• 東征

【東征】空飛ぶ輸送部隊

マスター:植田誠

シナリオ形態
ショート
難易度
普通
オプション
参加費
1,000
参加制限
-
参加人数
4~8人
サポート
0~0人
マテリアルリンク
報酬
普通
相談期間
5日
締切
2015/06/29 15:00
完成日
2015/07/07 07:03

みんなの思い出

思い出設定されたOMC商品がありません。

オープニング


「それでは、もう失礼してよろしいですか?」
「……ああ。それじゃ、よろしく頼むよ」
「言われるまでもありません」
 サラ・グリューネマン兵長はそう言って執務室を出て行った。金色の髪をなびかせ部屋を出ていく様は女性らしい優美さを感じさせる。だが退出する際向けられたその視線は優しさなど一片も感じられない鋭く冷ややかなものだった。
(なかなか……上手くいかないものだな)
 視線の意味を考えながらロルフ・シュトライトは大きなため息を吐く。サラは第5師団だと唯一となる女性兵長であり、年齢はロルフより2つほど若い。性格は冷静沈着だが男勝りであり、女だからと舐められるわけにはいかない、という考え方をしている。実際その白兵戦能力はロルフや他の兵長と同等かそれ以上という屈指の実力者だ。だが、それにも関わらず2年前師団長になったのはロルフの方だった。そのことが2人の間に大きな溝を生んでいた。尤も、溝を作っているのはサラの方なのだが。
「随分気苦労なさってるようですな」
「……ウェルナーか。僕の方は上手くやりたいと思ってるんだけどね……」
 入れ替わりにやってきたのはウェルナー・ブラウヒッチ兵長だ。
「ま、気長にやることです。こういうものは時間が解決してくれるのが常というものでして……しかし、グリューネマン兵長が引き受けるとは思いませんでしたな」
 そう、先程ロルフはそのサラに一つの任務を言い渡していた。
 エトファリカ連邦……これから戦闘が激化すると思われる東方へ向かい、当地での空戦による援護を行うようにというものだ。向うのはサラの他にグリフォン4頭に兵員が10名程度。その兵員も全て二等兵に上がったばかりだ。
 二等兵は第5師団でいうとちょうど訓練兵から抜け出たぐらい……戦闘速度のグリフォンに乗っていられるぐらいの兵だ。この先グリフォンに乗りながら戦闘をこなせるようになると一等兵に上がることが出来る。
「彼らにも練度を積ませて早く戦闘参加できるレベルにしないとこれから先厳しくなっていくばかりだ。そう言ったら承知してくれたよ」
 尤も、嫌々承服しているというのが目に見えてはいたのだが……
「しかし……」
「どうかしのたかい?」
「いや……別に自惚れて言うわけではないのですが、この手の任務は私の方が向くと思いますが」
「確かに、本当はウェルナーに行ってもらった方がいいんだけどね」
 年長者のウェルナーは気も利く方だしグリフォンの扱いもよく心得ている。3人目の兵長、オットー・アルトリンゲンは逆に能力はあっても指導向きの性格をしていない。今回サラを行かせることに決めたのは消去法的な判断でもあった。
「……そういう言い方をなさるということは、何か任務でも?」
「ああ……ウェルナーにはちょっと調査をお願いしたいんだ」
 そう言ってロルフが差し出したのは一枚の海図だった。


「それでは、出発します。各員しっかりとついてくるように」
 グリューネマン兵長指揮の下グリフォンの編隊が飛び立っていく。戦闘に立つのはグリューネマン兵長の駆るグリフォン。それに続くのはグリフォンキャリアー……2頭のグリフォンで荷台を前後から挟むようにして運ぶ、輸送仕様だ。これが2組。
 乗っているのはまだグリフォンの扱いに慣れているとは言い難い二等兵たち。そして、荷台には幾人かのハンターたちが乗せられている。
 編隊がこれより向かうのは結界の外。城の跡地に残された物資を確保し来るべき決戦に備えるためだ。
 ただ、結界の外に出る以上道中における戦闘は避けられないだろう。第5師団員のみで物資確保を行えば乗員が少ない分多くの物資が載せられるはずだが戦闘になった時二等兵レベルでは歪虚に倒される可能性が高い。貴重なグリフォンまで失い何の成果もあげられないという可能性もあるというわけだ。
 ハンターたちが同乗しているのはその備えの為だった。

リプレイ本文


「輸送の護衛ならこの春夏冬秋武、慣れたものであります。もっとも流石の秋武も空は初めてでありますがな」
 春夏冬 秋武(ka1481)の言う通り、今回は普通の輸送護衛ではない。グリフォンキャリアーを利用した空中輸送だ。経験したことがある人間の方が少ないだろう。
「そうですね……初めてですわ」
 一緒に飛び兵士たちに一通り挨拶を済ませたユリシウス(ka5002)はグリフォンを見てそう呟く。エトファリカに訪れたのも、グリフォンをこうして間近に見るのも……そして、グリフォンの運ぶ籠に乗って飛ぶことも、ユリシウスにとっては初めての体験だ。
 ただ、あまりはしゃぎすぎるのも不謹慎だろうと、ユリシウスは感情を抑える。今はただ……
「……物資輸送をつつがなく完遂できるよう、尽力いたします」
 そう決意を新たに呟く。
「しかし……積載量確保の為とはいえ、防具なしというのは心もとないものがあるな……」
「ま、多少は仕方ないでしょ。私も軽くしたし……まさか服を脱げとは言わないわよね?」
 どこか不安そうな声色で話すアバルト・ジンツァー(ka0895)に対しケイ(ka4032)が悪戯っぽく答える。キャリアーにも積載上限が決まっている。大凡フル装備の人間が6人ぐらい……グリフォンの乗り手を含めると8人程だ。物資を持って帰ってくるということを考えると軽くするのが望ましいことは言うまでもない。
「実物を見るとグリフォンを飼いならしているのも凄いですね……」
 ミオレスカ(ka3496)の言うように、グリフォンは本来気性が荒い。それをこうした任務に使用できるように調教している辺りは確かに凄いと言えるだろう。だが、乗り手の方はどこか不安そうな表情がぬぐい切れていない。何しろ彼らはまだまだ経験の少ない二等兵たちなのだから。
「警戒と戦闘は俺達に任せて、君達はグリフォンの扱いに集中してくれ」
 そんな不安を拭い去ろうと、近衛 惣助(ka0510)はグリフォンに跨ろうとする兵士に声をかける。そこにクラーク・バレンスタイン(ka0111)もやってきた。
「そう言う事です。安心してくださいね……それにしても、なんだかんだでCdL隊3名が揃いましたか」
 クラークはシャスール・ド・リスという小隊を組織しており、この依頼にもクラークを含め3名が参加している。惣助もその一人というわけだ。
「そのようですね。今回は宜しくお願いします……して、その3人目は?」
 惣助が尋ねると、クラークが無言でグリフォンの方を指した。
「兵長さん、この子を撫でさせてはもらえないだろうか?」
 そこにはいつに無く興奮した様子のサーシャ・V・クリューコファ(ka0723)の姿があった。
「はぁ……その程度なら別に構いませんよ」
 今回指揮を執っているサラ・グリューネマンが言うとさっそくサーシャがグリフォンを撫ではじめる。
「こうして間近で見るのは初めてだ。可愛いなぁ……」
 出発までの少しの時間、サーシャはグリフォンをこうして愛でていた。


「兵長、君はキャリアーより下を飛んでくれ」
「……理由を伺っても?」
 ひとしきりグリフォンを撫で終わったサーシャはサラにそんな提案をする。
「グリフォンキャリアーは上方と比べ下方の警戒、迎撃が困難だ。だから君にはそちらをカバーしてほしいのだが……駄目だろうか」
「いいえ。それは正しい判断だと思います。可能な範囲でそのように動きましょう」
 恐らく、サラもそんなことは分かっていたのだろう。それでもあえて理由を聞いたのはサーシャ……というよりハンターの力量を試そうという考えがあったのかもしれない。そしてサーシャの述べた理由はサラにとって満足いくものだったようだ。
(歴戦の彼女に、わざわざ言うべきことでもなかったかな)
 サーシャは内心そう思いながら、キャリアーBに乗り込んだ。
 今回用意されたグリフォンキャリアーは2組。うちAに乗り込むのはアバルト、ミオレスカ、秋武、ユリシウスの4人。もう一つのBに乗り込むのはクラーク、サーシャ、惣助、ケイの4人だ。
「それでは、出発します。各員しっかりとついてくるように」
 こうしてハンターたちは出発した。
「……ヘリ……あるいはVTOLみたいなものか? いや、ちょっと違うか」
 クラークがキャリアーから呟く。助走を行わずに離陸、飛行状態に入ることが出来る。それがグリフォンの持つ強みの一つだ。
 キャリアー2組は高度をとりつつ加速。サラはやや下方につき編隊を先導していく。
『そろそろ結界から出ます。敵が出現する可能性もありますので警戒をお願いします』
 無線でサラが連絡を入れてくる。ここからがハンターたちの仕事だ。
「それでは分担して死角が無いように致しましょう」
「了解、この春夏冬秋武に見つけられぬ敵は無いのであります!」
 ユリシウスと秋武は対面に立つようにキャリアーAの周辺警戒を開始する。前方はグリフォンの監視があるため、基本的には両翼から後方に注意することになる。では、残り2人。アバルトとミオレスカはというと……
「……下方に敵影なし。そちらはどうだ?」
「大丈夫みたいです」
 2人が警戒しているのは、キャリアーAではなくキャリアーB。その上下だ。性質的にキャリアーは、上はともかく下の確認が難しい。そこで、別のキャリアーからの視点で警戒を行おうという事だ。
「グリフォンで空の旅……中々素敵じゃない」
「確かに……これで敵が出ないのであれば遊覧飛行と洒落込めるんだがな」
 双眼鏡モードにした遠目のメガネを用いて周囲を見回すケイに同意する惣助。キャリアーBの周辺警戒を担うのはこの二人だ。こちらもA同様左右に分かれてそれぞれの方向を警戒する。
「太陽とか雲の影にも気を付けてください」
「了解だよ、隊長。敵に太陽を背に、なんて知能がなければいいんだけど……」
 キャリアーAの上下はBに乗り込んだクラークとサーシャが行う。これならほぼ死角はない。
 こうしてハンターたちは双眼鏡を利用したり相互に無線を通じて連絡を取り合ったりしながら周辺の警戒を継続。長時間警戒を続けるのはかなり神経を使うため飛行を楽しむ余裕は無いに等しかったが、おかげで順調に目的地へと向かうことが出来ていた。
『……目的地上空付近です。このまま降下した後、すぐに積み込みに入ります』
 やがて、サラから連絡が入ると同時にグリフォン達が降下を始める。眼下にはすでに廃墟となっている城の跡地が見えた。


「それでは作業を始めましょう」
 サラの指示で物資……放棄された武器弾薬等の積み込みが開始される。廃墟となっていたため地上での移動は多少面倒だったが、見取り図なども準備してあったため滞りなく作業は進んでいく。
「ごめんなさいね? 力仕事とか苦手なの」
 そう言ったケイは周囲の見張りにつく。惣助などは元々誰かが歩哨として立っていた方が良いだろうと思っていたのでその申し出を断る理由もない。
「どこに何の物資を積んだのかは出来る限り覚えておいてください。その方が積み下ろしもスムーズに進められますから」
 ユリシウスはそう言うと、自身もケイ同様周辺の警戒につく。これまで順調ではあったが、結界の外である以上歪虚がいつ出てくるか分からない。ユリシウスの表情には緊張の色が濃く映っていた。
「護衛だけではなく、荷物運びもこの春夏冬秋武にお任せあれ!」
 一方、積み込みを張り切ってやっていたのは秋武だ。人一倍動き回り荷物を運ぶ。
(秋武は狙撃の腕前では他の方より一枚劣るでありますからな)
 その分を補おうというつもりなのだろう。
「……そろそろ出発しましょう。積載量も限界に近いですし」
 指示を出しながらマメに空を見ていたサラがそう指示を出す。その理由は周囲の警戒を行っていたユリシウスとケイにはすぐわかった。
「敵が来ています」
「アッチからも来るわね。5時の方向……まだ射程には遠いけど」
「……鳥型の歪虚だな」
 アバルトが双眼鏡をのぞきながら言った。ケイの言った通りまだ射程には入らない。とはいえ、悠長にしているとすぐに接敵することになるだろう。
 すぐさまハンターたちはキャリアーに乗り込んでいく。
「……狭くなっちゃいましたね」
 クラークの言う通り、物資の分だけ乗るスペースも減っている。動きも取りづらい。
「それに、物資が増えた分スピードも遅くなるだろうね。急ごう」
 敵の方を睨みながらサーシャが言った。
「楽しい旅を邪魔するような風情のかけらもない奴らは皆殺しよ……距離を置いて話し合いをしましょう」
「話し合い?」
 ケイの言葉に疑問を投げるミオレスカ。それに対しケイは自身の持つ魔導銃をポンポンと叩いた。
「そう、こいつで物理的な話し合いを、ね」


『先に出て敵を引き付けます。少し間を置いて続いてください』
 そう言うと、サラがいち早く飛びあがり、最も近い……といってもそれなりに距離のある敵を迎撃しに向かう。キャリアーの乗り手はその指示に従い少し様子見しつつ上昇を行う。
「さて、我々猟撃士向きの仕事だな。任務成功の為に尽力しよう」
 籠の縁に手を添えて飛翔時の揺れに耐えながら、アバルトは弓を持つ。他の者達も武器を構え戦闘準備は万端だ。
『このまま殿を務めます。最短距離で結界まで向かってください』
 サラからの指示に従いキャリアーは進んでいく。ハンターたちはこの間往路と同様の警戒態勢を取る。往路と比べるとさらに緊張感が増している。だが、この布陣であれば見逃すこともないはずだ。
「見えました。B上空、1匹です」
 早くもミオレスカが敵を見つける。同時に矢を番える。
「猟撃士のいいところ、お見せできるように、頑張ります」
 敵が1匹なので制圧射撃は効果が薄いとみてミオレスカは高加速射撃を使用。鋭く放たれた一矢が歪虚を撃ち抜く。
「目標を集中しましょう」
 ミオレスカの攻撃でふらつく歪虚に追撃するクラークは周囲に声をかける。
「近づかれると厄介です。時間をかけずに処理したいので」
 言いつつクラークはシャープシューティングを使用して次の敵を待つ。
「了解しました……さぁ来るなら来い、近づく前に撃ち落としてやる」
 周辺を警戒しつつ惣助も銃を油断なく構える。
「2時の方向から数匹。もうすぐ射程内に入るわ」
 キャリアーBの方へさらに敵が接近してくる。
「了解、こちらで迎撃する」
「分かったわ。私はこのまま警戒に集中するわね」
 ケイにそう声をかけると、サーシャはライフルを敵に向ける。
「こちらも来てる。各自迎撃頼むぞ」
 そう言いつつ矢を番えたアバルトはその矢にマテリアルを込め冷気を纏わせる。レイターコールドショットだ。
(大きさに大差は無い……どれも同じタイプか。であれば、近くから仕留めるか)
 放たれた矢は歪虚に命中、その動きも鈍らせる。
「……っと、やはり揺れるな」
 そう言いつつもしっかり命中させている辺りはさすが猟撃士といったところか。
「う……やはりこの状況では難しいでありますな……あれらが地上に降りてくればこの秋武が叩きのめしてやるところでありますが……」
 一方、秋武の射った矢は歪虚の横を掠める。直撃は難しいか。だが、元々その攻撃は倒すことより牽制。攻撃の機会を邪魔することが目的だ。腕前で劣ると言いながらもその思考はまさしく射手の物であると言えるだろう。
 秋武のおかげで体勢の崩された歪虚を、ユリシウスはエイミングを使用して狙う。
「御免遊ばせ。疾く、墜ちて下さいまし」
 直撃。地面に向かって歪虚が落ちていく。
「続々来てます。気を付けて」
 制圧射撃を使用しつつミオレスカが告げる。前方、結構な数だ。
「秋武、ミオレスカはそのまま敵の動きを抑えてくれ。自分とユリシウスが仕留める」
 言いつつアバルトが再度レイターコールドショットを使用。ユリシウスもエイミングに加え強弾や引き絞りを使用し攻撃力を高め確実に撃破していく。数は結構いるようだがそう強くないのが幸いしている。
「足元もかなりふらつきますが……あの程度の動きなら当てられますね」
 やはり地上で戦う時と比べると当てるのは難しい……それをきっちり当てられる辺り各自の練度。その高さがうかがわれる。
「さてと……狙撃は得意じゃないんですがね」
 一方B。そう言いつライフルを構え、撃つ。狙いは違わず命中。
「そんなこと言いながら様になってるじゃないですか」 
 言いつつ惣助もライフルで迎撃。数は多いがなんとか打ち落としていく。そしていざ近づかれても……
「この程度の揺れなら……十分狙える!」
 サーシャのはなつ3本の光条。デルタレイだ。同時攻撃で歪虚が墜落していく。
「あらあら……これは出番無さそうね」
 ケイが肩を竦める。銃撃、弓撃の専門家揃い踏みだ。雑魚程度では話にならないと見える。
 それに後方からは全く敵が来ない。それもそのはず。殿を務めるサラがきっちり倒してしまっているからだ。
「……敵が撤退していきます」
 結局、その後もハンターたちはキャリアーに指一つ触れさせることはなく結界までたどり着くことが出来た。さすがに歪虚も結界内まで入って追うつもりは無いのだろう。
『……良くやってくれました。後は戻るだけです』
 サラから連絡が入る。その言葉通り、あとやるべきことは物資を持って帰る。それだけだった。


「私、力仕事とか苦手だから見張りでも……」
「ここはもう敵が来ることは無いので大丈夫であります。秋武と一緒に荷下ろしするであります!」
 出発地まで戻ってきたハンターを待っていたのは、確保した物資の荷下ろし作業だった。大した敵では無かったとは言え長時間の警戒で疲れていたのでこれは多少きつかった。
「……ともあれ、物資を無事運べてよかったです」
「そうですね。空での移動も……ちょっと嬉しかったですし」
 ユリシウスとミオレスカが話している。今回の依頼は大成功と言ってもいい結果だろう。
「これはグリフォン達のおかげでもある。だから、労いたんだけど……構わないかな?」
「ええ、とりあえず任務も終わりましたのでご自由に」
 サラから許可を得たサーシャはグリフォンの方に駆けていく。
 そこにはキャリアーの乗り手である兵士たちと談笑するクラークや惣助もいた。
「さすがは兵長殿といったところだな」
 その背を見つめていたサラにアバルトが声をかけた。
「帝国軍人として当然のことをしたまでです」
「確かに、どのような任務であれそれを全うするために尽力する。それが軍人の責務だからな」
「……何故そんなことを?」
「いや何、今回の任務にあまりの乗り気ではなかったように見えたのでな」
 その言葉を聞いた瞬間、終始無表情だったサラの顔に、不快な色が見えた。
「それは、あなたに関係の無い事です」
 そう言うとサラはアバルトに背を向けその場を立ち去って行った。

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MVP一覧

重体一覧

参加者一覧

  • Adviser
    クラーク・バレンスタイン(ka0111
    人間(蒼)|26才|男性|猟撃士
  • 双璧の盾
    近衛 惣助(ka0510
    人間(蒼)|28才|男性|猟撃士
  • まないた(ほろり)
    サーシャ・V・クリューコファ(ka0723
    人間(蒼)|15才|女性|機導師
  • 孤高の射撃手
    アバルト・ジンツァー(ka0895
    人間(蒼)|28才|男性|猟撃士

  • 春夏冬 秋武(ka1481
    ドワーフ|16才|女性|闘狩人
  • 師岬の未来をつなぐ
    ミオレスカ(ka3496
    エルフ|18才|女性|猟撃士
  • 憤怒王FRIENDS
    ケイ(ka4032
    エルフ|22才|女性|猟撃士
  • 淑やかなる令嬢
    ユリシウス(ka5002
    人間(紅)|18才|女性|猟撃士

サポート一覧

マテリアルリンク参加者一覧

依頼相談掲示板
アイコン 相談の場
ユリシウス(ka5002
人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|猟撃士(イェーガー)
最終発言
2015/06/28 16:34:01
アイコン 依頼前の挨拶スレッド
ミリア・クロスフィールド(kz0012
人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人
最終発言
2015/06/26 21:04:46