ゲスト
(ka0000)
【命魔】Kill&Steal
マスター:剣崎宗二

- シナリオ形態
- ショート
- 難易度
- やや難しい
- オプション
-
- 参加費
1,000
- 参加制限
- -
- 参加人数
- 8~8人
- サポート
- 0~2人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 7日
- 締切
- 2015/05/14 09:00
- 完成日
- 2015/05/16 08:14
このシナリオは5日間納期が延長されています。
みんなの思い出
思い出設定されたOMC商品がありません。
オープニング
●示された計画
「……分かったかい?ディーン」
「…ちっ」
時は少し遡り、聖地奪還作戦の直前。災厄の十三魔が一人、『天命輪転』アレクサンドル・バーンズは、その配下である『凶殺悪鬼』ディーン・キルに、一つの指示を出していた。
「……あんまりお前にとっては楽しくないのは、おっさんにも分かってる。……けれどディーン。『死んでしまったら、もう殺せなくなる』んだぞ?」
「あーもう!わーったよ。行きゃいいんだろ行きゃ」
「行くだけじゃない。何としても帰って来い。お前のような奴をもう一度『作る』のは、おっさんにとっても骨だからねぇ」
「はいはい、わーったよ……って言っても、その条件を守れてりゃ、自由に殺していいんだろ?」
「ああ、寧ろそっちの方がいい。おっさんが他所で注意引き付けてるとは言え、またあいつらが来る可能性もある。――いっぱい殺して、あいつらの注意をお前に引き付けるんだ」
「ったく……あれはそんなに重要なもんなのかねぇ?」
「……ま、重要な人にとっては重要だし、それ以外の人にとっちゃ…何の意味もない紙だ」
ディーンが去った暫く後。アレクサンドルは、一人、昔の話を思い出す。
「――なぁマイレス。昨日見たアレにあった…『空飛ぶ機械の腕』って……作れるものなのか?」
「ああん?お堅いドクターは、あんなアニメ、興味ないんじゃなかったのか?」
「すまんな。けど、ちょっと患者に聞かれたのがあってな」
「……まぁ、作れる事には作れるぜ。ただ、現実的な所で実現可能かは、また別の問題だ。今ちょうど、ちょいと設計してる所なんでな。また暇になったら見に来るといいぜ」
「ああ、そうしよう。……っと、午後の診察の時間だ」
「例の嬢ちゃんか。なぁアレックス、素人の俺が言うのもなんだが、アレはもう――」
「だとしても、だ」
そして、それだけではない。
――あそこにはもう一冊。『アレ』も残されている。
あの時、落としたので探していたが…
「拾われて、図書館に入れられてた…ねぇ」
●Kill & Steal
そして今。
辺境の近郊。とある図書館。
ここは、元は辺境の部族から提供された資料を基に、とある流れの学者が彼らの協力を得て研究を行う為に作られた施設なのだが、今では一般公開されている。
子供から大人まで、誰にでも利用できる。それどころか、作った部族たち自身が、昔これに提供した資料を基に、昔の伝承の察証のために訪れる事もある。そんな施設であった。
聖地奪還の大作戦に際して、辺境の兵は、その多くが駆り出されていた。それは、この施設を守る警備兵ですら、例外ではない。僅かながら兵は居たが、普段とは比べるべくもない。
――その隙を、歪虚は突いた。
「いいぜ、いいぜぇ………!!ヒャーハハハハッハッ!」
正門から突入するや否や、殺戮の狂宴を、殺しに特化した歪虚は開始させる。
大人も子供も、男も女も。無差別に、彼は殺しの標的とする。
――幸運な事に。ハンターたちの一隊もまた、資料を探す為に、図書館を訪れていた。故に、殺戮者――ディーン・キルが攻撃を開始した直後に、彼らは図書館に進入していた。
殺戮の宴を阻止するためにハンターたちが攻撃を開始しようとしたその瞬間。逃げ出していた子供の一人から、情報がもたらされる事となる。
――他に進入した歪虚が二体。
――それぞれ図書館の蔵書を一冊ずつ盗み、それぞれ別の方角に向かって移動していった。
さて、どう対応すべきか――?
この難問は、対応に当たるハンターたちに任せられる事となる。
「……分かったかい?ディーン」
「…ちっ」
時は少し遡り、聖地奪還作戦の直前。災厄の十三魔が一人、『天命輪転』アレクサンドル・バーンズは、その配下である『凶殺悪鬼』ディーン・キルに、一つの指示を出していた。
「……あんまりお前にとっては楽しくないのは、おっさんにも分かってる。……けれどディーン。『死んでしまったら、もう殺せなくなる』んだぞ?」
「あーもう!わーったよ。行きゃいいんだろ行きゃ」
「行くだけじゃない。何としても帰って来い。お前のような奴をもう一度『作る』のは、おっさんにとっても骨だからねぇ」
「はいはい、わーったよ……って言っても、その条件を守れてりゃ、自由に殺していいんだろ?」
「ああ、寧ろそっちの方がいい。おっさんが他所で注意引き付けてるとは言え、またあいつらが来る可能性もある。――いっぱい殺して、あいつらの注意をお前に引き付けるんだ」
「ったく……あれはそんなに重要なもんなのかねぇ?」
「……ま、重要な人にとっては重要だし、それ以外の人にとっちゃ…何の意味もない紙だ」
ディーンが去った暫く後。アレクサンドルは、一人、昔の話を思い出す。
「――なぁマイレス。昨日見たアレにあった…『空飛ぶ機械の腕』って……作れるものなのか?」
「ああん?お堅いドクターは、あんなアニメ、興味ないんじゃなかったのか?」
「すまんな。けど、ちょっと患者に聞かれたのがあってな」
「……まぁ、作れる事には作れるぜ。ただ、現実的な所で実現可能かは、また別の問題だ。今ちょうど、ちょいと設計してる所なんでな。また暇になったら見に来るといいぜ」
「ああ、そうしよう。……っと、午後の診察の時間だ」
「例の嬢ちゃんか。なぁアレックス、素人の俺が言うのもなんだが、アレはもう――」
「だとしても、だ」
そして、それだけではない。
――あそこにはもう一冊。『アレ』も残されている。
あの時、落としたので探していたが…
「拾われて、図書館に入れられてた…ねぇ」
●Kill & Steal
そして今。
辺境の近郊。とある図書館。
ここは、元は辺境の部族から提供された資料を基に、とある流れの学者が彼らの協力を得て研究を行う為に作られた施設なのだが、今では一般公開されている。
子供から大人まで、誰にでも利用できる。それどころか、作った部族たち自身が、昔これに提供した資料を基に、昔の伝承の察証のために訪れる事もある。そんな施設であった。
聖地奪還の大作戦に際して、辺境の兵は、その多くが駆り出されていた。それは、この施設を守る警備兵ですら、例外ではない。僅かながら兵は居たが、普段とは比べるべくもない。
――その隙を、歪虚は突いた。
「いいぜ、いいぜぇ………!!ヒャーハハハハッハッ!」
正門から突入するや否や、殺戮の狂宴を、殺しに特化した歪虚は開始させる。
大人も子供も、男も女も。無差別に、彼は殺しの標的とする。
――幸運な事に。ハンターたちの一隊もまた、資料を探す為に、図書館を訪れていた。故に、殺戮者――ディーン・キルが攻撃を開始した直後に、彼らは図書館に進入していた。
殺戮の宴を阻止するためにハンターたちが攻撃を開始しようとしたその瞬間。逃げ出していた子供の一人から、情報がもたらされる事となる。
――他に進入した歪虚が二体。
――それぞれ図書館の蔵書を一冊ずつ盗み、それぞれ別の方角に向かって移動していった。
さて、どう対応すべきか――?
この難問は、対応に当たるハンターたちに任せられる事となる。
リプレイ本文
●受けと送りの協奏曲
「落ち着け!」
殺人鬼から逃げようと、騒然となる図書館の中。キール・スケルツォ(ka1798)の怒号が響く。
一瞬、びくっ、と身を竦ませた群衆がそちらの方を見ると、ショットアンカーを天井に打ち込み、誘導する十色 エニア(ka0370)の姿が。
「さぁ、騒がないで。こっちへ」
アルト・ヴァレンティーニ(ka3109)が、体勢を低くしたまま、そんな民衆の足元に近づく。
一人ずつ。その場から誘導していく。
「この状態で『凶殺悪鬼』……素晴らしく運がないな、ボクは」
折角図書館でゆっくりしようと思ったのに、台無しだ。
二冊の本も気になる。…若しも推測が正しければ、あれは――
探索の為の妖精を送り出し、アルトは改めて避難誘導に取り掛かった。
ディーンに気づかれないよう、慎重に。
一方。一般人へと飛び掛ろうとしたディーンの凶刃は、透明な盾に阻まれる。
「なんでこのタイミングで……」
考えるのは後回し。今は取り合えず、この者を止めるのが先決だ。そのセレスティア(ka2691)に同調するかのように、
「理由など関係ない。一般人へ被害が出ているんだ。ボクらが動く理由なんて、それで十分だろう?」
Holmes(ka3813)の大鎌と、カール・フォルシアン(ka3702)の振動刀が、一斉にディーンに向けて振るわれる。
「ハッハァー!来たかァ!」
ディーンの瞳に、喜びの色が浮かんだかのように見えた。
歌が、その場に流れている。
『……言ったでしょう?貴方は「斬る」。私は「紡ぐ」と。何度斬られようとも私は紡ぐの、ですよ』
メイ=ロザリンド(ka3394)の歌が、ディーンが放った『鬼哭』の効果を相殺し、軽減させる。
これがなければ、一般人はこの技の効果の元、動けなくなっている筈なのだ。
だが、相殺されているとは言っても、それは飽くまでもある程度。一般人の動きは遅く、そしてハンターたちの動きは『ある程度の影響を受けている』。その僅かな隙を突き、ディーンは盾ごとセレスティアを持ち上げ、Holmesの鎌へと叩き付ける!
「くうっ……」
Holmesの腕力はハンターたちの中でも屈指の物。それ故に、その小柄な姿と似つかない豪腕から繰り出される一撃は、強烈な破壊力を誇る。友の剛力を更に重ねた、とあれば、尚更である。セレスティアもまた友の祈りの加護を受けてたとは言え、ダメージは軽くは無い。
『斬らせはしません』
更なる追撃が降り注ぐ前に、メイの放った癒しの光が、セレスティアの傷を癒す。セレスティア自身もヒールを自分に使用するが、あの破壊力の前では、完全に回復させるには至っていない。
だが収穫が無かったわけでもない。
――後ろから迫るカールの振動刀は、深く、ディーンの肩を抉っていたのだ。
「目の前で虐殺なんて…やらせないわ」
放たれる、フェリア(ka2870)の風の刃。それをディーンは、今度はカールを盾にしてダメージの大半を受け流す。
――本人は知る由も無かろうが、ディーンの『借刀殺』は、ハンターたちの『マテリアルリンク』にとっての天敵のような物である。一撃目を軽減し、そのダメージを他に対して受け流す事によって、加護の発動条件を満たして高速でそれを磨耗させられるのだ。
事実、今の一合で既に、大半の加護はほぼ消耗しきっていた。
だが、カールの一撃は確かに破邪の力を乗せ、ディーンに届いた。相応の大ダメージである。
そんな時、妖精が、アルトの元へと戻ってきた。
報せは、歪虚の一体の発見。
それを、アルトはトランシーバーで、探索していたルア・パーシアーナ(ka0355)に報せる。
●追跡
「こっちだね!」
追いついてきた妖精の向かう先へ方向を修正しながら、ルアは 刻崎 藤乃(ka3829)と共に、発見された歪虚の一体を追跡する。
「歪虚は駆逐してやりますわ、クヒヒヒヒッ!」
恐い笑いを漏らしながら、僅かな光を頼りに、書架の上を駆けていた藤乃が目標の姿を目視する。
立体的な動きで跳躍。天井を蹴って両手で槍を構え、全力で頭上から落下するように、その歪虚を狙う!
「――!」
ルアが隣の書棚を引き倒した事で、歪虚の注意が向き、その行動を僅かに遅らせる。だが、ハンターたちもまた、まだ鬼哭の影響が僅かに残っている。状況はイーブン。
マントを、槍が貫き、その下にも一撃は届いた。手応えは硬い。無機物か。完全に『突き刺す』事には失敗した。
マントの角を引き裂くようにして槍の拘束を脱し、逃走を続行する歪虚。僅かにマントの角から覗いたその材質は――『岩』。
「アレクサンドルが作ったやつかな?」
ディーンが居る、その事実と合わせて、彼女はそう推測する。
雷撃を纏ったその刀が狙うは、本を持っているだろう、腕。
だが、斜めに煌いた雷光の一閃は、マントの一角を切り落としたに留まる。
――当たり前の話だが、『腕を狙う』には、『腕がどこにあるか』を認識している必要がある。
そして、この歪虚が『マントに包まれているため正体不明』という情報も、ロレントによって事前にもたらされた。
特定の部位――例えば、本を取り落とす為に腕を狙うのであれば。まずは、如何にマントを剥がす事を考慮すべきだっただろう。
二度目の雷光の一閃は、歪虚の胴体に当たるが――これも致命打にはなっていない。
更に藤乃が追撃しようとした瞬間。歪虚が跳ぶと共に、周囲の本棚が、一斉に彼女たちに向かって、倒れ掛かる。立体機動で脱出しようとするが、上の高さが元より余り無い状況。完全に閉じ込められる事は避けたが、大きく距離を離されてしまう。
ましてや、その機動を持たないルアでは、脱出は出来ず、本棚の間に閉じ込められてしまう。
「仕方ないか」
一閃が本棚を断ち切り、ルアがそこから脱出する。既に余りにも距離を開けすぎた。本棚が倒れた瞬間に破壊を決断できれば或いはもっと早く脱出できたかもしれないが――
追い縋る藤乃。海上の浮き石を渡るかのように、本棚を一瞬だけ踏み、前進していく。
「海女さんなめんなよ!・・・ですの!!」
これなら、本棚が倒れようと、その前に次の本棚へと抜けられるだろう。
「――」
ちらりと、それを見た歪虚は、僅かに蠢く。
次の瞬間、彼女の足元の本棚は浮かび上がり、彼女を天井に叩きつけようとする。直ぐに反応するが、彼女が動ける前に、頭が天井にぶつかった。
元々、この図書館の天井はそれ程高くは無い。故に、本棚の上に居る時に要求される反応速度は、下に居る時よりも高い。
その僅かな差が、勝負を分けた。
頭を天井に叩きつけられた藤乃。ダメージは軽微である。しかし、頭部への衝撃によって本棚の下へと転落してしまう。
「よくもやってくれました…ですわ!!」
投げつける槍は、僅かに逸れ。マントを隣の本棚に縫い付けたに留まる。流石にこのままでは脱出に障ると見たのか、歪虚は、そのマントを脱ぎ捨てる。
下から出てきたのは、岩のような体。その中央の1つだけが、怪しく煌いている。
本を持っているわけではない。宙に浮かせている。恐らくは、本棚を動かすための力と同類の物なのだろう。
振り向きもせずに。歪虚は、図書館の外へと、脱出した。
●破壊の宴
降り注ぐ黒刃。Holmesの足に突き刺さり、その動きを止める。
「――年増は後で相手にしてやっから、ちっと待ってな!」
自身の銀刃についた血をぺろりと舐め、ディーンはそのまま後衛――回復を行い、歌を詠うメイの方へと向かう。
「通しません!」
盾ごと、強引にディーンへタックル。そのまま押し込むような、セレスティアのレイピアでの一撃が喉元を狙う。
「ちっ…!」
咄嗟に武器を手甲に変形させ、一撃を受け流す。首筋を掠めたレイピアを掴み、そのまま引き込むような猛烈な頭突き。
回りこんで。ディーンはメイへと肉薄する。
「ディーン・キル……元盗賊だった頃の名前は『ディーン・E・ヴィル』で相違ないかな?」
「そう呼ばれてた事もあるらしいな、この体は。なんだ、知り合いだったのか?」
動けないHolmesは、せめてその注意を引こうと、言葉をディーンに投げかける。だが、帰ってきたのは、他人事のような返事。
そもそも、ディーンはアレクサンドルに『殺しの魂』を押し込められた物。その戦闘能力と引き換えに、とっくに元の人格は…失われているのである。
『光を!』
迎撃として放たれるホーリーライト。手甲で直撃は回避されたが、顔面付近で破裂した光はディーンの視界を潰した筈だ。しかしディーンが怯む様子は無く。一直線に、彼はそれを放ったメイへと向かう。
「見えなくてもなぁ、てめぇの血の匂いは覚えてんだよ!!」
「ではこれならどうですか?」
直後に、フェリアの風の刃が彼の足を掬い、転倒させる。
直ぐに体勢を立て直そうとするが、その背後からはカールが接近している。
「貴方は帰しません……これ以上殺させたくありませんから」
大上段に振り上げた振動刀が、一直線にディーンの首を狙って振り下ろされる。
咄嗟に腕を組んで防御するディーン。刀が当たった瞬間の轟音、そして振動と衝撃により、ディーンの背後の地面にひびが入り、割れた事からも、その威力が伺えるだろう。
「いいぜガキンちょ!」
歓喜の極み、と言った感で、振り下ろされた刀を持つ両腕が、ディーンの手甲を嵌めた両手に掴まれる。そのまま、フェリアの放った風の刃に、強引に叩き付けられるカール。
「この――!」
掴まれたのは幸いとも言える。そのまま、電撃を掴まれた両手から、カールはディーンの体へと流し込む。その雷撃はディーンを麻痺させるが、既に『掴んでいる』状況では、余り関係はない。エニアによって掛けられた風の加護も、また同じ。本来なら足をも封じたかったが、既に手が掴まれている状況では、うまくワイヤーが振るえない。
ディーンの手甲が、彼が力を込めると共に、光り輝き始める。
「お返しだ、ガキンちょ!!」
カールを掴んだまま、彼ごと、両拳が地面に叩き付けられる。
広がる爆炎が、周囲の全てを吹き飛ばす。
「……っ!!」
事前に自身にプロテクションを施したセレスティア。故に、炎によるダメージは抑えられた。だが、それでも爆風に圧され、他のメンバーと離されてしまう。
これが、ハンターたちが唯一計算外だった事態。火神祝詞は『火炎』ではなく、『爆炎』。前回、木に叩き付けられた者がいる事が示す通り、爆風を伴うのである。
お互い、散り散りになった彼らは範囲回復ではカバーできず、セレスティアが姉弟子であるフェリアを、メイが至近距離故にダメージを大きく受けたセレスティアをそれぞれ癒しの光で回復させる。
爆炎は、一瞬だけ、視界の空白を作り出す。セレスティアの盾は確かに彼女自身の視界を遮らないが、それは彼女が『炎を透視できる』と言う事にはならない。
一瞬の炎に紛れ、書架の上に跳躍したディーン。その手には銃、狙うは唯一回復を受けられなかった後衛――メイ。
放たれた銃弾は、黒刃の間を跳ね返り、メイを襲う!
キン。
「っ!」
肩を貫かれるが、致命傷はかわした。このままヒールを自身に掛ければ……
キン。
「くっ……!」
跳ね返り続ける弾丸が、次々と彼女を穿つ。
●表裏転機
攻撃の要の一つであったカールと、回復のメイ。この両方が倒れた事で、戦況は少し、傾いていた。
「急いで戻ってきて」
アルトが、歪虚を追跡した班に連絡したのも、この時だ。
が、その通信は、ディーンに気づかれてしまう事になる。
構えられる銃がそちらに向けられる。
放たれる弾丸が、黒刃の間を跳ね返り、アルトと、その後ろに居た一般人の三名を、打ち貫く。
「早く…脱出するんだ…!」
彼女は、唯一守れた、背後の女性を逃がす。エニアにカバーされて、それは外部へと脱出する。
――が、これは即ち、ハンターたちに、ディーンが背中を晒したという事。
「セティ!畳み掛けるわよ!」
フェリアが、魔力を切り替える。今までの風から、水へと。
若しもディーンの手甲が火の属性を持つのならば、これはそれに対して有効であるはずだ。
鋭く。更に鋭く。練り込まれた水の魔力が、水の針となり、ディーンへ向かっていく。
「ちぃぃっ!」
手甲でそれを受けるディーン。僅かに、それに光が点る。
確かにダメージは与えた。そして、手甲にも、力を溜めた。
追撃のセレスティアのレイピアが、首を狙う。手甲によって逸らされる。ダメージの蓄積が多くなってきた。一度、自身にヒールを掛ける。
「キミにボクは殺せ(Kill)ない。故にキミは悪(Evil)のままなのさ」
大鎌の風斬り音。Holmesが振るうそれが、ディーンを引っ掛け、壁に叩き付ける。
一瞬の注意の逸れを突かれ背後を取られたディーンだったが、続くセレスティアの一撃にHolmesをぶつけようとする。
「――こう見えて筋力には自信があってね。振り解いてみると良い、E・ヴィル君」
剛力。Holmesの腕力は、この瞬間、ディーンを上回った。強引に彼の動きを封じ、セレスティアのレイピアの上に突き刺す。
「やるねぇやるねぇ……いいねぇ!」
しかし、続くフェリアの攻撃に対しては……ディーンは、別の行動を取った。
黒刃が、Holmesの両腕に突き刺さる。その僅かに力が緩んだ隙を突き、彼はフェリアが放った水弾に、Holmesを叩き付けた。
「ちっ……時間切れかよ……」
体力は限界まで減っていた。アレクサンドルとの約束が有る以上、これ以上戦闘は継続できない。
「あなたが殺せる人は、もういないよ。残念でした~」
エニアの声。残った17人の一般人は、外へ逃げ出す事に成功していた。
「俺ぁムカつく連中に片っぱしから噛み付きはするがな、雑魚を殺してヒィヒィ興奮してる程キチガイじゃねーんだわ」
「そりゃ、まだてめぇの狂気が足りねぇって事だ。そんな事じゃ、アイツは殺せねぇよ」
嘲笑には、嘲笑で返すディーン。
――そして殺人鬼は、本棚に紛れ、消えていった。
●得られた物
殆どの民衆は助け出せた。それ自体、誇るべき事だろう。だが――
「――Metal Mechanical Arm設計概論。…お前の設計、確かに受け取った、マイレス。やはりお前は天才だ。あの時の技術ではお前の設計を再現する事はできなかったが――」
遠隔加護を与えるマテリアル技術。そして彼自身の、力。
十三魔、アレクサンドルは、早速『製造』に取り掛かった。
その隣で、『A・Bの手記』と書かれた本の1ページが捲れる。そこに書かれていたのは。
「10月3日。リリアの体調の悪化が激しい。力を使うのを止めるように勧告するが、皆が危ないからと、聞かない。明日もとある部族との決戦らしい。なんでも、イルカを紋章とする所とか――」
「落ち着け!」
殺人鬼から逃げようと、騒然となる図書館の中。キール・スケルツォ(ka1798)の怒号が響く。
一瞬、びくっ、と身を竦ませた群衆がそちらの方を見ると、ショットアンカーを天井に打ち込み、誘導する十色 エニア(ka0370)の姿が。
「さぁ、騒がないで。こっちへ」
アルト・ヴァレンティーニ(ka3109)が、体勢を低くしたまま、そんな民衆の足元に近づく。
一人ずつ。その場から誘導していく。
「この状態で『凶殺悪鬼』……素晴らしく運がないな、ボクは」
折角図書館でゆっくりしようと思ったのに、台無しだ。
二冊の本も気になる。…若しも推測が正しければ、あれは――
探索の為の妖精を送り出し、アルトは改めて避難誘導に取り掛かった。
ディーンに気づかれないよう、慎重に。
一方。一般人へと飛び掛ろうとしたディーンの凶刃は、透明な盾に阻まれる。
「なんでこのタイミングで……」
考えるのは後回し。今は取り合えず、この者を止めるのが先決だ。そのセレスティア(ka2691)に同調するかのように、
「理由など関係ない。一般人へ被害が出ているんだ。ボクらが動く理由なんて、それで十分だろう?」
Holmes(ka3813)の大鎌と、カール・フォルシアン(ka3702)の振動刀が、一斉にディーンに向けて振るわれる。
「ハッハァー!来たかァ!」
ディーンの瞳に、喜びの色が浮かんだかのように見えた。
歌が、その場に流れている。
『……言ったでしょう?貴方は「斬る」。私は「紡ぐ」と。何度斬られようとも私は紡ぐの、ですよ』
メイ=ロザリンド(ka3394)の歌が、ディーンが放った『鬼哭』の効果を相殺し、軽減させる。
これがなければ、一般人はこの技の効果の元、動けなくなっている筈なのだ。
だが、相殺されているとは言っても、それは飽くまでもある程度。一般人の動きは遅く、そしてハンターたちの動きは『ある程度の影響を受けている』。その僅かな隙を突き、ディーンは盾ごとセレスティアを持ち上げ、Holmesの鎌へと叩き付ける!
「くうっ……」
Holmesの腕力はハンターたちの中でも屈指の物。それ故に、その小柄な姿と似つかない豪腕から繰り出される一撃は、強烈な破壊力を誇る。友の剛力を更に重ねた、とあれば、尚更である。セレスティアもまた友の祈りの加護を受けてたとは言え、ダメージは軽くは無い。
『斬らせはしません』
更なる追撃が降り注ぐ前に、メイの放った癒しの光が、セレスティアの傷を癒す。セレスティア自身もヒールを自分に使用するが、あの破壊力の前では、完全に回復させるには至っていない。
だが収穫が無かったわけでもない。
――後ろから迫るカールの振動刀は、深く、ディーンの肩を抉っていたのだ。
「目の前で虐殺なんて…やらせないわ」
放たれる、フェリア(ka2870)の風の刃。それをディーンは、今度はカールを盾にしてダメージの大半を受け流す。
――本人は知る由も無かろうが、ディーンの『借刀殺』は、ハンターたちの『マテリアルリンク』にとっての天敵のような物である。一撃目を軽減し、そのダメージを他に対して受け流す事によって、加護の発動条件を満たして高速でそれを磨耗させられるのだ。
事実、今の一合で既に、大半の加護はほぼ消耗しきっていた。
だが、カールの一撃は確かに破邪の力を乗せ、ディーンに届いた。相応の大ダメージである。
そんな時、妖精が、アルトの元へと戻ってきた。
報せは、歪虚の一体の発見。
それを、アルトはトランシーバーで、探索していたルア・パーシアーナ(ka0355)に報せる。
●追跡
「こっちだね!」
追いついてきた妖精の向かう先へ方向を修正しながら、ルアは 刻崎 藤乃(ka3829)と共に、発見された歪虚の一体を追跡する。
「歪虚は駆逐してやりますわ、クヒヒヒヒッ!」
恐い笑いを漏らしながら、僅かな光を頼りに、書架の上を駆けていた藤乃が目標の姿を目視する。
立体的な動きで跳躍。天井を蹴って両手で槍を構え、全力で頭上から落下するように、その歪虚を狙う!
「――!」
ルアが隣の書棚を引き倒した事で、歪虚の注意が向き、その行動を僅かに遅らせる。だが、ハンターたちもまた、まだ鬼哭の影響が僅かに残っている。状況はイーブン。
マントを、槍が貫き、その下にも一撃は届いた。手応えは硬い。無機物か。完全に『突き刺す』事には失敗した。
マントの角を引き裂くようにして槍の拘束を脱し、逃走を続行する歪虚。僅かにマントの角から覗いたその材質は――『岩』。
「アレクサンドルが作ったやつかな?」
ディーンが居る、その事実と合わせて、彼女はそう推測する。
雷撃を纏ったその刀が狙うは、本を持っているだろう、腕。
だが、斜めに煌いた雷光の一閃は、マントの一角を切り落としたに留まる。
――当たり前の話だが、『腕を狙う』には、『腕がどこにあるか』を認識している必要がある。
そして、この歪虚が『マントに包まれているため正体不明』という情報も、ロレントによって事前にもたらされた。
特定の部位――例えば、本を取り落とす為に腕を狙うのであれば。まずは、如何にマントを剥がす事を考慮すべきだっただろう。
二度目の雷光の一閃は、歪虚の胴体に当たるが――これも致命打にはなっていない。
更に藤乃が追撃しようとした瞬間。歪虚が跳ぶと共に、周囲の本棚が、一斉に彼女たちに向かって、倒れ掛かる。立体機動で脱出しようとするが、上の高さが元より余り無い状況。完全に閉じ込められる事は避けたが、大きく距離を離されてしまう。
ましてや、その機動を持たないルアでは、脱出は出来ず、本棚の間に閉じ込められてしまう。
「仕方ないか」
一閃が本棚を断ち切り、ルアがそこから脱出する。既に余りにも距離を開けすぎた。本棚が倒れた瞬間に破壊を決断できれば或いはもっと早く脱出できたかもしれないが――
追い縋る藤乃。海上の浮き石を渡るかのように、本棚を一瞬だけ踏み、前進していく。
「海女さんなめんなよ!・・・ですの!!」
これなら、本棚が倒れようと、その前に次の本棚へと抜けられるだろう。
「――」
ちらりと、それを見た歪虚は、僅かに蠢く。
次の瞬間、彼女の足元の本棚は浮かび上がり、彼女を天井に叩きつけようとする。直ぐに反応するが、彼女が動ける前に、頭が天井にぶつかった。
元々、この図書館の天井はそれ程高くは無い。故に、本棚の上に居る時に要求される反応速度は、下に居る時よりも高い。
その僅かな差が、勝負を分けた。
頭を天井に叩きつけられた藤乃。ダメージは軽微である。しかし、頭部への衝撃によって本棚の下へと転落してしまう。
「よくもやってくれました…ですわ!!」
投げつける槍は、僅かに逸れ。マントを隣の本棚に縫い付けたに留まる。流石にこのままでは脱出に障ると見たのか、歪虚は、そのマントを脱ぎ捨てる。
下から出てきたのは、岩のような体。その中央の1つだけが、怪しく煌いている。
本を持っているわけではない。宙に浮かせている。恐らくは、本棚を動かすための力と同類の物なのだろう。
振り向きもせずに。歪虚は、図書館の外へと、脱出した。
●破壊の宴
降り注ぐ黒刃。Holmesの足に突き刺さり、その動きを止める。
「――年増は後で相手にしてやっから、ちっと待ってな!」
自身の銀刃についた血をぺろりと舐め、ディーンはそのまま後衛――回復を行い、歌を詠うメイの方へと向かう。
「通しません!」
盾ごと、強引にディーンへタックル。そのまま押し込むような、セレスティアのレイピアでの一撃が喉元を狙う。
「ちっ…!」
咄嗟に武器を手甲に変形させ、一撃を受け流す。首筋を掠めたレイピアを掴み、そのまま引き込むような猛烈な頭突き。
回りこんで。ディーンはメイへと肉薄する。
「ディーン・キル……元盗賊だった頃の名前は『ディーン・E・ヴィル』で相違ないかな?」
「そう呼ばれてた事もあるらしいな、この体は。なんだ、知り合いだったのか?」
動けないHolmesは、せめてその注意を引こうと、言葉をディーンに投げかける。だが、帰ってきたのは、他人事のような返事。
そもそも、ディーンはアレクサンドルに『殺しの魂』を押し込められた物。その戦闘能力と引き換えに、とっくに元の人格は…失われているのである。
『光を!』
迎撃として放たれるホーリーライト。手甲で直撃は回避されたが、顔面付近で破裂した光はディーンの視界を潰した筈だ。しかしディーンが怯む様子は無く。一直線に、彼はそれを放ったメイへと向かう。
「見えなくてもなぁ、てめぇの血の匂いは覚えてんだよ!!」
「ではこれならどうですか?」
直後に、フェリアの風の刃が彼の足を掬い、転倒させる。
直ぐに体勢を立て直そうとするが、その背後からはカールが接近している。
「貴方は帰しません……これ以上殺させたくありませんから」
大上段に振り上げた振動刀が、一直線にディーンの首を狙って振り下ろされる。
咄嗟に腕を組んで防御するディーン。刀が当たった瞬間の轟音、そして振動と衝撃により、ディーンの背後の地面にひびが入り、割れた事からも、その威力が伺えるだろう。
「いいぜガキンちょ!」
歓喜の極み、と言った感で、振り下ろされた刀を持つ両腕が、ディーンの手甲を嵌めた両手に掴まれる。そのまま、フェリアの放った風の刃に、強引に叩き付けられるカール。
「この――!」
掴まれたのは幸いとも言える。そのまま、電撃を掴まれた両手から、カールはディーンの体へと流し込む。その雷撃はディーンを麻痺させるが、既に『掴んでいる』状況では、余り関係はない。エニアによって掛けられた風の加護も、また同じ。本来なら足をも封じたかったが、既に手が掴まれている状況では、うまくワイヤーが振るえない。
ディーンの手甲が、彼が力を込めると共に、光り輝き始める。
「お返しだ、ガキンちょ!!」
カールを掴んだまま、彼ごと、両拳が地面に叩き付けられる。
広がる爆炎が、周囲の全てを吹き飛ばす。
「……っ!!」
事前に自身にプロテクションを施したセレスティア。故に、炎によるダメージは抑えられた。だが、それでも爆風に圧され、他のメンバーと離されてしまう。
これが、ハンターたちが唯一計算外だった事態。火神祝詞は『火炎』ではなく、『爆炎』。前回、木に叩き付けられた者がいる事が示す通り、爆風を伴うのである。
お互い、散り散りになった彼らは範囲回復ではカバーできず、セレスティアが姉弟子であるフェリアを、メイが至近距離故にダメージを大きく受けたセレスティアをそれぞれ癒しの光で回復させる。
爆炎は、一瞬だけ、視界の空白を作り出す。セレスティアの盾は確かに彼女自身の視界を遮らないが、それは彼女が『炎を透視できる』と言う事にはならない。
一瞬の炎に紛れ、書架の上に跳躍したディーン。その手には銃、狙うは唯一回復を受けられなかった後衛――メイ。
放たれた銃弾は、黒刃の間を跳ね返り、メイを襲う!
キン。
「っ!」
肩を貫かれるが、致命傷はかわした。このままヒールを自身に掛ければ……
キン。
「くっ……!」
跳ね返り続ける弾丸が、次々と彼女を穿つ。
●表裏転機
攻撃の要の一つであったカールと、回復のメイ。この両方が倒れた事で、戦況は少し、傾いていた。
「急いで戻ってきて」
アルトが、歪虚を追跡した班に連絡したのも、この時だ。
が、その通信は、ディーンに気づかれてしまう事になる。
構えられる銃がそちらに向けられる。
放たれる弾丸が、黒刃の間を跳ね返り、アルトと、その後ろに居た一般人の三名を、打ち貫く。
「早く…脱出するんだ…!」
彼女は、唯一守れた、背後の女性を逃がす。エニアにカバーされて、それは外部へと脱出する。
――が、これは即ち、ハンターたちに、ディーンが背中を晒したという事。
「セティ!畳み掛けるわよ!」
フェリアが、魔力を切り替える。今までの風から、水へと。
若しもディーンの手甲が火の属性を持つのならば、これはそれに対して有効であるはずだ。
鋭く。更に鋭く。練り込まれた水の魔力が、水の針となり、ディーンへ向かっていく。
「ちぃぃっ!」
手甲でそれを受けるディーン。僅かに、それに光が点る。
確かにダメージは与えた。そして、手甲にも、力を溜めた。
追撃のセレスティアのレイピアが、首を狙う。手甲によって逸らされる。ダメージの蓄積が多くなってきた。一度、自身にヒールを掛ける。
「キミにボクは殺せ(Kill)ない。故にキミは悪(Evil)のままなのさ」
大鎌の風斬り音。Holmesが振るうそれが、ディーンを引っ掛け、壁に叩き付ける。
一瞬の注意の逸れを突かれ背後を取られたディーンだったが、続くセレスティアの一撃にHolmesをぶつけようとする。
「――こう見えて筋力には自信があってね。振り解いてみると良い、E・ヴィル君」
剛力。Holmesの腕力は、この瞬間、ディーンを上回った。強引に彼の動きを封じ、セレスティアのレイピアの上に突き刺す。
「やるねぇやるねぇ……いいねぇ!」
しかし、続くフェリアの攻撃に対しては……ディーンは、別の行動を取った。
黒刃が、Holmesの両腕に突き刺さる。その僅かに力が緩んだ隙を突き、彼はフェリアが放った水弾に、Holmesを叩き付けた。
「ちっ……時間切れかよ……」
体力は限界まで減っていた。アレクサンドルとの約束が有る以上、これ以上戦闘は継続できない。
「あなたが殺せる人は、もういないよ。残念でした~」
エニアの声。残った17人の一般人は、外へ逃げ出す事に成功していた。
「俺ぁムカつく連中に片っぱしから噛み付きはするがな、雑魚を殺してヒィヒィ興奮してる程キチガイじゃねーんだわ」
「そりゃ、まだてめぇの狂気が足りねぇって事だ。そんな事じゃ、アイツは殺せねぇよ」
嘲笑には、嘲笑で返すディーン。
――そして殺人鬼は、本棚に紛れ、消えていった。
●得られた物
殆どの民衆は助け出せた。それ自体、誇るべき事だろう。だが――
「――Metal Mechanical Arm設計概論。…お前の設計、確かに受け取った、マイレス。やはりお前は天才だ。あの時の技術ではお前の設計を再現する事はできなかったが――」
遠隔加護を与えるマテリアル技術。そして彼自身の、力。
十三魔、アレクサンドルは、早速『製造』に取り掛かった。
その隣で、『A・Bの手記』と書かれた本の1ページが捲れる。そこに書かれていたのは。
「10月3日。リリアの体調の悪化が激しい。力を使うのを止めるように勧告するが、皆が危ないからと、聞かない。明日もとある部族との決戦らしい。なんでも、イルカを紋章とする所とか――」
依頼結果
依頼成功度 | 成功 |
---|
面白かった! | 12人 |
---|
ポイントがありませんので、拍手できません
現在のあなたのポイント:-753 ※拍手1回につき1ポイントを消費します。
あなたの拍手がマスターの活力につながります。
このリプレイが面白かったと感じた人は拍手してみましょう!
参加者一覧
マテリアルリンク参加者一覧
- マリエル(ka0116) → セレスティア(ka2691)
- 岩井崎 メル(ka0520) → ティアンシェ=ロゼアマネル(ka3394)
- ルシオ・セレステ(ka0673) → カール・フォルシアン(ka3702)
- セリス・アルマーズ(ka1079) → Holmes(ka3813)
- グライブ・エルケイル(ka1080) → カール・フォルシアン(ka3702)
- シエラ・ヒース(ka1543) → アルト・ヴァレンティーニ(ka3109)
- イザヤ・K・フィルデント(ka1841) → ティアンシェ=ロゼアマネル(ka3394)
- バルバロス(ka2119) → Holmes(ka3813)
- 仙道・宙(ka2134) → セレスティア(ka2691)
- アイビス・グラス(ka2477) → アルト・ヴァレンティーニ(ka3109)
- エイル・メヌエット(ka2807) → カール・フォルシアン(ka3702)
- シガレット=ウナギパイ(ka2884) → アルト・ヴァレンティーニ(ka3109)
- 高崎 晴(ka3364) → ルア・パーシアーナ(ka0355)
- lol U mad ?(ka3514) → Holmes(ka3813)
- 玉兎・恵(ka3940) → フェリア(ka2870)
- 伊勢・明日奈(ka4060) → フェリア(ka2870)
- 天ヶ瀬 焔騎(ka4251) → ティアンシェ=ロゼアマネル(ka3394)
依頼相談掲示板 | |||
---|---|---|---|
![]() |
ロレントさんに質問 カール・フォルシアン(ka3702) 人間(リアルブルー)|13才|男性|機導師(アルケミスト) |
最終発言 2015/05/14 04:41:28 |
|
![]() |
ディーン・キルのデータバンク カール・フォルシアン(ka3702) 人間(リアルブルー)|13才|男性|機導師(アルケミスト) |
最終発言 2015/05/10 18:53:27 |
|
![]() |
依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2015/05/13 10:10:43 |
|
![]() |
相談卓 ティアンシェ=ロゼアマネル(ka3394) 人間(クリムゾンウェスト)|22才|女性|聖導士(クルセイダー) |
最終発言 2015/05/14 07:34:56 |