ゲスト
(ka0000)
本物の戦いを
マスター:松尾京

- シナリオ形態
- ショート
- 難易度
- やや易しい
- オプション
-
- 参加費
1,000
- 参加制限
- -
- 参加人数
- 4~6人
- サポート
- 0~0人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 5日
- 締切
- 2015/08/14 07:30
- 完成日
- 2015/08/22 02:03
みんなの思い出
思い出設定されたOMC商品がありません。
オープニング
まだあどけなさの残る少年が、木刀を振るう。
その剣撃を、祖父は、当たる直前で防いだ。逆に祖父からの攻撃が入ると――少年の木刀は宙を舞った。
「あっ!」
「今のは中々、いい太刀筋じゃったの。だが――まだまだじゃ!」
少年が呆気にとられて、宙を見上げる。祖父の笑い声が響くと同時に……木刀はからん、と地に落ちた。
そしていつものように、少年は悔しげな表情になり――祖父へもう一本、手合わせをお願いするのだった。
「ねえおじいちゃん。どうしたら僕はもっと強くなれるの?」
村の農道を家へと歩きながら、少年、マウロは祖父に聞いた。祖父のロブソンは何度聞かれたかわからぬその質問にからからと笑った。
「方法は一つじゃよ。修行することじゃ」
「いつもそれじゃん」
「答えがわかっているんじゃから、いいじゃろう」
それに、マウロははぁ、とため息をついた。
十歳の少年マウロが、村はずれの野原で祖父と稽古をするのは、一年前から定着した日課であった。
雑魔を倒すハンターをたまたま目撃したマウロが、前から憧れていたハンターへの思いを強め……自分もハンターになりたい! と言い出したためである。
母は『そんな危ない職業……』といった反応だったのだが、祖父ロブソンは、可愛い孫が抱いた夢である、全力でサポートしたいと申し出た。
折しもロブソンは覚醒者として戦士の経験があった。今は引退して農家をやっているが、孫息子を鍛えるためと、最近になって体作りも万全にしていた。
実際のところ、マウロには覚醒者の素質があるようなので、今すぐハンターになるのも不可能ではなかったのだが……そこは親心。ロブソンも母同様、まだ小さい子供を独り立ちさせたくはなかった。
というわけで、マウロがいい年齢になるまでは、農家を手伝いつつ日々鍛錬をする、ということになっていた。
でも、さすがに修行ばかりではマウロも飽きてくるようだ。
これもまた何度もしてきた質問を繰り返した。
「雑魔の退治にいこうよ、おじいちゃん。おじいちゃんもいれば平気でしょ? 戦ってる姿も見てみたいし」
「ううむ……」
ロブソンは唸る。そうかも知れないが……やはり大事な孫を歪虚の前に連れて行くには、まだ抵抗がある。
そのあたりは、マウロが強くなってからにしてもらいたかった。
さりとて、マウロが『本物の戦い』を求める気持ちもわかる。マウロは何よりもハンターの戦う姿に憧れているのだ。
そこで、ロブソンは思いついた。
「そうじゃな……そろそろマウロにも本物の戦いを見てもらう頃かの」
「え、じゃあ、雑魔退治に?」
「いいや。歪虚は危険じゃからな。ハンターを、村に招こう。そしてハンター同士、ここで戦ってもらうんじゃ」
「ハンター同士?」
きょんとんするマウロにロブソンは笑みを見せる。
「おう。歪虚との戦いじゃなくても、本物の戦いはある。ハンターは、近接攻撃に射撃攻撃、魔法……様々な力で戦う上に、正面からだけではなく奇策を弄することもある。それが、両方からぶつかり合うんじゃ。ハンターの、戦士の戦いざまを、目の前で感じるには、これ以上ないかも知れん」
ロブソンが語ると、にわかに、マウロの目にきらきらとした光が宿ってくる。
「ハンターの戦い……見たい!」
「よし、決まれば早速、準備じゃ」
舞台を整えるため、野原へとって返す二人。マウロだけではなく、ロブソンも若き日を思い出すかのように、期待感を胸に抱いていた。
そして……片田舎とも呼べるこの村にハンターを招いて催し物を行うということで、この一家だけでなく、村人みんなが興味を持ち、盛り上がり――
住民総出で舞台が整えられ、まるでお祭り騒ぎのような形で、ハンターが迎えられる事となった。
その剣撃を、祖父は、当たる直前で防いだ。逆に祖父からの攻撃が入ると――少年の木刀は宙を舞った。
「あっ!」
「今のは中々、いい太刀筋じゃったの。だが――まだまだじゃ!」
少年が呆気にとられて、宙を見上げる。祖父の笑い声が響くと同時に……木刀はからん、と地に落ちた。
そしていつものように、少年は悔しげな表情になり――祖父へもう一本、手合わせをお願いするのだった。
「ねえおじいちゃん。どうしたら僕はもっと強くなれるの?」
村の農道を家へと歩きながら、少年、マウロは祖父に聞いた。祖父のロブソンは何度聞かれたかわからぬその質問にからからと笑った。
「方法は一つじゃよ。修行することじゃ」
「いつもそれじゃん」
「答えがわかっているんじゃから、いいじゃろう」
それに、マウロははぁ、とため息をついた。
十歳の少年マウロが、村はずれの野原で祖父と稽古をするのは、一年前から定着した日課であった。
雑魔を倒すハンターをたまたま目撃したマウロが、前から憧れていたハンターへの思いを強め……自分もハンターになりたい! と言い出したためである。
母は『そんな危ない職業……』といった反応だったのだが、祖父ロブソンは、可愛い孫が抱いた夢である、全力でサポートしたいと申し出た。
折しもロブソンは覚醒者として戦士の経験があった。今は引退して農家をやっているが、孫息子を鍛えるためと、最近になって体作りも万全にしていた。
実際のところ、マウロには覚醒者の素質があるようなので、今すぐハンターになるのも不可能ではなかったのだが……そこは親心。ロブソンも母同様、まだ小さい子供を独り立ちさせたくはなかった。
というわけで、マウロがいい年齢になるまでは、農家を手伝いつつ日々鍛錬をする、ということになっていた。
でも、さすがに修行ばかりではマウロも飽きてくるようだ。
これもまた何度もしてきた質問を繰り返した。
「雑魔の退治にいこうよ、おじいちゃん。おじいちゃんもいれば平気でしょ? 戦ってる姿も見てみたいし」
「ううむ……」
ロブソンは唸る。そうかも知れないが……やはり大事な孫を歪虚の前に連れて行くには、まだ抵抗がある。
そのあたりは、マウロが強くなってからにしてもらいたかった。
さりとて、マウロが『本物の戦い』を求める気持ちもわかる。マウロは何よりもハンターの戦う姿に憧れているのだ。
そこで、ロブソンは思いついた。
「そうじゃな……そろそろマウロにも本物の戦いを見てもらう頃かの」
「え、じゃあ、雑魔退治に?」
「いいや。歪虚は危険じゃからな。ハンターを、村に招こう。そしてハンター同士、ここで戦ってもらうんじゃ」
「ハンター同士?」
きょんとんするマウロにロブソンは笑みを見せる。
「おう。歪虚との戦いじゃなくても、本物の戦いはある。ハンターは、近接攻撃に射撃攻撃、魔法……様々な力で戦う上に、正面からだけではなく奇策を弄することもある。それが、両方からぶつかり合うんじゃ。ハンターの、戦士の戦いざまを、目の前で感じるには、これ以上ないかも知れん」
ロブソンが語ると、にわかに、マウロの目にきらきらとした光が宿ってくる。
「ハンターの戦い……見たい!」
「よし、決まれば早速、準備じゃ」
舞台を整えるため、野原へとって返す二人。マウロだけではなく、ロブソンも若き日を思い出すかのように、期待感を胸に抱いていた。
そして……片田舎とも呼べるこの村にハンターを招いて催し物を行うということで、この一家だけでなく、村人みんなが興味を持ち、盛り上がり――
住民総出で舞台が整えられ、まるでお祭り騒ぎのような形で、ハンターが迎えられる事となった。
リプレイ本文
●ルピナスVSメオ
野原に設営された舞台。
集まった村人達は、楽しげな喧騒を生みながらも……これから始まる戦いに、緊張感をも浮かべていた。
そんな中、村人に歓待を受けたハンター達は――早くも、第一試合を始めようとしていた。
舞台へ立つのは、ルピナス(ka0179)と、メオ・C・ウィスタリア(ka3988)。
「メオちゃん、本当にいいのかい?」
舞台を歩みながら、ルピナスは言う。視線の先のメオは、手足に包帯を巻いている――だけだが、その実、重傷を負っていた。
メオは静かに返す。
「黙って見ていろというのも、おかしな話だろう?」
そして中央で止まると、武器を持たずに腕を伸ばす。
「こんな状況だからこその、愉しみというのもある。怪我をしているからといって、動けないわけじゃない」
それは、格闘の構えだ。ルピナスはそれを見て少し、好戦的に笑う。
「戦う以上は、加減はしないよ? 万全の状態で臨めないことは、誰にだってあるからね」
「無用だ。私も、出せる限りの力で行かせてもらう」
メオが答えると――戦いの合図が上がる。
ルピナスはそれと同時に地を蹴った。
「さあてそれじゃあ、踊ろうか」
正面で向かい合う形から、まずはルピナスが接近した。メオは、様子見をするように、ほぼ同時に下がるが――ルピナスはそれに追いすがる。
「逃さないよっ」
力でぶつかり合えば、さすがに勝負にはならない。だからこの戦いに関しては、打撃を当てた部位によるポイント制で勝敗を決めることになっていた。
無論両者は覚醒せず、ルピナスに関しては、足技だけで戦う。
それでも攻撃に関しては躊躇なく――ルピナスは高い前蹴りで頭部を狙った。
「……そのタイミングを待っていた」
そこでメオが、斜め前へ出る。蹴りを躱すと同時に、体を素速く回す。
打ち込んだのは、裏拳。高い位置への攻撃に、ルピナスはわずかに反応が遅れ……頭部に痛打。体が倒れかかる程の衝撃を喰らった。
観衆がわっと声を上げると同時、メオは更なる突きを狙うが――ルピナスは自身が倒れそうになる勢いを活かすように足を出し、拳を相殺。距離を取った。
武器を持たぬ二人の、予想を超えた攻防に……村人達は、どよめいている。
二人は見合った。
「怪我してても、強いね。メオちゃんは」
「組手は、昔に嫌と言うほどやったんだ。それだけのことだろう」
メオが言うと――ルピナスは楽しげに再び、攻める。それはまたも、上段の蹴り。
モーションが小さいと見ると、メオはぎりぎりで回避し、すかさず中段蹴りを放つ。だが、今度はそれを予期していたのはルピナスの方だ。
足で完全に防御すると同時、勢いのままに回転し――上段の回し蹴り。メオの頭部を直撃した。
「……っ」
メオは足元がふらつく。ルピナスはそのまま行動を許さず、回転を続けるようにメオの足を払った。
倒れるメオの背後は、木。続くルピナスの前蹴りを、メオは体で受けるしかなかった。状態は、防戦と言ってよかった。
「ほらほら、守ってるばかりじゃだめだよ」
「……わかっているさ」
ルピナスに答えながら――メオはしかし、どこまでも冷静だった。
「体は中々言うことを聞いてくれない、が……これも、想定内だ」
小さく呟くと、狭い空間の中で、体を回転させ――正面から来た蹴りを、裏回し蹴りではじき返す。くっ、とルピナスが声を上げたところに、メオはさらに肉迫。上段の突きを放った。
巧みな攻撃――だが、ルピナスもそれを、逆の足を大きく上げて受け止める。
しかしそれで終わりではない。メオは、攻撃を相殺されると同時に手の力は抜き、足に意識を集中させ、中段の回し蹴りを脇腹に叩き込んだ。
今度は、直撃。喰らったルピナスは――それでも、笑みを浮かべていた。
即座に、蹴りを打ち返す。
「楽しい、楽しい、楽しい!」
だって、こんなにも、死に物狂いなのだから、と。
ハンターとは、なにか。覚醒の能力を指すのだろうか?
「それだけじゃ、ないはずだ。ハンターの力、強さは――いつだって心にある『何か』なはずだろう?」
ルピナスは思う。村人が息を呑んで、戦いを見守っている、それが何よりの証拠じゃないか、と。
「さあ、賭けようか。俺と君の譲れないものを――どちらがより強いのかをさぁっ!」
「いいだろう――」
メオは瞬間、的確なカウンターをしかけた。勢いの乗った、中段の回し蹴り。
それを正面から受けながら……ルピナスは退かなかった。懐へ入り、前蹴りを放つ。
それは、心臓部へ命中。決勝点となり――試合はルピナスの勝ちで決着した。
「久しぶりの組手は楽しかったよ。ありがとう、ルピナス」
「僕の方こそ。楽しい時間を、ありがとう」
メオの言葉にルピナスが答え――二人は軽く握手をして、舞台から降りる。
脇に設営されたテントの中の……主賓席に安置されていたパペット、たかし丸を取り戻して――
メオは、ルピナスと共に、静かに次の試合を眺めはじめた。
●ディアドラVSロイド
二試合目。舞台に上るのは、ディアドラ・ド・デイソルクス(ka0271)とロイド・ブラック(ka0408)だ。
「では、よろしく頼むぞ!」
舞台の中心に仁王立ちして言うディアドラに、ロイドは頷いた。
「うむ。実力で言えば、お嬢さんの方が上だろう。いい勝負をするために、こちらは少々、謀略を以てお相手させて頂くと思うが」
「いいだろう。ボクは正面から受けて立つぞ!」
ディアドラが覚醒し、体に白光を纏うと――
ロイドも覚醒。無表情な仮面と道化仮面、それぞれの紋章から成る幻像を、右手と左手に装着する。
ロイドが位置についたところで……試合は、始まった。
「よし。大王たるボクの戦い、その目に焼き付けるのだ!」
村人達が注目する中、ディアドラは盾を構えると、正面へ向けてまっすぐ進軍する。北側中央の木の方向だ。
ロイドは、その木の陰に隠れる形を取っている。
ロイドにとっては、実力差は了承済みのつもりである。だが、もし実戦なら、実力差のある敵だからと退くことは出来ない。
だからこその、作戦だ。
「まずは――様子見だ」
射程に入ったところで、ロイドはアルケミストデバイスを介し――機導砲を行使した。
弾ける閃光。ディアドラがむっ、と声を上げると同時に、一条の光が命中するが……ディアドラは、それを盾で防ぎきっていた。
「中々の威力だな! だがボクにはまだまだ効かないぞ!」
「ふむ……簡単にはいかぬ、か」
ロイドは後退。ディアドラを誘導するように、北東側の木の付近まで移動した。
ディアドラはそのまま追った。そして、追い詰める様な位置に立ってもロイドが反撃しないのを見て、自ら攻める。木の陰にいるロイドへ肉迫し、騎士剣で薙ぎ払った。
ロイドは、その攻撃がうまく木に当たるように、位置取っていた。
木の切断が狙いだったが――しかし、木の一部が斬られつつも、そこまでは至らない。ディアドラの狙いも正確で、ロイドにもダメージを与えていた。
「――それでも、利用する価値はあったな」
障害物を巻き込んだことで、ディアドラにかすかな隙は生まれていた。ロイドはその間に回り込んで、ディアドラにエレクトリックショックを直撃させた。
「これなら、どうか……?」
雷撃が爆ぜるのと同時に、ロイドは一歩引くが――直後、目を見開く。
ディアドラは地を蹴って、ロイドへと再び急接近していた。
大きく踏み込みながら騎士剣を突き出し――刺突一閃。真正面から、ロイドに強烈な一撃を叩き込んだ。
「少々気を抜いたが……こんなもので倒れるボクではないぞ!」
ロイドはたたらを踏む。ディアドラはその抵抗力で、ロイドの狙う麻痺からほぼ一瞬で回復していた。
「想像以上に頑丈なお嬢さん、というわけだな……」
その間にも、ディアドラは攻撃を狙う。ロイドはとっさに、ブラストナックルの爆発と同時に距離を取った。
ロイドとディアドラは、一度少々の距離を置いて向き合う。
「もう一度、試してみるか――」
そして、ロイドは呟くと、走り込む。ディアドラは剣を振り下ろすが――ロイドは防御障壁で受けながら、強引に接近した。
むっ、とディアドラが驚く一瞬の間隙を突いて……ロイドは再び、エレクトリックショック。雷撃を直撃させた。
ディアドラは、衝撃に一瞬ふらつく。だが――やはり、すぐに体勢を立てなおした。
逆に、ロイドを間近から薙ぎ払う。
「えいっ!」
「くっ――やはり、効かぬか」
苛烈な斬撃。その威力に少々眉をひそめつつ……ロイドは後退した。
機導砲を放って牽制し、さらに距離を広げると……今度は南側へ移動し、ディアドラを誘い込もうとする。
ディアドラが追っていくと――ロイドは素速く木から回り込み、逆にディアドラの後ろを取った。
「いい手段ではないが……これなら、どうか」
ロイドはそのまま、体当たりでディアドラのみを足場の悪いところへ押し込もうとする。
だが、ディアドラはそれにも反応し、体当たりを盾で防いだ。
そのまま、ロイドへ刺突攻撃。防御障壁を展開させて威力を軽減するロイドだが――それでも、体力が残りわずかになっていた。
ロイドは下がりながら、機導砲を放つ。それは盾をかすめ、ディアドラの体に命中するが――ディアドラはそれでも健常だった。
攻撃を正面から受け、なおも倒れずにいることで、大王というものがどういうものかを知らしめる。そんな意志どおりに……ディアドラはロイドへ、斬撃を喰らわせる。
ロイドが膝をつくのが、決着の合図だった。
試合が終わると、村人の拍手の中、二人は握手をした。
「互いに、いい戦いが出来たな!」
「ありがとう。是非また、挑ませていただきたいものだ」
ロイドが笑みを浮かべて答えると――二人は舞台を降り、観戦に移った。
●フェリルVSシェルミ
最後の試合。フェリル・L・サルバ(ka4516)と、シェルミ=K=シュルシュタット(ka3047)が舞台へ上がる。
フェリルは場の中央に位置取った。シェルミは多少の距離を置いた場所を、フェリルを見ながら、楽しげな振る舞いで歩き回っている。
「さぁさぁさぁ、超いけめんなふぇりるん、やろうぜやっちゃおうぜ蹴ったり刺したり殴ったり絞殺したりされたりしちゃったりさぁ!!」
「お、おう……まあ、存分にやろう」
フェリルは答えつつ、妖剣を構えた。
「……さて、戦闘なんて久々だけど、大丈夫かな?」
フェリルが心配するように呟いたところで――試合開始の合図が上がる。
「お? 始まった? 始まったのか?」
「もう始まってるぜ」
フェリルはシェルミに答えながらも、覚醒した。黒い霧と共に顔と手の一部が白骨化した幻影が現れ、目は紅く染まってゆく。
対してシェルミも髪が灰色になり、その存在感が薄ぼんやりと変化してくる。この二者の対峙は、どこか、現実離れした様相を呈している。
「先に来るか? こっちから行くか? どっちでもいいぜ? なぁ――」
「じゃあ、こっちから行かせてもらうよ」
フェリルは言うと同時、地を蹴った。そのまま間合いを詰めるように前進する――と。
「待てねぇから俺からも行っちゃうね」
シェルミもほとんど同時に、素速く前進している。その移動で、一気に二人の距離はほぼゼロとなる。
シェルミはフェリルを目の前に、仮面越しに笑った。
「なぁ吃驚した? 吃驚した?」
「ああ、驚いたよっ……!」
言いながらも、フェリルは既に剣を振り下ろしている。しかし、シェルミもそれを予見していて、今度は翻弄するように下がりながら避けた。
一旦距離を取ろうとするシェルミを……フェリルも、簡単には逃さない。
素速く追い詰め、再度、間合いに収める。正面から、スラッシュエッジを叩き込んだ。
シェルミは回避しそびれ、その斬撃に一度ふらついた。
体から流れた血を見ると、どこか喜々として体を震わせる。
「あぁ血が出てるなぁ、血が出てるってことはよぉ……怪我したってことだよなぁたまんねぇなぁ!」
「これから、互いにもっと酷くなるかもよ――」
フェリルはそこから続けざまに剣を振るう。シェルミはしかし、笑い声を上げながら、それを紙一重で躱した。
「そりゃ楽しみだなぁ、ほらふぇりるん、俺が避けられないような一撃をくれよ!」
あえて挑発するかのようなシェルミの言葉。フェリルは追いすがって斬りかかるが――シェルミはそこで、逆にスラッシュエッジを放つ。
「――っく!」
フェリルはとっさに防御をするが、完全には防げない。フェリルの体からもまた、血がわずかに滴った。
それは戦況が一方的ではないという証左だったが――フェリルには、笑顔が浮かんでいる。フェリルもまた、傷が出来ることでぞくりとこみ上げてくるものがあった。
フェリルはそこで止まらず、即反撃に移る。虚を突くように足を出し、シェルミの足を引っかけた。
「おっ?」
ここまで北側へと徐々に移動していて、そこはちょうど足場が悪くなるところ。シェルミはフェリルの狙い通りになる形で転倒する。
フェリルはそこへ、飛びかかり、斬撃。深い一撃を与えた。
くあっ、と声を上げながら、しかしシェルミに滲むのは喜びの感情だった。大きなダメージを受けながらも、ほとんど同時に、フェリルへナイフを突き刺している。
「なぁふぇりるん。こうして、殴って殴られて刺して刺されて、ぶっ殺してぶっ殺されてしてたら、勝ち負けだなんてナンセンスな事は言ってられないくらいに超はっっっっっっっっぴー! だと思うんだよな。どうよ? どうよ?」
「あぁ、俺もそう思うよ。傷つけ合うのって、楽しいよなぁ」
互いに刃物を向け合い、血を流しながら、二人は小さく笑い合う。村人達はそれを心配そうに見つめながらも、どこか近寄りがたい雰囲気を感じ取っているのだった。
フェリルは、シェルミの追撃を後退して回避し――距離を置いたところでナイフを投擲、的確に命中させた。
「あぁ、最高だなぁ、ふぇりるんもっと刺せよ! 刺して、斬ってくれよ!!」
シェルミは前進しながらナイフを突き出す。フェリルはうまく躱しながら――フェイントをかけ、シェルミの動きを一瞬崩す。同時に、懐へ飛び込んでいた。
「わかってるって」
フェリルは妖剣を大振りに、スラッシュエッジ。シェルミが倒れると――そこで試合終了となった。
「なあふぇりるん、怪我は兄貴に治してもらおうぜ、な?」
「わかったから、まずは舞台から降りようぜ」
フェリルは、シェルミに肩を貸して舞台から降りた。二人が無事とわかると、村人も拍手で迎えた。
村人達は――主催の老人や、その孫の少年も含め――皆、ハンターたちの様々な戦いに、満足しているようだった。
その後、ハンターを食事や踊りなどでさらにもてなし――催しは幕を閉じたのだった。
野原に設営された舞台。
集まった村人達は、楽しげな喧騒を生みながらも……これから始まる戦いに、緊張感をも浮かべていた。
そんな中、村人に歓待を受けたハンター達は――早くも、第一試合を始めようとしていた。
舞台へ立つのは、ルピナス(ka0179)と、メオ・C・ウィスタリア(ka3988)。
「メオちゃん、本当にいいのかい?」
舞台を歩みながら、ルピナスは言う。視線の先のメオは、手足に包帯を巻いている――だけだが、その実、重傷を負っていた。
メオは静かに返す。
「黙って見ていろというのも、おかしな話だろう?」
そして中央で止まると、武器を持たずに腕を伸ばす。
「こんな状況だからこその、愉しみというのもある。怪我をしているからといって、動けないわけじゃない」
それは、格闘の構えだ。ルピナスはそれを見て少し、好戦的に笑う。
「戦う以上は、加減はしないよ? 万全の状態で臨めないことは、誰にだってあるからね」
「無用だ。私も、出せる限りの力で行かせてもらう」
メオが答えると――戦いの合図が上がる。
ルピナスはそれと同時に地を蹴った。
「さあてそれじゃあ、踊ろうか」
正面で向かい合う形から、まずはルピナスが接近した。メオは、様子見をするように、ほぼ同時に下がるが――ルピナスはそれに追いすがる。
「逃さないよっ」
力でぶつかり合えば、さすがに勝負にはならない。だからこの戦いに関しては、打撃を当てた部位によるポイント制で勝敗を決めることになっていた。
無論両者は覚醒せず、ルピナスに関しては、足技だけで戦う。
それでも攻撃に関しては躊躇なく――ルピナスは高い前蹴りで頭部を狙った。
「……そのタイミングを待っていた」
そこでメオが、斜め前へ出る。蹴りを躱すと同時に、体を素速く回す。
打ち込んだのは、裏拳。高い位置への攻撃に、ルピナスはわずかに反応が遅れ……頭部に痛打。体が倒れかかる程の衝撃を喰らった。
観衆がわっと声を上げると同時、メオは更なる突きを狙うが――ルピナスは自身が倒れそうになる勢いを活かすように足を出し、拳を相殺。距離を取った。
武器を持たぬ二人の、予想を超えた攻防に……村人達は、どよめいている。
二人は見合った。
「怪我してても、強いね。メオちゃんは」
「組手は、昔に嫌と言うほどやったんだ。それだけのことだろう」
メオが言うと――ルピナスは楽しげに再び、攻める。それはまたも、上段の蹴り。
モーションが小さいと見ると、メオはぎりぎりで回避し、すかさず中段蹴りを放つ。だが、今度はそれを予期していたのはルピナスの方だ。
足で完全に防御すると同時、勢いのままに回転し――上段の回し蹴り。メオの頭部を直撃した。
「……っ」
メオは足元がふらつく。ルピナスはそのまま行動を許さず、回転を続けるようにメオの足を払った。
倒れるメオの背後は、木。続くルピナスの前蹴りを、メオは体で受けるしかなかった。状態は、防戦と言ってよかった。
「ほらほら、守ってるばかりじゃだめだよ」
「……わかっているさ」
ルピナスに答えながら――メオはしかし、どこまでも冷静だった。
「体は中々言うことを聞いてくれない、が……これも、想定内だ」
小さく呟くと、狭い空間の中で、体を回転させ――正面から来た蹴りを、裏回し蹴りではじき返す。くっ、とルピナスが声を上げたところに、メオはさらに肉迫。上段の突きを放った。
巧みな攻撃――だが、ルピナスもそれを、逆の足を大きく上げて受け止める。
しかしそれで終わりではない。メオは、攻撃を相殺されると同時に手の力は抜き、足に意識を集中させ、中段の回し蹴りを脇腹に叩き込んだ。
今度は、直撃。喰らったルピナスは――それでも、笑みを浮かべていた。
即座に、蹴りを打ち返す。
「楽しい、楽しい、楽しい!」
だって、こんなにも、死に物狂いなのだから、と。
ハンターとは、なにか。覚醒の能力を指すのだろうか?
「それだけじゃ、ないはずだ。ハンターの力、強さは――いつだって心にある『何か』なはずだろう?」
ルピナスは思う。村人が息を呑んで、戦いを見守っている、それが何よりの証拠じゃないか、と。
「さあ、賭けようか。俺と君の譲れないものを――どちらがより強いのかをさぁっ!」
「いいだろう――」
メオは瞬間、的確なカウンターをしかけた。勢いの乗った、中段の回し蹴り。
それを正面から受けながら……ルピナスは退かなかった。懐へ入り、前蹴りを放つ。
それは、心臓部へ命中。決勝点となり――試合はルピナスの勝ちで決着した。
「久しぶりの組手は楽しかったよ。ありがとう、ルピナス」
「僕の方こそ。楽しい時間を、ありがとう」
メオの言葉にルピナスが答え――二人は軽く握手をして、舞台から降りる。
脇に設営されたテントの中の……主賓席に安置されていたパペット、たかし丸を取り戻して――
メオは、ルピナスと共に、静かに次の試合を眺めはじめた。
●ディアドラVSロイド
二試合目。舞台に上るのは、ディアドラ・ド・デイソルクス(ka0271)とロイド・ブラック(ka0408)だ。
「では、よろしく頼むぞ!」
舞台の中心に仁王立ちして言うディアドラに、ロイドは頷いた。
「うむ。実力で言えば、お嬢さんの方が上だろう。いい勝負をするために、こちらは少々、謀略を以てお相手させて頂くと思うが」
「いいだろう。ボクは正面から受けて立つぞ!」
ディアドラが覚醒し、体に白光を纏うと――
ロイドも覚醒。無表情な仮面と道化仮面、それぞれの紋章から成る幻像を、右手と左手に装着する。
ロイドが位置についたところで……試合は、始まった。
「よし。大王たるボクの戦い、その目に焼き付けるのだ!」
村人達が注目する中、ディアドラは盾を構えると、正面へ向けてまっすぐ進軍する。北側中央の木の方向だ。
ロイドは、その木の陰に隠れる形を取っている。
ロイドにとっては、実力差は了承済みのつもりである。だが、もし実戦なら、実力差のある敵だからと退くことは出来ない。
だからこその、作戦だ。
「まずは――様子見だ」
射程に入ったところで、ロイドはアルケミストデバイスを介し――機導砲を行使した。
弾ける閃光。ディアドラがむっ、と声を上げると同時に、一条の光が命中するが……ディアドラは、それを盾で防ぎきっていた。
「中々の威力だな! だがボクにはまだまだ効かないぞ!」
「ふむ……簡単にはいかぬ、か」
ロイドは後退。ディアドラを誘導するように、北東側の木の付近まで移動した。
ディアドラはそのまま追った。そして、追い詰める様な位置に立ってもロイドが反撃しないのを見て、自ら攻める。木の陰にいるロイドへ肉迫し、騎士剣で薙ぎ払った。
ロイドは、その攻撃がうまく木に当たるように、位置取っていた。
木の切断が狙いだったが――しかし、木の一部が斬られつつも、そこまでは至らない。ディアドラの狙いも正確で、ロイドにもダメージを与えていた。
「――それでも、利用する価値はあったな」
障害物を巻き込んだことで、ディアドラにかすかな隙は生まれていた。ロイドはその間に回り込んで、ディアドラにエレクトリックショックを直撃させた。
「これなら、どうか……?」
雷撃が爆ぜるのと同時に、ロイドは一歩引くが――直後、目を見開く。
ディアドラは地を蹴って、ロイドへと再び急接近していた。
大きく踏み込みながら騎士剣を突き出し――刺突一閃。真正面から、ロイドに強烈な一撃を叩き込んだ。
「少々気を抜いたが……こんなもので倒れるボクではないぞ!」
ロイドはたたらを踏む。ディアドラはその抵抗力で、ロイドの狙う麻痺からほぼ一瞬で回復していた。
「想像以上に頑丈なお嬢さん、というわけだな……」
その間にも、ディアドラは攻撃を狙う。ロイドはとっさに、ブラストナックルの爆発と同時に距離を取った。
ロイドとディアドラは、一度少々の距離を置いて向き合う。
「もう一度、試してみるか――」
そして、ロイドは呟くと、走り込む。ディアドラは剣を振り下ろすが――ロイドは防御障壁で受けながら、強引に接近した。
むっ、とディアドラが驚く一瞬の間隙を突いて……ロイドは再び、エレクトリックショック。雷撃を直撃させた。
ディアドラは、衝撃に一瞬ふらつく。だが――やはり、すぐに体勢を立てなおした。
逆に、ロイドを間近から薙ぎ払う。
「えいっ!」
「くっ――やはり、効かぬか」
苛烈な斬撃。その威力に少々眉をひそめつつ……ロイドは後退した。
機導砲を放って牽制し、さらに距離を広げると……今度は南側へ移動し、ディアドラを誘い込もうとする。
ディアドラが追っていくと――ロイドは素速く木から回り込み、逆にディアドラの後ろを取った。
「いい手段ではないが……これなら、どうか」
ロイドはそのまま、体当たりでディアドラのみを足場の悪いところへ押し込もうとする。
だが、ディアドラはそれにも反応し、体当たりを盾で防いだ。
そのまま、ロイドへ刺突攻撃。防御障壁を展開させて威力を軽減するロイドだが――それでも、体力が残りわずかになっていた。
ロイドは下がりながら、機導砲を放つ。それは盾をかすめ、ディアドラの体に命中するが――ディアドラはそれでも健常だった。
攻撃を正面から受け、なおも倒れずにいることで、大王というものがどういうものかを知らしめる。そんな意志どおりに……ディアドラはロイドへ、斬撃を喰らわせる。
ロイドが膝をつくのが、決着の合図だった。
試合が終わると、村人の拍手の中、二人は握手をした。
「互いに、いい戦いが出来たな!」
「ありがとう。是非また、挑ませていただきたいものだ」
ロイドが笑みを浮かべて答えると――二人は舞台を降り、観戦に移った。
●フェリルVSシェルミ
最後の試合。フェリル・L・サルバ(ka4516)と、シェルミ=K=シュルシュタット(ka3047)が舞台へ上がる。
フェリルは場の中央に位置取った。シェルミは多少の距離を置いた場所を、フェリルを見ながら、楽しげな振る舞いで歩き回っている。
「さぁさぁさぁ、超いけめんなふぇりるん、やろうぜやっちゃおうぜ蹴ったり刺したり殴ったり絞殺したりされたりしちゃったりさぁ!!」
「お、おう……まあ、存分にやろう」
フェリルは答えつつ、妖剣を構えた。
「……さて、戦闘なんて久々だけど、大丈夫かな?」
フェリルが心配するように呟いたところで――試合開始の合図が上がる。
「お? 始まった? 始まったのか?」
「もう始まってるぜ」
フェリルはシェルミに答えながらも、覚醒した。黒い霧と共に顔と手の一部が白骨化した幻影が現れ、目は紅く染まってゆく。
対してシェルミも髪が灰色になり、その存在感が薄ぼんやりと変化してくる。この二者の対峙は、どこか、現実離れした様相を呈している。
「先に来るか? こっちから行くか? どっちでもいいぜ? なぁ――」
「じゃあ、こっちから行かせてもらうよ」
フェリルは言うと同時、地を蹴った。そのまま間合いを詰めるように前進する――と。
「待てねぇから俺からも行っちゃうね」
シェルミもほとんど同時に、素速く前進している。その移動で、一気に二人の距離はほぼゼロとなる。
シェルミはフェリルを目の前に、仮面越しに笑った。
「なぁ吃驚した? 吃驚した?」
「ああ、驚いたよっ……!」
言いながらも、フェリルは既に剣を振り下ろしている。しかし、シェルミもそれを予見していて、今度は翻弄するように下がりながら避けた。
一旦距離を取ろうとするシェルミを……フェリルも、簡単には逃さない。
素速く追い詰め、再度、間合いに収める。正面から、スラッシュエッジを叩き込んだ。
シェルミは回避しそびれ、その斬撃に一度ふらついた。
体から流れた血を見ると、どこか喜々として体を震わせる。
「あぁ血が出てるなぁ、血が出てるってことはよぉ……怪我したってことだよなぁたまんねぇなぁ!」
「これから、互いにもっと酷くなるかもよ――」
フェリルはそこから続けざまに剣を振るう。シェルミはしかし、笑い声を上げながら、それを紙一重で躱した。
「そりゃ楽しみだなぁ、ほらふぇりるん、俺が避けられないような一撃をくれよ!」
あえて挑発するかのようなシェルミの言葉。フェリルは追いすがって斬りかかるが――シェルミはそこで、逆にスラッシュエッジを放つ。
「――っく!」
フェリルはとっさに防御をするが、完全には防げない。フェリルの体からもまた、血がわずかに滴った。
それは戦況が一方的ではないという証左だったが――フェリルには、笑顔が浮かんでいる。フェリルもまた、傷が出来ることでぞくりとこみ上げてくるものがあった。
フェリルはそこで止まらず、即反撃に移る。虚を突くように足を出し、シェルミの足を引っかけた。
「おっ?」
ここまで北側へと徐々に移動していて、そこはちょうど足場が悪くなるところ。シェルミはフェリルの狙い通りになる形で転倒する。
フェリルはそこへ、飛びかかり、斬撃。深い一撃を与えた。
くあっ、と声を上げながら、しかしシェルミに滲むのは喜びの感情だった。大きなダメージを受けながらも、ほとんど同時に、フェリルへナイフを突き刺している。
「なぁふぇりるん。こうして、殴って殴られて刺して刺されて、ぶっ殺してぶっ殺されてしてたら、勝ち負けだなんてナンセンスな事は言ってられないくらいに超はっっっっっっっっぴー! だと思うんだよな。どうよ? どうよ?」
「あぁ、俺もそう思うよ。傷つけ合うのって、楽しいよなぁ」
互いに刃物を向け合い、血を流しながら、二人は小さく笑い合う。村人達はそれを心配そうに見つめながらも、どこか近寄りがたい雰囲気を感じ取っているのだった。
フェリルは、シェルミの追撃を後退して回避し――距離を置いたところでナイフを投擲、的確に命中させた。
「あぁ、最高だなぁ、ふぇりるんもっと刺せよ! 刺して、斬ってくれよ!!」
シェルミは前進しながらナイフを突き出す。フェリルはうまく躱しながら――フェイントをかけ、シェルミの動きを一瞬崩す。同時に、懐へ飛び込んでいた。
「わかってるって」
フェリルは妖剣を大振りに、スラッシュエッジ。シェルミが倒れると――そこで試合終了となった。
「なあふぇりるん、怪我は兄貴に治してもらおうぜ、な?」
「わかったから、まずは舞台から降りようぜ」
フェリルは、シェルミに肩を貸して舞台から降りた。二人が無事とわかると、村人も拍手で迎えた。
村人達は――主催の老人や、その孫の少年も含め――皆、ハンターたちの様々な戦いに、満足しているようだった。
その後、ハンターを食事や踊りなどでさらにもてなし――催しは幕を閉じたのだった。
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対戦相手の相談とか メオ・C・ウィスタリア(ka3988) 人間(リアルブルー)|23才|女性|闘狩人(エンフォーサー) |
最終発言 2015/08/13 23:23:47 |
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依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2015/08/10 01:07:48 |