• 闇光

【闇光】Gespenst 2

マスター:神宮寺飛鳥

シナリオ形態
ショート
難易度
難しい
オプション
  • relation
参加費
1,500
参加制限
-
参加人数
4~8人
サポート
0~0人
マテリアルリンク
報酬
普通
相談期間
5日
締切
2015/10/23 19:00
完成日
2015/10/30 05:49

このシナリオは3日間納期が延長されています。

みんなの思い出

思い出設定されたOMC商品がありません。

オープニング

 飛来した夢幻城から出現した歪虚の軍勢との戦いが始まっても、浄化部隊は後方に控えねばならなかった。
 彼女らが広域浄化で安全圏を作っているからこそ、対等な条件で敵と闘う事ができる。
 もしも浄化部隊が全然に出てやられるようなことがあれば、その時点で全体が劣勢に陥ってしまう。
「それにしても、スメラギは凄い……。たった一人で何十人もの術者の力を均等に束ね、広域展開するなんて……」
 そう呟きながら浄化の器も大地に刺した楔にマテリアルを注いでいた。
 スメラギ達東方の術者を中心に外周を他の術者で固めるという陣形は、九尾との戦いでノウハウを構築したものだ。
 天龍陣ほど高度なものは無理だろうが、足を止めて術に集中すればここら一体を浄化し続ける事ができるだろう。
「やっぱり凄いの? スメラギって」
「うん。多分術者の中では私が知る限り最高峰……まあ、防御に関しては、だけど」
 ハイデマリー・アルムホルムの言葉にそう応じる。
 彼と器は良く似ている。組織ぐるみで作られた、由緒正しき人柱。
 彼はその役割を背負い、その上で王として君臨している。それがどれほど難しい事か、虐げられる器だからこそわかる。
 特異な存在は常に人に畏れられる。だからこの北伐中も、同じエルフハイムの術者はみんな器を遠ざけていた。
「私達は似てる。でも……とても違いすぎるわ」
 ぽつりとそう呟いた時だ。本当に、その瞬間。器の背に悪寒が走った。
 それは理論上あり得ない事であり、疑問が反射を遅くする。
 もしも少女が昔のように、ただ本能に従うだけだったなら、そんな事は絶対になかったのに。
 振り下ろされた鎌が少女の背に食い込んだ。血と痛みが吹き出す中、小柄な体躯を突き飛ばしたのはハイデマリーだった。
 床の上を転がり体勢を整える――歪虚? 歪虚だ。背後に歪虚。しかも高位。なぜ? 感知は?
「ハイデマリー……!」
「大丈夫、義手だったのでギリギリ……でも生身だったら腕がまたなくなってたわねこれ……」
 青ざめた表情で傷ついた義手を横目に銃を構える。放たれた弾丸は亡霊の身体を突き抜けるだけだ。
「こいつ……この間遭遇した……やめなさい、ホリィ!」
 雪を弾き飛ばしながら急加速した器の振るう木刀は亡霊を捉えられない。
 体ごと突き抜けた所を亡霊はゆうゆうと振り返り、大鎌を振るう。なんとか身を交わしつつ少女はマテリアルを全身から迸らせる。
 ぐねぐねと不定形の光が蠢くと、まるで蛇のような形を編んでいく。
 無数の触手が一斉に放たれるが、亡霊は高速で空へ舞い上がり、踊るように掻い潜ってしまう。
「速い……なら」
 ここ一帯吹き飛ばしてしまえば、逃げ場なんて……。
 そう考えた視界の端に怯える他の術師が見えた。突然の出来事に対処できていないのだ。
「ひぃいいっ! ば、バケモノ……バケモノー!」
 ……駄目だ。そう思うならさっさと逃げろよ。巻き込んじゃうだろ。
 光を引っ込めた所へ一瞬姿を消した亡霊が別角度から魔法を放つ。これも何も考えていなければ対処できたのに――。
 だめだ。余計なことばかり考えてしまう。ただ敵を倒せばいいだけなら簡単なのに。
「私は……弱く……なった?」
 爆発に吹き飛びながら、馬鹿な仲間を見る。エルフハイムの巫女が三人、腰を抜かして倒れている。
 その一人をまるでついでのように鎌で両断し、残り二人の身体を魔法の炎が包み込む。
「やめろ……」
 敵を行かせればスメラギ達も危なくなる。沢山の人が死ぬ事になる。
「やめろおおおおおっ!!」
 怒りに任せて駆け出せば、敵はまるでそれを待っていたかのように身構えている。
 器は高位の術者。何人か術者が死んでも代わりができる。あそこで劣勢を感じて逃げていれば、まだ立て直せたのだ。
 逃げられないようにわざと目の前で……。
 刃を交えても押しきれない。先に受けたダメージが効いている。
 なにより高位の歪虚だ。これまで器が力任せに蹂躙してきた雑魚とは違う。
 マテリアルが触れれば相手の感情が解る。コイツは――笑っている。弱くて愚かな、このワタシを。
 悔しさに歯噛みする。ふと、そこへ側面から魔法と共に救援が駆けつけた。ハンターだ。
 亡霊は攻撃をかわすために後退すると、くるりと優雅に鎌を回し構え直す。
「大丈夫!?」
 駆けつけたのはハンターだけではない。保護者であるジエルデ・エルフハイムも一緒だった。
 彼女は直ぐに治癒の術を器に施すと、なんとも言えない表情で少女を見つめる。
「……ハイデマリー、手を貸してください! あれをここで食い止めないと、陣が崩壊してしまう!」
「私はあくまで科学者であって戦闘タイプじゃないんだけどね……ま、手くらい貸してあげるわ」
 エルフハイム式魔導ガントレッド、“ナイチンゲール”。
 先の戦闘では使わなかった分、術の使用可能回数もたっぷり残っている。
「んで、どうするの? ハンターが持ちこたえてくれてるけど相談時間あんまりないわよ」
「敵は高位の亡霊型、あの速度じゃまともに攻撃するのも難しい。二式浄化結界を使いましょう」
 エルフハイムに伝わる浄化結界は、術者の数だけ式が増えていく仕組みだ。
 二式は二人の術者の一式、即ち点と点を結ぶ“線上”に浄化の力を敷く。
「私と器を結ぶラインに敵を誘導して……」
「待った。それなら三式にしましょう。新型のナイチンゲールならやれるはずよ」
 三式は三つの点を結ぶラインの内側に浄化の力を発生させる“面”の術だ。確かに命中精度は飛躍的に上昇する。
「私は巫女じゃないからコントロールとか出来ないけど、力の中継点になる事はできるわ。ホリィとジエルデなら、術全体の調整は可能でしょう?」
「でもそれじゃあ、器の負担が……」
「……いいよ、やろう。スメラギにできるんだもん、私が出来ないなんて言いたくないから」
 不安げなジエルデを見上げ、少女はまっすぐに頷く。
「やらせて、ジエルデ」
「……わ……わかったわ。では、三式浄化結界で敵の動きを止めます。そうすればハンターがかなり戦いやすくなる筈よ」
 三人は頷き、それぞれ動き出す。
 雪原を走りながら器は肩の傷に手を伸ばす。傷は決して浅くはない。
 謎は多い。何故敵は“結界林”をくぐり抜けたのか。
 それにあの敵と接触した時の感覚……。
「あいつ……私と同じで、人格が複数ある……」
 ――お前達の事は全てお見通しだと、そう笑う声が聞こえた気がした。
 アレがどんなバケモノなのかはわからないけれど。今は自分に出来ることをしよう。
 戦い続ける事。それこそが、器(バケモノ)の存在意義なのだから……。

リプレイ本文

●雪原に見え
 駆けつけたレイス(ka1541)が繰り出す槍の一撃をするりとかわし、亡霊はお返しにと鎌を繰り出す。
 その鎌に槍を引っ掛け、回転するように舞い上がったレイスが追撃を繰り出すが、攻撃は霊体を貫通してしまう。
「またこいつか……」
 マテリアルを帯びたオキクルミ(ka1947)のフクロウが翼を畳み弾丸のように迫ると、テオフィルスは鎌でこれを弾く。
「なんなのこいつ? 十三魔って聞いたけど」
「……亡霊に有効な攻撃手段が多くて羨ましいな」
「レイス君もなればいいのに~、霊闘士。槍でも使えるよ」
「……俺はこれはこれで気に入ってるんだ。そっとしといてくれ」
 腕に舞い降りたフクロウが首を傾げる。レイスは溜息を零し、敵を睨む。
「こいつ、どこから入り込んだの?」
「このタイミングでの襲撃……狙いは浄化術者だけ……とも思えないが」
 通常、歪虚は高位であれば高位であるほど強力な負のマテリアルを発している。
 故に人里などに紛れ込む事は不可能だし、それが力の弱い歪虚であったとしても精霊の加護を受けた覚醒者であれば感知できるだろう。
 更にこの浄化キャンプは感知術によって警戒されていた場所。それを全てすり抜けて目指す物は、確かに浄化術者だろう。
 だが、それだけの高度な――唯一無二の固有能力とも言っても良い隠密性を、あえてここで解除する理由とは……。
「また例の亡霊型か……。それはともかく、器どんの手当をしなければの」
 そう言ってカナタ・ハテナ(ka2130)は負傷した器にヒールを施す。
「別にいいのに……このくらいつばつけとけば治るよ」
「背中にまでどうやってつばをつけるのかは興味深いですけど……命は大切にしなければいけません。あなたの帰りを待っている人がいるんですから」
 シュネー・シュヴァルツ(ka0352)の視線に器も視線を返す。二人は暫し見つめ合い。
「治療してくれた事には感謝してるわ」
「ちょっと待……っ、気が短いの~、器どんは」
 あっと言う間に飛び出していく器に呆れたように腕を組むカナタ。弥勒 明影(ka0189)は笑みを浮かべ器の後を追う。
「あれが噂の人型術具……。だが成程、あれは“術具”などという類のものではなかろうな」
 きちんと言葉を交わす事が出来る。わかりづらいが表情もある。感情もある。
 ヒトが自らの業を慰める為に名付けた模造の剣。生きながらにして道具に貶められた少女。
「――興味深い。実に、実にな……」
「ぼさっとしてないでボク達もいくぞぉ、シュネー」
 ヒース・R・ウォーカー(ka0145)に肩を叩かれ、シュネーは顔を上げる。
「私は……自分が何をどうしたいのか、まだ良くわからないんです。器……ホリィさんとどう接したら良いのか、迷っているのかもしれません」
 二人はどこか似ている。何度か行動を共にする中で、そんな風に思える瞬間は何度もあった。
 だが積極的な交流を持とうとはしてこなかったし、今回もそうだ。元々人見知りではあるのだが、それだけの理由ではないようにも思えた。
「あの器、死なせるわけにはいかない理由があるんだろぉ?」
「……それは……借り物の理由ですが……」
「だとしても、ないよりはマシだぁ。護りきって全員で帰るとしようかぁ。考えるのはそれからでも遅くないさぁ」
 飄々と歩いて行くヒース。彼もまた身軽というわけではない。だが、その足取りはいつも軽い。
 前に踏み出す事だけが答えに辿り着く方法なのだと、彼は知っているのだろう。
 結局、それが兄かそれ以外という違いしかないのかもしれない。
 それでもシュネーは自分の意志で、そう信じるべくして、彼の後を追いかけた。
「……その敵は危険よ! 前衛はハンターに任せてあなたは下がりなさい! もう……なんで言う事を聞いてくれないの!?」
 杖を振り回し叫ぶジエルデ。ジェールトヴァ(ka3098)は隣に並び立ち。
「ホリィさんは、だんだん自我が芽生えてきたのかもしれないね」
「あなたは……確かジェールトヴァさん」
「久しぶりだね。……彼女は自我の芽生えに従って、他人と自分を比較したり、自分の存在価値について考えたりしているんだ。自分の内側だけではなく、外部と相対的に物事を考えるようになってきている」
 ジエルデはどうにも頼りない表情でジェールトヴァを見ている。
 普段は凛々しく逞しい女性なのだが、こうしていると迷子の子犬のようだ。
「道具として有用であると認められて、自信を持ちたいのかもしれないね……だから無理をしてしまうのかもしれない」
「そんな……どうしたら……」
「心配なのはわかるけど、彼女を信じてあげて。焦ってしまっては敵の思う壺だよ」
 深々と溜息を零すジエルデの隣で、同じく腕を組み難しい表情を浮かべるヴァイス(ka0364)の姿があった。
「冷静になるべきなのはわかっているんだが、ホリィの成長と感情の芽生えはどうしても心配になってしまうな……」
「そうなのです……器の暴走は、殆どの場合感情の発現がトリガーだから……」
「あのくらいの年頃の女の子は複雑だしな……」
 二人同時にふかーく肩を落とす様子に、ジェールトヴァは苦笑を浮かべた。


●進化する力
 ハンター達との交戦中に術者達は戦域から離脱した。後はこの怪物をどうにかするだけだ。
「私こいつ嫌いなのよね……今回はグスタフもいないし」
「ハイデマリー、浄化術は専門家の二人に任せておけ! 君は邪魔にならない様に少し離れて二人の“援護”を! ホリィ、ジエルデ! “今のお前達”の力を見せてやれ!」
 この戦いでは三人の術者が使う浄化術式が重要となってくる。
 相手は物理攻撃を受け付けない亡霊型。しかも高速機動と高い隠密性を持ち、捉える事が非常に困難だ。
 故に、有利な場――浄化結界を作り上げてられるかどうかが、テオフィルスを撃退できるかどうかを大きく左右する。
「レイスに言われるまでもなく、私は後ろの方にいるから」
「いや、あまり俺から離れても危ないのでな……」
 エルフハイムでも極めて高位の術者である浄化の器とジエルデ、その二人を結ぶ直線状を浄化する二式浄化結界。
 その射程内に敵を捉える為に二人はそれぞれ左右に別れ、ハンター達もその護衛として行動する。
 だがテオフィルスはすぐさま高速で距離を詰め、器側へ飛び込んでくる。
 雪を撒き散らし、低空を滑空しながら手にした火球を発射すると、カナタがガンシールドでこれを受ける。
 爆発に仰け反り、盾が上がる。やはり十三魔、牽制攻撃でも余裕で人間を吹き飛ばす力がある。
「狙いは器か……」
 相手は霊体、物理攻撃で有効打は不可能。明影は右手に構えた太刀の刃をなぞり、黒き炎を纏わせていく。
「神威付与――神霊の力よ」
 オキクルミはフクロウを発射し、テオフィルスはこれに火球を合わせる。
 爆発に目を奪われたハンター達の頭上に姿を見せたテオフィルスは、鎌を鋭く振り下ろし器を狙う。
 ヒースは刀で鎌の一撃を受け、明影は黒炎を纏った一撃をカウンターで繰り出す。
 亡霊は明らかにこれをかわそうとする。そうして動きが鈍った所へ、器がマテリアルを帯びた蹴りを放った。
 バック転のように回転し、顎を蹴りあげる。すかさずカナタがガンシールドをぶん回すと、空中で敵は姿を消した。
「うわっ、完全に気配が消えたね!」
「ここまで何も気取らせないとはな」
 驚きつつ周囲を警戒するオキクルミと明影。禍々しい気配は姿が消えると同時にピタリと病んでしまった。
 十三魔に数えられる程の歪虚ならばこんな事は通常あり得ない。
「二式打ってみるか……」
 器はそんな事を言いながら大地に楔を突き刺す。消えていようがジエルデと器の間に居れば効果はあるはずだ。
「いや、という事はぁ」
 次にテオフィルスが出現したのは器の背後。当然、ジエルデとの間に入るわけがない。
 そしてそれはいくらなんでも全員わかっていた。
 最初に反応したのはオキクルミ。繰り出される鎌を盾で防ぎ、カナタがセイクリッドフラッシュを放つ。
「十三魔だかなんだか知らないけど、隠れて女の子を不意打ちする位しか脳がない小物でしょ!」
 腹部に直撃を受けたテオフィルスはふわりと後退。だがやはり術者の間には入らない。
「二式結界の発動条件が完全にわかってるみたいだねぇ」
「狙いも器どんと明確じゃな……しかしこちらもある程度既に対策は見えている。このままではジリ貧じゃぞ?」
 逃げ出した術者達は当然だが増援を呼んでくるだろう。
 浄化キャンプにはあのスメラギ率いる東方の結界術師達もいるのだ。
 そんなのがわんさか来たらどう考えてもテオフィルスにとっては不利。故に、動きを見せざるを得ない。
 亡霊がその鎌を振るうと、黒い光がまばゆく輝く。それらは霧となり、白い大地を塗り替えていく。
 足元の黒霧から出現したのは無数のスケルトン達だ。その数、およそ20体。
(スケルトンを出した……いや、それよりもこの霧は……)
 無限の骸骨の兵士を生み出すその力が不死の剣王と同じものであると、後に彼等は直ぐに気づく事だろう。
「また消えた……スケルトンで状況を撹乱するつもりかぁ」

 襲い掛かってくるスケルトンにA班が対処していると、B班の周囲の足元からもスケルトンが湧き上がってくる。
「ジエルデとハイデマリーは俺達の側を離れるなよ!」
 振動刀を手にヴァイスが声をかける。少なくともジエルデはいつでも結界を打てるように準備しておかなくてはならない。
「あまり派手に避けるわけにもいかんな……」
「そうですね。私達が側を離れるのを待っているでしょうから」
 回避を主とするレイスやシュネーも自慢の機動力を生かせない。
 接近するスケルトンをそれぞれが近接攻撃で迎撃。ジェールトヴァはレクイエムで動きを鈍らせ、ジエルデがセイクリッドフラッシュを放つ。
 包囲しようとする敵に聖導士の範囲攻撃は非常に有効だ。動きを止めたりダメージを与えれば、近接職も先手を取って撃破出来る。
 順調に敵を減らしていくが、また新たなスケルトンが出現する。今度は遠距離、しかも弓を持っている。
 連続で放たれる弓矢をヴァイスは次々と振動刀で切り払うが、反対側には杖を持ったスケルトンが現れた。
「遠距離攻撃型に魔法型……これはまずいね」
 挟み撃ちにするように放たれる攻撃にジェールトヴァが呟く。
 聖導士スキルの範囲外からの遠距離攻撃。シュネーとレイスが矢を払い、ヴァイスが盾で火炎を受け止める。
 避けられればどうという事もないのだが、避けてはハイデマリーやジエルデにあたってしまう。
 ジェールトヴァは拳銃を取り出し発砲。続いてハイデマリーがデルタレイで三体を纏めて吹き飛ばす。
「銃で届くかどうかはぎりぎりという所だね」
「後ろから魔法撃つだけなら得意だから任せて」
 とは言え、スケルトンはまた沸いてくるし、近接型も絶え間なく襲ってくる。
 必然、ハンターは一箇所に固まらざるを得ない。再び姿を表したテオフィルスは両手の間に巨大な炎を形成し、それをB班へ投擲した。
「またこちらの反撃不能距離から……!」
 大地を刳りながら飛来する火炎弾はスケルトンを貫通しながら迫る。まともに受けるには危険すぎた。
 慌てて散開するように飛び退くが、爆炎にそれぞれが吹き飛ばされた。
 状況が崩れた所へ接近しつつ鎌を投擲する。起き上がったヴァイスがこれを打ち払うが、テオフィルスは低空を滑空しつつ、全身から無数の骨の腕を出現させた。
「何!?」
 その全てに細身の剣を持ち、回転しドリルのように突っ込んでくると、ヴァイス一人では受け切れない。
 切り刻まれたヴァイスを突き抜けそのままジエルデに向かう。ハイデマリーが機導砲を放つも、勢いは止まらない。
 ジエルデはジェールトヴァと杖を重ね、同時にレクイエムを発動。僅かに勢いが落ちると、シュネーは骨の腕にワイヤーを絡ませる。
 骨の腕は物理存在、故にワイヤーも有効。引きずられつつ雪を散らして踏ん張ると、軌道を変更させる。
 途中で腕をパージし自由になったテオフィルスの進行方向に滑り込み、レイスは素早く槍を繰り出す。
 これを骨の腕でガードしつつ鎌を呼び寄せようとするが、浮かび上がった鎌にはヴァイスが飛びついていた。
「これは……念力で引き寄せているのか……!?」
 負の波動を纏った鎌を掴んだヴァイスの掌が焼けるが、命に関わるほどではない。
 鎌は目には見えない力で持ち主の元へ移動しようとしているようだが、ヴァイスは力いっぱい抑えこみ、移動させないように試みる。
「隙だらけだ!」
 レイスの次の攻撃が更に骨の腕を砕いた。しかし槍ではテオフィルス本体に有効なダメージを与えられない。
 ジェールトヴァの光弾を回避、二人の術者の間に挟まれないように旋回する亡霊。レイスは舌打ちし、ハイデマリーへ駆け寄る。
「あいつを範囲内に入れるのなんか無理じゃない?」
「そのようだ……少しやり方を変える!」
 そう言ってハイデマリーを抱きかかえるとレイスは走り出す。テオフィルスはそれを目撃はしているが、あまり興味が無いのか追撃の気配はない。
(やはり……知らないのか?)
 テオフィルスが次に狙ったのはジエルデではなくヴァイスであった。
 鎌を掴まれているのがよほど気に食わないのか、新たに大剣を取り出し襲いかかる。
 ヴァイスは片手で鎌を抑えながら盾でこれを受けるが、引き寄せる力と押し出す力の相乗効果で鎌を手放してしまう。
 踊るような連続攻撃に耐えながらヴァイスは走る。何故鎌を手放したのにまだ狙われているのかはわからなかったが、ある意味チャンスだ。
「これは……好機か? 器どん、やれるかの?」
 敵は器とジエルデの間にはいない。だが、ハイデマリーを抱えたレイスが移動を完了しつつある。
「当然」
 大地に楔を突き刺す器。そこへ襲いかかるスケルトンはヒース、明影、オキクルミが打ち払う。
「ジエルデさん……!」
 シュネーの背後でジエルデも手にしていた杖を大地に突き刺す。
 これは杖の形状をしているが器と同じ浄化の楔。即ち浄化結界の発動体である。
 そして滑りこむように停止したレイスがハイデマリーを下ろすと、機械の腕を露出させ、その掌を大地に当てた。
「よし、範囲内……やるわよ」
「「「三式浄化結界、起動!」」」
 器、ジエルデ、ハイデマリーの三人を結ぶ三角の淵を結ぶように、オーロラのような揺らめく光の帯が立ち上る。
 次の瞬間、その内側に眩い光の柱が立ち上った。それは巻き込んだスケルトンを蒸発させ、収束するようにしてテオフィルスを捉える。
 亡霊の身体がガクガクと震え、浄化の光が消え去ると同時、テオフィルスは初めて完全に動きを止めその場に膝を着くような格好を見せた。
「これでまだ無事って、流石高位歪虚ね……」
 薬莢のように汚染カートリッジを排出しつつハイデマリーが冷や汗を流す。
 術の反動でジエルデと器は体力を消耗しているが、得られた成果とは天秤に乗せるまでもない。
「やはりあいつは知らなかったのだな。この世界に、機導式の浄化技術が生まれたことを……」
 レイスの言う通り、もしもテオフィルスがハイデマリーの生み出した浄化ガントレッドの存在を知っていれば、もっと警戒したはずだ。
 だが、テオフィルスはそれを知らなかった。人間の進歩を、彼は甘く見ていたのだ。


●ひとりではできない
「スケルトンも減った……今がチャンスだよ!」
 オキクルミの叫び声に続き、ハンター達は一斉にテオフィルスへ向かう。
 ファミリアアタックは膝をついていたテオフィルスの脇腹に直撃。更にジェールトヴァが光弾を放ち、ハイデマリーが機導砲を撃ちこむ。
「完全に停止しているな……削れるだけ削らせて貰おう」
 黒炎を帯びた太刀を袈裟に振り下ろす明影。魔法を帯びた斬撃は有効で、テオフィルスは苦しげに仰け反る。
 その刃を掴み、明影に至近距離で火炎弾を放ち距離を取る。が、その動きは完全に鈍っている。
 手に取り直した鎌に炎を纏わせ斬撃を繰り出すが、ヴァイスが盾で受け止め、左右からヒースとシュネーが同時にワイヤーを括りつける。
「シュネー、動きを止めるぞぉ! 奴は鎌に妙なこだわりを持っている! ひょっとしたら……」
「わかってます……!」
 二人はワイヤーを絡め、同時に背後へ退く。すると鎌は中空に固定され、今のテオフィルスではこれを振りきれない。
「――ヴァイス!」
「はあああっ!!」
 レイスとヴァイスはテオフィルスを前後から挟むようにして同時に渾身の一撃を放つ。
 物理攻撃は霊体を貫通する。逆に言えば、霊体で防御する事はできない。
 霊体を突き抜けた二人の攻撃は同時に鎌を打ち、その刃を粉砕して見せた。
 すると亡霊は明らかに動揺し、頭を抱え、これまで一切発することのなかった声を、雄叫びとして放った。
「鎌は破壊した……けれど消えないってことは、核ではないかぁ?」
「ですけど……他のスケルトンや武器とは違って、大切なものだったようですね」
 テオフィルスは全身から闇の波動を放ち、ハンターを後退させる。
 背中から黒い光の翼を生やし、みるみるうちに高まっていく力。その両手を胸の前で合わせると、黒い亜空間が開かれていく。
「今じゃ! 奴の作った“門”を狙え!」
 叫びながらカナタはガンシールドを大地に突き立て引き金を退く。
 弾丸は闇に吸い込まれ消えていく。反応はあった。ヒースが斬撃を繰り出すが、近接攻撃では意味が無いようだ。
 しかし明影の魔力を帯びた斬撃は効果があった。門に亀裂が走り、そこから出現しようとしていた無数の腕が内側に引っ込んでいく。
「足払いは出来ないけど、こういう方法なら!」
 オキクルミは素手にマテリアルを纏わせ、テオフィルスの首根っこを掴むと強引に持ち上げ、大地に叩きつけた。
 場所を移動させられたからか攻撃の効果かはわからないが、ともかく門の展開は収まったようだ。
 ジェールトヴァがレクイエムを放っている間にカナタは距離を詰め、倒れているテオフィルスをガンシールドで殴り飛ばす。
「倒せる……十三魔が相手でも!」
「あ……っ、待ちなさい!」
 木刀を手に止めを刺そうと駆け出す器。
 少女は単独の戦闘力も高く、魔法攻撃にも優れる。このタイミングで止めを刺そうとするのは不自然ではなかった。
 しかしテオフィルスは急に顔を上げ、右腕を高く掲げた。生まれた黒い光は周囲から光を吸い込み、昼を夜へと変えていく。
「オルクス達と同じ、マテリアルドレインか……!?」
 膝を突くレイス。テオフィルスは妙に元気だ。まさか、やられるフリでもしていたというのか?
 器はドレインを受けても攻撃を中断しなかった。理由はいくつか考えられるが、そんな状況で繰り出された攻撃を軽く回避し、テオフィルスは代わりにその首を掴み上げる。
「奴の手は霊体じゃなかったのか!?」
 そう、ヴァイスはテオフィルスの腕を攻撃していたが、刃は素通りするだけであった。
 しかし器は掴み上げられているように見える。否、これも念力のようなものだろう。だからこそ器は身動きが取れなくなっているのだ。
 亡霊の足元に魔法陣が浮かび上がり、それが黒い光の柱を立ち上らせる。まるで先の浄化結界を反転させたかのような力だ。
 レイスやヴァイスはその力にオルクスと同じものを感じていた。そしてその予感は正しかった。
「ぐ……っ、ああああああっ!!」
 目を見開き、器は身体を痙攣させ大きく弓なりに仰け反る。明らかな異常事態に、ジェールトヴァは立ち上がる。
「……いけない! ホリィさんの身体を奪うつもりだ!」
「え……!?」
 驚愕の表情を浮かべるジエルデ。ジェールトヴァは器と亡霊を交互に見やる。
 あの亡霊がただの歪虚だとは最初から考えていなかった。暴食の高位歪虚なのだ、間違いなく特殊な不死性を持っている。
 だが考え得る中で最も最悪な能力――“憑依”こそ、あの歪虚の本質なのだとしたら。
「あえて危険を犯して侵入してきた狙いはそれか……!」
 歯噛みしつつレイスは駆け出す。だが集まるハンターを黒い光が寄せ付けない。
 テオフィルスを形成している無数の光はどんどん器に吸い込まれていく。そこから生じる波動は、テオフィルス本体よりも圧倒的に激しい。
「ちょっとジエルデ、器が反転したら四霊剣クラスのバケモノになるんじゃないの!? どうやって止めたらいいのよ!?」
 呆然と立ち尽くすジエルデに駆け寄り、ハイデマリーはその胸ぐらを掴み上げる。
「どうすればいいのかって聞いてんの!」
「無理よ……前にも見たことがあるもの……。こうなったらもう、殺すしか……」
 ぽかんとした様子で、ただ涙だけを流すジエルデにハンター達の脳裏に選択が過る。
 新たなバケモノの誕生を阻止するか、或いは……。そんな最悪の可能性を思い浮かべた、その直後だ。
 器の内側から眩い光が溢れ、それが闇の力を打ち払っていく。眩しい白い輝きはテオフィルスを吹き飛ばし、器の身体はゆっくりと雪の上に崩折れた。
「――は?」
「どう……いう……」
 ことなのかはともかく。
「――奴を仕留めるぞ。今すぐにだ!」
 明影に言われるまでもなくハンター達は動き出す。レイス、ヴァイス、シュネー、ヒースは器へ駆け寄り守りを固め、魔法攻撃が可能な残りのメンバーが一斉にテオフィルスへ飛びかかる。
 ジェールトヴァのホーリーライト、明影の神威を、そしてオキクルミの霊魔を帯びた槍を受け、テオフィルスが悲鳴を上げる。
「逃がさぬのじゃ……!」
 再び門を作ろうとするテオフィルスへカナタは腕を突っ込む。そして敵の内側からセイクリッドフラッシュを放った。
「その闇の中に何を隠して居る? もしや核でも隠してるのかのッ!」
 霊体の身体から眩い光が漏れ、亡霊は身悶えながら空へ舞い上がる。その身体は維持ができないのか、崩れ始めていた。
 塵となって消えていく身体。しかし亡霊にはどこか余裕が感じ取れた。
 黒い翼で自らの身体を包み込み、小さく収束するようにして消え去った敵を完全に始末できたかどうか。それは考える必要もないことだった。

「ホリィさん!」
 仰向けに倒れた器を抱き抱えるシュネー。実際に触れてみて、その異常な体温の低さに驚いた。
 まるで氷のように冷えきっているのは、ここが寒冷地だからではない。まるで死体のように熱が全て消え失せているのだ。
「カナタが診る! そのまま支えておくのじゃ!」
 ヒールを施すカナタ。少女の身体は所々が物理的に引き裂け、血が流れている。
「ホリィさん……」
 ジェールトヴァも同時にヒールを施すが、器は目を覚まさない。ジエルデはそれをただ青ざめた表情で見ているだけだ。
「アンタも声をかけてやってくれ。あの子にはアンタの寄り添う温もりが必要なはずだ」
「無理よ……。私は……私には、この子に触れる資格なんて……」
 ジエルデの身体は小刻みに震えていた。動機も激しく、それが何らかのトラウマからくる状態である事はすぐに解った。
「私はこれまで、この子以外の器を何人も育てて来たわ……けれど、どの子もさっきのようになってしまった。私は……そういう子達が闇に堕ちるのを阻止する役割も担っているの」
「だから“殺すしかない”と、そう結論づけたのだな」
 明影の言葉に俯き、泣き崩れるジエルデ。
「あなた達が羨ましい……。何のしがらみも罪もなく……“ホリィ”とこの子を呼べる、あなた達が……」
 その時だ。眠り続けていたホリィの身体が僅かに動いた。
 同時に心臓の鼓動を感じられるようになり、シュネーは側にいたヒースに目を向ける。
「ヒースさん……この子、まだ生きてます」
「ああ。そうみたいだねぇ」
 見れば器はゆっくりと瞼を開いていた。外傷もジェールトヴァとカナタのお陰で致命傷には程遠い。
「器ちゃん、大丈夫!?」
「……うん。何だか良くわからないけど……生きてる」
 オキクルミにそう答えてから、自分でも不思議そうに少女は首を傾げ。
「生きてる……私、生きてるの?」
「当然であろう。おまえには意志があり、命がある。であれば、生きていると定義づける事に矛盾などありはしない」
 明影はそう言いながら膝を突き、少女に笑いかける。
「おまえの輝きは、確かにここにある」
 器の手を取り、その胸に重ねるように置く明影。ヒースはそんな様子をどこか懐かしそうに眺めていた。
「でも、どうして大丈夫だったんだろう? さっきの光はなに?」
「私にも良くわからない……でも、沢山の人の力を感じた……」
 首を傾げるオキクルミに器は目を閉じながら何かを思い返す。
 あの時、入り込んでくる無数の悪意を無数の善意が押し留め、押し返したように思えた。
 それがどういう奇跡なのか、器にはなんとなくわかっていた。
 人と人とが結ぶ絆。それは世界を巡るマテリアルによって、遠く離れていても力を伝えている。
「ホリィさん一人なら、きっとさっきのでやられていただろうね。だけど、皆がいた。ホリィさん。強さにはね……色々な種類があるんだ」
 ジェールトヴァは膝を突き、少女に顔を寄せる。
「力の強さじゃなくて、心の強さ。それがなければきっと闇に呑まれてしまう。自分の弱さを認めて他人を頼ること、それも強さだよ」
 少しむっとしたような、拗ねるような表情で器は目を逸らす。
「ホリィ。君は他者を知り、その繋がりを意識し始めた事によってその分深く重くなって、それにまだ慣れていないだけだ。それは弱さなんかでは無い。俺達を知る君ならわかるだろう?」
 膝を抱えた器にレイスは語りかけるが、ほっぺたを膨らませあまり聞いていない。
「それを生み出した君自身を君が否定しては駄目だ。恐いかもしれないが向き合って、少しづつ受け入れると良い」
「あなたも何か言ったら?」
 背中を向けて黙っているジエルデを小突くハイデマリー。だがジエルデは涙を隠し、向きあおうとしない。
「アンタはホリィの成長をどう思っている? どう成長して欲しいと考えている? 部外者である俺が言うべきことではないかもしれない。でも、あの子は今自身の成長を困惑している。あの子の為にも傍に寄り添い、あの子の不安を聞いてあげて欲しい」
 ヴァイスはそう言ってジエルデの肩を叩き、爽やかに親指を立て。
「勿論、アンタの不安は俺が聞くぜ。この遠征が終わったらお茶でもしないか? ハイデマリーもどうだ?」
「いいんじゃない? ジエルデは少し男遊びをした方が……」
「どういう意味?」
 笑顔でハイデマリーの頬を抓るジエルデ。カナタは一段落した団欒を横目に、亡霊の消えた空を見上げる。
(テオフィルス……そして暴食王……。彼奴らの能力は剣魔とよく似ておるが……)
「器ちゃん、大丈夫? あ、ボクは白のフクロウの氏族のオキクルミって言うんだ。ホリィちゃんって呼んでいいかな?」
「……オキクルミ。言わずともわかると思うが……」
「大丈夫だよ、レイス君……流石に怪我人におさわりはしないから。噂には良く聞いてたから、お話してみたかったんだよね~」
「ヒースさん、どうしたんですか?」
 少し離れた所で器を見つめるヒースにシュネーは声をかける。
「いんやぁ。少しだけ昔の事を思い出した気がしてねぇ」
「そういえば記憶喪失でしたね……」
「死んだ奴の事は結構覚えてるけどねぇ。この記憶の主は、生きていたのかなぁ?」
 随分と昔に、どこか遠い場所で、器とよく似た白い髪の少女と出会った。
 髪を束ねる藍色のリボンを指で撫で、ヒースは空を見上げる。
 沢山の出会いと別れがあったような気がするが、思い出せるのはほんの僅か。だからこそ、今目の前にある現実を大切にしようと思う。
 器の少女の横顔は彼女に似ていただろうか? 刃の柄を握り締め。
「守ってやらなきゃなぁ」
「……そうですね」

 やがて救援部隊が訪れ、器の少女は浄化キャンプの中枢、スメラギ達のいる安全な場所まで運ばれる事になった。
 しかし北狄での戦いはまだ終らない。ハンター達はいくつかの謎と迷いを抱えたまま、次なる戦いへと歩みを進めてゆく……。

依頼結果

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MVP一覧

  • 猫の守り神
    カナタ・ハテナka2130
  • 大いなる導き
    ジェールトヴァka3098

重体一覧

参加者一覧

  • 真水の蝙蝠
    ヒース・R・ウォーカー(ka0145
    人間(蒼)|23才|男性|疾影士
  • 輝きを求める者
    弥勒 明影(ka0189
    人間(蒼)|17才|男性|霊闘士
  • 癒しへの導き手
    シュネー・シュヴァルツ(ka0352
    人間(蒼)|18才|女性|疾影士

  • ヴァイス・エリダヌス(ka0364
    人間(紅)|31才|男性|闘狩人
  • 愛しい女性と共に
    レイス(ka1541
    人間(紅)|21才|男性|疾影士
  • 答の継承者
    オキクルミ(ka1947
    エルフ|16才|女性|霊闘士
  • 猫の守り神
    カナタ・ハテナ(ka2130
    人間(蒼)|12才|女性|聖導士
  • 大いなる導き
    ジェールトヴァ(ka3098
    エルフ|70才|男性|聖導士

サポート一覧

マテリアルリンク参加者一覧

依頼相談掲示板
アイコン 依頼前の挨拶スレッド
ミリア・クロスフィールド(kz0012
人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人
最終発言
2015/10/18 22:04:22
アイコン 器への質問所
ヒース・R・ウォーカー(ka0145
人間(リアルブルー)|23才|男性|疾影士(ストライダー)
最終発言
2015/10/22 22:21:26
アイコン 作戦相談所
ヒース・R・ウォーカー(ka0145
人間(リアルブルー)|23才|男性|疾影士(ストライダー)
最終発言
2015/10/23 18:40:38