ゲスト
(ka0000)
箱入り娘の初デート!
マスター:sagitta

- シナリオ形態
- ショート
- 難易度
- 普通
- オプション
-
- 参加費
1,000
- 参加制限
- -
- 参加人数
- 4~10人
- サポート
- 0~10人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 5日
- 締切
- 2015/12/06 15:00
- 完成日
- 2015/12/16 00:46
みんなの思い出
思い出設定されたOMC商品がありません。
オープニング
●
港町ポルトワール。貿易で財を成した大商人の住む高級住宅街と、貧しい人々が住むダウンタウンという、正反対の世界が隣り合わせにあるこの町。それぞれの世界に生まれた人々は、多くの場合お互い交わることなく人生を終える。いくつかの例外を除いて――。
「ああ、ユーリ。また会いたいわ……」
高級住宅街の中心部にある豪勢な屋敷の一室で、アデリーナがうっとりとつぶやいた。大富豪サンドロ・ド・ヴァスコの一人娘である、正真正銘のお嬢様アデリーナこそ、このポルトワールの「例外」だった。ド・ヴァスコ商会の跡取りとして、セレブ界で生きてきた箱入り娘の彼女は、あろうことか、屋敷に忍び込んだ盗賊に一目ぼれをしてしまったのだ。
ハンターたちの助けで、なんとかダウンタウンに住む盗賊のユーリと再会したアデリーナは、その場の勢いも手伝って、ついにユーリと次に会う約束――つまり、デートの約束をとりつけたのだった。
「それはよかったんですけど……」
アデリーナは頭を抱える。
「わたくし、何をしたらいいのか、さっぱりわからないわ!」
一通りの社交技術は教え込まれたアデリーナだったが、それはあくまでセレブ社会でのためのものだ。とてもじゃないが、ダウンタウンで生まれ育ったユーリに通用するとは思えない。
「それに……わたくし、ユーリを前にすると頭の中がぼうっとしちゃって、何も考えられなくなっちゃうんだわ」
そういえばアデリーナは、年頃の男性と話したことさえほとんどないのだった。
「こうなったら……ハンターに相談よ!」
困ったときのハンター頼み。アデリーナはハンターオフィスに向かった。
「せっかくのデート……あわよくば、そ、その、接吻などできたら……」
歩きながら、自分の妄想に顔を赤らめるアデリーナ。その表情はまるっきり、恋する乙女そのものだった。
●
「俺は一体どうすればいいんだよ……」
ダウンタウンの一角。風が吹いたら飛んでしまいそうな粗末な家で、ユーリは床に寝転がり、天井を見つめていた。先日、嵐のように訪れた場違いなお嬢様――アデリーナと、半ば押し切られるように「友達」になり、「今度のこの日、わたくしといっしょに遊びましょう! 予定を空けておいてくださいね!」という彼女の言葉に思わずうなずいてしまったのだ。
「……遊ぶ、って、何をすればいいんだ?」
ユーリが首をひねる。
まだ幼いころに、両親が彼と、彼の妹を置いて他界してしまった。それ以来、ユーリはつねに貧しく、彼は病弱な妹を食べさせるために、働きづめだった。ありとあらゆる仕事――中には、高級住宅街の金持ちの屋敷を狙った空き巣など、胸を張れない仕事もあった――をやり続けてきた彼は、そういえば、「遊んだ」記憶がほとんどない。
「けっ、ばかばかしい。ばっくれちまえばいいんだ」
そう口に出して、ユーリは寝返りを打って目を閉じる。しかし。
まぶたの裏にうかんだのは、アデリーナの真剣なまなざしだった。俺のことを、あんなにまっすぐに、見つめてくれた目。彼女は、俺に会いたかったと言っていた。こんな俺なんかに――。
ユーリは、ひとつため息をついて体を起こした。脳裏に、アデリーナを自分のもとに連れてきた、ハンターたちの姿がうかぶ。
「……しかたねぇ。ハンターのやつらに、相談してみるか……」
そう言った自分の表情がほんのりとにやけていることに、ユーリ自身さえ、気づいていなかった。
港町ポルトワール。貿易で財を成した大商人の住む高級住宅街と、貧しい人々が住むダウンタウンという、正反対の世界が隣り合わせにあるこの町。それぞれの世界に生まれた人々は、多くの場合お互い交わることなく人生を終える。いくつかの例外を除いて――。
「ああ、ユーリ。また会いたいわ……」
高級住宅街の中心部にある豪勢な屋敷の一室で、アデリーナがうっとりとつぶやいた。大富豪サンドロ・ド・ヴァスコの一人娘である、正真正銘のお嬢様アデリーナこそ、このポルトワールの「例外」だった。ド・ヴァスコ商会の跡取りとして、セレブ界で生きてきた箱入り娘の彼女は、あろうことか、屋敷に忍び込んだ盗賊に一目ぼれをしてしまったのだ。
ハンターたちの助けで、なんとかダウンタウンに住む盗賊のユーリと再会したアデリーナは、その場の勢いも手伝って、ついにユーリと次に会う約束――つまり、デートの約束をとりつけたのだった。
「それはよかったんですけど……」
アデリーナは頭を抱える。
「わたくし、何をしたらいいのか、さっぱりわからないわ!」
一通りの社交技術は教え込まれたアデリーナだったが、それはあくまでセレブ社会でのためのものだ。とてもじゃないが、ダウンタウンで生まれ育ったユーリに通用するとは思えない。
「それに……わたくし、ユーリを前にすると頭の中がぼうっとしちゃって、何も考えられなくなっちゃうんだわ」
そういえばアデリーナは、年頃の男性と話したことさえほとんどないのだった。
「こうなったら……ハンターに相談よ!」
困ったときのハンター頼み。アデリーナはハンターオフィスに向かった。
「せっかくのデート……あわよくば、そ、その、接吻などできたら……」
歩きながら、自分の妄想に顔を赤らめるアデリーナ。その表情はまるっきり、恋する乙女そのものだった。
●
「俺は一体どうすればいいんだよ……」
ダウンタウンの一角。風が吹いたら飛んでしまいそうな粗末な家で、ユーリは床に寝転がり、天井を見つめていた。先日、嵐のように訪れた場違いなお嬢様――アデリーナと、半ば押し切られるように「友達」になり、「今度のこの日、わたくしといっしょに遊びましょう! 予定を空けておいてくださいね!」という彼女の言葉に思わずうなずいてしまったのだ。
「……遊ぶ、って、何をすればいいんだ?」
ユーリが首をひねる。
まだ幼いころに、両親が彼と、彼の妹を置いて他界してしまった。それ以来、ユーリはつねに貧しく、彼は病弱な妹を食べさせるために、働きづめだった。ありとあらゆる仕事――中には、高級住宅街の金持ちの屋敷を狙った空き巣など、胸を張れない仕事もあった――をやり続けてきた彼は、そういえば、「遊んだ」記憶がほとんどない。
「けっ、ばかばかしい。ばっくれちまえばいいんだ」
そう口に出して、ユーリは寝返りを打って目を閉じる。しかし。
まぶたの裏にうかんだのは、アデリーナの真剣なまなざしだった。俺のことを、あんなにまっすぐに、見つめてくれた目。彼女は、俺に会いたかったと言っていた。こんな俺なんかに――。
ユーリは、ひとつため息をついて体を起こした。脳裏に、アデリーナを自分のもとに連れてきた、ハンターたちの姿がうかぶ。
「……しかたねぇ。ハンターのやつらに、相談してみるか……」
そう言った自分の表情がほんのりとにやけていることに、ユーリ自身さえ、気づいていなかった。
リプレイ本文
●ユーリ
「がはは、色男も大変だなァ、おい」
そんなことを言いながらユーリの背中をがしがしと叩くは、東方出身の鬼、万歳丸(ka5665)。
「ったく、わらいごとじゃねーっつーの」
ユーリがそう言って口をとがらせる。そんな仕草までサマになってしまう彼は、確かに「色男」と言えるだろう。
「そーだねェ……この前のコトから言って、あのお嬢ちゃんは、お前ェに相当の憧れとかもってそうなカンジ? 運命の人ってヤツとか、王子様とか」
万歳丸と同じく、ユーリとアデリーナの橋渡しをしたハンターでもある、ヤナギ・エリューナク(ka0265)の言葉に、ユーリは飲んでいたお茶を吹き出しそうになった。
「お……王子様って、なんだよそれ! かんべんしてくれよ……」
「わはは! 恋愛ってヤツは、なかなか大変っすね!」
これまた豪快に笑い飛ばしたのは、イヌイ(ka5913)だ。
「そんなことより、万歳丸サン、結構ハンターに登録しているって聞いてはいましたけど、同胞に会うなんて思わなかったっす。ドーモ。イヌイです」
そう、イヌイも鬼。しかも女性の鬼だ。予想外の同胞に出会ってはしゃぎ気味のイヌイ。
「恋をすると、相手に理想を見てしまいがちですからね」
打って変わって、おだやかな口調で言ったのは夜桜 奏音(ka5754)。彼女はエルフだ。
「でも、デートをするときは、見栄を張りすぎないで、自分の身の丈にあったふるまいをするのが大切ですよ」
奏音の口調はあくまでも優しかったが、それを聞いたユーリは表情を曇らせた。
「身の丈に合った、かぁ……。そもそも、俺なんかより、もっと理想の相手が、いるはずじゃないのか?」
「おいおい、そういうコト言っちまうのは、NGだぜ?」
ヤナギが大げさに首を横にふってみせる。
「お嬢ちゃんはお前ェを選んだンだぜ? その時点でお前ェが理想だ。その辺り分からねーヤツはモテ無ェ」
「うぐ……」
きっぱりと言ったヤナギに、ユーリが言葉を詰まらせる。
「そうっすそうっす。おいらの母親も言ってたっす、『虎穴入らずば虎得ず』!」
イヌイもはしゃぎながら同意する。
「って言うか、ユーリ、お前ェはあのお嬢ちゃんの真摯な瞳と想いに、既にクラッと来てンじゃねーか? それに応えられる男になるのが、イイオトコになる条件の一つだと思うゼ?」
ヤナギがユーリの目をのぞき込みながら言う。ユーリはたちまち顔を赤くして、照れたように目をそらす。
「それは……その、まぁ、確かにそういうところも、なくはないと言うか、えーっと」
「それを聞いて安心しました。もしあなたが実はデートに乗り気じゃなかったらどうしようかと思っていたんです。初めてのデート、応援させてもらいますよ!」
奏音がうれしそうに言う。
「あ、ああ。でも、一緒に遊ぶとか、よくわからなくて……」
「初めてのデートですから、ここは……」
「遊ぶって、どうするンだ? 組み手か?」
口を開きかけた奏音をさえぎるように、万歳丸がぽろっとつぶやいた。その場にいた人々の視線が、一斉に集まる。
「えーと、本気で言ってます?」
おそるおそる、といった様子で、奏音が尋ねる。
万歳丸は困惑した。
万歳丸には西方の風習はわからぬ。
万歳丸は、東方の鬼である。東方の流儀も朧にしか知らぬ。
拳を振るい、身体を鍛え、妖怪を倒して暮して来た。
遊びなど、知る余地もなかったのだ……
「組み手か! それはいいな!」
「……問題外、です」
顔を輝かせそうになったユーリを、奏音が一刀両断する。
「じゃあ、おいらが知ってる三人の初デートをお教えするっす。三人それぞれ少しずつ酒を準備して、獲物を狩りながら進んで夜になったら軽く川でツマミ片手に裸で騒いで夜のお相撲を強く当たって後は流れで。最後に川で水浴びして焚き火に当たって魚食べて帰りっってヤツっすね。三人とも男っすけど」
「三人? 男?」
ペラペラと語りはじめたイヌイの突拍子もない話に、ユーリは頭を抱えてしまう。
「……デートプランは私が考えます」
そう言ったのは奏音。
「初めてのデートですし、気をてらうよりも定番のようなものがいいです。公園やその周辺の景色がいい場所などを歩いて回るデートはどうでしょうか……」
奏音の言葉に聞き入るユーリは、真剣そのもの。
「向こうが早く来てもいいように待ち合わせの30分前には着きましょう。来たときは、いつもと違うところを探してほめるように、例えば服装とか。それから相手の視線、手の動きを察知して……」
矢継ぎ早にアドバイスを挙げていく奏音に、ユーリは目を白黒させる。
「あと、重要なのはデート中にほかの女性に目移りしたり、他の女性の話をしたりしないこと。相手が私といるのにどうして、と不安になってしまわないように、ちゃんと、相手のことだけを見ていてあげてくださいね」
奏音はそう言ってニコリと笑う。
「思ったんだけどよォ」
万歳丸がポツリ、と言った。
「あの嬢ちゃんはさ、ひょっとすると、あンたの事、もっと知りてェンじゃねえか?」
皮肉でもなんでもなく、あくまで本気の様子で、万歳丸は言う。
「お互いに、相手のことこれっぽっちも知らねェだろ。だったら、どこに行くかとかより、お互いにもっと知ろうとするとか、そーゆーやつが大事なンじゃねェか?」
「お互いに、知ろうとすること、か」
ユーリがその言葉をかみしめるように繰り返す。そんな彼の髪をくしゃっと撫でて、ヤナギが言い放った。
「ユーリ、お前ェは、なるべく素直にいろ。いつもの……素の自分を出せ。嬉しかったり、楽しかったなら、素直に笑え。心からの笑顔とさりげない優しさや気遣いは何にも勝る。……分かったら行って来い」
●アデリーナ
「アデリーナさま、今回もよろしくですの!」
そう言ってぺこり、と頭を下げたのは、クリスティン・エリューナク(ka3736)。すでにアデリーナとは顔見知りのハンターだ。
「クリスには、まだ恋は分からないですけれど、アデリーナさまはユーリさまが大好きなのは分かったですの。だから、お二人が笑顔で一緒に居れたら、クリスもうれしいですの!」
屈託なく笑ったクリスに、アデリーナが感激の表情を浮かべる。
「ありがとうクリス! 絶対にユーリと仲良くなれるように、わたくし、頑張りますね」
「お久しぶりです、アデリーナさん。今回もよろしくお願いします」
エルバッハ・リオン(ka2434)も丁寧にお辞儀をしてみせる。
「エルも、頼りにしていますわ!」
「初デートの手伝いとかぁ……超楽しみ~! あ、あたしはるな。アデリーナちゃん、よろしくね! 良い時間を提供できるようーにぃ、はるなも一役買ってやろーじゃん?」
はしゃいだ様子のはるな(ka3307)が、アデリーナに笑いかける。ちなみに彼女はアデリーナとは初対面だが、年齢が近い女の子同士、それに持ち前の人なつっこさもあって、まるで友達のように接している。
「恋、か……」
少し離れたところで、一人複雑な表情をしているのはアシェ-ル(ka2983)だ。
(そういえば、恋って、なんだろ! 私、ずっと引き籠っていたから、そういう事してない!)
自分自身を省みて、愕然とした気分になる。
ユーリのことを想像してはため息をついているアデリーナが、うらやましいような、ちょっとだけねたましいような、そんな気持ち。
「でもでも! 今回はアデリーナさんとユーリさんがデートを楽しめるようにがんばります!」
「ありがとう、アシェール!」
アデリーナの素直な言葉に、アシェールの心がほどけていった。
「アデリーナさんは、ユーリさんのどこあたりが好きになったのですか? かっこいいから?」
アシェールの直球の質問に、アデリーナの頬がバラ色に染まる。
「そりゃあ、見た目もありますけど……」
「どこに惹かれたのか、気になるぅ~」
はるなもうれしそうに身を乗り出す。
「カッコいい人なら、他にもいっぱいいますよね? きっと、アデリーナさんが惹かれるほど、素晴らしいところがあるのかな?」
なおも尋ねてくるアシェールに、アデリーナはふっと遠くを見るような表情になって、つぶやく。
「ユーリの目が、まぶしかったの。誰かに与えられたのではなく、自分自身で見て、自分自身で判断してきた、そういう目。わたくしには、それがとてもまぶしく見えたのかも」
「アデリーナさまは、ユーリさまが、自由がうらやましい……と言ってたですの。アデリーナさまは、自由ではないのですか? それはちょっぴり……さびしいですの」
クリスに問われ、アデリーナは少し間をおいてから、ゆっくりと唇を開く。
「そうね。でも、きっと自由というのは、そんなに簡単なものではないのでしょうね」
「そうですね。『あなたは自由でうらやましい』なんて言ったら、ユーリさんから見れば、皮肉にしか感じられないと思います。その……私も、ユーリさんの気持ちに近いはずですから」
アシェールが自分の境遇と重ねあわせながら言う。
「アデリーナさんとユーリさんは、これまでの人生が全く違いますからね。あまりご自分のことについてあれこれ言ってしまうと、最悪の場合、『彼女は自分とは違う世界の住民。だからこれ以上は付き合わない方がお互いのため』などという結論を出されてしまうかもしれません」
エルが釘をさす。
「そんな……」
「ですから、そういうことはなるべく控えたほうが無難です。彼の過去のことについてあまりあれこれ聞くのもやめたほうがいいでしょうね」
エルのアドバイスに、アデリーナが真剣な表情でうなずいている。
「今回は初めてのデートです。まずは彼と同じ時間を共有することで好感度を上げて、今後につなげることが肝要ではないかと思います」
「そうそう! そのためにみんなで、素敵なデートプランを考えてきました~! もち、事前調査もばっちり~。ね、クリス?」
「おお、どんなのです?」
はるなの言葉に、食い入るように身を乗り出すアデリーナ。
「初めて二人っきりは、アデリーナさまも、ユーリさまもきっと緊張でドキドキですの。だから、まずは難しいことはなしにしてお二人が仲良くなれるように、公園でゆっくりお話をするのがいいと思いますのですの」
「景色イイめの公園とか、ちゃんとチェックしてきたんだからぁ!」
クリスとはるなが交互に言う。
「で、ぜひお弁当を作りましょう!」
アシェールの提案に、アデリーナが戸惑った表情になる。
「わ、わたくし、料理なんてできませんわ」
「だいじょうぶ! サンドウィッチならば、だれでも簡単においしく作れますよ。あ、そうだ。ユーリさんには確か妹さんがいましたから、妹さんの分も用意しましょう。『作りすぎちゃったから、持って帰って』って言うんですよ!」
「公園デートっていったら、手作り弁当の出番って決まってるじゃ~ん? アデリーナちゃんはお嬢様ってやつだしぃ、ギャップ萌えを狙えるかもぉ!」
「クリスもお料理あんまりできないですの。一緒に練習ですの! クリスもヤナギにーさまに、作るですの♪」
楽しそうな三人に乗せられて、すっかりその気になるアデリーナ。
「そうと決まったら、材料調達~。あ、作りながら、オンナの好感度上げる方法のアドバイスしたげるねぇ~」
はるながはしゃいだ声を上げ、アデリーナの手を引いて買い物に連れ出す。
そんな様子を眺めながら、エルは、誰にも聞かれないように小さくつぶやいていた。
「この恋愛、うまくいっても後で一波乱ありそうですね……」
●いよいよ初デート!
昼下がりの公園。ちょっとした丘の上にあるここは、眼下にポルトワールの街並みと港、そして陽光にきらめく海を見ることができる、知る人ぞ知るロマンチックなスポットだ。
アデリーナとユーリは、二人でベンチに腰かけて、アデリーナが持参したお弁当を広げていた。
「その、あまり形はよろしくないんですけど……」
アデリーナが頬を赤らめながら包みを開けると、ユーリが目を輝かせた。
「うわー、うまそう! これ、食ってもいいの?」
「もちろんですわ。ユーリに食べてもらいたくて作ったんですのよ」
「おお、うめー! すっげーな、これ、肉が入ってる!」
夢中でほおばるユーリの姿に、アデリーナも思わず微笑んだ。
「たくさん持ってきたから、いっぱい食べてくださいね」
「……ところでさ、なんで俺なんだ?」
すっかりサンドウィッチも食べ終わり。当たり障りのない話をひとしきりした後、ユーリがふと切り出した。
「その……俺のいる世界は、綺麗なもんじゃないし、あんたの生きてきた世界とじゃ、全然違う。あんたと俺じゃ、つりあわないんじゃないかな」
「……わたくしは、あなたがうらやましかったの」
「うらやましい?」
「小さなころから、お屋敷の中で育てられたわたくしは、まるでお人形さんだった。……でもわたくしは、人間になりたかった」
「お嬢様、ってやつも、結構大変なんだな」
ユーリの言葉に、アデリーナが目を潤ませてうなずいた。
「初めて会ったあなたは、わたくしが、今まで会った誰よりも、人間だった。まだ知らないことだらけだけれど……もっと、あなたのことを知りたい」
「……そっか。その、俺も、もしよければ」
ユーリがそう言って、照れたように笑う。
「あんたのこと、もっと知ってみたくなってきた」
その言葉に、アデリーナがうれしそうに大きくうなずいた。
いつの間にか陽は落ちかけていて、夕焼けが、そっと手をつないだ二人の影を、長く引き伸ばしていた。
「はァー成る程なァ。そーいうもンなんだなァ……」
物陰から二人を見守りつつ、万歳丸が楽しそうにつぶやく。
「男と女なンて惚れた腫れたで適当にくっつくもンだと思ってたぜ」
見れば、彼の周りにはハンターたちが勢ぞろいで、みんなで二人の様子を見守っていたのだった。
「ま、手をつないだだけでも上出来、ってとこかねェ」
にやにやしながらヤナギが言う。
「おにーさま、美味しいですか?」
「おぅ、もちろんだ、クリス」
ヤナギはサンドウィッチをパクつきながらクリスにこたえる。ちなみに彼曰く、妹のクリスのことは大切だが、決してシスコンではない、だそうだ。
「恋人より、頼りになるおにいちゃんがほしい……」
なぜかそんなことを嘆いているのはアシェール。
「ふんふん、おもしろいっすねぇ」
一方イヌイはといえば、干し魚をくわえつつ炭酸飲料をがぶ飲みしている。彼女にとっては、恋やら何やらは、まだ縁遠そうなのであった。
「いいねぇ~青春、って感じぃ」
アデリーナたちの様子ににやけ顔が止まらないはるな。
ひとまず初デートは、まずまずの雰囲気で、終わったのだった。
「がはは、色男も大変だなァ、おい」
そんなことを言いながらユーリの背中をがしがしと叩くは、東方出身の鬼、万歳丸(ka5665)。
「ったく、わらいごとじゃねーっつーの」
ユーリがそう言って口をとがらせる。そんな仕草までサマになってしまう彼は、確かに「色男」と言えるだろう。
「そーだねェ……この前のコトから言って、あのお嬢ちゃんは、お前ェに相当の憧れとかもってそうなカンジ? 運命の人ってヤツとか、王子様とか」
万歳丸と同じく、ユーリとアデリーナの橋渡しをしたハンターでもある、ヤナギ・エリューナク(ka0265)の言葉に、ユーリは飲んでいたお茶を吹き出しそうになった。
「お……王子様って、なんだよそれ! かんべんしてくれよ……」
「わはは! 恋愛ってヤツは、なかなか大変っすね!」
これまた豪快に笑い飛ばしたのは、イヌイ(ka5913)だ。
「そんなことより、万歳丸サン、結構ハンターに登録しているって聞いてはいましたけど、同胞に会うなんて思わなかったっす。ドーモ。イヌイです」
そう、イヌイも鬼。しかも女性の鬼だ。予想外の同胞に出会ってはしゃぎ気味のイヌイ。
「恋をすると、相手に理想を見てしまいがちですからね」
打って変わって、おだやかな口調で言ったのは夜桜 奏音(ka5754)。彼女はエルフだ。
「でも、デートをするときは、見栄を張りすぎないで、自分の身の丈にあったふるまいをするのが大切ですよ」
奏音の口調はあくまでも優しかったが、それを聞いたユーリは表情を曇らせた。
「身の丈に合った、かぁ……。そもそも、俺なんかより、もっと理想の相手が、いるはずじゃないのか?」
「おいおい、そういうコト言っちまうのは、NGだぜ?」
ヤナギが大げさに首を横にふってみせる。
「お嬢ちゃんはお前ェを選んだンだぜ? その時点でお前ェが理想だ。その辺り分からねーヤツはモテ無ェ」
「うぐ……」
きっぱりと言ったヤナギに、ユーリが言葉を詰まらせる。
「そうっすそうっす。おいらの母親も言ってたっす、『虎穴入らずば虎得ず』!」
イヌイもはしゃぎながら同意する。
「って言うか、ユーリ、お前ェはあのお嬢ちゃんの真摯な瞳と想いに、既にクラッと来てンじゃねーか? それに応えられる男になるのが、イイオトコになる条件の一つだと思うゼ?」
ヤナギがユーリの目をのぞき込みながら言う。ユーリはたちまち顔を赤くして、照れたように目をそらす。
「それは……その、まぁ、確かにそういうところも、なくはないと言うか、えーっと」
「それを聞いて安心しました。もしあなたが実はデートに乗り気じゃなかったらどうしようかと思っていたんです。初めてのデート、応援させてもらいますよ!」
奏音がうれしそうに言う。
「あ、ああ。でも、一緒に遊ぶとか、よくわからなくて……」
「初めてのデートですから、ここは……」
「遊ぶって、どうするンだ? 組み手か?」
口を開きかけた奏音をさえぎるように、万歳丸がぽろっとつぶやいた。その場にいた人々の視線が、一斉に集まる。
「えーと、本気で言ってます?」
おそるおそる、といった様子で、奏音が尋ねる。
万歳丸は困惑した。
万歳丸には西方の風習はわからぬ。
万歳丸は、東方の鬼である。東方の流儀も朧にしか知らぬ。
拳を振るい、身体を鍛え、妖怪を倒して暮して来た。
遊びなど、知る余地もなかったのだ……
「組み手か! それはいいな!」
「……問題外、です」
顔を輝かせそうになったユーリを、奏音が一刀両断する。
「じゃあ、おいらが知ってる三人の初デートをお教えするっす。三人それぞれ少しずつ酒を準備して、獲物を狩りながら進んで夜になったら軽く川でツマミ片手に裸で騒いで夜のお相撲を強く当たって後は流れで。最後に川で水浴びして焚き火に当たって魚食べて帰りっってヤツっすね。三人とも男っすけど」
「三人? 男?」
ペラペラと語りはじめたイヌイの突拍子もない話に、ユーリは頭を抱えてしまう。
「……デートプランは私が考えます」
そう言ったのは奏音。
「初めてのデートですし、気をてらうよりも定番のようなものがいいです。公園やその周辺の景色がいい場所などを歩いて回るデートはどうでしょうか……」
奏音の言葉に聞き入るユーリは、真剣そのもの。
「向こうが早く来てもいいように待ち合わせの30分前には着きましょう。来たときは、いつもと違うところを探してほめるように、例えば服装とか。それから相手の視線、手の動きを察知して……」
矢継ぎ早にアドバイスを挙げていく奏音に、ユーリは目を白黒させる。
「あと、重要なのはデート中にほかの女性に目移りしたり、他の女性の話をしたりしないこと。相手が私といるのにどうして、と不安になってしまわないように、ちゃんと、相手のことだけを見ていてあげてくださいね」
奏音はそう言ってニコリと笑う。
「思ったんだけどよォ」
万歳丸がポツリ、と言った。
「あの嬢ちゃんはさ、ひょっとすると、あンたの事、もっと知りてェンじゃねえか?」
皮肉でもなんでもなく、あくまで本気の様子で、万歳丸は言う。
「お互いに、相手のことこれっぽっちも知らねェだろ。だったら、どこに行くかとかより、お互いにもっと知ろうとするとか、そーゆーやつが大事なンじゃねェか?」
「お互いに、知ろうとすること、か」
ユーリがその言葉をかみしめるように繰り返す。そんな彼の髪をくしゃっと撫でて、ヤナギが言い放った。
「ユーリ、お前ェは、なるべく素直にいろ。いつもの……素の自分を出せ。嬉しかったり、楽しかったなら、素直に笑え。心からの笑顔とさりげない優しさや気遣いは何にも勝る。……分かったら行って来い」
●アデリーナ
「アデリーナさま、今回もよろしくですの!」
そう言ってぺこり、と頭を下げたのは、クリスティン・エリューナク(ka3736)。すでにアデリーナとは顔見知りのハンターだ。
「クリスには、まだ恋は分からないですけれど、アデリーナさまはユーリさまが大好きなのは分かったですの。だから、お二人が笑顔で一緒に居れたら、クリスもうれしいですの!」
屈託なく笑ったクリスに、アデリーナが感激の表情を浮かべる。
「ありがとうクリス! 絶対にユーリと仲良くなれるように、わたくし、頑張りますね」
「お久しぶりです、アデリーナさん。今回もよろしくお願いします」
エルバッハ・リオン(ka2434)も丁寧にお辞儀をしてみせる。
「エルも、頼りにしていますわ!」
「初デートの手伝いとかぁ……超楽しみ~! あ、あたしはるな。アデリーナちゃん、よろしくね! 良い時間を提供できるようーにぃ、はるなも一役買ってやろーじゃん?」
はしゃいだ様子のはるな(ka3307)が、アデリーナに笑いかける。ちなみに彼女はアデリーナとは初対面だが、年齢が近い女の子同士、それに持ち前の人なつっこさもあって、まるで友達のように接している。
「恋、か……」
少し離れたところで、一人複雑な表情をしているのはアシェ-ル(ka2983)だ。
(そういえば、恋って、なんだろ! 私、ずっと引き籠っていたから、そういう事してない!)
自分自身を省みて、愕然とした気分になる。
ユーリのことを想像してはため息をついているアデリーナが、うらやましいような、ちょっとだけねたましいような、そんな気持ち。
「でもでも! 今回はアデリーナさんとユーリさんがデートを楽しめるようにがんばります!」
「ありがとう、アシェール!」
アデリーナの素直な言葉に、アシェールの心がほどけていった。
「アデリーナさんは、ユーリさんのどこあたりが好きになったのですか? かっこいいから?」
アシェールの直球の質問に、アデリーナの頬がバラ色に染まる。
「そりゃあ、見た目もありますけど……」
「どこに惹かれたのか、気になるぅ~」
はるなもうれしそうに身を乗り出す。
「カッコいい人なら、他にもいっぱいいますよね? きっと、アデリーナさんが惹かれるほど、素晴らしいところがあるのかな?」
なおも尋ねてくるアシェールに、アデリーナはふっと遠くを見るような表情になって、つぶやく。
「ユーリの目が、まぶしかったの。誰かに与えられたのではなく、自分自身で見て、自分自身で判断してきた、そういう目。わたくしには、それがとてもまぶしく見えたのかも」
「アデリーナさまは、ユーリさまが、自由がうらやましい……と言ってたですの。アデリーナさまは、自由ではないのですか? それはちょっぴり……さびしいですの」
クリスに問われ、アデリーナは少し間をおいてから、ゆっくりと唇を開く。
「そうね。でも、きっと自由というのは、そんなに簡単なものではないのでしょうね」
「そうですね。『あなたは自由でうらやましい』なんて言ったら、ユーリさんから見れば、皮肉にしか感じられないと思います。その……私も、ユーリさんの気持ちに近いはずですから」
アシェールが自分の境遇と重ねあわせながら言う。
「アデリーナさんとユーリさんは、これまでの人生が全く違いますからね。あまりご自分のことについてあれこれ言ってしまうと、最悪の場合、『彼女は自分とは違う世界の住民。だからこれ以上は付き合わない方がお互いのため』などという結論を出されてしまうかもしれません」
エルが釘をさす。
「そんな……」
「ですから、そういうことはなるべく控えたほうが無難です。彼の過去のことについてあまりあれこれ聞くのもやめたほうがいいでしょうね」
エルのアドバイスに、アデリーナが真剣な表情でうなずいている。
「今回は初めてのデートです。まずは彼と同じ時間を共有することで好感度を上げて、今後につなげることが肝要ではないかと思います」
「そうそう! そのためにみんなで、素敵なデートプランを考えてきました~! もち、事前調査もばっちり~。ね、クリス?」
「おお、どんなのです?」
はるなの言葉に、食い入るように身を乗り出すアデリーナ。
「初めて二人っきりは、アデリーナさまも、ユーリさまもきっと緊張でドキドキですの。だから、まずは難しいことはなしにしてお二人が仲良くなれるように、公園でゆっくりお話をするのがいいと思いますのですの」
「景色イイめの公園とか、ちゃんとチェックしてきたんだからぁ!」
クリスとはるなが交互に言う。
「で、ぜひお弁当を作りましょう!」
アシェールの提案に、アデリーナが戸惑った表情になる。
「わ、わたくし、料理なんてできませんわ」
「だいじょうぶ! サンドウィッチならば、だれでも簡単においしく作れますよ。あ、そうだ。ユーリさんには確か妹さんがいましたから、妹さんの分も用意しましょう。『作りすぎちゃったから、持って帰って』って言うんですよ!」
「公園デートっていったら、手作り弁当の出番って決まってるじゃ~ん? アデリーナちゃんはお嬢様ってやつだしぃ、ギャップ萌えを狙えるかもぉ!」
「クリスもお料理あんまりできないですの。一緒に練習ですの! クリスもヤナギにーさまに、作るですの♪」
楽しそうな三人に乗せられて、すっかりその気になるアデリーナ。
「そうと決まったら、材料調達~。あ、作りながら、オンナの好感度上げる方法のアドバイスしたげるねぇ~」
はるながはしゃいだ声を上げ、アデリーナの手を引いて買い物に連れ出す。
そんな様子を眺めながら、エルは、誰にも聞かれないように小さくつぶやいていた。
「この恋愛、うまくいっても後で一波乱ありそうですね……」
●いよいよ初デート!
昼下がりの公園。ちょっとした丘の上にあるここは、眼下にポルトワールの街並みと港、そして陽光にきらめく海を見ることができる、知る人ぞ知るロマンチックなスポットだ。
アデリーナとユーリは、二人でベンチに腰かけて、アデリーナが持参したお弁当を広げていた。
「その、あまり形はよろしくないんですけど……」
アデリーナが頬を赤らめながら包みを開けると、ユーリが目を輝かせた。
「うわー、うまそう! これ、食ってもいいの?」
「もちろんですわ。ユーリに食べてもらいたくて作ったんですのよ」
「おお、うめー! すっげーな、これ、肉が入ってる!」
夢中でほおばるユーリの姿に、アデリーナも思わず微笑んだ。
「たくさん持ってきたから、いっぱい食べてくださいね」
「……ところでさ、なんで俺なんだ?」
すっかりサンドウィッチも食べ終わり。当たり障りのない話をひとしきりした後、ユーリがふと切り出した。
「その……俺のいる世界は、綺麗なもんじゃないし、あんたの生きてきた世界とじゃ、全然違う。あんたと俺じゃ、つりあわないんじゃないかな」
「……わたくしは、あなたがうらやましかったの」
「うらやましい?」
「小さなころから、お屋敷の中で育てられたわたくしは、まるでお人形さんだった。……でもわたくしは、人間になりたかった」
「お嬢様、ってやつも、結構大変なんだな」
ユーリの言葉に、アデリーナが目を潤ませてうなずいた。
「初めて会ったあなたは、わたくしが、今まで会った誰よりも、人間だった。まだ知らないことだらけだけれど……もっと、あなたのことを知りたい」
「……そっか。その、俺も、もしよければ」
ユーリがそう言って、照れたように笑う。
「あんたのこと、もっと知ってみたくなってきた」
その言葉に、アデリーナがうれしそうに大きくうなずいた。
いつの間にか陽は落ちかけていて、夕焼けが、そっと手をつないだ二人の影を、長く引き伸ばしていた。
「はァー成る程なァ。そーいうもンなんだなァ……」
物陰から二人を見守りつつ、万歳丸が楽しそうにつぶやく。
「男と女なンて惚れた腫れたで適当にくっつくもンだと思ってたぜ」
見れば、彼の周りにはハンターたちが勢ぞろいで、みんなで二人の様子を見守っていたのだった。
「ま、手をつないだだけでも上出来、ってとこかねェ」
にやにやしながらヤナギが言う。
「おにーさま、美味しいですか?」
「おぅ、もちろんだ、クリス」
ヤナギはサンドウィッチをパクつきながらクリスにこたえる。ちなみに彼曰く、妹のクリスのことは大切だが、決してシスコンではない、だそうだ。
「恋人より、頼りになるおにいちゃんがほしい……」
なぜかそんなことを嘆いているのはアシェール。
「ふんふん、おもしろいっすねぇ」
一方イヌイはといえば、干し魚をくわえつつ炭酸飲料をがぶ飲みしている。彼女にとっては、恋やら何やらは、まだ縁遠そうなのであった。
「いいねぇ~青春、って感じぃ」
アデリーナたちの様子ににやけ顔が止まらないはるな。
ひとまず初デートは、まずまずの雰囲気で、終わったのだった。
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相談卓 ~初☆デートに向けて~ アシェ-ル(ka2983) 人間(クリムゾンウェスト)|16才|女性|魔術師(マギステル) |
最終発言 2015/12/06 13:21:55 |
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依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2015/12/06 08:11:57 |