ゲスト
(ka0000)
糸の褥
マスター:硲銘介

- シナリオ形態
- ショート
- 難易度
- やや難しい
- オプション
-
- 参加費
1,000
- 参加制限
- -
- 参加人数
- 4~8人
- サポート
- 0~0人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 5日
- 締切
- 2015/06/23 07:30
- 完成日
- 2015/06/30 23:43
みんなの思い出
思い出設定されたOMC商品がありません。
オープニング
●
見上げた空には何処までも青色が広がっていて、光と熱を降らせる太陽がそこにある。
それは当たり前の事――そう。当たり前の事だ。
――頭上に広がるは一面の白。視界は僅かにも蒼穹を映す事なく、天蓋の如きその広がりを追っていく。
真実、それは天を覆っているのだ。町一つが丸ごと呑み込まれ、我々から空を奪っていった。
展開された糸は地上から空までをドーム状に覆いつくし、外からの侵入を――そして外への逃亡を妨げる。
糸で閉鎖された町の中。そこを歩くのは我々人間の筈だった。事実、つい数日前まではその当たり前の光景が広がっていた。
しかし、様相は既に激変していた。人間に代わり大通りを闊歩するものは、蟲。
大人ほどの大きさもある幼虫が地面を、壁を這い回り、人の町を彼らのものへと変えていた。
町はかつての建物を残しつつも、大量の糸が張られその見た目は最早蟲の巣と化している。
閉ざされた空間内は蟲達の専用空間であり、外敵の存在しない内部には無数の卵が産み付けられた。
更に、幼虫達が成体へと変態する為の蛹の姿、それも街中のあらゆる場所に見られる。
そうして糸に覆われた安全な褥で育まれる蟲達は卵から新たに生まれ、蛹の段階を経て成体へと成長していく。
蛾の様な見た目の成体はその羽で低空を舞う。彼らはおぞましき姿で我々に恐怖を与え、毒性の燐粉を撒き散らす事で人へと仇為す。
成体となった蟲は卵を産み、それが孵り、彼らはまた数を増していく。
本当に恐ろしい。一週間前に最初の目撃情報があった時、その数はたった一匹だけだった。
その一匹が既に卵を産んでいたのか、もしくは他にも入り込んでいたのか。今となっては確かめる術も無いが、彼らは驚異的な速度で勢力を増していった。
対して町民たちは僅か三日程で多くが死に絶え、未だ生き残る者達も建物の中で息を潜めて隠れ住むしかない。それも、長くはもたないだろう。
正確な測量などしなくとも分かる。既に人と蟲の生存数は完全に反転した。
その瞬間から――否、或いはこの町が糸に包まれた時から。或いは最初の死人が出た時から。或いは、始めの一匹が町に入り込んだ時から――この町は、人間の物ではなくなった。
最後に。私は数人の仲間とこの町からの脱出を試みる。成功の可能性は極めて低いだろう。おそらくは、我らの内の誰一人も無事に町を出る事は叶わない。
だが、このまま家の中で恐怖に怯え隠れていても結末は変わらない。ならば、決死の特攻だろうとやる価値はあると思うのだ。
数多の町民達の犠牲によって得られた蟲達の情報を加えて、私はここに筆を置く。誰でもいい、誰かが生き残ったならばこの手紙をハンターオフィスへと届けよう。
そこに属するハンター達ならばこの情報も活かしてくれるだろうと信じている。
彼らが動く頃には生き残り達がどうなっているかも分からない。最悪、町諸共葬ってくれてもかまわない。
大事なのは、この惨状を他の町へ広げない事。ここで絶望を味わった我々だからこそ、その重要性は身に染みている。
――さて、未だ語り足りず名残惜しくはあるが、ここで区切りをつけるとしよう。
もしも生き延びる事が出来たなら、再び筆を取り、今の体験を元に物語を書こうと思っている。だから許されるのなら続きはまた後日、拙著の中で語るとしよう。
●
――満身創痍でハンターオフィスに駆け込んできた男が手にしていた手紙の内容は以上である。
傷だらけの男は自身の役目を終えたかのように既に息を引き取っており、町民が未だ生き延びているかどうかの検証も出来てはいない。
しかしその男が、手紙の著者が伝えた蟲の脅威は無視する事は到底出来ない。その排除の為、すぐに数人のハンターが集められた。
見上げた空には何処までも青色が広がっていて、光と熱を降らせる太陽がそこにある。
それは当たり前の事――そう。当たり前の事だ。
――頭上に広がるは一面の白。視界は僅かにも蒼穹を映す事なく、天蓋の如きその広がりを追っていく。
真実、それは天を覆っているのだ。町一つが丸ごと呑み込まれ、我々から空を奪っていった。
展開された糸は地上から空までをドーム状に覆いつくし、外からの侵入を――そして外への逃亡を妨げる。
糸で閉鎖された町の中。そこを歩くのは我々人間の筈だった。事実、つい数日前まではその当たり前の光景が広がっていた。
しかし、様相は既に激変していた。人間に代わり大通りを闊歩するものは、蟲。
大人ほどの大きさもある幼虫が地面を、壁を這い回り、人の町を彼らのものへと変えていた。
町はかつての建物を残しつつも、大量の糸が張られその見た目は最早蟲の巣と化している。
閉ざされた空間内は蟲達の専用空間であり、外敵の存在しない内部には無数の卵が産み付けられた。
更に、幼虫達が成体へと変態する為の蛹の姿、それも街中のあらゆる場所に見られる。
そうして糸に覆われた安全な褥で育まれる蟲達は卵から新たに生まれ、蛹の段階を経て成体へと成長していく。
蛾の様な見た目の成体はその羽で低空を舞う。彼らはおぞましき姿で我々に恐怖を与え、毒性の燐粉を撒き散らす事で人へと仇為す。
成体となった蟲は卵を産み、それが孵り、彼らはまた数を増していく。
本当に恐ろしい。一週間前に最初の目撃情報があった時、その数はたった一匹だけだった。
その一匹が既に卵を産んでいたのか、もしくは他にも入り込んでいたのか。今となっては確かめる術も無いが、彼らは驚異的な速度で勢力を増していった。
対して町民たちは僅か三日程で多くが死に絶え、未だ生き残る者達も建物の中で息を潜めて隠れ住むしかない。それも、長くはもたないだろう。
正確な測量などしなくとも分かる。既に人と蟲の生存数は完全に反転した。
その瞬間から――否、或いはこの町が糸に包まれた時から。或いは最初の死人が出た時から。或いは、始めの一匹が町に入り込んだ時から――この町は、人間の物ではなくなった。
最後に。私は数人の仲間とこの町からの脱出を試みる。成功の可能性は極めて低いだろう。おそらくは、我らの内の誰一人も無事に町を出る事は叶わない。
だが、このまま家の中で恐怖に怯え隠れていても結末は変わらない。ならば、決死の特攻だろうとやる価値はあると思うのだ。
数多の町民達の犠牲によって得られた蟲達の情報を加えて、私はここに筆を置く。誰でもいい、誰かが生き残ったならばこの手紙をハンターオフィスへと届けよう。
そこに属するハンター達ならばこの情報も活かしてくれるだろうと信じている。
彼らが動く頃には生き残り達がどうなっているかも分からない。最悪、町諸共葬ってくれてもかまわない。
大事なのは、この惨状を他の町へ広げない事。ここで絶望を味わった我々だからこそ、その重要性は身に染みている。
――さて、未だ語り足りず名残惜しくはあるが、ここで区切りをつけるとしよう。
もしも生き延びる事が出来たなら、再び筆を取り、今の体験を元に物語を書こうと思っている。だから許されるのなら続きはまた後日、拙著の中で語るとしよう。
●
――満身創痍でハンターオフィスに駆け込んできた男が手にしていた手紙の内容は以上である。
傷だらけの男は自身の役目を終えたかのように既に息を引き取っており、町民が未だ生き延びているかどうかの検証も出来てはいない。
しかしその男が、手紙の著者が伝えた蟲の脅威は無視する事は到底出来ない。その排除の為、すぐに数人のハンターが集められた。
リプレイ本文
●
「……ホント、現実味の無い光景よね」
眼前を覆い尽くす程に巨大な白いドームを睨み、八原 篝(ka3104)は低く呟いた。
蒼界出身の彼女が紅界へと流れてからこの様な常軌を逸した光景を目にする機会は幾度かあった。
しかし、何度経験したとて慣れる事など無いのだろう。篝の他、集まったハンター達も皆それぞれに驚きを見せていた。
ハンター達は巨大なドームの周辺を調査し脱出口、同時に侵入口にも成り得る穴が無いか確認した。
結果的にそれらしい穴は見つからなかった。命がけで町を脱出した者が空けたであろう穴も無いあたり、ドームの住人は修繕作業に熱心なのだろう。
その人ならざるものが築いた白色の壁にイスタ・イルマティーニ(ka1764)は松明の火を近づけ燃やし、小さな覗き穴を作り出す。
「蟲も生命を繋ぐ為に何かを犠牲にしなければならないのでしょうが、これは……惨いですわね……」
「あぁ……蟲の巣もこれだと生産工場だな。台所のGよりも厄介だぞ」
覗き穴から中を窺ったイスタとレイオス・アクアウォーカー(ka1990)はそう溢した。
小さな穴からでも、内部の凄惨さはハッキリと分かった。建物の損壊は少ないという話だったが、好き勝手に糸に絡まれたそこは最早人の町ではなかった。
不気味な程大きい幼虫が這い回り、妖しく光る卵がそこかしこに産み付けられ、レイオスの言う様に驚異的な繁殖力の一端が見えるようだった。
「……ほぼ全滅……か……生存者がいれば何としてでも救出しないといけないが――」
三角錐の兜を装備した男――No.0(ka4640)がゆっくりと言葉を紡ぎながら巨大な武器を構える。兜の奥の瞳は人の町を覆いつくした壁を睨み、
「その為にはまず害虫を一匹残らず排除しないとな……必ず……全て潰す……」
――振り下ろす。No.0の――剣にしつこい粘着質の糸が付着するも――一閃を受けた白い壁は開かれ、断面にほつれが生まれる。
そのほつれへイスタが松明を近づけると一気に燃え広がり、そこに人が十分に通れるだけの穴が出来上がった。
蟲達の殲滅。No.0の言葉に皆頷くと繭の中、魔蟲の巣窟へと踏み込んでいった。
●
繭の内部へと突入したハンター達は侵入口を塞ぎ、その場所を守るように蟲の排除を進めていった。
「おかしな話だけど私達は外敵、彼等が排除しに来た所を有利に迎え撃ちましょ?」
カーミン・S・フィールズ(ka1559)をはじめとした者達の提案による戦法である。
建物などの遮蔽物や敵の配置、周辺の位置情報から基点となる場所を設定。そこを中心に戦線を押し広げていく。
そうして蟲の排除を終え、敵のいない安全地帯を作り出し、そこを拠点として索敵を進めていくのだ。
――逃げ道の無いドームで、ね。
天上を塞ぐ白の半球を内側から見上げたミカ・コバライネン(ka0340)の脳裏にはいつしかのとある光景が過ぎっていた。
怪物が跋扈する街。道のあちこちに残る血痕は恐怖に怯えながらも逃れる術を得られなかった末路を記しているかのようだ。
それらの光景が、かつて彼が所属していたコロニーLH044の最後を連想させた。
平静を装ってはいたが、視界に映った文字列は心の内を暴くように波打ち、ミカはそれに若干の鬱陶しさを覚えていた。
しかし、人の街を潰した蟲達にはそんな心情など関係ない。ハンター達が作り上げた拠点には続々と新手が押し寄せてきていた。
「……数……減らない……」
幼虫の動きは鈍く対処はそう難しくない。No.0は先制用に用いる拳銃でも着実に這い回る芋虫を潰していた。
とはいえ、街のあちこちから集まってくる蟲の数は相当なものであり、寡黙な彼も苦言を漏らす程だ。
「殺虫剤が欲しい数だ。こうデカくちゃ効かないだろうけどっ!」
レイオスも同様に敵の数にうんざりしたように言う。尤も、No.0とは対照的に、彼の口数は戦闘中もまず減る事は無いのだが。
言いながらも、レイオスは弓矢を射る。No.0の届かない遠距離の敵、特に動きの素早い成体も的確に射抜いていた。
「やるね、良い腕だ」
二人の射撃の腕を讃えつつ、ミカは周辺の建物を見渡す。その上空を舞う成体を見つけるとジェットブーツを発動させた。
マテリアルの噴出と共に糸の被害が薄い屋根上に飛び上がり、迎え撃つように放たれた燐粉をそのままかわし、アサルトライフルの銃口を向けた。
――銃声。銃弾は蛾の本体を捉え、中空の成体はきりもみしながら地面へと墜落していった。
「――レイオス。四時方向上空、煙突の側に一匹いる。狙えるか」
屋根の上から周辺を見渡し遠方の敵を確認したミカは短伝話を通じてその存在を味方へ伝える。
「……! あぁ、見つけた! 任せろ」
その通信を受けたレイオスは目標を体を反らし見つけるとすぐに弓を引いた。そして、
「――お見事」
矢が命中したのを確認して、ミカは賛辞の言葉を呟く。
ミカはそのまま短伝話を切り、再び高所から敵配置と地形の把握に務める。
糸の幕が敷かれた天上からは仄かに陽の光が漏れ、見下ろす街は雪化粧と一瞬見紛う程に、白い。
「幻想的だよ……無害だったらな」
不意に、そんな事を思った。
だがそんな考えはすぐさま振り切ると、別の場所で行動する仲間へと通信を繋いだ。
●
「――ええ。うん、こっちは大丈夫。集会所を見つけたからこれから中を調べるわ……ミカさん、そっちはお願いね」
ミカからの通信を切り、カーミン・S・フィールズ(ka1559)は改めて目の前の建物に視線を向ける。
カーミンの背後では篝が周囲を警戒し、イスタが町の地図を見ている。糸に覆われ様相は激変しているものの、建物の配置が変わる筈も無くこうして集会所まで辿り着く事が出来た。
「カーミン様、あちらは?」
「うん、問題ないみたい、私達も急がないと。嫌な予感がするわ」
イスタに答えつつ、カーミンは歩を進める。彼女が危惧しているのは町を覆った蟲達、その増殖力に類するものだ。
蟲達の繁殖方法は知らないが、ドーム状の結界を紡ぐ事には防御以外にも目的があるかもしれない――カーミンはそう考えていた。
この空間自体が一つの巨大な繭であり、未確認の大型――例えば女王の様な存在の羽化を待っている……という可能性もあるのだ。
ならばこそ、蟲達の駆逐は急がなくてはならない。それは同時に、生存者の救出も急ぐ事を意味する。
集会所の入り口を覆う糸、カーミンはそれを布を巻いた棒で除去していく。突入直後こそ松明の火を用いていたが、無人の民家から適当な布と棒を手に入れてからはこの方法に切り替えた。ちなみにミカとレイオスからの提案を受けての事だ。
一方で、篝は予め糸の対処用に用意した装備を用いる。ヒートソード、刃を加熱させる機構が搭載されたその剣で糸を焼き切り進路を開く。
そうして糸が除かれ、ようやく人が通れるようになった集会所を進んでいく三人。その先には、
「――――!」
――大勢の遺体があった。
集会所の入り口には扉が無かった。思えば、あれは蟲達が入り込んだ際に壊されたという事だったのだろう。
この広間の遺体、彼等は皆生き延びる為にこの場所に集った――しかし、それが叶う事は無かったのだ。誰もがそう悟ったその時、広間の隅で微かな声が上がった。
「今の声……!」
「まだ生きてる……!」
真っ先に篝が走り出した。倒れていた為、もう息が無いものと思ったがまだ生きている者は他にもいた。
「もう少しだけ、我慢して。すぐに安全な所へ逃がすから」
篝は心身ともに消耗した者達に声をかけながらキャンディを配る。僅かではあるが、こういう時に糖分を摂取出来るのは体にはありがたいだろう。
――しかし、生きていたのはほんの数人。この場所に集まっていた人間の十分の一にも満たない人数だ。
亡くなった者達を痛ましそうに眺めていたイスタ。彼女は遺体の中に幼い男の子を見つけていた。
「ぁ……っ……」
思わず、両手で口を覆う。幼い弟を持つ身として、イスタには他人事に思えず胸が痛んだ。
「――――」
イスタ同様、広間を見渡していたカーミンは表情を変えずに黙っていた。
一見、それは冷静に、冷徹な眼差しに思えるだろう。事実、カーミンはそのように見せていた――そう、振舞っていた。
「……二人とも。この人達を早くここから出してあげないと」
イスタとカーミンに篝が声をかける。その後ろには弱々しくもなんとか立ち上がった生存者の姿がある。
「……はい、行きましょう」
「わかってる。悼むのは、奴らを倒した後だわ」
二人は頷き、篝と共に僅かな生存者を引きつれその場を後にした。
●
一条の光が動かない蛹の形態を貫く。物理防御に秀でた殻も魔法攻撃を受けてはひとたまりも無い。
爆散する蛹の破片を払い除けながらガーレッド・ロアー(ka4994)が言う。
「蛾の化け物か、まるで――」
「はい? いかがされましたか」
「いや、何処かの次元の映画にそんなのがいたな、と」
どこか遠い目をしながら呟くガーレッドに古川 舞踊(ka1777)は首を傾げて不思議そうに見つめる。
二人は拠点を出て周辺の敵を排除して周っていた。とりわけ目標は蛹と卵。時間経過で成長し、敵の数が増えるのを防ぐ為だ。
だが当然幼虫と成体もその行く手を阻むように襲ってくる為、戦闘状態は続いていた。
成体が放つ毒の燐粉を警戒し、二人は共に機動砲を主体に立ち回る。
幼虫と比べると機動性が高く逃亡の危険性が高い事もあり、成体の蛾へと光の弾丸が幾度も無く放たれ、その数を減らしていく。
しかし、全てが適切な射程で戦える訳ではない。
時には射程の外へと逃れられる事もありその際は、後衛から前衛へと、リボルバーから機導剣による光の剣へと。舞踊が見事な転進を見せる。
それまで射撃に徹していた相手の急激な戦術変換に戸惑う蛾。その一瞬の逡巡に距離を詰め、エレクトリックショック――瞬間的に現れる電撃により、相手の逃走を妨げる。
「これで、決めさせて頂きますわよ」
麻痺により体の自由を損ねた蛾の成体は光の剣閃に両断される。
そして、時には近距離にまで近づかれる事もある。中空に撒き散らされる毒燐粉がガーレッドを襲う。
僅かな吸引までは防ぐ事は出来ないが、ガーレッドは盾を前面に押し出す事でその被害を最小限に押しとどめる。
「っ、必殺――」
毒の残滓に一瞬顔を顰めるも、すぐに余裕を讃えた笑みを浮かべる。そうして放たれるはソーサーシールドの特性を利用した武具の複合使用――
「超ヒートヨーヨー!」
シールドと共に投擲される斧。回転する刃がガーレッドの敵を薙ぎ払った。
周辺区域の蟲を片付けた舞踊とガーレッドは、二人の戦闘音を聞きつけて屋内から脱出してきた生存者を発見していた。
「こちら舞踊です。生存者を発見いたしました、場所は――はい、近くの拠点へと誘導いたしますわ」
舞踊がトランシーバーで周囲の仲間と連絡を取り、周辺の安全を確認する。その間にガーレッドが拠点の方向を示し、そちらに逃げるよう生存者に話していた。
「俺だって本当は無事に逃げ延びるまで守ってやりたいが――」
移動を始める生存者を見送りながらガーレッドは悔しそうに呟く。
そう、優先するべきは敵の殲滅である。この町の惨状を目の当たりにしたからこそ、他を同じ様にする訳にはいかない。
「……身体が一つしか無いのがもどかしいな」
「はい……あの方達が無事に逃げられるよう、頑張りましょう」
再び、二人は掃除を再開した。
糸に包まれた町の各所に拠点を作りつつ、ハンター達は戦闘を繰り返していった。
トランシーバーと魔導短伝話、各々が持ち込んだ連絡手段を用いて多面的に探索を進めていき、そして――
●
――真っ赤な炎が糸のドームを燃やしていく。
内部の探索を終え、これ以上の生存者がいないと判断されるとハンター達は生存者を連れてドームを脱出した後で、火を放った。
多くを討伐したとはいえ、未だ中には多くの蟲が巣食っていた。その数を一匹も逃さずに葬り去る為、彼等が選んだのは全てを燃やし尽くす事だった。
燃え盛るドームを眺めながらミカは思案する。
この行為が有効なのは出入り口を絞った為である。ハンター達が作った侵入口、そこから這い出てくるものは容易く始末できる。
逃げ道を潰したうえで根絶やす。これは今狩られるだけの蟲達が町の人々に行ったやり方、それがそのまま返っていったという事だ。
「まったく……皮肉な話で」
その呟きを消すかのように火は轟々と音を立てて尚も燃え上がる。
ガーレッドもまた、この火を眺めていた。火の中で消えていく蟲達、この町で亡くなった者達。彼等を送るかのように燃える火に、別次元からの渡来者を名乗る身としては思うところがあるのだろう。
消えていく者達に再開することはない。だからこそ、ガーレッドは出来る限りの大声で燃える巣に向かって叫ぶのだ。
「次元の彼方でまた会おう!」
火が消えた後は大量の糸は影も形もなく、残ったのは黒く汚れた町の姿だけであった。
町の生存者に協力し、亡くなった者達の墓標が建てられると、ミカとイスタはそれぞれ町の近くで摘んだ花を墓前に供えた。
「ミカ様、お優しいのですね」
「……柄じゃない」
イスタの言葉にミカは一言そう答えた。
未だ宇宙を漂っているか、歪虚の巣窟か――LH044の友人達への思いをすり替えている、自分で自分の行為をそう感じ、ミカは静かに自嘲する。
その傍らでイスタは穏やかな唄を歌う。静かで、優しい――彼女にとって懐かしの子守唄が墓に響く。
そして、墓前に響くのはもう一つ。
「これは……」
微かに聞こえるその音を耳にした舞踊は、それを奏でるのが友人だという事にすぐさま気づく。
綺麗なその音色に耳を澄ましながら、舞踊は目を閉じる。そうして遥か遠く、誰より慕うお嬢様の姿を思い浮かべていた。
――仲間達から一人離れた場所でカーミンは銀製の横笛を吹く。
静かに奏でるは鎮魂の音色。この町、この場所で亡くなったあまりに多くの者の為――カーミンはその音を止めない。
死者を弔う。全てが終わった今、出来る事は他には無い。彼女の心境を知る術は無いが、その曲はいつまでも奏で続けられた――――
「……ホント、現実味の無い光景よね」
眼前を覆い尽くす程に巨大な白いドームを睨み、八原 篝(ka3104)は低く呟いた。
蒼界出身の彼女が紅界へと流れてからこの様な常軌を逸した光景を目にする機会は幾度かあった。
しかし、何度経験したとて慣れる事など無いのだろう。篝の他、集まったハンター達も皆それぞれに驚きを見せていた。
ハンター達は巨大なドームの周辺を調査し脱出口、同時に侵入口にも成り得る穴が無いか確認した。
結果的にそれらしい穴は見つからなかった。命がけで町を脱出した者が空けたであろう穴も無いあたり、ドームの住人は修繕作業に熱心なのだろう。
その人ならざるものが築いた白色の壁にイスタ・イルマティーニ(ka1764)は松明の火を近づけ燃やし、小さな覗き穴を作り出す。
「蟲も生命を繋ぐ為に何かを犠牲にしなければならないのでしょうが、これは……惨いですわね……」
「あぁ……蟲の巣もこれだと生産工場だな。台所のGよりも厄介だぞ」
覗き穴から中を窺ったイスタとレイオス・アクアウォーカー(ka1990)はそう溢した。
小さな穴からでも、内部の凄惨さはハッキリと分かった。建物の損壊は少ないという話だったが、好き勝手に糸に絡まれたそこは最早人の町ではなかった。
不気味な程大きい幼虫が這い回り、妖しく光る卵がそこかしこに産み付けられ、レイオスの言う様に驚異的な繁殖力の一端が見えるようだった。
「……ほぼ全滅……か……生存者がいれば何としてでも救出しないといけないが――」
三角錐の兜を装備した男――No.0(ka4640)がゆっくりと言葉を紡ぎながら巨大な武器を構える。兜の奥の瞳は人の町を覆いつくした壁を睨み、
「その為にはまず害虫を一匹残らず排除しないとな……必ず……全て潰す……」
――振り下ろす。No.0の――剣にしつこい粘着質の糸が付着するも――一閃を受けた白い壁は開かれ、断面にほつれが生まれる。
そのほつれへイスタが松明を近づけると一気に燃え広がり、そこに人が十分に通れるだけの穴が出来上がった。
蟲達の殲滅。No.0の言葉に皆頷くと繭の中、魔蟲の巣窟へと踏み込んでいった。
●
繭の内部へと突入したハンター達は侵入口を塞ぎ、その場所を守るように蟲の排除を進めていった。
「おかしな話だけど私達は外敵、彼等が排除しに来た所を有利に迎え撃ちましょ?」
カーミン・S・フィールズ(ka1559)をはじめとした者達の提案による戦法である。
建物などの遮蔽物や敵の配置、周辺の位置情報から基点となる場所を設定。そこを中心に戦線を押し広げていく。
そうして蟲の排除を終え、敵のいない安全地帯を作り出し、そこを拠点として索敵を進めていくのだ。
――逃げ道の無いドームで、ね。
天上を塞ぐ白の半球を内側から見上げたミカ・コバライネン(ka0340)の脳裏にはいつしかのとある光景が過ぎっていた。
怪物が跋扈する街。道のあちこちに残る血痕は恐怖に怯えながらも逃れる術を得られなかった末路を記しているかのようだ。
それらの光景が、かつて彼が所属していたコロニーLH044の最後を連想させた。
平静を装ってはいたが、視界に映った文字列は心の内を暴くように波打ち、ミカはそれに若干の鬱陶しさを覚えていた。
しかし、人の街を潰した蟲達にはそんな心情など関係ない。ハンター達が作り上げた拠点には続々と新手が押し寄せてきていた。
「……数……減らない……」
幼虫の動きは鈍く対処はそう難しくない。No.0は先制用に用いる拳銃でも着実に這い回る芋虫を潰していた。
とはいえ、街のあちこちから集まってくる蟲の数は相当なものであり、寡黙な彼も苦言を漏らす程だ。
「殺虫剤が欲しい数だ。こうデカくちゃ効かないだろうけどっ!」
レイオスも同様に敵の数にうんざりしたように言う。尤も、No.0とは対照的に、彼の口数は戦闘中もまず減る事は無いのだが。
言いながらも、レイオスは弓矢を射る。No.0の届かない遠距離の敵、特に動きの素早い成体も的確に射抜いていた。
「やるね、良い腕だ」
二人の射撃の腕を讃えつつ、ミカは周辺の建物を見渡す。その上空を舞う成体を見つけるとジェットブーツを発動させた。
マテリアルの噴出と共に糸の被害が薄い屋根上に飛び上がり、迎え撃つように放たれた燐粉をそのままかわし、アサルトライフルの銃口を向けた。
――銃声。銃弾は蛾の本体を捉え、中空の成体はきりもみしながら地面へと墜落していった。
「――レイオス。四時方向上空、煙突の側に一匹いる。狙えるか」
屋根の上から周辺を見渡し遠方の敵を確認したミカは短伝話を通じてその存在を味方へ伝える。
「……! あぁ、見つけた! 任せろ」
その通信を受けたレイオスは目標を体を反らし見つけるとすぐに弓を引いた。そして、
「――お見事」
矢が命中したのを確認して、ミカは賛辞の言葉を呟く。
ミカはそのまま短伝話を切り、再び高所から敵配置と地形の把握に務める。
糸の幕が敷かれた天上からは仄かに陽の光が漏れ、見下ろす街は雪化粧と一瞬見紛う程に、白い。
「幻想的だよ……無害だったらな」
不意に、そんな事を思った。
だがそんな考えはすぐさま振り切ると、別の場所で行動する仲間へと通信を繋いだ。
●
「――ええ。うん、こっちは大丈夫。集会所を見つけたからこれから中を調べるわ……ミカさん、そっちはお願いね」
ミカからの通信を切り、カーミン・S・フィールズ(ka1559)は改めて目の前の建物に視線を向ける。
カーミンの背後では篝が周囲を警戒し、イスタが町の地図を見ている。糸に覆われ様相は激変しているものの、建物の配置が変わる筈も無くこうして集会所まで辿り着く事が出来た。
「カーミン様、あちらは?」
「うん、問題ないみたい、私達も急がないと。嫌な予感がするわ」
イスタに答えつつ、カーミンは歩を進める。彼女が危惧しているのは町を覆った蟲達、その増殖力に類するものだ。
蟲達の繁殖方法は知らないが、ドーム状の結界を紡ぐ事には防御以外にも目的があるかもしれない――カーミンはそう考えていた。
この空間自体が一つの巨大な繭であり、未確認の大型――例えば女王の様な存在の羽化を待っている……という可能性もあるのだ。
ならばこそ、蟲達の駆逐は急がなくてはならない。それは同時に、生存者の救出も急ぐ事を意味する。
集会所の入り口を覆う糸、カーミンはそれを布を巻いた棒で除去していく。突入直後こそ松明の火を用いていたが、無人の民家から適当な布と棒を手に入れてからはこの方法に切り替えた。ちなみにミカとレイオスからの提案を受けての事だ。
一方で、篝は予め糸の対処用に用意した装備を用いる。ヒートソード、刃を加熱させる機構が搭載されたその剣で糸を焼き切り進路を開く。
そうして糸が除かれ、ようやく人が通れるようになった集会所を進んでいく三人。その先には、
「――――!」
――大勢の遺体があった。
集会所の入り口には扉が無かった。思えば、あれは蟲達が入り込んだ際に壊されたという事だったのだろう。
この広間の遺体、彼等は皆生き延びる為にこの場所に集った――しかし、それが叶う事は無かったのだ。誰もがそう悟ったその時、広間の隅で微かな声が上がった。
「今の声……!」
「まだ生きてる……!」
真っ先に篝が走り出した。倒れていた為、もう息が無いものと思ったがまだ生きている者は他にもいた。
「もう少しだけ、我慢して。すぐに安全な所へ逃がすから」
篝は心身ともに消耗した者達に声をかけながらキャンディを配る。僅かではあるが、こういう時に糖分を摂取出来るのは体にはありがたいだろう。
――しかし、生きていたのはほんの数人。この場所に集まっていた人間の十分の一にも満たない人数だ。
亡くなった者達を痛ましそうに眺めていたイスタ。彼女は遺体の中に幼い男の子を見つけていた。
「ぁ……っ……」
思わず、両手で口を覆う。幼い弟を持つ身として、イスタには他人事に思えず胸が痛んだ。
「――――」
イスタ同様、広間を見渡していたカーミンは表情を変えずに黙っていた。
一見、それは冷静に、冷徹な眼差しに思えるだろう。事実、カーミンはそのように見せていた――そう、振舞っていた。
「……二人とも。この人達を早くここから出してあげないと」
イスタとカーミンに篝が声をかける。その後ろには弱々しくもなんとか立ち上がった生存者の姿がある。
「……はい、行きましょう」
「わかってる。悼むのは、奴らを倒した後だわ」
二人は頷き、篝と共に僅かな生存者を引きつれその場を後にした。
●
一条の光が動かない蛹の形態を貫く。物理防御に秀でた殻も魔法攻撃を受けてはひとたまりも無い。
爆散する蛹の破片を払い除けながらガーレッド・ロアー(ka4994)が言う。
「蛾の化け物か、まるで――」
「はい? いかがされましたか」
「いや、何処かの次元の映画にそんなのがいたな、と」
どこか遠い目をしながら呟くガーレッドに古川 舞踊(ka1777)は首を傾げて不思議そうに見つめる。
二人は拠点を出て周辺の敵を排除して周っていた。とりわけ目標は蛹と卵。時間経過で成長し、敵の数が増えるのを防ぐ為だ。
だが当然幼虫と成体もその行く手を阻むように襲ってくる為、戦闘状態は続いていた。
成体が放つ毒の燐粉を警戒し、二人は共に機動砲を主体に立ち回る。
幼虫と比べると機動性が高く逃亡の危険性が高い事もあり、成体の蛾へと光の弾丸が幾度も無く放たれ、その数を減らしていく。
しかし、全てが適切な射程で戦える訳ではない。
時には射程の外へと逃れられる事もありその際は、後衛から前衛へと、リボルバーから機導剣による光の剣へと。舞踊が見事な転進を見せる。
それまで射撃に徹していた相手の急激な戦術変換に戸惑う蛾。その一瞬の逡巡に距離を詰め、エレクトリックショック――瞬間的に現れる電撃により、相手の逃走を妨げる。
「これで、決めさせて頂きますわよ」
麻痺により体の自由を損ねた蛾の成体は光の剣閃に両断される。
そして、時には近距離にまで近づかれる事もある。中空に撒き散らされる毒燐粉がガーレッドを襲う。
僅かな吸引までは防ぐ事は出来ないが、ガーレッドは盾を前面に押し出す事でその被害を最小限に押しとどめる。
「っ、必殺――」
毒の残滓に一瞬顔を顰めるも、すぐに余裕を讃えた笑みを浮かべる。そうして放たれるはソーサーシールドの特性を利用した武具の複合使用――
「超ヒートヨーヨー!」
シールドと共に投擲される斧。回転する刃がガーレッドの敵を薙ぎ払った。
周辺区域の蟲を片付けた舞踊とガーレッドは、二人の戦闘音を聞きつけて屋内から脱出してきた生存者を発見していた。
「こちら舞踊です。生存者を発見いたしました、場所は――はい、近くの拠点へと誘導いたしますわ」
舞踊がトランシーバーで周囲の仲間と連絡を取り、周辺の安全を確認する。その間にガーレッドが拠点の方向を示し、そちらに逃げるよう生存者に話していた。
「俺だって本当は無事に逃げ延びるまで守ってやりたいが――」
移動を始める生存者を見送りながらガーレッドは悔しそうに呟く。
そう、優先するべきは敵の殲滅である。この町の惨状を目の当たりにしたからこそ、他を同じ様にする訳にはいかない。
「……身体が一つしか無いのがもどかしいな」
「はい……あの方達が無事に逃げられるよう、頑張りましょう」
再び、二人は掃除を再開した。
糸に包まれた町の各所に拠点を作りつつ、ハンター達は戦闘を繰り返していった。
トランシーバーと魔導短伝話、各々が持ち込んだ連絡手段を用いて多面的に探索を進めていき、そして――
●
――真っ赤な炎が糸のドームを燃やしていく。
内部の探索を終え、これ以上の生存者がいないと判断されるとハンター達は生存者を連れてドームを脱出した後で、火を放った。
多くを討伐したとはいえ、未だ中には多くの蟲が巣食っていた。その数を一匹も逃さずに葬り去る為、彼等が選んだのは全てを燃やし尽くす事だった。
燃え盛るドームを眺めながらミカは思案する。
この行為が有効なのは出入り口を絞った為である。ハンター達が作った侵入口、そこから這い出てくるものは容易く始末できる。
逃げ道を潰したうえで根絶やす。これは今狩られるだけの蟲達が町の人々に行ったやり方、それがそのまま返っていったという事だ。
「まったく……皮肉な話で」
その呟きを消すかのように火は轟々と音を立てて尚も燃え上がる。
ガーレッドもまた、この火を眺めていた。火の中で消えていく蟲達、この町で亡くなった者達。彼等を送るかのように燃える火に、別次元からの渡来者を名乗る身としては思うところがあるのだろう。
消えていく者達に再開することはない。だからこそ、ガーレッドは出来る限りの大声で燃える巣に向かって叫ぶのだ。
「次元の彼方でまた会おう!」
火が消えた後は大量の糸は影も形もなく、残ったのは黒く汚れた町の姿だけであった。
町の生存者に協力し、亡くなった者達の墓標が建てられると、ミカとイスタはそれぞれ町の近くで摘んだ花を墓前に供えた。
「ミカ様、お優しいのですね」
「……柄じゃない」
イスタの言葉にミカは一言そう答えた。
未だ宇宙を漂っているか、歪虚の巣窟か――LH044の友人達への思いをすり替えている、自分で自分の行為をそう感じ、ミカは静かに自嘲する。
その傍らでイスタは穏やかな唄を歌う。静かで、優しい――彼女にとって懐かしの子守唄が墓に響く。
そして、墓前に響くのはもう一つ。
「これは……」
微かに聞こえるその音を耳にした舞踊は、それを奏でるのが友人だという事にすぐさま気づく。
綺麗なその音色に耳を澄ましながら、舞踊は目を閉じる。そうして遥か遠く、誰より慕うお嬢様の姿を思い浮かべていた。
――仲間達から一人離れた場所でカーミンは銀製の横笛を吹く。
静かに奏でるは鎮魂の音色。この町、この場所で亡くなったあまりに多くの者の為――カーミンはその音を止めない。
死者を弔う。全てが終わった今、出来る事は他には無い。彼女の心境を知る術は無いが、その曲はいつまでも奏で続けられた――――
依頼結果
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依頼相談掲示板 | |||
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依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2015/06/22 23:39:09 |
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相談卓 カーミン・S・フィールズ(ka1559) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|疾影士(ストライダー) |
最終発言 2015/06/23 04:46:59 |