撃を加えていく。

 ***

 雷蔵はゴブリン群が進攻して来る最中は敵の前衛を狙って射撃。
 その後に仲間が接敵、交戦を開始してからは敵の後続を抑えるべく射撃を加える。
 常に岩場を盾にして身を隠し、小まめに移動しながら攻撃を繰り返す。

 悠月は敵がこちらに向かって来るのを確認すると、白い鍔と柄を持つ日本刀を抜き放ち、すぐさま交戦を開始。
「堪らないね……さぁ、僕と戦ってよッ」
【地を駆けるもの】と【闘心昂揚】を積極的に使用し、刀を振るってゴブリンに斬撃を加える。

 程無くゴブリン群は全滅。

●VSゴブリン 後半
「次が来たぞ! 数はゴブリン5! ……ゴブリンメイジ3!」
 岩場の上でルイーナが声を上げる。
(今度は後衛が混じってやがるな……前衛は任せてそっちを狙い撃つか)
 ルイーナは魔導銃を構えた。

「敵も魔法を使って来るよ。気を付けて」
 ロトも出来る限りの大きな声を出して仲間に伝える。

「ほら、祖霊だか何だか知らねぇがあっさり死ねるよう祈るんだな」
 ルイーナはメイジに照準を合わせ、狙撃を開始。

(右側は特に抜かれると面倒だから、どちらかと言えばそちら側を重点的に倒していきたいな。勿論、全体的な状況を見て敵が多い所に攻撃するんだけど)
 ロトは敵の接近を待って、仲間が動ける範囲内まで敵がやって来たら空刃を放ち、ゴブリンの目や足を狙って無力化を図る。
(手は最初から狙うけどあまり遠くで動けなくなってると面倒だし)
 仲間が動ける範囲外、罠の範囲外を敵が通過しようとした際には【集中】を使用した上で長射程の空刃で攻撃を行った。

 ***

「予想していたより敵に手応えがありませんな。この隙に回復をしておきましょう」
「そうですね。今の内に治療はしておいた方が良さそうです。怪我した人がいれば言ってください……」
 聖導士である米本とサクラは自らと、ダメージを負った仲間を【ヒール】で癒していく。

 ***

 マッシュは――
「ゴブリンにそこまでの知能があるかは判りませんが、岩場への攻撃が陽動で別働隊が居る場合も警戒しておきますか」

 春樹は右側寄りのゴブリンを優先的に攻撃。撃破後も遠距離の敵が残っているなら接近して対処……と考えていたがゴブリンメイジは既に全滅。
「思った程ではないけどまだ気は抜けないな。回復しておこう」

 ***

 仲間の攻撃によるダメージもあったが、最終的にメイジ二体を撃破したのは雷蔵だった。残り一体は岩場上のロトとルイーナが撃破。
 まだ敵はやって来ると予測している雷蔵は遠距離攻撃持ちの敵を最優先で攻撃し、撃破を行うつもりである。彼は敵が出現する方向に目を光らせている――。

 悠月はインターバルと思われる間に【自己治癒】で回復。
「いつつ……生命力は大したことないけどゴブリンの手斧は地味に痛いな」

 ***

 皆が一通り回復を済ませたその時、動きがあった。

「また次が、来たぜ来たぜ……敵がわんさか。しかも今度は歯ごたえがありそうだ……。ゴブリンソルジャー8匹! 斧持ち4! 弓持ち4だ!」
 真っ先に敵群を発見した岩場の上からルイーナが銃を構えながら叫ぶ。

「近接攻撃はもちろん、弓持ちの遠距離攻撃に気を付けて。あと敵はこれまでと比べて強そうだから防衛ラインを突破されないように」
 ロトがワンドを持ち直し、魔法の準備をしながら周囲の仲間に聞こえるように言った。

 ***

 まずは正面を担当する米本とサクラが、先行してくる敵――斧持ちを迎え撃つ。

「姿からして先ほどとは気迫が違いますな……。いざ参る! 『黒風』!!」
 八角棍『紫電』を振り上げ、突撃する米本。

「ん、こちらも遠距離攻撃は出来るんです。聖なる光……ホーリーライト!」
 サクラは先に弓持ちに対し輝く光の弾を放って攻撃。その後に抜刀。既に大分接近していた斧持ちとの交戦に入る。
 聖剣と斧が激しく打ち合い、火花が散る。
「……ッ! なかなかやりますね……!」

 ***

 マッシュは斧持ち相手に騎乗戦闘中。
 混乱を促すよう、すれ違いざまに【ヒッティング】を使用。強襲を仕掛け、威嚇しつつ弓を射る。

 春樹はマッシュと連携し、隙を見て突きを見舞う。
「そこだぁ!!」

 ***

 雷蔵は敵が防衛ラインを通過する場合、悠月にはやり過ごすよう声をかけ、ある程度離れてから敵の背面を銃撃。
 その後に悠月が近接攻撃を加えるという形を取った。
 更に他のペアの状況も声をかけて把握しつつ、手が空いている際には射程内ならば援護射撃を行う。
 悠月には自分の射線を逐次伝え、悠月が射線上にいる時は自ら動いて射線を確保して射撃。

「斧を持った奴、相手にとって不足無しと見たッ」
 中々の強敵。しかし悠月は余裕の表情を崩さない。
(ここで顔に出てしまうともし逃した場合、次もまた攻めてくるかもしれない)

 ***

「しまった!」
 誰かが声を上げた。斧持ち最後の一体が防衛ラインを突破したのだ。
 あわやと思われたが騎乗した米本とマッシュがすぐさま追撃。確実に仕留め、戦闘は終了した。

●ネレイド族
 依頼を無事完遂したハンター達はネレイド族の駐屯所に帰還。

「どんな世界にも武勇を重んずる文化があるのを面白く感じると同時に親近感が湧いてきますな。自分も弱輩ながら戦場に在る身、何時か酒でも飲み交わしてみたい物です」
 と、米本は言うが……ネレイド族の戦闘部隊は殆どが少年少女で占められているものの、皆成人の儀式をクリアした身である。
 そんな訳で戦闘後のエールをネレイド族の皆と酌み交わした。

 ロトは……
(ネレイド族の現状を見ていこう。現実を知ることも大事)
 水色の髪に金色の瞳、褐色の肌というネレイド族の面々。ミサキを初めとした皆は部族を立て直すという使命感に燃えている様だった。
(……彼らは強いみたいだね。僕にできることなんて思いつかないから、せめて知ることから。次に活かせるように)

 依頼を終え、ホッとしつつホープへ帰還したサクラは――
「他のところを守っていた人で怪我した人がいれば治療のお手伝いします……」
 怪我人の治療を手伝い、その後にホープ全体を見て回った。
 ミサキにも声をかけ、挨拶。「今後も何かあれば呼んでくれてもいい」と伝える。
 そうするとミサキは「今回はありがとうございました。今後も頼りにさせて貰います」と微笑んだ。

「武勲ねぇ、健気なもんじゃねぇか。殺して殺してブチ殺して這い蹲って泥水啜って、そんだけよりゃ、遥かにマシな建て前だわな」
 ルイーナは……ネレイド族の戦士と一緒にエールを煽っている。
「別にバカにゃしてねぇよ……擦れんなって事だ」

「早く辺境の酷い状況をどうにかしたい所だな……。と、一介のハンターが言う事じゃないか」
 避難民を見てきた雷蔵は独り言を口にした後、帽子を深く被り直した。

「ふう……」
 悠月は椅子に座って休憩中。硬いパンを齧りつつ飲み物で喉を潤す。
(ゴブリンも散々な目にあったはずだし……知恵が働くなら、もう無闇にここには近づかないんじゃないかな)

 春樹はサクラと同じく、ミサキに今後も困った事あれば協力するつもりである旨を伝えた。
「避難した皆の今後とか、村の奪還とかに力が必要ならまた力を貸すよ。僕は君の一族と無関係な人間だけど、それで困ってる人に手を貸すのを控える程大人な人格じゃないんだ」
「ふふ、ありがとうござます。皆さん良い方達で良かったです。これからも頼りにさせて貰いますね!」
 ミサキは元気な笑顔を浮かべて見せた。

 そうして今回の依頼は被害を出す事なく無事に完了。開拓地『ホープ』の夜が更けていくのだった……。

依頼結果

依頼成功度大成功
面白かった! 5
ポイントがありませんので、拍手できません

現在のあなたのポイント:-753 ※拍手1回につき1ポイントを消費します。
あなたの拍手がマスターの活力につながります。
このリプレイが面白かったと感じた人は拍手してみましょう!

MVP一覧

  • 王国騎士団“黒の騎士”
    米本 剛ka0320
  • 無明に咲きし熾火
    マッシュ・アクラシスka0771
  • いなせな
    鬼塚 雷蔵ka3963

重体一覧

参加者一覧

  • 王国騎士団“黒の騎士”
    米本 剛(ka0320
    人間(蒼)|30才|男性|聖導士

  • ロト(ka0323
    エルフ|13才|男性|魔術師
  • 無明に咲きし熾火
    マッシュ・アクラシス(ka0771
    人間(紅)|26才|男性|闘狩人
  • 星を傾く者
    サクラ・エルフリード(ka2598
    人間(紅)|15才|女性|聖導士
  • BBQファイア
    ルイーナ・アンナトラ(ka2669
    人間(紅)|22才|女性|猟撃士
  • いなせな
    鬼塚 雷蔵(ka3963
    人間(蒼)|20才|男性|猟撃士
  • 感謝のうた
    霧雨 悠月(ka4130
    人間(蒼)|15才|男性|霊闘士
  • 月下紫想
    神谷 春樹(ka4560
    人間(蒼)|19才|男性|疾影士

サポート一覧

マテリアルリンク参加者一覧

依頼相談掲示板
アイコン 作戦相談場
鬼塚 雷蔵(ka3963
人間(リアルブルー)|20才|男性|猟撃士(イェーガー)
最終発言
2015/04/08 22:14:05
アイコン 依頼前の挨拶スレッド
ミリア・クロスフィールド(kz0012
人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人
最終発言
2015/04/05 01:10:27
アイコン 質問卓
米本 剛(ka0320
人間(リアルブルー)|30才|男性|聖導士(クルセイダー)
最終発言
2015/04/05 14:31:06