奪われた試作品

マスター:蒼かなた

シナリオ形態
ショート
難易度
普通
オプション
参加費
1,000
参加制限
-
参加人数
4~8人
サポート
0~0人
マテリアルリンク
報酬
普通
相談期間
5日
締切
2015/06/20 19:00
完成日
2015/06/25 23:18

みんなの思い出

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オープニング

●緊急ミーティング
 冒険都市リゼリオにはサルヴァトーレ・ロッソ技術開発部というものがある。
 リアルブルーの技術をこちらの魔導の力で再現したり、科学と魔法の融合を試みたりと色々と忙しい部署だ。
 そんな彼らの力によって人型機動兵器CAMは再び赤き大地で立ち上がり、最近では馬の如く疾走する魔導バイクも開発された。
 次は一体どんな発明がされるのか。それを待ち遠しく思うハンターも少なからず存在している。
 そんな開発部のとある班のメンバーが緊急招集を受けて会議室に集まっていた。会議室の大型スクリーンの前で仁王立ちしているのはよれよれの白衣を着た無精髭の若い男だった。
「えー、というわけで試作品が盗まれてしまった訳だが。どうする?」
「いや、どうするもなにも。何でそーなったんっすか?」
 開口一番にとんでもないことを口にする班長に、班員の男の1人が特に驚きもせず質問する。
 この班長はいつもこの調子なので慣れてしまったのだ。ハプニングが頻発するということも一緒にである。
「諸君も知っての通り、我々は魔導バイクに装着できる兵装の開発を行っていたわけだが……輸送中に賊に襲われた」
「確か輸送では班長も一緒だったはずですけど。よく無事でしたね」
 もう1人の女性の班員が班長の体を見るが目立った怪我はしていないように見える。髪がぼさぼさで服が草臥れているのはいつものことなので完全に無視だ。
「ああ、実は試作品が奪われる時に使い方を聞かれてな? 丁寧に教えてやったら笑顔で開放された」
 班長はあっさりと白状する。それを班員2人は白い目で見る。
「これは粛清っすね」
「ええ、粛清ね」
「ちょっと待てお前達。私も助かりたい一心でだな!」
 ハンマーとレンチを片手ににじり寄る2人に班長は必死で弁明するが、時期に哀れな悲鳴が会議室から響いた。

●ハンターオフィス
 試作品が強奪にあった次の日。ハンターオフィスの部屋の1つに白衣の男が立っていた。
「あー、そーゆーわけだから試作品を取り戻して欲しいわけだ」
 頭に瘤と目元に痣のある白衣の男は事のあらましを説明する。一見すれば賊に襲われた時に負った傷なのだが、その点には敢て触れるつもりはないらしい。
 集まったハンター達に配られた資料によると盗まれたのは試作型魔導バイクが3台、それと魔導バイク用の諸々の装備一式だ。
 試作型魔導バイクは市販されているものと違ってコスト面の為に行われたデチューンが行われておらず、普通の物より性能が高いらしい。
 また装備一式は市販の魔導バイクにも装着できるとのことで、もし賊が他のバイクを手に入れていたらそれに装着している可能性もあるという。
「バイクも装備も最悪壊してくれて構わないんだけど、出来れば形がある状態で持って帰ってくれると助かる」
 試作品とはいえ高価なものだ。今後の研究に使用する為にもそれは当然のことだろう。
 そして白衣の男はさらにハンター達に一枚の紙とペンを渡してくる。紙はルーズリーフと言われる文章を書くためのそれだった。
「んっ? ああ、折角なんでな。試作品と戦った後にレポートを書いて提出してくれ」
 そう言ってふわぁと欠伸をする白衣の男。転んでもタダでは起きるつもりはないらしい。
「まあ、そこまでが今回の依頼ってことで。よろしく頼むよ」
 にへらと笑みを浮かべ、白衣の男はハンター達を見送った。

リプレイ本文

●鋼の馬達
 リゼリオに程近い平原。そこに伸びる街道の傍でハンター達は集まった。
「さて、賊はどこにいるんだ。やっぱり日陰のある林や川の近くか?」
「どうだろう。仕事をするなら街道の近くに待機してる可能性もあるね」
 龍崎・カズマ(ka0178)は鋭い瞳を光らせて周囲を見渡す。そんな彼の隣でバイクのシートにもたれる様に座るキヅカ・リク(ka0038)も注意はしているが、賊の姿は今のところ見えない。
「それにしてもマシンを奪うなんてとんでもない賊だよね。本来なら整備士と機械に敬意を持つ人間が乗るべきものだよ!」
 機械技術という分野に思い入れがあるのか、エリス・ブーリャ(ka3419)は憤慨といった様子で賊への嫌悪を口にしている。
「まあ確かに。折角汗水垂らして整備したものを悪いことに使われちゃやるせないね」
 元はCAMの整備員であったロベリア・李(ka4206)もその気持ちが分かるのか、自分のバイクのボディをちらりと一瞥してそんな言葉を呟く。
「それにしても試作品のバイクと装備一式が盗まれるって、なんでそんな事態になったんだ?」
「さあな。あの依頼主の兄ちゃんなんかいい加減そうだったし、もしかしたら護衛もつけずに運んでたんじゃないか?」
 恙祓 篝(ka5138)のいう事ももっともだが、案外ジルボ(ka1732)の答えが的を射ているのかもしれない。リゼリオの街のどこかで寝癖頭の白衣の男がくしゃみをしていた。
「悪い子にはお仕置きしないとね♪ 頑張ろうね、お姉ちゃん!」
「そうね、シュナ。でも無茶はしちゃ駄目ですよ」
 にぱっと笑みを浮かべるアルシュナ・ウィンゲーツ(ka5052)の頭を、フィルメリア・クリスティア(ka3380)は笑みを返しながらぽんと撫でる。
 水分補給などを行うこと5分ほど、ハンター達はまたバイクに跨りエンジンを噴かす。
「さあ、さっさと賊を見つけてデス・ロードに案内してやろうぜ」
 ジルボの言葉にそれぞれの反応で応え、8台のバイクがまた走り出す。

 バイクを走らせること数十分、ハンター達の前に目当ての賊が姿を現した。
「フハハー、お前等ぁ! そのバイクと身包み全部置いて行きなぁ!」
 バイクが5台、スクーターが3台。合計12人の暴走賊。情報通り、そのマシン達にはブレードや銃器が取り付けられている。
「おらぁ、どうした! 止まらねぇと――」
「止まらないと、どうするって?」
 やっと獲物が現れたことに機嫌を良くしたのか、カズマはニィっと笑みを浮かべると同時に懐から取り出したカードを賊に向けて投げつけた。
「ぐおっ、痛えぇ!?」
「なっ、やりやがったな!」
 カズマの投げたカードが運転している賊の腹部に刺さる。
「それじゃあ、戦闘開始というこうか」
 その言葉と共にリクも懐からリボルバーを引き抜くと同時に覚醒する。バチバチという帯電音が鳴り響き、リクの周囲に眩い輝きを持つ電流のラインが迸る。
「んなっ! まさかお前達ハンターか!?」
「ご名答だよ」
 その答えと同時にリクの手にする漆黒のリボルバーが火を吹いた。放たれた弾丸は、丁度真横を走っていたスクーターのボディに命中する。そしてボンッと小さな爆発音と共にスクーターから黒い煙があがり始めた。
「お、おぉ! なんじゃこりゃー!?」
「よーし、トドメはシュナにおまかせだよ!」
 パニくった賊のスクーターを、アルシュナのバイクが背後から追い上げる。
「て、テメェ。ただじゃやられねぇぞ!」
 賊の乗るスクーターに取り付けられていたブレードが起動し、甲高い音を立て始める。
「そこだっ!」
 しかし、賊がスクーターのブレードをアルシュナの乗るバイクに当てる前に、そのブレードの先端を叩くようにアルシュナの振動刀が叩きつけられた。
 その瞬間、がくんと賊のスクーターが大きく傾く。バランスを完全に失ったスクーターは横転し、投げ出された賊は地面をごろごろ転がりながら背景と共に後ろに流れていった。
「ちぃっ、よくも仲間を。やっちまいな野郎共!」
 賊の1人が叫ぶと同時に手元のスイッチのようなものを押す、するとスクーター後部に設置されていたファランクスが自動で動きアルシュナのバイクに照準を合わせた。
「死ねぇ!」
「わわっ!」
 軽い火薬が炸裂する音と共に、賊のスクーターから無数の弾丸が放たれる。お世辞にも射撃精度がいいとは言えないが、下手な鉄砲数撃ちゃ当たる。吐き出される弾丸の雨にアルシュナはブレーキをかけて急減速し、その射線から逃れた。
「はははっ! どうだ、近づけないだろう!」
「ヒャッハー! 真横がお留守だぜ!」
 と、そこでスケルトンマスクを装着したジルボが掛け声と共にスクーターの真横に付く。
「なるほど。ファランクスは1対象しか狙えないから、撃たれてる瞬間に狙われてない人が一気に近づけば問題ないのか」
「な、なんだとぉ!?」
 リクの納得顔の説明に、賊が悲鳴のような叫びを上げる。
「さあ、雑魚はさっさと退場しな!」
 ジルボはアサルトライフルを賊のスクーターの前方ホイール部分に向ける。フルオートで吐き出された弾丸は着弾と共にバキバキと凍り付き、タイヤも穴だらけになってパンクする。
「どっわぁー!?」
 パンクでハンドルを取られた賊のスクーターはスリップし、賊自身も地面に投げ出されて転がった。

「おらおらおら、当たれば真っ二つだぜ!」
「確かに危険そうです。当たれば、ですけど」
 1台のバイクがフィルメリアのバイクに後ろから急接近する。賊のバイクに装着されたブレードからは甲高い音が鳴り響く。
 だがフィルメリアはそれを一瞥するのみでバイクにピッタリ体をくっつけると、バイクを僅かに横に倒して街道から平原へとバイクを突っ込ませる。
「バイク操縦の年季の差を見せつけてあげる。さあ、着いてこられる?」
「このアマ、上等だ。ぶった斬ってやる!」
 フィルメリアの挑発にのった賊もまたバイクを平原に向け突っ込んでいく。
「ぐっ、くっ。この、待ちやがれっ!」
 街道もそうだったが、道を外れれば更に地面はでこぼこで、そこをバイクで走るとなると酷い揺れが搭乗者を襲う。
 賊は転倒はしないものの、速度をあげることが出来ずにフィルメリアのバイクに追いつくことができない。対するフィルメリアは体の力を適度に抜き、揺れを抑えながら徐々に賊のバイクとの距離を離していく。
 そして100m近い差が生まれたところでフィルメリアはバイクを横滑りさせながら止め、腰に下げていた拳銃を引き抜いた。
「余裕ぶっこきやがって、死ねー!」
 賊は速度を上げてフィルメリアに突っ込もうとするが、それよりも早く彼女はその銃の引き金を引く。
 放たれた銃弾は賊の肩を撃ち抜き、同時にバランスを崩した賊のバイクは横倒しになりフィルメリアの真横を滑っていく。
「その程度の腕で私に追いつこう何て、100年早いわ」
 地面に転がって伸びている賊にその言葉を叩きつけ、フィルメリアは仲間の下へまたバイクを走らせる。

「あんたらが噂の暴走族ね。その割には乗りこなせてないわねー。そんなんじゃ、バイクが可哀想だわ」
「んだと、この野郎!」
「そうだ! 女みたいな面しやがって!」
 二人乗りをしている賊に対し、ピクリと眉を動かしたロベリアは拳銃を向ける。銃身にマテリアルが集束すると同時に、それは全て雷に変換され、バチバチと帯電する音が鳴り響く。
「失礼ね。私は正真正銘の女だよ!」
「ぴぎゃぁ!?」
「じょ、ジョニー!?」
 放たれた雷撃は後ろに乗っていた賊に当たり、体が麻痺した賊はバイクから転げ落ちて視界の外へと消えていった。
「この、よくもジョニーを!」
 復讐に燃える賊は手元のスイッチを押す。すると賊のバイク後部のファランクスが起動し、ロベリアのバイクへと照準を合わせる。
「させない、よっ!」
 だが、賊が射撃スイッチを押す前に、ロベリアは狙いを定めて雷撃をそのファランクスに撃ち当てる。バチンと火花を上げたファランクスは動作不良が起こったのか、あっちを向いたりこっちを向いたりと照準が定まらなくなる。
「隙ありっ!」
「ぐおっ!?」
 そこに篝がバイクを唸らせ後ろから接近、そのまますれ違い様に刀を降るって賊の背中を斬りつける。
 その一撃でバランスを崩した賊のバイクは転倒、賊は地面に転がってぴくりとも動かなくなった。
「よっ、ナイスアシスト」
「へへっ、それじゃ次に行きましょう!」
 ロベリアの言葉に篝は頬を掻いて僅かに照れる。そして2人はまたハンドルを握ってバイクを走らせる。

●試作型の実力
 走り続けている先頭集団では、賊の後ろについたエリスが機杖を正面に向けている。そこから放たれる3本の光が最後のスクーターの後部タイヤと、乗っている賊の背中を撃ち抜いた。
「じゃっ、あとで回収するから逃げないように!」
「て、テメェ、ふざけやがっ……て……ぐふっ」
 一度停車してシュピっと手を上げたエリス。地面に転がっている賊はそれを最後に見て気絶した。
 残るは3台、試作型魔導バイクのみ。
「てめぇら、このバイクの本当の力を見せてやる!」
 賊の1人がバイクの後輪をスリップさせながら反転させると、前輪をウィリーさせながら後ろから着いてきていたハンター達に突撃する。
 ハンター達は即時散開、それを回避するが、そこでさらに残り2台も反転しブレードを起動させて突撃してくる。
「危ないっ」
 エリスが光の防御壁を展開するが、それを突き破ってハンター達の腕や脚をブレードが切り裂いていく。
「ちっ、スピードが乗ってなかったから今一だったか」
「次は真っ二つにしてやるよぉ!」
 賊は更に反転、ブレードを起動させてハンター達に迫る。
「やってくれるじゃねーか」
 そこでカズマもバイクを横に滑らせて反転、賊のバイクを正面に捉える。
「はっはー、死になぁ!」
「させるかよっ!」
 迫ってくる賊のバイクに、カズマはタイミングを合わせてスロットルを吹かせ前輪を持ち上げる。そのままではバイクのボディを切り裂かれて終わりだ。だからカズマはそのまま乱暴にバイクの前輪を下へと叩きつける。
 べきりと音がした。
「んなっ! くそっ!?」
 カズマの狙い通り、真上からの衝撃を受けたブレードはへし折れ、バランスを崩した賊のバイクはスリップしながら止まる。
「ざまあみろ」
「ふんっ、だがお前のバイクもそれじゃもう走れないだろう」
 賊の言う通り、無茶な使い方をした所為でカズマのバイクの前輪は裂けて走行不能になっていた。賊はニヤリと笑いバイクのエンジンを噴かせる。
「こっちはまだ――」
 賊が何かを言おうとしたところで、カズマの視界で賊が真横に吹っ飛んでいった。視界を少し横にずらせば、丁度持ち上げたバイクの前輪を地面に下ろすロベリアの姿があった。
「悪いね。バイクは急に止まれないんだよ」
「うわあ、タイヤの跡が顔にばっちり」
 吹っ飛んだ先で倒れている賊の顔を覗き込んだ篝が気の毒にといった口調でそっと手を合わせた。

「おらおら、どうしたぁ!」
「やっぱりコイツの性能には勝てないみたいだな!」
 先頭を行く賊のバイクからはファランクスと、賊の銃撃によって弾幕が張られて近づけない状態になっていた。
「ちっ、厄介だな。おい、バイクの腕で勝負しろよ!」
「やなこった、覚醒者のハンター相手に正攻法なんかするわけないだろうが!」
 ジルボの煽りに対しても賊はある意味でもっともな返事をしながら銃弾もおまけでつけてくる。
「どうする? エルちゃんの防御障壁はあと1回ぽっきりだよ」
「あのファランクスだけでもどうにか出来ればいいんだけど……」
 ハンター達は距離を取りながら賊のバイクを追うばかりで、何とか接近する方法が必要だった。
 こうなれば強行突破するか。そう思ったところで、一つのエンジンの唸りが聞こえた。龍の様な咆哮と共に、平原の草むらから飛び出てきたバイクが宙を舞う。そして賊達の前に踊り出た。
「お待たせしたかしら?」
「フィルお姉ちゃん!」
 フィルメリアの登場にアルシュナがその名を呼ぶ。
「こいつ、どこから現れやがった!」
 後ろにばかり気をとられていた賊は正面に現れたフィルメリアの登場に動揺する。
 フィルメリアは片手でハンドルを制御しながら、もう片方の腕を後ろに伸ばして拳銃を向ける。
 放たれるのは弾丸ではなく、マテリアルエネルギーを凝縮した一条の光。後ろ撃ち故に狙った場所に当てるのは難しいが、連続して放たれるその光は動揺している賊の運転を妨げるのには十分だった。
「もーらいっ!」
「ぐっ、しまった!?」
 そこで接近したエリスの放った3本の光の1本が、賊のバイクのファランクスに直撃し、そこから煙が立ち上る。
「行くよっ!」
 さらにそこでアルシュナがバイクのエンジンを唸らせる。賊のバイクの背後についたところで片手に振動刀を持ち、一気に加速してその側面を取る。
「ひぃっ!?」
「大丈夫、あなたは斬らないから」
 斬られると怯えた賊に、アルシュナは賊のバイクに刃を降るってそのタイヤをパンクさせる。
 結果、スリップしながら賊は放り出されて地面に叩きつけられたが、辛うじて息はしていた。
「くそっ、こうなったら!」
 最後の一台となった賊は、スロットルを命一杯に捻り急加速する。その加速に普通の魔導バイクでは追いつけそうにもない。
「任せて」
 そこでリクは一言告げると、自分もスロットルを全開にしてバイクを加速させる。
 疾走する2台のバイク。エンジンは高熱を発し始め、その唸りはこれまで聞いたこともないような獣のそれへと変わっていた。
「くそっ、何で着いてこられるんだっ」
「こいつも、割と特別でね」
 そしてついにはリクと賊は横並びになる。そしてそのまま疾走を続けるのかと思われた時、突然賊の乗るバイクから異音が響き始める。 次第に賊のバイクの速度は衰え始め、リクのバイクがそれを抜き去った。
「まさか、このバイクが負けるなんて……」
 リクがバイクを止めて振り返れば、そこには観念したのか項垂れる賊の姿があった。

●レポート
 無事に依頼が解決した数日後。リゼリオのとある研究所で、白衣の男がベンチに寝転びながら手にしたレポートに目を通している。
「ふわっ……まっ、やっぱり現場の声っていうのは必要だな」
 一通り読み終えた男はレポートを机の上に放ると、欠伸をしながらソファーから起き上がる。視線の先には取り戻された試作型魔導バイク。多少傷ついたが思っていたより綺麗な形で帰ってきた。
「ちょっと、リーダー。早く手伝ってくれない?」
「そうっすよ。予想以上にデータも取れたんで調整大変なんっすから」
 そんな男を2人の仲間が呼ぶ。男は寝癖頭を掻きながら、仕方ないとそちらへ歩き出す。
「じゃっ、とりあえず次はグレネードでも装備させてみるか」
 男は笑みを浮かべながらそんな言葉を口にした。

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重体一覧

参加者一覧

  • 白き流星
    鬼塚 陸(ka0038
    人間(蒼)|22才|男性|機導師
  • 虹の橋へ
    龍崎・カズマ(ka0178
    人間(蒼)|20才|男性|疾影士
  • ライフ・ゴーズ・オン
    ジルボ(ka1732
    人間(紅)|16才|男性|猟撃士
  • 世界より大事なモノ
    フィルメリア・クリスティア(ka3380
    人間(蒼)|25才|女性|機導師
  • 混沌系アイドル
    エリス・ブーリャ(ka3419
    エルフ|17才|女性|機導師
  • 軌跡を辿った今に笑む
    ロベリア・李(ka4206
    人間(蒼)|38才|女性|機導師
  • 城壁での攻防に勝利した者
    アルシュナ・ウィンゲーツ(ka5052
    ドワーフ|12才|女性|舞刀士
  • 熱い心は友を紡ぐ
    恙祓 篝(ka5138
    人間(蒼)|17才|男性|舞刀士

サポート一覧

マテリアルリンク参加者一覧

依頼相談掲示板
アイコン 怒りのデス・ロード(相談卓)
ジルボ(ka1732
人間(クリムゾンウェスト)|16才|男性|猟撃士(イェーガー)
最終発言
2015/06/20 10:58:23
アイコン 依頼前の挨拶スレッド
ミリア・クロスフィールド(kz0012
人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人
最終発言
2015/06/17 21:17:42