ゲスト
(ka0000)
【絵本】色彩の森
マスター:風亜智疾

- シナリオ形態
- ショート
- 難易度
- 普通
- オプション
-
- 参加費
1,000
- 参加制限
- -
- 参加人数
- 4~8人
- サポート
- 0~0人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 5日
- 締切
- 2015/09/09 22:00
- 完成日
- 2015/09/22 18:38
このシナリオは5日間納期が延長されています。
みんなの思い出
思い出設定されたOMC商品がありません。
オープニング
■彼女の『色』
世に出た2冊の絵本。それは作者であるヴェロニカの想像を超える人気を得るものになった。
元々絵本作家、といっても有名なわけではなく。
自己満足に近い細々とした活動だったのだ。
けれども、様々なハンターと出逢い。そして再び戦場へと戻った『彼』から新しい話を聴き。
紡ぎだす物語は、今や様々な人の元で様々な時間を彩っている。
「本当、何があるか分からないのが人生よね」
スケッチブックを片手に微笑みつつ、彼女はそっと目を閉じる。
雑魔に襲われ、もう二度と走れないと町医者に告げられたあの頃。
世界は全ての色を失ったように思えた。
自由に出歩くことも出来ず、ただ部屋のベッドの上で過ごすだけの日々。
これではまるで、呼吸をしつつ死んでいるようだ。
色褪せることも許されない、色のない世界。
その世界に、不器用ながらも少しずつ色を戻していったのが『彼』。
そして今、沢山の色を与えてくれるのが『ハンター』と呼ばれる人たち。
そっと瞳を開く。
相変わらず自分は、自分の思う通りに動くことは出来ない。
けれど、それでもいいのだと思えるようになったのは、出逢ってきた彼らのおかげだ。
「……確か。近頃とても大変な戦いをしてる、って聞いたわね」
耳に入ってくるのは、外を出歩くことの出来ないヴェロニカにとって想像もできない状況。
怪我をした人が沢山いるらしい。
戦いはとても苛烈で、彼らは傷つきながらも戦うことをやめず、勝つことを諦めない。
そうした文字通り『命を賭した』彼らがあるから、今の自分たちの生活があるのだ。
それを思うと、ヴェロニカはたまらなくなる。
一体どれだけの人間が、彼らのその日々を知っているのだろうと。
どれだけの人間が、彼らへ日々感謝し生活しているのだろうと。
―だから。
■色彩の森へ
「慰安、ですか?」
「あ、いえ。そこまで大したことじゃないんです。どちらかというと、護衛というかなんというか」
首を傾げる受付の人間に、慌てたように両手を振ってヴェロニカは言葉を続ける。
「私は見ての通り、足が悪いので。それに、向かう先に怖いものがいないとも限らないでしょう? だから、同行をお願いしたいんです」
目指すのは、この時期不思議な花の咲く森。
日中でもふわふわと浮くように光が舞う、幻想的な風景が見られるらしい。
今のところ、物騒な噂を聞いたこともない場所だ。
ここならきっと、敵と戦うこともなくゆっくりと景色を満喫してもらえるだろう。
と、こんな理由で依頼を出すなど、この忙しい時期に。と思われやしないだろうか。
「それでは、その森までの護衛依頼、という形で受領しますね」
微笑んだ受付の人間に、ヴェロニカはほっと息を吐いて頭を下げるのだった。
世に出た2冊の絵本。それは作者であるヴェロニカの想像を超える人気を得るものになった。
元々絵本作家、といっても有名なわけではなく。
自己満足に近い細々とした活動だったのだ。
けれども、様々なハンターと出逢い。そして再び戦場へと戻った『彼』から新しい話を聴き。
紡ぎだす物語は、今や様々な人の元で様々な時間を彩っている。
「本当、何があるか分からないのが人生よね」
スケッチブックを片手に微笑みつつ、彼女はそっと目を閉じる。
雑魔に襲われ、もう二度と走れないと町医者に告げられたあの頃。
世界は全ての色を失ったように思えた。
自由に出歩くことも出来ず、ただ部屋のベッドの上で過ごすだけの日々。
これではまるで、呼吸をしつつ死んでいるようだ。
色褪せることも許されない、色のない世界。
その世界に、不器用ながらも少しずつ色を戻していったのが『彼』。
そして今、沢山の色を与えてくれるのが『ハンター』と呼ばれる人たち。
そっと瞳を開く。
相変わらず自分は、自分の思う通りに動くことは出来ない。
けれど、それでもいいのだと思えるようになったのは、出逢ってきた彼らのおかげだ。
「……確か。近頃とても大変な戦いをしてる、って聞いたわね」
耳に入ってくるのは、外を出歩くことの出来ないヴェロニカにとって想像もできない状況。
怪我をした人が沢山いるらしい。
戦いはとても苛烈で、彼らは傷つきながらも戦うことをやめず、勝つことを諦めない。
そうした文字通り『命を賭した』彼らがあるから、今の自分たちの生活があるのだ。
それを思うと、ヴェロニカはたまらなくなる。
一体どれだけの人間が、彼らのその日々を知っているのだろうと。
どれだけの人間が、彼らへ日々感謝し生活しているのだろうと。
―だから。
■色彩の森へ
「慰安、ですか?」
「あ、いえ。そこまで大したことじゃないんです。どちらかというと、護衛というかなんというか」
首を傾げる受付の人間に、慌てたように両手を振ってヴェロニカは言葉を続ける。
「私は見ての通り、足が悪いので。それに、向かう先に怖いものがいないとも限らないでしょう? だから、同行をお願いしたいんです」
目指すのは、この時期不思議な花の咲く森。
日中でもふわふわと浮くように光が舞う、幻想的な風景が見られるらしい。
今のところ、物騒な噂を聞いたこともない場所だ。
ここならきっと、敵と戦うこともなくゆっくりと景色を満喫してもらえるだろう。
と、こんな理由で依頼を出すなど、この忙しい時期に。と思われやしないだろうか。
「それでは、その森までの護衛依頼、という形で受領しますね」
微笑んだ受付の人間に、ヴェロニカはほっと息を吐いて頭を下げるのだった。
リプレイ本文
■光へのみちゆき
「だいじょうぶ? さむくない?」
「あれ以来馬には乗っていないということでしたので。少しでも慣れた子がいいだろうと思いまして」
馬上へ声をかけつつ細やかな気遣いを見せる浅緋 零(ka4710)と神代 誠一(ka2086)に、ヴェロニカは微笑みつつ頷いた。
以前の依頼で、誠一の軍馬にヴェロニカを乗せたことがあった。
短くもない馬上での時間。それならば少しでも慣れた馬の方が彼女の負担が少なくて済むはずだと考え、事前に全員で話し合って決めたのだ。
「帰りはね、レイが、いっしょに乗るから」
せっせと彼女へと毛布をかける零を見やって、誠一は小さく笑みを一つ。
普段どこかぼんやりとしている事の多い大切な生徒が、進んで依頼人の世話を甲斐甲斐しく焼いている。
「せんせい、どうかした?」
「いや、なんでもない」
首を傾げる零に笑いかけ、教師は生徒の成長を感じていた。
『私は先頭で少し離れて行くわね』
スケッチブックを掲げ、エヴァ・A・カルブンクルス(ka0029)は自分の馬とスケッチブックを交互に見せつつ元気よく笑う。
今回エヴァは徒歩で向かうメンバーの荷物を預かり、往く道に危険がないかを確認していくのだ。
心配そうに自分を見ている絵本作家に、胸を張って頷いて見せたエヴァはスケッチブックを捲って新しい『声』を綴る。
『私、強いのよ?』
だから、安心して。
しっかりと口を動かしながら綴った『声』を見せれば、ヴェロニカは安心したように笑った。
そんなメンバーを少し遠目で見つつ、ちとせ(ka4855)とやしろ(ka5242)は手を繋いでいた。
(この様なお出かけは久しいの……)
慣れ親しんだ掌に、ちとせは小さく笑みを浮かべ、移動を開始したメンバーの後を追いかけるようにゆったりと歩く。
「……ちぃ、今日は天気がよくて良かったのぉ?」
手を引きつつそっと妹の顔を覗き込めばそこには、兄である自分にだけ向けてくれると自負している柔らかな笑み。
「ん……。しろちゃんと来れて……とても、嬉しいのじゃ……」
幼少期の日々は、確実に自分達を蝕んでいる。
妹には幸せでいてほしい。妹の望むことはなんでもしてやりたいし、願いはなんでも叶えてやりたい。
知らない人間がいることが不満だが、何にも代えがたい妹が望んだことならまぁ、我慢出来る。
優しく儚い花のような妹が傷つかないよう。まずは憎らしい小石やぬかるみから守ろうと、やしろは慎重に歩を進めていく。
(あらあら。随分と可愛らしいわね)
こっそりと振り返り、そんな子羊たちを見やって微笑むのはリージェ・アダマス(ka5352)だ。
まるで互いを護るかのように身を寄せ合って歩く姿は、彼女から見てとても微笑ましく、そしてどこか痛々しくもある。
「どうかしたの?」
馬上からかけられた声に、リージェはいつも通りの笑みを浮かべた。
細められた淡く澄んだ桃の瞳に、乱反射するように光が差している。
「いいえ。それより、馬上はどうかしら? 疲れたら遠慮なく言ってちょうだいね?」
それにしても、とリージェは今回のメンバーを見渡しつつ小さく呟いた。
「急な用事、ということだったかしら。残念ね」
当初依頼に参加する予定だったもう一人は、急な用事で来れなくなってしまったらしい。
出発前にヴェロニカはそれを聞いて少し寂しそうにしていた。
(その分、余たちで彼女の笑顔を引き出せればいいと思っていたけれど)
馬上のヴェロニカは、他のメンバーと言葉を交わしながら笑っている。
「大丈夫みたいね」
「のぅ。ヴェロニカはその花を見たことがあるのか?」
ヴェロニカを見上げる虹心・アンクリッチ(ka4948)の瞳は、まだ見ぬ不思議な花への期待に輝いていた。
「えぇ。一度だけだけど」
「ほぅ……では、その森に関してはわしらより先輩なのじゃな!」
とても美しいと聞かされた花と、煌めく湖水があるという森への道。
それがあると思えば、片道1時間の道も苦ではない。
「おんしもそう思うじゃろ?」
楽しげに語りかける先は誠一の軍馬。
飼い主に似たのか、ゆったりと構えつつも慎重な様子の軍馬がそっと尾を振る。
「そうか。楽しみか」
先の顔合わせの時も、好奇心旺盛な虹心は物怖じせずに全てのメンバーと会話を試みていた。
どうやら彼女は、人間だけでなく動物とも仲良くなろうとしているのだろう。
前方、少し先行していたエヴァがスケッチブックを頭上に掲げ呼びかける。
『少し休憩!』
■森でのきゅうそく
そうして何度か休憩を取りつつ、一行は無事目的地である森へと到着した。
(何事もなくてよかった)
誠一はポケットに忍ばせていたヨーヨーを布越しに軽く叩く。
ヴェロニカははっきりと言わなかったが、恐らくはこの護衛任務は名ばかりのものなのだろう。
休憩含めて片道1時間強。その間、一向に害なす存在は見受けられなかった。
「先生、どうかした?」
リージェに手を引かれたヴェロニカの声に、思わず小さく笑みひとつ。
「いえ。それより、何だか不思議な感覚ですね。ヴェロニカさんから『先生』と呼ばれるとは思いませんでした」
指摘されて目を丸くした彼女は、苦笑を零す。
「分かるのじゃ。神代はわしから見ても『先生』のようじゃからの!」
リージェの後ろからひょっこり顔を出した虹心が朗らかに笑った。
小さな湖の畔、咲き誇る花がよく見える場所に茣蓙を広げ、そこを集合場所にしてまずは昼食まで自由時間とすることになった。
馬に水を飲ませ労った後、零は小走りに周囲の確認へと向かっていく。
「ちとせも、手伝えるのじゃよ……?」
一方、自分の馬から荷物を降ろすエヴァに目を伏せつつ話しかけたちとせの手をやんわりと引いて、にこりと笑いつつやしろが口を開く。
「ちぃより、僕の方が動けますから。僕が手伝います」
笑顔を浮かべる金の瞳を見つめて、ひとつ頷いた。
なにやらごそごそと荷物を物色するエヴァに聞こえないよう、妹の手を引いたやしろが小さく。
「……ちぃ、うろちょろせずにじっとしておれ」
その言葉に、ちとせは伏せ気味の瞳のまま微かに頷いた。
しばらくして、エヴァは荷物の中からバスケットを取り出すと、まずはそれをやしろへと手渡す。
受け取って妹の手を引き方向転換しようとする兄を引き留め、首を横に振ると今度は小さめの水筒をちとせへと差し出した。
兄と水筒を見るちとせの視線に合わせるように屈んで、悪戯っぽく笑って口を開く。
『ふたりで』
エヴァは嘗て孤児院で生活していたことがある。
そこには、辛い目にあって人を信じられないまま孤児院に連れて来られた子供もいた。
(あの子たちみたい)
そう思うと、エヴァには眼前の兄妹を放ってことが出来なかったのだ。
ゆっくりと動かされた口を見て、やしろは渋々頷く。
「……わかりました。ちぃ、行くぞ」
促されたちとせは小さく頷きながら水筒を受け取り、兄に手を引かれて茣蓙へと歩き出す。
(多分、持っちゃうんだろうけど)
立ち上がりながら苦笑ひとつ。エヴァはもう一度馬へ向き直り荷物を降ろしていく。
振り返ること2回。ちとせの手から水筒は消えていた。
茣蓙に座るヴェロニカの手には、小さなスケッチブックとペン。
花畑の中央で冠を作っているちとせと、その姿を優しく見守るやしろ。
初めてみる小動物を指さす零と、積んだ花を手に答えを返すリージェ。
そんな二人の後ろをのんびりとついていく虹心。
「先生とエヴァは行かないの?」
「俺はゆっくりとここで景色を堪能させてもらおうかな、と思いまして」
そんな面々を眺めていた誠一は肩を竦め、木を背もたれ代わりにして座っている。
一方のエヴァは、スケッチブックに声を綴ってヴェロニカへと掲げた。
『私、ヴェロニカと話がしたいわ』
迷惑かしら。と眉を下げるエヴァへ首を横に振ることで意思を示す。
安心したように笑った少女は、楽しげな笑い声をBGMに紙の上へと言葉を紡ぐ。
ヴェロニカは足が不自由である。同じではないけれど、エヴァもまた事故に遭い、声は戻らないこと。
その代わり、というわけではないけど、今は絵を描くことを生業としていること。
『私たち、似てる?』
「……そうね」
『だから、すごく気になってるの!』
微かに目を細めたヴェロニカへと、エヴァは笑いかける。
教えてほしいのだ。似た境遇と呼べるだろう絵本作家に。
(貴方の世界は、どんな色で満たされてるの?)
音に響く声ではなく、紙に紡がれる色彩のことのはで。
スケッチブックを軽く指先で叩き、筆を走らせるように手を動かす。
音よりも雄弁に語る彼女のその仕草に、絵本作家は笑みを零しペンを動かしはじめた。
紙の上を走るペンの音に小さく笑みを浮かべ、誠一はそっと目を閉じる。
ふと脳裏を過るのは、少し前まで立っていたあの場所。
砂煙と怒号、そして―。
教え子は、あの時の自分を見てどう思っただろう。
泣かせるつもりも、悲しませるつもりもない。けれど。
迷いからなのか何なのか。あれ以来仕事を控えていた。
そんな時見つけたこの依頼。
誰かがそっと自分の背を押したような気がした。
目を開いて木を見上げる。光が葉の隙間から零れ、絵本作家のスケッチブックへと落ちていく。
「――有難かったです」
独り言のように呟いた言葉に、彼女は気付かない。それでいい。
ゆるやかに吹く風を受けて、三人の髪が靡いていた。
■畔でのしょくじ
木の実、綺麗な花、それで作った花冠。そして作家の首には美しい花飾り。
戦利品を持ち寄りつつ、昼食の時間だ。
零が作ったサンドイッチや、虹心が作ったおにぎり。
そしてリージェの持ってきたお菓子がデザートだ。
「みんなと一緒、だと……ご飯、すっごくおいしい」
ヴェロニカの傍に座る零が、満面の笑みを浮かべて呟く。
「皆さんはこんなものはご存知ですか?」
誠一が用意したのはジェオルジ村のまめしだ。
「神代、それはなんじゃ?」
「不思議な食べ物ね」
興味津々。食いついてきたのは虹心とリージェ。
「これはですね」
引率の教師のように解説を始める誠一に、零とヴェロニカは顔を見合わせて小さく笑う。
一方でエヴァは、少し多めの食事の乗った皿を小柄な兄妹へと差し出していた。
『ふたりで』
食べ物を指さし口へ運ぶ仕草を見せて笑うエヴァから、おずおずと受け取り礼を述べる妹と、面倒そうに頭を下げる兄。
差し出されたものをもそもそと口にするちとせと対照的に、やしろは持参した澄んだ色のスープを飲み。
好き嫌いでもあるのかと、エヴァは首を傾げつつその様子を眺めていたが、ふと裾を引かれて視線を下げると掌に可愛らしいクッキーを手にしたちとせがいた。
自分を指さして首を傾げると、ちとせは小さく頷く。
『ありがとう』
笑顔で受け取って口に運ぶそのクッキーは、どこか優しい味がした。
ちとせは、手にしたクッキーを兄にも微笑みながら差し出している。
「……半分こ、じゃ」
「ちぃは優しいのぉ。ありがとう」
やしろも妹の手作りは別物だと、嬉しげに微笑むとその頭を撫で。
そんな兄妹を気づかれないよう見守っていたリージェは、小さく笑みを浮かべた。
■湖でのおどり
昼食が終わり、絵を描くヴェロニカの後ろにはちとせとやしろが立っている。
二人に見えるようにスケッチブックを動かせば、幼い少女はほう、と小さく息を吐く。
「……あたたかい、素敵な絵じゃのぅ……」
呟かれた言葉のあと、ゆっくり口を開いたのは兄のやしろだ。
「……アンタの目には、世界は輝いて見えるのじゃろうか……」
柔らかいタッチで描かれる絵は、やしろにはどこか絵空事のように見える。
世界なんてものは、どこまでも夢のようにあやふやで。そして虚ろなものだ。
金の瞳のその奥に秘められた何かに、ヴェロニカは目を伏せて微笑む。
「でも。今の貴方の傍には、大切なものがいるでしょう?」
繋がれた手。何にも代えがたい妹。
どこか心配そうな色を浮かべる桃色の瞳に、やしろは少しだけ泣きたくなる。
世界は虚ろで残酷だけれど。けれどその世界に大切な妹がいるのなら。
昼食前の花畑を思い出す。花冠を作り自分の頭上へと掲げた妹。
ふわり。
考え込むやしろの視界の端で、光が舞った。
光は花畑を中心に広がり、そして一斉に空へ向かって浮き上がっている。
「……まるで、泡沫の夢じゃの……」
「本当に……夢のよう、じゃな……」
これは、太陽の光を受けて煌めく胞子なのだとヴェロニカは言った。
妹の手をしっかりと握り、やしろは思う。
「じゃが……綺麗じゃ」
いつもとは違う、こんな夢ならば。深みで眠りたい。
寄り添う幼い兄妹を見て、ヴェロニカはそっと微笑むのだった。
光の胞子はふわふわと舞っている。
ヴェロニカを水際へ連れてきたエヴァが、不思議そうな顔をしている彼女の手をそっと引いていた。
『少しは、歩けるのでしょう?』
頷いたのを確認して、そっと自分と彼女の足に魔法をかける。
手を引いたまま、エヴァは湖の上へと歩を進めていく。
「エヴァ!?」
驚きつつも、ヴェロニカには踏みとどまるだけの力がない。
引かれるままに湖へと踏み出し、訪れるだろう水の感触に目を瞑る。
一歩、二歩。
けれど、身構える感触はやって来ない。
くん、と少しだけ強く手を引かれ、恐る恐る目を開きヴェロニカは立ち尽くす。
「……湖の、上」
驚きに目を見開く彼女に、エヴァは大成功だと破顔した。
エヴァがかけたのはウォーターウォークというスキル。
けれど、一般人のヴェロニカにとってそれは魔法そのもの。
『どう?』
「素敵……!」
悪戯っぽく片目を瞑るエヴァに、頬を紅潮させて頷く。
転ばぬよう慎重に手を引くエヴァと、初めての経験に浮かぶ笑みを堪えられないヴェロニカ。
そんな二人を、気づけば全員が見守っていて。
「カメラがないのが悔やまれますね」
誠一の言葉を理解した零は、手にしたスケッチブックを捲ると少し首を傾げた後にそっと筆を走らせる。
絵を描く本職の二人には叶わなくとも。せめて、先生の思い出になればいい。
渡した時の恩師の表情を思い浮かべつつ、淡い琥珀の瞳は水面をゆく二人の姿を捉えていた。
■それからのおはなし
数日後。
ハンターオフィスを通じて、絵葉書がメンバー各々へと届けられた。
ある絵葉書には、光の舞う花畑で寄り添い眠る二匹の子羊が。
またある絵葉書には、木の下で仲良く食事する狸と子猫が。
そしてある絵葉書には、木の実を拾う鳥と子鼠が。
別の絵葉書には、湖の上で踊る銀狐が描かれていた。
ある街の片隅にある部屋。
そこに掲げられた、泉に立つ人と、それを見守る人影の絵。
花冠から舞う優しい香りの中、絵を眺めて女性は幸せそうに微笑んでいた。
―貴方たちに感謝を。そして敬愛を―
「だいじょうぶ? さむくない?」
「あれ以来馬には乗っていないということでしたので。少しでも慣れた子がいいだろうと思いまして」
馬上へ声をかけつつ細やかな気遣いを見せる浅緋 零(ka4710)と神代 誠一(ka2086)に、ヴェロニカは微笑みつつ頷いた。
以前の依頼で、誠一の軍馬にヴェロニカを乗せたことがあった。
短くもない馬上での時間。それならば少しでも慣れた馬の方が彼女の負担が少なくて済むはずだと考え、事前に全員で話し合って決めたのだ。
「帰りはね、レイが、いっしょに乗るから」
せっせと彼女へと毛布をかける零を見やって、誠一は小さく笑みを一つ。
普段どこかぼんやりとしている事の多い大切な生徒が、進んで依頼人の世話を甲斐甲斐しく焼いている。
「せんせい、どうかした?」
「いや、なんでもない」
首を傾げる零に笑いかけ、教師は生徒の成長を感じていた。
『私は先頭で少し離れて行くわね』
スケッチブックを掲げ、エヴァ・A・カルブンクルス(ka0029)は自分の馬とスケッチブックを交互に見せつつ元気よく笑う。
今回エヴァは徒歩で向かうメンバーの荷物を預かり、往く道に危険がないかを確認していくのだ。
心配そうに自分を見ている絵本作家に、胸を張って頷いて見せたエヴァはスケッチブックを捲って新しい『声』を綴る。
『私、強いのよ?』
だから、安心して。
しっかりと口を動かしながら綴った『声』を見せれば、ヴェロニカは安心したように笑った。
そんなメンバーを少し遠目で見つつ、ちとせ(ka4855)とやしろ(ka5242)は手を繋いでいた。
(この様なお出かけは久しいの……)
慣れ親しんだ掌に、ちとせは小さく笑みを浮かべ、移動を開始したメンバーの後を追いかけるようにゆったりと歩く。
「……ちぃ、今日は天気がよくて良かったのぉ?」
手を引きつつそっと妹の顔を覗き込めばそこには、兄である自分にだけ向けてくれると自負している柔らかな笑み。
「ん……。しろちゃんと来れて……とても、嬉しいのじゃ……」
幼少期の日々は、確実に自分達を蝕んでいる。
妹には幸せでいてほしい。妹の望むことはなんでもしてやりたいし、願いはなんでも叶えてやりたい。
知らない人間がいることが不満だが、何にも代えがたい妹が望んだことならまぁ、我慢出来る。
優しく儚い花のような妹が傷つかないよう。まずは憎らしい小石やぬかるみから守ろうと、やしろは慎重に歩を進めていく。
(あらあら。随分と可愛らしいわね)
こっそりと振り返り、そんな子羊たちを見やって微笑むのはリージェ・アダマス(ka5352)だ。
まるで互いを護るかのように身を寄せ合って歩く姿は、彼女から見てとても微笑ましく、そしてどこか痛々しくもある。
「どうかしたの?」
馬上からかけられた声に、リージェはいつも通りの笑みを浮かべた。
細められた淡く澄んだ桃の瞳に、乱反射するように光が差している。
「いいえ。それより、馬上はどうかしら? 疲れたら遠慮なく言ってちょうだいね?」
それにしても、とリージェは今回のメンバーを見渡しつつ小さく呟いた。
「急な用事、ということだったかしら。残念ね」
当初依頼に参加する予定だったもう一人は、急な用事で来れなくなってしまったらしい。
出発前にヴェロニカはそれを聞いて少し寂しそうにしていた。
(その分、余たちで彼女の笑顔を引き出せればいいと思っていたけれど)
馬上のヴェロニカは、他のメンバーと言葉を交わしながら笑っている。
「大丈夫みたいね」
「のぅ。ヴェロニカはその花を見たことがあるのか?」
ヴェロニカを見上げる虹心・アンクリッチ(ka4948)の瞳は、まだ見ぬ不思議な花への期待に輝いていた。
「えぇ。一度だけだけど」
「ほぅ……では、その森に関してはわしらより先輩なのじゃな!」
とても美しいと聞かされた花と、煌めく湖水があるという森への道。
それがあると思えば、片道1時間の道も苦ではない。
「おんしもそう思うじゃろ?」
楽しげに語りかける先は誠一の軍馬。
飼い主に似たのか、ゆったりと構えつつも慎重な様子の軍馬がそっと尾を振る。
「そうか。楽しみか」
先の顔合わせの時も、好奇心旺盛な虹心は物怖じせずに全てのメンバーと会話を試みていた。
どうやら彼女は、人間だけでなく動物とも仲良くなろうとしているのだろう。
前方、少し先行していたエヴァがスケッチブックを頭上に掲げ呼びかける。
『少し休憩!』
■森でのきゅうそく
そうして何度か休憩を取りつつ、一行は無事目的地である森へと到着した。
(何事もなくてよかった)
誠一はポケットに忍ばせていたヨーヨーを布越しに軽く叩く。
ヴェロニカははっきりと言わなかったが、恐らくはこの護衛任務は名ばかりのものなのだろう。
休憩含めて片道1時間強。その間、一向に害なす存在は見受けられなかった。
「先生、どうかした?」
リージェに手を引かれたヴェロニカの声に、思わず小さく笑みひとつ。
「いえ。それより、何だか不思議な感覚ですね。ヴェロニカさんから『先生』と呼ばれるとは思いませんでした」
指摘されて目を丸くした彼女は、苦笑を零す。
「分かるのじゃ。神代はわしから見ても『先生』のようじゃからの!」
リージェの後ろからひょっこり顔を出した虹心が朗らかに笑った。
小さな湖の畔、咲き誇る花がよく見える場所に茣蓙を広げ、そこを集合場所にしてまずは昼食まで自由時間とすることになった。
馬に水を飲ませ労った後、零は小走りに周囲の確認へと向かっていく。
「ちとせも、手伝えるのじゃよ……?」
一方、自分の馬から荷物を降ろすエヴァに目を伏せつつ話しかけたちとせの手をやんわりと引いて、にこりと笑いつつやしろが口を開く。
「ちぃより、僕の方が動けますから。僕が手伝います」
笑顔を浮かべる金の瞳を見つめて、ひとつ頷いた。
なにやらごそごそと荷物を物色するエヴァに聞こえないよう、妹の手を引いたやしろが小さく。
「……ちぃ、うろちょろせずにじっとしておれ」
その言葉に、ちとせは伏せ気味の瞳のまま微かに頷いた。
しばらくして、エヴァは荷物の中からバスケットを取り出すと、まずはそれをやしろへと手渡す。
受け取って妹の手を引き方向転換しようとする兄を引き留め、首を横に振ると今度は小さめの水筒をちとせへと差し出した。
兄と水筒を見るちとせの視線に合わせるように屈んで、悪戯っぽく笑って口を開く。
『ふたりで』
エヴァは嘗て孤児院で生活していたことがある。
そこには、辛い目にあって人を信じられないまま孤児院に連れて来られた子供もいた。
(あの子たちみたい)
そう思うと、エヴァには眼前の兄妹を放ってことが出来なかったのだ。
ゆっくりと動かされた口を見て、やしろは渋々頷く。
「……わかりました。ちぃ、行くぞ」
促されたちとせは小さく頷きながら水筒を受け取り、兄に手を引かれて茣蓙へと歩き出す。
(多分、持っちゃうんだろうけど)
立ち上がりながら苦笑ひとつ。エヴァはもう一度馬へ向き直り荷物を降ろしていく。
振り返ること2回。ちとせの手から水筒は消えていた。
茣蓙に座るヴェロニカの手には、小さなスケッチブックとペン。
花畑の中央で冠を作っているちとせと、その姿を優しく見守るやしろ。
初めてみる小動物を指さす零と、積んだ花を手に答えを返すリージェ。
そんな二人の後ろをのんびりとついていく虹心。
「先生とエヴァは行かないの?」
「俺はゆっくりとここで景色を堪能させてもらおうかな、と思いまして」
そんな面々を眺めていた誠一は肩を竦め、木を背もたれ代わりにして座っている。
一方のエヴァは、スケッチブックに声を綴ってヴェロニカへと掲げた。
『私、ヴェロニカと話がしたいわ』
迷惑かしら。と眉を下げるエヴァへ首を横に振ることで意思を示す。
安心したように笑った少女は、楽しげな笑い声をBGMに紙の上へと言葉を紡ぐ。
ヴェロニカは足が不自由である。同じではないけれど、エヴァもまた事故に遭い、声は戻らないこと。
その代わり、というわけではないけど、今は絵を描くことを生業としていること。
『私たち、似てる?』
「……そうね」
『だから、すごく気になってるの!』
微かに目を細めたヴェロニカへと、エヴァは笑いかける。
教えてほしいのだ。似た境遇と呼べるだろう絵本作家に。
(貴方の世界は、どんな色で満たされてるの?)
音に響く声ではなく、紙に紡がれる色彩のことのはで。
スケッチブックを軽く指先で叩き、筆を走らせるように手を動かす。
音よりも雄弁に語る彼女のその仕草に、絵本作家は笑みを零しペンを動かしはじめた。
紙の上を走るペンの音に小さく笑みを浮かべ、誠一はそっと目を閉じる。
ふと脳裏を過るのは、少し前まで立っていたあの場所。
砂煙と怒号、そして―。
教え子は、あの時の自分を見てどう思っただろう。
泣かせるつもりも、悲しませるつもりもない。けれど。
迷いからなのか何なのか。あれ以来仕事を控えていた。
そんな時見つけたこの依頼。
誰かがそっと自分の背を押したような気がした。
目を開いて木を見上げる。光が葉の隙間から零れ、絵本作家のスケッチブックへと落ちていく。
「――有難かったです」
独り言のように呟いた言葉に、彼女は気付かない。それでいい。
ゆるやかに吹く風を受けて、三人の髪が靡いていた。
■畔でのしょくじ
木の実、綺麗な花、それで作った花冠。そして作家の首には美しい花飾り。
戦利品を持ち寄りつつ、昼食の時間だ。
零が作ったサンドイッチや、虹心が作ったおにぎり。
そしてリージェの持ってきたお菓子がデザートだ。
「みんなと一緒、だと……ご飯、すっごくおいしい」
ヴェロニカの傍に座る零が、満面の笑みを浮かべて呟く。
「皆さんはこんなものはご存知ですか?」
誠一が用意したのはジェオルジ村のまめしだ。
「神代、それはなんじゃ?」
「不思議な食べ物ね」
興味津々。食いついてきたのは虹心とリージェ。
「これはですね」
引率の教師のように解説を始める誠一に、零とヴェロニカは顔を見合わせて小さく笑う。
一方でエヴァは、少し多めの食事の乗った皿を小柄な兄妹へと差し出していた。
『ふたりで』
食べ物を指さし口へ運ぶ仕草を見せて笑うエヴァから、おずおずと受け取り礼を述べる妹と、面倒そうに頭を下げる兄。
差し出されたものをもそもそと口にするちとせと対照的に、やしろは持参した澄んだ色のスープを飲み。
好き嫌いでもあるのかと、エヴァは首を傾げつつその様子を眺めていたが、ふと裾を引かれて視線を下げると掌に可愛らしいクッキーを手にしたちとせがいた。
自分を指さして首を傾げると、ちとせは小さく頷く。
『ありがとう』
笑顔で受け取って口に運ぶそのクッキーは、どこか優しい味がした。
ちとせは、手にしたクッキーを兄にも微笑みながら差し出している。
「……半分こ、じゃ」
「ちぃは優しいのぉ。ありがとう」
やしろも妹の手作りは別物だと、嬉しげに微笑むとその頭を撫で。
そんな兄妹を気づかれないよう見守っていたリージェは、小さく笑みを浮かべた。
■湖でのおどり
昼食が終わり、絵を描くヴェロニカの後ろにはちとせとやしろが立っている。
二人に見えるようにスケッチブックを動かせば、幼い少女はほう、と小さく息を吐く。
「……あたたかい、素敵な絵じゃのぅ……」
呟かれた言葉のあと、ゆっくり口を開いたのは兄のやしろだ。
「……アンタの目には、世界は輝いて見えるのじゃろうか……」
柔らかいタッチで描かれる絵は、やしろにはどこか絵空事のように見える。
世界なんてものは、どこまでも夢のようにあやふやで。そして虚ろなものだ。
金の瞳のその奥に秘められた何かに、ヴェロニカは目を伏せて微笑む。
「でも。今の貴方の傍には、大切なものがいるでしょう?」
繋がれた手。何にも代えがたい妹。
どこか心配そうな色を浮かべる桃色の瞳に、やしろは少しだけ泣きたくなる。
世界は虚ろで残酷だけれど。けれどその世界に大切な妹がいるのなら。
昼食前の花畑を思い出す。花冠を作り自分の頭上へと掲げた妹。
ふわり。
考え込むやしろの視界の端で、光が舞った。
光は花畑を中心に広がり、そして一斉に空へ向かって浮き上がっている。
「……まるで、泡沫の夢じゃの……」
「本当に……夢のよう、じゃな……」
これは、太陽の光を受けて煌めく胞子なのだとヴェロニカは言った。
妹の手をしっかりと握り、やしろは思う。
「じゃが……綺麗じゃ」
いつもとは違う、こんな夢ならば。深みで眠りたい。
寄り添う幼い兄妹を見て、ヴェロニカはそっと微笑むのだった。
光の胞子はふわふわと舞っている。
ヴェロニカを水際へ連れてきたエヴァが、不思議そうな顔をしている彼女の手をそっと引いていた。
『少しは、歩けるのでしょう?』
頷いたのを確認して、そっと自分と彼女の足に魔法をかける。
手を引いたまま、エヴァは湖の上へと歩を進めていく。
「エヴァ!?」
驚きつつも、ヴェロニカには踏みとどまるだけの力がない。
引かれるままに湖へと踏み出し、訪れるだろう水の感触に目を瞑る。
一歩、二歩。
けれど、身構える感触はやって来ない。
くん、と少しだけ強く手を引かれ、恐る恐る目を開きヴェロニカは立ち尽くす。
「……湖の、上」
驚きに目を見開く彼女に、エヴァは大成功だと破顔した。
エヴァがかけたのはウォーターウォークというスキル。
けれど、一般人のヴェロニカにとってそれは魔法そのもの。
『どう?』
「素敵……!」
悪戯っぽく片目を瞑るエヴァに、頬を紅潮させて頷く。
転ばぬよう慎重に手を引くエヴァと、初めての経験に浮かぶ笑みを堪えられないヴェロニカ。
そんな二人を、気づけば全員が見守っていて。
「カメラがないのが悔やまれますね」
誠一の言葉を理解した零は、手にしたスケッチブックを捲ると少し首を傾げた後にそっと筆を走らせる。
絵を描く本職の二人には叶わなくとも。せめて、先生の思い出になればいい。
渡した時の恩師の表情を思い浮かべつつ、淡い琥珀の瞳は水面をゆく二人の姿を捉えていた。
■それからのおはなし
数日後。
ハンターオフィスを通じて、絵葉書がメンバー各々へと届けられた。
ある絵葉書には、光の舞う花畑で寄り添い眠る二匹の子羊が。
またある絵葉書には、木の下で仲良く食事する狸と子猫が。
そしてある絵葉書には、木の実を拾う鳥と子鼠が。
別の絵葉書には、湖の上で踊る銀狐が描かれていた。
ある街の片隅にある部屋。
そこに掲げられた、泉に立つ人と、それを見守る人影の絵。
花冠から舞う優しい香りの中、絵を眺めて女性は幸せそうに微笑んでいた。
―貴方たちに感謝を。そして敬愛を―
依頼結果
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依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2015/08/30 00:52:20 |
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相談卓 神代 誠一(ka2086) 人間(リアルブルー)|32才|男性|疾影士(ストライダー) |
最終発言 2015/08/31 13:46:37 |