ゲスト
(ka0000)
一つの身体に二つ
マスター:天田洋介

- シナリオ形態
- ショート
- 難易度
- やや難しい
- オプション
-
- 参加費
1,000
- 参加制限
- -
- 参加人数
- 4~8人
- サポート
- 0~0人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 5日
- 締切
- 2015/12/22 22:00
- 完成日
- 2015/12/30 00:43
みんなの思い出
思い出設定されたOMC商品がありません。
オープニング
グラズヘイム王国の北部。一両の荷馬車が丘陵の狭間を駆ける。
「噂だ噂。あんなところに盗賊なんて眉唾だし歪虚はなおさらだ」
「だけどよ。この間も馬車が行方不明になったのは事実だぞ。俺の知り合いだったからな」
御者台に座る男二人が話題にしていたのはこの先の湿地帯についてだ。
「存外、道でも踏み外して沼に落ちたんだろうさ。ガキの頃から御者をやっている俺に任せておけよ。そんなドジはしねぇよ」
「だか悲鳴を聞いた奴もいるんだよ」
彼らが住む町から行商先の別の町へ向かうには湿地帯を通り抜けるか、それを迂回するかを選択しなければならなかった。
到着まで湿地帯なら二時間強。迂回すると約九時間。違いは歴然である。
結局、御者の判断で湿地帯が選ばれた。まもなく湿地帯に差し掛かる。道は沼の間を縫うように曲がりくねっていた。とはいえ、かろうじて馬車や荷馬車がすれ違えるだけの道幅はある。
視界の中に自分達以外の馬車や荷馬車は見当たらない。盗賊や歪虚の出現を心配していた白髪交じりの男も、別のことを考えだす。
「冷えるな。晩飯だが身体が温まるのがいいな」
「それならいい料理屋を知っているぞ。町に着いてこいつを宿に停めたらすぐに……」
男二人が話していると沼の中から何かが飛びだしてきた。濁った半透明状の球体に人型の上半身が二つ繋がっている。足はどれもシカのそれに似ていたが六本あった。
「ば、化け物!!」
御者の男が立ちはだかる歪虚を避けようと手綱を撓らせる。間一髪で避けたものの、すれ違う赤髪人型の腕から炎が噴かれた。
避けられず荷馬車は大炎上。牽いていた馬達が暴れて男二人と共に沼の底へ沈んでいった。
沼に落ちた荷馬車を眺めながら歪虚『ギガジャ』の片割れ、金髪人型がため息をつく。
「もっと偉い身分の人間を狙うと、この前約束したばかりだろ。普通の人間をやたらに殺していたら誰も近寄らなくなってしまうぞ」
「ついな、殺したくなっちまうのよ。すまんすまん」
金髪人型が赤髪人型に注意を促す。赤髪人型が憤怒のツォーン。金髪人型が傲慢のアイテルカイトだ。
数ヶ月前、怒り狂っていた赤髪のツォーンを金髪のアイテルカイトが止めようとする一幕があった。その際に不幸にも同化によって金髪が取り込まれてしまったのである。
それ以来、二体の歪虚は一つの身体を共有し続けていた。性格がまったく違う歪虚同士だが、今のところ折り合いはついている。
ギガジャは再び沼へ身体を沈める。金持ちか貴族、または騎士に狙いを定めて静かに待ち続けるのだった。
ここは行商の男二人が住んでいた村。
「……ここまで不幸が重なったのなら、偶然で片付けるわけにはいかんの」
帰宅予定日から十日が過ぎても男二人は戻ってこなかった。村長はついに重い腰をあげる。
翌日、村の代表者が湿地帯を迂回して隣町へと向かう。村長の指示通りにハンターズソサエティー支部へ魔導伝話をかけた。
「湿地帯で失踪事件が相次いでいます。真相を暴き、原因を取り除いてもらいたいのですが――」
ハンター一行を乗せた馬車が村へ辿り着いたのはそれから五日後のことだった。
「噂だ噂。あんなところに盗賊なんて眉唾だし歪虚はなおさらだ」
「だけどよ。この間も馬車が行方不明になったのは事実だぞ。俺の知り合いだったからな」
御者台に座る男二人が話題にしていたのはこの先の湿地帯についてだ。
「存外、道でも踏み外して沼に落ちたんだろうさ。ガキの頃から御者をやっている俺に任せておけよ。そんなドジはしねぇよ」
「だか悲鳴を聞いた奴もいるんだよ」
彼らが住む町から行商先の別の町へ向かうには湿地帯を通り抜けるか、それを迂回するかを選択しなければならなかった。
到着まで湿地帯なら二時間強。迂回すると約九時間。違いは歴然である。
結局、御者の判断で湿地帯が選ばれた。まもなく湿地帯に差し掛かる。道は沼の間を縫うように曲がりくねっていた。とはいえ、かろうじて馬車や荷馬車がすれ違えるだけの道幅はある。
視界の中に自分達以外の馬車や荷馬車は見当たらない。盗賊や歪虚の出現を心配していた白髪交じりの男も、別のことを考えだす。
「冷えるな。晩飯だが身体が温まるのがいいな」
「それならいい料理屋を知っているぞ。町に着いてこいつを宿に停めたらすぐに……」
男二人が話していると沼の中から何かが飛びだしてきた。濁った半透明状の球体に人型の上半身が二つ繋がっている。足はどれもシカのそれに似ていたが六本あった。
「ば、化け物!!」
御者の男が立ちはだかる歪虚を避けようと手綱を撓らせる。間一髪で避けたものの、すれ違う赤髪人型の腕から炎が噴かれた。
避けられず荷馬車は大炎上。牽いていた馬達が暴れて男二人と共に沼の底へ沈んでいった。
沼に落ちた荷馬車を眺めながら歪虚『ギガジャ』の片割れ、金髪人型がため息をつく。
「もっと偉い身分の人間を狙うと、この前約束したばかりだろ。普通の人間をやたらに殺していたら誰も近寄らなくなってしまうぞ」
「ついな、殺したくなっちまうのよ。すまんすまん」
金髪人型が赤髪人型に注意を促す。赤髪人型が憤怒のツォーン。金髪人型が傲慢のアイテルカイトだ。
数ヶ月前、怒り狂っていた赤髪のツォーンを金髪のアイテルカイトが止めようとする一幕があった。その際に不幸にも同化によって金髪が取り込まれてしまったのである。
それ以来、二体の歪虚は一つの身体を共有し続けていた。性格がまったく違う歪虚同士だが、今のところ折り合いはついている。
ギガジャは再び沼へ身体を沈める。金持ちか貴族、または騎士に狙いを定めて静かに待ち続けるのだった。
ここは行商の男二人が住んでいた村。
「……ここまで不幸が重なったのなら、偶然で片付けるわけにはいかんの」
帰宅予定日から十日が過ぎても男二人は戻ってこなかった。村長はついに重い腰をあげる。
翌日、村の代表者が湿地帯を迂回して隣町へと向かう。村長の指示通りにハンターズソサエティー支部へ魔導伝話をかけた。
「湿地帯で失踪事件が相次いでいます。真相を暴き、原因を取り除いてもらいたいのですが――」
ハンター一行を乗せた馬車が村へ辿り着いたのはそれから五日後のことだった。
リプレイ本文
●
ハンター一行は湿地帯を避け、回り道をして村へと辿り着く。まずは村長と面会し、事情をあらためて聞いた上で質問した。
「十日も帰ってこない……? それはご家族の方がとっても心配されてるの。最近天気が悪かったとか普段から商売が好調だと帰りが遅れるとか……」
ディーナ・フェルミ(ka5843)の問いに村長が「いや」と呟きながら首を横に振る。
当日から今日まで天気は荒れていない。二人とも約束や時間を厳守する性格。行商先の町にある常宿に泊まっていないことも確認済みだ。
「なかったのね、ごめんなさい。あと、湿地帯で失踪って判断したか知りたいの。沼地に大蛇とかそういうものが今まで居たことがあったの?」
「人死には滅多にないが、これまでも沼に落ちる事故は一年に数件あったのじゃ。死んだのは運が悪かったから。そう考えていたのじゃが、こう立て続けではおかしいと思うた次第じゃて。この間、悲鳴を聞いた者もおったしのう」
「わかりましたの。最近の盗賊の噂ってどこで集められるかなぁ……」
「町に魔導伝話を借りにいった村のもんもそれを心配しておった。じゃがあちらにそういう噂はなかったそうじゃ。荒らし始めたばかりならその線も残っておろうが」
「うん分かったの。二人を連れて帰る努力をするの」
ディーナと村長のやり取りを聞きながら貪狼(ka5799)が心の中で呟く。
(まぁ、野盗の類なら珍しくもねぇ話だが……。手がかりが少なすぎるのが気になるな……。人間なら相応の手練か……あるいは歪虚か……)
ディーナが知りたいことを訊いてくれたので貪狼はパスする。次は不動シオン(ka5395)が村長と顔を見合わせた。
「以前も行方不明者がいたと聞いたが、今回の二人との共通点は?」
「湿地帯を通ったらしい以外は思いつかんの」
「遺留品は?」
「数日前に村のもんで探したみたが見つからんだのじゃ」
不動に続いて夜桜 奏音(ka5754)も痛む身体に鞭を打ちながら問う。
「行方不明者が出た日のことについて聞きたいのですが、何か思い出せることはありませんか?」
「特に……強いていえば烏が煩かったぐらいじゃな。よく鳴いておった」
湿地帯の方角が煩かったと村長は答える。
話し合いが終わった頃には日暮れまで一時間を切っていた。本日は湿地帯へ向かわず、村での聞き込みに専念することとなる。
ヴァイス(ka0364)は鍛冶屋を訪ねた。
「行方不明になった行商の二人がいたようだが、荷馬車の扱いはどうだったんだ?」
「ドンタはいい腕前だったよ。理由はわからねぇが、沼の道を通るときにへたくそなカオラが御者してたんじゃねぇかな」
鍛冶屋は断言する。但し襲撃などの邪魔が入らなければの条件付きだったが。
「以前の被害者は?」
「余所者ばっかりさ。村のもんはついこの間のドンタとカオラが初めてだな」
貪狼は青年の薪割りを手伝いながら教えてもらう。湿地帯についても訊いてみた。
「馬や牛の類も身動きがとれなくなる場所も教えてもらおうか……」
「底なし沼のことか?」
落ちたら最後といわれている湿地帯の沼地は三個所。他の場所は一人で落ちても運がよければ助かるらしい。
テノール(ka5676)は行方不明中のドンタ、カオラと親しかった者と会う。
「ここだけの話だが、二人とも借金はなかったのか?」
「堅実で生活に不自由しているようには見えなかったな。まあ、家庭の深い事情まではわからんが」
ドンタとカオラ、それぞれの家も訪ねて古着をもらう。必要があれば愛犬に嗅がせて探すためだ。
ルンルン・リリカル・秋桜(ka5784)はドンタ、カオラと商取引をしていた村人の家を訪ねる。主は信頼できる行商だったのにと二人の身を心配していた。
「跡形もなくってことはないと思うもの……あったら間違いなく化け物の仕業です」
底なし沼に荷馬車が落ちたとしてもすべてが終わりではない。時間の経過とともに浮かんでくることも充分に考えられた。
「やはり商人を装ってみるのが一番だろう。一番最近の行方不明者達がそうだったからな」
宵の口。ロニ・カルディス(ka0551)は村長が用意してくれた部屋で仲間達に提案する。異論を挟む者はいなかった。
「犯人の見当はついているさ。こんなことができるのは『奴ら』をおいて他に誰がいる?」
不動は窓から夜闇を眺めながら呟いたのだった。
●
翌朝、調査のために村長から荷馬車を借りて湿地帯へと向かおうとする。
「ジュゲームリリカルクルクルマジカル……可愛いお金持ちのお嬢様になぁれ♪」
ルンルンは光沢のある盾を鏡に見立ててウィンク連発。ささっと隣室へ隠れて十五分後、ドレスアップなお嬢様姿で現れた。
深い怪我を負っていた夜桜奏音は村に残ることにする。
「すみませんがこの体では現地で役に立たないと思いますので、ここでもう少し情報を集めてみようと思います」
昨日に引き続いてさらに聞き込みを行う。
「そろそろ出発だ」
不動の一言で乗車が始まった。
テノール、ロニ、不動の三名が御者台に座って商人役を務めた。
荷物と一緒に後部の荷台へ乗り込んだのはルンルンと貪狼だ。金持ちお嬢様とお付きの護衛役といった役割を演じる。
荷台に積まれた木箱の中に潜んでいたのはヴァイスとディーナ。蓋は簡易にしか閉じられておらず、その気になればいつでも抜けだせた。
荷馬車が村を出発して三十分後には湿地帯が見えてくる。
「どうどうっ!」
手綱を握っていた不動が湿地帯の手前で荷馬車を停めた。突然に霧が立ち込めてきたからだ。
「朝霧なんでしょうか?」
「九時を過ぎたはずだ。朝霧というには遅すぎるような」
テノールとロニが話している間にも霧は濃くなっていく。
荷台から飛びおりた貪狼がルンルンの下車に手を貸す。
「このままでは舞踏会に間に合わなくなってしまいます」
「大丈夫だ。俺が何とかしてやるからよ」
ルンルンが困り果てた声で肩を落とし、それを貪狼が慰めた。霧向こうにいるかも知れない待ち伏せの敵に聞こえるよう大きめの声をだしながら。
停車して十数分が経つと霧が徐々に晴れてきた。これぐらいならばと全員が乗り込んだところで荷馬車は再び走りだす。
「今年からまた、デュニクスのワイン「ロッソフラウ」が生産を増やし始めたらしい、あそこのは売れる」
「エルフハイムのシードルも何かいっていたような」
「あれも市場に出回ってきてるらしい、飲む以外にも菓子作り方面での評判も良いそうだ」
テノールとロニが商人らしい雰囲気を醸しだす。
「犬が居れば匂いが消えた場所が分かったかなぁ……十日も経ってると無理かなぁ? そちらからはどうですの?」
「霧は薄まってきたが、まだ遠くは無理だな」
木箱に収まるディーナとヴァイスが小声で話した。二人とも木板の隙間から外を窺う。
このまま晴れるかと思われたが再び霧が濃くなっていく。道幅のせいで反転するのは難しく、前に進むしかなくなる。
ハンター達の脳裏に嫌な予感が過ぎった。何者かが意図的に霧を操っているように思えたからである。
通り道両脇の沼地に浮遊物がないか目視しながら進む予定だった。しかし見える先はせいぜい十mに過ぎない。
広大な湿地帯で底なし沼になっていると村人がいっていたのは三個所。周辺に差しかかると荷馬車がゆっくりになる。
一つ目の底なし沼周辺に人工物は浮かんでいなかった。二つ目の底なし沼は湿地帯中央部に存在する。
「一瞬だが進行方向右側の沼に何かが浮かんでいるのが見えたぞ」
木箱内側からのヴァイスの声が耳に届いてテノールが停車させた。
「ルンルン忍法分身の術! ……痕跡がないとなると、証拠を消してる存在がいるのかな?」
木箱の間に隠れたルンルンがこっそりと式を打って飛ばす。こうして泥の上に浮かんでいた木片が見つかる。
「これを使って欲しいもらえるかな」
不動が木箱の蓋を開けるとディーナがロープを手渡してくれた。
「よしっ!」
不動は投げ縄の要領で結んだ輪の部分を木片に引っかける。引き寄せて水で洗うと割れた部分が真新しいのがわかった。
「行方不明になった荷馬車の一部で間違いないだろう……」
ロニが悲しそうな瞳で霧に包まれた底なし沼を見つめる。
「妙だね。ここは比較的道幅が広い。それに直線が続いているというのに」
テノールが首を傾げた。当日は快晴だったとの村人の証言もある。平地で数km離れているだけの村と湿地帯で天候がまったく違うとは考えにくい。
「どうした?」
木箱に隠れたままのヴァイスの無線に声が届く。それは夜桜奏音からの連絡。彼女は村人の馬車に乗せてもらって湿地帯へ向かっていた。距離があるせいで最初はノイズだらけ。だが近づくにつれて聞き取れるようになる。
『複数の村人の証言で判明しました。村に滞在していた騎士が立ち去った日と、村人が悲鳴を耳にした日が同じです。つまり湿地帯を通り抜けようとしていた騎士が悲鳴をあげてそれを村人が聞いたで間違いありません。そのときには霧が発生していたようです』
ヴァイスだけでなくディーナも無線内容を聞いていた。
「霧のでている状況が今と似ていますの」
「荷馬車が行方不明になったときとは違うようだが……怪しいことは確かだな」
突然に外が騒がしくなる。木板の隙間から赤い光が差し込んだことで二人とも覚醒しながら木箱を飛びだす。霧の沼から奇妙な影が浮かび上がっていた。
「な、何で私ばかり! ひぇ~っ!!」
ディーナが最初にプロテクションをかけた相手は全速力で駆けるルンルンだ。影が放つ真っ赤な炎はルンルンを狙っていた。
「オイ、面倒だ。勝負してやるから掛かって来い……饅頭野郎」
貪狼は試作振動刀「オートMURAMASA」を構えながら球形の影を挑発する。時に自らが盾となってルンルンを庇う。
「次はヒールっ!」
ディーナが傷ついた仲間を癒やす。
ヴァイスは盾で炎を防ぎつつ、 構えた魔導拳銃「エア・スティーラー」で銃弾を叩き込んでいく。
「今回の事件犯人は歪虚か……しかし、かなり歪な奴だな」
やがて影の正体が露わになった。巨大なスライムの上に人型が二つ乗っている。六本ある足は鹿のそれと似ていた。
「届くはず」
ロニのセイクリッドフラッシュが発動。沼地を波立たせる光の波動が歪虚に手傷を負わせる。
「ここならっ。ジュゲームリリカル……ルンルン忍法ニンジャ力!」
ルンルンは荷馬車の裏に隠れてから符に口づけて投擲する。
「目覚めて貴方のニンジャ力☆」
一直線に飛んでいったのは風雷陣の符。歪虚のスライム部分を一部吹き飛ばす。
「逃げます! みなさん乗って下さい!」
御者台で立っていたテノールが歪虚に気功波を放つ。立ったまま手綱を撓らせて荷馬車を走らせる。路上で戦っていた仲間達が次々と荷台に跳び乗っていく。
「追いかけてたぞ」
テノールの横に座っていた不動がそれまで使っていた拳銃を仕舞う。そして愛刀を抜いた。
荷馬車を走らせて逃げる素振りをみせたのは戦いやすい道まで歪虚を誘きだすため。再び荷馬車から飛びおりて戦いを挑んだ。
「お、お前等!! 本当は金持ちの一行じゃないな!」
「相手が悪い……。悪すぎる。ギガジャ、不本意、不本意この上ないがここは一旦引き下がろう」
「なんだよ。お前のいう通りに襲ったら間違いだったじゃないかっ!」
「この状況、私がどれだけ悔しいかツォーンにはわかるまいて。誇り高きアイテルカイトの気持ちなぞ――」
スライムの上にある赤髪と金髪の上半身二体が口げんかを始める。
「貴様の目的は何だ? まさかただの強盗とは言うまいな? それでは私がここに来た甲斐がない」
振り下ろされた不動の強打を金髪が硬化した腕の甲で受け止めて弾く。
「その技の重さ……やはりハンターなのか。この間、どうでもよい奴らを襲ったのが元凶か。余計な者達を呼び寄せてしまったか」
金髪が横目でじろりと赤髪を睨む。
「ここに潜むのはもうやめだ。別の場所を探すとしよう」
沼に飛び込んだ歪虚をハンター達がそのまま見過ごすはずがない。沈みきるまでにスライムの四分の一を削り取る。さらに金髪の左腕を切り落とすのだった。
●
夜桜奏音と合流した一行は村へと戻った。起こったすべてを村長に話し、村人十数人と一緒にもう一度湿地帯へ向かう。
「軽い人間の方が引き上げやすいかなって思うの……。探させて下さいなの」
ディーナが率先して参加する。木片が見つかった辺りを命綱をつけながら捜索し、行方不明の荷馬車が見つかった。このときテノールとヴァイスの愛犬の鼻も役に立つ。
こうして遺品だけでなく二人の遺体も回収することができる。
歪虚の捜索も行われたが、こちらは梨の礫。気配すら消えていた。
二人の遺体は村の教会に運ばれる。翌日、司祭によって丁重に弔われた。
「薄汚れた半透明のスライムの巨体な身体」
「その上に人型の上半身が二つ」
埋葬の後、ロニとヴァイスが歪虚の姿を思いだす。
金髪人型が赤髪人型を『ギガジャ』と呼んでいた。本部に提出する報告書には歪虚の名称をそう記載する。ツォーンがアイテルカイトを取り込んだ歪虚と推察できた。
「早々に逃げだすとは。これでは私がここに来た甲斐がないだろ」
「二体のやり取りからいっても不意打ちを信条としていたのでしょうね。湿地帯はもう大丈夫だと思います」
不動とテノールは帰り支度をしながら今後のことを話す。
「驚いちゃいました~。私ばっかり狙ってくるなんて思ってもみませんでしたから」
「金髪が嘘をついていなけりゃ、行商の荷馬車は赤髪の暴走で襲ったようだな。んで、本格的に狙った以前の騎士のときは今回と同じように霧を発生させた。偉そうな奴らを狙っていたんだろうさ」
ルンルンは貪狼の話に頷いていたが、最後できょとんとした表情を浮かべる。「偉そうではなくて可愛いかったからじゃだめ?」と訊く。「それでも構わねぇ」と貪狼は答えた。
馬車での帰りは湿地帯の道を選ぶ。
「もう大丈夫とは思われますが、しばらくは町側の官憲がこの周辺を警戒してくれるそうです。ギガジャが現れることはもうないでしょう」
夜桜奏音が車窓から湿地帯を眺める。底なし沼の周辺は別として晴れた日に眺めると水は澄んでいた。小動物や草木にとっては非常に棲みやすい環境といえる。
姿を消したギガジャは何処に消えたのか。
そんなことをハンター達が考えているうちに湿地帯を抜けて街道へ。馬車はその日のうちに古都【アークエルス】へと辿り着くのだった。
ハンター一行は湿地帯を避け、回り道をして村へと辿り着く。まずは村長と面会し、事情をあらためて聞いた上で質問した。
「十日も帰ってこない……? それはご家族の方がとっても心配されてるの。最近天気が悪かったとか普段から商売が好調だと帰りが遅れるとか……」
ディーナ・フェルミ(ka5843)の問いに村長が「いや」と呟きながら首を横に振る。
当日から今日まで天気は荒れていない。二人とも約束や時間を厳守する性格。行商先の町にある常宿に泊まっていないことも確認済みだ。
「なかったのね、ごめんなさい。あと、湿地帯で失踪って判断したか知りたいの。沼地に大蛇とかそういうものが今まで居たことがあったの?」
「人死には滅多にないが、これまでも沼に落ちる事故は一年に数件あったのじゃ。死んだのは運が悪かったから。そう考えていたのじゃが、こう立て続けではおかしいと思うた次第じゃて。この間、悲鳴を聞いた者もおったしのう」
「わかりましたの。最近の盗賊の噂ってどこで集められるかなぁ……」
「町に魔導伝話を借りにいった村のもんもそれを心配しておった。じゃがあちらにそういう噂はなかったそうじゃ。荒らし始めたばかりならその線も残っておろうが」
「うん分かったの。二人を連れて帰る努力をするの」
ディーナと村長のやり取りを聞きながら貪狼(ka5799)が心の中で呟く。
(まぁ、野盗の類なら珍しくもねぇ話だが……。手がかりが少なすぎるのが気になるな……。人間なら相応の手練か……あるいは歪虚か……)
ディーナが知りたいことを訊いてくれたので貪狼はパスする。次は不動シオン(ka5395)が村長と顔を見合わせた。
「以前も行方不明者がいたと聞いたが、今回の二人との共通点は?」
「湿地帯を通ったらしい以外は思いつかんの」
「遺留品は?」
「数日前に村のもんで探したみたが見つからんだのじゃ」
不動に続いて夜桜 奏音(ka5754)も痛む身体に鞭を打ちながら問う。
「行方不明者が出た日のことについて聞きたいのですが、何か思い出せることはありませんか?」
「特に……強いていえば烏が煩かったぐらいじゃな。よく鳴いておった」
湿地帯の方角が煩かったと村長は答える。
話し合いが終わった頃には日暮れまで一時間を切っていた。本日は湿地帯へ向かわず、村での聞き込みに専念することとなる。
ヴァイス(ka0364)は鍛冶屋を訪ねた。
「行方不明になった行商の二人がいたようだが、荷馬車の扱いはどうだったんだ?」
「ドンタはいい腕前だったよ。理由はわからねぇが、沼の道を通るときにへたくそなカオラが御者してたんじゃねぇかな」
鍛冶屋は断言する。但し襲撃などの邪魔が入らなければの条件付きだったが。
「以前の被害者は?」
「余所者ばっかりさ。村のもんはついこの間のドンタとカオラが初めてだな」
貪狼は青年の薪割りを手伝いながら教えてもらう。湿地帯についても訊いてみた。
「馬や牛の類も身動きがとれなくなる場所も教えてもらおうか……」
「底なし沼のことか?」
落ちたら最後といわれている湿地帯の沼地は三個所。他の場所は一人で落ちても運がよければ助かるらしい。
テノール(ka5676)は行方不明中のドンタ、カオラと親しかった者と会う。
「ここだけの話だが、二人とも借金はなかったのか?」
「堅実で生活に不自由しているようには見えなかったな。まあ、家庭の深い事情まではわからんが」
ドンタとカオラ、それぞれの家も訪ねて古着をもらう。必要があれば愛犬に嗅がせて探すためだ。
ルンルン・リリカル・秋桜(ka5784)はドンタ、カオラと商取引をしていた村人の家を訪ねる。主は信頼できる行商だったのにと二人の身を心配していた。
「跡形もなくってことはないと思うもの……あったら間違いなく化け物の仕業です」
底なし沼に荷馬車が落ちたとしてもすべてが終わりではない。時間の経過とともに浮かんでくることも充分に考えられた。
「やはり商人を装ってみるのが一番だろう。一番最近の行方不明者達がそうだったからな」
宵の口。ロニ・カルディス(ka0551)は村長が用意してくれた部屋で仲間達に提案する。異論を挟む者はいなかった。
「犯人の見当はついているさ。こんなことができるのは『奴ら』をおいて他に誰がいる?」
不動は窓から夜闇を眺めながら呟いたのだった。
●
翌朝、調査のために村長から荷馬車を借りて湿地帯へと向かおうとする。
「ジュゲームリリカルクルクルマジカル……可愛いお金持ちのお嬢様になぁれ♪」
ルンルンは光沢のある盾を鏡に見立ててウィンク連発。ささっと隣室へ隠れて十五分後、ドレスアップなお嬢様姿で現れた。
深い怪我を負っていた夜桜奏音は村に残ることにする。
「すみませんがこの体では現地で役に立たないと思いますので、ここでもう少し情報を集めてみようと思います」
昨日に引き続いてさらに聞き込みを行う。
「そろそろ出発だ」
不動の一言で乗車が始まった。
テノール、ロニ、不動の三名が御者台に座って商人役を務めた。
荷物と一緒に後部の荷台へ乗り込んだのはルンルンと貪狼だ。金持ちお嬢様とお付きの護衛役といった役割を演じる。
荷台に積まれた木箱の中に潜んでいたのはヴァイスとディーナ。蓋は簡易にしか閉じられておらず、その気になればいつでも抜けだせた。
荷馬車が村を出発して三十分後には湿地帯が見えてくる。
「どうどうっ!」
手綱を握っていた不動が湿地帯の手前で荷馬車を停めた。突然に霧が立ち込めてきたからだ。
「朝霧なんでしょうか?」
「九時を過ぎたはずだ。朝霧というには遅すぎるような」
テノールとロニが話している間にも霧は濃くなっていく。
荷台から飛びおりた貪狼がルンルンの下車に手を貸す。
「このままでは舞踏会に間に合わなくなってしまいます」
「大丈夫だ。俺が何とかしてやるからよ」
ルンルンが困り果てた声で肩を落とし、それを貪狼が慰めた。霧向こうにいるかも知れない待ち伏せの敵に聞こえるよう大きめの声をだしながら。
停車して十数分が経つと霧が徐々に晴れてきた。これぐらいならばと全員が乗り込んだところで荷馬車は再び走りだす。
「今年からまた、デュニクスのワイン「ロッソフラウ」が生産を増やし始めたらしい、あそこのは売れる」
「エルフハイムのシードルも何かいっていたような」
「あれも市場に出回ってきてるらしい、飲む以外にも菓子作り方面での評判も良いそうだ」
テノールとロニが商人らしい雰囲気を醸しだす。
「犬が居れば匂いが消えた場所が分かったかなぁ……十日も経ってると無理かなぁ? そちらからはどうですの?」
「霧は薄まってきたが、まだ遠くは無理だな」
木箱に収まるディーナとヴァイスが小声で話した。二人とも木板の隙間から外を窺う。
このまま晴れるかと思われたが再び霧が濃くなっていく。道幅のせいで反転するのは難しく、前に進むしかなくなる。
ハンター達の脳裏に嫌な予感が過ぎった。何者かが意図的に霧を操っているように思えたからである。
通り道両脇の沼地に浮遊物がないか目視しながら進む予定だった。しかし見える先はせいぜい十mに過ぎない。
広大な湿地帯で底なし沼になっていると村人がいっていたのは三個所。周辺に差しかかると荷馬車がゆっくりになる。
一つ目の底なし沼周辺に人工物は浮かんでいなかった。二つ目の底なし沼は湿地帯中央部に存在する。
「一瞬だが進行方向右側の沼に何かが浮かんでいるのが見えたぞ」
木箱内側からのヴァイスの声が耳に届いてテノールが停車させた。
「ルンルン忍法分身の術! ……痕跡がないとなると、証拠を消してる存在がいるのかな?」
木箱の間に隠れたルンルンがこっそりと式を打って飛ばす。こうして泥の上に浮かんでいた木片が見つかる。
「これを使って欲しいもらえるかな」
不動が木箱の蓋を開けるとディーナがロープを手渡してくれた。
「よしっ!」
不動は投げ縄の要領で結んだ輪の部分を木片に引っかける。引き寄せて水で洗うと割れた部分が真新しいのがわかった。
「行方不明になった荷馬車の一部で間違いないだろう……」
ロニが悲しそうな瞳で霧に包まれた底なし沼を見つめる。
「妙だね。ここは比較的道幅が広い。それに直線が続いているというのに」
テノールが首を傾げた。当日は快晴だったとの村人の証言もある。平地で数km離れているだけの村と湿地帯で天候がまったく違うとは考えにくい。
「どうした?」
木箱に隠れたままのヴァイスの無線に声が届く。それは夜桜奏音からの連絡。彼女は村人の馬車に乗せてもらって湿地帯へ向かっていた。距離があるせいで最初はノイズだらけ。だが近づくにつれて聞き取れるようになる。
『複数の村人の証言で判明しました。村に滞在していた騎士が立ち去った日と、村人が悲鳴を耳にした日が同じです。つまり湿地帯を通り抜けようとしていた騎士が悲鳴をあげてそれを村人が聞いたで間違いありません。そのときには霧が発生していたようです』
ヴァイスだけでなくディーナも無線内容を聞いていた。
「霧のでている状況が今と似ていますの」
「荷馬車が行方不明になったときとは違うようだが……怪しいことは確かだな」
突然に外が騒がしくなる。木板の隙間から赤い光が差し込んだことで二人とも覚醒しながら木箱を飛びだす。霧の沼から奇妙な影が浮かび上がっていた。
「な、何で私ばかり! ひぇ~っ!!」
ディーナが最初にプロテクションをかけた相手は全速力で駆けるルンルンだ。影が放つ真っ赤な炎はルンルンを狙っていた。
「オイ、面倒だ。勝負してやるから掛かって来い……饅頭野郎」
貪狼は試作振動刀「オートMURAMASA」を構えながら球形の影を挑発する。時に自らが盾となってルンルンを庇う。
「次はヒールっ!」
ディーナが傷ついた仲間を癒やす。
ヴァイスは盾で炎を防ぎつつ、 構えた魔導拳銃「エア・スティーラー」で銃弾を叩き込んでいく。
「今回の事件犯人は歪虚か……しかし、かなり歪な奴だな」
やがて影の正体が露わになった。巨大なスライムの上に人型が二つ乗っている。六本ある足は鹿のそれと似ていた。
「届くはず」
ロニのセイクリッドフラッシュが発動。沼地を波立たせる光の波動が歪虚に手傷を負わせる。
「ここならっ。ジュゲームリリカル……ルンルン忍法ニンジャ力!」
ルンルンは荷馬車の裏に隠れてから符に口づけて投擲する。
「目覚めて貴方のニンジャ力☆」
一直線に飛んでいったのは風雷陣の符。歪虚のスライム部分を一部吹き飛ばす。
「逃げます! みなさん乗って下さい!」
御者台で立っていたテノールが歪虚に気功波を放つ。立ったまま手綱を撓らせて荷馬車を走らせる。路上で戦っていた仲間達が次々と荷台に跳び乗っていく。
「追いかけてたぞ」
テノールの横に座っていた不動がそれまで使っていた拳銃を仕舞う。そして愛刀を抜いた。
荷馬車を走らせて逃げる素振りをみせたのは戦いやすい道まで歪虚を誘きだすため。再び荷馬車から飛びおりて戦いを挑んだ。
「お、お前等!! 本当は金持ちの一行じゃないな!」
「相手が悪い……。悪すぎる。ギガジャ、不本意、不本意この上ないがここは一旦引き下がろう」
「なんだよ。お前のいう通りに襲ったら間違いだったじゃないかっ!」
「この状況、私がどれだけ悔しいかツォーンにはわかるまいて。誇り高きアイテルカイトの気持ちなぞ――」
スライムの上にある赤髪と金髪の上半身二体が口げんかを始める。
「貴様の目的は何だ? まさかただの強盗とは言うまいな? それでは私がここに来た甲斐がない」
振り下ろされた不動の強打を金髪が硬化した腕の甲で受け止めて弾く。
「その技の重さ……やはりハンターなのか。この間、どうでもよい奴らを襲ったのが元凶か。余計な者達を呼び寄せてしまったか」
金髪が横目でじろりと赤髪を睨む。
「ここに潜むのはもうやめだ。別の場所を探すとしよう」
沼に飛び込んだ歪虚をハンター達がそのまま見過ごすはずがない。沈みきるまでにスライムの四分の一を削り取る。さらに金髪の左腕を切り落とすのだった。
●
夜桜奏音と合流した一行は村へと戻った。起こったすべてを村長に話し、村人十数人と一緒にもう一度湿地帯へ向かう。
「軽い人間の方が引き上げやすいかなって思うの……。探させて下さいなの」
ディーナが率先して参加する。木片が見つかった辺りを命綱をつけながら捜索し、行方不明の荷馬車が見つかった。このときテノールとヴァイスの愛犬の鼻も役に立つ。
こうして遺品だけでなく二人の遺体も回収することができる。
歪虚の捜索も行われたが、こちらは梨の礫。気配すら消えていた。
二人の遺体は村の教会に運ばれる。翌日、司祭によって丁重に弔われた。
「薄汚れた半透明のスライムの巨体な身体」
「その上に人型の上半身が二つ」
埋葬の後、ロニとヴァイスが歪虚の姿を思いだす。
金髪人型が赤髪人型を『ギガジャ』と呼んでいた。本部に提出する報告書には歪虚の名称をそう記載する。ツォーンがアイテルカイトを取り込んだ歪虚と推察できた。
「早々に逃げだすとは。これでは私がここに来た甲斐がないだろ」
「二体のやり取りからいっても不意打ちを信条としていたのでしょうね。湿地帯はもう大丈夫だと思います」
不動とテノールは帰り支度をしながら今後のことを話す。
「驚いちゃいました~。私ばっかり狙ってくるなんて思ってもみませんでしたから」
「金髪が嘘をついていなけりゃ、行商の荷馬車は赤髪の暴走で襲ったようだな。んで、本格的に狙った以前の騎士のときは今回と同じように霧を発生させた。偉そうな奴らを狙っていたんだろうさ」
ルンルンは貪狼の話に頷いていたが、最後できょとんとした表情を浮かべる。「偉そうではなくて可愛いかったからじゃだめ?」と訊く。「それでも構わねぇ」と貪狼は答えた。
馬車での帰りは湿地帯の道を選ぶ。
「もう大丈夫とは思われますが、しばらくは町側の官憲がこの周辺を警戒してくれるそうです。ギガジャが現れることはもうないでしょう」
夜桜奏音が車窓から湿地帯を眺める。底なし沼の周辺は別として晴れた日に眺めると水は澄んでいた。小動物や草木にとっては非常に棲みやすい環境といえる。
姿を消したギガジャは何処に消えたのか。
そんなことをハンター達が考えているうちに湿地帯を抜けて街道へ。馬車はその日のうちに古都【アークエルス】へと辿り着くのだった。
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依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2015/12/20 03:37:55 |
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相談 貪狼(ka5799) 鬼|18才|男性|舞刀士(ソードダンサー) |
最終発言 2015/12/22 20:31:22 |
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質問卓 テノール(ka5676) 人間(クリムゾンウェスト)|26才|男性|格闘士(マスターアームズ) |
最終発言 2015/12/21 18:42:31 |