ゲスト
(ka0000)
【春郷祭】ピエロになって!
マスター:佐倉眸

- シナリオ形態
- ショート
- 難易度
- やや易しい
- オプション
-
- 参加費
1,000
- 参加制限
- -
- 参加人数
- 4~6人
- サポート
- 0~0人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 少なめ
- 相談期間
- 5日
- 締切
- 2015/06/25 15:00
- 完成日
- 2015/07/03 18:26
みんなの思い出
思い出設定されたOMC商品がありません。
オープニング
●
拝啓 親愛なる阪井紡績リミテッドの皆様へ
麦の穂が黄金に実る季節となりました。
皆様お変わりなくお過ごしでしょうか。
私どもも全員元気に、日々研究に勤しんでおります。
さて、今年も例年通り、春郷祭が開催される運びとなりました。
フマーレにお住まいの皆様には馴染みの薄い祭かと存じますが、この度は「花の絆」紡績のお礼を兼ねまして是非ご招待致したく、ご案内申し上げます。
私どももささやかながら屋台を出すこととなりましたので、そちらにてではございますが、お持て成しさせて頂く所存です。
今年は花とおもてなしの春郷祭と題しまして、花で彩った街並みも楽しんで頂けると存じます。
フマーレの春の実りを感じて頂ければ幸いです。
先ずは、書中にてご案内申し上げます。 敬具
実験畑こと、農業魔術研究機関花の絆研究班 モナ・カルヴィーノ
●
モナから届いた手紙を読み返し、阪井輔は顎を撫でて首を捻る。
行こう行こうと思っていたがもう日が無い。加えて予定していた日には、件の「花の絆」関連の寄り合いが入っている。
「花の絆」まだ糸にしたばかりの貴重な綿花。多くの人の手によって作られたこの糸を、これから織って布にしなければならない。その織機工場との重要な打ち合わせだ。
「…………ふむ」
しかし、祭は楽しそうだ。
ジェオルジには何度か出向いた事があるが、大抵仕入れ先しか向かわない。
花で飾られているところなど、見た事もないし、想像も付かないな。
何百と並んで、からからと煩く響くスピンドルを捌きながら、阪井が顎を撫でて考え込む。
そこへ、ただいま、と声が聞こえた。
「最近熱くなった来ましたよねー、こいつの散歩だけでも汗掻いちゃって……考え事ですか? 阪井さん」
阪井紡績社員第一号、エンリコ・アモーレ、と、その肩に飛び乗った狐のブルーム。
阪井はぽん、と手を叩いた。
そうだ、お使いに行かせよう。
●
かつて、このジェオルジの外れの山へ放されそうになった狐は、工場の床に積もった糸くずをふわふわな尻尾を白くするまで掃く箒……ブルームという名を与えられ、看板狐として工場内を走り回ったり、街へ散歩に連れ出されたり、忙しなくも楽しく充実した日々を過ごしている。
初めて阪井やエンリコと出会った日に、機械の隙間で丸くなって震えていた面影などもう既に感じられない。
そんなブルームは今、エンリコの肩で街道の並木を眺めながらひくひくと鼻を揺らし、時に鳴いたり尻尾を振って、行き先の安全を伝えている。
精霊に愛された野生の勘はどうやら鈍っていないようだ。
エンリコが阪井にジェオルジへのお使い
――カルヴィーノ君に挨拶をするついでに、春郷祭を楽しんでおいで――
を言い渡されて、ついでにブルームも連れていつもの馬車で街道を走る。
到着の頃はどうやら祭の終盤だろう。
祭に行ってきたという近所の工場の職人に聞く話では、どうやら今年は花がすごいらしい。
何でも光る花があるのだとか。
花には全く詳しくないが、同じように花など興味の欠片も無いと言う、職人達さえ楽しかったというその祭に心を惹かれる。
土産に摘んで帰れる物では無いだろうけど、そんなにすごいなら話の種にはなるだろう。
肩で狐も飛び跳ねている。
ジェオルジに到着したエンリコはまずモナが出しているという屋台を探した。
「実験畑」が会場の一角に集まっているらしく、その中にモナ達の研究班の屋台もあった。
久しぶりと手を振ったモナに、阪井の不在と、来たがっていたこと、寄り合いの件を伝えると、モナは返って恐縮し、土産にと綿菓子味のクッキーを一袋差し出した。
●
用の済んでしまったエンリコは、暫し祭を回ることにした。
広場は賑わっているようで、そこかしこから楽しげな声が聞こえてくる。
ブルームがきゅ、と鳴いて振り返った。エンリコが振り返ると手を振っているピエロが1人。
頭の天辺に結い上げた髪に花を飾り、パニエで広げた花柄のワンピース、腕や脚にも花のペイントを施して、白く化粧した頬にはデージーとチューリップが描かれている。
「おにーさん」
花にまみれた少女のピエロは、名前も分からない花を3つほど束ねたブーケをエンリコに差し出した。
「暇?」
少女はにっこり笑ってそう尋ねる。
「実は、これから、子ども達に花を配って回るんだけど、ちょっと人手不足なの。おにーさん、見たとこ1人じゃん? 手伝ってよ。あ、あたしは、チューリップって、呼んでね? 向こうにアネモネちゃんと、リンドウちゃんがいるから」
ぱん、と手を合わせ、右頬のチューリップを指して笑う。
きゅっとブルームが鳴くと、狐ちゃんは分かってるね、と楽しげにはしゃいで。
「あ! そっちのおねーさん、おにーさんも、良かったら手伝って」
祭の広場の一角で花のピエロが手を振った。
拝啓 親愛なる阪井紡績リミテッドの皆様へ
麦の穂が黄金に実る季節となりました。
皆様お変わりなくお過ごしでしょうか。
私どもも全員元気に、日々研究に勤しんでおります。
さて、今年も例年通り、春郷祭が開催される運びとなりました。
フマーレにお住まいの皆様には馴染みの薄い祭かと存じますが、この度は「花の絆」紡績のお礼を兼ねまして是非ご招待致したく、ご案内申し上げます。
私どももささやかながら屋台を出すこととなりましたので、そちらにてではございますが、お持て成しさせて頂く所存です。
今年は花とおもてなしの春郷祭と題しまして、花で彩った街並みも楽しんで頂けると存じます。
フマーレの春の実りを感じて頂ければ幸いです。
先ずは、書中にてご案内申し上げます。 敬具
実験畑こと、農業魔術研究機関花の絆研究班 モナ・カルヴィーノ
●
モナから届いた手紙を読み返し、阪井輔は顎を撫でて首を捻る。
行こう行こうと思っていたがもう日が無い。加えて予定していた日には、件の「花の絆」関連の寄り合いが入っている。
「花の絆」まだ糸にしたばかりの貴重な綿花。多くの人の手によって作られたこの糸を、これから織って布にしなければならない。その織機工場との重要な打ち合わせだ。
「…………ふむ」
しかし、祭は楽しそうだ。
ジェオルジには何度か出向いた事があるが、大抵仕入れ先しか向かわない。
花で飾られているところなど、見た事もないし、想像も付かないな。
何百と並んで、からからと煩く響くスピンドルを捌きながら、阪井が顎を撫でて考え込む。
そこへ、ただいま、と声が聞こえた。
「最近熱くなった来ましたよねー、こいつの散歩だけでも汗掻いちゃって……考え事ですか? 阪井さん」
阪井紡績社員第一号、エンリコ・アモーレ、と、その肩に飛び乗った狐のブルーム。
阪井はぽん、と手を叩いた。
そうだ、お使いに行かせよう。
●
かつて、このジェオルジの外れの山へ放されそうになった狐は、工場の床に積もった糸くずをふわふわな尻尾を白くするまで掃く箒……ブルームという名を与えられ、看板狐として工場内を走り回ったり、街へ散歩に連れ出されたり、忙しなくも楽しく充実した日々を過ごしている。
初めて阪井やエンリコと出会った日に、機械の隙間で丸くなって震えていた面影などもう既に感じられない。
そんなブルームは今、エンリコの肩で街道の並木を眺めながらひくひくと鼻を揺らし、時に鳴いたり尻尾を振って、行き先の安全を伝えている。
精霊に愛された野生の勘はどうやら鈍っていないようだ。
エンリコが阪井にジェオルジへのお使い
――カルヴィーノ君に挨拶をするついでに、春郷祭を楽しんでおいで――
を言い渡されて、ついでにブルームも連れていつもの馬車で街道を走る。
到着の頃はどうやら祭の終盤だろう。
祭に行ってきたという近所の工場の職人に聞く話では、どうやら今年は花がすごいらしい。
何でも光る花があるのだとか。
花には全く詳しくないが、同じように花など興味の欠片も無いと言う、職人達さえ楽しかったというその祭に心を惹かれる。
土産に摘んで帰れる物では無いだろうけど、そんなにすごいなら話の種にはなるだろう。
肩で狐も飛び跳ねている。
ジェオルジに到着したエンリコはまずモナが出しているという屋台を探した。
「実験畑」が会場の一角に集まっているらしく、その中にモナ達の研究班の屋台もあった。
久しぶりと手を振ったモナに、阪井の不在と、来たがっていたこと、寄り合いの件を伝えると、モナは返って恐縮し、土産にと綿菓子味のクッキーを一袋差し出した。
●
用の済んでしまったエンリコは、暫し祭を回ることにした。
広場は賑わっているようで、そこかしこから楽しげな声が聞こえてくる。
ブルームがきゅ、と鳴いて振り返った。エンリコが振り返ると手を振っているピエロが1人。
頭の天辺に結い上げた髪に花を飾り、パニエで広げた花柄のワンピース、腕や脚にも花のペイントを施して、白く化粧した頬にはデージーとチューリップが描かれている。
「おにーさん」
花にまみれた少女のピエロは、名前も分からない花を3つほど束ねたブーケをエンリコに差し出した。
「暇?」
少女はにっこり笑ってそう尋ねる。
「実は、これから、子ども達に花を配って回るんだけど、ちょっと人手不足なの。おにーさん、見たとこ1人じゃん? 手伝ってよ。あ、あたしは、チューリップって、呼んでね? 向こうにアネモネちゃんと、リンドウちゃんがいるから」
ぱん、と手を合わせ、右頬のチューリップを指して笑う。
きゅっとブルームが鳴くと、狐ちゃんは分かってるね、と楽しげにはしゃいで。
「あ! そっちのおねーさん、おにーさんも、良かったら手伝って」
祭の広場の一角で花のピエロが手を振った。
リプレイ本文
●
くるりとチューリップの少女はハンター達の前でターンを、それぞれに小さな花束を差し出してふわりとスカートを揺らして辞儀を1つ。
「ありがとうございます! よろしくお願いしますね」
話を聞いたレオン・フォイアロート(ka0829)は快く引き受けて、その花束を受け取った。
「子供達には喜んでほしいですね」
ちらほら姿を見せ始める子ども達の姿、チューリップのような若いピエロ達が準備中と窘めている。
楽しげな彼等の姿にレオンは涼しげな目を柔らかく微笑ませ、明るい日差しの中清廉な笑みを向けた。
「こんなにもキュートなお誘いとあれば断れないねっ」
イルム=ローレ・エーレ(ka5113)が花束が受け取ると、チューリップは大袈裟に飛び跳ねると、彼女を見詰めて嬉しそうににっこりと笑む。
「頼まれたから引き受けちゃったけど、あたしに務まるのかねー?」
やる気を見せた2人を眺め、フィーサ(ka4602)が不安げに首を傾げて肩を竦めた。チューリップが解いた花束の花を、その髪に飾っていく。
似合います、と向けられた笑顔に、フィーサもふっと目を細め、それならあたしが花になろうと笑う。
もう1人、とチューリップが人通りの中に目を向けると、うさぎの装いが如何にもといった出で立ちの人影を見た。慌ててその人物を追い花束を差し出すと、そのうさぎ、リズリエル・ュリウス(ka0233)はひらりと一枚のビラを差し出した。
「リズリエル・ュリウス、道化師だ。ま、こういうもんだぞ」
ビラには彼女の技芸団の紹介が書かれている。本職さんですね、とチューリップははしゃぎながら4人を、花のピエロのテント、と、言う名の詰め所へ案内していった。
先に来ていたエンリコが目礼を、退屈そうにしていた狐は、リズリエルの連れるイヌワシとシェパードに向かって鞠のように跳ねてじゃれついた。
●
チューリプを一輪、両サイドにかすみ草、この祭の特別な花によく似たデージーを添えてくるりと黄色のセロファンでつつみ、オレンジのリボンで結ぶ。
チューリップが自身の頬を示して作り、こんな感じと言ったのはハンター達にも配られた小さなブーケ。
お願いしますと言って彼女も作業を進めてい行く。
「……そうだな、花は素朴な物がいいな」
並べられたカラフルな道具と、バケツの花を眺め、リズリエルは名前も知らずに摘まれたような花を一輪摘まんで掲げる。
穏やかで暖かな花を集めた素朴なブーケ、薄手の紙に包んでリボンで束ねるそれを先ずは1つ。
レオンはバケツを幾つか覗いて、青い花を探す。
嘗て読んだ英雄譚の矢車菊。高潔な青のその花を一輪水から上げると、その花を中心に控えめな色や柔らかい葉を添えて。
花に合わせた青いリボンを掛けると、その花束を置いてチューリップを探した。
「あの、……花冠は贈れませんか?」
英雄譚の故事を話すとチューリップは、バケツ一杯の花を差し出し、是非と笑った。
バケツ一杯の青い花は見上げて微笑むように鮮やかに咲く。
一輪抜いて同じ色を思わせる瞳にその花を映して微笑むと、頼もしい手でバケツを受け取った。
フィーサはいくつかの花を眺めながら、鮮やかに目を引いた花を集めては包んでリボンを掛ける。
「花束は、あんまり自信ないな……その分、他でがんばるかー」
水揚げの茎を切り落としたナイフを器用に指に回し、柄を弾いてくるりと軽く鞘に戻す。
夏の花を集めた花束をバスケットに詰めて、これくらいかと一息吐くと様子を見に来たらしい2人のピエロが手を振った。それぞれ頬に、デージーとアネモネ、デージーとリンドウのペイントがある。
チューリップの言っていたアネモネとリンドウだろう。
フィーサが気付いて手を振り返すと、2人は、味見、と花形のチョコレートを差し出した。
「ん……うん、美味しー。あ、同じ花だねー」
包みの中に小さな向日葵を見付けると、花束を1つ取って中心の小さな向日葵を向ける。本当、と嬉しげにした2人が、いくつかの向日葵のチョコをフィーサのバスケットに詰め込んだ。
「――どんな子ども達に配るのかな?」
イルムの溌剌と通る声が尋ね、チューリップは首を捻って小っちゃい子からわたし達くらいまでと、右頬の花を指す。
笑顔で頷いて、イルムは重たげに垂れる白や黄色、紫の小花の穂を束ね、幅の広いリボンを掛ける。
別の花は独特な柄の布を探して包み、或いは薄手の紙を数枚選び、それ自体も花のように愛らしく。
お祭りなら、手の塞がっている子どももいるだろうと、ピンを付けたコサージュも用意して。
他にも様々なタイプの花束をバスケットに詰め、どうかなと、示すとチューリップは手を叩いて喜んだ。
「それじゃ、次は皆さんの支度ですね!」
若いピエロ達がフェイスペイントの塗料と筆を構えた。
うさぎの着ぐるみを染めてしまうわけにはいかないと、リズリエルは右頬へバラのアップリケを縫い止める。
レオンの側へ来たピエロは彼のバスケットを見ると何も言わずに、それを埋める花と同じ青を選び、頬に矢車菊を描いた。
好きな花かと問うピエロに
「昔読んだ英雄譚の花なんです……子ども達も、喜んでくれると良いのですが」
バスケットを一瞥すると、ピエロはにっこりと仕上げの線を入れながら、きっと喜ぶさと目を細めた。
フィーサのバスケットを覗いたピエロ達は顔を見合わせたが、アネモネが代わりに筆を握った。
花束も、チョコレートも同じ、彼女に似合う向日葵で、と。頬に鮮やかな黄色の花弁を広げていく。
「ボクはアマリリスにしようかな。」
イルムが言うとリンドウが塗料を暫く迷ってから、華やかに赤で行きましょうと、右頬で筆が踊るように描いていく。
準備は整ったかしら、とチューリップが4人を見回した。
もふっと柔らかそうなうさぎのきぐるみ、リズリエルは、かく、と首を縦に揺らし、リズミカルに飛び跳ねて、花束を詰めたバスケットを掲げる。
「兎の道化師、くらうんらびっつ、いつでも準備は出来ているぜ!」
彼女の肩に止まったイヌワシのペッパーも羽ばたいて誇示した翼を畳み、シェパードのケッパーも、懐かれたらしい狐を背に乗せて足下に控えている。
「私も。いつでもかまいませんよ」
篭を抱えてレオンも佇まいを整える。
華やかな装いの最後、ブラックタイを整えて、衣装を手伝うピエロと並んで姿見の前でターン。
差し出された白のチーフは花弁の様に膨らませてポケットへ。
タキシードに着替えたイルムも合流し、出来たよ、と。革靴の跫音も高く進みリンドウにウィンクを投げると、騎士然と振る舞いながら剣の代わりにバスケットを提げる。
「待たせちゃったかな―。花のお祭りだからねー、花になってみたの。サンフラワーって、呼んでねー」
髪に身体に手足の先まで花の溢れる蔦を纏って、向日葵を幾つもあしらった衣装で、頬のペイントを指して笑む。
ミステリアスな仕上がり、と指に黄色の塗料を跳ねさせたアネモネがヴイサインを送った。
花のピエロに扮したハンター達が日の傾いだ祭の会場へ掛けだしていく。
●
会場には子ども達だけで連れ立ってきている者も、大人に手を引かれている者もいたが。ちらほらと見え始めたチューリップ達花のピエロの姿にそわそわとざわめいている。
詰め所の近くまで覗きに来たり、会場を横切ったピエロに花を強請ったりしているようだ。
「さあ、出番よ!」
チューリップがからんからんとベルを鳴らす。
高く透き通った涼しげな音が、初夏の夕暮れに響いた。
「ボーイズ、アンド、ガールズ! さあ、今日は喜ばしき春郷祭だ! 花束を抱いて大いに楽しもう!」
子ども達の輪の中へまず飛び出したのはうさぎの着ぐるみのリズリエルと、夕日に映える艶やかな花束を掲げた花騎士のイルム
子ども達は彼等の祭の始まりを知り、2人を囲むように近付いてきた。
「どうぞ、君の為の花束だよ、受け取ってくれるかな?」
膝を突いてやっと視線の合う小さな少女へ、イルムがふわっと丸いブーケを差し出す。少女は嬉しげに両手で受け取ると、一緒に来ていたらしい母親に手を振って飛び跳ねている。
順番だよ、と笑いながらイルムが花束を配る横で、うさぎの着ぐるみにも子ども達が群がるように集まっていた。
なんだアレ、と指差した子供に、うさぎだぞ、と飛び跳ねて見せ。訝しがる目でじろじろと眺める子供の前、仕込みの紙風船を放り投げ、ぱっと弾けて花びらの様な紙吹雪を舞わせる中で花束を差し出した。
うさぎを指した捻くれた子供は、それを受け取ると友人達の元へ走り、数人連れて戻って来るともう一回と魔法のような花束を欲しがった。
子ども達の視線を惹き付け、着ぐるみらしいぎこちない動作で紙吹雪を舞わせ、きゅ、きゅとポーズを取るリズリエルと背中合わせに、フィーサもナイフを取り出した。
「よーし、いくかー」
自前の物では無く、木でナイフを象って、花をペイントした玩具のようなもの。
人前で振り回すならこの方が安全だとピエロから借り受けた。
会場に流れるピエロ達の演奏に合わせてステップを踏み、即興ながらリズミカルなダンスを披露する。
飾った花を揺らし、激しい動きに金色の髪を翻して。向日葵の影さえ艶やかに纏いながら。
放り投げたナイフはもう一つのナイフの刃でいなしながら受け止めて、再度茜色の空へ飛ばす。フィーサの手で回転し始める幾振りもの機動に、子ども達も、その手を引く大人達も魅入っていた。
「花のお祭り―、来てくれてありがとねー。花束と、チョコだよー。サンフラワーと同じ向日葵ねー」
右頬を指して鮮やかな夏の色に染めた花束とチョコの包みを差し出すと、受け取った子供は目を輝かす。
教えて、と興味深げな眼差しに、じゃあ少しと答えてゆっくりナイフを放り投げた。
レオンの篭の青を見詰めた子供が、きれいな青と覗き込んだ。1人で来ていたらしい、その少女はチューリップよりも1つか2つ幼いくらいだろうか。周りの子ども達より少し大人びて見えた。
「矢車菊と言います。――昔、ある国が他の国に攻め込まれて、子ども達と逃げ延びた王妃が、子ども達。…幼い王子達を慰める為に花冠を作った花……そんな物語があるんですよ」
少女の髪に矢車菊の花冠を飾りながら、懐かしい物語を思い出す。
王子様、どうなったの、と少女がじっとレオンを見上げる。屈んで視線を合わせながら少女の手を取って、立派な皇帝に、と微笑んだ。少女は花冠が落ちないように手を添えながら祭の輪へ楽しそうに戻っていった。
その見送った先にまだ花束と菓子を受け取っていない子供がいた。
レオンはその子供に近付くと、何も無い掌をぱんと叩いて小さな菓子の包みを現す手品を見せた。笑った子供に菓子と花束を差し出し、喜んで小さな手を伸ばす様子に、青い目を細めた。
花びらの幻影が舞い上がった。
振り返り注目する子ども達の中心でイルムが1人手招いた。
「手伝ってくれるかな?」
嬉々として駆け寄ってきた子どもに花を一輪持たせると、チーフを被せて1、2、3。
風にチーフが舞い上がると、その手の中には花束が現れた。1輪だけだったのに、と驚いて集まってくる子ども達へ、それぞれ好みそうな花束を順番に配っていく。
ハンター達が粗方の花を配り終えた頃、花のピエロ達が集まって笛を奏でる。その中心で兎が踊る。
飛び跳ねて、回って。てっぽん、たっぽん、ころりん。その仕草に笑いを誘われた子ども達が真似をして飛び跳ねてはしゃいでいる。
花のピエロの1人が得意気にお手玉のボールを回すと、うさぎもボールをぽん、ぽんと放り投げる。受け止められないボールが地面に転がり、しょんぼりと耳を垂れて拾うと、めげずに何度も放り投げる。
笛の音が楽しげに、うさぎを応援する子ども達の声が祭のクライマックスに響いていた。
子ども達が帰った後、片付けの最中に化粧を落としたチューリップがハンター達を呼び止めた。
「今日はありがとう、良かったら、夜のお祭りを見ながら食べて?」
チョコの包みを1つずつ。
「ワオ!……では、ボクからも。誘ってくれてありがとう」
イルムが握った手の中からぽん、と現れたのはレースをあしらうチューリップの造花。隠していた手からもアネモネとリンドウを取り出して差し出した。
「おう、肉はねーのか。肉は」
リズリエルがうさぎから顔を出す。狐が子供に紛れて花を貰ったらしく、ペッパーの嘴を借りながらケッパーの毛並みに飾っていた。
狐を迎えに来た青年は恐縮しながらも、向こうに屋台が出ていたと言う。
行くか、と笑って、リズリエルはイヌワシとシェパードを連れる。
祭の夜も、楽しい時間が続きそうだ。
くるりとチューリップの少女はハンター達の前でターンを、それぞれに小さな花束を差し出してふわりとスカートを揺らして辞儀を1つ。
「ありがとうございます! よろしくお願いしますね」
話を聞いたレオン・フォイアロート(ka0829)は快く引き受けて、その花束を受け取った。
「子供達には喜んでほしいですね」
ちらほら姿を見せ始める子ども達の姿、チューリップのような若いピエロ達が準備中と窘めている。
楽しげな彼等の姿にレオンは涼しげな目を柔らかく微笑ませ、明るい日差しの中清廉な笑みを向けた。
「こんなにもキュートなお誘いとあれば断れないねっ」
イルム=ローレ・エーレ(ka5113)が花束が受け取ると、チューリップは大袈裟に飛び跳ねると、彼女を見詰めて嬉しそうににっこりと笑む。
「頼まれたから引き受けちゃったけど、あたしに務まるのかねー?」
やる気を見せた2人を眺め、フィーサ(ka4602)が不安げに首を傾げて肩を竦めた。チューリップが解いた花束の花を、その髪に飾っていく。
似合います、と向けられた笑顔に、フィーサもふっと目を細め、それならあたしが花になろうと笑う。
もう1人、とチューリップが人通りの中に目を向けると、うさぎの装いが如何にもといった出で立ちの人影を見た。慌ててその人物を追い花束を差し出すと、そのうさぎ、リズリエル・ュリウス(ka0233)はひらりと一枚のビラを差し出した。
「リズリエル・ュリウス、道化師だ。ま、こういうもんだぞ」
ビラには彼女の技芸団の紹介が書かれている。本職さんですね、とチューリップははしゃぎながら4人を、花のピエロのテント、と、言う名の詰め所へ案内していった。
先に来ていたエンリコが目礼を、退屈そうにしていた狐は、リズリエルの連れるイヌワシとシェパードに向かって鞠のように跳ねてじゃれついた。
●
チューリプを一輪、両サイドにかすみ草、この祭の特別な花によく似たデージーを添えてくるりと黄色のセロファンでつつみ、オレンジのリボンで結ぶ。
チューリップが自身の頬を示して作り、こんな感じと言ったのはハンター達にも配られた小さなブーケ。
お願いしますと言って彼女も作業を進めてい行く。
「……そうだな、花は素朴な物がいいな」
並べられたカラフルな道具と、バケツの花を眺め、リズリエルは名前も知らずに摘まれたような花を一輪摘まんで掲げる。
穏やかで暖かな花を集めた素朴なブーケ、薄手の紙に包んでリボンで束ねるそれを先ずは1つ。
レオンはバケツを幾つか覗いて、青い花を探す。
嘗て読んだ英雄譚の矢車菊。高潔な青のその花を一輪水から上げると、その花を中心に控えめな色や柔らかい葉を添えて。
花に合わせた青いリボンを掛けると、その花束を置いてチューリップを探した。
「あの、……花冠は贈れませんか?」
英雄譚の故事を話すとチューリップは、バケツ一杯の花を差し出し、是非と笑った。
バケツ一杯の青い花は見上げて微笑むように鮮やかに咲く。
一輪抜いて同じ色を思わせる瞳にその花を映して微笑むと、頼もしい手でバケツを受け取った。
フィーサはいくつかの花を眺めながら、鮮やかに目を引いた花を集めては包んでリボンを掛ける。
「花束は、あんまり自信ないな……その分、他でがんばるかー」
水揚げの茎を切り落としたナイフを器用に指に回し、柄を弾いてくるりと軽く鞘に戻す。
夏の花を集めた花束をバスケットに詰めて、これくらいかと一息吐くと様子を見に来たらしい2人のピエロが手を振った。それぞれ頬に、デージーとアネモネ、デージーとリンドウのペイントがある。
チューリップの言っていたアネモネとリンドウだろう。
フィーサが気付いて手を振り返すと、2人は、味見、と花形のチョコレートを差し出した。
「ん……うん、美味しー。あ、同じ花だねー」
包みの中に小さな向日葵を見付けると、花束を1つ取って中心の小さな向日葵を向ける。本当、と嬉しげにした2人が、いくつかの向日葵のチョコをフィーサのバスケットに詰め込んだ。
「――どんな子ども達に配るのかな?」
イルムの溌剌と通る声が尋ね、チューリップは首を捻って小っちゃい子からわたし達くらいまでと、右頬の花を指す。
笑顔で頷いて、イルムは重たげに垂れる白や黄色、紫の小花の穂を束ね、幅の広いリボンを掛ける。
別の花は独特な柄の布を探して包み、或いは薄手の紙を数枚選び、それ自体も花のように愛らしく。
お祭りなら、手の塞がっている子どももいるだろうと、ピンを付けたコサージュも用意して。
他にも様々なタイプの花束をバスケットに詰め、どうかなと、示すとチューリップは手を叩いて喜んだ。
「それじゃ、次は皆さんの支度ですね!」
若いピエロ達がフェイスペイントの塗料と筆を構えた。
うさぎの着ぐるみを染めてしまうわけにはいかないと、リズリエルは右頬へバラのアップリケを縫い止める。
レオンの側へ来たピエロは彼のバスケットを見ると何も言わずに、それを埋める花と同じ青を選び、頬に矢車菊を描いた。
好きな花かと問うピエロに
「昔読んだ英雄譚の花なんです……子ども達も、喜んでくれると良いのですが」
バスケットを一瞥すると、ピエロはにっこりと仕上げの線を入れながら、きっと喜ぶさと目を細めた。
フィーサのバスケットを覗いたピエロ達は顔を見合わせたが、アネモネが代わりに筆を握った。
花束も、チョコレートも同じ、彼女に似合う向日葵で、と。頬に鮮やかな黄色の花弁を広げていく。
「ボクはアマリリスにしようかな。」
イルムが言うとリンドウが塗料を暫く迷ってから、華やかに赤で行きましょうと、右頬で筆が踊るように描いていく。
準備は整ったかしら、とチューリップが4人を見回した。
もふっと柔らかそうなうさぎのきぐるみ、リズリエルは、かく、と首を縦に揺らし、リズミカルに飛び跳ねて、花束を詰めたバスケットを掲げる。
「兎の道化師、くらうんらびっつ、いつでも準備は出来ているぜ!」
彼女の肩に止まったイヌワシのペッパーも羽ばたいて誇示した翼を畳み、シェパードのケッパーも、懐かれたらしい狐を背に乗せて足下に控えている。
「私も。いつでもかまいませんよ」
篭を抱えてレオンも佇まいを整える。
華やかな装いの最後、ブラックタイを整えて、衣装を手伝うピエロと並んで姿見の前でターン。
差し出された白のチーフは花弁の様に膨らませてポケットへ。
タキシードに着替えたイルムも合流し、出来たよ、と。革靴の跫音も高く進みリンドウにウィンクを投げると、騎士然と振る舞いながら剣の代わりにバスケットを提げる。
「待たせちゃったかな―。花のお祭りだからねー、花になってみたの。サンフラワーって、呼んでねー」
髪に身体に手足の先まで花の溢れる蔦を纏って、向日葵を幾つもあしらった衣装で、頬のペイントを指して笑む。
ミステリアスな仕上がり、と指に黄色の塗料を跳ねさせたアネモネがヴイサインを送った。
花のピエロに扮したハンター達が日の傾いだ祭の会場へ掛けだしていく。
●
会場には子ども達だけで連れ立ってきている者も、大人に手を引かれている者もいたが。ちらほらと見え始めたチューリップ達花のピエロの姿にそわそわとざわめいている。
詰め所の近くまで覗きに来たり、会場を横切ったピエロに花を強請ったりしているようだ。
「さあ、出番よ!」
チューリップがからんからんとベルを鳴らす。
高く透き通った涼しげな音が、初夏の夕暮れに響いた。
「ボーイズ、アンド、ガールズ! さあ、今日は喜ばしき春郷祭だ! 花束を抱いて大いに楽しもう!」
子ども達の輪の中へまず飛び出したのはうさぎの着ぐるみのリズリエルと、夕日に映える艶やかな花束を掲げた花騎士のイルム
子ども達は彼等の祭の始まりを知り、2人を囲むように近付いてきた。
「どうぞ、君の為の花束だよ、受け取ってくれるかな?」
膝を突いてやっと視線の合う小さな少女へ、イルムがふわっと丸いブーケを差し出す。少女は嬉しげに両手で受け取ると、一緒に来ていたらしい母親に手を振って飛び跳ねている。
順番だよ、と笑いながらイルムが花束を配る横で、うさぎの着ぐるみにも子ども達が群がるように集まっていた。
なんだアレ、と指差した子供に、うさぎだぞ、と飛び跳ねて見せ。訝しがる目でじろじろと眺める子供の前、仕込みの紙風船を放り投げ、ぱっと弾けて花びらの様な紙吹雪を舞わせる中で花束を差し出した。
うさぎを指した捻くれた子供は、それを受け取ると友人達の元へ走り、数人連れて戻って来るともう一回と魔法のような花束を欲しがった。
子ども達の視線を惹き付け、着ぐるみらしいぎこちない動作で紙吹雪を舞わせ、きゅ、きゅとポーズを取るリズリエルと背中合わせに、フィーサもナイフを取り出した。
「よーし、いくかー」
自前の物では無く、木でナイフを象って、花をペイントした玩具のようなもの。
人前で振り回すならこの方が安全だとピエロから借り受けた。
会場に流れるピエロ達の演奏に合わせてステップを踏み、即興ながらリズミカルなダンスを披露する。
飾った花を揺らし、激しい動きに金色の髪を翻して。向日葵の影さえ艶やかに纏いながら。
放り投げたナイフはもう一つのナイフの刃でいなしながら受け止めて、再度茜色の空へ飛ばす。フィーサの手で回転し始める幾振りもの機動に、子ども達も、その手を引く大人達も魅入っていた。
「花のお祭り―、来てくれてありがとねー。花束と、チョコだよー。サンフラワーと同じ向日葵ねー」
右頬を指して鮮やかな夏の色に染めた花束とチョコの包みを差し出すと、受け取った子供は目を輝かす。
教えて、と興味深げな眼差しに、じゃあ少しと答えてゆっくりナイフを放り投げた。
レオンの篭の青を見詰めた子供が、きれいな青と覗き込んだ。1人で来ていたらしい、その少女はチューリップよりも1つか2つ幼いくらいだろうか。周りの子ども達より少し大人びて見えた。
「矢車菊と言います。――昔、ある国が他の国に攻め込まれて、子ども達と逃げ延びた王妃が、子ども達。…幼い王子達を慰める為に花冠を作った花……そんな物語があるんですよ」
少女の髪に矢車菊の花冠を飾りながら、懐かしい物語を思い出す。
王子様、どうなったの、と少女がじっとレオンを見上げる。屈んで視線を合わせながら少女の手を取って、立派な皇帝に、と微笑んだ。少女は花冠が落ちないように手を添えながら祭の輪へ楽しそうに戻っていった。
その見送った先にまだ花束と菓子を受け取っていない子供がいた。
レオンはその子供に近付くと、何も無い掌をぱんと叩いて小さな菓子の包みを現す手品を見せた。笑った子供に菓子と花束を差し出し、喜んで小さな手を伸ばす様子に、青い目を細めた。
花びらの幻影が舞い上がった。
振り返り注目する子ども達の中心でイルムが1人手招いた。
「手伝ってくれるかな?」
嬉々として駆け寄ってきた子どもに花を一輪持たせると、チーフを被せて1、2、3。
風にチーフが舞い上がると、その手の中には花束が現れた。1輪だけだったのに、と驚いて集まってくる子ども達へ、それぞれ好みそうな花束を順番に配っていく。
ハンター達が粗方の花を配り終えた頃、花のピエロ達が集まって笛を奏でる。その中心で兎が踊る。
飛び跳ねて、回って。てっぽん、たっぽん、ころりん。その仕草に笑いを誘われた子ども達が真似をして飛び跳ねてはしゃいでいる。
花のピエロの1人が得意気にお手玉のボールを回すと、うさぎもボールをぽん、ぽんと放り投げる。受け止められないボールが地面に転がり、しょんぼりと耳を垂れて拾うと、めげずに何度も放り投げる。
笛の音が楽しげに、うさぎを応援する子ども達の声が祭のクライマックスに響いていた。
子ども達が帰った後、片付けの最中に化粧を落としたチューリップがハンター達を呼び止めた。
「今日はありがとう、良かったら、夜のお祭りを見ながら食べて?」
チョコの包みを1つずつ。
「ワオ!……では、ボクからも。誘ってくれてありがとう」
イルムが握った手の中からぽん、と現れたのはレースをあしらうチューリップの造花。隠していた手からもアネモネとリンドウを取り出して差し出した。
「おう、肉はねーのか。肉は」
リズリエルがうさぎから顔を出す。狐が子供に紛れて花を貰ったらしく、ペッパーの嘴を借りながらケッパーの毛並みに飾っていた。
狐を迎えに来た青年は恐縮しながらも、向こうに屋台が出ていたと言う。
行くか、と笑って、リズリエルはイヌワシとシェパードを連れる。
祭の夜も、楽しい時間が続きそうだ。
依頼結果
依頼成功度 | 成功 |
---|
面白かった! | 4人 |
---|
ポイントがありませんので、拍手できません
現在のあなたのポイント:-753 ※拍手1回につき1ポイントを消費します。
あなたの拍手がマスターの活力につながります。
このリプレイが面白かったと感じた人は拍手してみましょう!
MVP一覧
重体一覧
参加者一覧
サポート一覧
マテリアルリンク参加者一覧
依頼相談掲示板 | |||
---|---|---|---|
![]() |
依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2015/06/24 14:45:20 |
|
![]() |
ピエロになろう! イルム=ローレ・エーレ(ka5113) 人間(クリムゾンウェスト)|24才|女性|舞刀士(ソードダンサー) |
最終発言 2015/06/25 00:26:06 |