犬好きもほどほどに?

マスター:杜紙 つばた

シナリオ形態
ショート
難易度
やや易しい
オプション
参加費
1,000
参加制限
-
参加人数
4~6人
サポート
0~0人
マテリアルリンク
報酬
少なめ
相談期間
5日
締切
2015/11/21 15:00
完成日
2015/11/28 05:47

みんなの思い出

思い出設定されたOMC商品がありません。

オープニング

 ここはとある山岳地帯、険しい山々が連なるその麓にひっそりと存在する小さな村。ハンター達は山越えの準備に際し、この村で一時休息を取っていた。

「だ、だれかぁあああっ!!」

 ゆったりとした空気を切り裂く、男の叫び声。何事かと声のした方へ顔を向けたハンター達の視界に入るのは、必死の形相をした青年が村へと駆け込む姿だ。全身は土と少量の血で汚れ、彼の背に括り付けてある弓は折れてしまっており、使い物にならなくなっている。
「あ、あなたたちはっ……!」
 目を丸くしていたハンター達を見つけるなり、彼は息が上がっているのにも関わらず駆け寄ってきて、突然頭を下げた。
「どうかっ、どうかお願いします! 僕の愛犬を、助けてやってください!!」

*~*~*~*

 話を聞けば、青年はこの村に住む狩人であり、付近の山で狩りをして生計を立てているらしい。今朝も朝早くから、相棒である猟犬のホードと共に山へ出かけたが、つい数日前までは見かけなかったコボルドを彼は発見する。
「村に近い洞窟の近くだったから、早く帰って村長へ報告しようと思っていたんです。でも、あいつが急に走りだして……何を思ったのか、コボルドの住処らしい洞窟に飛び込んでいってしまったんです……。その時に入り口に張られていたらしい鳴子が鳴って……」
 慌てて連れ戻そうとした青年だったが、犬はあっという間に姿が見えなくなり、しかも彼自身の方がコボルドに発見されてしまった。そして、奥から出てきたコボルド達は必ず、何か武器を手にしていたと言う。
「あいつらはすばしっこくて、洞窟の壁に空いたいくつもの穴から突然現れては、襲いかかってきて……僕だけじゃ逃げるのがやっとでした。何故か、洞窟の外まで追いかけて来なかったので、どうにかこうして逃げ切れましたけど……」
 そういえば洞窟の奥から何か強い匂いのする煙が流れてきていたような……。ふと思い出したように、青年はぼそりとそう呟いて、はっと顔を上げた。
「洞窟の中には、色んな物が落ちていました。ランプ、水筒……どれも使い古された様子でしたが、ついさっきまで使われていたもののようでした。ランプはまだ、暖かくすらありましたし……もしかすると、あの中には人が……」
 奥の方は暗いだけでなく、何か白い煙のようなものまで漂っていたせいで、彼は奥がどうなっているかまでは確認出来なかったと言う。
「……たまにこの村へ、害獣避けの匂い袋を売りに来る行商人が居るんです。火をつけて燃やすと、強烈な匂いのする白い煙が出るという代物で……洞窟に漂っていたあれも、たぶん……」
 そこまで話し終えると、彼は少し躊躇うように口を閉じてから、しかし意を決したように再び顔を上げた。
「あの洞窟へ……僕を連れて行って下さい! あいつはきっと中に居るかもしれない人を助けに行ったんです……なのに、僕は……! あいつを置いて逃げた僕に、もう相棒なんて言う資格はないかもしれない……でも、僕には探してやる責任があるんです! 邪魔はしません、どうかっ……!」
 放っておけば、彼は一人でも乗り込むつもりなのだろう。折れた弓を握りしめ、切羽詰まったようにハンター達を見つめる目は、真っ直ぐで止められそうにもない。

「報酬なんて、大したものは用意できません……それでも、貯金だってなんだって崩して、お支払いします! どうか、助けてもらえませんか?!」

リプレイ本文

●あなたは留守番ですよ?
 薄く白煙の流れる洞窟の中、何も居ないかのように静まり返るそこへ響く足音。視界不良な中、明かりを手に奥へと歩いてゆくのは6人のハンターだ。
「それにしてもよォ……あの坊主、トルドアとか言ったかァ? しつこかったなァ」
 後頭部をガシリガシリと掻きつつ、そう言って息を吐くのは万歳丸(ka5665)。鬼である彼はここにいる誰よりも大きく、跳ねたりしようものならば、洞窟の天井にぶつけそうだ。
「そうですね~……ホード君が心配なのは、分かりますけどね……」
 少しばかり苦笑を浮かべて頷くのは、藍那 翠龍(ka1848)だ。亜人の巣へ入る服装とは思えない藍染めの浴衣姿は、冬が近い今の時期には少々寒そうに見える。
「言うこと聞いてくれただけ、ましかとも思うけどな……」
 げんなりとした様子の柊 真司(ka0705)。狩人は同行を希望したが、一同は洞窟付近の木の上で待たせることにした。万歳丸が木の上へ持ち上げ、渡したトランシーバーでの緊急連絡も可能。備えられる限りの準備は万端だ。
「だからこそ、俺たちがしっかり助けてやんなきゃなっ」
 ガッツポーズを取り、にっと口の端を持ち上げるのは阿部 透馬(ka5823)。新人ハンターではあるが、気合いも十分、怖気づいた様子も全く見当たらない。
「うん。私、戦うのは苦手だけど……頑張って、猟犬さんと……もし行商人さんもいるなら助けてあげたい」
 打って変わり、同じ新人のディーナ・フェルミ(ka5843)は若干怯えた様子で、ランタンと松明を手に前衛の後ろをついて歩いている。
「まぁ戦闘に関しては、なるべく俺がフォロー入れるから、あまり固くなるな」
 真司がぶっきらぼうにそう言うと、少しだけ緊張が解けたようで、彼女は小さく微笑んだ。
「……それにしても、こんないい匂いなのに害獣避けの煙だなんて、不思議です」
 ふと、そう呟くのは犬養 菜摘(ka3996)。彼らの進む先からは、微かに風が吹いてきており、それに乗って清香な白煙がやんわりと流れている。先行中の犬たちに支障がないことから、猟犬は道中に『何もなければ』問題なく煙の出処まで辿り着けていることだろう。
「……とにかく、急ごう」
 真司の一言にそれぞれ頷き、確実にその歩を進めていった……。

●お手柄
 そうして順調に洞窟の中ほどまで辿り着いた頃だ。
「ウウゥ……!」
「!」
 突然、菜摘の犬が唸り声を上げ始める。姿勢を低く、警戒している先は洞窟の壁。そこにはいくつもの穴が空いているが、人間がくぐるには小さすぎる。しかし、犬ならば……。
「ガァアッ!」
 そう考え込んでいた菜摘と、反対の壁に最も近い真司の真横にある穴から、突如それは襲いかかってきた。考え事をしていたこともあり、彼女がそれに反応することはほぼ不可能。
「ガウッ!」
 しかし、襲撃者の攻撃が菜摘に当たることはなかった。主人の窮地に彼女の犬が誰よりも早く反応し、勇敢にも襲撃者へと飛び掛かっていった為だ。体勢を崩された相手は一同の後方へと着地する。それは棍棒を手にしたコボルドだった。
「くっ……」
 真司は持っていた盾でうまくいなし、奇襲を防ぐことに成功。狭い洞窟の中で前衛がこちらへ回り込むことが困難だったこともあり、彼は他の後衛二名を守るように盾を構えたが……二体のコボルドは即座に横穴へと飛び込もうとする。
「! 逃がさないわよっ」
 菜摘の猟銃からコボルドの足を狙った弾丸が放たれるが、それはぎりぎりのところで外れてしまった。慌てて犬に後を追わせるが収穫はなく、傷を負わせてしまう。
「ごめんね、ありがとう……」
 ディーナによる『ヒーリング』で傷を癒やしたものの、すぐに駆け回ったりすることはできない様子だ。
「周りはコボルドがうようよ、ってか……」
 あの調子で四方八方から襲われれば、すべてを避けきるのは難しいだろう。思ったよりは、面白くなるかもしれねェ。万歳丸はすっと口角を持ち上げ、その瞳に火を灯した。

 先ほどの襲撃から、より一層の警戒を保ちつつ探索を続ける一同。やがて彼らは最奥部へ辿り着いた。小部屋のようなその場所は、大きめの袋や鞄などが無造作に積まれており、その中の一つを手に取るなら、コボルドたちが集めてきた盗品らしいことが分かる。
「……あちらに何か見えますね」
 各々が周囲の様子を窺っていると、翠龍がぽつりとそう呟いた。一同がそちらへ向かうと、そこには洞窟の壁にもたれかかり、荷物の山に隠れるようにして座っている女性が。その隣には、クリーム色の毛並みをしたダックスフンドが地面に伏せていた。
「おい、大丈夫かっ?!」
 透馬が女性の肩を揺らしてみるが、反応はない。しかし、呼吸音が聞こえる為、気絶しているだけだと分かる。彼女は体中が傷だらけであり、布を当てて止血はしているようだが、その顔色はすっかり青白くなっていた。
「よく頑張りましたね……」
 翠龍が猟犬の頭を撫でる。猟犬の方はまだ意識があるようだが、かなり弱っている様子だ。菜摘が狩人から借りてきた上着には震えながら鼻を近づけてきたが、すぐにまた伏せてしまった。
「今、治してあげるの……!」
 ディーナの『ヒーリング』により、傷を癒していく女性と猟犬。治しきれなかった程度のひどい傷に簡単な手当てを施していると、女性が目を覚ました。
「! あのぅ……ミディナさん、ですか……?」
 恐る恐る、狩人から聞いていた行商人の名前を口にすると、まだ意識はぼんやりとしているようだが、彼女はゆっくりと確かに頷いた。
「きみたち、は……だれ、だろう……?」
「そこのホード君の飼い主、トルドアさんから依頼を受けたハンターですよ。無事で良かったですね~」
「あぁ……探しに来てくれたんだ……」
 一同を見回して首を傾げる女性に微笑みかけ、そう説明する翠龍。一旦は安心した様子だったが、彼女は驚いたように突然飛び起きた。
「……って、え?! まさかあいつもいるのっ?!」
「一緒に来るってきかなかったけどなァ、さすがに危ねェから外で待っててもらってる。安心しな、行商人の嬢ちゃん」
「………………」
「嘘だと思うなら、これで連絡が取れるから、確認するといい」
 万歳丸にそう声をかけられて尚、未だ怪しむように周囲を見回す女性へ、真司はトランシーバーを差し出す。そうして狩人の声を聞いた彼女は、やっと胸をなでおろした。
「それにしても、ミディナさん。どうしてこんなところにいたんだ?」
 透馬がそう訊ねると、彼女は言いづらそうに頬を掻いて、ため息をこぼす。
「村へ向かう途中に商品が盗まれちゃったんだ……。それを取り返そうと思って、中入ったら鳴子に引っかかっちゃって……そしたら、入り口の方を通せんぼされて、こっちにね……」
 鳴子は野営している人間によるものだろう、そう考えていた数名が目を丸くした。つまり、この洞窟内には元から鳴子が張られており、それはコボルド側による罠だったということに他ならない。
「どうも、きなくせェな……とっととこっから出る方が良さそうだ」
 保護対象は発見できたのだ、ここに長居すべきでないだろう。万歳丸の呟きに全員が同意し、早々に洞窟からの撤退を始めることとなった。

●横穴から再びコンニチハ
 前後左右を囲むように、行商人と猟犬を守るように歩くハンターたち。前衛は透馬と万歳丸、その後ろに菜摘、行商人の左右に真司、ディーナ、殿を翠龍が務める隊列だ。
「アオォーンッ……!」
「!」
 行きに奇襲を受けた地点へ辿り着いたところで、辺りへ響き渡る遠吠え。
「さ、て……来たなァ……?」
 辺りから感じる視線の数に、にやりと笑みを浮かべる万歳丸。他の面々も、それぞれに周囲への警戒を高め、奇襲に備えて壁にも注意を払う。
「ガゥアアアァッ!!」
 横穴から飛び出してくるコボルドたち。各々決めておいた通りに対処、真司の『防御障壁』により、全員無傷で奇襲をいなすことに成功する。更に、隙の出来たコボルドへ、ディーナの『ホーリーライト』が炸裂した。
 しかし、それは隊列が多少なりとも崩れる結果となり、前方から猛然と突進してきた乱入者に反応が遅れることとなった……が。
「羅亜亜亜亜亜亜ッ!!」
 奇声と言っても差し支えない気合いのこもった声を上げる万歳丸。それと共に現れた金色の麒麟が彼の体へ溶け込んだ瞬間、両の拳が黄金の炎を纏った。そのまま豪快に乱入者たちを前方へと押し返し、再び構えて見据える。そこに居たのは、尻もちをつくようにして倒れるゴブリンが三体。
「うおぉ、万歳さんかっこいいなっ!」
「ば、万歳さん……」
「俺も行っくぜぇえっ!」
 思わぬ呼び名に困惑した様子の万歳丸を気にすることもなく、透馬は起き上がろうとしているゴブリンに対して駆け出し、真っ直ぐに『震撃』を打ち出した。
「って、あらっ?」
 しかし、それは既のところを避けられてしまう。隙だらけになった彼へ向かって振り被られた棍棒……しかし、万歳丸によってこれは受け止められた。
「お前らに非はねェが……その爪を俺らに向けるんじゃァ、こうしかならねェな……!」
 拳に再び宿りだす黄金の輝き。悔しげに歪んだゴブリンの顔が吹き飛ぶのも、時間の問題だろう。

「……?!」
 殿を務める翠龍は、後方メンバーが支援に専念できるよう、コボルドを受け流しつつ、『ファミリアアタック』によって攻撃を加えていた。念の為にと殿を買って出たものの、杞憂だったかと思い始めていた頃……彼の勘が警鐘を鳴らす。
「な……これは……!」
 警戒は怠っていなかったはずだった。翠龍が振り返った先にあったのは、煙がすっかり晴れた洞窟の奥から、次々とこちらへ向かってくるコボルドたち。その先頭にはゴブリンも数匹居るようだ。
「早く前を片付けてください! 後ろから来ます……!」
 声を上げ、翠龍は武器を構えた。その目はいつの間にか爬虫類のように縦長に、背には白い翼……体のあちこちでは鱗がランタンの光を受けて輝いている。
「何としても食い止めますよ、いいですねっ。りょうたろう、バシさん!」
 言われるまでもない、と言うように構えるペットたち。翠龍の『ノックバック』と、ペットたちの撹乱によって戦線を維持するが、いかんせん向こうの数が多過ぎる。『三位一体』になって飛び掛かってくるコボルドたち相手に、急いで受けの体勢へ戻ろうとする彼の後ろから、真っ直ぐに伸びてきた三本の光がそれらを貫いた。
「俺も手伝います。そこを崩されないように、何とかもたせてください」
 再び『デルタレイ』を準備しつつ、真司が翠龍の隣へと歩み出る。後衛とは言え、この中では一番の熟練ハンターだ。前方は既に、万歳丸たちで十分に制圧可能。それならば、後方から敵がなだれ込まないようにするのが最善と判断したのだ。
「助かります。さて、参りましょうか……!」
 翠龍は真司のサポートがあったとは言え、たった一人と思えない程に、コボルドからの攻撃を受け止め、後方襲撃から見事に仲間たちを守り続けた。

 挟撃を受けているにも関わらず、物ともしない一同に行商人は驚いていた。
「大丈夫……ちゃんと、村まで無事に送り届けるの。安心してほしいの」
 不安そうに辺りを見回す彼女に、できるだけ優しく声をかけるディーナ。味方への誤爆を避け、開幕に放ったきり『ホーリーライト』を控えている彼女は、支援スキルのみを行使していた。とにかく行商人が怪我をしないよう守ることだけに専念しようと、彼女は松明を消し、代わりに杖を構えていた。
「ガゥアッ!」
「あっ?! 外した、逃げて!」
 射撃によって奇襲を防いでいた菜摘が声を上げた。横穴から飛び出したコボルドの爪が、行商人へと伸びる。あと数センチ。彼女の顔が恐怖に染まる。
「ダメっ……!」
 気が付けば、ディーナはその間へ滑り込んでいた。自分が弱くても、目の前で襲われている人をそのまま見ていることなどできない。とは言え、慌てて割り込んだ彼女がうまく受け切れるわけもなく、杖が弾かれてしまう。
「どりゃあぁぁっ!!」
 痛みを覚悟して閉じた視界、しかしすぐ傍から響いてくる大声。数秒遅れて、彼女の髪をさらう風。そっと開いた彼女の目に映るのは、透馬が正拳突きの姿勢で息を吐き出している姿だった。
「ふーっ……大丈夫かっ、ディーナさん!」
「う、うん……」
 透馬の言葉に目を丸くしたまま頷くディーナ。同じ新人であり、戦闘が苦手なことを気にしている様子だった彼女を、気にかけていたらしい。
「悪羅亜亜亜ッ!! っしゃァ、前は全部片付いたぜェ! とっとと出んぞ!!」
 最後の一体を殴り飛ばした万歳丸の声が響き、それに応じて入り口へと駆け出す一同。無事に外へ出た彼らの後を追いかけてくるものは、ただの一体も居なかった。

●犬好き……?
 無事に村へと狩人、猟犬、それから行商人を連れ帰ることに成功した一同。猟犬を置き去りにしてしまったことを引きずっていた狩人だったが、猟犬は嬉しそうに尻尾を振りつつ、甘えるように彼へ擦り寄る。
「ホード……! こんな僕でも、まだ主人として見てくれるのか……!」
「にしてもよォ、よくもまァ生き延びたもんだな、てめェら!」
 豪快に笑う万歳丸に、一同は頷き合う。あれより救出が遅れていれば、どうなっていたか。口にはしないが、ゾッとしない『もしも』がそれぞれの頭に浮かび上がる。
「勇敢なワンコさん、そして断腸の思いで逃げ帰ったトルドアさん、この結果はどちらが欠けてもなかったのですし……大事にしてあげてくださいね」
 それが相棒へ与えられる一番のご褒美です、そう微笑む翠龍に狩人が涙ぐむ。
「その子、あなたを信頼してるから、飛び込めたんだと思います。……いつも一緒に居るのが相棒ってわけじゃないと思いますよ」
 菜摘は自分の犬の頭を撫で、そして狩人の猟犬にも笑みを向けた。
「私もそう思うの。ホードさん、見つけた時は立ち上がることも出来なかったのに、トルドアさんの服には反応してた……本当は不安だったんだと思うの」
「ま、何はともあれ、全員無事で良かったよなっ」
「ミディナ、だったか……。荷物を盗られたのは分かったが、あんな無茶はしない方がいいと思うぞ。匂い袋を使った機転は良かったと思うけどな」
 口々に依頼の成功と、猟犬たちを褒めていたが、真司は行商人に一言注意をする。何事もなかったから良いが、危険なことを彼女がしたということまで有耶無耶にしてはいけない。
 ……しかし。
「コボルドの巣に行ったら、あんな可愛いのがいっぱいいるのかなぁと思ったら、つい。また会えたらいいのになぁ……痛いのは嫌だけど」
 犬っぽいコボルドが可愛い、と言い出した行商人。それどころか、また会いたい。狩人も含めた一同は冷ややかに彼女を見つめ、一歩後ろへと退いたのだった。

依頼結果

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MVP一覧

  • 灯光に託す鎮魂歌
    ディーナ・フェルミka5843

重体一覧

参加者一覧

  • オールラウンドプレイヤー
    柊 真司(ka0705
    人間(蒼)|20才|男性|機導師
  • 後ろの守護龍
    藍那 翠龍(ka1848
    人間(紅)|21才|男性|霊闘士
  • 熊撃ち
    犬養 菜摘(ka3996
    人間(蒼)|21才|女性|猟撃士
  • パティの相棒
    万歳丸(ka5665
    鬼|17才|男性|格闘士
  • 兄妹を笑顔にした者
    阿部 透馬(ka5823
    人間(蒼)|24才|男性|格闘士
  • 灯光に託す鎮魂歌
    ディーナ・フェルミ(ka5843
    人間(紅)|18才|女性|聖導士

サポート一覧

マテリアルリンク参加者一覧

依頼相談掲示板
アイコン 依頼前の挨拶スレッド
ミリア・クロスフィールド(kz0012
人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人
最終発言
2015/11/19 22:33:13
アイコン 洞窟救出作戦!
阿部 透馬(ka5823
人間(リアルブルー)|24才|男性|格闘士(マスターアームズ)
最終発言
2015/11/20 20:00:33