ゲスト
(ka0000)
【春郷祭】華のファッションショー
マスター:松尾京

- シナリオ形態
- ショート
- 難易度
- やや易しい
- オプション
-
- 参加費
1,000
- 参加制限
- -
- 参加人数
- 4~10人
- サポート
- 0~0人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 5日
- 締切
- 2015/06/16 15:00
- 完成日
- 2015/06/21 18:09
みんなの思い出
思い出設定されたOMC商品がありません。
オープニング
同盟領内に存在する農耕推進地域ジェオルジ。
この地では初夏と晩秋の頃に、各地の村長が統治者一族の土地に集まって報告を行う寄り合いが行われる。その後、労をねぎらうべくささやかなお祭りが催されていたのだが、昨年の秋から状況が一変。同盟の商人や各地からの観光客が集まるお祭りとして賑わっていた。
そして今年の春。遠き辺境の地での戦いが終息に向かったのを見計らい、延期にしていた春の村長祭を開催する運びとなった。
今回は辺境のお祭りとの共催となり、より一層の盛り上がりが予想されるが、今回のジェオルジ村長祭はどんな催しが行われるのか。
明るい空の下。
その舞台の周りには、既に村々から村人や観光客が集まって、大盛り上がりの様相を呈していた。
大きな舞台である。
正面は、花々で派手に飾られた高い平台。そして、そこから縦長にまっすぐ観客席に向かって伸びるのが、長い、道のような台。
出演者がファッションを見せるために歩く道――ランウェイだ。
運営が、商人の中にいるリアルブルー出身者に協力を仰いで作ったステージであり――つまりは、ファッションショーの会場であった。
「思ったより、盛り上がってるわね。楽しみだわ」
わくわくした様子でそれを見ているのは、ルイーザ・ジェオルジ。ジェオルジの若き統治者セスト・ジェオルジの姉である。
何を隠そう、今回のイベントを一番楽しみにしていた。
というのも、ファッションを広めるイベントを、というのはルイーザの発案だった。
一族の荒事担当などと言いつつ、普段からど派手なドレスで村を歩いたりするルイーザなのだが……農村の中でかかし以上に目立ってしまう日々に、多少なりとも思うところがないではないのだった。
まあ、別にそれはそれでいいのだが……村人達が皆ファッションに興味を持つようになってくれれば、色々楽しそうだと思った。
そんな素朴な思いを商人達に話していたら、春郷祭の計画が進むにつれて、あれよあれよという間にショーが実現することになったのだ。
商人の立場から見れば、販促になるイベント、ということになるのだろう。
が、ルイーザは、商売だの何だのと難しいことを考えるつもりは無い。
今回、当日を迎えてみれば、物珍しさからか思った以上の盛況だし、商人も村人も喜んでいる。それで良かった。
ルイーザは早くはじまらないかと、浮き立つ気分だ。
と、この村の村長がやってきた。
「ルイーザ様、本日はよろしくお願いします。リアルブルー風の出しものと言うことで、ワシが出来ることはなさそうですが……」
「その辺はちゃんと打ち合わせもしてあるから平気よ。きっと楽しくなるわ」
「ルイーザ様も、お出になるので?」
「あたしは、周りを充分このドレスで歩いてきたし。ステージの上で、出演者を見させてもらうわ」
村長はふむ、と息をつく。
「ヴァリオスの方々だけでなく、ハンターの皆さんに出て頂くということでしたな」
「あの人達はいろんな経験もしているし、商人ともまた違ったファッションを知ってる人もいて、結構、素敵なのよ」
「確かに面白い格好をする方も、見かけますなぁ」
思い出すように村長は言った。
実際、集まっている村人の中には、都会の服飾というよりも……いつも自分たちを何かと助けてくれるハンター――彼らがどんな衣装を身に纏うのかに興味を引かれているものも多いようだった。
「可愛い服とか、格好いい着こなしが見られそうで楽しみだわ」
ハンターを呼ぶというのも、ルイーザの発案である。ルイーザ自身ハンターであるから、彼らと共に過ごす時間がびっくり箱のような驚きに満ちていることは、知っている。
そういう意味では、既にこれだけ活況の会場である、とりあえずハンターが出さえすれば盛り上がらないことはなさそうだった。
けれど、やっぱり、どんな服に身を包んでくるのか。それは気になった。
ルイーザは意気揚々とステージに歩く。
そろそろ時間である。会場には、導入の音楽が響き始めていた。
華のファッションショーが、開演する。
この地では初夏と晩秋の頃に、各地の村長が統治者一族の土地に集まって報告を行う寄り合いが行われる。その後、労をねぎらうべくささやかなお祭りが催されていたのだが、昨年の秋から状況が一変。同盟の商人や各地からの観光客が集まるお祭りとして賑わっていた。
そして今年の春。遠き辺境の地での戦いが終息に向かったのを見計らい、延期にしていた春の村長祭を開催する運びとなった。
今回は辺境のお祭りとの共催となり、より一層の盛り上がりが予想されるが、今回のジェオルジ村長祭はどんな催しが行われるのか。
明るい空の下。
その舞台の周りには、既に村々から村人や観光客が集まって、大盛り上がりの様相を呈していた。
大きな舞台である。
正面は、花々で派手に飾られた高い平台。そして、そこから縦長にまっすぐ観客席に向かって伸びるのが、長い、道のような台。
出演者がファッションを見せるために歩く道――ランウェイだ。
運営が、商人の中にいるリアルブルー出身者に協力を仰いで作ったステージであり――つまりは、ファッションショーの会場であった。
「思ったより、盛り上がってるわね。楽しみだわ」
わくわくした様子でそれを見ているのは、ルイーザ・ジェオルジ。ジェオルジの若き統治者セスト・ジェオルジの姉である。
何を隠そう、今回のイベントを一番楽しみにしていた。
というのも、ファッションを広めるイベントを、というのはルイーザの発案だった。
一族の荒事担当などと言いつつ、普段からど派手なドレスで村を歩いたりするルイーザなのだが……農村の中でかかし以上に目立ってしまう日々に、多少なりとも思うところがないではないのだった。
まあ、別にそれはそれでいいのだが……村人達が皆ファッションに興味を持つようになってくれれば、色々楽しそうだと思った。
そんな素朴な思いを商人達に話していたら、春郷祭の計画が進むにつれて、あれよあれよという間にショーが実現することになったのだ。
商人の立場から見れば、販促になるイベント、ということになるのだろう。
が、ルイーザは、商売だの何だのと難しいことを考えるつもりは無い。
今回、当日を迎えてみれば、物珍しさからか思った以上の盛況だし、商人も村人も喜んでいる。それで良かった。
ルイーザは早くはじまらないかと、浮き立つ気分だ。
と、この村の村長がやってきた。
「ルイーザ様、本日はよろしくお願いします。リアルブルー風の出しものと言うことで、ワシが出来ることはなさそうですが……」
「その辺はちゃんと打ち合わせもしてあるから平気よ。きっと楽しくなるわ」
「ルイーザ様も、お出になるので?」
「あたしは、周りを充分このドレスで歩いてきたし。ステージの上で、出演者を見させてもらうわ」
村長はふむ、と息をつく。
「ヴァリオスの方々だけでなく、ハンターの皆さんに出て頂くということでしたな」
「あの人達はいろんな経験もしているし、商人ともまた違ったファッションを知ってる人もいて、結構、素敵なのよ」
「確かに面白い格好をする方も、見かけますなぁ」
思い出すように村長は言った。
実際、集まっている村人の中には、都会の服飾というよりも……いつも自分たちを何かと助けてくれるハンター――彼らがどんな衣装を身に纏うのかに興味を引かれているものも多いようだった。
「可愛い服とか、格好いい着こなしが見られそうで楽しみだわ」
ハンターを呼ぶというのも、ルイーザの発案である。ルイーザ自身ハンターであるから、彼らと共に過ごす時間がびっくり箱のような驚きに満ちていることは、知っている。
そういう意味では、既にこれだけ活況の会場である、とりあえずハンターが出さえすれば盛り上がらないことはなさそうだった。
けれど、やっぱり、どんな服に身を包んでくるのか。それは気になった。
ルイーザは意気揚々とステージに歩く。
そろそろ時間である。会場には、導入の音楽が響き始めていた。
華のファッションショーが、開演する。
リプレイ本文
●開演
舞台は音楽と、植物を燻した即席のスモークで彩られていた。
あとはただ、出演者を待つのみ。
「さあ、みんなはじまるわよ……!」
ルイーザが大いに乗り気で言うと……司会進行の青年が続けた。
「それでは、開演です。本日のモデルに登場してもらいましょう――!」
●夏恋ステージ
舞台袖。はるな(ka3307)は出番直前まで衣装担当から服装チェックを受けていた。
「はるなさん、気合い入ってますね!」
「うん。だってー、やっぱこーいうのってぇ、女子の夢じゃん?」
はるなは意気揚々だ。自らも服装を隅々まで確認すると、顔を上げる。そろそろ、出番だ。
「よぉ~し。はるな、超マジで頑張っちゃおうっと!」
舞台に、ドラムが特徴的なロック調の曲が流れた。楽隊はオーケストラなのだが、しっかりとハードな曲調を捉えている。
そして観客が注目すると同時――ついに、出演者の登場。
スモークの中から、はるなが現れた。
『キャッチコピーは“夏の始まり”。一人目のモデルは、はるなさんです』
司会に紹介されたはるなに――客は、おぉっ! と声をあげる。
衣装は、変形ホルターネックタイプの、ロングワンピース。日本を意識した墨絵に、ピンクのワンポイントが目を惹きつける、シフォン地のデザインだ。
全体は実に鮮やか。髪には、ハイビスカスにビーズやラインストーンを散りばめた飾りを挿し――夏を意識した明るい印象を与えた。
「みんな、見てくれてるぅ~っ?」
ランウェイへと歩き出すはるなに、視線が追従する。
足元も、裸足に黒とピンクの交互のマニキュアで――爛漫さと艶っぽさが同居していた。
『ポイントは、リアルブルーの日本的な伝統とピンクの組み合わせ。そしてセクシーさです』
セクシー、の部分を客はすぐに理解する。
衣装のホルターネックはウエストから出ており、胸を隠すように交差しているが……シフォンの頼りなさで胸元にも注意を引くのに、その上、背中が大きく開いていた。はるなが歩くとそれが見え、男衆は興奮あらわだ。
ランウェイの最前に立つと、音楽はメタル調の激しいドラムと弦楽のマッチで、クライマックスを告げる。
はるなはくるっと回って背中を見せた。
「夏……恋の季節はもうすぐなんだからぁ~!」
その明るい声に――ォオオオッ! と観客まで盛り上がった。
舞台上、はるなへ司会とルイーザがインタビューをする。
「日本的、というものに真新しさを感じました」
「あたしは、そのメイクも何だか素敵って思ったわ」
「そぉ? ありがと~」
笑うはるなに、ルイーザは興味深げに聞いた。
「その、恋って言ってたけど。恋をしてるの?」
「そうそう! はるなのぉー、好きなヒトも見てくれてるかなぁ? そしたら嬉しい!」
すると盛り上がるような、残念がるようなどよめきが、男衆から漏れた。
「何だか少し、うらやましいわね」
「やっぱ、夏は恋のボルテージ、上がっちゃうよねぇ! みんなもどんどん、上げていこぉ~!!」
はるなが手を振ると、拍手や指笛、歓声が大きく返った。
●美なる女優
「いいわね。昔を思い出すわ」
出番を待つエルヴィア(ka4180)は、袖から懐かしむように舞台を眺めていた。
「以前にも、参加されたことが?」
「ええ。少しだけ」
衣装担当が襟元を直しながらたずねる言葉に、控えめに答えると――出番が近い。
エルヴィアは、楚々と歩き出す。
音楽は一転、エキゾチックなアジアンテイストに変化していた。
緩やかで、嫋やかな弦の音色が響くと――スモークの中、舞台にエルヴィアが登場した。
『キャッチコピーは“異郷の華”。二人目は、エルヴィアさんです』
現れた美女に、観客は感嘆するように息を漏らす。
エルヴィアが身を包むのは、ノースリーブのチャイナドレス。
ベースのシックな黒い薄絹に、赤い彼岸花の刺繍が婉美なアクセントを加えていた。
皆が見とれるのは、エルヴィアが均整の取れたモデル体型でもあるからだ。すらりとした身体を、ドレスのシルエットがより、引き立てている。
髪の白、ドレスの黒、そして赤。色の対比も、鮮烈ながら調和しており、全体に得も言われぬ優美さを構成していた。
『ポイントは、リアルブルーらしい異国情緒と、その取り入れやすさです』
エルヴィアがランウェイを歩き出すと、さらに視線を集める。
(ここを歩くのもどれくらいぶりかしらね)
彼女自身は、心の中で思うが――
シンプルな構造のドレスだからこそ、その姿勢の美しさははっきりと表れていた。
冷たげな印象もゼロではないエルヴィアが、ふっと微笑みかければ、観客は心を掴まれる。同時に、スリットから白い脚がのぞけば、目線は独り占めだった。
「ふふ……。異郷の華の芳しさ、その目にしっかり焼き付けてね」
エルヴィアの言葉に射貫かれ――思わず『結婚してくれー!』と叫ぶ男が、相当数現れたという。
「すごく綺麗だったわね」
舞台上、ルイーザと司会の青年に、エルヴィアはありがとう、と笑みを浮かべた。
「シンプルなドレスなのに、ジェオルジでは味わえない雰囲気を醸し出しているのがいいですね」
「ショーだから、美しさは忘れないようにしたけれど。華やかでいて、且つ、日常生活にも取り入れられそうな衣装を選んでみたわ」
エルヴィアの答えに、ルイーザは興味津々という様子だった。
「確かに、見た目のいい衣装なのに、動きやすそうでもあっていいわね」
「是非、皆にも試して欲しいわ。綺麗な服を着ると、周りも自分も楽しい気分になるもの」
「それは、そうね! 本当に」
頷くルイーザに、そして観客に向けてもエルヴィアは続けた。
「普段の生活でも。今より少しだけ、ファッションに興味を持ってみたらどうかしら。きっと、楽しいわよ」
最後にまた微笑むと、エルヴィアを喝采が包んだ。
●清純路線 ※本人談
舞台袖で次を待つのは、フィーサ(ka4602)。その胸元を直しながら、衣装担当がたずねた。
「フィーサさんは、以前にこういうショーに出られたことは?」
「アタシ? いやー、向こうじゃこういう、迂闊に人目に触れることは出来なかったかなー。身体のせいもあって」
「なるほど……確かに……」
フィーサの答えに彼女は唸る。その胸部の大きなものをまじまじと見つつ。
「ま、今回は経験というか、心機一転ってヤツだねー」
フィーサの出番は、間もなくだ。
舞台に流れたのは、津々と雪が降るような、静かで透き通る曲だった。
冬の白い情景を思わせる音色に、観客が惹きつけられたところで――ステージへ、フィーサが出てきた。
『キャッチコピーは“雪の中に咲く向日葵”。三人目は、フィーサさんです』
衣装は、真っ白でシンプルなワンピース。胸から背中にかけ、螺旋を描くように向日葵の刺繍が施されている。
黄色いリボンと大きな向日葵の花が添えられた、真っ白なつば広の帽子が、可憐な印象を加えており――
最初観客は、その健康的で清純な色味に、純朴さとも思える可愛らしさを覚えた。
だがすぐに、ガタッ!と男性客が立ち上がる音がそこかしこで鳴る。
ワンピースはその胸元が大きく開かれ、フィーサの凶悪な武器をきわどい状態で強調していた。
裸足に白いサンダル、そして左足首に飾られる向日葵を模したアンクレットが、元気な印象を与えながらも色気を運んでいる。
「なるほどー。やっぱこういうとこに立つと、ガンガンに見られるなー」
呟きつつも気にした様子はなく、フィーサはランウェイを進む。
その最前、サビに到達した音楽が、一気に華やかな盛り上がりを見せると――
フィーサは帽子を真上に高く投げた。その場でくるりと回転すると、スカートがはためき、おおっ!というざわめき。
揺れる胸、曝される腋や太もも――男性客の視線はまさしくフィーサにくぎ付けだった。
帽子をキャッチしたフィーサがお辞儀すると……熱狂的な声援が響いた。
「ええ……とても素晴らしかったですね」
インタビューで、妙に真に迫った感想を言うのは司会の青年である。それに多少呆れつつも、ルイーザはフィーサへ向いた。
「純白と向日葵っていうのが、可愛くて綺麗な世界観だったわ。すごくいいイメージね」
「故郷で見た風景なんだよねー。雪解け前なのに、そこで向日葵が力強く咲いてたんだ」
フィーサは飄々としつつも、そこだけ感情を込めたかのように言った。
「その花みたいに、こっちの世界でも強く生きていきたいんだ」
「あら、素敵ね」
ルイーザが言えば、見とれているだけだった男性客も……改めて、温かい拍手を送った。
●蕾から
袖から舞台をまっすぐ見つめるのは、キアナ=キオーネ(ka4677)。
彼女は少し、皆と抱く決意を胸に秘めていた。
「これで、大丈夫です」
「ありがとう。君たちのおかげで……いい舞台になる」
きっと、私にとっても、と。
服を直す衣装担当に礼を言うと、キアナは再びステージを見上げる。
太陽を仰いで開花を待つ、蕾のように。
音楽は、ゆったりとしたものへ変わっていた。それはただただ、綺麗な曲。
そんな中――キアナは、静かに舞台に現れた。
『四人目は、キアナ=キオーネさんです。そのイメージは――“開花”です』
衣装は、華やかな白桃色の、シンプルなドレス。ゆったりとして袖も長く、露出も控えめだ。
客はそれでも、見入ったように吐息を漏らす。
歩み出す仕草も淑女らしく……清楚で、良家の出であるレディが登場した、という印象であったろう。
実際キアナは美しく、そのふわりと浮かべる笑みも含め、令嬢そのものだった。
ランウェイ最前、キアナが丁寧なお辞儀をする。
客は十分、美しいものを見た、という気分に満たされる。それで終わりと、皆が思う。
直後だった。顔を上げたキアナは、バッ、とドレスを『脱いだ』。
客席から声が上がるが――すぐにその下に着ているものに視線が集まる。
白が基調の、きりりと引き締まった軍服。
ドレスは裏地が目の醒めるような紺で、そのままマントとなった。
音楽は、勇壮で力強いものに変わっている。腰に剣を、胸に白い花をさしたキアナの姿は、王子のようにも見えた。
一瞬呆気にとられた観客は――しかし現れた勇ましい美に、大歓声を捧げる。
キアナは優しくも強い笑みを浮かべ――騎士然とした礼のあと、マントを翻して、踵を返した。
「登場したときと、大きく変わったわね。すごいわ」
ルイーザはインタビューで、素直な言葉をかけた。キアナがありがとう、と答えると、ルイーザは興味深げに続ける。
「“開花”した状態が、その軍服なのね」
「ああ。普通であれば、それがドレスであったろうが」
キアナは頷くと……口調が、淑やかなものへ変わる。
「わたくしは、幼い頃から淑女として教育を受け……ドレスも、何度も着させられましたわ」
でも、どんなドレスも望みとは違った、と言った。
「それは、纏うほどに硬くなる、蕾のようなものでしたの」
だから、と視線を上げる。
「私にとって、ハンターになったことは開花も同然だった。望む姿に一歩、踏み出したのだから。これから先、誇りを持って強く、美しく咲き誇る――そういう思いを込めさせてもらった」
「その服、とても似合っているわ」
ルイーザの言葉と一緒に、観客からも大きな拍手が届いた。
●別次元の
出番直前まで、デザイナーと共に衣装に手を入れている青年がいる。ガーレッド・ロアー(ka4994)だ。
「よし、これで……いやまだだな。もっとインパクトが欲しいぞ」
「完成度としては充分だと思いますけど……」
「そこをなんとか。なんたって、ファッションを広めるためのイベントなんだからな」
そうして限界までこだわって、ぎりぎりで完成した服を着込み……ガーレッドは、ガッツポーズを決めた。
「よし、これで決めるっ!」
音楽は、規則的なリズムを刻む、メロディアスなものになっていた。四拍子で、導入からメインメロディへと続く――言わば歌謡曲。
リアルブルーで一時期流行った曲を意識したもので、独特の洒落っ気を舞台へ運んでいた。
同時、ガーレッドがステージ上へ、すたっ!と登場した。
『五人目は、この方――』
「俺の故郷はクリムゾンウェストでもリアルブルーでもない! 別次元からやってきた男、ガーレッド・ロアー!」
ガーレッドは、宣言するように、自ら高らかに声をあげた。
インパクトに、会場は、おおおっ!と盛り上がる。
何より、衣装が派手だった。
それは――全体が、やたらキラキラと光っているタキシードだった。光沢のある生地をベースに、ビーズや宝石がこれでもかと散りばめられており、白い光を反射している。
もはや目にまぶしいほどだが――ガーレッドの長身と、引き締まった筋肉質な肉体に合って、なぜだか妙にイケていた。
唯一の男性ということもあり……そのルックスも相まって、一挙に舞台は黄色い声援に包まれた。
予想以上の反応にガーレッドは一瞬面食らいつつも、すぐにランウェイ最前へ。
両手をばっと広げ、天を仰いだあとにリズムに乗るようなウォークで後退すると、また戻って――真正面を指さし、決めポーズ。
きゃーっ! という女性客の声が、しばし鳴り止まなかった。
「それ、すごい衣装ね!」
派手好きのルイーザも、インタビューにて何故か妙に食いついた。
「まあ、インパクト重視を意識したからな」
「それは大成功ね。あたしも欲しいくらい。ところで別次元って?」
登場時のことをたずねられると、ガーレッドはふっと微笑む。
「俺は異なる次元を渡る、次元渡来者さ――信じる信じないは諸君等の自由だ」
「要するに、(自称)ってこと?」
「次元を渡れば、目の前にいた人間とは二度と会えない。だから俺は一期一会を大切にする」
ルイーザの疑問はスルー気味に続けるガーレッド。
「だが、またどこかで会えることを願っている。だから――次元の彼方でまた会おう!」
人差し指と中指を立てて目尻に添えると、ガーレッドは退場した。
ルイーザはうーんと唸って言った。
「不思議な人ね」
●閉幕
出番が終わると……五人は休憩室で顔を合わせた。
「皆、美しい姿だった」
四人に言うキアナに、エルヴィアが微笑んだ。
「あなたも綺麗だったわよ。どちらの姿も」
それに、い、いえわたくしは……と素が出たように照れるキアナの横で――はるながガーレッドを眺めていた。
「それにしても、その服、超ウケるんですけど~!」
「むしろそういう反応が新鮮に思えるのは何故だろうか……」
「まあ、盛り上がってよかったよねー」
フィーサが言うと、皆は頷いた。
「以上よ。みんな、楽しめたかしら?」
舞台上。ルイーザが閉幕を宣言すると、大きな拍手と歓声が応えた。
自分も楽しめた分、よかった、とルイーザは思った。
――こうして舞台は無事閉幕。
併設された服飾店も、直後から賑わったという。
舞台は音楽と、植物を燻した即席のスモークで彩られていた。
あとはただ、出演者を待つのみ。
「さあ、みんなはじまるわよ……!」
ルイーザが大いに乗り気で言うと……司会進行の青年が続けた。
「それでは、開演です。本日のモデルに登場してもらいましょう――!」
●夏恋ステージ
舞台袖。はるな(ka3307)は出番直前まで衣装担当から服装チェックを受けていた。
「はるなさん、気合い入ってますね!」
「うん。だってー、やっぱこーいうのってぇ、女子の夢じゃん?」
はるなは意気揚々だ。自らも服装を隅々まで確認すると、顔を上げる。そろそろ、出番だ。
「よぉ~し。はるな、超マジで頑張っちゃおうっと!」
舞台に、ドラムが特徴的なロック調の曲が流れた。楽隊はオーケストラなのだが、しっかりとハードな曲調を捉えている。
そして観客が注目すると同時――ついに、出演者の登場。
スモークの中から、はるなが現れた。
『キャッチコピーは“夏の始まり”。一人目のモデルは、はるなさんです』
司会に紹介されたはるなに――客は、おぉっ! と声をあげる。
衣装は、変形ホルターネックタイプの、ロングワンピース。日本を意識した墨絵に、ピンクのワンポイントが目を惹きつける、シフォン地のデザインだ。
全体は実に鮮やか。髪には、ハイビスカスにビーズやラインストーンを散りばめた飾りを挿し――夏を意識した明るい印象を与えた。
「みんな、見てくれてるぅ~っ?」
ランウェイへと歩き出すはるなに、視線が追従する。
足元も、裸足に黒とピンクの交互のマニキュアで――爛漫さと艶っぽさが同居していた。
『ポイントは、リアルブルーの日本的な伝統とピンクの組み合わせ。そしてセクシーさです』
セクシー、の部分を客はすぐに理解する。
衣装のホルターネックはウエストから出ており、胸を隠すように交差しているが……シフォンの頼りなさで胸元にも注意を引くのに、その上、背中が大きく開いていた。はるなが歩くとそれが見え、男衆は興奮あらわだ。
ランウェイの最前に立つと、音楽はメタル調の激しいドラムと弦楽のマッチで、クライマックスを告げる。
はるなはくるっと回って背中を見せた。
「夏……恋の季節はもうすぐなんだからぁ~!」
その明るい声に――ォオオオッ! と観客まで盛り上がった。
舞台上、はるなへ司会とルイーザがインタビューをする。
「日本的、というものに真新しさを感じました」
「あたしは、そのメイクも何だか素敵って思ったわ」
「そぉ? ありがと~」
笑うはるなに、ルイーザは興味深げに聞いた。
「その、恋って言ってたけど。恋をしてるの?」
「そうそう! はるなのぉー、好きなヒトも見てくれてるかなぁ? そしたら嬉しい!」
すると盛り上がるような、残念がるようなどよめきが、男衆から漏れた。
「何だか少し、うらやましいわね」
「やっぱ、夏は恋のボルテージ、上がっちゃうよねぇ! みんなもどんどん、上げていこぉ~!!」
はるなが手を振ると、拍手や指笛、歓声が大きく返った。
●美なる女優
「いいわね。昔を思い出すわ」
出番を待つエルヴィア(ka4180)は、袖から懐かしむように舞台を眺めていた。
「以前にも、参加されたことが?」
「ええ。少しだけ」
衣装担当が襟元を直しながらたずねる言葉に、控えめに答えると――出番が近い。
エルヴィアは、楚々と歩き出す。
音楽は一転、エキゾチックなアジアンテイストに変化していた。
緩やかで、嫋やかな弦の音色が響くと――スモークの中、舞台にエルヴィアが登場した。
『キャッチコピーは“異郷の華”。二人目は、エルヴィアさんです』
現れた美女に、観客は感嘆するように息を漏らす。
エルヴィアが身を包むのは、ノースリーブのチャイナドレス。
ベースのシックな黒い薄絹に、赤い彼岸花の刺繍が婉美なアクセントを加えていた。
皆が見とれるのは、エルヴィアが均整の取れたモデル体型でもあるからだ。すらりとした身体を、ドレスのシルエットがより、引き立てている。
髪の白、ドレスの黒、そして赤。色の対比も、鮮烈ながら調和しており、全体に得も言われぬ優美さを構成していた。
『ポイントは、リアルブルーらしい異国情緒と、その取り入れやすさです』
エルヴィアがランウェイを歩き出すと、さらに視線を集める。
(ここを歩くのもどれくらいぶりかしらね)
彼女自身は、心の中で思うが――
シンプルな構造のドレスだからこそ、その姿勢の美しさははっきりと表れていた。
冷たげな印象もゼロではないエルヴィアが、ふっと微笑みかければ、観客は心を掴まれる。同時に、スリットから白い脚がのぞけば、目線は独り占めだった。
「ふふ……。異郷の華の芳しさ、その目にしっかり焼き付けてね」
エルヴィアの言葉に射貫かれ――思わず『結婚してくれー!』と叫ぶ男が、相当数現れたという。
「すごく綺麗だったわね」
舞台上、ルイーザと司会の青年に、エルヴィアはありがとう、と笑みを浮かべた。
「シンプルなドレスなのに、ジェオルジでは味わえない雰囲気を醸し出しているのがいいですね」
「ショーだから、美しさは忘れないようにしたけれど。華やかでいて、且つ、日常生活にも取り入れられそうな衣装を選んでみたわ」
エルヴィアの答えに、ルイーザは興味津々という様子だった。
「確かに、見た目のいい衣装なのに、動きやすそうでもあっていいわね」
「是非、皆にも試して欲しいわ。綺麗な服を着ると、周りも自分も楽しい気分になるもの」
「それは、そうね! 本当に」
頷くルイーザに、そして観客に向けてもエルヴィアは続けた。
「普段の生活でも。今より少しだけ、ファッションに興味を持ってみたらどうかしら。きっと、楽しいわよ」
最後にまた微笑むと、エルヴィアを喝采が包んだ。
●清純路線 ※本人談
舞台袖で次を待つのは、フィーサ(ka4602)。その胸元を直しながら、衣装担当がたずねた。
「フィーサさんは、以前にこういうショーに出られたことは?」
「アタシ? いやー、向こうじゃこういう、迂闊に人目に触れることは出来なかったかなー。身体のせいもあって」
「なるほど……確かに……」
フィーサの答えに彼女は唸る。その胸部の大きなものをまじまじと見つつ。
「ま、今回は経験というか、心機一転ってヤツだねー」
フィーサの出番は、間もなくだ。
舞台に流れたのは、津々と雪が降るような、静かで透き通る曲だった。
冬の白い情景を思わせる音色に、観客が惹きつけられたところで――ステージへ、フィーサが出てきた。
『キャッチコピーは“雪の中に咲く向日葵”。三人目は、フィーサさんです』
衣装は、真っ白でシンプルなワンピース。胸から背中にかけ、螺旋を描くように向日葵の刺繍が施されている。
黄色いリボンと大きな向日葵の花が添えられた、真っ白なつば広の帽子が、可憐な印象を加えており――
最初観客は、その健康的で清純な色味に、純朴さとも思える可愛らしさを覚えた。
だがすぐに、ガタッ!と男性客が立ち上がる音がそこかしこで鳴る。
ワンピースはその胸元が大きく開かれ、フィーサの凶悪な武器をきわどい状態で強調していた。
裸足に白いサンダル、そして左足首に飾られる向日葵を模したアンクレットが、元気な印象を与えながらも色気を運んでいる。
「なるほどー。やっぱこういうとこに立つと、ガンガンに見られるなー」
呟きつつも気にした様子はなく、フィーサはランウェイを進む。
その最前、サビに到達した音楽が、一気に華やかな盛り上がりを見せると――
フィーサは帽子を真上に高く投げた。その場でくるりと回転すると、スカートがはためき、おおっ!というざわめき。
揺れる胸、曝される腋や太もも――男性客の視線はまさしくフィーサにくぎ付けだった。
帽子をキャッチしたフィーサがお辞儀すると……熱狂的な声援が響いた。
「ええ……とても素晴らしかったですね」
インタビューで、妙に真に迫った感想を言うのは司会の青年である。それに多少呆れつつも、ルイーザはフィーサへ向いた。
「純白と向日葵っていうのが、可愛くて綺麗な世界観だったわ。すごくいいイメージね」
「故郷で見た風景なんだよねー。雪解け前なのに、そこで向日葵が力強く咲いてたんだ」
フィーサは飄々としつつも、そこだけ感情を込めたかのように言った。
「その花みたいに、こっちの世界でも強く生きていきたいんだ」
「あら、素敵ね」
ルイーザが言えば、見とれているだけだった男性客も……改めて、温かい拍手を送った。
●蕾から
袖から舞台をまっすぐ見つめるのは、キアナ=キオーネ(ka4677)。
彼女は少し、皆と抱く決意を胸に秘めていた。
「これで、大丈夫です」
「ありがとう。君たちのおかげで……いい舞台になる」
きっと、私にとっても、と。
服を直す衣装担当に礼を言うと、キアナは再びステージを見上げる。
太陽を仰いで開花を待つ、蕾のように。
音楽は、ゆったりとしたものへ変わっていた。それはただただ、綺麗な曲。
そんな中――キアナは、静かに舞台に現れた。
『四人目は、キアナ=キオーネさんです。そのイメージは――“開花”です』
衣装は、華やかな白桃色の、シンプルなドレス。ゆったりとして袖も長く、露出も控えめだ。
客はそれでも、見入ったように吐息を漏らす。
歩み出す仕草も淑女らしく……清楚で、良家の出であるレディが登場した、という印象であったろう。
実際キアナは美しく、そのふわりと浮かべる笑みも含め、令嬢そのものだった。
ランウェイ最前、キアナが丁寧なお辞儀をする。
客は十分、美しいものを見た、という気分に満たされる。それで終わりと、皆が思う。
直後だった。顔を上げたキアナは、バッ、とドレスを『脱いだ』。
客席から声が上がるが――すぐにその下に着ているものに視線が集まる。
白が基調の、きりりと引き締まった軍服。
ドレスは裏地が目の醒めるような紺で、そのままマントとなった。
音楽は、勇壮で力強いものに変わっている。腰に剣を、胸に白い花をさしたキアナの姿は、王子のようにも見えた。
一瞬呆気にとられた観客は――しかし現れた勇ましい美に、大歓声を捧げる。
キアナは優しくも強い笑みを浮かべ――騎士然とした礼のあと、マントを翻して、踵を返した。
「登場したときと、大きく変わったわね。すごいわ」
ルイーザはインタビューで、素直な言葉をかけた。キアナがありがとう、と答えると、ルイーザは興味深げに続ける。
「“開花”した状態が、その軍服なのね」
「ああ。普通であれば、それがドレスであったろうが」
キアナは頷くと……口調が、淑やかなものへ変わる。
「わたくしは、幼い頃から淑女として教育を受け……ドレスも、何度も着させられましたわ」
でも、どんなドレスも望みとは違った、と言った。
「それは、纏うほどに硬くなる、蕾のようなものでしたの」
だから、と視線を上げる。
「私にとって、ハンターになったことは開花も同然だった。望む姿に一歩、踏み出したのだから。これから先、誇りを持って強く、美しく咲き誇る――そういう思いを込めさせてもらった」
「その服、とても似合っているわ」
ルイーザの言葉と一緒に、観客からも大きな拍手が届いた。
●別次元の
出番直前まで、デザイナーと共に衣装に手を入れている青年がいる。ガーレッド・ロアー(ka4994)だ。
「よし、これで……いやまだだな。もっとインパクトが欲しいぞ」
「完成度としては充分だと思いますけど……」
「そこをなんとか。なんたって、ファッションを広めるためのイベントなんだからな」
そうして限界までこだわって、ぎりぎりで完成した服を着込み……ガーレッドは、ガッツポーズを決めた。
「よし、これで決めるっ!」
音楽は、規則的なリズムを刻む、メロディアスなものになっていた。四拍子で、導入からメインメロディへと続く――言わば歌謡曲。
リアルブルーで一時期流行った曲を意識したもので、独特の洒落っ気を舞台へ運んでいた。
同時、ガーレッドがステージ上へ、すたっ!と登場した。
『五人目は、この方――』
「俺の故郷はクリムゾンウェストでもリアルブルーでもない! 別次元からやってきた男、ガーレッド・ロアー!」
ガーレッドは、宣言するように、自ら高らかに声をあげた。
インパクトに、会場は、おおおっ!と盛り上がる。
何より、衣装が派手だった。
それは――全体が、やたらキラキラと光っているタキシードだった。光沢のある生地をベースに、ビーズや宝石がこれでもかと散りばめられており、白い光を反射している。
もはや目にまぶしいほどだが――ガーレッドの長身と、引き締まった筋肉質な肉体に合って、なぜだか妙にイケていた。
唯一の男性ということもあり……そのルックスも相まって、一挙に舞台は黄色い声援に包まれた。
予想以上の反応にガーレッドは一瞬面食らいつつも、すぐにランウェイ最前へ。
両手をばっと広げ、天を仰いだあとにリズムに乗るようなウォークで後退すると、また戻って――真正面を指さし、決めポーズ。
きゃーっ! という女性客の声が、しばし鳴り止まなかった。
「それ、すごい衣装ね!」
派手好きのルイーザも、インタビューにて何故か妙に食いついた。
「まあ、インパクト重視を意識したからな」
「それは大成功ね。あたしも欲しいくらい。ところで別次元って?」
登場時のことをたずねられると、ガーレッドはふっと微笑む。
「俺は異なる次元を渡る、次元渡来者さ――信じる信じないは諸君等の自由だ」
「要するに、(自称)ってこと?」
「次元を渡れば、目の前にいた人間とは二度と会えない。だから俺は一期一会を大切にする」
ルイーザの疑問はスルー気味に続けるガーレッド。
「だが、またどこかで会えることを願っている。だから――次元の彼方でまた会おう!」
人差し指と中指を立てて目尻に添えると、ガーレッドは退場した。
ルイーザはうーんと唸って言った。
「不思議な人ね」
●閉幕
出番が終わると……五人は休憩室で顔を合わせた。
「皆、美しい姿だった」
四人に言うキアナに、エルヴィアが微笑んだ。
「あなたも綺麗だったわよ。どちらの姿も」
それに、い、いえわたくしは……と素が出たように照れるキアナの横で――はるながガーレッドを眺めていた。
「それにしても、その服、超ウケるんですけど~!」
「むしろそういう反応が新鮮に思えるのは何故だろうか……」
「まあ、盛り上がってよかったよねー」
フィーサが言うと、皆は頷いた。
「以上よ。みんな、楽しめたかしら?」
舞台上。ルイーザが閉幕を宣言すると、大きな拍手と歓声が応えた。
自分も楽しめた分、よかった、とルイーザは思った。
――こうして舞台は無事閉幕。
併設された服飾店も、直後から賑わったという。
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モデル控室 エルヴィア(ka4180) 人間(リアルブルー)|26才|女性|霊闘士(ベルセルク) |
最終発言 2015/06/15 23:41:49 |
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依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2015/06/16 11:11:52 |