ゲスト
(ka0000)
私、ツインテールが好きです!
マスター:とりる

- シナリオ形態
- ショート
- 難易度
- やや易しい
- オプション
-
- 参加費
1,000
- 参加制限
- -
- 参加人数
- 4~8人
- サポート
- 0~0人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 無し
- 相談期間
- 5日
- 締切
- 2015/04/30 07:30
- 完成日
- 2015/05/13 00:36
このシナリオは5日間納期が延長されています。
みんなの思い出
思い出設定されたOMC商品がありません。
オープニング
とある日の早朝。要塞都市【ノアーラ・クンタウ】内、ハンターズソサエティ。そこで突如異変が起こった――
「おはようございまーす!」
綺麗なツインテール髪を揺らし、元気な声で挨拶して現れたのはリアルブルーの制服を着た女子高校生!
一瞬新人ハンターかと思ったHS職員一同であったがその顔には確かに見覚えがあった。いや、あり過ぎた。
「……って、あなたクラヴィーアじゃないの! どうしたのその格好? 私服じゃないわよね?」
言ったのはリアルブルーで言う女子高校生の制服を着たクラヴィーア・キルシェ(kz0038)の先輩女性職員。
「えへへ、昨日部屋を掃除したら出て来たんです。サルヴァトーレ・ロッソでこの世界に転移してきたとき、私、この格好だったんですよね。なんだか懐かしくなっちゃって……」
「なっちゃって?」
「つい、着てきちゃいました。てへぺろ☆」
「てへぺろ☆ じゃないわよ。さっさとHSの制服に着替えなさい」
「えー」
「えーじゃない! 規則なの!」
「まあまあ、二人とも」
そんなやり取りをする二人に声をかけたのは、二人の上司だった。
「これがリアルブルーの若者の服装か。似たような格好のハンターは何度か見たことがあるが色々な種類があるんだね」
上司は珍しそうにクラヴィーアを眺めた後「その二つ結びの髪にとても似合っているね」と笑顔で付け足した。
「えへへ、どうも」と、ますます調子に乗るクラヴィーア。先輩は渋い顔。
「クラヴィーア君、今日一日に限りその格好で業務をこなすことを許可する。でもちゃんと仕事はして貰うからね?」
「はいっ! ありがとうございます! お仕事はいつも通りがんばります!」
クラヴィーアはビシィと敬礼。
「本当にいいんですか、あの格好で?」
「構わないよ。それに華があっていいじゃないか。クラヴィーア君も楽しそうだし」
先輩が上司に尋ねると、上司は「ははは」と笑いながら奥へ引っ込んで行った。
***
「……」
「どうしたんです先輩? この格好が羨ましいですか?」
ニヤニヤと笑みを浮かべながらクラヴィーアは業務の準備をする。その辺はちゃんとしているようだ。
「別に羨ましくないわよ。はぁ~あなた、仕事は真面目できちんとこなすんだけどねぇ……。たまにマイペースを発揮すると言うかなんと言うか」
「なんです?」
ぶつぶつ言っている先輩にクラヴィーアは目をぱちくり。
「それにしても……前から思ってたんだけど……」
「今度はどうしました? 制服はあげませんよ?」
「要らないわよ。……あなた、髪綺麗よねぇ。その二つ結び、ツインテールって言うんだっけ? その服を着てると余計に引き立つ感じ」
「あ、わかります? いいですよねツインテール! 昔、可愛いって褒められてからずっとこの髪型にしてるんですよ。お手入れは大変ですけど」
クラヴィーアは青いリボンで結ばれたツインテールの両端を持ち上げて見せる。
「そっかー。あなた髪長くてボリュームもあるものねえ。あたしなんてショートヘアだし楽なものよ。一応女として手入れは欠かしてないけども」
「そのショートヘア、先輩にとっても似合ってる思いますよ」
クラヴィーアはニッコリ笑顔で言った。先輩は照れ臭そうに「ありがと」と短く返す。
***
「髪型……髪型かぁ……」
業務をこなしながらクラヴィーアが呟く。
「何? また何かあるの?」
「はい! 私、思いついちゃいました! 女性の髪型についてハンターさん達と一緒に座談会なんてどうでしょう?」
「どうでしょう、って……言われても……」
先輩は苦笑。何を言い出すのかこの子は、と思う。
「ハンターさん達、このところ激戦続きで疲れているはずです。たまには思い切り趣味を語らうのも良いと思いませんか?」
「そうねぇ……それは確かにそうかも。依頼として出すの?」
「もちろん!」
クラヴィーアは大きめで形の良い胸を張る。
「報酬の出ない息抜き依頼……としてなら場所くらい無料で貸し出しは出来ると思うわ。上のほうにはあたしが言っておく」
「ありがとうございます先輩! 尊敬してます!」
「まったく、現金な子ねぇ」
先輩は微苦笑。先ほどショートヘアを褒められたのが嬉しかったらしい。
そんなわけで『女性の好きな髪型について語らう会』といった依頼がハンターズソサエティに貼り出されるのだった。
「おはようございまーす!」
綺麗なツインテール髪を揺らし、元気な声で挨拶して現れたのはリアルブルーの制服を着た女子高校生!
一瞬新人ハンターかと思ったHS職員一同であったがその顔には確かに見覚えがあった。いや、あり過ぎた。
「……って、あなたクラヴィーアじゃないの! どうしたのその格好? 私服じゃないわよね?」
言ったのはリアルブルーで言う女子高校生の制服を着たクラヴィーア・キルシェ(kz0038)の先輩女性職員。
「えへへ、昨日部屋を掃除したら出て来たんです。サルヴァトーレ・ロッソでこの世界に転移してきたとき、私、この格好だったんですよね。なんだか懐かしくなっちゃって……」
「なっちゃって?」
「つい、着てきちゃいました。てへぺろ☆」
「てへぺろ☆ じゃないわよ。さっさとHSの制服に着替えなさい」
「えー」
「えーじゃない! 規則なの!」
「まあまあ、二人とも」
そんなやり取りをする二人に声をかけたのは、二人の上司だった。
「これがリアルブルーの若者の服装か。似たような格好のハンターは何度か見たことがあるが色々な種類があるんだね」
上司は珍しそうにクラヴィーアを眺めた後「その二つ結びの髪にとても似合っているね」と笑顔で付け足した。
「えへへ、どうも」と、ますます調子に乗るクラヴィーア。先輩は渋い顔。
「クラヴィーア君、今日一日に限りその格好で業務をこなすことを許可する。でもちゃんと仕事はして貰うからね?」
「はいっ! ありがとうございます! お仕事はいつも通りがんばります!」
クラヴィーアはビシィと敬礼。
「本当にいいんですか、あの格好で?」
「構わないよ。それに華があっていいじゃないか。クラヴィーア君も楽しそうだし」
先輩が上司に尋ねると、上司は「ははは」と笑いながら奥へ引っ込んで行った。
***
「……」
「どうしたんです先輩? この格好が羨ましいですか?」
ニヤニヤと笑みを浮かべながらクラヴィーアは業務の準備をする。その辺はちゃんとしているようだ。
「別に羨ましくないわよ。はぁ~あなた、仕事は真面目できちんとこなすんだけどねぇ……。たまにマイペースを発揮すると言うかなんと言うか」
「なんです?」
ぶつぶつ言っている先輩にクラヴィーアは目をぱちくり。
「それにしても……前から思ってたんだけど……」
「今度はどうしました? 制服はあげませんよ?」
「要らないわよ。……あなた、髪綺麗よねぇ。その二つ結び、ツインテールって言うんだっけ? その服を着てると余計に引き立つ感じ」
「あ、わかります? いいですよねツインテール! 昔、可愛いって褒められてからずっとこの髪型にしてるんですよ。お手入れは大変ですけど」
クラヴィーアは青いリボンで結ばれたツインテールの両端を持ち上げて見せる。
「そっかー。あなた髪長くてボリュームもあるものねえ。あたしなんてショートヘアだし楽なものよ。一応女として手入れは欠かしてないけども」
「そのショートヘア、先輩にとっても似合ってる思いますよ」
クラヴィーアはニッコリ笑顔で言った。先輩は照れ臭そうに「ありがと」と短く返す。
***
「髪型……髪型かぁ……」
業務をこなしながらクラヴィーアが呟く。
「何? また何かあるの?」
「はい! 私、思いついちゃいました! 女性の髪型についてハンターさん達と一緒に座談会なんてどうでしょう?」
「どうでしょう、って……言われても……」
先輩は苦笑。何を言い出すのかこの子は、と思う。
「ハンターさん達、このところ激戦続きで疲れているはずです。たまには思い切り趣味を語らうのも良いと思いませんか?」
「そうねぇ……それは確かにそうかも。依頼として出すの?」
「もちろん!」
クラヴィーアは大きめで形の良い胸を張る。
「報酬の出ない息抜き依頼……としてなら場所くらい無料で貸し出しは出来ると思うわ。上のほうにはあたしが言っておく」
「ありがとうございます先輩! 尊敬してます!」
「まったく、現金な子ねぇ」
先輩は微苦笑。先ほどショートヘアを褒められたのが嬉しかったらしい。
そんなわけで『女性の好きな髪型について語らう会』といった依頼がハンターズソサエティに貼り出されるのだった。
リプレイ本文
●髪型座談会
辺境の要塞都市【ノアーラ・クンタウ】内、ハンターズソサエティ(以下HS)の一室。
HS職員・受付嬢のクラヴィーア・キルシェ(kz0038)主催『好きな髪型について』の座談会へ五名のハンターが集っていた。
そのハンター五名の前に立ち女子高校生の制服を着たクラヴィーアがご挨拶。
「この度は報酬0の依頼にも関わらず、ご参加頂きありがとうございます」
深々とお辞儀をするクラヴィーア。その動きと共に彼女のツインテールが踊った。
「では皆さん、さっそく座談会を始めましょうか」
クラヴィーアはにっこりと笑みを浮かべ、
「私、ツインテールが好きです!」
マイクを手に、大音量で掛け声。
そこへ――
「ツインテールって被捕食生物なんだぜじゃーん」
セーラー服美少女ものぐさ闘狩人、ゾファル・G・初火(ka4407)が乱入。
「ここは髪型の話をする場で、海老に似た味がする怪獣の話じゃないですよ?」
と、ゾファルとクラヴィーアの謎のやり取り。気にしないでおこう。
乱入者はたまたまHSに依頼を見に来ていて、たまたま髪型談義の会場に飛び込んだゾファルちゃんでした。
しかし、ゾファルは物凄くものぐさであり、髪型に等に頓着した事は無く、伸ばしっぱなしの流しっぱなし。
気が付けば腰まで届くほどの超ロングヘアになっているという始末。
だが流石にこれ以上伸ばすとハンター業に差支えてしまう為、そこから先はバッサリと切っているらしい。
後は結う訳でもなく纏める訳でもなく、ただそのまま。
ゆえに髪型について何かしらのこだわりも無く「ストレートが楽ちんでいーじゃーん」という具合。
ただ、とある理由にて新たな『髪型』については知りたいらしく、ゾファルも正式な手続きを踏んで座談会へ参加となった。
***
仕切り直して皆は挨拶。
「私は別段、髪にこだわりがあるわけではないのだけど……皆のこだわりを聴くのも楽しそうで良いかと思ってな」
サーシャ・V・クリューコファ(ka0723)が最初に口を開いた。
(最近、CAMの所為か昔を思い出して感傷的になってしまったからな……息抜きに、楽しませて貰うさ)
物憂げな表情を浮かべるも、「今日は楽しもう」と気持ちを切り替える。
「ポニーとツインの狭間で揺れ動く思い……!」
拳をぐぐぐと握り締めているのはまさしく一点の曇りもない『白』と言った印象の、シバ・ミラージュ(ka2094)。
「自分が本当に好きなのはポニーなのかツインなのか……この機会に己を静かにしめやかに見つめ直してみます」
「手ぶらで座談会に来るも何なので、差し入れに手製の超固茹で卵を持ってきました。皆さんでどうぞ」
出されたのは……ホビロン。
皆がテーブルに着き「いただきまーす」と、一斉に固茹で卵の殻を割ると――中から現れたのは――(自粛)。
室内に響き渡る悲鳴。持ち込んだ当の本人であるシバや、山ガールの犬養 菜摘(ka3996)を除いて一同阿鼻叫喚の地獄絵図。
座談会は一時中断を余儀なくされた。
「美味しいのに……」
しょんぼりするシバと、
「もふもふ。美味しいねこれ」
気にせず食しまくる菜摘。
***
皆が平静を取り戻すのに約十分掛かった。
クラヴィーアは会場の空気を変えようとおめでたい話を一つ。
「ええと……最近この卵みたいな坊主頭をしたHS職員の方が受付嬢とご結婚されたんですよ。職場結婚……憧れます。こういう時リア充ホビロン! って言うらしいですね」
ホビロンとは要するに爆発しろ! 的に使う様である。ご結婚されたお二人には末永くホビロンしてほしいものだ。
ちなみに想い人が居るエミリオ・ブラックウェル(ka3840)はクラヴィーアの『結婚』という言葉に瞳を輝かせていた……。
エミリオの容姿。それは一見するとハニーブロンドのツインテール髪にアメジストの様な瞳の美少女である。
少女にしては長身であるが、脇の開いた服を含め……何やら怪しげな魅力を放っている。
「はぁい☆ 私はエミリオ・ブラックウェルよ。今日はヨロシクね♪」
そんな彼女――ではなく彼が口を開くと一同絶句。
「ウフ♪ こー見えても、オトコノコなの☆」
可愛らしい容姿に反して低めの……と言うか男性の『いい声』なのである。
***
一同が落ち着くとエミリオは続けた。
「普段はこの格好でいる事が多いわね。ちなみに服はリアルブルーの『ジョシコーセー』の服を参考にして自分で縫ったのよ。どうかしら?」
言いながらくるりと一回転。
「JKよりスクールアイドルに近いっぽいんだぜじゃーん?」
ゾファルが言い、クラヴィーアが頷く。本来のリアルブルーの制服姿の二人。
「ふーん、まあアイドルなら良いかしら? ティーバッグを持ってきたからお茶の用意をするわね。あ、クラヴィーアちゃんは座ってて。お好みで蜂蜜もどうぞ♪」
エミリオはお茶の他にメイク道具一式も持参。
「色んな髪型についてお喋りするんなら、お洒落の話にもいくでしょうし☆」
ぱちんとウィンク。容姿と声のギャップには皆もう慣れた様だ。
「マニキュアとかリップ程度ならすぐ試せるわよね♪ 薄桃色や紅色、薄紫色や橙色もあるわよー★」
最後に中華美人な李 香月(ka3948)が挨拶。
「うーん……私は髪の長くて余ってる部分を纏めて……お団子ヘアと言うか、シニョンにしちゃうアルな」
髪型があまり弄れなくて残念そうな様子。
そして挨拶が済み、本格的な座談会が始まった。
●髪型談義
サーシャ、語る。
「私の髪型はいつも通り、身の丈程もある長い三つ編み一房だ。……我ながら、改めて考えると随分長いな」
士官学校の制服姿の彼女は語り始める。
「おぉー、流石みんな女の子だ。髪のこだわりやらアクセサリの選定眼やら、私には無い物を持っている……いや、一部正確には女の子じゃない人もいるけど」
最後の方はぼそりと言う。
「髪飾りも服も、別段こだわらないからなぁ、私は。……え、ちっとも女の子らしくないって? ほっとけ」
「いやいや、誰もそんな事言っていませんから。サーシャさんには『女の子』とは違う女性の魅力が既にあると思います」
クラヴィーアがフォローし、一同はうんうんと頷く。
「そ、そうかな……」
サーシャは少し照れたように頬をぽりぽりとかいた。
「あ、厳密に髪型がどうという話じゃないけど」
思い出したようにサーシャがまた口を開く。
「ツインテールでもなんでも、普段髪を纏めてる人がそれを解くと、ちょっと色っぽく感じないか? あのギャップ感、見てるの結構好きだぞ」
少し微笑みを浮かべて、彼女は言った。……その言葉には熱が篭っていると一同は感じた。
「纏め髪アルかー。私もそうアルね」
香月が立ち上がり、自らのお団子のカバーを外し、纏め髪を解いた。
「……!」
解き放たれた香月の髪にサーシャは一瞬で心を奪われる――。
「あまり髪が長いと戦闘の邪魔になるけど、ずばっと切ってしまうと日常生活ですぐ長い髪の毛に戻す、という事は出来ない……悩ましい所アル……」
苦労を語る香月。
中華シニョンはそもそも解くとかなり長い。今日初めて人前で解き、カバーの中だけ髪の毛が長いのでは? 疑惑も浮上。
「…………」
サーシャは惚けたまま。
***
シバ、語る。
「基本は好きになった相手の髪型が好きな髪型だと思います」
真剣な表情の彼。
「だけど、あえて推すならポニーorツイン。うなじに大人の魅力を感じるポニーと、少女的な無垢さを全身から醸し出すツイン――対極に立つこの二つは究極の選択だと思います」
彼は熱弁を振るう。会場が熱気に包まれてきた。
「現時点で、個人的には……51:49の差でポニーかなあ……思春期の少年少女にとって、ポニーのうなじから発せられる大人の魅力への抵抗は極めて困難ですから」
「スポーティーな感じも凄く良いと思うんです!」と付け加える。
彼は自らもポニテで座談会に出席。「まずは身を持って示すべし!」。
「……でもクラヴィーアさんを見るとツインも可愛いかも」
クラヴィーアの方を見て、ポッと頬染めるシバ。そんな視線に気付いたのか、クラヴィーアは立ち上がって後ろを向く。
「大人の魅力があるかは判りませんが、ツインテもちゃんとうなじが見えますよ」
と、シバへ綺麗なうなじを見せつける。その白いうなじにシバはあえなく陥落した。
***
エミリオ、語る。
「好きな髪型ねぇ……女装している時はツインテールが多いわね」
自分のツインテを弄りながらエミリオは話す。
「私の場合は髪の毛の量も多いのよ。動き易さも求めてこの髪型に落ち着いた感じかしら。動く度に髪が跳ねる感じも可愛らしいから好きよ☆」
またもウィンク。
「あ、でも女装していない時はポニテかストレートかなー……サーシャちゃんみたいに一つ結いの三つ編みの時もあるわね」
「色々変えてるんだなー」と一同は思う。
「後は髪型に合せて、髪飾りとかお化粧の事も考えちゃうわ☆ 最近は『カンザシ』って髪飾りが気になってるわ♪」
「かんざし……エミリオさん位髪が長ければ出来ると思うわ」
と、菜摘が答える。
「私は……髪あんまり長くないから髪型のバリエーションって殆どやり様が無いのよね。切っちゃうし、山に入るときは更に纏めちゃったり、キャップ被ったりするから」
山ガールならではの悩みがある様子。
「強い日差しを頭に長時間浴びられないし、伏せて長い時間狙撃姿勢を取る時とか、ロングだと稀にだけど自分で踏んじゃったりして……枝に引っかけたりね」
色々な苦労があるようだが、彼女の基本はやはり狩りの様だ。
***
最後にゾファル。
「ロングヘアで一つだけいい事があったんじゃーん。戦闘では当然激しく動き回る訳じゃーん? 髪はあっちに靡きこっちに靡き、縦横無尽にぶん回される訳じゃーん?」
ゾファルは独特な口調で捲し立てる。
「それがじゃーん? 背後から近づいて来る敵への牽制になってた事にこの間気づいちゃったんじゃーん。その後は如何に効果的に敵の視界を奪えるか、このロングストレートの髪を利用してるって訳じゃーん」
菜摘の思考の基本が狩りであるように、ゾファルの基本は戦闘の様だ。
「だからー、この髪型談義でもっと有効な戦闘向けの髪型があれば是非とも参考にしたいと思ってるんじゃーん」
「戦闘向けの髪型……モヒカンとかですかね?」
クラヴィーアはかくりと首をかしげる。
「ヒャッハー! じゃーん? って、違うじゃーん!」
そんなこんなで座談会はヘアアレンジへ移行。
●ヘアアレンジタイム
(他人の髪形を弄りたい人とかもいるだろうし、私も弄ってもらおうかな。ポニテとか、ツインテとか。多少興味が無い訳ではない)
サーシャはそんな風に考えて、
「布教活動してみるなら、私のこれを弄ってみるか? 見ての通り、長さだけは相当あるぞ」
三つ編みの先端を持ち上げながらその様に言う。……と、クラヴィーアが話しかけてきた。
「私が三つ編みにしてる理由? 髪が散らばらないから、かな。邪魔なら切ればいいじゃないか、というツッコミは無しだ」
髪を伸ばしているのには相応の理由がある。
「こんな自分が何かのお役に立てるなら……髪は長い方なので……」
いつの間にかポニテからツインテになっているシバもヘアアレンジの素体に立候補。
「皆さんのお役に立てるなら何でもやります!」
「ん?」
シバが声を上げると、皆が一斉に彼へ視線を向ける。……このあと滅茶苦茶髪を弄られた。
***
「メイクは私に任せて頂戴ねー☆」
エミリオはメイク道具一式を広げて準備は万全。
「シバは髪の毛長いアルな。後ろで丸めてちょっと上のほうでピンやゴムで纏めるとショートっぽい印象になるはずアル……」
香月は椅子に座ったシバの後ろに立ち、彼の髪を撫でる。
「相手を威嚇するように髪の毛固めてトゲトゲさせたほうがいいアルか?」
「それはちょっと……要らないと思います……」
***
「髪型に興味がないわけじゃないのよ……だから今日は……他の人の髪を弄って遊ぶわ!」
菜摘は高らかに宣言。とりあえずサーシャに絡んでいく。
「せっかくだからツーサイドアッ……ツインテールにしてみましょうか。人様の髪を」
「あ、ああ。よろしく頼む」
サーシャはちょっと嫌な予感。
「三本括りにして放射状に……やっぱり奇をてらわないほうが可愛いかな」
「そ、そのほうが良いと思うぞ」
サーシャは冷や汗。
「ちょっとウェーブかけたいんだけどどうかしら? ……うーん、やっぱり後々影響あるのはダメよね」
「そうだな。そこまでやるなら専門の店でちゃんとやって貰いたい」
「……ヘアアレンジって言っても、こねくり回すには結構な長さがいるのね……そこまで伸ばした事なかったから気づかなかったわ」
「色々遊べるから、髪が長いのも悪くないぞ」
と、サーシャは振り向いて菜摘に少しだけ笑って見せる。
***
一方こちらは――
「ゾファルちゃんの髪型ってワンサイドアップよね?」
エミリオがゾファルに指摘。
「そうなんじゃーん? 知らなかったじゃーん」
今後はお洒落の話へ。
●お洒落とか
「ヘアケアについても話したいわね! 私は香草と蜂蜜を混ぜた特製ヘアパックでケアしてるの♪」
エミリオは楽しそうに言う。
「クラヴィーアちゃんの黒髪もさらさらで綺麗よね。普段のヘアケアはどんななの?」
エミリオは彼女の艶々とした黒髪に見とれながら尋ねる。
「今は友達からオススメされたハーブのシャンプーを使っていますねー」
クラヴィーアは自分のツインテールをくるくると指に巻き付けながら答えた。
「そっかー♪ 今度そのシャンプー紹介してね☆」
「勿論です♪」
二人は笑い合い、意気投合しその後も話を続けた。
「一昔前の祖国……ああ、リアルブルーの一国アルな。そこではズボンとかでお洒落のバリエーションなんか少なかったらしいアルが……」
香月はリアルブルーの祖国のお洒落事情について皆に話す。
「返ってあんまり、リアルブルーの現代的なおしゃれより、ちょっとヤボったい方がファッションの最新を追いかけなくて良いから楽アル」
「お洒落……お洒落って一体……」
菜摘は自分の猪狩りスタイルに目をやり、凹んだ。
「…………」
ゾファルは先程言われたワンサイドアップにしている髪飾りに手を当て、物思いに耽っていた。
徹頭徹尾飾り気も洒落っ気もないゾファルだったが、唯一、この翅型の髪飾りだけは大事にしている。
謂れと言う程でも無いが……ゾファルの大好きだった祖父の形見。
***
「……忘れかけていましたが、僕、男の子です……」
終始完全に女の子扱いされていたシバがぽつりと呟いて、大きな盛り上がりを見せた『好きな髪型について』の座談会は終了。
ちなみにシバはこの座談会を境にポニテ派からツインテ派に転向したそうな。
辺境の要塞都市【ノアーラ・クンタウ】内、ハンターズソサエティ(以下HS)の一室。
HS職員・受付嬢のクラヴィーア・キルシェ(kz0038)主催『好きな髪型について』の座談会へ五名のハンターが集っていた。
そのハンター五名の前に立ち女子高校生の制服を着たクラヴィーアがご挨拶。
「この度は報酬0の依頼にも関わらず、ご参加頂きありがとうございます」
深々とお辞儀をするクラヴィーア。その動きと共に彼女のツインテールが踊った。
「では皆さん、さっそく座談会を始めましょうか」
クラヴィーアはにっこりと笑みを浮かべ、
「私、ツインテールが好きです!」
マイクを手に、大音量で掛け声。
そこへ――
「ツインテールって被捕食生物なんだぜじゃーん」
セーラー服美少女ものぐさ闘狩人、ゾファル・G・初火(ka4407)が乱入。
「ここは髪型の話をする場で、海老に似た味がする怪獣の話じゃないですよ?」
と、ゾファルとクラヴィーアの謎のやり取り。気にしないでおこう。
乱入者はたまたまHSに依頼を見に来ていて、たまたま髪型談義の会場に飛び込んだゾファルちゃんでした。
しかし、ゾファルは物凄くものぐさであり、髪型に等に頓着した事は無く、伸ばしっぱなしの流しっぱなし。
気が付けば腰まで届くほどの超ロングヘアになっているという始末。
だが流石にこれ以上伸ばすとハンター業に差支えてしまう為、そこから先はバッサリと切っているらしい。
後は結う訳でもなく纏める訳でもなく、ただそのまま。
ゆえに髪型について何かしらのこだわりも無く「ストレートが楽ちんでいーじゃーん」という具合。
ただ、とある理由にて新たな『髪型』については知りたいらしく、ゾファルも正式な手続きを踏んで座談会へ参加となった。
***
仕切り直して皆は挨拶。
「私は別段、髪にこだわりがあるわけではないのだけど……皆のこだわりを聴くのも楽しそうで良いかと思ってな」
サーシャ・V・クリューコファ(ka0723)が最初に口を開いた。
(最近、CAMの所為か昔を思い出して感傷的になってしまったからな……息抜きに、楽しませて貰うさ)
物憂げな表情を浮かべるも、「今日は楽しもう」と気持ちを切り替える。
「ポニーとツインの狭間で揺れ動く思い……!」
拳をぐぐぐと握り締めているのはまさしく一点の曇りもない『白』と言った印象の、シバ・ミラージュ(ka2094)。
「自分が本当に好きなのはポニーなのかツインなのか……この機会に己を静かにしめやかに見つめ直してみます」
「手ぶらで座談会に来るも何なので、差し入れに手製の超固茹で卵を持ってきました。皆さんでどうぞ」
出されたのは……ホビロン。
皆がテーブルに着き「いただきまーす」と、一斉に固茹で卵の殻を割ると――中から現れたのは――(自粛)。
室内に響き渡る悲鳴。持ち込んだ当の本人であるシバや、山ガールの犬養 菜摘(ka3996)を除いて一同阿鼻叫喚の地獄絵図。
座談会は一時中断を余儀なくされた。
「美味しいのに……」
しょんぼりするシバと、
「もふもふ。美味しいねこれ」
気にせず食しまくる菜摘。
***
皆が平静を取り戻すのに約十分掛かった。
クラヴィーアは会場の空気を変えようとおめでたい話を一つ。
「ええと……最近この卵みたいな坊主頭をしたHS職員の方が受付嬢とご結婚されたんですよ。職場結婚……憧れます。こういう時リア充ホビロン! って言うらしいですね」
ホビロンとは要するに爆発しろ! 的に使う様である。ご結婚されたお二人には末永くホビロンしてほしいものだ。
ちなみに想い人が居るエミリオ・ブラックウェル(ka3840)はクラヴィーアの『結婚』という言葉に瞳を輝かせていた……。
エミリオの容姿。それは一見するとハニーブロンドのツインテール髪にアメジストの様な瞳の美少女である。
少女にしては長身であるが、脇の開いた服を含め……何やら怪しげな魅力を放っている。
「はぁい☆ 私はエミリオ・ブラックウェルよ。今日はヨロシクね♪」
そんな彼女――ではなく彼が口を開くと一同絶句。
「ウフ♪ こー見えても、オトコノコなの☆」
可愛らしい容姿に反して低めの……と言うか男性の『いい声』なのである。
***
一同が落ち着くとエミリオは続けた。
「普段はこの格好でいる事が多いわね。ちなみに服はリアルブルーの『ジョシコーセー』の服を参考にして自分で縫ったのよ。どうかしら?」
言いながらくるりと一回転。
「JKよりスクールアイドルに近いっぽいんだぜじゃーん?」
ゾファルが言い、クラヴィーアが頷く。本来のリアルブルーの制服姿の二人。
「ふーん、まあアイドルなら良いかしら? ティーバッグを持ってきたからお茶の用意をするわね。あ、クラヴィーアちゃんは座ってて。お好みで蜂蜜もどうぞ♪」
エミリオはお茶の他にメイク道具一式も持参。
「色んな髪型についてお喋りするんなら、お洒落の話にもいくでしょうし☆」
ぱちんとウィンク。容姿と声のギャップには皆もう慣れた様だ。
「マニキュアとかリップ程度ならすぐ試せるわよね♪ 薄桃色や紅色、薄紫色や橙色もあるわよー★」
最後に中華美人な李 香月(ka3948)が挨拶。
「うーん……私は髪の長くて余ってる部分を纏めて……お団子ヘアと言うか、シニョンにしちゃうアルな」
髪型があまり弄れなくて残念そうな様子。
そして挨拶が済み、本格的な座談会が始まった。
●髪型談義
サーシャ、語る。
「私の髪型はいつも通り、身の丈程もある長い三つ編み一房だ。……我ながら、改めて考えると随分長いな」
士官学校の制服姿の彼女は語り始める。
「おぉー、流石みんな女の子だ。髪のこだわりやらアクセサリの選定眼やら、私には無い物を持っている……いや、一部正確には女の子じゃない人もいるけど」
最後の方はぼそりと言う。
「髪飾りも服も、別段こだわらないからなぁ、私は。……え、ちっとも女の子らしくないって? ほっとけ」
「いやいや、誰もそんな事言っていませんから。サーシャさんには『女の子』とは違う女性の魅力が既にあると思います」
クラヴィーアがフォローし、一同はうんうんと頷く。
「そ、そうかな……」
サーシャは少し照れたように頬をぽりぽりとかいた。
「あ、厳密に髪型がどうという話じゃないけど」
思い出したようにサーシャがまた口を開く。
「ツインテールでもなんでも、普段髪を纏めてる人がそれを解くと、ちょっと色っぽく感じないか? あのギャップ感、見てるの結構好きだぞ」
少し微笑みを浮かべて、彼女は言った。……その言葉には熱が篭っていると一同は感じた。
「纏め髪アルかー。私もそうアルね」
香月が立ち上がり、自らのお団子のカバーを外し、纏め髪を解いた。
「……!」
解き放たれた香月の髪にサーシャは一瞬で心を奪われる――。
「あまり髪が長いと戦闘の邪魔になるけど、ずばっと切ってしまうと日常生活ですぐ長い髪の毛に戻す、という事は出来ない……悩ましい所アル……」
苦労を語る香月。
中華シニョンはそもそも解くとかなり長い。今日初めて人前で解き、カバーの中だけ髪の毛が長いのでは? 疑惑も浮上。
「…………」
サーシャは惚けたまま。
***
シバ、語る。
「基本は好きになった相手の髪型が好きな髪型だと思います」
真剣な表情の彼。
「だけど、あえて推すならポニーorツイン。うなじに大人の魅力を感じるポニーと、少女的な無垢さを全身から醸し出すツイン――対極に立つこの二つは究極の選択だと思います」
彼は熱弁を振るう。会場が熱気に包まれてきた。
「現時点で、個人的には……51:49の差でポニーかなあ……思春期の少年少女にとって、ポニーのうなじから発せられる大人の魅力への抵抗は極めて困難ですから」
「スポーティーな感じも凄く良いと思うんです!」と付け加える。
彼は自らもポニテで座談会に出席。「まずは身を持って示すべし!」。
「……でもクラヴィーアさんを見るとツインも可愛いかも」
クラヴィーアの方を見て、ポッと頬染めるシバ。そんな視線に気付いたのか、クラヴィーアは立ち上がって後ろを向く。
「大人の魅力があるかは判りませんが、ツインテもちゃんとうなじが見えますよ」
と、シバへ綺麗なうなじを見せつける。その白いうなじにシバはあえなく陥落した。
***
エミリオ、語る。
「好きな髪型ねぇ……女装している時はツインテールが多いわね」
自分のツインテを弄りながらエミリオは話す。
「私の場合は髪の毛の量も多いのよ。動き易さも求めてこの髪型に落ち着いた感じかしら。動く度に髪が跳ねる感じも可愛らしいから好きよ☆」
またもウィンク。
「あ、でも女装していない時はポニテかストレートかなー……サーシャちゃんみたいに一つ結いの三つ編みの時もあるわね」
「色々変えてるんだなー」と一同は思う。
「後は髪型に合せて、髪飾りとかお化粧の事も考えちゃうわ☆ 最近は『カンザシ』って髪飾りが気になってるわ♪」
「かんざし……エミリオさん位髪が長ければ出来ると思うわ」
と、菜摘が答える。
「私は……髪あんまり長くないから髪型のバリエーションって殆どやり様が無いのよね。切っちゃうし、山に入るときは更に纏めちゃったり、キャップ被ったりするから」
山ガールならではの悩みがある様子。
「強い日差しを頭に長時間浴びられないし、伏せて長い時間狙撃姿勢を取る時とか、ロングだと稀にだけど自分で踏んじゃったりして……枝に引っかけたりね」
色々な苦労があるようだが、彼女の基本はやはり狩りの様だ。
***
最後にゾファル。
「ロングヘアで一つだけいい事があったんじゃーん。戦闘では当然激しく動き回る訳じゃーん? 髪はあっちに靡きこっちに靡き、縦横無尽にぶん回される訳じゃーん?」
ゾファルは独特な口調で捲し立てる。
「それがじゃーん? 背後から近づいて来る敵への牽制になってた事にこの間気づいちゃったんじゃーん。その後は如何に効果的に敵の視界を奪えるか、このロングストレートの髪を利用してるって訳じゃーん」
菜摘の思考の基本が狩りであるように、ゾファルの基本は戦闘の様だ。
「だからー、この髪型談義でもっと有効な戦闘向けの髪型があれば是非とも参考にしたいと思ってるんじゃーん」
「戦闘向けの髪型……モヒカンとかですかね?」
クラヴィーアはかくりと首をかしげる。
「ヒャッハー! じゃーん? って、違うじゃーん!」
そんなこんなで座談会はヘアアレンジへ移行。
●ヘアアレンジタイム
(他人の髪形を弄りたい人とかもいるだろうし、私も弄ってもらおうかな。ポニテとか、ツインテとか。多少興味が無い訳ではない)
サーシャはそんな風に考えて、
「布教活動してみるなら、私のこれを弄ってみるか? 見ての通り、長さだけは相当あるぞ」
三つ編みの先端を持ち上げながらその様に言う。……と、クラヴィーアが話しかけてきた。
「私が三つ編みにしてる理由? 髪が散らばらないから、かな。邪魔なら切ればいいじゃないか、というツッコミは無しだ」
髪を伸ばしているのには相応の理由がある。
「こんな自分が何かのお役に立てるなら……髪は長い方なので……」
いつの間にかポニテからツインテになっているシバもヘアアレンジの素体に立候補。
「皆さんのお役に立てるなら何でもやります!」
「ん?」
シバが声を上げると、皆が一斉に彼へ視線を向ける。……このあと滅茶苦茶髪を弄られた。
***
「メイクは私に任せて頂戴ねー☆」
エミリオはメイク道具一式を広げて準備は万全。
「シバは髪の毛長いアルな。後ろで丸めてちょっと上のほうでピンやゴムで纏めるとショートっぽい印象になるはずアル……」
香月は椅子に座ったシバの後ろに立ち、彼の髪を撫でる。
「相手を威嚇するように髪の毛固めてトゲトゲさせたほうがいいアルか?」
「それはちょっと……要らないと思います……」
***
「髪型に興味がないわけじゃないのよ……だから今日は……他の人の髪を弄って遊ぶわ!」
菜摘は高らかに宣言。とりあえずサーシャに絡んでいく。
「せっかくだからツーサイドアッ……ツインテールにしてみましょうか。人様の髪を」
「あ、ああ。よろしく頼む」
サーシャはちょっと嫌な予感。
「三本括りにして放射状に……やっぱり奇をてらわないほうが可愛いかな」
「そ、そのほうが良いと思うぞ」
サーシャは冷や汗。
「ちょっとウェーブかけたいんだけどどうかしら? ……うーん、やっぱり後々影響あるのはダメよね」
「そうだな。そこまでやるなら専門の店でちゃんとやって貰いたい」
「……ヘアアレンジって言っても、こねくり回すには結構な長さがいるのね……そこまで伸ばした事なかったから気づかなかったわ」
「色々遊べるから、髪が長いのも悪くないぞ」
と、サーシャは振り向いて菜摘に少しだけ笑って見せる。
***
一方こちらは――
「ゾファルちゃんの髪型ってワンサイドアップよね?」
エミリオがゾファルに指摘。
「そうなんじゃーん? 知らなかったじゃーん」
今後はお洒落の話へ。
●お洒落とか
「ヘアケアについても話したいわね! 私は香草と蜂蜜を混ぜた特製ヘアパックでケアしてるの♪」
エミリオは楽しそうに言う。
「クラヴィーアちゃんの黒髪もさらさらで綺麗よね。普段のヘアケアはどんななの?」
エミリオは彼女の艶々とした黒髪に見とれながら尋ねる。
「今は友達からオススメされたハーブのシャンプーを使っていますねー」
クラヴィーアは自分のツインテールをくるくると指に巻き付けながら答えた。
「そっかー♪ 今度そのシャンプー紹介してね☆」
「勿論です♪」
二人は笑い合い、意気投合しその後も話を続けた。
「一昔前の祖国……ああ、リアルブルーの一国アルな。そこではズボンとかでお洒落のバリエーションなんか少なかったらしいアルが……」
香月はリアルブルーの祖国のお洒落事情について皆に話す。
「返ってあんまり、リアルブルーの現代的なおしゃれより、ちょっとヤボったい方がファッションの最新を追いかけなくて良いから楽アル」
「お洒落……お洒落って一体……」
菜摘は自分の猪狩りスタイルに目をやり、凹んだ。
「…………」
ゾファルは先程言われたワンサイドアップにしている髪飾りに手を当て、物思いに耽っていた。
徹頭徹尾飾り気も洒落っ気もないゾファルだったが、唯一、この翅型の髪飾りだけは大事にしている。
謂れと言う程でも無いが……ゾファルの大好きだった祖父の形見。
***
「……忘れかけていましたが、僕、男の子です……」
終始完全に女の子扱いされていたシバがぽつりと呟いて、大きな盛り上がりを見せた『好きな髪型について』の座談会は終了。
ちなみにシバはこの座談会を境にポニテ派からツインテ派に転向したそうな。
依頼結果
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マテリアルリンク参加者一覧
依頼相談掲示板 | |||
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相談卓 サーシャ・V・クリューコファ(ka0723) 人間(リアルブルー)|15才|女性|機導師(アルケミスト) |
最終発言 2015/04/27 04:24:02 |
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依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2015/04/27 04:21:02 |