ゲスト
(ka0000)
拳は口ほどに物を言う
マスター:cr

- シナリオ形態
- ショート
- 難易度
- 普通
- オプション
-
- 参加費
1,000
- 参加制限
- -
- 参加人数
- 4~6人
- サポート
- 0~0人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 5日
- 締切
- 2015/10/01 12:00
- 完成日
- 2015/10/08 02:21
みんなの思い出
思い出設定されたOMC商品がありません。
オープニング
●
「頼もう!」
その時、ハンターオフィス受付嬢のモア・プリマクラッセが聞いたのはクリムゾンウェスト全体に響こうかという大きな声であった。あまりの大きさに窓がビリビリと揺れる。
続いて一人の人物が現れる。身長は180cmを超える長身。それでいて簡素な衣類に包まれた全身は程よく筋肉に包まれており、それは今までどれほどの鍛錬をこなしてきたのかを示していた。
そして女性のモアも思わず目を惹かれてしまう豊満な胸を持ち、何より額より生えた二本の角が特徴的だった。
そう、彼女――イバラキは鬼であった。
●
「ここに来れば強い奴と殴り合えるって聞いて来たんだ。早速紹介してくれよ!」
いてもたってもいられないとばかりにシャドーボクシングをしながらモアを急かせるイバラキ。
「こちらはハンターオフィス。ハンターの皆様への仕事を請けたり、ハンターの皆様に仕事を斡旋する場所であって、あなたの対戦相手を紹介する場所ではありません」
そんな彼女にいつもと変わらぬポーカーフェイスで冷静に受け流すモア。第1ラウンドはモアの優勢といったところだ。
「何だよ! また騙された! ハンターになりゃいくらでも強い奴とやりあえるって聞いたのによ!」
「落ち着いてくださいイバラキさん。先程も申し上げました通り、こちらはハンターの皆様に仕事を斡旋する場所です。ですので、あなたに依頼を紹介することなら可能です。現在も様々な歪虚を撃退する依頼が入っていますよ」
モアは鬼というのは東方に居た種族であると知っていた。そんな彼女が今西方に居るのであれば、それは転移門を使ってここまで来たからに他ならない。つまり、それは彼女が覚醒者であることを示していた。
「本当か! じゃあ早速紹介してくれよ! いくらでもやってやるぜ!」
今にも暴れだしそうな雰囲気だったイバラキは、一転表情を変え満面の笑顔になっていた。トラブルを持ち込む客に対する対処も、バロテッリ商会の番頭であるモアの方が一枚上手だったようだ。
●
「それで、ハンター登録はお済みですか?」
そんなモアの質問にぽかんとした表情を浮かべているイバラキ。それを見てモアは淡々と事務作業を行っていた。
「だと思いました。では早速登録しましょう。名前はイバラキさん、種族は鬼、と。クラスは……イバラキさん、あなたのクラスは何ですか?」
登録書を書きながら一つづつ質問していくモアに、イバラキは自信満々にこう返した。
「聞いて驚け、アタシは格闘士(マスターアームズ)さ!」
その言葉にモアは驚くわけではなく、しかしながら登録書を書き進めるペンが止まってしまった。
「困りましたね……格闘士の存在は存じておりますが、現在まだハンターオフィスの対応が完了しておりません。ですので申し訳ありませんが現在はハンター登録を行えません」
「何だよそれ! 難しいこと言って騙そうとしてんじゃ無いのか! あー! アタシはここ最近殴り足りないんだよ!」
またもや剣呑な雰囲気を出し始めるイバラキ。モアもどうしたものかと思案を巡らせた後、ある一つの提案を出した。
「それではイバラキさん、あなたが依頼人となって、殴りあって頂けるハンターの方を募集するというのはいかがでしょうか」
こうしてハンターオフィスに、東方から来た格闘士と手合わせをするという依頼が貼りだされたのである。
「頼もう!」
その時、ハンターオフィス受付嬢のモア・プリマクラッセが聞いたのはクリムゾンウェスト全体に響こうかという大きな声であった。あまりの大きさに窓がビリビリと揺れる。
続いて一人の人物が現れる。身長は180cmを超える長身。それでいて簡素な衣類に包まれた全身は程よく筋肉に包まれており、それは今までどれほどの鍛錬をこなしてきたのかを示していた。
そして女性のモアも思わず目を惹かれてしまう豊満な胸を持ち、何より額より生えた二本の角が特徴的だった。
そう、彼女――イバラキは鬼であった。
●
「ここに来れば強い奴と殴り合えるって聞いて来たんだ。早速紹介してくれよ!」
いてもたってもいられないとばかりにシャドーボクシングをしながらモアを急かせるイバラキ。
「こちらはハンターオフィス。ハンターの皆様への仕事を請けたり、ハンターの皆様に仕事を斡旋する場所であって、あなたの対戦相手を紹介する場所ではありません」
そんな彼女にいつもと変わらぬポーカーフェイスで冷静に受け流すモア。第1ラウンドはモアの優勢といったところだ。
「何だよ! また騙された! ハンターになりゃいくらでも強い奴とやりあえるって聞いたのによ!」
「落ち着いてくださいイバラキさん。先程も申し上げました通り、こちらはハンターの皆様に仕事を斡旋する場所です。ですので、あなたに依頼を紹介することなら可能です。現在も様々な歪虚を撃退する依頼が入っていますよ」
モアは鬼というのは東方に居た種族であると知っていた。そんな彼女が今西方に居るのであれば、それは転移門を使ってここまで来たからに他ならない。つまり、それは彼女が覚醒者であることを示していた。
「本当か! じゃあ早速紹介してくれよ! いくらでもやってやるぜ!」
今にも暴れだしそうな雰囲気だったイバラキは、一転表情を変え満面の笑顔になっていた。トラブルを持ち込む客に対する対処も、バロテッリ商会の番頭であるモアの方が一枚上手だったようだ。
●
「それで、ハンター登録はお済みですか?」
そんなモアの質問にぽかんとした表情を浮かべているイバラキ。それを見てモアは淡々と事務作業を行っていた。
「だと思いました。では早速登録しましょう。名前はイバラキさん、種族は鬼、と。クラスは……イバラキさん、あなたのクラスは何ですか?」
登録書を書きながら一つづつ質問していくモアに、イバラキは自信満々にこう返した。
「聞いて驚け、アタシは格闘士(マスターアームズ)さ!」
その言葉にモアは驚くわけではなく、しかしながら登録書を書き進めるペンが止まってしまった。
「困りましたね……格闘士の存在は存じておりますが、現在まだハンターオフィスの対応が完了しておりません。ですので申し訳ありませんが現在はハンター登録を行えません」
「何だよそれ! 難しいこと言って騙そうとしてんじゃ無いのか! あー! アタシはここ最近殴り足りないんだよ!」
またもや剣呑な雰囲気を出し始めるイバラキ。モアもどうしたものかと思案を巡らせた後、ある一つの提案を出した。
「それではイバラキさん、あなたが依頼人となって、殴りあって頂けるハンターの方を募集するというのはいかがでしょうか」
こうしてハンターオフィスに、東方から来た格闘士と手合わせをするという依頼が貼りだされたのである。
リプレイ本文
●
「最初に聞こう。酒は好きか?」
見渡す限り広がる平地に一組の男女が立っていた。
「そいつは良かった。気が合いそうだ」
女が頷き、男が返す。だがその続きはムードが一変していた。
「じゃあ早速始めようぜ!」
そう言い拳をバンバンと打ち合わせる女。
「血気盛んな若い娘さんだな。俺は見てのとおりのオッサンだ。お手柔らかに……と言いたい所だが、思いっきり来いよ。そのほうが他の皆にお前さんの強さがよく分かるだろう」
そして男、エリオ・アルファーノ(ka4129)は全身からオーラを立ち上らせた。辺りに漂う酒の匂い。
「飲みすぎってわけじゃないぞ、こういうものだ」
「面白いねぇ」
女、イバラキもそう不敵に微笑む。今から二人は戦うのだ。
「俺が無事だったら試合後に酒飲もうぜ」
その言葉が戦いを始めるゴングとなった。
アルファーノは一瞬で間合いを詰める。脚部にマテリアルを集め、文字通り目にも留まらぬ速度でイバラキに近づく。そのまま振りかぶり一撃……を与えない。その動きはフェイントであった。
「何っ?!」
顔に来た攻撃を防ぐため構えていたイバラキは、とっさにアルファーノの意図に気づき構えを下げる。しかしそれより早く、腹部に強い衝撃が来た。
「ぐっ……」
顔をしかめながら、思い切り右腕をスイングするイバラキ。それが起こした風がアルファーノの髪を揺らすが、拳が通った後には既に彼の姿はなかった。
「たいした防具も無しでどこまで耐えられるんだ? 少しは堪えて欲しいものだぜ」
アルファーノはそう挑発しながら、イバラキの腕前を確かめようとしていた。回避に優れ遠い間合いを保つ相手にどう動くのか。
「あいにくアタシは耐えることは考えてないんだ」
それに対し、イバラキは大きく息を吸い両手を胸の前で構えた。
「よく見ときな!」
その言葉は脇で戦いの様子を見ていた仁川 リア(ka3483)に向けられたものか。果たして裂帛の気合と共に両手を突き出し、次の刹那体内から放出されたマテリアルが極太の光線となりアルファーノを貫いた。
「あー、参った」
技をまともに喰らい倒れたままアルファーノはそう呟く。そして上から覗き込むイバラキに
「後に続くほかのヤツラのほうがずっと強いぜ」
と忠告するのであった。
●
「やっぱこういう場所が一番戦いやすくてさ、僕にとってはね」
リアが案内したのは森の中だった。立ち並ぶ木々が動きを阻害する。少なくとも先ほど見せた技は使えないだろう。
「それじゃ始めようか」
そしてリアは跳んだ。地を蹴りその身を浮かせ、木を蹴って向きを変え、そして襲いかかる。
「こういう動き、ちゃんと付いてこられるかな?」
左右上下に動いてイバラキを翻弄し攻めるリア。利き手に握った剣にお逆手の拳を加え反撃の隙を与えない。さらに強引に放たれたイバラキの拳をやはり上に跳んでかわす。
そのまま高く宙に舞ったリアは、そこから垂直に落ちイバラキの脳天目掛け一撃を繰りだそうとしていた。
その時イバラキは身を沈めた。上から来るリアに対して覚悟を決めたのか。そう思われた瞬間だった。
「格闘士相手に下手に跳ばない方がいいぞ!」
そしてイバラキは跳んだ。後方へ向けて飛び上がり、一回転しながら下から上へ蹴りつける。その鋭い蹴りはかわしようが無かった。カウンターとなりリアの小さな体を弾き飛ばす。
「いいね、やっぱり強い人と戦えるのは! 心と身体が燃えてくるよ!」
着地したリアは膝をつく。ダメージは深いが、リアの心は熱く燃えていた。
そしてリアは再び地を蹴った。今度は同じ轍を踏まぬよう低く鋭く動く。そしてまずロケットナックルをイバラキの顔面目掛け放つ。
彼女はとっさにその拳を払ってかわす。だがそこにリアが飛び込んできた。払った瞬間生み出された死角から刃を突き出す。突き出した腕はその心の様に紅く燃え体を焼く。
「まずは死角を作って後から追撃……このコンボ、名づけるなら『ドッグファイト』なんてどうかな?」
「良い攻めだね……ならアタシの『ドッグファイト』も見せてやるよ」
そのイバラキの言葉が終わるか終わらぬかの時にリアは再び拳を放っていた。そして次の瞬間、目の前にイバラキの顔があった。
かわしながら移動、疾影士が行うドッジダッシュと同じような技術と理解した時には、イバラキの拳がリアを捉えていた。それは速いものの軽く、ダメージも少ない。だがその拳で生み出された死角から放たれた本命の一撃が、リアの意識を刈り取っていた。
リアが再び気づいた時には笑顔のイバラキの姿があった。戦いを終えると歳相応の女性である。そんな彼女にリアは話しかけた。
「良い戦いだったよ、君が仲間になってくれる日が楽しみだね」
●
続いての対戦相手は砂浜で待っていた。
「格闘士か。東方で鳴月って武家を助けた時に一度だけ見たが、デカイ妖狐を軽く転がしてたからな。楽しめそうだ」
そこに居たのはレイオス・アクアウォーカー(ka1990)。
「強い奴と『殴り合い』が希望だろ?オレの愛刀は殴りあいには向かないからな今回は無しだ」
拳を握るレイオスを見てイバラキは笑う。
「あっはっは。アンタ最高にバカだね……いいよ、気に入った!」
同時に二人は真っ直ぐ相手に向かう。そして次の瞬間、強烈な衝突音が波音をかき消すように響いた。
そこにあったのは互いの拳が顔面にめり込んだ二人の姿。先手必勝とばかりに突っ込み、いきなり強烈な一発を打ち込む。二人の考えは全く一緒だった。その結果がこれだ。
「良い拳だね」
「こいつはリアルブルーの軍式格闘術って奴だ」
そして再び構え直す両者。
「鬼と拳で語り合うことがようやく叶うんだ。さあ、ぶっ倒れるまで存分に語り合おうか」
「ああ!」
そこからは二人共引くこともガードすることも忘れ、ただ殴りあっていた。
しこたま拳を受けるイバラキ。だがその顔は笑っていた。
「人間がアンタ達みたいに自分の考えていることを全部伝えてくれる奴ばかりだったらよかったんだがね」
「何か言ったか?」
「何でもない!」
やがて両者は一旦間合いを取る。
「こっちもちょうど体が暖まってきたところだ。第二ラウンドといこうか」
「上等っ!」
レイオスは強く踏み込み、防御を捨て渾身の一発を見舞う。その一撃をイバラキは防ごうともせず体で受け止め、空いた右顎目掛け真っ直ぐ拳を突いた。重く鋭い一撃。どれほどの時間鍛錬を積み重ねてきたのだろう。それがまともにレイオスを捕らえる。崩れ落ちるレイオスの体。
「アタシの勝ちだな」
だが、その時彼女が見たのは驚愕の光景だった。崩れる体を無理矢理止め、同じように空いたイバラキの右顎目掛け放たれるストレート。それは的確に顎を打ち抜き、そしてスローモーションのように彼女の体は仰向けに倒れていった。
「あー、やられた。鍛え直しだな」
大の字のままレイオスを見る。受けたダメージ故片膝を着く彼を見て晴れやかに空を見上げるイバラキであった。
●
「鬼との大喧嘩だ……ん、楽しみだ」
レイオスとイバラキが殴りあってしばし後、身長2メートル近い大男が現れた。その名はオウカ・レンヴォルト(ka0301)。鬼に会えると聞いてやって来てみれば内容は殴り合い、しかし当然のように納得し、イバラキの元へ向かう。
「オウカ・レン……いや、御神楽謳華だ。よろしく、な」
「ああ。しかし全員一人ずつやる気か? アンタ達大馬鹿者だね!」
そう笑うイバラキの傷はすっかり癒えていた。マテリアルを活性化しオウカを迎えるために体を癒やしたのだ。こちらも大した馬鹿である。
「さあ、始めよう、か……!」
そして馬鹿が二人向かい合えば、後は言葉はいらなかった。
オウカは自らの体内でマテリアルを巡らせ手から放出する。それは剣の様に伸びイバラキに襲いかかった。
「へえ、アタシと似た事ができるんだ」
彼女はそれを最小限の動きでかわす。そして両手にマテリアルを集めると放出した。それは光弾と化しオウカに迫る。
「ふむ……」
オウカは正面から受け止める。衝突寸前障壁を展開し弾き飛ばす。
「やるねっ!」
そこに一気に間合いを詰め襲いかかるイバラキ。流れるように繰り出される拳と蹴りが打ち込まれる。だが、オウカはそれを受け、時には障壁で防ぎ、そして隙あらば反撃を繰り出していた。何発かは確かにオウカの体を捕らえたのだがまるで効いている様子が無い。
「タフだねぇ」
やがて殴り疲れたのかイバラキは手を止める。そこを捉えようとオウカが動いた時だった。
腹部に強い衝撃。オウカが視線を下ろすと、そこには押し当てられたイバラキの手。ただ触れているだけだがダメージが来るということは、この手にマテリアルを込めたということだ。
そして次の瞬間、体の内側から爆発するような衝撃が襲いかかった。イバラキは腹部に押し当てた手からマテリアルを一気に送り込み、内側からダメージを与えたのだった。これでは障壁を用いることも出来ない。
「見事だ」
「アンタもね」
馬鹿達の戦いにこれ以上の言葉はいらなかった。触れ合った手と拳が雄弁に語ったのだから。
●
「戦いたいと思っているのなら、それを発散させてあげるのも先輩としての役目さ」
続いて現れたのはHolmes(ka3813)だった。ドワーフである彼女はイバラキよりずっと小さいが力は負けず劣らず。
「それに、鬼という種族がどれ位力持ちなのか興味があるしね」
「なら教えてやるさ!」
そして、どちらからともなく二人は両手を出す。手のひらを合わせると力を入れる。いわゆる手四つの体勢。お互いの力が釣り合い、二人の体はまるで動かない。
「ふふふっ、こう見えてボクも力には自信があるんだ」
だが、やがて少しずつホームズが押していく。精霊に祈りを捧げマテリアルを高め、それを全身に巡らせることで発揮される力。イバラキも対応するが単純な力だけでは対抗出来ない。
こんなものか。ホームズがそう思った時突如押し返していた力が抜けた。そして次の瞬間視界が180度回転した。
「柔よく剛を制す……アタシもまだまだだな。咄嗟にやっちまった」
受けた力をそのまま受け流し、相手の力を利用して投げ。種としての力では勝てず技を使ったことはイバラキ本人が良くわかっている。
「さて、種としての力量は測れた。次は格闘士としての技を魅せてくれないかな?」
ホームズは砂を払いながら立ち上がり、取り出したのは身長を遥かに超える大きさの鎌。そして後半戦が始まった。
先に仕掛けたのはホームズだ。マテリアルは全身に巡らせつつ力を込めて鎌を振るう。イバラキはそれをひらりひらりとかわすが間合いの差故にか反撃が出来ない。
「これがボクの『バリツ』さ」
そう言いながら攻撃を続けるホームズにイバラキは
「それじゃアタシも見せてやるよ」
そう返し、誘いこむように腕を広げる。一瞬戸惑ったホームズだが、すかさず祖霊の力を鎌に込め振りぬいた。
そして次の瞬間再び視界が180度回転した。
鎌の勢いを利用しての投げ。なるほど、これが格闘士の技か。そうホームズが理解した時だった。スルリと首元にイバラキの腕が絡みつく。両足と体でホームズを抑えこみそのまま腕で締め上げた。
そしてこのままだとどうなるかは嫌でもわかる。彼女は二、三回絡みついた腕を手で叩く。それが決着が付いた合図となった。
●
「格闘士との対戦ができるとは思いもしなかったわ。転職希望として興味あるし、どこまで通用するか……。なんだか燃えてきたわね……!」
最後にイバラキの前に立ったのはアイビス・グラス(ka2477)だ。
「私はアイビス・グラス。疾影士よ」
「アタシはイバラキ。格闘士さ」
互いに名乗りを終えると同時に一陣の風が吹き抜けた。先に仕掛けたのはアイビス。片足を上げ牽制すると、一足で飛び込みそのまま飛び横蹴りを打ち込む。
イバラキはそれを両腕で受け止めると、アイビスの着地したところにパンチ。
アイビスは一発目は食らってしまうが、追撃で打ち込まれた本命の2発目はかわしそのまま膝を突き上げる。
その膝が顔に刺さる。だがイバラキは止まらず、再び拳を連打する。軽く速い拳は避けきれないが、その後に来る必殺の一撃はしっかりとかわすアイビス。そしてカウンターで飛び回し蹴り。さらに
「鬼の人達みたいに力は強くはないけれど、これが私の出せる攻撃よ……!」
受け止めた上から更にもう一度回し蹴り。力で叶わなければ技と速さで立ち向かう。そのアイビスの足がまともにイバラキの顔面に入る。二、三歩たたらを踏み、そこで止まったが
「今のは効いたよ」
ニヤリと笑うイバラキの顔に、一筋赤い物が流れる。
だがアイビスは攻撃の手を緩めない。そこからすかさず横蹴りを繰り出す。
その時アイビスの身体が浮いた。ボディに突き刺さる右拳。強烈な一撃が呼吸を止める。思わず漏れる苦悶の声。脂汗が流れ、自らのスタミナが失われていくのが分かる。もう長く戦えない。ならば……
「イバラキさん、感謝します。格闘士の戦いとあなたの実力を見る事が出来るのだから」
再び構えを取り直すアイビス。拳を握り固める。それにイバラキも何か勘付いたようだ。
「これが私の出せる渾身の一撃ですッ!」
「じゃあこれがアタシのとっておきだ!」
両者の拳が交錯する。それは光を伴い互いの顔めがけ直進しそして……
●
次にアイビスが目を開けた時、そこには他の者達が集まっていた。
「……私は勝ったの?」
「アタシも今気がついたところさ」
その途端全身が痛みだした。戦っている最中は感じなかったが、終わればこの有様だ。
「……全力の勝負が終わったら、こいつを酌み交わして笑うのもありと思うが……どうだ?」
そこにオウカが酒瓶を持ってきた。イバラキは盃に波々と注いでもらい、ぐいと飲み干すとオウカに返杯。そしてもう一杯注ぎアイビスの元へと差し出した。
「飲みなよ」
「私は未成年だから……」
水面にアイビスの顔が映る。緑の髪と白い肌。そして青くなった目元。
「あっはっは、酷い顔だ」
「本当ね……」
少し落ち込んだところに、イバラキは別のものを差し出した。
「一族の秘薬だ。塗ればすぐ怪我が治るぞ」
辺りを見回せば、他の者達も飲み交わしている。
「いい拳だ。俺、一瞬あの世が見えちまった。まだまだ若い者には負けられないな 」
アルファーノが食事を並べていた。彼も倒されたはずだが、すっかり元気になっている。これも秘薬の力の様だ。
アイビスも薬を取り傷に塗る。するとすぅっと痛みが引いていった。
「こんどは飲み比べで勝負といくか?」
「ああ、今度こそ負けられないな」
レイオスはこのまま第三ラウンドに雪崩れこむらしい。それを見て、アイビスも手持ちの馬乳酒を肴と共に差し出した。自分も宴に参加しない理由は無い。鬼と饒舌に語り合ったのだから。
「最初に聞こう。酒は好きか?」
見渡す限り広がる平地に一組の男女が立っていた。
「そいつは良かった。気が合いそうだ」
女が頷き、男が返す。だがその続きはムードが一変していた。
「じゃあ早速始めようぜ!」
そう言い拳をバンバンと打ち合わせる女。
「血気盛んな若い娘さんだな。俺は見てのとおりのオッサンだ。お手柔らかに……と言いたい所だが、思いっきり来いよ。そのほうが他の皆にお前さんの強さがよく分かるだろう」
そして男、エリオ・アルファーノ(ka4129)は全身からオーラを立ち上らせた。辺りに漂う酒の匂い。
「飲みすぎってわけじゃないぞ、こういうものだ」
「面白いねぇ」
女、イバラキもそう不敵に微笑む。今から二人は戦うのだ。
「俺が無事だったら試合後に酒飲もうぜ」
その言葉が戦いを始めるゴングとなった。
アルファーノは一瞬で間合いを詰める。脚部にマテリアルを集め、文字通り目にも留まらぬ速度でイバラキに近づく。そのまま振りかぶり一撃……を与えない。その動きはフェイントであった。
「何っ?!」
顔に来た攻撃を防ぐため構えていたイバラキは、とっさにアルファーノの意図に気づき構えを下げる。しかしそれより早く、腹部に強い衝撃が来た。
「ぐっ……」
顔をしかめながら、思い切り右腕をスイングするイバラキ。それが起こした風がアルファーノの髪を揺らすが、拳が通った後には既に彼の姿はなかった。
「たいした防具も無しでどこまで耐えられるんだ? 少しは堪えて欲しいものだぜ」
アルファーノはそう挑発しながら、イバラキの腕前を確かめようとしていた。回避に優れ遠い間合いを保つ相手にどう動くのか。
「あいにくアタシは耐えることは考えてないんだ」
それに対し、イバラキは大きく息を吸い両手を胸の前で構えた。
「よく見ときな!」
その言葉は脇で戦いの様子を見ていた仁川 リア(ka3483)に向けられたものか。果たして裂帛の気合と共に両手を突き出し、次の刹那体内から放出されたマテリアルが極太の光線となりアルファーノを貫いた。
「あー、参った」
技をまともに喰らい倒れたままアルファーノはそう呟く。そして上から覗き込むイバラキに
「後に続くほかのヤツラのほうがずっと強いぜ」
と忠告するのであった。
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「やっぱこういう場所が一番戦いやすくてさ、僕にとってはね」
リアが案内したのは森の中だった。立ち並ぶ木々が動きを阻害する。少なくとも先ほど見せた技は使えないだろう。
「それじゃ始めようか」
そしてリアは跳んだ。地を蹴りその身を浮かせ、木を蹴って向きを変え、そして襲いかかる。
「こういう動き、ちゃんと付いてこられるかな?」
左右上下に動いてイバラキを翻弄し攻めるリア。利き手に握った剣にお逆手の拳を加え反撃の隙を与えない。さらに強引に放たれたイバラキの拳をやはり上に跳んでかわす。
そのまま高く宙に舞ったリアは、そこから垂直に落ちイバラキの脳天目掛け一撃を繰りだそうとしていた。
その時イバラキは身を沈めた。上から来るリアに対して覚悟を決めたのか。そう思われた瞬間だった。
「格闘士相手に下手に跳ばない方がいいぞ!」
そしてイバラキは跳んだ。後方へ向けて飛び上がり、一回転しながら下から上へ蹴りつける。その鋭い蹴りはかわしようが無かった。カウンターとなりリアの小さな体を弾き飛ばす。
「いいね、やっぱり強い人と戦えるのは! 心と身体が燃えてくるよ!」
着地したリアは膝をつく。ダメージは深いが、リアの心は熱く燃えていた。
そしてリアは再び地を蹴った。今度は同じ轍を踏まぬよう低く鋭く動く。そしてまずロケットナックルをイバラキの顔面目掛け放つ。
彼女はとっさにその拳を払ってかわす。だがそこにリアが飛び込んできた。払った瞬間生み出された死角から刃を突き出す。突き出した腕はその心の様に紅く燃え体を焼く。
「まずは死角を作って後から追撃……このコンボ、名づけるなら『ドッグファイト』なんてどうかな?」
「良い攻めだね……ならアタシの『ドッグファイト』も見せてやるよ」
そのイバラキの言葉が終わるか終わらぬかの時にリアは再び拳を放っていた。そして次の瞬間、目の前にイバラキの顔があった。
かわしながら移動、疾影士が行うドッジダッシュと同じような技術と理解した時には、イバラキの拳がリアを捉えていた。それは速いものの軽く、ダメージも少ない。だがその拳で生み出された死角から放たれた本命の一撃が、リアの意識を刈り取っていた。
リアが再び気づいた時には笑顔のイバラキの姿があった。戦いを終えると歳相応の女性である。そんな彼女にリアは話しかけた。
「良い戦いだったよ、君が仲間になってくれる日が楽しみだね」
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続いての対戦相手は砂浜で待っていた。
「格闘士か。東方で鳴月って武家を助けた時に一度だけ見たが、デカイ妖狐を軽く転がしてたからな。楽しめそうだ」
そこに居たのはレイオス・アクアウォーカー(ka1990)。
「強い奴と『殴り合い』が希望だろ?オレの愛刀は殴りあいには向かないからな今回は無しだ」
拳を握るレイオスを見てイバラキは笑う。
「あっはっは。アンタ最高にバカだね……いいよ、気に入った!」
同時に二人は真っ直ぐ相手に向かう。そして次の瞬間、強烈な衝突音が波音をかき消すように響いた。
そこにあったのは互いの拳が顔面にめり込んだ二人の姿。先手必勝とばかりに突っ込み、いきなり強烈な一発を打ち込む。二人の考えは全く一緒だった。その結果がこれだ。
「良い拳だね」
「こいつはリアルブルーの軍式格闘術って奴だ」
そして再び構え直す両者。
「鬼と拳で語り合うことがようやく叶うんだ。さあ、ぶっ倒れるまで存分に語り合おうか」
「ああ!」
そこからは二人共引くこともガードすることも忘れ、ただ殴りあっていた。
しこたま拳を受けるイバラキ。だがその顔は笑っていた。
「人間がアンタ達みたいに自分の考えていることを全部伝えてくれる奴ばかりだったらよかったんだがね」
「何か言ったか?」
「何でもない!」
やがて両者は一旦間合いを取る。
「こっちもちょうど体が暖まってきたところだ。第二ラウンドといこうか」
「上等っ!」
レイオスは強く踏み込み、防御を捨て渾身の一発を見舞う。その一撃をイバラキは防ごうともせず体で受け止め、空いた右顎目掛け真っ直ぐ拳を突いた。重く鋭い一撃。どれほどの時間鍛錬を積み重ねてきたのだろう。それがまともにレイオスを捕らえる。崩れ落ちるレイオスの体。
「アタシの勝ちだな」
だが、その時彼女が見たのは驚愕の光景だった。崩れる体を無理矢理止め、同じように空いたイバラキの右顎目掛け放たれるストレート。それは的確に顎を打ち抜き、そしてスローモーションのように彼女の体は仰向けに倒れていった。
「あー、やられた。鍛え直しだな」
大の字のままレイオスを見る。受けたダメージ故片膝を着く彼を見て晴れやかに空を見上げるイバラキであった。
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「鬼との大喧嘩だ……ん、楽しみだ」
レイオスとイバラキが殴りあってしばし後、身長2メートル近い大男が現れた。その名はオウカ・レンヴォルト(ka0301)。鬼に会えると聞いてやって来てみれば内容は殴り合い、しかし当然のように納得し、イバラキの元へ向かう。
「オウカ・レン……いや、御神楽謳華だ。よろしく、な」
「ああ。しかし全員一人ずつやる気か? アンタ達大馬鹿者だね!」
そう笑うイバラキの傷はすっかり癒えていた。マテリアルを活性化しオウカを迎えるために体を癒やしたのだ。こちらも大した馬鹿である。
「さあ、始めよう、か……!」
そして馬鹿が二人向かい合えば、後は言葉はいらなかった。
オウカは自らの体内でマテリアルを巡らせ手から放出する。それは剣の様に伸びイバラキに襲いかかった。
「へえ、アタシと似た事ができるんだ」
彼女はそれを最小限の動きでかわす。そして両手にマテリアルを集めると放出した。それは光弾と化しオウカに迫る。
「ふむ……」
オウカは正面から受け止める。衝突寸前障壁を展開し弾き飛ばす。
「やるねっ!」
そこに一気に間合いを詰め襲いかかるイバラキ。流れるように繰り出される拳と蹴りが打ち込まれる。だが、オウカはそれを受け、時には障壁で防ぎ、そして隙あらば反撃を繰り出していた。何発かは確かにオウカの体を捕らえたのだがまるで効いている様子が無い。
「タフだねぇ」
やがて殴り疲れたのかイバラキは手を止める。そこを捉えようとオウカが動いた時だった。
腹部に強い衝撃。オウカが視線を下ろすと、そこには押し当てられたイバラキの手。ただ触れているだけだがダメージが来るということは、この手にマテリアルを込めたということだ。
そして次の瞬間、体の内側から爆発するような衝撃が襲いかかった。イバラキは腹部に押し当てた手からマテリアルを一気に送り込み、内側からダメージを与えたのだった。これでは障壁を用いることも出来ない。
「見事だ」
「アンタもね」
馬鹿達の戦いにこれ以上の言葉はいらなかった。触れ合った手と拳が雄弁に語ったのだから。
●
「戦いたいと思っているのなら、それを発散させてあげるのも先輩としての役目さ」
続いて現れたのはHolmes(ka3813)だった。ドワーフである彼女はイバラキよりずっと小さいが力は負けず劣らず。
「それに、鬼という種族がどれ位力持ちなのか興味があるしね」
「なら教えてやるさ!」
そして、どちらからともなく二人は両手を出す。手のひらを合わせると力を入れる。いわゆる手四つの体勢。お互いの力が釣り合い、二人の体はまるで動かない。
「ふふふっ、こう見えてボクも力には自信があるんだ」
だが、やがて少しずつホームズが押していく。精霊に祈りを捧げマテリアルを高め、それを全身に巡らせることで発揮される力。イバラキも対応するが単純な力だけでは対抗出来ない。
こんなものか。ホームズがそう思った時突如押し返していた力が抜けた。そして次の瞬間視界が180度回転した。
「柔よく剛を制す……アタシもまだまだだな。咄嗟にやっちまった」
受けた力をそのまま受け流し、相手の力を利用して投げ。種としての力では勝てず技を使ったことはイバラキ本人が良くわかっている。
「さて、種としての力量は測れた。次は格闘士としての技を魅せてくれないかな?」
ホームズは砂を払いながら立ち上がり、取り出したのは身長を遥かに超える大きさの鎌。そして後半戦が始まった。
先に仕掛けたのはホームズだ。マテリアルは全身に巡らせつつ力を込めて鎌を振るう。イバラキはそれをひらりひらりとかわすが間合いの差故にか反撃が出来ない。
「これがボクの『バリツ』さ」
そう言いながら攻撃を続けるホームズにイバラキは
「それじゃアタシも見せてやるよ」
そう返し、誘いこむように腕を広げる。一瞬戸惑ったホームズだが、すかさず祖霊の力を鎌に込め振りぬいた。
そして次の瞬間再び視界が180度回転した。
鎌の勢いを利用しての投げ。なるほど、これが格闘士の技か。そうホームズが理解した時だった。スルリと首元にイバラキの腕が絡みつく。両足と体でホームズを抑えこみそのまま腕で締め上げた。
そしてこのままだとどうなるかは嫌でもわかる。彼女は二、三回絡みついた腕を手で叩く。それが決着が付いた合図となった。
●
「格闘士との対戦ができるとは思いもしなかったわ。転職希望として興味あるし、どこまで通用するか……。なんだか燃えてきたわね……!」
最後にイバラキの前に立ったのはアイビス・グラス(ka2477)だ。
「私はアイビス・グラス。疾影士よ」
「アタシはイバラキ。格闘士さ」
互いに名乗りを終えると同時に一陣の風が吹き抜けた。先に仕掛けたのはアイビス。片足を上げ牽制すると、一足で飛び込みそのまま飛び横蹴りを打ち込む。
イバラキはそれを両腕で受け止めると、アイビスの着地したところにパンチ。
アイビスは一発目は食らってしまうが、追撃で打ち込まれた本命の2発目はかわしそのまま膝を突き上げる。
その膝が顔に刺さる。だがイバラキは止まらず、再び拳を連打する。軽く速い拳は避けきれないが、その後に来る必殺の一撃はしっかりとかわすアイビス。そしてカウンターで飛び回し蹴り。さらに
「鬼の人達みたいに力は強くはないけれど、これが私の出せる攻撃よ……!」
受け止めた上から更にもう一度回し蹴り。力で叶わなければ技と速さで立ち向かう。そのアイビスの足がまともにイバラキの顔面に入る。二、三歩たたらを踏み、そこで止まったが
「今のは効いたよ」
ニヤリと笑うイバラキの顔に、一筋赤い物が流れる。
だがアイビスは攻撃の手を緩めない。そこからすかさず横蹴りを繰り出す。
その時アイビスの身体が浮いた。ボディに突き刺さる右拳。強烈な一撃が呼吸を止める。思わず漏れる苦悶の声。脂汗が流れ、自らのスタミナが失われていくのが分かる。もう長く戦えない。ならば……
「イバラキさん、感謝します。格闘士の戦いとあなたの実力を見る事が出来るのだから」
再び構えを取り直すアイビス。拳を握り固める。それにイバラキも何か勘付いたようだ。
「これが私の出せる渾身の一撃ですッ!」
「じゃあこれがアタシのとっておきだ!」
両者の拳が交錯する。それは光を伴い互いの顔めがけ直進しそして……
●
次にアイビスが目を開けた時、そこには他の者達が集まっていた。
「……私は勝ったの?」
「アタシも今気がついたところさ」
その途端全身が痛みだした。戦っている最中は感じなかったが、終わればこの有様だ。
「……全力の勝負が終わったら、こいつを酌み交わして笑うのもありと思うが……どうだ?」
そこにオウカが酒瓶を持ってきた。イバラキは盃に波々と注いでもらい、ぐいと飲み干すとオウカに返杯。そしてもう一杯注ぎアイビスの元へと差し出した。
「飲みなよ」
「私は未成年だから……」
水面にアイビスの顔が映る。緑の髪と白い肌。そして青くなった目元。
「あっはっは、酷い顔だ」
「本当ね……」
少し落ち込んだところに、イバラキは別のものを差し出した。
「一族の秘薬だ。塗ればすぐ怪我が治るぞ」
辺りを見回せば、他の者達も飲み交わしている。
「いい拳だ。俺、一瞬あの世が見えちまった。まだまだ若い者には負けられないな 」
アルファーノが食事を並べていた。彼も倒されたはずだが、すっかり元気になっている。これも秘薬の力の様だ。
アイビスも薬を取り傷に塗る。するとすぅっと痛みが引いていった。
「こんどは飲み比べで勝負といくか?」
「ああ、今度こそ負けられないな」
レイオスはこのまま第三ラウンドに雪崩れこむらしい。それを見て、アイビスも手持ちの馬乳酒を肴と共に差し出した。自分も宴に参加しない理由は無い。鬼と饒舌に語り合ったのだから。
依頼結果
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面白かった! | 9人 |
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MVP一覧
- 戦いを選ぶ閃緑
アイビス・グラス(ka2477)
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マテリアルリンク参加者一覧
依頼相談掲示板 | |||
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依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2015/09/27 05:43:28 |
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順番決めの卓 アイビス・グラス(ka2477) 人間(リアルブルー)|17才|女性|疾影士(ストライダー) |
最終発言 2015/09/30 23:00:03 |
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対戦舞台指定場 アイビス・グラス(ka2477) 人間(リアルブルー)|17才|女性|疾影士(ストライダー) |
最終発言 2015/10/01 06:07:47 |
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相談卓 アイビス・グラス(ka2477) 人間(リアルブルー)|17才|女性|疾影士(ストライダー) |
最終発言 2015/09/30 23:47:15 |
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質問卓 アイビス・グラス(ka2477) 人間(リアルブルー)|17才|女性|疾影士(ストライダー) |
最終発言 2015/09/29 17:52:01 |