ゲスト
(ka0000)
魔導トラック野郎だぜ!
マスター:深夜真世

- シナリオ形態
- ショート
- 難易度
- 普通
- オプション
-
- 参加費
1,000
- 参加制限
- -
- 参加人数
- 4~6人
- サポート
- 0~0人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 4日
- 締切
- 2015/05/10 19:00
- 完成日
- 2015/05/19 04:57
みんなの思い出
思い出設定されたOMC商品がありません。
オープニング
蒸気工場都市「フマーレ」には、さまざまな工場がある。
その中に、魔導トラックを作る工場も存在したりする。もっとも、高価なので注文数は少ないが。
「だったら安価なの作ればいいんじゃねえの?」
とある技術者がそんなことを言い出した。
もちろん、生産過程において各種の努力をしてコストダウンを目指している。品質向上も並行して行っているため目覚ましい原価抑制には至っていないが。
「なあ、もしかして……」
さらに別の技術者も口をはさむ。
「トラックって、タイヤが四つだろ? これを三つにすれば、十二個のタイヤで一台余分に造れるぜ?」
つまり、四輪トラックであれば十二個のタイヤで三台製造可能。
もしも三輪トラックであるならば、十二個のタイヤで四台製造できてしまうのだ。
「そ、それだっ!」
技術者というのは思いつけば実行に移す。
早速図面が引かれる。
風のうわさに、リアルブルー側の情報筋から「大昔には『オート三輪』というのがあったらしい」との話も聞いた。
「やはり実用レベルか」
「ちょっと待て。『あった』ということは廃れてしまったんだろう?」
「まあ、安定性に難がありそうなのは容易に想像されるしな」
「いやしかし、前一輪後二輪だと旋回性能は格段に向上するぞ?」
「路面の傾きに対しては三輪の方が柔軟性があるな」
ごちゃごちゃと賛否が飛び交うが、勘違いしないでほしい。
これは推進派対撤退派の論戦ではないのだ。
「まあ、とにかく作ってみるか?」
「そうだな。ダメならダメでその時に考えればいい」
試作してみる、で満場一致。議論も早々に再び手を動かし自分の作業に没頭し始める。
技術屋とはそんなものかもしれない。
で、完成した前一輪後二輪の前輪駆動三輪トラック。
「早速、誰かに試乗してもらわんとな」
「誰か……」
きょろ、と見回す面々。
「誰か、こいつに乗ってみたいという熱い魂を持った魔導トラック野郎はいないか!」
「いないか!」
声をする。
が、返事はない。
当然である。ここにいるのは技術屋だけ。危険を顧みない、試作品のテストドライバーなどいやしないのだ。
「仕方ない。ハンターに頼むか」
というわけで、熱い魂を持ち完成したばかりのオート三輪に搭乗し、いろんな場所を乗り回してもらえる魔導トラック野郎、求ム。
その中に、魔導トラックを作る工場も存在したりする。もっとも、高価なので注文数は少ないが。
「だったら安価なの作ればいいんじゃねえの?」
とある技術者がそんなことを言い出した。
もちろん、生産過程において各種の努力をしてコストダウンを目指している。品質向上も並行して行っているため目覚ましい原価抑制には至っていないが。
「なあ、もしかして……」
さらに別の技術者も口をはさむ。
「トラックって、タイヤが四つだろ? これを三つにすれば、十二個のタイヤで一台余分に造れるぜ?」
つまり、四輪トラックであれば十二個のタイヤで三台製造可能。
もしも三輪トラックであるならば、十二個のタイヤで四台製造できてしまうのだ。
「そ、それだっ!」
技術者というのは思いつけば実行に移す。
早速図面が引かれる。
風のうわさに、リアルブルー側の情報筋から「大昔には『オート三輪』というのがあったらしい」との話も聞いた。
「やはり実用レベルか」
「ちょっと待て。『あった』ということは廃れてしまったんだろう?」
「まあ、安定性に難がありそうなのは容易に想像されるしな」
「いやしかし、前一輪後二輪だと旋回性能は格段に向上するぞ?」
「路面の傾きに対しては三輪の方が柔軟性があるな」
ごちゃごちゃと賛否が飛び交うが、勘違いしないでほしい。
これは推進派対撤退派の論戦ではないのだ。
「まあ、とにかく作ってみるか?」
「そうだな。ダメならダメでその時に考えればいい」
試作してみる、で満場一致。議論も早々に再び手を動かし自分の作業に没頭し始める。
技術屋とはそんなものかもしれない。
で、完成した前一輪後二輪の前輪駆動三輪トラック。
「早速、誰かに試乗してもらわんとな」
「誰か……」
きょろ、と見回す面々。
「誰か、こいつに乗ってみたいという熱い魂を持った魔導トラック野郎はいないか!」
「いないか!」
声をする。
が、返事はない。
当然である。ここにいるのは技術屋だけ。危険を顧みない、試作品のテストドライバーなどいやしないのだ。
「仕方ない。ハンターに頼むか」
というわけで、熱い魂を持ち完成したばかりのオート三輪に搭乗し、いろんな場所を乗り回してもらえる魔導トラック野郎、求ム。
リプレイ本文
●
依頼のあった倉庫で。
「こいつか……」
スーツに身を包んだエリオ・アルファーノ(ka4129)が微妙に表情を緩めて見詰めた。
倉庫内の暗がりには、ネズミ色の魔導トラックが佇んでいる。
「三輪魔導トラックか、初心者にも運転し易いか試してやろうじゃないか」
「このレトロ感……んー、ワクワクするね」
心待ちにするエリオの横で、マコト・タツナミ(ka1030)がたまらない表情。早速作業用ツナギから腕を抜き、袖の部分を腰に巻き付けて縛った。
「お前さん、魔導三輪トラックのこと、知っておるのか?」
そのマコトの言葉に釣られ、技術者が注目した。
しかしマコト、上の空。
――はっ。
「あ。……きょきょ、今日は、よろしくお願い……します」
作業に没頭していたマコト、ここで我に返った。挨拶もまだだったと、赤くなりながら会釈する。
「ええと、リアルブルーの古い資料で知ってるよ。オート三輪のことだよね?」
――ざっ。
言ったところで、新たな人影がしゃがんだままのマコトの姿に被った。
見上げると、つば広帽をかぶり胸元のざっくり開いたウエスタン装束の女性が。
「荒ぶる魔導トラックの躾会場はここかしら?」
カツ、とブーツの踵を鳴らしてすらりと立っていたのは、鈴鹿(ka4445)だ。
「暴れ牛に跨るカウガールさながらに、荒ぶる魔導トラックも乗りこなしてみせましょう!」
ばっちりとウインクをして言い切る。
そんな鈴鹿の背後から新たな影が踊り出る。
「よーしっ、運転楽しみだぞっ! あ、私運転ってしたことない、誰かやりかた教えてほしいのっ!」
元気いっぱい、シェリアク=ベガ(ka4647)だ。技術者に挙手して運転方法をねだる。
「そういや誰か免許持ってるの?」
マコトも改めて気になった。
そこでエリオがずずいと前に。
「免許? そんなものは無い。……運転歴? もちろん無い。……大丈夫だ、情熱と勢いとフィーリングでなんとかなる」
「ま、そういうことね」
涼しい顔で言うエリオに鈴鹿も加わった。なんというか、大丈夫? お二人さん。
それはそれとして。
「魔導トラックの試験って面白そうだねえ~!」
おっと、新たな人影が登場。
「菫香も運転したいかも~。……あ、菫香だよぉ~、よろしくね♪」
榛 菫香(ka4875)だ。
胸の前で両こぶしを合わせにこにこしていたが、皆の視線を一身に浴びて自己紹介。
これを確認した一同、今度はさらに別の方を一斉に向いた!
「え?!」
びっくぅ、と身を縮めた小柄な少年は、弓月・小太(ka4679)。見つかった、という表情だ。
「その……ピクニックと聞いて……」
おど、と気弱そうに話す。
が、空気を読み違ったと感じ、すぐにわたわたして言い直す。
「そのあの、変わったトラックで気になりますねぇ。で、でも……僕、足が届くでしょうかぁ」
この言葉に、一斉に技術者に視線が向く。汗たら~してた小太は、ほっ。
「前にリクライニングさせれば大丈夫。ちょいと仰向き加減になるがな」
「じゃ、菫香でも大丈夫だね~。……でもぉ」
安心させる技術者。その言葉が終わらないうちに喋りだす菫香。
突然走り始め、トラックまで行く。荷台の端に手を掛けて、たーんと跳躍。メイドドレスのフリルの裾、ひらりん。
「最後でいいかなぁ。みんなの見てからの方が良さそうだしぃ☆」
すとん、と荷台に立ち天蓋のない運転席後ろに横渡ししてあるバーをつかみ、にこっ。
「すいません、工具は中? 計器類は……」
「リアルブルー製に準じておるよ」
これだけ確認してマコトはナビシートに収まる。
「とりあえず行くぞ。時間が惜しい」
エリオがそう言って運転席に。先発はエリオだ。
「みんなで交代で運転だねっ。まずは後ろに乗るんだよっ。……小太ちゃん、はい!」
「あ、ありがと……」
シェリアクもひらっと荷台に飛び乗り、小太に手を差し伸べる。小太、少し赤くなりながらも手を握り、うんしょと搭乗完了。
「ようし!」
エリオ、左足でクラッチ踏んでギアをローに入れ右足でアクセルを踏み抜く。ばるんばる~んとエンジン音を鳴らして倉庫から出ていった。
オープン魔導トラック、街を行く。
「何だ?」
「お、新型か?」
人々はみな口々に呟き振り返る。
搭乗者はみな楽しそうだ。
そして叫ぶ。
「魔導トラック野郎のお通りだーーーーーっ!」
ばる~ん、と過ぎ行く三輪トラックから、そんな歓喜の合唱が響いたという。
●
そして郊外に。
「さあて、試してほしいってんなら!」
ハンドルを回すエリオが吠える!
っていうか、なぜか河原へと下りてったぞ?
「悪路走行してやるぜ!」
「ちょ……ちょっと……」
エリオの気合にマコトがビビる。
きゅきゅきゅ、と横Gがかかりざぱーんと川に。
「車高、そこそこ高いから行けるだろう。荷台の皆は捕まってろ」
エリオ、マコトに言ってから後ろにも声を掛ける。
「よ、予想以上に揺れまくってますぅ!? こ、これ、乗り心地が悪いとかいうレベルじゃない……ですよぉ!?」
後ろでは小太が投げ出されないよう、荷台に縁にしっかりとしがみついた。
一方。
「きゃははは~、びゅんびゅん走るよ~~~♪」
「空気を切る感じがとてもたまらないのっ!」
菫香はバーに捕まってきゃっきゃきゃっきゃ☆な感じで、同じくシェリアクは顎を上げ、水辺の清々しい風を受けていた。
「俺の運転は荒っぽいぜーーーっ!」
「とらっくぶんぶ~ん!」
再び雄たけびを上げるエリオ。わーきゃー楽しそうな鈴鹿。
ざばばばばっと浅瀬を舐めて河原に戻り、また気紛れに走り去る。
「このくらいの深さなら大丈夫、と」
がくんがくん揺られながらも記録を残すマコトである。
その後。
「……ふーっ、運転席の俺もやばすぎる」
エリオが仰向け状態で言う。
「うにゃ~、転がってるよ~☆」
その横をごろんごろんと菫香が転がって来た。
ほかの皆も似たような状態である。
トラックは、エリオの減速しない急ハンドルで見事に横転していた。ひっくりかえった荷台の上で、からからとタイヤが空回りしている。
「さすがにこれは、荷台に人を乗せるわけにはいかないな」
よっ、と立ち上がるエリオ。
マコトも故障個所がないか確認するため立ち上がる。
●
「これで手を抜くなんてことしたら、テストじゃないわね」
ばるん、と再び加速するトラック。
今度は鈴鹿が運転している。
「凸凹道とか泥濘とか砂利道とか砂地とかをばんばん走行するわよ! ゴールド免許の腕を見てなさい!」
「選んで悪路を行くんだね……ゴールド免許?」
がこん、とリアが跳ねた衝撃に耐えながらマコトが聞く。
「ペーパーっていうの? 感覚取り戻すわよーっ!」
言うと同時に、ばびゅーんと加速。
「カウガールだけに、ロングドライブね」
カーブで横流れする車体。が、そこはカウガール。流れる方にハンドル切って耐える。流れに身を任せたそれは、見事なドリフト走行だ!
「流れてるぅ~☆」
荷台では菫香が笑顔。
「バランスバランス♪」
シェリアクは手放しで楽しんでいる始末。
「く、車の荷台で……とも考えましたけど、流石に食べれ無さそうですぅ!?」
何と、小太に至っては持参した弁当を広げようとしているではないか。えらく余裕である。
荷台はギシギシ泣いているが、何とかもっている状態。
「これくらいでトラックが壊れたら雑魔に勝てないぞ。戦場を駆け抜けようぜ」
エリオ、運転席の方に顔を出しごーごー。
「振り落とされないようにしっかり捕まって! ロデオ感覚よっ!」
「鈴鹿さん……前のめりだよ」
危ない目つきに前傾姿勢で加速する鈴鹿に、隣のマコトが不安を覚えていたり。
●
「ここまで登ればいいかしらね?」
鈴鹿がトラックを止めたのは、海岸性の崖の上。目の前は海で、眼下には白い波が打ち寄せている音が聞こえる。
「絶景だねー。いやぁ、色々あったけど楽しかったよー」
シェリアクは景色を見たり弁当を用意したりと忙しい。
「ご飯……ですねぇ。何か、凄い揺れでちょっと酔った感じがしないでもないのですけどぉ……」
小太も海の見える方を向いて腰を落とす。少しふらふらしているが。
「カウガールならステーキかもしれないけど……」
鈴鹿はおにぎりだ。
「んにゅ……」
おっと。
菫香が指をくわえているぞ?
「ん? 俺はこれでも元は料理人だったんだぜ。食ってみるか?」
エリオが「俺の手作り弁当だ!」と言って弁当箱を差し出す。
「じゃ~ん。みんな食べてねっ!」
シェリアクも黄色い面積の広い弁当箱を出す。
「私も……」
そしてマコトはポテチやカレー、ナッツにツナ缶などを取り出した。炭酸飲料などもある。
「菫香……」
これに感激する菫香。
「うれしいのぉ~☆」
喜びのまま、いただきま~す☆。皆も一緒に手を合わす。
「ん……心地良いね」
「美味しい、ですぅ」
マコトと小太が潮風を感じつつじっくり味わう。
「あら? この唐揚げはロシアンルーレット?」
「そんなこたねぇだろ?」
鈴鹿の感想に、慌てて自分の揚げた唐揚げを食べてみるエリオ。普通の味である。
「こっちのだけ真っ赤だからよ」
ジト目で自分のかぶりついた唐揚げを見せる鈴鹿。確かに赤い。
「こっちは味付けが濃いですぅ~」
菫香はけほけほむせている。
「ベガちゃん特製卵焼きはどうかな?」
ここでシェリアクが首を突っ込む。
「これは甘くてふんわりね」
「美味しいですぅ~☆」
鈴鹿も菫香もシェリアクの味に大満足。
「……おかしいな、美味いのに。なんでウケが悪いのか謎すぎる」
一人こっそり、エリオが首をひねっている。
「これと合いそう……かな」
マコトはちょっと摘まんで、ことりと缶ビールを置く。
「おにぎりと一緒でも……進みます」
小太は自分の持参したおにぎりと一緒に。
つまり、酒場感覚で濃い味に仕上げているのだったり。
「ていうか、それにしても濃すぎ」
鈴鹿、しっかりと突っ込んでおく。
●
「じゃあ菫香の番だね! 思いっきり乗り込むよ~♪」
帰路の一番手は、菫香。
が、オープンの運転席に飛び乗ったものの勢い余って扉からハンドルを持ったまま転げ出た。
「修理修理……」
マコトが早速しゃがみ込む。
「てへへ、やっぱり三輪トラックはバランスが悪いよねぇ~」
「バランス……」
あいたた~な感じの菫香。そして小太がぽそりと突っ込み。
「じゃあ、気を取り直して運転するぅ~☆」
今度は落ち着いて収まって、アクセルぐぅん!
「菫香さん、免許は?」
「んにゅ? だいじょ~ぶ、今までみんなの見てきたし、そんなの問題ないない♪」
「止めて止めて~っ!」
マコトに聞かれて気分良さそうな菫香に、全員がストップを掛ける。
当然だ。
ロケットスタートでバックしたのだから。
気付けば、荷台の四人は全員ダイブしていた。
言われた通り、急ブレーキで止まったので仕方ない。
「ん~?大丈夫だったね~☆ じゃ、今度こそぉ~」
菫香、今度はちゃんと前に走らせた。
「待って、みんなが……」
「あははは~、運転楽しいね~~!」
後がまだ乗り込んでないのでマコトが止めたが聞いてない。
このまま置いてけぼりか、と思われた瞬間!
――からからから……。
ハンドルを急回転させて旋回した末、横転。
「あ~、楽しかった☆ 」
四人が駆け付けた時、転がった菫香は満足そうに大の字になっていた。
そして今度は小太の番。
「はわわわ!? ば、バランスが悪くて走りづらいですぅ。た、倒れないように気をつけないとぉ!?」
がっくんがっくん揺らしながら荒野を走る。
「こ、ここはまずいです。いったん横に抜けましょう」
たまらずマコトが右折指示。右手の斜面を登れば草原に出る。
「えいっ……」
ここで小太、焦った。
斜めに突入せず、急斜面に真正面から突っ込んだのだ。
結果、前輪が大きく天を仰ぎ……。
「危ないわっ」
「ふえ? 危ないって??」
鈴鹿の叫びに小首をひねる菫香。もう遅い。
――どーん。
「真後ろに倒れるのは初めてだねー」
「ああ、貴重な体験だ」
仰向けに転がるシェリアクが笑い、同じく天を仰ぐエリオも満足そう。
「山道とか行けるかと思ったのですけど、無理すぎでしたねぇ」
小太ももちろん、仰向けである。
●
「さぁ、ベガちゃんの出番だっ! マコちゃん、よろしくなんだよっ!」
今度はシェリアクが運転席に。
「えっと、エンジンをかけるのはっと……」
ライト点灯。
クラクション連打。
「よーし、順調順調……多分。さて、実験するよー」
何とかスタート。
そしてなぜか皆と同じことをするッ!
「さて、エンジンおもいっきりふかすの!」
ばるん、とエンジンが吠えた!
一気の加速。
「そして急ブレーキッ!」
「……」
テンションの上がるシェリアクの様子に、何かを察知する荷台組一同。
「次はっと、走りながらおもいっきりハンドルを切るのっ! 回れ回れー♪」
さすがにパターンを読んだ荷台の四人、あっさりと飛び降りる。
その後、地面を旋回しまくった後にバランスを崩し、ごろんごろんと横転するトラック。
「いやあ、まさか立体的に回るとは……」
どこまでトラックは転がったか、ようやく逆さになって止まった。シェリアク、中から出て来て舌をぺろっと見せたり。
「そうか」
続いて出てきたマコト、何かに気付いた。
「転んで壊れないんじゃなくて、壊れないように転びやすくなってるんだ」
衝撃の事実である。
そして、夕暮れの砂浜で。
「若者と一緒に海辺を走る……。ふっ、俺の遠い青春時代を思い出す」
運転するエリオの顔を斜陽が照らしている。砂浜に影は長い。
「ねえ、マコちゃん。データはまとまったかなっ?!」
「うん。エリオさん、馬も乗せるって言ったけど止めましたよね? ちょっと危ないから。……こんな風に走らない限り」
聞いてくるシェリアクに、マコトが今の安全運転を例に挙げて説明した。
「俺の弁当の味が悪くなったのも、このトラックで運んだせいだな」
それは違いますよ、エリオさん。
「まあ、転がりやすいのはよく分かったわね」
「今ならごはんも食べれますかね……」
夕日の海岸にしっとりとつぶやく鈴鹿。小太も平和な雰囲気にうっとりだ。
が!
「んにゅ?」
どかん、どぼ~ん!
異変に菫香が気付いたと同時に、また横転。海水に隠れていた岩場に後輪が引っかかったのだ。
「海水浴にはちょっと早いよねぇ~」
「夏に来たいよねっ」
ずぶ濡れの菫香とシェリアクが微笑み合う。
「それより車を……」
「やれやれ」
小太と鈴鹿がひっくりかえったトラックに手を掛ける。
「一応、少々濡れても大丈夫。……あとはやっばり燃費ですかね。しっかり報告しないと」
「いいから気合入れろ。いいかー、いくぞー」
メモを取るマコトに、ロープを車体に掛けて引っ張るエリオ。
「海のバカヤロー!」
掛け声とともに全員で押し、ばしゃ~んと元に戻るトラックだった。
依頼のあった倉庫で。
「こいつか……」
スーツに身を包んだエリオ・アルファーノ(ka4129)が微妙に表情を緩めて見詰めた。
倉庫内の暗がりには、ネズミ色の魔導トラックが佇んでいる。
「三輪魔導トラックか、初心者にも運転し易いか試してやろうじゃないか」
「このレトロ感……んー、ワクワクするね」
心待ちにするエリオの横で、マコト・タツナミ(ka1030)がたまらない表情。早速作業用ツナギから腕を抜き、袖の部分を腰に巻き付けて縛った。
「お前さん、魔導三輪トラックのこと、知っておるのか?」
そのマコトの言葉に釣られ、技術者が注目した。
しかしマコト、上の空。
――はっ。
「あ。……きょきょ、今日は、よろしくお願い……します」
作業に没頭していたマコト、ここで我に返った。挨拶もまだだったと、赤くなりながら会釈する。
「ええと、リアルブルーの古い資料で知ってるよ。オート三輪のことだよね?」
――ざっ。
言ったところで、新たな人影がしゃがんだままのマコトの姿に被った。
見上げると、つば広帽をかぶり胸元のざっくり開いたウエスタン装束の女性が。
「荒ぶる魔導トラックの躾会場はここかしら?」
カツ、とブーツの踵を鳴らしてすらりと立っていたのは、鈴鹿(ka4445)だ。
「暴れ牛に跨るカウガールさながらに、荒ぶる魔導トラックも乗りこなしてみせましょう!」
ばっちりとウインクをして言い切る。
そんな鈴鹿の背後から新たな影が踊り出る。
「よーしっ、運転楽しみだぞっ! あ、私運転ってしたことない、誰かやりかた教えてほしいのっ!」
元気いっぱい、シェリアク=ベガ(ka4647)だ。技術者に挙手して運転方法をねだる。
「そういや誰か免許持ってるの?」
マコトも改めて気になった。
そこでエリオがずずいと前に。
「免許? そんなものは無い。……運転歴? もちろん無い。……大丈夫だ、情熱と勢いとフィーリングでなんとかなる」
「ま、そういうことね」
涼しい顔で言うエリオに鈴鹿も加わった。なんというか、大丈夫? お二人さん。
それはそれとして。
「魔導トラックの試験って面白そうだねえ~!」
おっと、新たな人影が登場。
「菫香も運転したいかも~。……あ、菫香だよぉ~、よろしくね♪」
榛 菫香(ka4875)だ。
胸の前で両こぶしを合わせにこにこしていたが、皆の視線を一身に浴びて自己紹介。
これを確認した一同、今度はさらに別の方を一斉に向いた!
「え?!」
びっくぅ、と身を縮めた小柄な少年は、弓月・小太(ka4679)。見つかった、という表情だ。
「その……ピクニックと聞いて……」
おど、と気弱そうに話す。
が、空気を読み違ったと感じ、すぐにわたわたして言い直す。
「そのあの、変わったトラックで気になりますねぇ。で、でも……僕、足が届くでしょうかぁ」
この言葉に、一斉に技術者に視線が向く。汗たら~してた小太は、ほっ。
「前にリクライニングさせれば大丈夫。ちょいと仰向き加減になるがな」
「じゃ、菫香でも大丈夫だね~。……でもぉ」
安心させる技術者。その言葉が終わらないうちに喋りだす菫香。
突然走り始め、トラックまで行く。荷台の端に手を掛けて、たーんと跳躍。メイドドレスのフリルの裾、ひらりん。
「最後でいいかなぁ。みんなの見てからの方が良さそうだしぃ☆」
すとん、と荷台に立ち天蓋のない運転席後ろに横渡ししてあるバーをつかみ、にこっ。
「すいません、工具は中? 計器類は……」
「リアルブルー製に準じておるよ」
これだけ確認してマコトはナビシートに収まる。
「とりあえず行くぞ。時間が惜しい」
エリオがそう言って運転席に。先発はエリオだ。
「みんなで交代で運転だねっ。まずは後ろに乗るんだよっ。……小太ちゃん、はい!」
「あ、ありがと……」
シェリアクもひらっと荷台に飛び乗り、小太に手を差し伸べる。小太、少し赤くなりながらも手を握り、うんしょと搭乗完了。
「ようし!」
エリオ、左足でクラッチ踏んでギアをローに入れ右足でアクセルを踏み抜く。ばるんばる~んとエンジン音を鳴らして倉庫から出ていった。
オープン魔導トラック、街を行く。
「何だ?」
「お、新型か?」
人々はみな口々に呟き振り返る。
搭乗者はみな楽しそうだ。
そして叫ぶ。
「魔導トラック野郎のお通りだーーーーーっ!」
ばる~ん、と過ぎ行く三輪トラックから、そんな歓喜の合唱が響いたという。
●
そして郊外に。
「さあて、試してほしいってんなら!」
ハンドルを回すエリオが吠える!
っていうか、なぜか河原へと下りてったぞ?
「悪路走行してやるぜ!」
「ちょ……ちょっと……」
エリオの気合にマコトがビビる。
きゅきゅきゅ、と横Gがかかりざぱーんと川に。
「車高、そこそこ高いから行けるだろう。荷台の皆は捕まってろ」
エリオ、マコトに言ってから後ろにも声を掛ける。
「よ、予想以上に揺れまくってますぅ!? こ、これ、乗り心地が悪いとかいうレベルじゃない……ですよぉ!?」
後ろでは小太が投げ出されないよう、荷台に縁にしっかりとしがみついた。
一方。
「きゃははは~、びゅんびゅん走るよ~~~♪」
「空気を切る感じがとてもたまらないのっ!」
菫香はバーに捕まってきゃっきゃきゃっきゃ☆な感じで、同じくシェリアクは顎を上げ、水辺の清々しい風を受けていた。
「俺の運転は荒っぽいぜーーーっ!」
「とらっくぶんぶ~ん!」
再び雄たけびを上げるエリオ。わーきゃー楽しそうな鈴鹿。
ざばばばばっと浅瀬を舐めて河原に戻り、また気紛れに走り去る。
「このくらいの深さなら大丈夫、と」
がくんがくん揺られながらも記録を残すマコトである。
その後。
「……ふーっ、運転席の俺もやばすぎる」
エリオが仰向け状態で言う。
「うにゃ~、転がってるよ~☆」
その横をごろんごろんと菫香が転がって来た。
ほかの皆も似たような状態である。
トラックは、エリオの減速しない急ハンドルで見事に横転していた。ひっくりかえった荷台の上で、からからとタイヤが空回りしている。
「さすがにこれは、荷台に人を乗せるわけにはいかないな」
よっ、と立ち上がるエリオ。
マコトも故障個所がないか確認するため立ち上がる。
●
「これで手を抜くなんてことしたら、テストじゃないわね」
ばるん、と再び加速するトラック。
今度は鈴鹿が運転している。
「凸凹道とか泥濘とか砂利道とか砂地とかをばんばん走行するわよ! ゴールド免許の腕を見てなさい!」
「選んで悪路を行くんだね……ゴールド免許?」
がこん、とリアが跳ねた衝撃に耐えながらマコトが聞く。
「ペーパーっていうの? 感覚取り戻すわよーっ!」
言うと同時に、ばびゅーんと加速。
「カウガールだけに、ロングドライブね」
カーブで横流れする車体。が、そこはカウガール。流れる方にハンドル切って耐える。流れに身を任せたそれは、見事なドリフト走行だ!
「流れてるぅ~☆」
荷台では菫香が笑顔。
「バランスバランス♪」
シェリアクは手放しで楽しんでいる始末。
「く、車の荷台で……とも考えましたけど、流石に食べれ無さそうですぅ!?」
何と、小太に至っては持参した弁当を広げようとしているではないか。えらく余裕である。
荷台はギシギシ泣いているが、何とかもっている状態。
「これくらいでトラックが壊れたら雑魔に勝てないぞ。戦場を駆け抜けようぜ」
エリオ、運転席の方に顔を出しごーごー。
「振り落とされないようにしっかり捕まって! ロデオ感覚よっ!」
「鈴鹿さん……前のめりだよ」
危ない目つきに前傾姿勢で加速する鈴鹿に、隣のマコトが不安を覚えていたり。
●
「ここまで登ればいいかしらね?」
鈴鹿がトラックを止めたのは、海岸性の崖の上。目の前は海で、眼下には白い波が打ち寄せている音が聞こえる。
「絶景だねー。いやぁ、色々あったけど楽しかったよー」
シェリアクは景色を見たり弁当を用意したりと忙しい。
「ご飯……ですねぇ。何か、凄い揺れでちょっと酔った感じがしないでもないのですけどぉ……」
小太も海の見える方を向いて腰を落とす。少しふらふらしているが。
「カウガールならステーキかもしれないけど……」
鈴鹿はおにぎりだ。
「んにゅ……」
おっと。
菫香が指をくわえているぞ?
「ん? 俺はこれでも元は料理人だったんだぜ。食ってみるか?」
エリオが「俺の手作り弁当だ!」と言って弁当箱を差し出す。
「じゃ~ん。みんな食べてねっ!」
シェリアクも黄色い面積の広い弁当箱を出す。
「私も……」
そしてマコトはポテチやカレー、ナッツにツナ缶などを取り出した。炭酸飲料などもある。
「菫香……」
これに感激する菫香。
「うれしいのぉ~☆」
喜びのまま、いただきま~す☆。皆も一緒に手を合わす。
「ん……心地良いね」
「美味しい、ですぅ」
マコトと小太が潮風を感じつつじっくり味わう。
「あら? この唐揚げはロシアンルーレット?」
「そんなこたねぇだろ?」
鈴鹿の感想に、慌てて自分の揚げた唐揚げを食べてみるエリオ。普通の味である。
「こっちのだけ真っ赤だからよ」
ジト目で自分のかぶりついた唐揚げを見せる鈴鹿。確かに赤い。
「こっちは味付けが濃いですぅ~」
菫香はけほけほむせている。
「ベガちゃん特製卵焼きはどうかな?」
ここでシェリアクが首を突っ込む。
「これは甘くてふんわりね」
「美味しいですぅ~☆」
鈴鹿も菫香もシェリアクの味に大満足。
「……おかしいな、美味いのに。なんでウケが悪いのか謎すぎる」
一人こっそり、エリオが首をひねっている。
「これと合いそう……かな」
マコトはちょっと摘まんで、ことりと缶ビールを置く。
「おにぎりと一緒でも……進みます」
小太は自分の持参したおにぎりと一緒に。
つまり、酒場感覚で濃い味に仕上げているのだったり。
「ていうか、それにしても濃すぎ」
鈴鹿、しっかりと突っ込んでおく。
●
「じゃあ菫香の番だね! 思いっきり乗り込むよ~♪」
帰路の一番手は、菫香。
が、オープンの運転席に飛び乗ったものの勢い余って扉からハンドルを持ったまま転げ出た。
「修理修理……」
マコトが早速しゃがみ込む。
「てへへ、やっぱり三輪トラックはバランスが悪いよねぇ~」
「バランス……」
あいたた~な感じの菫香。そして小太がぽそりと突っ込み。
「じゃあ、気を取り直して運転するぅ~☆」
今度は落ち着いて収まって、アクセルぐぅん!
「菫香さん、免許は?」
「んにゅ? だいじょ~ぶ、今までみんなの見てきたし、そんなの問題ないない♪」
「止めて止めて~っ!」
マコトに聞かれて気分良さそうな菫香に、全員がストップを掛ける。
当然だ。
ロケットスタートでバックしたのだから。
気付けば、荷台の四人は全員ダイブしていた。
言われた通り、急ブレーキで止まったので仕方ない。
「ん~?大丈夫だったね~☆ じゃ、今度こそぉ~」
菫香、今度はちゃんと前に走らせた。
「待って、みんなが……」
「あははは~、運転楽しいね~~!」
後がまだ乗り込んでないのでマコトが止めたが聞いてない。
このまま置いてけぼりか、と思われた瞬間!
――からからから……。
ハンドルを急回転させて旋回した末、横転。
「あ~、楽しかった☆ 」
四人が駆け付けた時、転がった菫香は満足そうに大の字になっていた。
そして今度は小太の番。
「はわわわ!? ば、バランスが悪くて走りづらいですぅ。た、倒れないように気をつけないとぉ!?」
がっくんがっくん揺らしながら荒野を走る。
「こ、ここはまずいです。いったん横に抜けましょう」
たまらずマコトが右折指示。右手の斜面を登れば草原に出る。
「えいっ……」
ここで小太、焦った。
斜めに突入せず、急斜面に真正面から突っ込んだのだ。
結果、前輪が大きく天を仰ぎ……。
「危ないわっ」
「ふえ? 危ないって??」
鈴鹿の叫びに小首をひねる菫香。もう遅い。
――どーん。
「真後ろに倒れるのは初めてだねー」
「ああ、貴重な体験だ」
仰向けに転がるシェリアクが笑い、同じく天を仰ぐエリオも満足そう。
「山道とか行けるかと思ったのですけど、無理すぎでしたねぇ」
小太ももちろん、仰向けである。
●
「さぁ、ベガちゃんの出番だっ! マコちゃん、よろしくなんだよっ!」
今度はシェリアクが運転席に。
「えっと、エンジンをかけるのはっと……」
ライト点灯。
クラクション連打。
「よーし、順調順調……多分。さて、実験するよー」
何とかスタート。
そしてなぜか皆と同じことをするッ!
「さて、エンジンおもいっきりふかすの!」
ばるん、とエンジンが吠えた!
一気の加速。
「そして急ブレーキッ!」
「……」
テンションの上がるシェリアクの様子に、何かを察知する荷台組一同。
「次はっと、走りながらおもいっきりハンドルを切るのっ! 回れ回れー♪」
さすがにパターンを読んだ荷台の四人、あっさりと飛び降りる。
その後、地面を旋回しまくった後にバランスを崩し、ごろんごろんと横転するトラック。
「いやあ、まさか立体的に回るとは……」
どこまでトラックは転がったか、ようやく逆さになって止まった。シェリアク、中から出て来て舌をぺろっと見せたり。
「そうか」
続いて出てきたマコト、何かに気付いた。
「転んで壊れないんじゃなくて、壊れないように転びやすくなってるんだ」
衝撃の事実である。
そして、夕暮れの砂浜で。
「若者と一緒に海辺を走る……。ふっ、俺の遠い青春時代を思い出す」
運転するエリオの顔を斜陽が照らしている。砂浜に影は長い。
「ねえ、マコちゃん。データはまとまったかなっ?!」
「うん。エリオさん、馬も乗せるって言ったけど止めましたよね? ちょっと危ないから。……こんな風に走らない限り」
聞いてくるシェリアクに、マコトが今の安全運転を例に挙げて説明した。
「俺の弁当の味が悪くなったのも、このトラックで運んだせいだな」
それは違いますよ、エリオさん。
「まあ、転がりやすいのはよく分かったわね」
「今ならごはんも食べれますかね……」
夕日の海岸にしっとりとつぶやく鈴鹿。小太も平和な雰囲気にうっとりだ。
が!
「んにゅ?」
どかん、どぼ~ん!
異変に菫香が気付いたと同時に、また横転。海水に隠れていた岩場に後輪が引っかかったのだ。
「海水浴にはちょっと早いよねぇ~」
「夏に来たいよねっ」
ずぶ濡れの菫香とシェリアクが微笑み合う。
「それより車を……」
「やれやれ」
小太と鈴鹿がひっくりかえったトラックに手を掛ける。
「一応、少々濡れても大丈夫。……あとはやっばり燃費ですかね。しっかり報告しないと」
「いいから気合入れろ。いいかー、いくぞー」
メモを取るマコトに、ロープを車体に掛けて引っ張るエリオ。
「海のバカヤロー!」
掛け声とともに全員で押し、ばしゃ~んと元に戻るトラックだった。
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依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2015/05/07 08:08:23 |
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トラック野郎相談卓 エリオ・アルファーノ(ka4129) 人間(クリムゾンウェスト)|40才|男性|疾影士(ストライダー) |
最終発言 2015/05/09 19:09:29 |