• 深棲

【深棲】輜重隊護衛と賊退治

マスター:馬車猪

シナリオ形態
ショート
難易度
普通
オプション
参加費
1,000
参加制限
-
参加人数
4~8人
サポート
0~0人
マテリアルリンク
報酬
普通
相談期間
4日
締切
2014/07/28 22:00
完成日
2014/08/02 15:52

みんなの思い出

思い出設定されたOMC商品がありません。

オープニング

 同盟産のワインを見た時逃げれば良かった。
「明日も当直を頼むわ」
 隊長がグラスを置く。赤色の液体が揺れたまらない香りが漂う。
「いいっすけど」
 拒否できないのは分かっているのでグラスを奪って飲み干す。
 特別手当てを出せこの野郎、という言葉が出てこなくなる程度には旨かった。
 ここは王国の田舎にある貴族領私兵駐屯地。
 主要な交易路が近くを通っている訳でなく、近隣領主と揉めている訳でもなく、私兵団の主要任務が畑に近づいた猪を狩って精肉業者に渡すことという暇な場所だった。
「こんなんじゃいざというとき動けないっすよ」
 しかし現在暇であることと有事に対応できることは同じではない。
「同盟への援軍か何か知らないっすけど、輜重隊の護衛とかの名目で引き抜かれまくってこっちは良い迷惑っす」
 兵士は、貴族の目がないのを確認してから不満をぶちまけた。
 戦力に余裕が無いため優先度の低い仕事が放置されている。具体的には賊が潜伏しやすい僻地の巡回の頻度が半分以下になっている。
「そうは言うがな」
 お貴族様の言うことには逆らえないと言いたげに、叩き上げの隊長が肩をすくめた。
「兵隊の数増えやせないんすか?」
「無茶言うな」
 ここの領主はまあ真っ当といえる貴族であり、兵に高くはないが安くもない金を毎月払っている。
「1人増やすのにいくらかかると思っている」
 だから増員は非常に難しい。
「けどこのままじゃ過労で倒れる奴が出るっす。1月後には俺と隊長しか残らないっすよ。それ以前に賊が入り込んでも気付けないってことも……」
「分かった分かった。次の輜重隊の護衛はハンターに頼むとするよ」
 そんな会話がかわされた数日後、ハンターギルド本部に護衛依頼が張り出されたのだった。


 駐屯地から数キロメートル東、あぜ道よりはまし程度の街道脇に、薄汚れた格好の男達がいた。
 大型の弓を背負った布鎧装備の男が2人。
 大型の斧を腰に吊して全身を皮鎧で固めた男が3人。
 そして、ハンターが持っている物に比べると粗悪な、しかし遜色ない威力がありそうなリボルバーをもてあそぶ全身鎧の大男が1人。
「貴族の私兵共は数が足りない。次の輜重隊には多くて2人くらいしか護衛につけられないだろうよ」
 強盗団唯一の覚醒者である頭が笑う。
 銃器の扱いは堂に入っている。各地での畜生働きで使い続けてきた結果だ。
「さっすがお頭」
「つ、積み荷が、楽しみだな」
「俺ぁ女の方がいいなぁ」
 暴力の気配が濃くなり近くの木々から小動物が逃げ出す。
 その中に小さなキノコが含まれていることに、男達は気づいていなかった。


 今日もハンターギルドに新たな3Dディスプレイが現れる。
 タイトルは荷馬車護衛カッコ賊退治カッコトジ。
 あなたの視線に気づいたディスプレイが勝手に大きくなって詳細を表示する。
 右側には詳細な地図に、小麦粉袋が満載された幅2メートル長さ5メートルの4輪荷馬車2台、草臥れた老馬4頭と御者2人が映し出され。
 左側には荒い画像で凶悪な賊が表示されていた。
 左の映像に視線を向ける。すると賊の罪状が列記され、あなたの目の前から床近くまでディスプレイが伸びていく。明らかに凶悪犯だ。捕まれば命がないのを自覚しているから賊の抵抗は間違いなく強烈だ。
 この依頼は田舎の村で輜重隊と合流し10キロメートル先にある地方都市まで送り届けるだけの依頼だが、途中で賊を仕留めるなら多少の被害は許容される。
 無論、賊以外を誰1人何1つ傷つけずに解決すれば間違いなく激賞されるだろう。

リプレイ本文

 荷馬車がゆっくりと進んでいる。
 街道は未舗装とはいえ手入れはされているようで、馬車の震動は街中とあまり変わらない。
「前方確認よーし」
 ヴァンシュトール・H・R(ka0169)はろくに見もせずに御者に対して報告する。
 足取りは乱れ何度も欠伸を繰り返す。
「昨日の酒は旨かったのぅ」
 ミグ・ロマイヤー(ka0665)がグラスを掲げる真似をする。
 小柄な体かは想像できないほど絵になる仕草だ。ドワーフの中にもたまにいる、外見年齢の数倍の実年齢の持ち主なのだ。
「2人ともしっかりしてください」
 めっ、と柔らかく注意するのはエリス・カルディコット(ka2572)。もっとも彼もたいして緊張感があるようには見えず、3人とも護衛ではなくたまたま荷馬車と同じ方法に向かう旅行者に見えていた。
 しばらくすると豊かな林が見えてくる。
 林の中心部を街道が貫通し、街道には葉が落ち夏草が侵食している。人手不足で整備が滞っているのかもしれない。
 エリスは意識して表情から緊張感を消す。
 林の中から獲物を見定める獣、否、獣にしては不純なものが多すぎる意識が感じられる。
「もうちょっと大胆にふるまえばよいのに、最近の賊も質が落ちたもんじゃ」
 だらけた態度を堅持しつつ、エリスにしか聞こえない小声でつぶやく見た目美少女ドワーフ。
 ヴァンシュトールは軽い口調で軽い話題を御者に振っては呆れられていた。
 やがて左右には林しか見えないようになる。車輪が土の道をふむ音と、ときおり馬が身じろぎして綱がきしむ音だけが聞こえた。
「通行止めかい?」
 馬車のすれ違い用退避場所代わりなのだろう。そこだけ倍ほどの太さになった道の中央に、数歩の距離でようやく気付ける穴が開いていた。
「これぐらいなら、大丈夫ですね。強引に通っちゃいましょう」
 先行きを楽観視した、緊張感に欠けた、どこまでも柔らかな声がエリスの口からこぼれる。
 このとき初めて賊が襲撃を決意した。
 徹底して慎重だから悪行を重ねても生き残ってこれたのだ。エリスの演技がなければ、少なくとも賊の頭は逃げ延びてしまっていたはずだ。
 エリスの演技が1から100でまで演技だったことに、賊は最後まで気付けなかった。
「お前等止まれ」
 道の左側で草の塊が動いた。ギリースーツほどできはよくないが非覚醒者や馬を騙すには十分な出来映えの装備であり、御者は動揺した馬を抑えるだけで手一杯になる。
「へへ、ほそっこい女ばっかりだ」
 茶色混じりの黄色の歯をむき出し大男が笑う。
 制御されない欲を全開にしている割に筋肉は分厚く姿勢は安定している。分厚い剣を片手で持って平然と向かってくるあたり、覚醒者に迫る能力があるようにしか見えない。
「えっ、ええ!? 何でこんなに一杯盗賊が。そんな話聞いてないよー!?」
 ヴァンシュトールがわざと素人臭い動きでリボルバーを引き抜く。ミグが故意に武器を取り落としかける。
 両者の体がほとんど無意識に反応し身体能力が覚醒者らしく跳ね上がるが、2人の演技のおかげで賊の危機感は刺激されない。
「ハンターか! テメェ等出し惜しみするな。全力でやれ!」
 一瞬で意識を切り替え獰猛な気配を振りまく賊の頭。
「ひえええ」
 わざとらしく怯えるヴァンシュトールに賊の注意が集中した瞬間、ミグが仲間にだけ聞こえる声でささやいた。
「至近距離に弓兵2。左後方奥に気配が複数。おそらく戦闘中じゃ」
 魔導銃の重心が凶悪に陽光を反射し、それよりももっと凶悪な炎がミグの瞳に灯る。
「やれ!」
 気配だけがあった空間から矢が2本飛んでくる。
 1本はミグの足下に尾羽近くまで埋まる。精度は粗いが威力はかなり強烈だ。
 もう1本はミグの分厚い金属籠手を貫通する。幼い顔に老練な軍人の表情が浮かぶ。この場にいる敵は4。至近距離で逃げようとしても林が邪魔になる。
「雌伏の時は過ぎた、者どもかかれぇい。」
 他の場所で戦っている敵味方のことも気にはなるが今が攻め時だ。
 魔導銃を介してマテリアルを破壊力に変換し、二の矢をつがえようとする賊弓兵の腹に直撃させた。
 弓兵は口から血反吐を吐いても弓矢は手放さない。もう1人の弓兵はエリスを牽制し、残る1人は金属製全身鎧を着ているとは思えない高速で御者に向かって飛びかかった。

●森の中
 十数分ほど前の話になる。
 エルネスタ・バックハウス(ka0899)は気配を消した状態で10分以上木の陰に隠れていた。
「お前の勘違いだろ」
 数メートル先で賊の1人が悪態をついている。こちらに気付いてはいないようだ。しかし賊は弓を構えたままで即座の戦闘が可能だ。
「動物じゃねぇ気配がした気がすんだが」
 もう1人が無意味に剣をちらつかせながら汚い髪をかいた。
「ふけ飛ばすなよ」
 軽口を叩いても警戒は緩めない。畜生働きを繰り返しても生き延びている賊らしい細心さで、2人は慎重に周囲を警戒しながら来た道を戻り始めていた。
 このままでは別働隊を欠いたハンターが全力の賊と戦うことになりかねない。
 エルネスタはこの場で仕留めることに決め、気配が漏れるのを覚悟の上で武器を隠し服を土と草で汚した。
「っ」
「出て来い!」
 成人男性の身の丈近くある弓が引き絞られ、骨ごと手足を断ちきれる剣が構えられる。
 疲れ果てた動きでエルネスタが木の陰から転がり出る。
 賊2人の目が見開かれ、生唾を飲み込む音が重なって聞こえた。
 エクラ教の女性聖職者用外出着は林の中の移動で破損したように見え、艶めかしい白も見える。
 薄めの衣装では体の線を隠しきれず、ここしばらく女と縁がなかった賊達の欲を強烈に刺激する。
「そのままこっちに来い」
 目の前の女を自分達で味わうつもりだったのだろう。賊は本隊に聞こえない音量で目の前の女に命令した。
 エルネスタは疲労を装い木の根に躓きかける。
 賊弓兵が弓を落として彼女の腕を掴もうとしたとき、賊剣兵の瞳から情欲が消えた。
 エルネスタを無視して方向転換。剣を盾のように掲げる。
「なんだこの威力は」
 刀身には焦げに似た模様が広がり、柄に巻いた革は焼け焦げ指からは激痛が伝わってくる。機導砲だ。
「敵っ」
 主力率いる頭を呼び寄せるため叫ぼうとした。
 しかし己が生き延びるため、第二の光矢を防ぐのを優先せざるを得ず、剣を盾として構えていた。
「練度は悪くなかったけど」
 フラヴィ・ボー(ka0698)が悠然と姿を現す。
 賊から殺意を浴びても髪の毛一つ分すら表情を動かさない様は超凄腕ハンターにしか見えない。もっとも本人は依頼票内容より敵が強すぎると思っていたりするがあいにく顔に出ないのだ。
「運が悪ったね」
 賊剣兵は戯れ言と切り捨て差し違える勢いでフラヴィへ突進する。
 だがその切っ先がフラヴィから数メートル離れている時点で、賊弓兵のうめきが背後から聞こえた。
「ふつうさー、森の中でシスターが道に迷うわけないよねぇ?」
 くぐもった銃声。エルネスタを仲間のもとへ運ぼうとした賊弓兵の背中から大量の血が噴き出し林を汚す。
「さー、今までさんざ悪事働いてきたツケ払ってもらうよ♪」
 左手で弓兵の口を押さえて再度の発砲。弓兵が白目を剥いて全身を痙攣させる。
「畜生っ」
 剣使いは、目の前の2人がハンターであることにようやく気づく。
 このままでは勝ち目も逃げ延びる目もない。断腸の思いで逃走の邪魔になる大型剣を捨て、ハンターからも仲間からも離れる方向へ全力で逃げだそうとした。
「畜生はきみ等のことだろう」
 フラヴィの機導砲が音もなく発動する。十数人を殺し、その数十倍に不幸をまき散らした男の頭蓋を、マテリアルの光が貫通した。

●罠の完成
 恐怖で硬直する御者と御者に迫る賊覚醒者。
 殺されるか人質にされるか、御者はいずれにせよろくな未来に繋がらないと思ってしまった。
「待ちくたびれたぜこの野郎!」
 ミグの合図に応えてエヴァンス・カルヴィ(ka0639)が御者を飛び越える。
「ちぃっ」
 賊の頭が抜き打ちで連続射撃。
 鈍い着弾音がエヴァンスの皮鎧から聞こえた。
「いい腕だ!」
 エヴァンスの全身にマテリアルが行き渡る。戦いに歓喜した筋肉が盛り上がり、筋肉の浅い部分で止まっていた弾丸が鎧の外へ転がり落ちる。
「化け物め」
 斜め後ろから賊の剣が突き出される。
 エヴァンスはグレートソードを背から外す動作で敵の切っ先を逸らし、突きの直後で姿勢の崩れた賊の腹を狙って大剣を振るう。
 厚みのある革鎧が切り裂かれ、吹き出た赤い血が地面にぶちまけられた。
 熱く乾いた砂が血を吸い赤黒くなる。
 再び銃声が響く。
 高速で動くエヴァンスに確実に当てる技量に装甲を抜く得物の威力。どちらも一介の賊には過ぎた持ち物だ。
「頭はてめぇか!」
 エヴァンスの声に歓喜が混じる。
「俺と勝負しやがれぇ!」
 鮮やかな踏み込みから振り下ろす。
 賊の頭は肩の最も分厚い装甲で受け止めることには成功したが、グレートソードは激しい火花を散らしながら強固な装甲を破壊した。
「やれ」
 自身の守りが失われたのに頭は冷静だ。
 弓兵2人が御者と馬を狙う。1人はミグが殴って射撃を妨害するが、もう1人は徹底的に狙い澄ました矢から手を離そうとする。が、いきなりその右目に小さな穴が開いた。
「おいっ!」
 賊の頭が声をかけても反応はない。ハンターから最も離れた最も安全な場所にいたはずの弓兵は、ただの一撃で意識と命を奪われその場に倒れた。
「One shot, One kill」
 一撃必殺という言葉が聞こえたのは荷車の中からだ。
 敷島 吹雪(ka1358)は伏せた状態で次の目標を狙おうとした。
 しかし自分から攻撃した結果敵に位置がばれてしまっている。相棒の死に激高した賊剣兵が荷車と積み荷ごと吹雪をぶった切ろうとした。
「1秒遅かったであります」
 吹雪はライフルを抱えて横回転。
 荷車から落ちるのと引き替えに回避に成功した。
 粉砕された荷車から白い煙が噴き上がる。有毒なものではない。混じりけのない小麦粉だ。
「どこに行きやがったぁっ!」
 怒りに任せて狙いもせずに大剣を振り回す。その背後から、沈痛な面持ちでヴァンシュトールが近づき、心臓の真後ろに銃口を当てた。
「本当にごめんね。君達を逃がす訳にはいかないんだ」
 謝罪の言葉は銃声にかき消され賊の耳には届かなかった。
「どうした」
 エヴァンスは獰猛な笑みを浮かべ横一文字に剣を振るう。受ければ受け場所ごと喉を切られる一撃を賊が一歩引いてかわし。
「腰が退けてるぞ」
 琥珀色の瞳から濃厚な殺意を放ちながら縦一文字に。鼻、喉、胸を切られかねない一撃をさらに下がって回避する。
 銃が唸りエヴァンスの腹部から胸部に弾痕が刻まれる。だがエヴァンスはますます猛り一歩も下がらず頭との距離を詰める。
「どうじゃぁっ!」
 シルバーバレットから伸びた光が生き残りの弓兵の髪を塵に変える。頭蓋ごと中身を揺れ意識がほとんど飛んでも、弓兵は弓と矢を手放さず反撃しようとしていた。
「下手に動くと急所に当りますよ。そのまま、じっとしていて下さい」
 革鎧の最も厚い箇所を貫通しないよう、ただし銃撃の衝撃は確実に通るようにデリンジャーの弾が命中した。
 エリスが近づく。停止した弓兵の瞼を強引に押し上げた。
「気絶しているだけです」
 ミグと協力して弓兵を縛る。
 これで戦力比は5対1。生き残りの賊が人質をとれたとしても生き残る可能性は0に近い。
「ちぃっ」
 頭が防御を捨てて林に向かって飛ぶ。
 エヴァンスが最高のタイミングで突いて胸甲を破壊し脇に深い傷をつける。それでも覚醒者である男は気絶も倒れもせず、予め調べていた獣道を通り新たな猟場まで逃げようとした。
「逃げる奴は賊であります、逃げない奴はよく訓練された賊であります、フハハハハ」
 地面の上で照準完了。音声停止。心臓以外の動きも停止。
 そこに至って初めて引き金を髪一本分引く。
 乾いた音と共に銃口から金属の塊が飛翔する。覚醒者の全力疾走を上回る速度で凶悪犯の後頭部に達し、小さな穴を開け、内部を破壊した。
 亡骸が倒れ、停止する。
 それが、畜生働きを重ねた元ハンターの最期だった。
 誰からともなく安堵の吐息がもれた。が、弛緩した空気は秒ももたずに引き締まる。林の奥から木の根や草を力尽くで引き千切り押しつぶす音が急速に近づいて来たからだ。
「動くな」
 フラヴィがアルケミストタクトを生き残りの弓兵(気絶済み)に向ける。
 その背後をシスターの真似を止めたエルネスタが油断無く銃を構えて固めている。
「こちらは終わりました。御者の方も無事です」
 風もないのにエリスの髪が揺れ、覚醒状態が解除された。
「ボクらは賊2名を倒した。……もう安全です」
 フラヴィがタクトを下ろし精一杯の笑顔を向けると、御者は安堵して盛大なため息をついた。
「驕れる賊は久しからず、ただ夏の日差しの陽炎のごとしじゃ。本部でもらった人相書きに一致しておるし、後は地元に任せるかの?」
 プリントアウトをひらひら振る。
 エルネスタ達が倒した2人もその中に含まれていた。
「良ければみんなは荷車の修理をして目的地へ向かって欲しい」
 ヴァンシュトールは賊の亡骸を埋葬するつもりだった。
 心身共に疲れるのに加えて血とそれ以外のものに塗れることになるのを承知の上での発言だ。
「悪人でもこれくらいしてあげたいかな、ってね」
 御者は戸惑っていたが反対者はいなかった。
 1時間後。少しだけ積み荷が減った荷車を見送り、ヴァンシュトールはスコップを使い林の中に穴を掘り始める。
 風が吹き、男達の髪を優しく揺らしていた。

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MVP一覧

  • ピロクテテスの弓
    ニコラス・ディズレーリka2572

重体一覧

参加者一覧

  • 戦局を見据える者
    ヴァンシュトール・H・R(ka0169
    人間(蒼)|28才|男性|猟撃士
  • 赤髪の勇士
    エヴァンス・カルヴィ(ka0639
    人間(紅)|29才|男性|闘狩人
  • 伝説の砲撃機乗り
    ミグ・ロマイヤー(ka0665
    ドワーフ|13才|女性|機導師

  • フラヴィ・ボー(ka0698
    人間(蒼)|18才|女性|機導師
  • 被覆鋼弾の魔女
    エルネスタ・バックハウス(ka0899
    人間(蒼)|19才|女性|猟撃士

  • 敷島 吹雪(ka1358
    人間(蒼)|15才|女性|猟撃士

  • 原村睦月(ka2538
    人間(蒼)|24才|男性|疾影士
  • ピロクテテスの弓
    ニコラス・ディズレーリ(ka2572
    人間(紅)|21才|男性|猟撃士

サポート一覧

マテリアルリンク参加者一覧

依頼相談掲示板
アイコン 依頼相談用
ミグ・ロマイヤー(ka0665
ドワーフ|13才|女性|機導師(アルケミスト)
最終発言
2014/07/28 03:24:29
アイコン 依頼前の挨拶スレッド
ミリア・クロスフィールド(kz0012
人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人
最終発言
2014/07/27 09:16:10