ゲスト
(ka0000)
【郷祭】機甲小隊Pクレープ
マスター:深夜真世

- シナリオ形態
- ショート
- 難易度
- 普通
- オプション
-
- 参加費
1,000
- 参加制限
- -
- 参加人数
- 4~7人
- サポート
- 0~0人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 5日
- 締切
- 2015/10/27 19:00
- 完成日
- 2015/11/02 22:10
このシナリオは2日間納期が延長されています。
みんなの思い出
思い出設定されたOMC商品がありません。
オープニング
●
ここは同盟領の都市、ヴァリオスの一角。
「ふんふんふん~♪」
今日も気分良さそうに南那初華(kz0135)が街角屋台「Pクレープ」の開店準備をしています。炭火をおこしたり卵を割れないように並べたり。
「よっ、と。これでいいぜ」
屋台の隣では、「戦場詩人」ことダイン・グラマンが地域の人の自転車のパンクを修理しています。いつのまにかここでそんな商売も始めたようで。
「初華さん、初華さん~」
そこへ、どたどたと太っちょの青年が駆けて来ました。
Pクレープのオーナーで仕入れもするポルカ商会の一人息子、ポルテ・ポルカです。
「ほへ? ポルテさんどうしたの?」
「い、急いでジェオルジに行ってほしいんだ。秋の大きなお祭りがあって、新しい取り引きができるかもしれないんだ」
ポルテ商会はPクレープを同盟随一の都市に出してますが、これは本業の田舎での取引を有利に進めるためです。初華らPクレープ店員のハンターたちがこの屋台で大幅な赤字が出ない程度にゆるゆると運営していてもつぶれない理由はここにあります。
逆に、本業の方で大きな利益を出さねばなりません。
「ほへ? 新しい取り引き?」
「うん。最近、東方で大きな戦いがあって無事に解放したでしょ?」
もちろん初華はハンターなので、この辺の事情は知っています。……ハンターの一員として最前線に出てなかったりするのは内緒です。
「えへ♪ そういやそうだね」
「で、東方との取り引きも始まったわけだけど……ジェオルジでいろいろ試験栽培や商品化の動きがあるんだ。僕たちも新規の変わったことをしている業者だから、って声が掛かったんだ」
「ほへ? 変わったこと?」
初華、首を傾げます。
「ほら、初華さんの『お好み焼き』。ぜひ祭に屋台を出して、新たな開発にも力を貸してほしいって」
「元の世界の私のいた町じゃクレープの方が珍しいのに……」
ここでダイン、「ん?」と気付きました。
「お好み焼きが望まれてんなら、Pクレープは関係なくないか?」
「あ。実は……」
ポルテ、一転ばつが悪そうに小さくなり事情を話しました。
「実は、Pクレープには機甲小隊として、まず最初に祭会場から離れた森に出る荷車型の雑魔を退治してほしいって」
どうやら各種条件がついての計画参入らしいですね。
「で、でも『甘い香りと火薬のにおい』っていうPクレープの謳い文句は相当受けがよかったよ。応援するからぜひクレープの屋台も出して評判を高めてほしいって。そのあと屋台の新商品開発をしてもいいからって」
「新商品開発?」
「うん。……ほら、ここって利益を出すため保存性のいいジャムなんかを使ってるでしょ? ほかにはない全く新しい味のジャムとかあればいいんじゃないかって思うんだ」
「おいおい。新しい味のジャムって……」
「リアルブルーじゃ『コーラ』っていう元が何か分からない飲み物あるし、そんな感じかなぁ」
呆れるダインの横から、ぽわわんと初華は呟きます。
とにかく、敵は四輪の荷車型で暴走しまくりつつ荷台に乗った井戸ポンプの先から魔法の矢を撃ち近寄る者を攻撃する雑魔一台とのこと。
機甲小隊Pクレープ、出動です。
ここは同盟領の都市、ヴァリオスの一角。
「ふんふんふん~♪」
今日も気分良さそうに南那初華(kz0135)が街角屋台「Pクレープ」の開店準備をしています。炭火をおこしたり卵を割れないように並べたり。
「よっ、と。これでいいぜ」
屋台の隣では、「戦場詩人」ことダイン・グラマンが地域の人の自転車のパンクを修理しています。いつのまにかここでそんな商売も始めたようで。
「初華さん、初華さん~」
そこへ、どたどたと太っちょの青年が駆けて来ました。
Pクレープのオーナーで仕入れもするポルカ商会の一人息子、ポルテ・ポルカです。
「ほへ? ポルテさんどうしたの?」
「い、急いでジェオルジに行ってほしいんだ。秋の大きなお祭りがあって、新しい取り引きができるかもしれないんだ」
ポルテ商会はPクレープを同盟随一の都市に出してますが、これは本業の田舎での取引を有利に進めるためです。初華らPクレープ店員のハンターたちがこの屋台で大幅な赤字が出ない程度にゆるゆると運営していてもつぶれない理由はここにあります。
逆に、本業の方で大きな利益を出さねばなりません。
「ほへ? 新しい取り引き?」
「うん。最近、東方で大きな戦いがあって無事に解放したでしょ?」
もちろん初華はハンターなので、この辺の事情は知っています。……ハンターの一員として最前線に出てなかったりするのは内緒です。
「えへ♪ そういやそうだね」
「で、東方との取り引きも始まったわけだけど……ジェオルジでいろいろ試験栽培や商品化の動きがあるんだ。僕たちも新規の変わったことをしている業者だから、って声が掛かったんだ」
「ほへ? 変わったこと?」
初華、首を傾げます。
「ほら、初華さんの『お好み焼き』。ぜひ祭に屋台を出して、新たな開発にも力を貸してほしいって」
「元の世界の私のいた町じゃクレープの方が珍しいのに……」
ここでダイン、「ん?」と気付きました。
「お好み焼きが望まれてんなら、Pクレープは関係なくないか?」
「あ。実は……」
ポルテ、一転ばつが悪そうに小さくなり事情を話しました。
「実は、Pクレープには機甲小隊として、まず最初に祭会場から離れた森に出る荷車型の雑魔を退治してほしいって」
どうやら各種条件がついての計画参入らしいですね。
「で、でも『甘い香りと火薬のにおい』っていうPクレープの謳い文句は相当受けがよかったよ。応援するからぜひクレープの屋台も出して評判を高めてほしいって。そのあと屋台の新商品開発をしてもいいからって」
「新商品開発?」
「うん。……ほら、ここって利益を出すため保存性のいいジャムなんかを使ってるでしょ? ほかにはない全く新しい味のジャムとかあればいいんじゃないかって思うんだ」
「おいおい。新しい味のジャムって……」
「リアルブルーじゃ『コーラ』っていう元が何か分からない飲み物あるし、そんな感じかなぁ」
呆れるダインの横から、ぽわわんと初華は呟きます。
とにかく、敵は四輪の荷車型で暴走しまくりつつ荷台に乗った井戸ポンプの先から魔法の矢を撃ち近寄る者を攻撃する雑魔一台とのこと。
機甲小隊Pクレープ、出動です。
リプレイ本文
●
ここはジェオルジ領の比較的人里離れた草原の丘陵地帯。穏やかな風に草が平和になびいている。
――ききっ。
その時、一台の魔導バイクが丘の上に上り詰め姿を現した。
どるん、と停車し周囲を見下ろしたのは、狐中・小鳥(ka5484)。
「あれ、あそこを走ってるの……」
呟いた横に、ぶろん、と魔導三輪トラック「オート三輪」が付けた。
「よっ、と。小鳥さん、敵を見つけたの?」
運転席の窓に片肘を出して顔をのぞかせたメルクーア(ka4005)が聞く。
「……あれじゃないかな?」
「間違いないわね」
小鳥が指差した方を確認する東雲 桃華(ka4914)。荷台から身を乗り出して……おっと。同じく荷台に乗った南那初華(kz0135)が後ろから抱き着いたぞ?
「ほへ? どれどれ」
「初華、急に甘えたら危ないじゃない」
「だって何かに手を掛けてないと不安だし……」
うだもだ揉み合ってるとさらにオート三輪が到着。ダイン・グラマンの運転するPクレープ一号車だ。
ここで高笑いが響くッ!
「ハーッハッハッハ!」
荷台には、腕組んで胸張って大威張りなドワーフが。
「現れたなこのすっとこどっこい風情が!」
偉そうに高々と言い張ったのはレーヴェ・W・マルバス(ka0276)。
「レーヴェを見習いなさい、初華」
「うー……」
手放し仁王立ちのレーヴェを指差す桃華に、しぶしぶ離れる初華。
ちなみにレーヴェの乗る荷台にはベリャコフ・ヴェロニーカ(ka5493)もいる。
「……これは黙っておいた方がいいだろうな」
ベリャコフがレーヴェの背後で膝をつき手にしているのは、荷台から落ちないようにくくっている命綱。話の流れ上、桃華と初華には内緒にしておくことにした。
そしてばるん、と新たな魔導バイク「ナグルファル」が横に付け。
「謳い文句は、甘いコンロに火薬の匂い! デリシャスな勝利がざくろ達を待ってる」
乗っていた時音 ざくろ(ka1250)が丘の頂に達すると同時に言い放った。
「……甘い香りに火薬の匂いだったはず?」
「敵もまだ見てないのに……」
メルクーアの訂正に小鳥の指摘。ツッコミどころ満載のようで。
ここでさらに魔導二輪「龍雲」が到着した。
「仕方ないですの。お時ちゃんはこういう高いところに来るといつもこうですね」
八劒 颯(ka1804)が真顔のままため息。
「ち、ちゃんと見たよ。あれだよね? 早く行かないと遠ざかりそう」
慌てて眼下の草原を走る物体を指差すざくろ。
「じゃ、一気に駆け降りるぜ? レーヴェの姉ちゃん、行くぜぇ!」
ダイン、トラックのハンドルを回して丘を下る。
「おおよ。その身ぐるみ剥いで廃品回収に出してやるから覚悟せい!」
荷台でピシィと指差すレーヴェ、がくんがくんと揺れる中それでも仁王立ちを崩さない。「おお!」と後続の仲間が続く。
「……」
そんな中、ベリャコフはレーヴェの後で「もしかしてこれ、いらないんじゃ?」とか思いつつ命綱を見詰めるのだった。
●
さて、草原を走っていた四輪荷車型自走式の雑魔。まだハンターたちに狙われてるとも知らずのんびりと走っている。
――ずざざ……。
今、オート三輪2台と魔導バイク3台が斜面から下りてきて横滑りしつつもピタリと雑魔の後方に付けた!
「いくぜぇっ!」
「行くわよ、2号車『Pクレープ・モヒート』」
ダインとメルクーアがアクセルをめいっぱい踏み込む。ちなみにメルクーア、自らの駆る一台をそう名付けたようで。とにかく雑魔に対し左右から挟むように加速する。
この時、ざくろ。
ガントレット「アガートラーム」の手の平をかざし、瞳のように見える宝石で空中に三角形を描いていた。
「追いかけろ光の矢……デルタエンド!」
三つの頂点からデルタレイがすっ飛んでいく。
「弾幕シューティングとか思い出しますねぇ……」
颯がそう呟いたのは、デルタレイの命中で崩れた荷台の荷箱が転がって来たから。狙っているわけではないようだが、後方を追う3台のバイクにとってえぐい位置にぽろぽろとこぼれて来る。
「もちろん想定内ですが」
驚きもせずにきゅきゅ、と紙一重でかわして加速。ツインテールをなびかせ距離を詰める颯だった。
「今回もバイクで頑張るんだよっ。な、慣れるために乗らないとだし」
小鳥はやや斜めに位置していたので問題なかったのだが……。
「やるのかな? ん、それじゃあ頑張って行くんだよー」
周りの動きを見て斜行しつつカットイン。まるでダンサーのようにリアを左右に振って駆けつける。
瞬間、敵後方の鉄製井戸ポンプがこちらを向いてマジックアロー。
「そんな弾には当たってあげないんだよっ。というか当たると痛いから当たらないんだよー」
「くっ……」
小鳥はそのままダンサブル走行で横に回避。
おっと。狙われていたのは颯だった。先の崩れた荷物の攻撃に慣れていたため、明確に狙ってきた攻撃をかわし切れなかった。
「……遠距離が得意なら考えがありますの」
攻撃を受けてがしゃんと転倒した颯。遠ざかる敵を見る目が冷たく細められるのである。
最前線では2台のトラックが左右から追っていた。
「颯さん?!」
「まずは的になった方がいいみたいね! 攻撃は任せた!」
バイクを狙われた仲間が気になり桃華が叫ぶ。運転席のメルクーアはここが腕の見せ所とばかりにハンドルを切る。仲間に追撃は許さない。
きゅきゅきゅ、と減速しつつ左45度後方に車体を捻じり込んだ。敵左側面の砲台からの攻撃はトラックの前を通過。今度は後方の砲台がこちらを向く。
「初華、今なら甘えていいわよ?」
「う、うん」
桃華、しゃがんでギガースアックスを盾のように構えた。その後ろから初華が抱き着いてきた。右手には銃。右腕を桃華の肩で支えてしっかりとホールド。
その前に敵に撃たれた。マジックアロー、来る!
「くっ……今よ!」
「うんっ!」
桃華が敵の攻撃を受けきり、初華が撃つ。
が、鉄の井戸ポンプ、硬い。一発でどうこうというシロモノではないようだ。
「これは陽動に切り替えた方がいいわね」
攻撃を見たメルクーア、2つの砲台の死角となる左後方45度の位置をふらふらする運転に切り替えた。
逆サイド遠めからは、トラック荷台のレーヴェが敵砲台の硬さを見ていた。
「このすっとこどっこい風情め、ならば車輪を失うがよい!」
相変わらず煽る煽る。
この叫びはほかのメンバーも先の一撃で決断したところである。
くしくも攻撃準備の合図となった。
「荷台からの攻撃……偏差や修正といろいろ必要だな」
ベリャコフ、牽制射撃をやめて腰を落として弓を水平に構えた。狙うのが車輪である。通常の構えよりも下段を狙いやすい姿勢を取りタイミングを計る。
「ダイン、体当たりには気を付けるんじゃ!」
隣でレーヴェも低姿勢で注意喚起。膝撃ちの構えでライフル「ペネトレイトC26」の狙いを定めた。
そして徐々に車体を敵の横っぱらに近付けていく!
時を同じくして、バイクに乗ったざくろ。
「颯? ……仕方ない。小鳥、行くよ! 初華たちのトラックで死角は分かったね?」
「バイクでも剣は当てづらいけど……なんとかするよっ」
小鳥、呼応して加速した。
後方の左右45度の位置に展開して同時に接近する。
片やざくろ、グレートソード「エッケザックス」。
片や小鳥、日本刀「石切」。
「伸びろ光の剣……ハイパー機動剣だっ!」
ざくろ、左後方から車輪に行った!
時を同じくして、小鳥も右後輪に。
「こっちばっかりに気を取られてると他が疎かになってるんだよー」
そう、小鳥の言う通り。
前輪も仲間が狙っていた!
「メルクーア、接近お願い。初華?」
桃華、伸ばした左手を初華に握ってもらい、メルクーアの運転に身を任せつつ……身を投げ出すようにギガースアックスを振るい左前輪を狙った!
そして反対側。右前輪。
「無理矢理固めてくれるわ!」
「これまでの牽制射撃はこの一撃のために」
熱いほどのテンションでレーヴェがレイターコールドショットを放ち、冷静な面持ちから強い意志を込めてベリャコフが矢を放つ!
これら5人の攻撃が敵の四輪を同時攻撃したッ!
●
――バキッ! ずしゃしゃしゃ……。
「うわっ!」
悲鳴は主に左から。
敵車体が水平に回転しながら周りを弾き飛ばしマジックアローを乱射したのだ。
ざくろが吹っ飛ばされ、メルクーアが一瞬浮いた車体を落ち着かせるため接地と同時にブレーキを踏んだ。桃華は初華が抱き寄せクッションとなり荷台に倒れ込んだだけで済んでいる。
右では難を逃れた小鳥が停車し、動きの止まった敵の様子を見る。
「……車輪、無事なんだー」
あれだけの攻撃に耐えていた。まあ、敵の根幹部分だ。さもありなん。
それだけではない!
方向転換して突撃してきた。
「さっきより速いとか……」
小鳥、咄嗟にかわそうとするがつい癖で斬りつける。形としては相討ちだが、質量の違いで小鳥が吹っ飛ばされた。
「ダイン、後方に入れるんじゃ。砲台は私が止める!」
「了解」
レーヴェに呼応しダインが敵の通った後に車体を入れる。レーヴェはフォールシュートでとにかく手数を稼ぐ。ぼろぼろと荷台の荷箱が落ちる。逆に四方の砲台の可動範囲が広がった。
が、撃って来ない。
方向転換してがむしゃらに突撃してくる。車輪を狙われて怒り狂っているのだ。
このしばらくのち、ベリャコフ。
「大丈夫か? すっとこどっこいがおそらくそっちに行く」
冷静に借りたトランシーバーに向かって話していた。敵の名称は同乗したレーヴェに影響されたようだが。
この時、桃華は初華とともに身を起こしていた。
と、同時にトラックが動く。
「みんなが危ない。助けに行くわよ!」
メルクーア、Uターンして敵の方に。
同時期、ざくろもバイクにまたがっていた。
そして反転した敵。
トラックを狙うが、ダインは急発進してこれを避ける。
ベリャコフがトランシーバーで話していたのは、この時だった。
『はやてにおまかせですの!』
トランシーバー越しに聞こえる声。
ベリャコフ、安心して振り返る。
その先には単車に乗り直して追って来た颯がいた。
メルクーアのトラックがそちらに向かっている。
そこに敵が突っ込む!
メルクーア、敵の突進経路手前でトラックを止めた。桃華の弓と初華の銃弾が敵の荷箱を落としている。
「これでどお?」
メルクーアは運転席から防御障壁。
ぱりん、と簡単に破られるが勢いは少し減じた。
颯に迫る敵。
「これでどうですの?!」
颯、シールド「サヴァー」を超重……おっと、それは武器だけ。無理だと分かり受け流し。
そこへ、ざくろのバイク。
復帰して敵に追いすがっていたのだ!
「剣よ今一度元の姿に……」
ざくろが剣を引き絞った刹那、颯が叫んだ。
「車輪の軸をむき出しにするですの!」
「……人機一体、超・重・斬!」
ざくろの巨大化グレートソードの一撃は車輪寄りを叩いた!
ばきん、と荷台の端が砕けて散る。
「見えましたですの! びりびり電撃どりる!」
――ばきん……。
すかさず魔導ドリルをかざしバイクで殺到する颯。これが見事、敵の左後輪車軸を砕くのだった。
ぱきぃん、と跳ねて飛ぶ敵の後輪。
がくん、と車体が沈んだ。
振り返った動きは完全に鈍っている。味方はまだ戦える。
完全に沈黙させるのは時間の問題だった。
●
ジェオルジの片隅の村は収穫で忙しかった。
野菜を籠にまとめ、引いた芋をざるに集め……。
「あ」
おっと。
村人たちの手からざるが落ちた。地にごろりと芋が転がる。
「……帰って来た」
「おおい、帰って来たぞぉ」
歓喜の声を上げたのは、遠くからトラック2台とバイク3台がやって来たから。
「雇ったハンターが帰って来た。きっと倒してくれたんじゃ!」
そんな村人たちの前をトラックとバイクが行く。一緒に駆け出す村人たち。
そして――。
「さてっと。ようやくクレープ屋さんのお仕事ね」
桃華が張り切ってトラックから荷物を下ろしている。
依頼のあった村の中心で、退治の報を聞きに来る人々のためにクレープを焼くのだ。
「ねえ、『初クーアセット』って追加していいのかな?」
メルクーアがメニュー表を前に聞いてくる。
「いいけど……内容はどうしよう? 『桃クーアセット』の内容もまだだし」
初華が唇に指を添えて思案中。
「い、一応考えてきたわ」
桃華が視線を逸らし気味に桃のジャムなど出す。「桃の取れる夏なら、桃の果汁と少しの酒精を混ぜたシロップにできるわ」との事。桃華が桃で、メルクーアは酒である。
「私のパーソナルフレーバー、どうしよう……」
「そういや新しいジャムを考えるんじゃなかったか?」
初華の横からダインが口を挟む。
「新しい味のジャムのう……」
レーヴェは開店当初の店員のはずだが、椅子に座って悠然とクレープを食べながら報告書をまとめていた。
「リアルブルーではポピュラーじゃがクリムゾンウェストではみないモノ、或いはどちらもポピュラーではない素材、じゃろうか?」
それよりあの雑魔、「すっとこどっこい」の名前で通してしまうか、とかぶつくさ。
その隣に颯が座る。
「野菜や花びらで作るジャムも聞いたことがありますの。目新しさを求めるならその辺りが狙い目でしょうか?」
材料の安定供給なんかも考える必要がありますが 、と横を見る。
そこにはざくろが。
「20種類位のフルーツとかをミックスしたジャムはどうかな? 名付けてDr……げふげふ、ええと、ふしぎ味とか」
ざくろさん、リアルブルーの伝説の清涼飲料水名は遠慮してくださいねー。
「颯さんのそれ、聞いたことある。……ニンニクとタマネギのジャムって、滋養強壮にいいみたいだし、面白いんじゃない?」
「ちょっとメルクーア、それって二日酔い対策?」
颯の話題にはメルクーアが続いて桃華も加わりきゃいきゃい。
「季節の美味しいものがいいのか、それとも……長持ちしつつも変わった味がいいのか、どうなんだろう?」
小鳥も颯の呟きに反応してそんなことをぽややんと考えたり。ピーナッツとか思い浮かべてもいるのだが。
「せっかくなら多少高くついてもリアルブルーの果物を使ったジャムなどはどうだろうか?」
ベリャコフは高級路線を打ち出した。
「店頭ではどうかな?」
「小鳥さんの言うとおりね」
小鳥と桃華が難色を示した。
「そう。……ただ料理にして出すのではなく、ジャムその物を売りに出す。高級なのは贈答品に喜ばれると思う」
店頭で働く二人とは違う路線を説明するベリャコフ。
「ちょっとみんな、手伝って~」
おっと。
一人で多くの村人の対応をしていた初華から悲鳴が。
慌てて手伝う一同だった。
村人は退治とクレープを喜び、お礼に豪華な夕食でハンターたちをもてなした。
新ジャムはとにかく混ぜまくる方向性のようで。もちろん単品高額路線も。
ここはジェオルジ領の比較的人里離れた草原の丘陵地帯。穏やかな風に草が平和になびいている。
――ききっ。
その時、一台の魔導バイクが丘の上に上り詰め姿を現した。
どるん、と停車し周囲を見下ろしたのは、狐中・小鳥(ka5484)。
「あれ、あそこを走ってるの……」
呟いた横に、ぶろん、と魔導三輪トラック「オート三輪」が付けた。
「よっ、と。小鳥さん、敵を見つけたの?」
運転席の窓に片肘を出して顔をのぞかせたメルクーア(ka4005)が聞く。
「……あれじゃないかな?」
「間違いないわね」
小鳥が指差した方を確認する東雲 桃華(ka4914)。荷台から身を乗り出して……おっと。同じく荷台に乗った南那初華(kz0135)が後ろから抱き着いたぞ?
「ほへ? どれどれ」
「初華、急に甘えたら危ないじゃない」
「だって何かに手を掛けてないと不安だし……」
うだもだ揉み合ってるとさらにオート三輪が到着。ダイン・グラマンの運転するPクレープ一号車だ。
ここで高笑いが響くッ!
「ハーッハッハッハ!」
荷台には、腕組んで胸張って大威張りなドワーフが。
「現れたなこのすっとこどっこい風情が!」
偉そうに高々と言い張ったのはレーヴェ・W・マルバス(ka0276)。
「レーヴェを見習いなさい、初華」
「うー……」
手放し仁王立ちのレーヴェを指差す桃華に、しぶしぶ離れる初華。
ちなみにレーヴェの乗る荷台にはベリャコフ・ヴェロニーカ(ka5493)もいる。
「……これは黙っておいた方がいいだろうな」
ベリャコフがレーヴェの背後で膝をつき手にしているのは、荷台から落ちないようにくくっている命綱。話の流れ上、桃華と初華には内緒にしておくことにした。
そしてばるん、と新たな魔導バイク「ナグルファル」が横に付け。
「謳い文句は、甘いコンロに火薬の匂い! デリシャスな勝利がざくろ達を待ってる」
乗っていた時音 ざくろ(ka1250)が丘の頂に達すると同時に言い放った。
「……甘い香りに火薬の匂いだったはず?」
「敵もまだ見てないのに……」
メルクーアの訂正に小鳥の指摘。ツッコミどころ満載のようで。
ここでさらに魔導二輪「龍雲」が到着した。
「仕方ないですの。お時ちゃんはこういう高いところに来るといつもこうですね」
八劒 颯(ka1804)が真顔のままため息。
「ち、ちゃんと見たよ。あれだよね? 早く行かないと遠ざかりそう」
慌てて眼下の草原を走る物体を指差すざくろ。
「じゃ、一気に駆け降りるぜ? レーヴェの姉ちゃん、行くぜぇ!」
ダイン、トラックのハンドルを回して丘を下る。
「おおよ。その身ぐるみ剥いで廃品回収に出してやるから覚悟せい!」
荷台でピシィと指差すレーヴェ、がくんがくんと揺れる中それでも仁王立ちを崩さない。「おお!」と後続の仲間が続く。
「……」
そんな中、ベリャコフはレーヴェの後で「もしかしてこれ、いらないんじゃ?」とか思いつつ命綱を見詰めるのだった。
●
さて、草原を走っていた四輪荷車型自走式の雑魔。まだハンターたちに狙われてるとも知らずのんびりと走っている。
――ずざざ……。
今、オート三輪2台と魔導バイク3台が斜面から下りてきて横滑りしつつもピタリと雑魔の後方に付けた!
「いくぜぇっ!」
「行くわよ、2号車『Pクレープ・モヒート』」
ダインとメルクーアがアクセルをめいっぱい踏み込む。ちなみにメルクーア、自らの駆る一台をそう名付けたようで。とにかく雑魔に対し左右から挟むように加速する。
この時、ざくろ。
ガントレット「アガートラーム」の手の平をかざし、瞳のように見える宝石で空中に三角形を描いていた。
「追いかけろ光の矢……デルタエンド!」
三つの頂点からデルタレイがすっ飛んでいく。
「弾幕シューティングとか思い出しますねぇ……」
颯がそう呟いたのは、デルタレイの命中で崩れた荷台の荷箱が転がって来たから。狙っているわけではないようだが、後方を追う3台のバイクにとってえぐい位置にぽろぽろとこぼれて来る。
「もちろん想定内ですが」
驚きもせずにきゅきゅ、と紙一重でかわして加速。ツインテールをなびかせ距離を詰める颯だった。
「今回もバイクで頑張るんだよっ。な、慣れるために乗らないとだし」
小鳥はやや斜めに位置していたので問題なかったのだが……。
「やるのかな? ん、それじゃあ頑張って行くんだよー」
周りの動きを見て斜行しつつカットイン。まるでダンサーのようにリアを左右に振って駆けつける。
瞬間、敵後方の鉄製井戸ポンプがこちらを向いてマジックアロー。
「そんな弾には当たってあげないんだよっ。というか当たると痛いから当たらないんだよー」
「くっ……」
小鳥はそのままダンサブル走行で横に回避。
おっと。狙われていたのは颯だった。先の崩れた荷物の攻撃に慣れていたため、明確に狙ってきた攻撃をかわし切れなかった。
「……遠距離が得意なら考えがありますの」
攻撃を受けてがしゃんと転倒した颯。遠ざかる敵を見る目が冷たく細められるのである。
最前線では2台のトラックが左右から追っていた。
「颯さん?!」
「まずは的になった方がいいみたいね! 攻撃は任せた!」
バイクを狙われた仲間が気になり桃華が叫ぶ。運転席のメルクーアはここが腕の見せ所とばかりにハンドルを切る。仲間に追撃は許さない。
きゅきゅきゅ、と減速しつつ左45度後方に車体を捻じり込んだ。敵左側面の砲台からの攻撃はトラックの前を通過。今度は後方の砲台がこちらを向く。
「初華、今なら甘えていいわよ?」
「う、うん」
桃華、しゃがんでギガースアックスを盾のように構えた。その後ろから初華が抱き着いてきた。右手には銃。右腕を桃華の肩で支えてしっかりとホールド。
その前に敵に撃たれた。マジックアロー、来る!
「くっ……今よ!」
「うんっ!」
桃華が敵の攻撃を受けきり、初華が撃つ。
が、鉄の井戸ポンプ、硬い。一発でどうこうというシロモノではないようだ。
「これは陽動に切り替えた方がいいわね」
攻撃を見たメルクーア、2つの砲台の死角となる左後方45度の位置をふらふらする運転に切り替えた。
逆サイド遠めからは、トラック荷台のレーヴェが敵砲台の硬さを見ていた。
「このすっとこどっこい風情め、ならば車輪を失うがよい!」
相変わらず煽る煽る。
この叫びはほかのメンバーも先の一撃で決断したところである。
くしくも攻撃準備の合図となった。
「荷台からの攻撃……偏差や修正といろいろ必要だな」
ベリャコフ、牽制射撃をやめて腰を落として弓を水平に構えた。狙うのが車輪である。通常の構えよりも下段を狙いやすい姿勢を取りタイミングを計る。
「ダイン、体当たりには気を付けるんじゃ!」
隣でレーヴェも低姿勢で注意喚起。膝撃ちの構えでライフル「ペネトレイトC26」の狙いを定めた。
そして徐々に車体を敵の横っぱらに近付けていく!
時を同じくして、バイクに乗ったざくろ。
「颯? ……仕方ない。小鳥、行くよ! 初華たちのトラックで死角は分かったね?」
「バイクでも剣は当てづらいけど……なんとかするよっ」
小鳥、呼応して加速した。
後方の左右45度の位置に展開して同時に接近する。
片やざくろ、グレートソード「エッケザックス」。
片や小鳥、日本刀「石切」。
「伸びろ光の剣……ハイパー機動剣だっ!」
ざくろ、左後方から車輪に行った!
時を同じくして、小鳥も右後輪に。
「こっちばっかりに気を取られてると他が疎かになってるんだよー」
そう、小鳥の言う通り。
前輪も仲間が狙っていた!
「メルクーア、接近お願い。初華?」
桃華、伸ばした左手を初華に握ってもらい、メルクーアの運転に身を任せつつ……身を投げ出すようにギガースアックスを振るい左前輪を狙った!
そして反対側。右前輪。
「無理矢理固めてくれるわ!」
「これまでの牽制射撃はこの一撃のために」
熱いほどのテンションでレーヴェがレイターコールドショットを放ち、冷静な面持ちから強い意志を込めてベリャコフが矢を放つ!
これら5人の攻撃が敵の四輪を同時攻撃したッ!
●
――バキッ! ずしゃしゃしゃ……。
「うわっ!」
悲鳴は主に左から。
敵車体が水平に回転しながら周りを弾き飛ばしマジックアローを乱射したのだ。
ざくろが吹っ飛ばされ、メルクーアが一瞬浮いた車体を落ち着かせるため接地と同時にブレーキを踏んだ。桃華は初華が抱き寄せクッションとなり荷台に倒れ込んだだけで済んでいる。
右では難を逃れた小鳥が停車し、動きの止まった敵の様子を見る。
「……車輪、無事なんだー」
あれだけの攻撃に耐えていた。まあ、敵の根幹部分だ。さもありなん。
それだけではない!
方向転換して突撃してきた。
「さっきより速いとか……」
小鳥、咄嗟にかわそうとするがつい癖で斬りつける。形としては相討ちだが、質量の違いで小鳥が吹っ飛ばされた。
「ダイン、後方に入れるんじゃ。砲台は私が止める!」
「了解」
レーヴェに呼応しダインが敵の通った後に車体を入れる。レーヴェはフォールシュートでとにかく手数を稼ぐ。ぼろぼろと荷台の荷箱が落ちる。逆に四方の砲台の可動範囲が広がった。
が、撃って来ない。
方向転換してがむしゃらに突撃してくる。車輪を狙われて怒り狂っているのだ。
このしばらくのち、ベリャコフ。
「大丈夫か? すっとこどっこいがおそらくそっちに行く」
冷静に借りたトランシーバーに向かって話していた。敵の名称は同乗したレーヴェに影響されたようだが。
この時、桃華は初華とともに身を起こしていた。
と、同時にトラックが動く。
「みんなが危ない。助けに行くわよ!」
メルクーア、Uターンして敵の方に。
同時期、ざくろもバイクにまたがっていた。
そして反転した敵。
トラックを狙うが、ダインは急発進してこれを避ける。
ベリャコフがトランシーバーで話していたのは、この時だった。
『はやてにおまかせですの!』
トランシーバー越しに聞こえる声。
ベリャコフ、安心して振り返る。
その先には単車に乗り直して追って来た颯がいた。
メルクーアのトラックがそちらに向かっている。
そこに敵が突っ込む!
メルクーア、敵の突進経路手前でトラックを止めた。桃華の弓と初華の銃弾が敵の荷箱を落としている。
「これでどお?」
メルクーアは運転席から防御障壁。
ぱりん、と簡単に破られるが勢いは少し減じた。
颯に迫る敵。
「これでどうですの?!」
颯、シールド「サヴァー」を超重……おっと、それは武器だけ。無理だと分かり受け流し。
そこへ、ざくろのバイク。
復帰して敵に追いすがっていたのだ!
「剣よ今一度元の姿に……」
ざくろが剣を引き絞った刹那、颯が叫んだ。
「車輪の軸をむき出しにするですの!」
「……人機一体、超・重・斬!」
ざくろの巨大化グレートソードの一撃は車輪寄りを叩いた!
ばきん、と荷台の端が砕けて散る。
「見えましたですの! びりびり電撃どりる!」
――ばきん……。
すかさず魔導ドリルをかざしバイクで殺到する颯。これが見事、敵の左後輪車軸を砕くのだった。
ぱきぃん、と跳ねて飛ぶ敵の後輪。
がくん、と車体が沈んだ。
振り返った動きは完全に鈍っている。味方はまだ戦える。
完全に沈黙させるのは時間の問題だった。
●
ジェオルジの片隅の村は収穫で忙しかった。
野菜を籠にまとめ、引いた芋をざるに集め……。
「あ」
おっと。
村人たちの手からざるが落ちた。地にごろりと芋が転がる。
「……帰って来た」
「おおい、帰って来たぞぉ」
歓喜の声を上げたのは、遠くからトラック2台とバイク3台がやって来たから。
「雇ったハンターが帰って来た。きっと倒してくれたんじゃ!」
そんな村人たちの前をトラックとバイクが行く。一緒に駆け出す村人たち。
そして――。
「さてっと。ようやくクレープ屋さんのお仕事ね」
桃華が張り切ってトラックから荷物を下ろしている。
依頼のあった村の中心で、退治の報を聞きに来る人々のためにクレープを焼くのだ。
「ねえ、『初クーアセット』って追加していいのかな?」
メルクーアがメニュー表を前に聞いてくる。
「いいけど……内容はどうしよう? 『桃クーアセット』の内容もまだだし」
初華が唇に指を添えて思案中。
「い、一応考えてきたわ」
桃華が視線を逸らし気味に桃のジャムなど出す。「桃の取れる夏なら、桃の果汁と少しの酒精を混ぜたシロップにできるわ」との事。桃華が桃で、メルクーアは酒である。
「私のパーソナルフレーバー、どうしよう……」
「そういや新しいジャムを考えるんじゃなかったか?」
初華の横からダインが口を挟む。
「新しい味のジャムのう……」
レーヴェは開店当初の店員のはずだが、椅子に座って悠然とクレープを食べながら報告書をまとめていた。
「リアルブルーではポピュラーじゃがクリムゾンウェストではみないモノ、或いはどちらもポピュラーではない素材、じゃろうか?」
それよりあの雑魔、「すっとこどっこい」の名前で通してしまうか、とかぶつくさ。
その隣に颯が座る。
「野菜や花びらで作るジャムも聞いたことがありますの。目新しさを求めるならその辺りが狙い目でしょうか?」
材料の安定供給なんかも考える必要がありますが 、と横を見る。
そこにはざくろが。
「20種類位のフルーツとかをミックスしたジャムはどうかな? 名付けてDr……げふげふ、ええと、ふしぎ味とか」
ざくろさん、リアルブルーの伝説の清涼飲料水名は遠慮してくださいねー。
「颯さんのそれ、聞いたことある。……ニンニクとタマネギのジャムって、滋養強壮にいいみたいだし、面白いんじゃない?」
「ちょっとメルクーア、それって二日酔い対策?」
颯の話題にはメルクーアが続いて桃華も加わりきゃいきゃい。
「季節の美味しいものがいいのか、それとも……長持ちしつつも変わった味がいいのか、どうなんだろう?」
小鳥も颯の呟きに反応してそんなことをぽややんと考えたり。ピーナッツとか思い浮かべてもいるのだが。
「せっかくなら多少高くついてもリアルブルーの果物を使ったジャムなどはどうだろうか?」
ベリャコフは高級路線を打ち出した。
「店頭ではどうかな?」
「小鳥さんの言うとおりね」
小鳥と桃華が難色を示した。
「そう。……ただ料理にして出すのではなく、ジャムその物を売りに出す。高級なのは贈答品に喜ばれると思う」
店頭で働く二人とは違う路線を説明するベリャコフ。
「ちょっとみんな、手伝って~」
おっと。
一人で多くの村人の対応をしていた初華から悲鳴が。
慌てて手伝う一同だった。
村人は退治とクレープを喜び、お礼に豪華な夕食でハンターたちをもてなした。
新ジャムはとにかく混ぜまくる方向性のようで。もちろん単品高額路線も。
依頼結果
参加者一覧
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マテリアルリンク参加者一覧
依頼相談掲示板 | |||
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相談卓 メルクーア(ka4005) ドワーフ|10才|女性|機導師(アルケミスト) |
最終発言 2015/10/27 14:49:11 |
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依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2015/10/23 19:57:14 |