ゲスト
(ka0000)
【闇光】雪に刻む轍・後編
マスター:樹シロカ

- シナリオ形態
- シリーズ(続編)
- 難易度
- 普通
- オプション
-
- 参加費
1,300
- 参加制限
- -
- 参加人数
- 4~8人
- サポート
- 0~0人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 4日
- 締切
- 2016/01/02 15:00
- 完成日
- 2016/01/08 00:58
このシナリオは5日間納期が延長されています。
みんなの思い出
思い出設定されたOMC商品がありません。
オープニング
●懸念
昼間にしては余りにも暗い空だった。
メリンダ・ドナーティ(kz0041)は冬でもどこか明るい故郷の空を思い、そっと溜息を漏らす。
「あーっだめだめ、しっかりしなさいメリンダ!」
二回、三回と両手で頬を叩き、気合を入れる。
仮にもこの負傷兵キャンプに駐留する同盟軍を預かる身、弱気は禁物だ。
だがメリンダの暗い気分は、空のせいだけではなかった。
リゼリオを飛び立ったサルヴァトーレ・ロッソは、北伐軍の生存者を回収したものの、帝国北部で墜落している。
このキャンプにはそれまでに移動できた負傷兵が運び込まれているのだが、当初「戦線に対し後方」だったキャンプは、逆転して「戦線の後方」になってしまっていた。つまり、戦線の南下に伴い、置き去りにされた格好だ。
そのお陰でこれまでいわば「見過ごされてきた」訳だが、別の問題が起きたのだ。
ブリーフィングルームには駐留軍の面々が集まっていた。
それぞれが任務の進捗状況を報告し合う。
「既に自力で歩行可能な者は、ほぼ移送完了。残っている重傷者は、全部で20名ほどになります」
「わかりました。防御壁の方はどうですか?」
「現在、三交代制で昼夜問わず補強に当たっています。ですが何分、慣れない作業ですので……」
同盟陸軍の兵の表情は暗い。
先日までの物資不足は、ハンター達の協力のお陰で解消された。
だが彼らが戦った歪虚は、胴体を真っ二つにされても尚、暫く暴れ回っていた。
普通の歪虚なら、絶命すれば消滅する。雪の中横たわる白いワームの姿は、それが比較的新しい歪虚であることを示していた。
それ自体は不思議なことではない。高位歪虚が押し寄せてくるぐらいなのだから、マテリアル汚染はかなり進んでいるだろう。
だがこのキャンプに、その結果生まれた「なりたて歪虚」が襲来するかもしれないのだ。
「……どうせなりたて歪虚なら、鳥とか獣なら食糧になったのに……」
あながち冗談とも思えないメリンダの呟きを、他の将兵は聞かなかったふりをする。
「とにかく防御壁の補強を最優先に。負傷者は一番頑丈な建物に集めてください。最悪の場合は大型魔導トラックで脱出させますが、どうしても動かせない負傷者はここで守りきらねばなりませんから」
人員を再配置して工事を進め、重症の負傷兵を最も新しい頑丈な建物に移動させる。
そうしているうちに恐れていたことが起こった。
「しょ、哨戒が……歪虚を発見しました!!」
キャンプ全体に、冬の精霊の冷たい吐息が吹き抜けて行った。
昼間にしては余りにも暗い空だった。
メリンダ・ドナーティ(kz0041)は冬でもどこか明るい故郷の空を思い、そっと溜息を漏らす。
「あーっだめだめ、しっかりしなさいメリンダ!」
二回、三回と両手で頬を叩き、気合を入れる。
仮にもこの負傷兵キャンプに駐留する同盟軍を預かる身、弱気は禁物だ。
だがメリンダの暗い気分は、空のせいだけではなかった。
リゼリオを飛び立ったサルヴァトーレ・ロッソは、北伐軍の生存者を回収したものの、帝国北部で墜落している。
このキャンプにはそれまでに移動できた負傷兵が運び込まれているのだが、当初「戦線に対し後方」だったキャンプは、逆転して「戦線の後方」になってしまっていた。つまり、戦線の南下に伴い、置き去りにされた格好だ。
そのお陰でこれまでいわば「見過ごされてきた」訳だが、別の問題が起きたのだ。
ブリーフィングルームには駐留軍の面々が集まっていた。
それぞれが任務の進捗状況を報告し合う。
「既に自力で歩行可能な者は、ほぼ移送完了。残っている重傷者は、全部で20名ほどになります」
「わかりました。防御壁の方はどうですか?」
「現在、三交代制で昼夜問わず補強に当たっています。ですが何分、慣れない作業ですので……」
同盟陸軍の兵の表情は暗い。
先日までの物資不足は、ハンター達の協力のお陰で解消された。
だが彼らが戦った歪虚は、胴体を真っ二つにされても尚、暫く暴れ回っていた。
普通の歪虚なら、絶命すれば消滅する。雪の中横たわる白いワームの姿は、それが比較的新しい歪虚であることを示していた。
それ自体は不思議なことではない。高位歪虚が押し寄せてくるぐらいなのだから、マテリアル汚染はかなり進んでいるだろう。
だがこのキャンプに、その結果生まれた「なりたて歪虚」が襲来するかもしれないのだ。
「……どうせなりたて歪虚なら、鳥とか獣なら食糧になったのに……」
あながち冗談とも思えないメリンダの呟きを、他の将兵は聞かなかったふりをする。
「とにかく防御壁の補強を最優先に。負傷者は一番頑丈な建物に集めてください。最悪の場合は大型魔導トラックで脱出させますが、どうしても動かせない負傷者はここで守りきらねばなりませんから」
人員を再配置して工事を進め、重症の負傷兵を最も新しい頑丈な建物に移動させる。
そうしているうちに恐れていたことが起こった。
「しょ、哨戒が……歪虚を発見しました!!」
キャンプ全体に、冬の精霊の冷たい吐息が吹き抜けて行った。
リプレイ本文
●それぞれの光景
窓の外に見えるのは丸太の柵と、その上に広がる灰色の空。
柵を補強する工事の物音が乾いた空気の中で響いている。
ジャック・エルギン(ka1522)は寝返りを打とうとして、小さく舌打ちした。
「ったく、この大事な時に……」
彼は少し前に酷い怪我を負い、現在療養中なのである。
「災難だったな。ま、今はしっかり身体を休めることだ」
榊 兵庫(ka0010)の口調には同情が滲む。そうは言っても、当人の悔しさはどうしようもないだろう。
不意に、ジャックの目の前にいい匂いのする深皿がつきだされた。
「何を言った所できっちり飯食って安静にしてなきゃ治るもんも治らん。しっかり食え」
真面目な顔でそう言うのは、龍崎・カズマ(ka0178)である。
大鍋いっぱいのスープを厨房から運び込み、負傷兵たちに配っているのだ。
中には先日の巨大スノーワームの襲撃で負傷した者もいる。
「怪我したこと自体を気に病む必要はない。見つけたから対処でき、安全が確保されたのだからな」
凹んでいては怪我の治りも悪い。
「ま、なんかあったらあんたらが後は引き受けてくれるんだろ? 頼りにしてるぜ」
ジャックは他の負傷兵を励ますように、敢えて明るくそう言った。
深く打ち込まれた丸太の柵に横木を渡し、ワイヤーで固定し、一層の強化を図る。
央崎 枢(ka5153)は魔導アーマーに乗り込み、作業を手伝っていた。
「へえ、案外器用に動くもんだな」
金属製の無骨な機械は、クリムゾンウェストにありながら、どこか故郷のリアルブルーに繋がるようにも思える。
工兵に教わるうちに少しずつ要領も分かって来て、いつの間にか操作に夢中になっていた。
星野 ハナ(ka5852)は魔導トラックの運転席で、ほほ笑んだ。
「私暫くはトラックに乗せて貰いながら護衛しますからぁ、運転方法勉強しておいた方が良いと思うんですぅ」
「そうですね。運転手と息を合わせるためにも、覚えておいて損はないと思います」
助手席でメリンダががっちりシートベルトを嵌める。
「ありがとうございますぅ。メリンダさんに教えて貰えたら、メリンダさんと仲良くなれて良いかなってぇ」
「あら嬉しい。こういう職場ですし、星野さんみたいな可愛らしい方とお喋りできる機会も滅多にないんですよ」
のほほんとお喋りしている間、魔導トラックは雪塊を巻き上げ、タイヤを軋ませ、中々にアクロバティックな挙動を続けていた。
「あー、暫くあちらには近づかない方がいいよ」
アルト・ヴァレンティーニ(ka3109)が、雪玉を転がしてきた叢雲 伊織(ka5091)に声をかけた。
「えっ?」
伊織は顔を真っ赤にして、白い息を吐く。
「それ、どうするの?」
「雪だるまを作ります! いい感じの雪がいっぱいあるから!」
パッと顔を輝かせる伊織に、アルトは笑ってしまう。
「ああ、雪だるまね……壊されない場所に作るといいよ!」
「はい!」
そこでふと、伊織が首を傾げる。
「あっちは何をしてるんだろう……?」
ウィンス・デイランダール(ka0039)は、大きな木の下で雪に埋もれている若い兵士の腕をつかんでいた。
「おい。あんた、得意は体当たりなのか」
「ち、違いますよぉ……!」
幾ら一般人とはいえ、同盟軍の兵士だ。歪虚とガチで殴り合いは無理にしても、多少は鍛えておいた方がいい。
そんなウィンスの説得に応じた数人に、「軽く」訓練をつけているところなのだ。
「そうか。今から得意技を磨くのもいいだろう。よし、続きだ」
人の話聞いてねえ。
兵士がそう思った時だった。
緊急事態を知らせるサイレンの音が、キャンプに鳴り響いた。
●緊急出動
歪虚襲来の報に、キャンプは俄かに騒がしくなる。
「せっかくいいところだったのにぃ…雑魔ブッコロですぅ!」
ぷうと頬を膨らませて、ハナもトラックから飛び降りた。
メリンダもトランシーバーを掴んで降りて来る。
「何があったの?」
アルトの問いに、メリンダは簡単に現状を説明した。
「そうか……」
「……歪虚だとしたら、ここに近付けるわけにはいかないな。哨戒兵には負担を掛けるが、なるべくならばキャンプから離れたところで迎撃すべきだろう」
と、様子を見に出てきた兵庫。
まだ柵は万全ではない。歪虚の強さが分からない以上、なるべくキャンプには接近させたくない。
それはアルトも同じ考えだった。
「ボク達もなるべく早く合流しよう」
「俺も迎撃に当たらせて貰う」
ふたりは馬小屋へと駆け出す。そこにはカズマと枢が居た。
「半ば生き物っツーなら、想定してしかるべきことだったかも知んねぇな」
カズマが冗談めかして「仇討、ともいえる」と付け加えた。
歪虚にそれ程の知能はないだろう。だが、負のマテリアルの影響の大きさを思わずにはいられない。
それぞれの愛馬が雪を蹴散らしながらゲートへ向かう。
「見せ場は譲る。俺の分も頼むぜ?」
戦傷の身に鞭うち、魔導アーマーに乗ったジャックが笑って見せる。
足手まといの自分を情けないと思うが、今はやるべきことをやるしかない。
「連絡役は引き受けた。トランシーバーの回線を合わせておいてくれよ」
カズマがコートの裾を翻し、馬を止める。
「街道沿いに動く。哨戒兵にはそう伝えてくれ」
哨戒兵の報告が事実なら、歪虚は前回のタイプと似たものだろう。
雪に潜って移動するワームは、固まった雪をボロボロにしてしまう。新雪の多い場所や、川の近くは危険だ。
足場の確保には街道上が確実だろう。
アルトは駆け抜けざまに、試作型魔導銃「狂乱せしアルコル」を放り投げる。
「後で返してよね!」
「借りておく。気をつけてな」
仮に騎馬の4人が討ち漏らした敵がいれば、防壁で食い止めねばならない。
「メリンダねーさん、後はよろしく!」
枢が馬上から手を振ると、すぐに風のように駆け出して行った。
「おっとそうだ、メリンダ」
ジャックが魔導アーマーを止めて、顔を覗かせる。
「はい、何でしょう?」
「外から帰ってくる連中のために、口が焦げるぐらい熱いコーヒーでも入れといてやってくれや」
そう言うと、ジャックは柵の外へと回り込んで行った。
ハナと伊織は駆け出して行く一団を、溜息混じりに見送った。
「みんなが速いですぅ……軍馬とかトラックとかバイクとか、お金溜めて買わないとぉ……」
「でもその分、ボク達は後方から全体を見渡すことができますから。行きましょう」
「頑張りますぅ」
全力で走りだすふたりの後、悪鬼の形相で叫ぶ男。
「鍛ンン錬の邪魔をする奴はァァア…………何ォォォ処だァァァアアアアアアアア!!!」
一陣の風となり、ウィンスも走って行った。
残された兵士達は「軽い」訓練で済んでよかった、と内心ほっとしたものである。
●遭遇、そして迎撃
哨戒兵が確認した歪虚は3体。目算ではあるが、以前の物より少し小型のようだった。
「現在見えている景色を教えてくれ」
ジャックが確認する。タイミングが合えば、上手く挟撃することも可能だろう。
だが続くのは似たような冬の雑木林の光景。太陽もよく見えず、指示できるとすれば方角ぐらいだ。
哨戒兵の返答をメリンダと確認し、方角を連絡する。同様に、騎馬隊にも。
哨戒兵は街道に続く細い道を進んでいる。
「もうじき合流地点だが……哨戒兵がもつか?」
兵庫が気にするのも無理はない。幾ら鍛えた軍人とはいえ、慣れない雪中哨戒での歪虚との遭遇で、かなり疲労はたまっているだろう。
果たして、雪原に甲高い音が響き渡る。
「キキ、キキ……」
ほどなくして哨戒兵が馬を駆る姿が見えた。
カズマはメリンダに、彼らにはそのままキャンプに戻るよう指示してほしいと伝えた。
「警戒するにに越したことはないからな」
疲労の極みにある哨戒兵に、戦闘に加わらせるのは無理な話だろう。
合流地点ですれ違いざま、短い応酬。
「先程まで3体確認できていたのですが、2体しか見当たりません。ご注意ください!」
アルトの燃えるような赤髪が、ゆらゆらと長く伸びる。
「後は引き受ける。もし抜かれても必ず追いつめて倒す。キャンプでは逃がす準備よりも、立て篭もる準備をお願い」
哨戒兵達は頷くと、そのままキャンプへと戻って行った。
2体しか見当たらないとのことだったが、気がつけば雪原に歪虚の姿はない。
「隠れやがったな。だがこっちも慣れてるんでな」
枢がニヤリと笑うと、魔導大剣「ブルトガング」 を雪原に突き立てた。握りに力を籠めると、激しい物音が辺りに響く。
それに誘われるように、盛り上がる雪のふた筋が、枢を目がけて迫り来る。
「効くかどうか……試させてもらうぜっ!」
ワームの丸い頭が雪面を割って出てきた瞬間、ブルトガングを再び強く握る。
聴覚が鋭いなら、間近での大音響は応えるはずだ。
「よし、効いてるか?」
ブルトガングをヴァイパーソードに換装、すぐさま鞭のようにしならせて頭部を捉える。
ワームの首が光を放つ。だが、枢は力を緩めない。
「絶対に逃がさねえ!!」
兵庫が戦馬を進ませ、タイミングを合わせて騎乗の勢いを乗せた十文字槍を突き込む。
「貰ったァ!!」
兵庫が身体を焼かれながらも叫ぶ。街道に歪虚の頭を釘付けにせんとばかりに、十文字槍で貫いた。
別の1体が動いて行く先に、カズマが目を凝らす。
「早いな」
一回り小さい分、動きは俊敏なようだ。こちらは街道を踏み外す危険を考えると、下手に追いすぎるのは得策ではない。
「挟み討ちだ、アルト」
カズマが瞬脚で接近、斬龍刀「天墜」の黄金の輝きが雪原に閃く。
龍を落とすと言われる刃が繰り出され、地をうねる虫は尾を雪中にひっこめるより先に胴を裂かれた。
反対側からアルトが接近、唸る機械の刃を力を籠めて叩きこむ。
「キキィィイイイイイ」
逃げ切れないと判断したのか、ワームは雪から首をもたげた。
衝撃と閃光。
だがカズマは、傷つけた腹を目がけて尚も切りつける。
余程長い射程の武器でない限り、この電気ショックの範囲内なのは前回で分かっている。
そしてそのショックが、一撃で即死するようなものでないことも。
だから。
「確実に、早く、始末する」
アルトが舞うように、機械刀を繰り出す。できる限り、同じ場所を狙って。
さしもの丈夫なワームも、2対1での挟撃の前に動かなくなった。
「あと1体は……?」
辺りを見回すと、不自然な盛り上がりが雪面に長く残されていた。
●最終防衛ライン
1体が哨戒兵を追ってこちらに向かっている。
その連絡を受け、ジャックは魔導アーマーを進ませた。
「白ミミズは音に反応する。駆動音を立てりゃ、向こうから近付いてくるはずだ」
守りに徹していれば、いずれ仲間が戻ってきてくれる。
「こいつがあれば、負傷中の身でも役に立てそうだな」
魔導アーマーの腕で借りた試作型魔導銃を構えつつ、ジャックは荒い息を吐いた。
――いざとなれば体当たりででも止めて見せる。
だがその前に、魔導銃の音で哨戒兵から引きはがすつもりだ。長射程だが制御の難しい銃だ。遠い的に当てるのは至難の業だろう。
黒い銃身を構え、狙いを定める。
轟音と共に放たれた弾は、雪を跳ね上げて雪原に突き刺さった。
その間に、哨戒兵は上手く逃げおおせたようだ。
伊織は目を凝らし、舞い上がる雪の中、踊るように頭を振るワームを見つけた。
「ここからなら届くはず……!」
非常に長い射程の弓、「レッドコメット」を構え、意識を集中させる。的は遠い。それでもできる、自分を信じて――。
「あたれえ!!」
赤く尾を引く彗星のように、限界を超えて飛びゆく矢。
続けてもう一矢。
ワームは尚も迫るが、距離が近づいた分だけ狙いやすくもなる。
遂にうねる尾を射ぬかれ、たまらずワームは雪の中に潜り込んだ。
「そうはさせませんよぉ……風雷陣!」
敵が近付いた分だけ、こちらも近付く。ハナは革張りの書物から符を引き出し、激しい稲妻を呼んだ。
だが歪虚はひるむことなく、尚も迫り来る。
「効いてないんですかぁ? じゃあこっちをお見舞いするですぅ」
以前に遭遇した歪虚には、火炎符がかなり効いた。近付きすぎるのは危険だが、なにがなんでもここを抜かせるわけにはいかないのだ。
「絶対抜かせませんよぅ!」
ハナの火炎符の猛攻に、ワームは身悶えする。
そのとき、雪を蹴散らし、ウィンスが襲いかかった。
「このクソミミズ野郎ォォオオオオオオオオオオオ!!!」
ミラージュグレイブによる刺突一閃、ワームは固い雪に縫い止められた。
だが頭を貫かれつつも、尾を振り回してウィンスを打ち据える。
「……俺がこの世で最も嫌いなモノがふたつある。ひとつは鍛錬の邪魔をする奴」
至近距離の電撃の光に煽られ、ウィンスの表情が凄みを増した。
「そしてもうひとつが――鍛錬の邪魔をする奴だ」
(ひとつだね……)
伊織はそう思ったが、体重をかけて尚も強く歪虚を押さえこむウィンスに加勢するべく走る。
「すぐ尻尾を焼いちゃいますよぉ」
ハナと伊織が電撃の範囲外から狙い撃ち、ついにワームは討ち取られたのだった。
●戦いすんで
負傷しながらも自力で戻って来たハンター達に、メリンダが胸をなでおろす。
「お疲れ様でした、お陰さまで負傷兵を動かさずにすみました。本当に有難うございます」
ジャックの頼んだ通り、火傷しそうに熱いコーヒーが配られる。
少しの休憩と負傷者の傷の手当てが済むと、伊織がメリンダの袖を引いた。
「あの、もし何かできることがあったら……帰るまでの間だけど、お手伝いします」
真っ直ぐな、懐かしい故郷の空のような青い瞳。メリンダは顔をほころばせた。
「有難うございます。では、ご無理のない範囲でお願いできますか」
「これは依頼とは無関係、ってことで」
枢が魔導アーマーに乗り込む。
「なんていうか。ここで一緒になった連中は、所属がなんだろうとひとりひとりが大切な戦友。そうだろ?」
そう言って、枢は軽く指先で頬を掻くのだった。
* * *
後日。
同盟軍の大部隊が駐留する基地で、ウィンスが高級士官を前に意見を述べていた。
「今回は俺達がいたから良かったが」
胸に宿すは魂の反逆。偉そうなおっさんなど、ウィンスにとっては何程でもない。
――隣に立つメリンダの心中は穏やかではなかったが。
「俺達は依頼がなきゃ出らんねー。必要なときにいるとも限らないのが現状だ。だから、せめてユニットの数を揃える事。それと、ユニットの操作に特化した部隊の設立を急ぐ事。これらが急務だ」
ユニットがあり、操縦に慣れていれば、一般兵でも戦える。歪虚との闘いが激しくなる中、現場の意見としては妥当だろう。
「――とドナーティも言ってる」
「ハァ!?」
この会見の効果の程はともかく、今後は同盟軍の中でも魔導ユニットの活用促進が検討されることとなる。
<了>
窓の外に見えるのは丸太の柵と、その上に広がる灰色の空。
柵を補強する工事の物音が乾いた空気の中で響いている。
ジャック・エルギン(ka1522)は寝返りを打とうとして、小さく舌打ちした。
「ったく、この大事な時に……」
彼は少し前に酷い怪我を負い、現在療養中なのである。
「災難だったな。ま、今はしっかり身体を休めることだ」
榊 兵庫(ka0010)の口調には同情が滲む。そうは言っても、当人の悔しさはどうしようもないだろう。
不意に、ジャックの目の前にいい匂いのする深皿がつきだされた。
「何を言った所できっちり飯食って安静にしてなきゃ治るもんも治らん。しっかり食え」
真面目な顔でそう言うのは、龍崎・カズマ(ka0178)である。
大鍋いっぱいのスープを厨房から運び込み、負傷兵たちに配っているのだ。
中には先日の巨大スノーワームの襲撃で負傷した者もいる。
「怪我したこと自体を気に病む必要はない。見つけたから対処でき、安全が確保されたのだからな」
凹んでいては怪我の治りも悪い。
「ま、なんかあったらあんたらが後は引き受けてくれるんだろ? 頼りにしてるぜ」
ジャックは他の負傷兵を励ますように、敢えて明るくそう言った。
深く打ち込まれた丸太の柵に横木を渡し、ワイヤーで固定し、一層の強化を図る。
央崎 枢(ka5153)は魔導アーマーに乗り込み、作業を手伝っていた。
「へえ、案外器用に動くもんだな」
金属製の無骨な機械は、クリムゾンウェストにありながら、どこか故郷のリアルブルーに繋がるようにも思える。
工兵に教わるうちに少しずつ要領も分かって来て、いつの間にか操作に夢中になっていた。
星野 ハナ(ka5852)は魔導トラックの運転席で、ほほ笑んだ。
「私暫くはトラックに乗せて貰いながら護衛しますからぁ、運転方法勉強しておいた方が良いと思うんですぅ」
「そうですね。運転手と息を合わせるためにも、覚えておいて損はないと思います」
助手席でメリンダががっちりシートベルトを嵌める。
「ありがとうございますぅ。メリンダさんに教えて貰えたら、メリンダさんと仲良くなれて良いかなってぇ」
「あら嬉しい。こういう職場ですし、星野さんみたいな可愛らしい方とお喋りできる機会も滅多にないんですよ」
のほほんとお喋りしている間、魔導トラックは雪塊を巻き上げ、タイヤを軋ませ、中々にアクロバティックな挙動を続けていた。
「あー、暫くあちらには近づかない方がいいよ」
アルト・ヴァレンティーニ(ka3109)が、雪玉を転がしてきた叢雲 伊織(ka5091)に声をかけた。
「えっ?」
伊織は顔を真っ赤にして、白い息を吐く。
「それ、どうするの?」
「雪だるまを作ります! いい感じの雪がいっぱいあるから!」
パッと顔を輝かせる伊織に、アルトは笑ってしまう。
「ああ、雪だるまね……壊されない場所に作るといいよ!」
「はい!」
そこでふと、伊織が首を傾げる。
「あっちは何をしてるんだろう……?」
ウィンス・デイランダール(ka0039)は、大きな木の下で雪に埋もれている若い兵士の腕をつかんでいた。
「おい。あんた、得意は体当たりなのか」
「ち、違いますよぉ……!」
幾ら一般人とはいえ、同盟軍の兵士だ。歪虚とガチで殴り合いは無理にしても、多少は鍛えておいた方がいい。
そんなウィンスの説得に応じた数人に、「軽く」訓練をつけているところなのだ。
「そうか。今から得意技を磨くのもいいだろう。よし、続きだ」
人の話聞いてねえ。
兵士がそう思った時だった。
緊急事態を知らせるサイレンの音が、キャンプに鳴り響いた。
●緊急出動
歪虚襲来の報に、キャンプは俄かに騒がしくなる。
「せっかくいいところだったのにぃ…雑魔ブッコロですぅ!」
ぷうと頬を膨らませて、ハナもトラックから飛び降りた。
メリンダもトランシーバーを掴んで降りて来る。
「何があったの?」
アルトの問いに、メリンダは簡単に現状を説明した。
「そうか……」
「……歪虚だとしたら、ここに近付けるわけにはいかないな。哨戒兵には負担を掛けるが、なるべくならばキャンプから離れたところで迎撃すべきだろう」
と、様子を見に出てきた兵庫。
まだ柵は万全ではない。歪虚の強さが分からない以上、なるべくキャンプには接近させたくない。
それはアルトも同じ考えだった。
「ボク達もなるべく早く合流しよう」
「俺も迎撃に当たらせて貰う」
ふたりは馬小屋へと駆け出す。そこにはカズマと枢が居た。
「半ば生き物っツーなら、想定してしかるべきことだったかも知んねぇな」
カズマが冗談めかして「仇討、ともいえる」と付け加えた。
歪虚にそれ程の知能はないだろう。だが、負のマテリアルの影響の大きさを思わずにはいられない。
それぞれの愛馬が雪を蹴散らしながらゲートへ向かう。
「見せ場は譲る。俺の分も頼むぜ?」
戦傷の身に鞭うち、魔導アーマーに乗ったジャックが笑って見せる。
足手まといの自分を情けないと思うが、今はやるべきことをやるしかない。
「連絡役は引き受けた。トランシーバーの回線を合わせておいてくれよ」
カズマがコートの裾を翻し、馬を止める。
「街道沿いに動く。哨戒兵にはそう伝えてくれ」
哨戒兵の報告が事実なら、歪虚は前回のタイプと似たものだろう。
雪に潜って移動するワームは、固まった雪をボロボロにしてしまう。新雪の多い場所や、川の近くは危険だ。
足場の確保には街道上が確実だろう。
アルトは駆け抜けざまに、試作型魔導銃「狂乱せしアルコル」を放り投げる。
「後で返してよね!」
「借りておく。気をつけてな」
仮に騎馬の4人が討ち漏らした敵がいれば、防壁で食い止めねばならない。
「メリンダねーさん、後はよろしく!」
枢が馬上から手を振ると、すぐに風のように駆け出して行った。
「おっとそうだ、メリンダ」
ジャックが魔導アーマーを止めて、顔を覗かせる。
「はい、何でしょう?」
「外から帰ってくる連中のために、口が焦げるぐらい熱いコーヒーでも入れといてやってくれや」
そう言うと、ジャックは柵の外へと回り込んで行った。
ハナと伊織は駆け出して行く一団を、溜息混じりに見送った。
「みんなが速いですぅ……軍馬とかトラックとかバイクとか、お金溜めて買わないとぉ……」
「でもその分、ボク達は後方から全体を見渡すことができますから。行きましょう」
「頑張りますぅ」
全力で走りだすふたりの後、悪鬼の形相で叫ぶ男。
「鍛ンン錬の邪魔をする奴はァァア…………何ォォォ処だァァァアアアアアアアア!!!」
一陣の風となり、ウィンスも走って行った。
残された兵士達は「軽い」訓練で済んでよかった、と内心ほっとしたものである。
●遭遇、そして迎撃
哨戒兵が確認した歪虚は3体。目算ではあるが、以前の物より少し小型のようだった。
「現在見えている景色を教えてくれ」
ジャックが確認する。タイミングが合えば、上手く挟撃することも可能だろう。
だが続くのは似たような冬の雑木林の光景。太陽もよく見えず、指示できるとすれば方角ぐらいだ。
哨戒兵の返答をメリンダと確認し、方角を連絡する。同様に、騎馬隊にも。
哨戒兵は街道に続く細い道を進んでいる。
「もうじき合流地点だが……哨戒兵がもつか?」
兵庫が気にするのも無理はない。幾ら鍛えた軍人とはいえ、慣れない雪中哨戒での歪虚との遭遇で、かなり疲労はたまっているだろう。
果たして、雪原に甲高い音が響き渡る。
「キキ、キキ……」
ほどなくして哨戒兵が馬を駆る姿が見えた。
カズマはメリンダに、彼らにはそのままキャンプに戻るよう指示してほしいと伝えた。
「警戒するにに越したことはないからな」
疲労の極みにある哨戒兵に、戦闘に加わらせるのは無理な話だろう。
合流地点ですれ違いざま、短い応酬。
「先程まで3体確認できていたのですが、2体しか見当たりません。ご注意ください!」
アルトの燃えるような赤髪が、ゆらゆらと長く伸びる。
「後は引き受ける。もし抜かれても必ず追いつめて倒す。キャンプでは逃がす準備よりも、立て篭もる準備をお願い」
哨戒兵達は頷くと、そのままキャンプへと戻って行った。
2体しか見当たらないとのことだったが、気がつけば雪原に歪虚の姿はない。
「隠れやがったな。だがこっちも慣れてるんでな」
枢がニヤリと笑うと、魔導大剣「ブルトガング」 を雪原に突き立てた。握りに力を籠めると、激しい物音が辺りに響く。
それに誘われるように、盛り上がる雪のふた筋が、枢を目がけて迫り来る。
「効くかどうか……試させてもらうぜっ!」
ワームの丸い頭が雪面を割って出てきた瞬間、ブルトガングを再び強く握る。
聴覚が鋭いなら、間近での大音響は応えるはずだ。
「よし、効いてるか?」
ブルトガングをヴァイパーソードに換装、すぐさま鞭のようにしならせて頭部を捉える。
ワームの首が光を放つ。だが、枢は力を緩めない。
「絶対に逃がさねえ!!」
兵庫が戦馬を進ませ、タイミングを合わせて騎乗の勢いを乗せた十文字槍を突き込む。
「貰ったァ!!」
兵庫が身体を焼かれながらも叫ぶ。街道に歪虚の頭を釘付けにせんとばかりに、十文字槍で貫いた。
別の1体が動いて行く先に、カズマが目を凝らす。
「早いな」
一回り小さい分、動きは俊敏なようだ。こちらは街道を踏み外す危険を考えると、下手に追いすぎるのは得策ではない。
「挟み討ちだ、アルト」
カズマが瞬脚で接近、斬龍刀「天墜」の黄金の輝きが雪原に閃く。
龍を落とすと言われる刃が繰り出され、地をうねる虫は尾を雪中にひっこめるより先に胴を裂かれた。
反対側からアルトが接近、唸る機械の刃を力を籠めて叩きこむ。
「キキィィイイイイイ」
逃げ切れないと判断したのか、ワームは雪から首をもたげた。
衝撃と閃光。
だがカズマは、傷つけた腹を目がけて尚も切りつける。
余程長い射程の武器でない限り、この電気ショックの範囲内なのは前回で分かっている。
そしてそのショックが、一撃で即死するようなものでないことも。
だから。
「確実に、早く、始末する」
アルトが舞うように、機械刀を繰り出す。できる限り、同じ場所を狙って。
さしもの丈夫なワームも、2対1での挟撃の前に動かなくなった。
「あと1体は……?」
辺りを見回すと、不自然な盛り上がりが雪面に長く残されていた。
●最終防衛ライン
1体が哨戒兵を追ってこちらに向かっている。
その連絡を受け、ジャックは魔導アーマーを進ませた。
「白ミミズは音に反応する。駆動音を立てりゃ、向こうから近付いてくるはずだ」
守りに徹していれば、いずれ仲間が戻ってきてくれる。
「こいつがあれば、負傷中の身でも役に立てそうだな」
魔導アーマーの腕で借りた試作型魔導銃を構えつつ、ジャックは荒い息を吐いた。
――いざとなれば体当たりででも止めて見せる。
だがその前に、魔導銃の音で哨戒兵から引きはがすつもりだ。長射程だが制御の難しい銃だ。遠い的に当てるのは至難の業だろう。
黒い銃身を構え、狙いを定める。
轟音と共に放たれた弾は、雪を跳ね上げて雪原に突き刺さった。
その間に、哨戒兵は上手く逃げおおせたようだ。
伊織は目を凝らし、舞い上がる雪の中、踊るように頭を振るワームを見つけた。
「ここからなら届くはず……!」
非常に長い射程の弓、「レッドコメット」を構え、意識を集中させる。的は遠い。それでもできる、自分を信じて――。
「あたれえ!!」
赤く尾を引く彗星のように、限界を超えて飛びゆく矢。
続けてもう一矢。
ワームは尚も迫るが、距離が近づいた分だけ狙いやすくもなる。
遂にうねる尾を射ぬかれ、たまらずワームは雪の中に潜り込んだ。
「そうはさせませんよぉ……風雷陣!」
敵が近付いた分だけ、こちらも近付く。ハナは革張りの書物から符を引き出し、激しい稲妻を呼んだ。
だが歪虚はひるむことなく、尚も迫り来る。
「効いてないんですかぁ? じゃあこっちをお見舞いするですぅ」
以前に遭遇した歪虚には、火炎符がかなり効いた。近付きすぎるのは危険だが、なにがなんでもここを抜かせるわけにはいかないのだ。
「絶対抜かせませんよぅ!」
ハナの火炎符の猛攻に、ワームは身悶えする。
そのとき、雪を蹴散らし、ウィンスが襲いかかった。
「このクソミミズ野郎ォォオオオオオオオオオオオ!!!」
ミラージュグレイブによる刺突一閃、ワームは固い雪に縫い止められた。
だが頭を貫かれつつも、尾を振り回してウィンスを打ち据える。
「……俺がこの世で最も嫌いなモノがふたつある。ひとつは鍛錬の邪魔をする奴」
至近距離の電撃の光に煽られ、ウィンスの表情が凄みを増した。
「そしてもうひとつが――鍛錬の邪魔をする奴だ」
(ひとつだね……)
伊織はそう思ったが、体重をかけて尚も強く歪虚を押さえこむウィンスに加勢するべく走る。
「すぐ尻尾を焼いちゃいますよぉ」
ハナと伊織が電撃の範囲外から狙い撃ち、ついにワームは討ち取られたのだった。
●戦いすんで
負傷しながらも自力で戻って来たハンター達に、メリンダが胸をなでおろす。
「お疲れ様でした、お陰さまで負傷兵を動かさずにすみました。本当に有難うございます」
ジャックの頼んだ通り、火傷しそうに熱いコーヒーが配られる。
少しの休憩と負傷者の傷の手当てが済むと、伊織がメリンダの袖を引いた。
「あの、もし何かできることがあったら……帰るまでの間だけど、お手伝いします」
真っ直ぐな、懐かしい故郷の空のような青い瞳。メリンダは顔をほころばせた。
「有難うございます。では、ご無理のない範囲でお願いできますか」
「これは依頼とは無関係、ってことで」
枢が魔導アーマーに乗り込む。
「なんていうか。ここで一緒になった連中は、所属がなんだろうとひとりひとりが大切な戦友。そうだろ?」
そう言って、枢は軽く指先で頬を掻くのだった。
* * *
後日。
同盟軍の大部隊が駐留する基地で、ウィンスが高級士官を前に意見を述べていた。
「今回は俺達がいたから良かったが」
胸に宿すは魂の反逆。偉そうなおっさんなど、ウィンスにとっては何程でもない。
――隣に立つメリンダの心中は穏やかではなかったが。
「俺達は依頼がなきゃ出らんねー。必要なときにいるとも限らないのが現状だ。だから、せめてユニットの数を揃える事。それと、ユニットの操作に特化した部隊の設立を急ぐ事。これらが急務だ」
ユニットがあり、操縦に慣れていれば、一般兵でも戦える。歪虚との闘いが激しくなる中、現場の意見としては妥当だろう。
「――とドナーティも言ってる」
「ハァ!?」
この会見の効果の程はともかく、今後は同盟軍の中でも魔導ユニットの活用促進が検討されることとなる。
<了>
依頼結果
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依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2016/01/01 23:28:44 |
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相談卓 アルト・ヴァレンティーニ(ka3109) 人間(クリムゾンウェスト)|21才|女性|疾影士(ストライダー) |
最終発言 2016/01/01 23:57:48 |
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質問卓:教えてメリンダさん アルト・ヴァレンティーニ(ka3109) 人間(クリムゾンウェスト)|21才|女性|疾影士(ストライダー) |
最終発言 2015/12/31 22:54:56 |