チューダと勉強会?

マスター:猫又ものと

シナリオ形態
ショート
難易度
やや易しい
オプション
参加費
1,000
参加制限
-
参加人数
4~6人
サポート
0~0人
マテリアルリンク
報酬
普通
相談期間
5日
締切
2015/08/04 19:00
完成日
2015/08/14 06:35

このシナリオは3日間納期が延長されています。

みんなの思い出

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オープニング

●自称『幻獣王』の日常
「ううううう。つまんなーーーい!! つまんないのであります!!」
「何だい! 大きな声を出すんじゃないよ、うるさいね!」
 聖地『リタティト』――大霊堂。
 その中に響く甲高い声。大巫女に叱り飛ばされて、自称『幻獣王』は丸い身体をぎゅっと細くする。
「な、なんなのです!? 幻獣王に対してうるさいとは失礼にも程があるのです!」
「うるさいものをうるさいと言って何が悪い。静かにしな」
「だ、だって……ファリフ達が帰ってしまったのです! 我輩つまらないのです! 退屈なのです~~!!」
「う・る・さ・い!! ったく、厄介なものが出てきやがったねぇ……」
 盛大なため息をつく大巫女。
 彼女の足元に転がって、びたんびたんとダダをこねている丸いでっぷりとした物体は、名をチューダと言う。
 赤いマントに金色の錫、立派な王冠をつけた彼(?)は、ある日突然ハンター達の前に姿を現し、自らを『幻獣王』と名乗った。
 ……とはいえ、外見は巨大化した上に羽がくっついただけのジャンガリアンハムスターで、どう見てもこう、神々しいとかそういった立派なものには見えなかったし、更にはその無駄に偉そうな態度も相まって、どうにも胡散臭い印象しか与えられないのが現状であった。
 まあ、中にはこの姿に愛らしさを覚えて、メロメロになっているハンターもいたようだが……。
 ――元々、大霊堂の辺りには、『キューソ』という幻獣が棲んでいた。
 決して大きくはない、せいぜい人間の手のひらに乗る程度の大きさの、可愛らしいネズミ型の幻獣で……チューダもその中の1匹で、最初は小さかったらしい。
 が、何がどう間違ったのか……チューダはその小さな身体に、長い時間をかけて上質なマテリアルをどんどん蓄積させて行き――それと同時に身体が大きくなり、知恵を持つに至り、結果、大幻獣になった。
 大巫女は、そのように聞いているが……それが実際、本当なのかどうかは分からない。
 それもチューダ自身が語った話であったから。
 白龍がまだ健在だった頃、経緯はともかくチューダは確かに大幻獣だ……とは言っていたので、それは事実に違いないのだろうけれど。
 ――そう。この小うるさい物体は、腐っても大幻獣なのだ。
 大巫女としては、それも困った事実だった。
 どんなにうるさくても、無碍に扱う訳にはいかないので……。
 大巫女はもう一度ため息をつくと、床に転がっているチューダを覗き込む。
「そんなに退屈なら、ハンター達でも呼んで幻獣の話でもしてやったらどうだい? あんた、詳しいんだろ?」
「もちろんなのであります! 幻獣について知らないことはないのであります!」
「そうかい。あの子達はこれから、もっと激しい戦いを強いられるだろう。あんたの知識が役に立てば、ハンター達もあんたを幻獣王と認めてくれるかもね」
「なるほど……! それはいい考えなのです! 大巫女! さっさとハンター達を呼ぶがいいのです! このチューダが直々に話をしてあげるのです! あっ! 幻獣王に教えを請うのですから、ちゃんとお菓子とお茶を用意するのですよっ! あと、ブラッシングもしてほしいのであります!」
 むくりと起き上がり、錫をふりふり胸を張るチューダ。
 大巫女は苦笑すると、近くにいた巫女達に声をかける。
「すまないが、ハンター達を呼んでおくれ。腕っ節は強くなくていい。小動物や子供の相手が上手いやつがいいね」
「かしこまりました」


 こうして、ハンターオフィスに、こんな募集要項が張り出されることとなった。
 
 ■(自称)幻獣王主催 勉強会参加者募集!■
 
 場所:聖地『リタティト』大霊堂にて。
 条件:不問。小動物や子供の相手が得意な方歓迎。
 その他:お菓子やお茶を持参のこと。

リプレイ本文

 ハンター達を出迎えたのはやたらと丸っこい大きなネズミ。
 それに、ソフィ・アナセン(ka0556)はそっとその顔を覗き込む。
「はじめましてチューダ様! お招きありがとうございます!!」
「うむ! 良く来たのです!」
 あああ。喋る度に動くマズルが可愛い!
 噂通りのかわいいお姿……! もうドキドキが止まりません……!
 ……っと、いけない。これは依頼だから……。
 高鳴る胸を押さえ、必死に落ち着こうとするソフィ。その後ろからアリア(ka2394)が顔を出す。
「わー! このネズミさん喋ってるー!」
「失礼な! 我輩は幻獣王チューダ様なのですよ!」
「チューダって言うのね。あたしアリアだよー」
「私は鷹藤紅々乃と申します。どうぞ宜しくお願い致しますです! こちらは錺丸です」
 ペットの狛犬と共に深々と頭を下げる鷹藤 紅々乃(ka4862)。
 可愛らしい大幻獣なのです~♪ と思った彼女だったが、失礼に当たるかと思ったので黙っておいた。
「苦しゅうないのです。そこの狛犬も我輩を敬うg……」
 突如途切れるチューダの声。
 幻獣王の匂いをふんふん……と嗅いでいた紅々乃の狛犬は、戴きますと言わんばかりにその頭に噛り付いた。
「きゃあああ!? 錺丸! メッ、なのですよ!」
「ぐるぅ?」
「ダメダメ! チューダさんはご飯じゃないですよおお!」
「そうだよー。お腹壊すかもよー?」
「ああ、チューダ様……! 頭を噛まれてブラブラしている姿も愛らしいです……!」
 慌てて狛犬を引き剥がしにかかる紅々乃を見守るアリアとソフィ。
 チューダが我輩を食べても美味しくないのです! とか喚いているような気がするが、良く聞こえない。
 混沌となる場。そこにすっとクリスティーネ=L‐S(ka3679)が割って入る。
「皆様、仮にも王を名乗られるお方の御前ですよ。慎ましやかになさいませ。……幻獣王よ、お怪我はございませんか?」
「おおお……。お花畑の向こうで手を振る白龍が見えたのですよ……!」
「ご無事の生還何よりです。王たる御身にご無礼仕りました事、仲間に代わりお詫び申し上げます」
「ようやく話が分かる者が来たのです! お前、名は何と言うです?」
「申し遅れました。シェルヴェン家が息女、クリスティーネと申します。本日は幻獣王チューダ様に拝謁の栄誉を賜り、光栄の至りに存じます」
 片膝をつき、丁寧に敬服の礼をとるクリスティーネに、満足そうに頷くチューダ。紅々乃も申し訳なさそうに彼の顔を拭きながら呟く。
「うちの子が本当にごめんなさいです……」
「今回は特別に許してあげるので……」
 そこまで言って、再び途切れるチューダの声。
 円らな目を更に丸くして固まっている幻獣王の目線を追って仲間達も振り返ると、そこにはティーカップを並べる、二足歩行の人間大、しかもタキシード姿の白兎……ロジェ・オデュロー(ka3586)がいて……。
「レディ達、もうすぐお茶会の準備ができるよ」
 もふっ! と愛らしく小首を傾げて言うロジェ。
 ――ふっ。僕とした事が女性のみならず、幻獣王すら魅了してしまったか……!
 勝利を確信してチューダを見るも……何だか様子がおかしい。
「……ツキウサギ? ツキウサギではないですか! いつの間にこっちに出てきたのです!?」
「え……? いえ、僕はロジェ。ツキウサギという名前では……」
 驚愕しているチューダに、もふっ! と反対側に小首を傾げるロジェ。
 この愛らしいウサギに魅了される余り混乱したのかと思ったが、どうやら違うらしい。
 チューダは頷いて続ける。
「ロジェという名のツキウサギなのですね。来ていたなら声をかけて欲しいのです! ところでお前、ハンマーはどこにやったのです?」
「だから、僕の名はツキウサギではないし、ハンマーを持つ趣味もないよ?」
 何だか話が噛み合わない。顔を見合わせるハンター達の元へ、アクセル・ランパード(ka0448)が穏やかな笑顔を浮かべてやって来る。
「お茶の準備が出来ましたよ。立ち話も何ですし、どうぞおかけになって下さい」
 アクセルが今まで静かだったのは、ロジェと共にお茶会の用意をしていたからで……幻獣王は目を輝かせ目にも止まらぬ速さで椅子に滑り込む。
 テーブルの上には、アクセルが用意したナッツ入りクッキー等の歯ごたえのある茶菓子とクリームがたっぷり乗ったケーキ類の他に、紅々乃が持ってきた向日葵の種入りのクッキーにチーズと胡桃のタルトが沢山並んでいた。
 紅々乃はネズミ用のスイーツでなくて大丈夫なのかと一瞬悩んだが、これもやっぱり失礼に当たるかと思って(以下略)。
「チューダ様。何がお好きか分からなかったので、いくつか種類を持ってきてみたのですが……」
 頬を赤らめてお菓子を差し出すソフィ。
 チューダのように、ハッキリと意思疎通出来る動物はリアルブルーにはいなかった。
 こうして話が出来て、なおかつお茶をご一緒できるなんて、本当に夢のようで……。
 彼女が差し出すバナナやりんごを使ったお菓子に、チューダの口から涎がたれる。
「皆のお菓子おいしそうだねー! ねーねー。食べて良い?」
「あっ。こら! これは我輩のお菓子なのです!」
「……チューダ様。真の王たるもの、自分の持ち得るものは広く民に分け与えるものですよ」
「うむ。我輩は真の王なのでお菓子を分けてあげるのです!」
 お菓子に手を伸ばすアリアの手を押し留めたチューダだったが、クリスティーネの進言にあっさり意見を翻す。
 ――やっぱり何というか、こいつ、色々ちょろい。
 アクセルはくすりと笑うと、ティーカップに紅茶を注ぎながら幻獣王を見る。
「チューダさんはお茶、甘い方がお好きですか? そういえば、先程『ツキウサギ』と仰っておられましたが……それは一体何なのでしょう」
「砂糖は2つ入れて欲しいのです! ……ツキウサギは、幻獣なのです。ロジェは違うと言ってますが、まさにそんな姿をしているのです」
「……え? ロジェさんみたいな?」
「……という事は、二足歩行のウサギなのですか?」
 ウサギ男に注がれるハンター達の目線。
 紅々乃とアクセルの問いに、チューダはクッキーを齧りながら頷く。
 曰く、『ツキウサギ』は二足歩行のウサギの姿をした幻獣で、赤い目にふわふわな白い毛を持つものが最も多いが、他の毛色もいるらしい。
 喧嘩っ早いが義理堅く、手には「キネ」と呼ばれるハンマーを持ち、それを振り回して戦うそうだが……。
「ウサギさん! もふもふなの!?」
「ツキウサギさんもお話できるんでしょうか……!? お会いしてみたいです……!」
 その話に目をキラキラさせるアリアとソフィ。
 ――凄く嘘臭いですよね。
 ――しかも胡散臭いです……。
 そんな会話を目線だけで行ったアクセルと紅々乃だったが、口に出したら失礼かと思って(以下略)。
 そして、ロジェは驚きに打ち震えていた。
「何と……! 僕のように愛らしいウサギが他にもいるなんて……!」
 ツキウサギが大量に現れた日には、ロジェのアイデンティティ崩壊の危機である。
 ――いや。僕はそんじょそこらのウサギとは違う。
 そう。僕はナンパうさぎ紳士。全世界の女性の期待を背負うウサギなのだ。
 ぽっと出の二足歩行のウサギに負ける訳がない!
 一人で力説するロジェの横で、クリスティーネが真剣にチューダを覗き込む。
「ツキウサギの所在はお分かりになられるのですか? 現在どうされているのか……ご存知でしたら教えて戴けませんでしょうか」
「我輩もここのところ会ってないのです。最後に会ったのは百年くらい前なのです」
「……百年!? チューダ様は長生きなんですね。あ、もしかして『幻獣王』と呼ばれるほどの知識を得たのは、長い時間を生きていらしたからですか……?」
「うむ。我輩、幻獣を経て大幻獣となり、幻獣王となって永い時を過ごして来ているのです。その間に、新たに生まれた幻獣もいれば、消えて行った幻獣も……色々あったのですよ」
 ソフィの問いに遠い目をするチューダ。そこにアリアがはいっ! と挙手をする。
「ねえねえ。幻獣と幻獣王ってどう違うの?」
「頭のよさが違うのです! 生きている年数も違いますよ!」
「っていうか何で偉いの?」
「博識である上に、マテリアル保有量も多く、あらゆる幻獣より上位の存在だからです」
「へー。あんま偉そうに見えないよね」
「失礼なのです! 我輩偉いのです!」
 地団駄を踏むチューダを宥める紅々乃。ふと思いついた事を口にする。
「チューダさんのご存知の幻獣は、他にどんな方がいるのです?」
「ああ、それは俺も気になりますね」
「そうですね。この先、歪虚との戦いも激しくなると予想されますし、認めてもらい協力を得るために彼らの元へと訪いたいですし」
 そう続けたアクセルとクリスティーネに、うーん……と考え込むチューダ。
 頬袋にケーキを詰め込みながら、考えを巡らせる。
「んーっと。空を舞う大幻獣や水を操る大幻獣……あと、大きい猫がいますよ。我輩、猫苦手なので綺麗さっぱり名前忘れたのです」
「へー。他にはー?」
「一角獣の幻獣に、心当たりはございますか……?」
「んー。忘れたのです!」
 アリアとクリスティーネの問いに胸を張るチューダ。
 全く威張れない返答に苦笑しつつ、アクセルは紅茶を口に運びながら続ける。
「フェンリルがファリフさんを呼んだ時、彼女の刺青が光っていましたが……幻獣と部族には何か関係性があるのですか?」
「辺境部族は何かしらの獣を、部族を守る祖霊として崇めている事が多い事も影響しているのです。
 でも、それだけじゃなのです。ファリフが大精霊の加護を受ける伝説の戦士であるなら、の体の中に眠る力が反応したのかもしれないのです」
 ふむ、と頷く彼。
 幻獣は、進化の過程で強いマテリアルの影響を得た事で通常の動物が変異した存在であると言われている。
 幻獣も元は動物と考えるならば、それらを信仰するものに深い影響を与えるのは自然の流れなのかもしれない――。
「あー! 難しい話をして疲れたのです! 我輩の高級毛皮をもふもふするのです! ブラッシングするのですー!」
「はいっ! 喜んで!!」
「チューダさん、ちょっと毛並みが荒れていますね。軽く暖めたタオルで拭いてからブラッシングしましょうか」
「はーい。マッサージもさせて戴くですよ!」
 突然テーブルにぷっつぷし、短い手足をジタバタし始めたチューダにガタァ! と立ち上がるソフィ。アクセルがタオルを用意している間に、紅々乃がチューダを抱えてモフモフし始めると、アリアもそっと彼に手を伸ばす。
「チューダさまはなんでこんなにもふもふしてるのー?」
「上質なマテリアルをたっぷり含んでいるからなのです」
「マテリアルって毛並みにいいの?」
「多分そうなのです。普通の幻獣の頃よりもふもふ度アップしてるですよ!」
「あの……私も撫でさせて戴いて宜しいですか……? もふもふさせて戴いても……!?」
 ずずいと迫るソフィに腹を見せるチューダ。
 素敵な毛並み……! そしてもっちもちのお腹! ふっくらとした頬袋!
 あああ! か わ い い ! !
 彼女、幻獣王に対する思いが溢れ出してすっかり挙動不審になっている。
 女性陣に囲まれて、きゃっきゃうふふしているチューダを、睨みつける二つの目。
 ロジェは、この傲慢で、自らの愛くるしい見た目に胡坐をかいているネズミに、本当の愛らしさとは何かを叩き込まねばならぬと決意した。
 ――愛らしいウサギと愛らしいネズミ。
 ウサギには、負けられない戦いというものがあるのだ!
「あのね。君ね、自分は可愛いから、簡単に女性を籠絡させられると思ってないかい?」
「ん? 思ってるであります」
「それは良くない!」
「いたっ! 痛いのです! 頬袋引っ張らないで欲しいのです!」
「女性を相手にする時はね、まずこのもふもふで警戒心を解く。そこはグッドだ。けれどそこから先は、ただ愛らしいだけではいけないのだよ! こちらからも! 女性を! 楽しませる! 努力を! 怠らない! これが大事!!!」
「我輩は王なのです! 我輩を楽しませるのは臣下の勤めなのです……!」
「その考えが! 宜しくない! 君はモフモフ紳士失格だ!」
 ビシィ! とロジェに指を突きつけられてショックを受けるチューダ。
 そこに、クリスティーネがそっと膝をついて彼を覗き込む。
「チューダ様。そのお考えにはわたしも賛同致しかねます」
「何故なのです? 王は敬われるべきですよ?」
「それは、敬われる理由があるからです。王は民から搾取し続けるだけの存在であってはなりません。専横に振る舞う王に心寄せる民などいないからです。王はただ一人にて王ではなく、民あっての王なのですから」
 敬うからこそ、あえて非礼を承知で諌めるクリスティーネ。その思いを感じたのか、チューダは黙って彼女を見つめる。
「チューダ様が真に王に相応しきお方となられる日が来られましたら、その時は喜んでこの剣を捧げ、幻獣王に仕える騎士となりましょう。どうぞ、よくお考え下さいませ」
「……分かったのです。お前の言葉、覚えておくのです。我輩が真の王となった暁には、お前を側近にしてやるのです!」
 偉ぶるチューダに、有難き幸せ……と笑みを返すクリスティーネ。
 本当に分かっているのかなぁと思いながら、アクセルは持ってきたタオルで幻獣王の身体を拭き始め……そして、ロジェがこほん、と咳払いをして続ける。
「王の資質はどうだか知らないが、ねずみが可愛いのは否定しない。でも僕のほうがずうっと可愛いんだからね!」
「ツキウサギよりキューソの方が可愛いのですよ」
「何を根拠に!? まあ……。なんだかんだ言いつつ、君とは高め合えそうだし、もふもふ仲間として仲良くなりたいという気持ちもあるよ、うん。でもまあ、僕の隣にいて女性といい仲になれるとは思わない事だね! ……って聞いてないし!?」
「あー。すみません。寝てしまいましたね」
 ガーン! となるロジェに申し訳なさそうに言うアクセル。
 彼のお手入れが余程気持ちよかったのか、チューダはウトウトし始めていた。
「……我輩が真の王になったら……お前をお世話係にしてあげるのですよ。むにゃ……」
「ふふ。ありがとうございます」
 膝の上ですやすやと寝息を立て始めたチューダに笑うアクセル。
 仲間達はその顔を覗き込んで、くすりと笑う。
「チューダさん寝ちゃいましたし、お茶会はお開きですかね……?」
「あたし、チューダさまと一緒にお昼寝する!」
「わ、私も添い寝させて下さい……!」
「お嬢さん達は僕が添い寝してあげよう」
「ロジェさん、セクハラは感心しませんよ」
「何故!?」


 幻獣王とのお茶会は賑やかに過ぎて――。
 楽しい時間は、もう少し続きそうだ。

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重体一覧

参加者一覧

  • 救世の貴公子
    アクセル・ランパード(ka0448
    人間(紅)|18才|男性|聖導士
  • ふわもふマニア
    ソフィ・アナセン(ka0556
    人間(蒼)|26才|女性|魔術師
  • 愛おしき『母』
    アリア(ka2394
    人間(紅)|14才|女性|疾影士
  • 幻獣王のライバル
    ロジェ・オデュロー(ka3586
    エルフ|14才|男性|魔術師
  • 《一途》に想う夢の欠片
    クリスティーネ=L‐S(ka3679
    人間(蒼)|14才|女性|闘狩人
  • 琴瑟調和―響―
    久我 紅々乃(ka4862
    人間(蒼)|15才|女性|舞刀士

サポート一覧

マテリアルリンク参加者一覧

依頼相談掲示板
アイコン 雑談卓
クリスティーネ=L‐S(ka3679
人間(リアルブルー)|14才|女性|闘狩人(エンフォーサー)
最終発言
2015/08/04 01:57:22
アイコン 依頼前の挨拶スレッド
ミリア・クロスフィールド(kz0012
人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人
最終発言
2015/08/01 12:26:11