ゲスト
(ka0000)
ゼラチン質のアレ
マスター:のどか

- シナリオ形態
- ショート
- 難易度
- 普通
- オプション
-
- 参加費
1,000
- 参加制限
- -
- 参加人数
- 4~6人
- サポート
- 0~0人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 5日
- 締切
- 2014/07/10 19:00
- 完成日
- 2014/07/15 00:10
みんなの思い出
思い出設定されたOMC商品がありません。
オープニング
静かな木漏れ日の差す森の中。
鳥達がさえずる穏やかな昼下がりの風景の中に、『ソレ』は鎮座していた。
「……でかいな」
「ああ、でかい」
ソレを見上げるのは2人の男。2頭の荷馬車を付き従えた彼らは隣の町へと食料や衣類を売りに出かける商隊の一角だ。
地元の名産の作物や工芸品を別の町や村へ持って行き、作物の取れない冬のための貯蓄を増やす。それが村での彼らの仕事だった。
「……邪魔だな」
「ああ、邪魔だ」
そんな大の大人の男二人があんぐりとアホ面を揃えてゼラチン質のソレを見上げていた。
ゆうに4mは超えるだろうか、超弩級なソレは森の一本道の真ん中で彼らをあざ笑うかのようにその巨体を鎮座させていた。
「……動かないな」
「ああ、動かない」
男の一人がおそるおそるゼラチン質のソレに近づく。
そうして手に持った木の枝でその表面をつつくとぷるんとソレは気持ち悪く体を震わせた。
「……キモイな」
「ああ、キモイ」
「見ろよ、枝の先がベトベトだぜ」
そう言ってもう一人の男に見せ付ける枝の先には青いんだか緑色なんだかよく分からない独特のドロリとした粘液がまとわり付いていた。
「石でも投げてみるか」
「投げてみれば?」
合意を得られて、男は道端に転がっていた手ごろな石を手に取ると無駄に綺麗なフォームからゼラチン質のアレ目掛けて投石を試みる。
ビチャンと生理的にイヤな音を立てながら粘着質の液体が飛び散る。
そうして表面に波紋のような傷(?)を負わせた石であったが、一拍置くとそのままずぶずぶとゼラチン質の体の中に取り込まれていってしまった。
石が起こした波紋も、すぐに周りのゼラチン質に覆われて、何もなかったかのようなツルツルのお肌が木漏れ日に照らされる。
「……意味なかったな」
「ああ、馬鹿みたいだな、お前」
「言うなよ……」
そう言うと石を投げた男は大きくため息をつくと愛馬へと近づき、自分の荷馬車を反転させる。
「とりあえず、こんな状況じゃ商売あがったりだな。他にルートは無いし……ハンターが退治してくれるのを待とう」
「ああ、そうだな」
相方の男も自分の荷馬車を反転させる。
そうしながら振り返り、何かに祈るようにゼラチン質のソレに手を合わせる。
「次に来たときにはいなくなっていますように」
そうして男達は森を後にした。
暫くして、ハンターズソサエティに依頼が張り出された。
依頼人はとある町で、「隣の村から来るはずの物資がなかなか届かない。事実確認をしようとしたら、どうやら通商ルートに陣取るゼラチン質のコレのせいで商隊が来れないという事らしい。通商ルートが回復しない事にはこちらの村の発展にも関わる。何とかしてほしい」とのこと。依頼書にはご丁寧にゼラチン質のそれの粘液がべっとりと貼り付けられていたらしい。モロに受け取った係員が小さな悲鳴を上げたのは言うまでも無い。
しかし、その係員の犠牲(主にベトベトになった手やらなにやら)のおかげで対象の目星もつける事ができたソサエティはハンター達へとその依頼を提示したのであった。
鳥達がさえずる穏やかな昼下がりの風景の中に、『ソレ』は鎮座していた。
「……でかいな」
「ああ、でかい」
ソレを見上げるのは2人の男。2頭の荷馬車を付き従えた彼らは隣の町へと食料や衣類を売りに出かける商隊の一角だ。
地元の名産の作物や工芸品を別の町や村へ持って行き、作物の取れない冬のための貯蓄を増やす。それが村での彼らの仕事だった。
「……邪魔だな」
「ああ、邪魔だ」
そんな大の大人の男二人があんぐりとアホ面を揃えてゼラチン質のソレを見上げていた。
ゆうに4mは超えるだろうか、超弩級なソレは森の一本道の真ん中で彼らをあざ笑うかのようにその巨体を鎮座させていた。
「……動かないな」
「ああ、動かない」
男の一人がおそるおそるゼラチン質のソレに近づく。
そうして手に持った木の枝でその表面をつつくとぷるんとソレは気持ち悪く体を震わせた。
「……キモイな」
「ああ、キモイ」
「見ろよ、枝の先がベトベトだぜ」
そう言ってもう一人の男に見せ付ける枝の先には青いんだか緑色なんだかよく分からない独特のドロリとした粘液がまとわり付いていた。
「石でも投げてみるか」
「投げてみれば?」
合意を得られて、男は道端に転がっていた手ごろな石を手に取ると無駄に綺麗なフォームからゼラチン質のアレ目掛けて投石を試みる。
ビチャンと生理的にイヤな音を立てながら粘着質の液体が飛び散る。
そうして表面に波紋のような傷(?)を負わせた石であったが、一拍置くとそのままずぶずぶとゼラチン質の体の中に取り込まれていってしまった。
石が起こした波紋も、すぐに周りのゼラチン質に覆われて、何もなかったかのようなツルツルのお肌が木漏れ日に照らされる。
「……意味なかったな」
「ああ、馬鹿みたいだな、お前」
「言うなよ……」
そう言うと石を投げた男は大きくため息をつくと愛馬へと近づき、自分の荷馬車を反転させる。
「とりあえず、こんな状況じゃ商売あがったりだな。他にルートは無いし……ハンターが退治してくれるのを待とう」
「ああ、そうだな」
相方の男も自分の荷馬車を反転させる。
そうしながら振り返り、何かに祈るようにゼラチン質のソレに手を合わせる。
「次に来たときにはいなくなっていますように」
そうして男達は森を後にした。
暫くして、ハンターズソサエティに依頼が張り出された。
依頼人はとある町で、「隣の村から来るはずの物資がなかなか届かない。事実確認をしようとしたら、どうやら通商ルートに陣取るゼラチン質のコレのせいで商隊が来れないという事らしい。通商ルートが回復しない事にはこちらの村の発展にも関わる。何とかしてほしい」とのこと。依頼書にはご丁寧にゼラチン質のそれの粘液がべっとりと貼り付けられていたらしい。モロに受け取った係員が小さな悲鳴を上げたのは言うまでも無い。
しかし、その係員の犠牲(主にベトベトになった手やらなにやら)のおかげで対象の目星もつける事ができたソサエティはハンター達へとその依頼を提示したのであった。
リプレイ本文
●巨大なる……ゼラチン?
「これが件のアレ……なのかな?」
聳え立つ巨大なソレを見上げながら十色 エニア(ka0370)は呟いた。
森を突っ切る一本道のど真ん中にその見上げるほど巨大な身体を鎮座させていたゼラチン質のそれは艶やかな肌を日の光でてからせながら、何をするでもなくただそこに『居る』のだった。
「うわぁ……」
同じようにソレを見上げながら舞桜守 巴(ka0036)は怪訝な表情を見せる。
なんでこんな妙な依頼を受けてしまったんだろう。そんな一種の後悔がその表情から見て取れる。
「スライムって割と厄介な相手なのよね。異世界の人たちには弱いイメージがあるみたいだけど」
巴の横で一緒にソレを見上げていたエナリア・アウローラ(ka1670)はため息混じりに苦言を呈す。
「ひがぁしぃ……雫石ぃぃやぁまぁぁぁぁ!」
そんな彼女達の傍らで真面目な顔で土俵入りのシコを踏んでいるのは雫石 唯央(ka0314)その傍らには大量の塩が入った袋が見える。
「流石にダイラタンシー流体化実験キットを用意してる時間は無かった……ザンネン」
そう呟きながら自前の同じ塩袋をその小さな身体でずるずる引っ張ってくるのはアレア=レアーレ(ka1339)。唯央の傍らにあるものも含め、この塩は彼女の用意したものだ。
水分を含んだ敵なら塩でちぢむんじゃね?
そんな素朴かつ科学的な疑問から用意したものだという。
「ふふふ、本場リアルブルーのSHIOMAKIってヤツを見せてあげるよ!」
そう言いながら唯央は袋の中の塩をむんずと掴むと、下手投げからの綺麗な放物線を描いてその塩を超弩級スライムに向かって投げつける。
きらきらと輝く白い粒がそのテラテラと輝く体表に触れると、スライムはぶるるんとその身を大きく震わせた。
「これ、利いてるの……かな?」
エニアが首をかしげるが、巨体を震わせたスライムはすぐに元の綺麗な半球状に戻ってしまっていた。
なんとなく効いているような気がしないでもないその反応に、エニアを含めた3人はスライムに塩を振りまき続ける。
その度にスライムはその巨体を震わせ……それとなく気持ち悪い。
そして――
「はぁ……はぁ……」
「う、ううん……」
激しく息を切らす唯央と困ったように肩をすくめるエニアと共に、袋のお塩も底を突いたのだった。
「流石にこの質量相手じゃ量が足りなかったか」
結果にちょっと不満げな表情を見せつつも受け止めるアレアの隣で唯央は大きく一息つきながら額の汗をさっと拭うと、
「命拾いしたね……私が本物のRIKISHIだったら一振りで存在そのものが消し去られていた所だよ」
そう言いながら明後日の方向を向いて、何かをやり遂げたような良い表情を浮かべていた。
「ジャパンにこんな菓子があったっけか……食えんのか、これ?」
そんな塩塗れのスライムにキール・スケルツォ(ka1798)は無防備に近づくと、おもむろにその体表を掬って口へ含む。
「ちょっ……!?」
その様子にエナリアが慌てて止めようとするも、キールはもぐもぐとソレを粗食する。が……途端にキールは顔を赤くしながら思いっきり咳き込み、ソレを吐き出した。
「ゲホッ……おぇ、コイツ口の中で暴れやがった!?」
むせ返りながら慌てて吐き出したウネウネ動く小スライムをその脚で踏み潰す。
踏みつけられたスライムはビチャリとその身を四散させ、動かなくなった。
「だ、大丈夫、キールさん?」
咳き込むキールに慌ててエニアが駆け寄る。
その背をさすろうとその手が身体に触れた瞬間さらに大きく咳き込むが、優しく背中を撫でられると次第にその咳も収まっていった。
「その……すまん。ありがとう」
年下の女の子に若干の戸惑いも見せ歯切れが悪いものの、頭を掻きながらそう言うキールにエニアは「いえいえ」と屈託の無い笑顔で答える。
しかし、その一瞬ドギマギした相手が同性である事を彼は知る由も無い。
「結局、私達にできる事は『コレ』だけのようですわね」
そう言って巴がその手にトンファーを握り締めたのを合図に、ハンター達は超弩級スライムを前に各々の獲物を抜き放った。
●とりあえず倒しましょう
スライムを前に対峙する6人。
前衛の2人を除き、他の4人はそれぞれの射程まで距離を取る。
そんなハンター達を前にゼリー質の壁が動く気配は無い。
「スライムって魔術の類で無いと有効なダメージは与えられないわ、気をつけて」
後方からエナリアが声を投げかける。
しかし、その言葉と同時に巴は力強く大地を蹴りスライムの懐(?)へ一気に距離を詰める。
「私にできるのはコレくらいですわ」
そう言ってトンファーを携えた拳で思いっきりスライムを殴りつける。
瞬間、その拳に熱い想いが宿った。
「うわ、なんですの今の暑苦しい感覚は……!?」
本人すら驚きながら放たれたその一撃は粘着質な音と共にその大きな巨体に打ち込まれる。
が……打ち込まれた拳はその巨体に風穴を開けるでもなく、むしろずぶりとその体表に深く突き刺さった。
「な、なんですのこれ……抜けませんわ!」
必死に手を抜こうともがく巴の元にキールが駆け寄る。そのまま取り込まれた腕を掴むと、力強く引き抜いた。
「ったく、これで大丈夫か」
「ええ、助かりましたわ。うぇ……腕がべとべと」
引き抜かれた巴の腕は肘までべっとりとスライムの粘液で濡れていた。
「やっぱり魔法じゃないと効果が無いみたいだね」
言いながら、アレアの手甲から機導砲が放たれる。
放たれたマテリアルの光はその巨体を確実に捉え、着弾。その表面に大きな風穴を開けた。
「今だよ、魔法をぶちこんで!」
「アイアイサー! ……あれ、女の子だからマム?」
唯央の自問自答と共に、エニアと合わせて2本の魔法の矢がその風穴に打ち込まれる。
「この手の敵には属性魔法が有効と相場が決まっているけれど……」
己のマテリアルを力へと変換してゆくエナリアの周囲を風が舞う。
「せっかくだから、いろいろ試させて貰おうかしら」
そう言って続けざまに風の刃が文字通りの風穴を引き裂くように貫く。
魔法による攻撃はやはり有効なのか、その巨体を大きく震わせながら派手にその破片を飛び散らせるスライム。当然飛び散ったソレは懐へ飛び込んだ2人にも降り注ぎ、あっという間に前衛の二人は粘液塗れになってしまう。
巴は後方でピンピンてかてかしている後衛組の姿を一度顧みると、その肩をわなわなと震わせた。
「やっぱり不公平ですわぁぁぁぁぁぁ!」
天高らかに叫んだ巴の身体が、不意に文字通り天高い浮遊感に襲われる。
「な、なんだぁ!?」
同時に天地逆転に身体が浮き上がったキールの戸惑いの声も響く。
スライムの懐に居た2人には気づかなかったのだろう、その巨体の両端からにょきっと伸びた2本の触腕が巴の胴とキールの片脚に絡みつくように縛り上げたのだ。
さらに粘着質の身体を流動的に寄せ集め、開いた風穴をすっぽりと覆うように修復する。
「ちぃ、面倒なヤツ……!」
その様子を逆さまになりながら間近で見ていたキールが小さく舌打ちする。
それもつかの間、縛り上げられた脚に強い圧迫感と共に激痛が走る。
「気色の悪い! くそっ、とっとと剥がれろ!」
キールは慌てて触腕から逃れようとするも叶わない。
その締め付けは同時に巴にも降りかかり、激痛がその華奢な身体を襲う。
が、それ以上に彼女を襲ったのは――
「ひぁっ! 気持ち悪っ! なんかぬるっとしましたわぁ!」
その身体に触れる触腕の感触に彼女は悶え苦しんでいた。
「とりあえずまた一本ぶち込んでっと……」
そんな二人を前に比較的冷静なアレアの手甲から再び機導砲が放たれる。
先ほど同様にその巨体を激しく揺らす一撃にスライムは一瞬ひるだように触腕の動きを止める。
「今ね!」
間髪入れずに放たれたエナリアのアースバレット。
頑強な石つぶてがキールを締め付ける触腕を撃ち貫き、開放された。
「助かったぜ、悪いな」
「いえいえ」
そう言って笑いながら手をひらひらと振るエナリアに巴も大きく手を振り返す。
「私も助けて欲しいですわ~!」
「話を聞かない巴はもう少しそうしてなさいな」
「えぇ!? って、ひぃぃ、今服の中にぃぃ!」
つんと澄ましてみせるエナリアを前にすっかりスライムに縛り尽くされながら叫ぶ巴。
縛られずれた服の隙間から地肌に侵食するスライムの触腕に悶え苦しむ。
その後すぐにエニアのファイアアローにより助けられた巴は心身共にすっかり疲弊した様子だった。
そうして何度か同じような攻防が続くが、その再生能力のせいか決め手に欠けるハンター達。
その間、エニアの服が粘液で溶かされたり、それの様子を見てキールがドギマギしたり(もう一度言うが同性であることを知る由は無い)、巴が遣る瀬無い怒りを再びスライムにぶつけたり、そうしてまた触腕に捕らわれたり。
傍から見れば強敵に苦戦しているハンター達の勇姿にも見えただろうが……その実は言うまでも無い。
「そろそろ往生際が悪いよ!」
何度目かのエニアのファイアアローと共に、そのスライムの身体が激しくはじけ飛ぶ。
炎の矢はその巨体を真っ二つに撃ち貫いた。
「や、やった……!?」
一瞬の喜びもつかの間、真っ二つにされたスライムはそれぞれが別々の固体であるかのようにうねうねと動き始める。
「まったく、しぶといな」
その様子を見てアレアはある種の感嘆の息を漏らす。
「でも、関心してる暇は無さそうね。また回復される前に倒さなくちゃ」
エナリアの言葉に頷いて機導砲を放つアレアに魔術師達が魔法を重ねる。
それらのマテリアルのエネルギーは分裂した1体を集中的に包み込み、その身体を四散させた。
「やったね! まず、1体!」
ようやく見えてきた戦いの終わりに唯央は小さく飛び上がって喜ぶ。
が、その一瞬の隙を突いてもう一体のスライムの触腕が彼女の身体を襲う。
「ひやぁぁぁ!?」
先ほどの巴同様、その身体を巻きつかれて宙に振り上げられる唯央。
そのお腹をぬめりとした触腕が伝い、締め上げる。
「い、痛たたた! 痛いし、ぬるぬるいやぁぁぁ!! ちょっ――服の中に入るのは駄目ぇ!」
そんな唯央に追い討ちを掛けようともう一本の触腕がにゅるりと這い寄る。
「唯央さん!」
間一髪、エニアの放ったファイアアローが唯央を蝕む触腕を貫き、その身体が開放される。
さらに咄嗟に大地を蹴ったキールが落下するその身体をしっかりと受け止めた。
「ふぅ……流石に女の子に下手な怪我させるわけには行かないからな」
「あ……ありがとうございます」
抱きとめられた唯央はぽかんと呆けながらキールの顔を間近で見据えると、自分が助かった事実に安堵しつつただ素直にそう口にした。
その後、孤立した最後のスライムを襲うハンター達の総攻撃。
「それでも私は、コレしかできませんのよぉぉぉぉ!」
そうしてもはやヤケクソ気味に駆け出した巴の一撃で、スライムはその身体を四散させ息絶えたのだった。
●私達の戦いはこれからだ?
「なんとか片付いたか……」
四散させながらも今だうねうねと動く破片を踏み潰しながら、キールが一息つく。
「ふ、うふふふ……うふふふふ」
その傍らで巴が肩を震わせ後衛組を一瞥し、にっこりと満面の笑みで微笑む。
「もういいですわよね?」
そう言って前衛で散々浴びた自分の身体に張り付く破片をねちょりと引き剥がすと、先発投手よろしく大きく振りかぶる。
「前と後ろのこの不平! さぁ貴女たちもべとべとのヌルヌルになるといいですわー!」
そうして物凄い勢いでポイポイと後衛組へ破片を投げつけ始めた。
「うひゃぁ!?」
その第一弾を顔面にまともに食らうエナリア。
その整った顔が一瞬で粘液に塗れる。
「特にエナリアぁぁぁぁ!」
「ちょっと、待っ――」
抵抗空しくそのスライム乱舞の餌食となり見る見るうちに全身粘液塗れとなってゆくエナリア。
「や、やめ……ひゃぁ!? 変なところに入らないで!?」
うねうねと動くぬっとりとした破片が彼女の豊満な胸の谷間に滑り込む。
入り込んだスライムを取ろうと自らの胸元に手をつっこむが、そうしてできた隙間にさらにスライムは入り込んでゆく。
「やぁ、誰か取ってぇ!」
「ふふふ、いいキミですわ……あぶ!?」
様子を満足げに伺っていた巴の顔面におもいっきり破片が降り注ぐ。
「ふふふ……くらったよ、くらったさ、巴さん」
そこにはエナリアへと投げ飛ばされた破片のとばっちりを受けて頭の天辺からお粘液塗れになった唯央の姿。
唯央は自分の顔に付いた破片をむんずと掴み。
「これは私の分、これも私の分! 最後のこれも私の分だぁーっ!」
叫びながら巴の方へと破片を投げ返し始める。
「やりましたわねぇ!」
応戦するようにさらに破片を投げ返す巴。
が、その破片はあらぬ方向にすっぽ抜けそのままエニアのほうに。
「いやぁ!?」
咄嗟にエニアが破片を避けると、破片はそのまま後ろに居たアレアの身体に降り注ぐ。
びしゃりと、その小さな身体を全身粘液塗れにするアレア。
彼女はそんな自分の姿を一瞥すると、ゆっくりと巴の方へ向き直り、にっこりと微笑んだ。
「巴っち……これはスライムローションぷれいのお誘いだな☆」
「怪我の功名!?」
そのまま身体一つでダイブを決め込むアレアに、巴はばっち来いと言わんばかりに両手を広げて迎え入れる……が。
「ひゃう!?」
不意に素っ頓狂な声を上げて仰け反った巴に二人はすれ違う。
「やられっぱなしってのは癪だからお返しのお返しよ」
そんな巴の背後には破片から開放されたらしいエナリアが立っていた。彼女がそっと巴の襟から服の中にスライムを忍び込ませたのだ。
「せ、せなかっ! 背中で動いてますわ!?」
叫びながら服をめくり上げる巴。綺麗な身体の線があらわになり、その背中ではべっとりうねうねと破片が蠢いていた。
「ったく、何やってるんだか……」
そうため息混じりに悪態を吐きながらも、女だらけ(?)のあられもないスライム祭りを前に若干頬を赤らめて顔を逸らすキール。
が、疲労からひょこりと飛び出していたその尻尾の先に飛散した破片がピトリ。
「うおぁ!?」
途端に飛び上がり、のたうちまわる。
「ひぃぃぃぃぃ! だ、誰か、頼む! とってくれぇぇぇぇぇ! 」
そう必死に自分の尻尾を地面にこすりつけたり掻き回したりするキールを唯央は遠い眼差しで見つめながら呟いた。
「……さっきはあんなにカッコよかったのになぁ」
その後、オフィスに帰ってきたハンター達は受付嬢が思わず引いてしまうくらいの惨状だったと言う。
「シャワー浴びたい……」
そう口に出たエニアの言葉は、全員の気持ちを一心に代弁したものと言っても過言では無かっただろう。
「これが件のアレ……なのかな?」
聳え立つ巨大なソレを見上げながら十色 エニア(ka0370)は呟いた。
森を突っ切る一本道のど真ん中にその見上げるほど巨大な身体を鎮座させていたゼラチン質のそれは艶やかな肌を日の光でてからせながら、何をするでもなくただそこに『居る』のだった。
「うわぁ……」
同じようにソレを見上げながら舞桜守 巴(ka0036)は怪訝な表情を見せる。
なんでこんな妙な依頼を受けてしまったんだろう。そんな一種の後悔がその表情から見て取れる。
「スライムって割と厄介な相手なのよね。異世界の人たちには弱いイメージがあるみたいだけど」
巴の横で一緒にソレを見上げていたエナリア・アウローラ(ka1670)はため息混じりに苦言を呈す。
「ひがぁしぃ……雫石ぃぃやぁまぁぁぁぁ!」
そんな彼女達の傍らで真面目な顔で土俵入りのシコを踏んでいるのは雫石 唯央(ka0314)その傍らには大量の塩が入った袋が見える。
「流石にダイラタンシー流体化実験キットを用意してる時間は無かった……ザンネン」
そう呟きながら自前の同じ塩袋をその小さな身体でずるずる引っ張ってくるのはアレア=レアーレ(ka1339)。唯央の傍らにあるものも含め、この塩は彼女の用意したものだ。
水分を含んだ敵なら塩でちぢむんじゃね?
そんな素朴かつ科学的な疑問から用意したものだという。
「ふふふ、本場リアルブルーのSHIOMAKIってヤツを見せてあげるよ!」
そう言いながら唯央は袋の中の塩をむんずと掴むと、下手投げからの綺麗な放物線を描いてその塩を超弩級スライムに向かって投げつける。
きらきらと輝く白い粒がそのテラテラと輝く体表に触れると、スライムはぶるるんとその身を大きく震わせた。
「これ、利いてるの……かな?」
エニアが首をかしげるが、巨体を震わせたスライムはすぐに元の綺麗な半球状に戻ってしまっていた。
なんとなく効いているような気がしないでもないその反応に、エニアを含めた3人はスライムに塩を振りまき続ける。
その度にスライムはその巨体を震わせ……それとなく気持ち悪い。
そして――
「はぁ……はぁ……」
「う、ううん……」
激しく息を切らす唯央と困ったように肩をすくめるエニアと共に、袋のお塩も底を突いたのだった。
「流石にこの質量相手じゃ量が足りなかったか」
結果にちょっと不満げな表情を見せつつも受け止めるアレアの隣で唯央は大きく一息つきながら額の汗をさっと拭うと、
「命拾いしたね……私が本物のRIKISHIだったら一振りで存在そのものが消し去られていた所だよ」
そう言いながら明後日の方向を向いて、何かをやり遂げたような良い表情を浮かべていた。
「ジャパンにこんな菓子があったっけか……食えんのか、これ?」
そんな塩塗れのスライムにキール・スケルツォ(ka1798)は無防備に近づくと、おもむろにその体表を掬って口へ含む。
「ちょっ……!?」
その様子にエナリアが慌てて止めようとするも、キールはもぐもぐとソレを粗食する。が……途端にキールは顔を赤くしながら思いっきり咳き込み、ソレを吐き出した。
「ゲホッ……おぇ、コイツ口の中で暴れやがった!?」
むせ返りながら慌てて吐き出したウネウネ動く小スライムをその脚で踏み潰す。
踏みつけられたスライムはビチャリとその身を四散させ、動かなくなった。
「だ、大丈夫、キールさん?」
咳き込むキールに慌ててエニアが駆け寄る。
その背をさすろうとその手が身体に触れた瞬間さらに大きく咳き込むが、優しく背中を撫でられると次第にその咳も収まっていった。
「その……すまん。ありがとう」
年下の女の子に若干の戸惑いも見せ歯切れが悪いものの、頭を掻きながらそう言うキールにエニアは「いえいえ」と屈託の無い笑顔で答える。
しかし、その一瞬ドギマギした相手が同性である事を彼は知る由も無い。
「結局、私達にできる事は『コレ』だけのようですわね」
そう言って巴がその手にトンファーを握り締めたのを合図に、ハンター達は超弩級スライムを前に各々の獲物を抜き放った。
●とりあえず倒しましょう
スライムを前に対峙する6人。
前衛の2人を除き、他の4人はそれぞれの射程まで距離を取る。
そんなハンター達を前にゼリー質の壁が動く気配は無い。
「スライムって魔術の類で無いと有効なダメージは与えられないわ、気をつけて」
後方からエナリアが声を投げかける。
しかし、その言葉と同時に巴は力強く大地を蹴りスライムの懐(?)へ一気に距離を詰める。
「私にできるのはコレくらいですわ」
そう言ってトンファーを携えた拳で思いっきりスライムを殴りつける。
瞬間、その拳に熱い想いが宿った。
「うわ、なんですの今の暑苦しい感覚は……!?」
本人すら驚きながら放たれたその一撃は粘着質な音と共にその大きな巨体に打ち込まれる。
が……打ち込まれた拳はその巨体に風穴を開けるでもなく、むしろずぶりとその体表に深く突き刺さった。
「な、なんですのこれ……抜けませんわ!」
必死に手を抜こうともがく巴の元にキールが駆け寄る。そのまま取り込まれた腕を掴むと、力強く引き抜いた。
「ったく、これで大丈夫か」
「ええ、助かりましたわ。うぇ……腕がべとべと」
引き抜かれた巴の腕は肘までべっとりとスライムの粘液で濡れていた。
「やっぱり魔法じゃないと効果が無いみたいだね」
言いながら、アレアの手甲から機導砲が放たれる。
放たれたマテリアルの光はその巨体を確実に捉え、着弾。その表面に大きな風穴を開けた。
「今だよ、魔法をぶちこんで!」
「アイアイサー! ……あれ、女の子だからマム?」
唯央の自問自答と共に、エニアと合わせて2本の魔法の矢がその風穴に打ち込まれる。
「この手の敵には属性魔法が有効と相場が決まっているけれど……」
己のマテリアルを力へと変換してゆくエナリアの周囲を風が舞う。
「せっかくだから、いろいろ試させて貰おうかしら」
そう言って続けざまに風の刃が文字通りの風穴を引き裂くように貫く。
魔法による攻撃はやはり有効なのか、その巨体を大きく震わせながら派手にその破片を飛び散らせるスライム。当然飛び散ったソレは懐へ飛び込んだ2人にも降り注ぎ、あっという間に前衛の二人は粘液塗れになってしまう。
巴は後方でピンピンてかてかしている後衛組の姿を一度顧みると、その肩をわなわなと震わせた。
「やっぱり不公平ですわぁぁぁぁぁぁ!」
天高らかに叫んだ巴の身体が、不意に文字通り天高い浮遊感に襲われる。
「な、なんだぁ!?」
同時に天地逆転に身体が浮き上がったキールの戸惑いの声も響く。
スライムの懐に居た2人には気づかなかったのだろう、その巨体の両端からにょきっと伸びた2本の触腕が巴の胴とキールの片脚に絡みつくように縛り上げたのだ。
さらに粘着質の身体を流動的に寄せ集め、開いた風穴をすっぽりと覆うように修復する。
「ちぃ、面倒なヤツ……!」
その様子を逆さまになりながら間近で見ていたキールが小さく舌打ちする。
それもつかの間、縛り上げられた脚に強い圧迫感と共に激痛が走る。
「気色の悪い! くそっ、とっとと剥がれろ!」
キールは慌てて触腕から逃れようとするも叶わない。
その締め付けは同時に巴にも降りかかり、激痛がその華奢な身体を襲う。
が、それ以上に彼女を襲ったのは――
「ひぁっ! 気持ち悪っ! なんかぬるっとしましたわぁ!」
その身体に触れる触腕の感触に彼女は悶え苦しんでいた。
「とりあえずまた一本ぶち込んでっと……」
そんな二人を前に比較的冷静なアレアの手甲から再び機導砲が放たれる。
先ほど同様にその巨体を激しく揺らす一撃にスライムは一瞬ひるだように触腕の動きを止める。
「今ね!」
間髪入れずに放たれたエナリアのアースバレット。
頑強な石つぶてがキールを締め付ける触腕を撃ち貫き、開放された。
「助かったぜ、悪いな」
「いえいえ」
そう言って笑いながら手をひらひらと振るエナリアに巴も大きく手を振り返す。
「私も助けて欲しいですわ~!」
「話を聞かない巴はもう少しそうしてなさいな」
「えぇ!? って、ひぃぃ、今服の中にぃぃ!」
つんと澄ましてみせるエナリアを前にすっかりスライムに縛り尽くされながら叫ぶ巴。
縛られずれた服の隙間から地肌に侵食するスライムの触腕に悶え苦しむ。
その後すぐにエニアのファイアアローにより助けられた巴は心身共にすっかり疲弊した様子だった。
そうして何度か同じような攻防が続くが、その再生能力のせいか決め手に欠けるハンター達。
その間、エニアの服が粘液で溶かされたり、それの様子を見てキールがドギマギしたり(もう一度言うが同性であることを知る由は無い)、巴が遣る瀬無い怒りを再びスライムにぶつけたり、そうしてまた触腕に捕らわれたり。
傍から見れば強敵に苦戦しているハンター達の勇姿にも見えただろうが……その実は言うまでも無い。
「そろそろ往生際が悪いよ!」
何度目かのエニアのファイアアローと共に、そのスライムの身体が激しくはじけ飛ぶ。
炎の矢はその巨体を真っ二つに撃ち貫いた。
「や、やった……!?」
一瞬の喜びもつかの間、真っ二つにされたスライムはそれぞれが別々の固体であるかのようにうねうねと動き始める。
「まったく、しぶといな」
その様子を見てアレアはある種の感嘆の息を漏らす。
「でも、関心してる暇は無さそうね。また回復される前に倒さなくちゃ」
エナリアの言葉に頷いて機導砲を放つアレアに魔術師達が魔法を重ねる。
それらのマテリアルのエネルギーは分裂した1体を集中的に包み込み、その身体を四散させた。
「やったね! まず、1体!」
ようやく見えてきた戦いの終わりに唯央は小さく飛び上がって喜ぶ。
が、その一瞬の隙を突いてもう一体のスライムの触腕が彼女の身体を襲う。
「ひやぁぁぁ!?」
先ほどの巴同様、その身体を巻きつかれて宙に振り上げられる唯央。
そのお腹をぬめりとした触腕が伝い、締め上げる。
「い、痛たたた! 痛いし、ぬるぬるいやぁぁぁ!! ちょっ――服の中に入るのは駄目ぇ!」
そんな唯央に追い討ちを掛けようともう一本の触腕がにゅるりと這い寄る。
「唯央さん!」
間一髪、エニアの放ったファイアアローが唯央を蝕む触腕を貫き、その身体が開放される。
さらに咄嗟に大地を蹴ったキールが落下するその身体をしっかりと受け止めた。
「ふぅ……流石に女の子に下手な怪我させるわけには行かないからな」
「あ……ありがとうございます」
抱きとめられた唯央はぽかんと呆けながらキールの顔を間近で見据えると、自分が助かった事実に安堵しつつただ素直にそう口にした。
その後、孤立した最後のスライムを襲うハンター達の総攻撃。
「それでも私は、コレしかできませんのよぉぉぉぉ!」
そうしてもはやヤケクソ気味に駆け出した巴の一撃で、スライムはその身体を四散させ息絶えたのだった。
●私達の戦いはこれからだ?
「なんとか片付いたか……」
四散させながらも今だうねうねと動く破片を踏み潰しながら、キールが一息つく。
「ふ、うふふふ……うふふふふ」
その傍らで巴が肩を震わせ後衛組を一瞥し、にっこりと満面の笑みで微笑む。
「もういいですわよね?」
そう言って前衛で散々浴びた自分の身体に張り付く破片をねちょりと引き剥がすと、先発投手よろしく大きく振りかぶる。
「前と後ろのこの不平! さぁ貴女たちもべとべとのヌルヌルになるといいですわー!」
そうして物凄い勢いでポイポイと後衛組へ破片を投げつけ始めた。
「うひゃぁ!?」
その第一弾を顔面にまともに食らうエナリア。
その整った顔が一瞬で粘液に塗れる。
「特にエナリアぁぁぁぁ!」
「ちょっと、待っ――」
抵抗空しくそのスライム乱舞の餌食となり見る見るうちに全身粘液塗れとなってゆくエナリア。
「や、やめ……ひゃぁ!? 変なところに入らないで!?」
うねうねと動くぬっとりとした破片が彼女の豊満な胸の谷間に滑り込む。
入り込んだスライムを取ろうと自らの胸元に手をつっこむが、そうしてできた隙間にさらにスライムは入り込んでゆく。
「やぁ、誰か取ってぇ!」
「ふふふ、いいキミですわ……あぶ!?」
様子を満足げに伺っていた巴の顔面におもいっきり破片が降り注ぐ。
「ふふふ……くらったよ、くらったさ、巴さん」
そこにはエナリアへと投げ飛ばされた破片のとばっちりを受けて頭の天辺からお粘液塗れになった唯央の姿。
唯央は自分の顔に付いた破片をむんずと掴み。
「これは私の分、これも私の分! 最後のこれも私の分だぁーっ!」
叫びながら巴の方へと破片を投げ返し始める。
「やりましたわねぇ!」
応戦するようにさらに破片を投げ返す巴。
が、その破片はあらぬ方向にすっぽ抜けそのままエニアのほうに。
「いやぁ!?」
咄嗟にエニアが破片を避けると、破片はそのまま後ろに居たアレアの身体に降り注ぐ。
びしゃりと、その小さな身体を全身粘液塗れにするアレア。
彼女はそんな自分の姿を一瞥すると、ゆっくりと巴の方へ向き直り、にっこりと微笑んだ。
「巴っち……これはスライムローションぷれいのお誘いだな☆」
「怪我の功名!?」
そのまま身体一つでダイブを決め込むアレアに、巴はばっち来いと言わんばかりに両手を広げて迎え入れる……が。
「ひゃう!?」
不意に素っ頓狂な声を上げて仰け反った巴に二人はすれ違う。
「やられっぱなしってのは癪だからお返しのお返しよ」
そんな巴の背後には破片から開放されたらしいエナリアが立っていた。彼女がそっと巴の襟から服の中にスライムを忍び込ませたのだ。
「せ、せなかっ! 背中で動いてますわ!?」
叫びながら服をめくり上げる巴。綺麗な身体の線があらわになり、その背中ではべっとりうねうねと破片が蠢いていた。
「ったく、何やってるんだか……」
そうため息混じりに悪態を吐きながらも、女だらけ(?)のあられもないスライム祭りを前に若干頬を赤らめて顔を逸らすキール。
が、疲労からひょこりと飛び出していたその尻尾の先に飛散した破片がピトリ。
「うおぁ!?」
途端に飛び上がり、のたうちまわる。
「ひぃぃぃぃぃ! だ、誰か、頼む! とってくれぇぇぇぇぇ! 」
そう必死に自分の尻尾を地面にこすりつけたり掻き回したりするキールを唯央は遠い眼差しで見つめながら呟いた。
「……さっきはあんなにカッコよかったのになぁ」
その後、オフィスに帰ってきたハンター達は受付嬢が思わず引いてしまうくらいの惨状だったと言う。
「シャワー浴びたい……」
そう口に出たエニアの言葉は、全員の気持ちを一心に代弁したものと言っても過言では無かっただろう。
依頼結果
参加者一覧
サポート一覧
依頼相談掲示板 | |||
---|---|---|---|
![]() |
依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2014/07/04 17:15:53 |
|
![]() |
相談卓 キール・スケルツォ(ka1798) 人間(リアルブルー)|37才|男性|疾影士(ストライダー) |
最終発言 2014/07/09 21:46:38 |