ゲスト
(ka0000)
ナイト・スリップ
マスター:波瀬音音

- シナリオ形態
- ショート
- 難易度
- 普通
- オプション
-
- 参加費
1,000
- 参加制限
- -
- 参加人数
- 4~6人
- サポート
- 0~0人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 5日
- 締切
- 2015/11/14 22:00
- 完成日
- 2015/11/23 21:52
みんなの思い出
思い出設定されたOMC商品がありません。
オープニング
●闇討ち
厚い雲に月が覆われた夜、一台の馬車が歩くような速度で街道の上を往く。
街灯も整備されていない田舎道なので、不注意で何か起こるかも分からない。
この状況下で速度を出すかどうかは賛否両論あるだろうけれども、御者はゆっくりと安全運転を心掛けることにしたのだ。
もちろん雑魔への対抗策も整えてある、と言いたいところだったけれど、これについては少々心許ないところがあった。
ハンターズソサエティに依頼するのを、雇い主である商会が渋ったからである。
それは予算の問題もあったけれど、万一何かが起きて輸送が滞っても、すぐに何か困ったことが起きるわけでもないから、らしい。
(強い信頼関係、といってもねえ)
取引を行っている商会同士の話に疑念を抱くのは、最悪自分の雇用に影響が出かねない。
だからそれを根拠に「問題が起きない」と言われた時には何も言わなかったけれど、雇われの身である御者自身は不安でならなかった。
照明用にも、またはいざというときの追い払い用にも使えるようにと、たいまつは用意してくれたけれども……果たして、どれだけの効果があるものか。
結論から言うと、なかった。
相変わらず街の影は遠い。
街道の左右の土地はお世辞にも潤っているとは言えず、荷台の幌にぶら下げたランタンだけが頼りとなっている御者の狭い視界からは、時折茂みが見えるだけだった。
もう二時間も進めば若干景色も変わってくる、ということは分かっていたけれども、それでも気が滅入って溜息をつきかけた時――突如、荷台のバランスが大きく崩れた。
浮き上がった身体が後ろにもっていかれそうになり、御者は咄嗟に幌の端に手を引っ掛けて堪える。
何が起きた。後ろを振り返ると、荷台の後方が前方に比べ下がっているのが分かった。
おかしい。
後方のうち片側だけなら馬車の車輪の片方が石畳から外れたのだろう、と思うけれども、両側ともに――しかも若干均等ではない状態で下がっている。
危険を察知した直後に、今度は前方で馬が大きく啼いた。
御者が視線をそちらに向けると、馬車をひいていた二頭の馬のうち一頭が身体を大きく仰け反らせ、首筋から鮮血を撒き散らしていた。
ランタンの頼りない光源で捉えただけでも「もう助からない」と分かる程に、夥しい量の出血。
ほんの少しの間を置いてもう一頭も同じく悲鳴を上げた時、ランタンの光に照らされた『そいつ』をやっと御者は見ることが出来た。
尻尾が鎌になっている、黒い大蛇。全長が3mはあるだろう。もう少しあるかもしれない。
首を持ち上げたそいつが、赤い眼で自分を睥睨するのに底知れぬ恐怖を覚えたのも束の間。
下から切り裂かれる衝撃により、御者は悲鳴を上げる前に意識を失った。
数刻後、御者はほんの僅かな間だけ意識を取り戻し、うっすらと目を開く。
どうやら蛇は、動けない自分を巻き付けながら、地面を這っているようだった。
最早冷えきりかけている身体は、痛覚すら感じない。
何も残せないことを少しだけ悔しく感じていると、蛇は茂みの中に作った巣穴に潜り込み始める。
その時になって巻きつき方が少し変わったのが分かったのは、それまでは視界すらも蛇の身体に覆われていたのに、僅かに外の世界が見えたからだ。
きっと巻き付く部分を緩め身体を細めないと、巣穴には入りきれないのだろう。
けれど、蛇が巣穴を下り始めるといよいよ何も見えなくなった。
これ以上現実を知覚していても仕方ない、と、御者だった男は諦めたように瞳を閉じた。
●数日後
御者の事例の後も数件、同じ街道の同じようなポイントで、雑魔による被害が発生した。
なかなかハンターズソサエティで依頼に上がらなかったのは、いくつか理由がある。
まず夜間しか被害が出ないこと。
また、襲われた者の中に生存者がおらず、加えて荷物や馬の遺骸等は残っているのに人の遺体は残されていない為、「人だけを狙った、斬撃系の攻撃を持つモノ」だということ以外に雑魔に関する情報が殆どないことがある。
しかしながら放置しておくわけにもいかず、結局最初に被害に遭った御者を雇った商会が依頼を出すことになったのだった。
厚い雲に月が覆われた夜、一台の馬車が歩くような速度で街道の上を往く。
街灯も整備されていない田舎道なので、不注意で何か起こるかも分からない。
この状況下で速度を出すかどうかは賛否両論あるだろうけれども、御者はゆっくりと安全運転を心掛けることにしたのだ。
もちろん雑魔への対抗策も整えてある、と言いたいところだったけれど、これについては少々心許ないところがあった。
ハンターズソサエティに依頼するのを、雇い主である商会が渋ったからである。
それは予算の問題もあったけれど、万一何かが起きて輸送が滞っても、すぐに何か困ったことが起きるわけでもないから、らしい。
(強い信頼関係、といってもねえ)
取引を行っている商会同士の話に疑念を抱くのは、最悪自分の雇用に影響が出かねない。
だからそれを根拠に「問題が起きない」と言われた時には何も言わなかったけれど、雇われの身である御者自身は不安でならなかった。
照明用にも、またはいざというときの追い払い用にも使えるようにと、たいまつは用意してくれたけれども……果たして、どれだけの効果があるものか。
結論から言うと、なかった。
相変わらず街の影は遠い。
街道の左右の土地はお世辞にも潤っているとは言えず、荷台の幌にぶら下げたランタンだけが頼りとなっている御者の狭い視界からは、時折茂みが見えるだけだった。
もう二時間も進めば若干景色も変わってくる、ということは分かっていたけれども、それでも気が滅入って溜息をつきかけた時――突如、荷台のバランスが大きく崩れた。
浮き上がった身体が後ろにもっていかれそうになり、御者は咄嗟に幌の端に手を引っ掛けて堪える。
何が起きた。後ろを振り返ると、荷台の後方が前方に比べ下がっているのが分かった。
おかしい。
後方のうち片側だけなら馬車の車輪の片方が石畳から外れたのだろう、と思うけれども、両側ともに――しかも若干均等ではない状態で下がっている。
危険を察知した直後に、今度は前方で馬が大きく啼いた。
御者が視線をそちらに向けると、馬車をひいていた二頭の馬のうち一頭が身体を大きく仰け反らせ、首筋から鮮血を撒き散らしていた。
ランタンの頼りない光源で捉えただけでも「もう助からない」と分かる程に、夥しい量の出血。
ほんの少しの間を置いてもう一頭も同じく悲鳴を上げた時、ランタンの光に照らされた『そいつ』をやっと御者は見ることが出来た。
尻尾が鎌になっている、黒い大蛇。全長が3mはあるだろう。もう少しあるかもしれない。
首を持ち上げたそいつが、赤い眼で自分を睥睨するのに底知れぬ恐怖を覚えたのも束の間。
下から切り裂かれる衝撃により、御者は悲鳴を上げる前に意識を失った。
数刻後、御者はほんの僅かな間だけ意識を取り戻し、うっすらと目を開く。
どうやら蛇は、動けない自分を巻き付けながら、地面を這っているようだった。
最早冷えきりかけている身体は、痛覚すら感じない。
何も残せないことを少しだけ悔しく感じていると、蛇は茂みの中に作った巣穴に潜り込み始める。
その時になって巻きつき方が少し変わったのが分かったのは、それまでは視界すらも蛇の身体に覆われていたのに、僅かに外の世界が見えたからだ。
きっと巻き付く部分を緩め身体を細めないと、巣穴には入りきれないのだろう。
けれど、蛇が巣穴を下り始めるといよいよ何も見えなくなった。
これ以上現実を知覚していても仕方ない、と、御者だった男は諦めたように瞳を閉じた。
●数日後
御者の事例の後も数件、同じ街道の同じようなポイントで、雑魔による被害が発生した。
なかなかハンターズソサエティで依頼に上がらなかったのは、いくつか理由がある。
まず夜間しか被害が出ないこと。
また、襲われた者の中に生存者がおらず、加えて荷物や馬の遺骸等は残っているのに人の遺体は残されていない為、「人だけを狙った、斬撃系の攻撃を持つモノ」だということ以外に雑魔に関する情報が殆どないことがある。
しかしながら放置しておくわけにもいかず、結局最初に被害に遭った御者を雇った商会が依頼を出すことになったのだった。
リプレイ本文
●準備はしっかり整えて
フォークス(ka0570)と星野 ハナ(ka5852)は現地での調査を始める前に、近郊の街にある、今回の依頼主である商家を訪れていた。
勿論二人共この後事件現場に向かうつもりなのだけれども、ここに来たのにはそれぞれに目的がある。
まずフォークスは、被害者が事件当時に着ていた筈の衣服の種類・色・材質を確認する為だ。
「どうしてまたそんなことを?」
「衣服の残骸が見つかったら、その位置を照らし合わせれば、『誘拐犯ちゃん』の目的地が分かるかもしれないし。
また襲われて困るのはあんたらもじゃないのかい?」
「うぅ……それは確かに」
商家の主人はやや弱り顔で肯く。
むしろ、既に困っているようだった。そもそもハンターズソサエティに依頼することになった背景には、被害が最初の一件以後にも続いたことがある。その為、被害者に関する情報提供には積極的だった。
一方のハナの目的はというと、
「状況が同じでないと、雑魔が現れないとも限りませんからぁ」
という主張の元に、馬と馬車を借り受ける為である。
「その場で食い荒らされた形跡なく見つからないってことは巣穴に運ばれちゃってる可能性がありますぅ。
そして巣穴まで持ち帰って食べるっていうのは野生動物が一個体じゃあまりやらない行動なんですぅ。つまりつがい以上……コロニーがある可能性がありますぅ。依頼を受けたからにはそこまでぶっ潰しておかないとぉ」
彼女の主張は実に正しかったのだけれども、ただ、雑魔を倒したにしても最悪の場合にはまた被害が出てしまう。流石にこれには商家は渋ったのだった。
ところで、街にはもう一人依頼を受けたハンターがいた。
超級まりお(ka0824)である。
被害の後、無残に打ち捨てられた馬車は商会に引き取られていた為、それの調査に来たのである。なお、馬の遺骸は流石に処分されていた。
不揃いに切断された馬車の車輪を見ながら、まりおはいくつか推測をした後、得た情報を共有するべく一路街道へと向かった。
その頃、他のハンターたちは既に現場付近にいた。
「オマエェ~のォ~×××をォ~××してェ~×××がァ~×××~♪」
放送禁止用語を散りばめながら、毒々沼 冥々(ka0696)は歌う。
歌うことに、特に理由はない。歌いたいから歌うのだ。別に止められる理由もないし。
もっとも、ただ歌っているだけではない。きちんと薪拾いも行っていた。
この薪が何に使われるかは、また後ほど。
「敵の特技は夜襲か。ならば絶好のターゲットだ」
夜にしか被害が出ないという話を聞いてからというもの、不動シオン(ka5395)は自分の血が騒ぐのを感じていた。
というのも、元暗殺者である彼女にとって、夜襲を得意とする相手は恰好の獲物だからだ。
もとより好戦的な性格も相俟って、昼間の調査時点から敵の痕跡を探すことに集中出来ている。
石畳の上、馬車と御者が被害に遭った場所自体にはわかりやすく血痕が残っていたけれども、如何せん街道の周りは荒地である。
直近の事件から間がないと言っても、その間にも砂が舞い上げられ、赤い痕跡も見えにくくなっていた。
それでも、
「……こっちに来ていたか」
やがてシオンは、それを見つけた。
僅かに続く赤い筋を辿って行くと、その先にはいくつかの茂みがある。その中のひとつの前に、ティト・カミロ(ka0975)はいた。
「うーん、ここじゃないっぽいな」
茂みの中をかき分け、何かしらの痕跡――たとえば、踏み荒らされた跡だとか――がないか探していたのだけれども、今のところめぼしい成果は上げられていない。
そうして各々の作業が続いている間に、街に赴いていた三人も合流した。
「雑魔にそんなに高い移動力はないと思う」
情報共有の為に一旦集合したハンターたちの前で、まりおがまずそう口を開いた。
「どうしてだ?」
「襲う為には馬車を止める必要があったから」
まして、と、まりおは自分の目で見てきた馬車の車輪の様子を思い出しながら付け加える。
「飛行能力も持ってない、小柄、じゃなかったら地を這うタイプじゃないかな」
二つの車輪はともに下方が切断されていた。大柄だったり飛行能力を持っている雑魔がそんなに器用に狙えるとは考え難い。
「そのどちらかで言えば、地を這う方だろうな」
これにはシオンが反応する。
「さっき血痕を見つけた時、地面を引き摺ったような痕跡もあった」
まだその跡は追っていないけれど、その先に何かがある可能性は高い。
「あともう一つ、馬に一発で致命傷を与える刃物のこと。
多分それなりのサイズだとは思うけど、車輪を左右同時に切断出来るほどじゃない感じ」
しかしながら、実際の切断は左右同時に行われただろう、とまりおは推測を立てている。
片方ずつ切断されたのであれば、二つ目の車輪はバランスを失った後に切断される為、それこそ車輪の上部から切り落とされていてもおかしくはないからだ。
それ故に浮上した可能性についても、まりおは言及する。
「切断の左右の不揃いさから斬り手は別々かもしれない。
雑魔は二体以上の可能性も出て来た感じ」
「ということは、敵が出てくる方向も一つだけとは限らないね」
まだ現地で調べることも多そうだ、とフォークスは肩を竦めた。
散開し、各々の調査や作業を再開する。
街で被害者の衣服について調べていたフォークスは、まだ調査の手の伸びていない方角に落ちている布の残骸を見つける。材質までは視認だけで確認するのは困難だったけれども、色などからすると被害者のもので間違いなさそうだ。
そして先程のシオン同様に、その先に引き摺られた痕跡を見つけた。
「オマエェ~のォ~×××にィ~×××をォ~×××~♪」
なおも歌う冥々。
その歌を背中に聴きながら、ティトはある種の戦慄を覚えていた。
「濃いヤツが多いぜ……あれってリアルブルーでは普通だったりするのか……?」
凄いといえば、まりおも凄い。
いや、冥々ほどの露骨さはないのだけれども……何だかこう、リアルブルーに同じ格好でいたら、とても目立つような気がする。してならないのだ。
などと考えながら茂みをかき分けていると、
「おっ?」
かき分けた先の地面に、地下奥深くへと続く空洞を見つけた。
引き摺り痕は、他にもハナがシオンと同様のプロセスを経て一つ探し当てる。
それらの先はいずれも茂みに続いており――問題の茂みをかき分けてみると、そこには地下へと続く、巣穴があった。引き摺り痕こそ見つけられなかったものの、先程ティトが見たものもやはり巣穴だと考えられる。
そのいずれも、潜れば潜るほどに細くなるのが目に見えて分かる。少なくとも、侵入を試みるのは困難だろう。
「蛇……か」
巣穴の形状から、フォークスはそう推測を立てる。異論を唱える者は居なかった。
とりあえず、見つけた巣穴は全部土で塞いでおいた。出没を阻止することは出来ないにしても、体力を消耗させることくらいは出来るだろう。
「殺しのプロの本領の見せ所だ。奴らの首は必ずこの手で!」
「やるからには後顧の憂いなくブッコロですぅ。幼生残してまた被害が出るとか絶対させませんからぁ」
シオンが息巻くと、ハナもそう肯いた。
蛇と刃。
今のところ集められそうな情報は、大体集まったと言える。
後は静かに、その時を待つだけだった。
●闇夜の蛇討ち
辺りはすっかり暗くなり、灯りのない街道は文字通り一寸先は闇の世界と化す。
けれども、それは本来の話。今日は少しばかり、事情が違った。
街道上とそのすぐ脇の数カ所で、焚火が行われており、その分だけいつもより闇が薄らいでいる。
そして、それらの仄かな光源に囲まれた野営地の中心には、
「~♪」
銃の手入れをしている、冥々の姿があった。
昼間のようにやたらと陽気に歌っているわけではないけれど、それでも機嫌が良さそうなのは、これから起きるであろう出来事への期待か。
果たして、それほど時間を待たずして獲物は姿を現す気配を見せた。
野営地の周囲を見張っていたペットの柴犬が、吠える。
その方角を冥々が見据えると、薄闇の中、地を這いながら此方へと近寄ってくる姿が――二つ。
ただ、それぞれ別の方向からだ。両方共視界に入ったのは運が良かったとしか言い様がない。
ともあれ、
「敵数二ィ! ダブルデートと洒落込んじゃうかい! それとも――」
嬉々として叫びながら、冥々は銃口に布を当てた上で括りつけたライトを点灯する。
「――愛人との浮気現場にワイフ!? うひひ! 僕らッてば罪な奴ッ!?」
一体の頭部めがけライトを照射する。まだ、地を這うその動きを緩める様子はない。
とりあえず、今は自分が狙われていることだけは間違いない。
「折角出会えたんだァ! 今この時をゲロ楽しもうぜェ!? うひひひひひひひッ!?」
弾幕を張って雑魔の動きをまとめて阻害しようと試みる。
一体の動きは止めた。もう一体はうまく細い体で潜り抜けてきたけれど、
「ちぇっ、剣士じゃなくて蛇かよ!
仕方ない、俺が相手だ!」
その頃には離れた場所から、他のハンターたちも戦場へ合流していた。叫んだのは、真っ先に突っ込んできたティトだ。
「俺の刀は鋭いぜ!
ついでに刺突だ、貫けぇっ!」
冥々へ迫る蛇へと、ティトが大太刀を突き出す。
横からの刺突を受けた雑魔も僅かに鮮血を散らしながら身を翻し、その勢いのままにティトめがけて尾を振り上げる。
「まだまだ!」
守りを捨てていた分だけ隙も大きく、鎌と化した尾はティトの脇腹を切り裂く。けれども、まだ全然倒れるような傷ではない。
二体目もティトに対峙する形で動きを止めたと同時、突如として鋭い銃声が響き、次の瞬間にはティトの目の前の雑魔が側頭部に受けた衝撃により、夥しい量の出血と共に宙を舞った。
「外殻でもなけりゃ頭がウィークポイントなのは常識……ってね」
狙撃したのは、巣穴のない茂みに隠れていたフォークスである。呟きながらも、すぐさま移動を開始する。
一方その頃、最初に冥々の射撃を受け動きを止めていた方の雑魔にもハンターが迫っていた。
「今夜は貴様が獲物になる番だ!」
蛇の後方から至近距離へと接近したシオンが、上から太刀を叩きつける。鎌と化した尾に当たってしまった為ダメージ自体はそれほど大きく無いはずだけれど、それでも強い衝撃に蛇の身体が吹っ飛んだ。
その拍子に尾の側が持ち上がった格好になる。すかさずハナが符を用いて生み出した光弾をぶつけるものの、さらなるダメージを与えた以外に『目に見えた』効果は出なかった。
そこを、
「ここまで予想通りだといっそ笑えてくる感じだねー」
今度は真横から、まりおが光斬刃で斬り払う。
その段に至りようやく身の自由を取り戻した雑魔が、上がっていた尾をそのまま振り下ろす。刃はまりおの身体を僅かに切り裂いた後、地面に叩きつけられた。
その時である。
「やべ……っ!?」
ティトの焦りの声が上がった。
もう一体の雑魔と至近で相対することになったティトだったけれども、次の行動を起こすのは蛇の方が早かったのだ。
蛇はあっという間にティトの足元から身体へと巻きつき、彼の身体をきつく締め上げていた。
「大丈夫か!?」
「これくらい! 俺ごと貫くつもりで攻撃していいぜ!
……あ、できれば当てないで欲しいけどな」
援護射撃をしながら声をかけるシオンへ、痛みに堪えながら強気に言い放った後こっそり本音を見せるティト。ごもっともではある。
「あんまりィ、一人ばっかり相手してるなよォ! 妬けちゃうじゃんかッ!? うひひひひひッ!?」
距離を取りつつリロードを終えた冥々が、冷気を纏った銃弾をティトを縛り上げる雑魔へと放った。けれどもまたしても鎌の部分へと当たってしまい、ティトの自由を取り戻させるには至らない。
フォークスの再度の狙撃も、今度は蛇が頭部をよじらせてかわす。
その瞬間、結果として蛇の頭が持ち上がった。
「この時を待ってましたぁ」
ハナの放った光弾が、その雑魔の頭部を襲う。
ダメージだけではない何かが起こった。その証拠に、きつく縛り上げられていたティトが簡単に自由を取り戻したからである。更に蛇はといえば、地面の上でのたうち回っている。
「なるほどね」
再度移動しながらその様を見たフォークスは納得する。
頭部はもう一つの意味でも、弱点だった。
明確な弱点が分かってしまえば、討伐は随分と楽になった。
まずはハナの光弾を受けまともに行動できなくなっていた蛇は、
「死に方を選ばせてやる。皮を剥がれて財布にされるか、それとも瓶詰にされるか!?」
そう選択肢を与えたシオンやまりおの斬撃で、頭部を狙う。鎌でのガードすらままならず、一体目はバラバラに切り刻まれる。
もう一体の方も、まずはティトが刺突で自らが近くにいることを雑魔にアピールし、蛇が身体を持ち上げたところでハナが符で生み出した光弾を浴びせる。
蛇が動けなくなると、フォークスが更に頭部を狙い撃ちし――雑魔が瀕死の痙攣を起こしているうちに、冥々はあえてそれに近寄ると、雑魔の口に銃口を突っ込んだ。
そして――、
「うひひひひひひひひひひひひひひひひひッ!!!」
フルオートで、銃弾の雨を浴びせる。
口の中から頭を撃ちぬかれた雑魔は、見るも無残な姿でその場に崩れ落ちた。
●
戦闘は終わったものの、辺りは結構凄惨な有様だ。
これまでの被害で出来ていたものに加え、今回の戦闘で出来た血痕もある。この辺りを除去しないと、曰くつきの道だと言われかねない。
あと、もう一つ。
幼生、及びコロニーの存在といった、ハナが危惧していたことの可能性は潰しておくに越したことはない。
馬車を貸し出すことには渋った商家だったけれども、討伐翌朝の後処理と巣穴潰しには実に協力的だった。
巣穴を半日燻った後、巣穴を塞ぐ。
更にその後スコップで穴を広げる――と、ハナの提案した徹底した潰しぶりで、ようやく街道の安全は確認されたのだった。
フォークス(ka0570)と星野 ハナ(ka5852)は現地での調査を始める前に、近郊の街にある、今回の依頼主である商家を訪れていた。
勿論二人共この後事件現場に向かうつもりなのだけれども、ここに来たのにはそれぞれに目的がある。
まずフォークスは、被害者が事件当時に着ていた筈の衣服の種類・色・材質を確認する為だ。
「どうしてまたそんなことを?」
「衣服の残骸が見つかったら、その位置を照らし合わせれば、『誘拐犯ちゃん』の目的地が分かるかもしれないし。
また襲われて困るのはあんたらもじゃないのかい?」
「うぅ……それは確かに」
商家の主人はやや弱り顔で肯く。
むしろ、既に困っているようだった。そもそもハンターズソサエティに依頼することになった背景には、被害が最初の一件以後にも続いたことがある。その為、被害者に関する情報提供には積極的だった。
一方のハナの目的はというと、
「状況が同じでないと、雑魔が現れないとも限りませんからぁ」
という主張の元に、馬と馬車を借り受ける為である。
「その場で食い荒らされた形跡なく見つからないってことは巣穴に運ばれちゃってる可能性がありますぅ。
そして巣穴まで持ち帰って食べるっていうのは野生動物が一個体じゃあまりやらない行動なんですぅ。つまりつがい以上……コロニーがある可能性がありますぅ。依頼を受けたからにはそこまでぶっ潰しておかないとぉ」
彼女の主張は実に正しかったのだけれども、ただ、雑魔を倒したにしても最悪の場合にはまた被害が出てしまう。流石にこれには商家は渋ったのだった。
ところで、街にはもう一人依頼を受けたハンターがいた。
超級まりお(ka0824)である。
被害の後、無残に打ち捨てられた馬車は商会に引き取られていた為、それの調査に来たのである。なお、馬の遺骸は流石に処分されていた。
不揃いに切断された馬車の車輪を見ながら、まりおはいくつか推測をした後、得た情報を共有するべく一路街道へと向かった。
その頃、他のハンターたちは既に現場付近にいた。
「オマエェ~のォ~×××をォ~××してェ~×××がァ~×××~♪」
放送禁止用語を散りばめながら、毒々沼 冥々(ka0696)は歌う。
歌うことに、特に理由はない。歌いたいから歌うのだ。別に止められる理由もないし。
もっとも、ただ歌っているだけではない。きちんと薪拾いも行っていた。
この薪が何に使われるかは、また後ほど。
「敵の特技は夜襲か。ならば絶好のターゲットだ」
夜にしか被害が出ないという話を聞いてからというもの、不動シオン(ka5395)は自分の血が騒ぐのを感じていた。
というのも、元暗殺者である彼女にとって、夜襲を得意とする相手は恰好の獲物だからだ。
もとより好戦的な性格も相俟って、昼間の調査時点から敵の痕跡を探すことに集中出来ている。
石畳の上、馬車と御者が被害に遭った場所自体にはわかりやすく血痕が残っていたけれども、如何せん街道の周りは荒地である。
直近の事件から間がないと言っても、その間にも砂が舞い上げられ、赤い痕跡も見えにくくなっていた。
それでも、
「……こっちに来ていたか」
やがてシオンは、それを見つけた。
僅かに続く赤い筋を辿って行くと、その先にはいくつかの茂みがある。その中のひとつの前に、ティト・カミロ(ka0975)はいた。
「うーん、ここじゃないっぽいな」
茂みの中をかき分け、何かしらの痕跡――たとえば、踏み荒らされた跡だとか――がないか探していたのだけれども、今のところめぼしい成果は上げられていない。
そうして各々の作業が続いている間に、街に赴いていた三人も合流した。
「雑魔にそんなに高い移動力はないと思う」
情報共有の為に一旦集合したハンターたちの前で、まりおがまずそう口を開いた。
「どうしてだ?」
「襲う為には馬車を止める必要があったから」
まして、と、まりおは自分の目で見てきた馬車の車輪の様子を思い出しながら付け加える。
「飛行能力も持ってない、小柄、じゃなかったら地を這うタイプじゃないかな」
二つの車輪はともに下方が切断されていた。大柄だったり飛行能力を持っている雑魔がそんなに器用に狙えるとは考え難い。
「そのどちらかで言えば、地を這う方だろうな」
これにはシオンが反応する。
「さっき血痕を見つけた時、地面を引き摺ったような痕跡もあった」
まだその跡は追っていないけれど、その先に何かがある可能性は高い。
「あともう一つ、馬に一発で致命傷を与える刃物のこと。
多分それなりのサイズだとは思うけど、車輪を左右同時に切断出来るほどじゃない感じ」
しかしながら、実際の切断は左右同時に行われただろう、とまりおは推測を立てている。
片方ずつ切断されたのであれば、二つ目の車輪はバランスを失った後に切断される為、それこそ車輪の上部から切り落とされていてもおかしくはないからだ。
それ故に浮上した可能性についても、まりおは言及する。
「切断の左右の不揃いさから斬り手は別々かもしれない。
雑魔は二体以上の可能性も出て来た感じ」
「ということは、敵が出てくる方向も一つだけとは限らないね」
まだ現地で調べることも多そうだ、とフォークスは肩を竦めた。
散開し、各々の調査や作業を再開する。
街で被害者の衣服について調べていたフォークスは、まだ調査の手の伸びていない方角に落ちている布の残骸を見つける。材質までは視認だけで確認するのは困難だったけれども、色などからすると被害者のもので間違いなさそうだ。
そして先程のシオン同様に、その先に引き摺られた痕跡を見つけた。
「オマエェ~のォ~×××にィ~×××をォ~×××~♪」
なおも歌う冥々。
その歌を背中に聴きながら、ティトはある種の戦慄を覚えていた。
「濃いヤツが多いぜ……あれってリアルブルーでは普通だったりするのか……?」
凄いといえば、まりおも凄い。
いや、冥々ほどの露骨さはないのだけれども……何だかこう、リアルブルーに同じ格好でいたら、とても目立つような気がする。してならないのだ。
などと考えながら茂みをかき分けていると、
「おっ?」
かき分けた先の地面に、地下奥深くへと続く空洞を見つけた。
引き摺り痕は、他にもハナがシオンと同様のプロセスを経て一つ探し当てる。
それらの先はいずれも茂みに続いており――問題の茂みをかき分けてみると、そこには地下へと続く、巣穴があった。引き摺り痕こそ見つけられなかったものの、先程ティトが見たものもやはり巣穴だと考えられる。
そのいずれも、潜れば潜るほどに細くなるのが目に見えて分かる。少なくとも、侵入を試みるのは困難だろう。
「蛇……か」
巣穴の形状から、フォークスはそう推測を立てる。異論を唱える者は居なかった。
とりあえず、見つけた巣穴は全部土で塞いでおいた。出没を阻止することは出来ないにしても、体力を消耗させることくらいは出来るだろう。
「殺しのプロの本領の見せ所だ。奴らの首は必ずこの手で!」
「やるからには後顧の憂いなくブッコロですぅ。幼生残してまた被害が出るとか絶対させませんからぁ」
シオンが息巻くと、ハナもそう肯いた。
蛇と刃。
今のところ集められそうな情報は、大体集まったと言える。
後は静かに、その時を待つだけだった。
●闇夜の蛇討ち
辺りはすっかり暗くなり、灯りのない街道は文字通り一寸先は闇の世界と化す。
けれども、それは本来の話。今日は少しばかり、事情が違った。
街道上とそのすぐ脇の数カ所で、焚火が行われており、その分だけいつもより闇が薄らいでいる。
そして、それらの仄かな光源に囲まれた野営地の中心には、
「~♪」
銃の手入れをしている、冥々の姿があった。
昼間のようにやたらと陽気に歌っているわけではないけれど、それでも機嫌が良さそうなのは、これから起きるであろう出来事への期待か。
果たして、それほど時間を待たずして獲物は姿を現す気配を見せた。
野営地の周囲を見張っていたペットの柴犬が、吠える。
その方角を冥々が見据えると、薄闇の中、地を這いながら此方へと近寄ってくる姿が――二つ。
ただ、それぞれ別の方向からだ。両方共視界に入ったのは運が良かったとしか言い様がない。
ともあれ、
「敵数二ィ! ダブルデートと洒落込んじゃうかい! それとも――」
嬉々として叫びながら、冥々は銃口に布を当てた上で括りつけたライトを点灯する。
「――愛人との浮気現場にワイフ!? うひひ! 僕らッてば罪な奴ッ!?」
一体の頭部めがけライトを照射する。まだ、地を這うその動きを緩める様子はない。
とりあえず、今は自分が狙われていることだけは間違いない。
「折角出会えたんだァ! 今この時をゲロ楽しもうぜェ!? うひひひひひひひッ!?」
弾幕を張って雑魔の動きをまとめて阻害しようと試みる。
一体の動きは止めた。もう一体はうまく細い体で潜り抜けてきたけれど、
「ちぇっ、剣士じゃなくて蛇かよ!
仕方ない、俺が相手だ!」
その頃には離れた場所から、他のハンターたちも戦場へ合流していた。叫んだのは、真っ先に突っ込んできたティトだ。
「俺の刀は鋭いぜ!
ついでに刺突だ、貫けぇっ!」
冥々へ迫る蛇へと、ティトが大太刀を突き出す。
横からの刺突を受けた雑魔も僅かに鮮血を散らしながら身を翻し、その勢いのままにティトめがけて尾を振り上げる。
「まだまだ!」
守りを捨てていた分だけ隙も大きく、鎌と化した尾はティトの脇腹を切り裂く。けれども、まだ全然倒れるような傷ではない。
二体目もティトに対峙する形で動きを止めたと同時、突如として鋭い銃声が響き、次の瞬間にはティトの目の前の雑魔が側頭部に受けた衝撃により、夥しい量の出血と共に宙を舞った。
「外殻でもなけりゃ頭がウィークポイントなのは常識……ってね」
狙撃したのは、巣穴のない茂みに隠れていたフォークスである。呟きながらも、すぐさま移動を開始する。
一方その頃、最初に冥々の射撃を受け動きを止めていた方の雑魔にもハンターが迫っていた。
「今夜は貴様が獲物になる番だ!」
蛇の後方から至近距離へと接近したシオンが、上から太刀を叩きつける。鎌と化した尾に当たってしまった為ダメージ自体はそれほど大きく無いはずだけれど、それでも強い衝撃に蛇の身体が吹っ飛んだ。
その拍子に尾の側が持ち上がった格好になる。すかさずハナが符を用いて生み出した光弾をぶつけるものの、さらなるダメージを与えた以外に『目に見えた』効果は出なかった。
そこを、
「ここまで予想通りだといっそ笑えてくる感じだねー」
今度は真横から、まりおが光斬刃で斬り払う。
その段に至りようやく身の自由を取り戻した雑魔が、上がっていた尾をそのまま振り下ろす。刃はまりおの身体を僅かに切り裂いた後、地面に叩きつけられた。
その時である。
「やべ……っ!?」
ティトの焦りの声が上がった。
もう一体の雑魔と至近で相対することになったティトだったけれども、次の行動を起こすのは蛇の方が早かったのだ。
蛇はあっという間にティトの足元から身体へと巻きつき、彼の身体をきつく締め上げていた。
「大丈夫か!?」
「これくらい! 俺ごと貫くつもりで攻撃していいぜ!
……あ、できれば当てないで欲しいけどな」
援護射撃をしながら声をかけるシオンへ、痛みに堪えながら強気に言い放った後こっそり本音を見せるティト。ごもっともではある。
「あんまりィ、一人ばっかり相手してるなよォ! 妬けちゃうじゃんかッ!? うひひひひひッ!?」
距離を取りつつリロードを終えた冥々が、冷気を纏った銃弾をティトを縛り上げる雑魔へと放った。けれどもまたしても鎌の部分へと当たってしまい、ティトの自由を取り戻させるには至らない。
フォークスの再度の狙撃も、今度は蛇が頭部をよじらせてかわす。
その瞬間、結果として蛇の頭が持ち上がった。
「この時を待ってましたぁ」
ハナの放った光弾が、その雑魔の頭部を襲う。
ダメージだけではない何かが起こった。その証拠に、きつく縛り上げられていたティトが簡単に自由を取り戻したからである。更に蛇はといえば、地面の上でのたうち回っている。
「なるほどね」
再度移動しながらその様を見たフォークスは納得する。
頭部はもう一つの意味でも、弱点だった。
明確な弱点が分かってしまえば、討伐は随分と楽になった。
まずはハナの光弾を受けまともに行動できなくなっていた蛇は、
「死に方を選ばせてやる。皮を剥がれて財布にされるか、それとも瓶詰にされるか!?」
そう選択肢を与えたシオンやまりおの斬撃で、頭部を狙う。鎌でのガードすらままならず、一体目はバラバラに切り刻まれる。
もう一体の方も、まずはティトが刺突で自らが近くにいることを雑魔にアピールし、蛇が身体を持ち上げたところでハナが符で生み出した光弾を浴びせる。
蛇が動けなくなると、フォークスが更に頭部を狙い撃ちし――雑魔が瀕死の痙攣を起こしているうちに、冥々はあえてそれに近寄ると、雑魔の口に銃口を突っ込んだ。
そして――、
「うひひひひひひひひひひひひひひひひひッ!!!」
フルオートで、銃弾の雨を浴びせる。
口の中から頭を撃ちぬかれた雑魔は、見るも無残な姿でその場に崩れ落ちた。
●
戦闘は終わったものの、辺りは結構凄惨な有様だ。
これまでの被害で出来ていたものに加え、今回の戦闘で出来た血痕もある。この辺りを除去しないと、曰くつきの道だと言われかねない。
あと、もう一つ。
幼生、及びコロニーの存在といった、ハナが危惧していたことの可能性は潰しておくに越したことはない。
馬車を貸し出すことには渋った商家だったけれども、討伐翌朝の後処理と巣穴潰しには実に協力的だった。
巣穴を半日燻った後、巣穴を塞ぐ。
更にその後スコップで穴を広げる――と、ハナの提案した徹底した潰しぶりで、ようやく街道の安全は確認されたのだった。
依頼結果
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依頼相談掲示板 | |||
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作戦相談卓 不動 シオン(ka5395) 人間(リアルブルー)|27才|女性|闘狩人(エンフォーサー) |
最終発言 2015/11/14 20:25:31 |
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依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2015/11/14 08:30:07 |