ゲスト
(ka0000)
【王国始動】どらごん(仮称)来襲っ
マスター:馬車猪

- シナリオ形態
- ショート
- 難易度
- やや難しい
- オプション
-
- 参加費
1,000
- 参加制限
- -
- 参加人数
- 4~8人
- サポート
- 0~0人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 7日
- 締切
- 2014/06/18 15:00
- 完成日
- 2014/06/23 11:27
みんなの思い出
思い出設定されたOMC商品がありません。
オープニング
「皆さま、我がグラズヘイム王国へようこそ」
グラズヘイム王国、王都イルダーナはその王城。
謁見の間に集められたハンターたちは、正面、二つ並べられた椅子のうち右の椅子の前に立った少女に目を向けた。
落ち着いた、けれど幼さの残る声。椅子に腰を下ろした少女、もとい王女は胸に手を当て、
「はじめまして、私はシスティーナ・グラハムと申します。よろしくお願いしますね。さて、今回皆さまをお呼び立てしたのは他でもありません……」
やや目を伏せた王女が、次の瞬間、意を決したように言い放った。
「皆さまに、王国を楽しんでいただきたかったからですっ」
…………。王女なりに精一杯らしい大音声が、虚しく絨毯に吸い込まれた。
「あれ? 言葉が通じなかったのかな……えっと、オリエンテーションですっ」
唖然としてハンターたちが見上げるその先で、王女はふにゃっと破顔して続ける。
「皆さまの中にはリアルブルーから転移してこられた方もいるでしょう。クリムゾンウェストの人でもハンターになったばかりの方が多いと思います。そんな皆さまに王国をもっと知ってほしい。そう思ったのです」
だんだん熱を帯びてくる王女の言葉。
マイペースというか視野狭窄というか、この周りがついてきてない空気で平然とできるのはある意味まさしく貴族だった。
「見知らぬ地へやって来て不安な方もいると思います。歪虚と戦う、いえ目にするのも初めての方もいると思います。そんな皆さまの支えに私はなりたい! もしかしたら王国には皆さま――特にリアルブルーの方々に疑いの目を向ける人がいるかもしれない、けれどっ」
王女が息つく間すら惜しむように、言った。
「私は、あなたを歓迎します」
大国だからこその保守気質。それはそれで何かと面倒があるのだろう、とハンターはぼんやり考えた。
「改めて」
グラズヘイム王国へようこそ。
王女のか細く透き通った声が、ハンターたちの耳朶を打った。
●ただいまパトロール中
荒れ狂う炎が砂浜を焦がした。
立ち上る蒸気の中から現れたのは紅の鱗を持つドラゴン、ではない。
多分ドラゴンになりたかっただろうなと思える羽根付き鱗付き人型雑魔が、顎を外してだらしなく口を広げている。
口の中では小さな炎が舌のようにうごめきうねり、しかし舌とは違って見る間に大きくなっていく。
炎が口より大きくなった瞬間光が溢れ周囲を赤く染める。砂を融かすほどではないが少し東にある草原を燃やし尽くすことならできるだろう。
雑魔の身長は1.5メートル弱。
光沢のある皮膚は非常に硬そうで、一歩踏み出すと砂が重さに負けて大きく凹む。これだけ固くて重ければ物理面では攻防共に雑魔離れした威力があるだろう。
対照的に動きは粗く、非覚醒者の一般兵どころか一度も喧嘩したこともない子供にも劣る。
「きゅっ」
あなたについてきたキノコっぽいパルムが、戦わないの? と言いたげに上目遣いで見上げてくる。
ここは実質的な王国西端。ヴォイド占領下にある支配下にある島が見える海岸線だ。
ヴォイドとの距離は約60メートル。
後ろに向かってひとっ走りすれば野営地で、そこに逃げ込めば安全だ。このまま守りを固めていても野営地にいる兵士達が駆けつけあなたを助けてくれるだろう。
「きゅっきゅっ」
格好良いところ見てみたい! という感じで踊るパルムの頭を撫でてやり、あなたは改めて雑魔を見る。
固くて重くて強そうだ。
幅2メートル射程8メートルの炎は多分魔法に近い現象だろう。
そもそもあなたがうけたのは警備であってこの場で逃げても誰も非難しないし逆に慎重さを評価されるかもしれない。
だけど。
「きゅっ!」
今なら、兵士の後詰めがある状態で全力で戦える。一戦で全力を使い尽くす戦い方ができるのだ。
あなたがここで下がれば海岸と野営地の間にある草原を焼き払われてしまう。
どちらにせよ雑魔を排除する必要があるのだ。今あなたが戦っても感謝されることはあっても逆はない。
「きゅきゅっ!」
とりあえず、はしゃぐパルムを安全な場所まで送ってからの方がよいかもしれなかった。
グラズヘイム王国、王都イルダーナはその王城。
謁見の間に集められたハンターたちは、正面、二つ並べられた椅子のうち右の椅子の前に立った少女に目を向けた。
落ち着いた、けれど幼さの残る声。椅子に腰を下ろした少女、もとい王女は胸に手を当て、
「はじめまして、私はシスティーナ・グラハムと申します。よろしくお願いしますね。さて、今回皆さまをお呼び立てしたのは他でもありません……」
やや目を伏せた王女が、次の瞬間、意を決したように言い放った。
「皆さまに、王国を楽しんでいただきたかったからですっ」
…………。王女なりに精一杯らしい大音声が、虚しく絨毯に吸い込まれた。
「あれ? 言葉が通じなかったのかな……えっと、オリエンテーションですっ」
唖然としてハンターたちが見上げるその先で、王女はふにゃっと破顔して続ける。
「皆さまの中にはリアルブルーから転移してこられた方もいるでしょう。クリムゾンウェストの人でもハンターになったばかりの方が多いと思います。そんな皆さまに王国をもっと知ってほしい。そう思ったのです」
だんだん熱を帯びてくる王女の言葉。
マイペースというか視野狭窄というか、この周りがついてきてない空気で平然とできるのはある意味まさしく貴族だった。
「見知らぬ地へやって来て不安な方もいると思います。歪虚と戦う、いえ目にするのも初めての方もいると思います。そんな皆さまの支えに私はなりたい! もしかしたら王国には皆さま――特にリアルブルーの方々に疑いの目を向ける人がいるかもしれない、けれどっ」
王女が息つく間すら惜しむように、言った。
「私は、あなたを歓迎します」
大国だからこその保守気質。それはそれで何かと面倒があるのだろう、とハンターはぼんやり考えた。
「改めて」
グラズヘイム王国へようこそ。
王女のか細く透き通った声が、ハンターたちの耳朶を打った。
●ただいまパトロール中
荒れ狂う炎が砂浜を焦がした。
立ち上る蒸気の中から現れたのは紅の鱗を持つドラゴン、ではない。
多分ドラゴンになりたかっただろうなと思える羽根付き鱗付き人型雑魔が、顎を外してだらしなく口を広げている。
口の中では小さな炎が舌のようにうごめきうねり、しかし舌とは違って見る間に大きくなっていく。
炎が口より大きくなった瞬間光が溢れ周囲を赤く染める。砂を融かすほどではないが少し東にある草原を燃やし尽くすことならできるだろう。
雑魔の身長は1.5メートル弱。
光沢のある皮膚は非常に硬そうで、一歩踏み出すと砂が重さに負けて大きく凹む。これだけ固くて重ければ物理面では攻防共に雑魔離れした威力があるだろう。
対照的に動きは粗く、非覚醒者の一般兵どころか一度も喧嘩したこともない子供にも劣る。
「きゅっ」
あなたについてきたキノコっぽいパルムが、戦わないの? と言いたげに上目遣いで見上げてくる。
ここは実質的な王国西端。ヴォイド占領下にある支配下にある島が見える海岸線だ。
ヴォイドとの距離は約60メートル。
後ろに向かってひとっ走りすれば野営地で、そこに逃げ込めば安全だ。このまま守りを固めていても野営地にいる兵士達が駆けつけあなたを助けてくれるだろう。
「きゅっきゅっ」
格好良いところ見てみたい! という感じで踊るパルムの頭を撫でてやり、あなたは改めて雑魔を見る。
固くて重くて強そうだ。
幅2メートル射程8メートルの炎は多分魔法に近い現象だろう。
そもそもあなたがうけたのは警備であってこの場で逃げても誰も非難しないし逆に慎重さを評価されるかもしれない。
だけど。
「きゅっ!」
今なら、兵士の後詰めがある状態で全力で戦える。一戦で全力を使い尽くす戦い方ができるのだ。
あなたがここで下がれば海岸と野営地の間にある草原を焼き払われてしまう。
どちらにせよ雑魔を排除する必要があるのだ。今あなたが戦っても感謝されることはあっても逆はない。
「きゅきゅっ!」
とりあえず、はしゃぐパルムを安全な場所まで送ってからの方がよいかもしれなかった。
リプレイ本文
●開戦
誰1人迷うことなく決断し、東進するドラゴンもどきに向かい駆け出した。
その中にはとても元気なキノコ……もといパルムが含まれている。
「先に行ってください」
シルヴィア=ライゼンシュタイン(ka0338)が立ち止まり、片手でパルムを持ち上げる。
「応。2、3人倒れたら逃げるんで援護を頼むぞ」
クロード・オールドマン(ka0365)の手にある魔導機械が小さな音をたてる。
淡いマテリアルがシルヴィアの周囲に舞って吸い込まれ、彼女の攻撃能力を大きく引き上げた。
「えっと、キノコですが言葉は通じるのですよね」
面白いお話しするの? と言いたげに無邪気な目でパルムが見上げてくる。
「それでも精霊だ。ほどほどにな」
クロードは一声かけて先行する6人を追う。
リアルブルー出身であるシルヴィアは1秒ほど考えて口を開く。
「美味しそうな姿になりたく無ければ離れていて下さいね? 個人的には焼いた椎茸に鰹節とポン酢をかけたものが好きです。あなた椎茸に似ていますね」
キノコがシルヴィアの掌で腰を抜かした。
直前にかけた言葉からは想像できないほど優しくパルムを下ろしてから、弓を構えて矢をつがえる。
ドラゴンに似ていると強弁できないこともない雑魔との距離は約20メートル。
雑魔が積極的に躱さなければ確実に当てられる距離だ。
「急所を狙い撃てればよいのですが」
目まぐるしく動く小さな目標に当てるのは困難だ。狙いすぎて機を逃してしまったハンターや当てられるはずの距離で外してしまった弓使いの話は悪い例として聞かされたことがある。
「自分の未熟さを恥じるばかりです」
当たった感触と矢から指を離したのは同時だった。
何の変哲もないただの矢が、ドラゴンには似ても似つかぬ短い翼を射貫いて金属質の皮に縫い付けた。
黒板をひっかく音を数十倍にしたような音が雑魔の口から放たれた。
クリムゾンウェスト出身者であるリラスティ(ka1001)にはただの耳障りな音にしか聞こえない。
全高1.5メートルのドラゴンもどき雑魔がシルヴィアに炎がたまった口を向けた瞬間、真っ直ぐに近づいて思い切り利き腕で殴りつけた。
盾越しの衝撃が右腕の骨全てを震わせる。
人間基準では小柄とはいえリラスティはドワーフだ。この程度で怪我はしない。が、相手に怪我を負わせた気が全くしない。
雑魔が大地を蹴る。
うしろに向かって大量の砂が舞う。比重でいえばおそらく鉄以上の雑魔がリラスティに向かって直進する。
「んっ」
左手の盾をかかげて衝突に備える。右の盾は左に添えて防御の範囲を広げていた。
最初の衝突に数倍する衝撃が両腕を襲い筋肉を貫通し内臓を揺らす。
だがそれだけだマテリアルにより強化された肉体と2連盾が衝撃の大部分を吸収し、リラスティにはかすり傷程度のダメージしかいかない。
「やるなぁあんた」
楽しげな声と共にアーサー・ホーガン(ka0471)がリラスティの真横を駆け抜け雑魔の衝突寸前まで踏み込み、速度を一切落とすことなくロングソードを振り下ろす。
羽に当てやすい向きで切り込んだがドラゴンもどきが向きを変える……回避のためではない単にハンターの動きを目で追った動きのせいで腕に当たってめり込んだ。
アーサーの足が考えるより速く動く。
足腰は叩きつけるためではなく引き抜くため、腕は撃ち込んだときから正確に180度変えた力をかける。
ロングソードが傷口から離れるのに半秒遅れて鉄塊より固く重い雑魔が続く。
そこへリラスティが割り込む。
盾の表面が明らかに凹んで細い足が砂浜にめり込んだ。
「かはは、硬ぇな、おい」
アーサーが雑魔の傷口を見る。現時点の全力をたたき込めた実感があるのに現実には辛うじて皮を抜けた程度だ。
並みの兵士なら精神立て直しにいくらかかかるだろうにアーサーは演技でなく笑う。
「なら、こいつはどうだ!?」
リラスティと盾越しに押し引きするもどきの脇から足を狙う。
慌てて一歩、否人間基準で半歩にも満たない短い距離後退する雑魔。アーサーの剣筋を見切る眼力はないようで、躱さなければ分厚い皮膚で受け止められたはずの切っ先で足のつま先を斬り飛ばされた。
「きゃ」
雑魔が踏ん張りのきかない足と手を無理矢理振り回す。
やった本体すら意識していない動き故に回避も受けも難しく、リラスティの肩にドラゴンもどきの腕がぶつかってしまう。
「下がれ!」
雑魔からリラスティを守るように割り込み、守りではなく攻撃する。
あいにく直撃はせずに雑魔の側頭部を滑ってそのまま矢で固定された片翼を通過した。
砂浜に金属質の翼もどきがめり込む重い音、痛みと怒りと狂気が融け合う叫びと一緒に竜もどきの頭突きが来る。
「は」
アーサーはわざと避けずに受けた。
バックラーがひび割れ、支えようと盛り上がった筋肉からは血がにじみ、衝撃で一瞬ではあるが意識が途絶える。
ひょっとしたら雑魔が勝利を確信したかもしれない。もっともその確信は半瞬すら続かなかったろうが。
シャルラッハ・グルート(ka0508)は無言のまま砂を蹴る。
雑魔の死角から一気に加速し全体重と速度を剣先に載せるつもりで強く撃ち込む。
無事な足に必要以上の力を入れていた雑魔は反応が遅れ、必要以上の体重がかかっていた足にロングソードが半までめり込んだ。
にやりと笑うシャルラッハに、元から少なかった理性を蒸発させたドラゴンもどきが目を血走らせて裏拳を振るう。
衝突の瞬間にはロングソードを戻して受けはしたが衝撃を殺しきれない。
覚醒によって引き上げられた体力や耐久力がたった一度の打撃で吹き飛んだ。
「やっぱ戦いってなあこうでなくっちゃな」
唾を吐きすてると血が混じっている。衝突時に歯で口の中が切れたのだ。
「同感、だっ」
アーサーが雑魔の後頭部に剣を叩きつけながら笑い。
「一度下がって! ヒールじゃ間に合わないの」
治療専門家である聖導士リラスティに指示されアーサーが後退する。
「血が騒いでたまんねえ……面白くなってきたぜ!」
紛い物とはいえドラゴン、能力も明らかに雑魔の中では強力なそれとの一騎打ちにシャルラッハの血が燃える。
全身の血とマテリアルの流れが普段より明らかに速く効率よくなって、体に刻まれた入れ墨が艶めかしく光っているようにも見えた。
「とっととくたばりやがれ!」
不用意に口をあけようとした雑魔に突きをくれてやる。
金属光沢を持つ歯を数本押し砕いたのみで口腔という急所を貫くことはできなかった。が、強くはあっても1体しかいないヴォイドの一手を潰すことができた。
「2人戦線離脱とはね」
クロードは離れた場所でぼやきつつ体内のマテリアルを動かす。
淡い光がアリス・ナイトレイ(ka0202)に到達したのを確認し、リラスティが雑魔とアリスの間で盾になってくれているのを確認して初めてアリスの背を軽く押した。
アリスが目でうなずき魔術行使用短杖を振るう。
術行使に集中しているせいか敵に当たるとは思えない速度の杖から攻撃的な光が生まれる。
「そこへ」
アリスが見つめる先、ドラゴンもどきの無事な方な翼へ向かい、マジックアローが剣閃に勝る速度で加速した。
「いいね!」
血塗れのシャルラッハが実に楽しげだ。
アリスの術が命中したのは翼ではなく雑魔の背中だ。剣が直撃しても装甲は割れても肉の表面で止まっていたのに、アリスの術によって背中に握り拳数個分の穴が開いている。そして、支えるものが無くなった翼が転がり落ちた。
狙いもつけずに振るわれたドラゴンハンドを軽々と回避するシャルラッハ。とはいえ蓄積されたダメージはすぐには癒えず、この場で死ぬ気もないので後退を強いられる。
後方から飛んできた矢がドラゴン風の胸に突き刺さる。
既に攻性強化の効果が切れているので最初のように深く刺さってはいない。
アリスが再度ワンドを振る。
相変わらず強力な威力で最も分厚い腰部装甲に穴を開けた。
「初戦が大物なんてねぇ~。おじさんこまっちゃうよ」
雑魔の耐久力や体力が急速に削れているのは確かだが、こちらの体力や残弾が凄まじい勢いで消費されているのも偽りようのない事実だ。
「まぁ、数はうてるんだ、気楽に狙わせて貰おうかね」
クロードは笑みを浮かべてはいても瞳は冷たいほどに冷静に、最短の時間でマテリアルを攻撃力へ変換し、最初に比べれば動きが鈍ってきたドラゴンに小さな穴を開ける。
「うわっ……雑魔って言うから弱そうだと思ってたけど、結構強そうだな、こいつ」
砂浜の中でも特に荒れた場所を通らざるを得なかったルリ・エンフィールド(ka1680)が、のんきにコメントしつつ踏み込んだ。
半壊した両足で後衛ハンターに向かおうとしていたドラゴンもどき。その無防備な背中に速度と重さが十分にのったロングソードが触れて、切れて、押し込まれた。
「固っ」
あいにくと振り切ることはできず、刃は埋まった状態で止まってしまう。
絶体絶命。
脳裏にそんな単語が浮かんだ気がしたが気のせいだ。
腕を半分ほど振りかぶった雑魔の頭頂部に、雑魔からみて真後ろからロングソードが叩きつけられた。
雑魔にしては極めて頑丈なので1センチも凹んでいない。
が、決して浅い傷ではない。
加山 斬(ka1210)がロングソードを引き戻して上段に構える。
雑魔から完全に理性が蒸発し本能的な素早い動作で振り向く。おそらく当たれば致命打になり得た拳を突き出そうとした。
その拳が振るわれる寸前に応急的な手当を終えたアーサーが仕掛けて攻撃を乱させる。
「俺は本物のドラゴンが見たいんだ」
斬が小指一本分左へ移動。
ロングソードより明らかに強靱な拳がレザーアーマーに大きな傷をつける。しかし斬は逃げもせず自棄になっての攻撃もせず、この世界で得た力を過不足無く行使した。
「てめぇみたいなニセモノにビビってる場合じゃねーんだよ」
踏み込みからのロングソードの振り下ろし。
体の動きに一瞬遅れて赤黒い半透明のオーラがついてくる。
今度は刃は頭部にはあたらず、喉元から胸、胸から腹まで切り裂き砂浜に浅くめり込み止まった。
裂傷から数秒遅れて体液が噴き出す。
斬は汚れた血にまみれるのも気にせず裂傷に刃を滑り込ませてえぐる。
「あっ」
後から景気よく剣で叩いていたルリが気付いた。
ドラゴンもどきの口だけでなくあちこちにある傷から炎っぽい何かが盛り上がっている。
「ちょっとぉ!」
放っておいても大丈夫な気はするけど大丈夫じゃなかったら自爆に巻き込まれたりして即死なんて展開になりかねない。
息を吐きながら殴って殴って角度的に良さそうなときは刃筋を立てて皆がつけた傷から肉を断って骨を削る。
「いいかげん、倒れろっ」
ドラゴンもどきがみじろぎして皮がぶつかるだけでルリの体に傷が付く。リラスティのヒールでも治療が間に合っていないし自力ヒールする余裕もない。
「嬢ちゃんそのまま攻めろ。あと少しでそいつは終わりだ!」
物理と魔術の矢の援護を受けながらクロードが前進、機導砲を既にドラゴンに似てさえいない雑魔に当てる。
白兵戦を挑んでいるルリ達とは違い、距離が離れているので敵の崩壊具合がよく見えていた。
「そんなこと言われても……痛っ」
己の意思に反して膝から力が抜ける。
気合で力を入れ直しても崩れた体勢は元に戻らず、スクラップ風雑魔が必殺の狂気をまとい飛びかかる。
その首からロングソードの切っ先が生えた。
「俺は強くなる……何時かは怪力乱神と呼ばれるくらいにな」
斬の全身の筋肉が躍動する。
切っ先がじりじりと顎に向かってせりあがり、やがて頭蓋とその中身をまとめて砕いて貫通する。
雑魔は骨も皮も血すら残さず、最初から何もなかったかのようにクリムゾンウェストから消え去った。
ルリが砂浜に腰を下ろす。
「ドラゴンっていうからお宝いっぱいもってるかなぁっとおもってたけどやっぱドラゴンもどきなんだなぁ……残念」
お気楽な言葉を聞いたハンター達は、ようやく戦闘が終わったことを実感する。
「これでボクの名前もちょっとは有名になるかな? さてと、王国って美味しいもの多いんだよね? 報酬でたんまり美味しいもの食べようぜー……パルムちゃん」
たまたまルリと目があったキノコが震えてアリスの影に逃げ込んだ。
「本当にこの子たちはもう」
幼子に善悪を教えるときのようにパルムをつつく。
このパルムもそうだが、パルムの中には好奇心に忠実すぎる個体がいる。悪意がないのは分かっているが正直もうちょっとなんとかしてほしい。
「終わったね」
シャルラッハが火の付いていない煙草をくわえる。
火はつけない。ここは人類領域最西端のさらに西。いつヴォイドの増援が現れてもおかしくない。
「いい葉を使ってるねぇ」
そのことに気付いているのだろう。クロードが皆の緊張をほぐすために選んだ言葉を口にする。
皆、これがハンターとしての初陣だ。適度に気を抜いてもおかないといざというときストレスで動きが鈍くなる。幾ら注意してもしすぎではない。
「あげないよ」
「そりゃ残念」
あんたも大変だねという視線に肩をすくめてこたえるクロードだった。
「皆様お疲れ様ですよ」
シルヴィアがリアルブルー風ヘルメットの位置を直して声を出す。
「ハンター本部に帰るまでが依頼です。油断せず帰還を開始しましょう」
応、はい、分かったよと各人それぞれの言葉が返ってくる。
ハンター達はヒールで回復しきれなかった仲間を護衛しながら東へ向かう。
西の海に浮かぶ魔の島は、今だ変わらずこの世を冒し続けていた。
誰1人迷うことなく決断し、東進するドラゴンもどきに向かい駆け出した。
その中にはとても元気なキノコ……もといパルムが含まれている。
「先に行ってください」
シルヴィア=ライゼンシュタイン(ka0338)が立ち止まり、片手でパルムを持ち上げる。
「応。2、3人倒れたら逃げるんで援護を頼むぞ」
クロード・オールドマン(ka0365)の手にある魔導機械が小さな音をたてる。
淡いマテリアルがシルヴィアの周囲に舞って吸い込まれ、彼女の攻撃能力を大きく引き上げた。
「えっと、キノコですが言葉は通じるのですよね」
面白いお話しするの? と言いたげに無邪気な目でパルムが見上げてくる。
「それでも精霊だ。ほどほどにな」
クロードは一声かけて先行する6人を追う。
リアルブルー出身であるシルヴィアは1秒ほど考えて口を開く。
「美味しそうな姿になりたく無ければ離れていて下さいね? 個人的には焼いた椎茸に鰹節とポン酢をかけたものが好きです。あなた椎茸に似ていますね」
キノコがシルヴィアの掌で腰を抜かした。
直前にかけた言葉からは想像できないほど優しくパルムを下ろしてから、弓を構えて矢をつがえる。
ドラゴンに似ていると強弁できないこともない雑魔との距離は約20メートル。
雑魔が積極的に躱さなければ確実に当てられる距離だ。
「急所を狙い撃てればよいのですが」
目まぐるしく動く小さな目標に当てるのは困難だ。狙いすぎて機を逃してしまったハンターや当てられるはずの距離で外してしまった弓使いの話は悪い例として聞かされたことがある。
「自分の未熟さを恥じるばかりです」
当たった感触と矢から指を離したのは同時だった。
何の変哲もないただの矢が、ドラゴンには似ても似つかぬ短い翼を射貫いて金属質の皮に縫い付けた。
黒板をひっかく音を数十倍にしたような音が雑魔の口から放たれた。
クリムゾンウェスト出身者であるリラスティ(ka1001)にはただの耳障りな音にしか聞こえない。
全高1.5メートルのドラゴンもどき雑魔がシルヴィアに炎がたまった口を向けた瞬間、真っ直ぐに近づいて思い切り利き腕で殴りつけた。
盾越しの衝撃が右腕の骨全てを震わせる。
人間基準では小柄とはいえリラスティはドワーフだ。この程度で怪我はしない。が、相手に怪我を負わせた気が全くしない。
雑魔が大地を蹴る。
うしろに向かって大量の砂が舞う。比重でいえばおそらく鉄以上の雑魔がリラスティに向かって直進する。
「んっ」
左手の盾をかかげて衝突に備える。右の盾は左に添えて防御の範囲を広げていた。
最初の衝突に数倍する衝撃が両腕を襲い筋肉を貫通し内臓を揺らす。
だがそれだけだマテリアルにより強化された肉体と2連盾が衝撃の大部分を吸収し、リラスティにはかすり傷程度のダメージしかいかない。
「やるなぁあんた」
楽しげな声と共にアーサー・ホーガン(ka0471)がリラスティの真横を駆け抜け雑魔の衝突寸前まで踏み込み、速度を一切落とすことなくロングソードを振り下ろす。
羽に当てやすい向きで切り込んだがドラゴンもどきが向きを変える……回避のためではない単にハンターの動きを目で追った動きのせいで腕に当たってめり込んだ。
アーサーの足が考えるより速く動く。
足腰は叩きつけるためではなく引き抜くため、腕は撃ち込んだときから正確に180度変えた力をかける。
ロングソードが傷口から離れるのに半秒遅れて鉄塊より固く重い雑魔が続く。
そこへリラスティが割り込む。
盾の表面が明らかに凹んで細い足が砂浜にめり込んだ。
「かはは、硬ぇな、おい」
アーサーが雑魔の傷口を見る。現時点の全力をたたき込めた実感があるのに現実には辛うじて皮を抜けた程度だ。
並みの兵士なら精神立て直しにいくらかかかるだろうにアーサーは演技でなく笑う。
「なら、こいつはどうだ!?」
リラスティと盾越しに押し引きするもどきの脇から足を狙う。
慌てて一歩、否人間基準で半歩にも満たない短い距離後退する雑魔。アーサーの剣筋を見切る眼力はないようで、躱さなければ分厚い皮膚で受け止められたはずの切っ先で足のつま先を斬り飛ばされた。
「きゃ」
雑魔が踏ん張りのきかない足と手を無理矢理振り回す。
やった本体すら意識していない動き故に回避も受けも難しく、リラスティの肩にドラゴンもどきの腕がぶつかってしまう。
「下がれ!」
雑魔からリラスティを守るように割り込み、守りではなく攻撃する。
あいにく直撃はせずに雑魔の側頭部を滑ってそのまま矢で固定された片翼を通過した。
砂浜に金属質の翼もどきがめり込む重い音、痛みと怒りと狂気が融け合う叫びと一緒に竜もどきの頭突きが来る。
「は」
アーサーはわざと避けずに受けた。
バックラーがひび割れ、支えようと盛り上がった筋肉からは血がにじみ、衝撃で一瞬ではあるが意識が途絶える。
ひょっとしたら雑魔が勝利を確信したかもしれない。もっともその確信は半瞬すら続かなかったろうが。
シャルラッハ・グルート(ka0508)は無言のまま砂を蹴る。
雑魔の死角から一気に加速し全体重と速度を剣先に載せるつもりで強く撃ち込む。
無事な足に必要以上の力を入れていた雑魔は反応が遅れ、必要以上の体重がかかっていた足にロングソードが半までめり込んだ。
にやりと笑うシャルラッハに、元から少なかった理性を蒸発させたドラゴンもどきが目を血走らせて裏拳を振るう。
衝突の瞬間にはロングソードを戻して受けはしたが衝撃を殺しきれない。
覚醒によって引き上げられた体力や耐久力がたった一度の打撃で吹き飛んだ。
「やっぱ戦いってなあこうでなくっちゃな」
唾を吐きすてると血が混じっている。衝突時に歯で口の中が切れたのだ。
「同感、だっ」
アーサーが雑魔の後頭部に剣を叩きつけながら笑い。
「一度下がって! ヒールじゃ間に合わないの」
治療専門家である聖導士リラスティに指示されアーサーが後退する。
「血が騒いでたまんねえ……面白くなってきたぜ!」
紛い物とはいえドラゴン、能力も明らかに雑魔の中では強力なそれとの一騎打ちにシャルラッハの血が燃える。
全身の血とマテリアルの流れが普段より明らかに速く効率よくなって、体に刻まれた入れ墨が艶めかしく光っているようにも見えた。
「とっととくたばりやがれ!」
不用意に口をあけようとした雑魔に突きをくれてやる。
金属光沢を持つ歯を数本押し砕いたのみで口腔という急所を貫くことはできなかった。が、強くはあっても1体しかいないヴォイドの一手を潰すことができた。
「2人戦線離脱とはね」
クロードは離れた場所でぼやきつつ体内のマテリアルを動かす。
淡い光がアリス・ナイトレイ(ka0202)に到達したのを確認し、リラスティが雑魔とアリスの間で盾になってくれているのを確認して初めてアリスの背を軽く押した。
アリスが目でうなずき魔術行使用短杖を振るう。
術行使に集中しているせいか敵に当たるとは思えない速度の杖から攻撃的な光が生まれる。
「そこへ」
アリスが見つめる先、ドラゴンもどきの無事な方な翼へ向かい、マジックアローが剣閃に勝る速度で加速した。
「いいね!」
血塗れのシャルラッハが実に楽しげだ。
アリスの術が命中したのは翼ではなく雑魔の背中だ。剣が直撃しても装甲は割れても肉の表面で止まっていたのに、アリスの術によって背中に握り拳数個分の穴が開いている。そして、支えるものが無くなった翼が転がり落ちた。
狙いもつけずに振るわれたドラゴンハンドを軽々と回避するシャルラッハ。とはいえ蓄積されたダメージはすぐには癒えず、この場で死ぬ気もないので後退を強いられる。
後方から飛んできた矢がドラゴン風の胸に突き刺さる。
既に攻性強化の効果が切れているので最初のように深く刺さってはいない。
アリスが再度ワンドを振る。
相変わらず強力な威力で最も分厚い腰部装甲に穴を開けた。
「初戦が大物なんてねぇ~。おじさんこまっちゃうよ」
雑魔の耐久力や体力が急速に削れているのは確かだが、こちらの体力や残弾が凄まじい勢いで消費されているのも偽りようのない事実だ。
「まぁ、数はうてるんだ、気楽に狙わせて貰おうかね」
クロードは笑みを浮かべてはいても瞳は冷たいほどに冷静に、最短の時間でマテリアルを攻撃力へ変換し、最初に比べれば動きが鈍ってきたドラゴンに小さな穴を開ける。
「うわっ……雑魔って言うから弱そうだと思ってたけど、結構強そうだな、こいつ」
砂浜の中でも特に荒れた場所を通らざるを得なかったルリ・エンフィールド(ka1680)が、のんきにコメントしつつ踏み込んだ。
半壊した両足で後衛ハンターに向かおうとしていたドラゴンもどき。その無防備な背中に速度と重さが十分にのったロングソードが触れて、切れて、押し込まれた。
「固っ」
あいにくと振り切ることはできず、刃は埋まった状態で止まってしまう。
絶体絶命。
脳裏にそんな単語が浮かんだ気がしたが気のせいだ。
腕を半分ほど振りかぶった雑魔の頭頂部に、雑魔からみて真後ろからロングソードが叩きつけられた。
雑魔にしては極めて頑丈なので1センチも凹んでいない。
が、決して浅い傷ではない。
加山 斬(ka1210)がロングソードを引き戻して上段に構える。
雑魔から完全に理性が蒸発し本能的な素早い動作で振り向く。おそらく当たれば致命打になり得た拳を突き出そうとした。
その拳が振るわれる寸前に応急的な手当を終えたアーサーが仕掛けて攻撃を乱させる。
「俺は本物のドラゴンが見たいんだ」
斬が小指一本分左へ移動。
ロングソードより明らかに強靱な拳がレザーアーマーに大きな傷をつける。しかし斬は逃げもせず自棄になっての攻撃もせず、この世界で得た力を過不足無く行使した。
「てめぇみたいなニセモノにビビってる場合じゃねーんだよ」
踏み込みからのロングソードの振り下ろし。
体の動きに一瞬遅れて赤黒い半透明のオーラがついてくる。
今度は刃は頭部にはあたらず、喉元から胸、胸から腹まで切り裂き砂浜に浅くめり込み止まった。
裂傷から数秒遅れて体液が噴き出す。
斬は汚れた血にまみれるのも気にせず裂傷に刃を滑り込ませてえぐる。
「あっ」
後から景気よく剣で叩いていたルリが気付いた。
ドラゴンもどきの口だけでなくあちこちにある傷から炎っぽい何かが盛り上がっている。
「ちょっとぉ!」
放っておいても大丈夫な気はするけど大丈夫じゃなかったら自爆に巻き込まれたりして即死なんて展開になりかねない。
息を吐きながら殴って殴って角度的に良さそうなときは刃筋を立てて皆がつけた傷から肉を断って骨を削る。
「いいかげん、倒れろっ」
ドラゴンもどきがみじろぎして皮がぶつかるだけでルリの体に傷が付く。リラスティのヒールでも治療が間に合っていないし自力ヒールする余裕もない。
「嬢ちゃんそのまま攻めろ。あと少しでそいつは終わりだ!」
物理と魔術の矢の援護を受けながらクロードが前進、機導砲を既にドラゴンに似てさえいない雑魔に当てる。
白兵戦を挑んでいるルリ達とは違い、距離が離れているので敵の崩壊具合がよく見えていた。
「そんなこと言われても……痛っ」
己の意思に反して膝から力が抜ける。
気合で力を入れ直しても崩れた体勢は元に戻らず、スクラップ風雑魔が必殺の狂気をまとい飛びかかる。
その首からロングソードの切っ先が生えた。
「俺は強くなる……何時かは怪力乱神と呼ばれるくらいにな」
斬の全身の筋肉が躍動する。
切っ先がじりじりと顎に向かってせりあがり、やがて頭蓋とその中身をまとめて砕いて貫通する。
雑魔は骨も皮も血すら残さず、最初から何もなかったかのようにクリムゾンウェストから消え去った。
ルリが砂浜に腰を下ろす。
「ドラゴンっていうからお宝いっぱいもってるかなぁっとおもってたけどやっぱドラゴンもどきなんだなぁ……残念」
お気楽な言葉を聞いたハンター達は、ようやく戦闘が終わったことを実感する。
「これでボクの名前もちょっとは有名になるかな? さてと、王国って美味しいもの多いんだよね? 報酬でたんまり美味しいもの食べようぜー……パルムちゃん」
たまたまルリと目があったキノコが震えてアリスの影に逃げ込んだ。
「本当にこの子たちはもう」
幼子に善悪を教えるときのようにパルムをつつく。
このパルムもそうだが、パルムの中には好奇心に忠実すぎる個体がいる。悪意がないのは分かっているが正直もうちょっとなんとかしてほしい。
「終わったね」
シャルラッハが火の付いていない煙草をくわえる。
火はつけない。ここは人類領域最西端のさらに西。いつヴォイドの増援が現れてもおかしくない。
「いい葉を使ってるねぇ」
そのことに気付いているのだろう。クロードが皆の緊張をほぐすために選んだ言葉を口にする。
皆、これがハンターとしての初陣だ。適度に気を抜いてもおかないといざというときストレスで動きが鈍くなる。幾ら注意してもしすぎではない。
「あげないよ」
「そりゃ残念」
あんたも大変だねという視線に肩をすくめてこたえるクロードだった。
「皆様お疲れ様ですよ」
シルヴィアがリアルブルー風ヘルメットの位置を直して声を出す。
「ハンター本部に帰るまでが依頼です。油断せず帰還を開始しましょう」
応、はい、分かったよと各人それぞれの言葉が返ってくる。
ハンター達はヒールで回復しきれなかった仲間を護衛しながら東へ向かう。
西の海に浮かぶ魔の島は、今だ変わらずこの世を冒し続けていた。
依頼結果
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- 凶獣の狙撃手
シルヴィア=ライゼンシュタイン(ka0338)
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依頼相談掲示板 | |||
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作戦相談卓 シルヴィア=ライゼンシュタイン(ka0338) 人間(リアルブルー)|14才|女性|猟撃士(イェーガー) |
最終発言 2014/06/18 04:51:48 |
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依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2014/06/10 20:51:58 |