• 深棲

【深棲】墓所からの呼び声

マスター:四方鴉

シナリオ形態
ショート
難易度
やや難しい
オプション
参加費
1,000
参加制限
-
参加人数
4~8人
サポート
0~0人
マテリアルリンク
報酬
普通
相談期間
4日
締切
2014/08/12 19:00
完成日
2014/09/09 11:16

みんなの思い出

思い出設定されたOMC商品がありません。

オープニング

●死者の安らぎ妨げる者
「ちょっとまて、それは本当か!? 何のための墓守だ!」
「どうしようもないから報告に来たんでしょうが! 自分で何とかできるなら態々ここまで出向くわけが無い!」
 とある町の一軒家、2人の男性が凄まじい剣幕で言い争っていた。
 片方はこの町の、そして周囲の村や町が共同で使用している墓地の責任者であり、もう片方はその墓地の墓守である。
 そして、そんな2人が言い争うという事はよろしくない事が墓所に起こったという事であろう。
「だから! 何度もいってますけど手に負えない歪虚が出てきてどんどん墓からスケルトンが沸いて来てるんですってば!
 洞窟の中に入ったから、無理矢理岩を動かして封印しましたけど中の遺体がスケルトンになるのは確実ですし破られるのは時間の問題、だから急いで報告に来たって言ってるでしょ!」
「そうならない為にお前が居たんだろうが、えぇ!?」
 双方譲らず、罵りあう。
 責任者にとっては今回の事態は由々しき事態。利用者にどうやってこの事を説明し、納得してもらうかで頭が一杯であり、墓守は墓守で現在墓所を制圧している歪虚に対処しなければ仕事にならず。
 立場の違い、故に感情的になり双方、歪虚が脅威という事が分かっていながら感情的に罵り合ってしまったのだ。
「はぁ……こうなった以上、一人じゃどうしようもできませんよ。歪虚に対抗できる人員を回してください」
「お前はその場の対応さえすればいいから、気が楽だな! ワシの苦労も知らずにのうのうと増員だけ言えばいい」
「ええ、そういう事です。申し訳ないとは思ってますが、こっちもやれるだけはやってるんですよ」
 ため息を漏らしつつ、墓守が責任者へ増員を依頼。
 苦虫を噛み潰したような顔をしつつも、このまま放置は出来ないと責任者はハンター達を招集、墓所に突如出現した正体不明の歪虚と大量発生したスケルトンの討伐が始まろうとしていた。


●カタコンベに潜む者
「はーい、今回も歪虚、多分ワァーシンを相手にした依頼ですよー。群れる相手を退治したい人、挙手ッ!」
 デスクをバンバン叩きつつ、受付嬢が今回の依頼内容について説明を開始する。
 今回の目的は、洞窟を利用して作られた墓所、そしてその周囲に広がる墓地に出現した歪虚の撃破と歪虚出現によって発生してしまった、多量のスケルトンの討伐となっている。
 最優先目標は、空飛ぶ昆虫の歪虚。
 仮にスケルトンを全滅させたとしても歪虚が生存すれば、別の墓所へ赴きマテリアル異常が発生、再度の討伐が必要になるのは必至。
 ただ早急な撃破が出来るかどうかは不透明でありスケルトンの駆逐、標的の発見、攻撃タイミングの選定など工夫を凝らさねば延々と消耗戦を強いられる可能性は高い。
「とりあえず、最初は洞窟周りのお墓から出てきたスケルトンが相手ですね。
 洞窟は岩の扉で封印されてますけど中から開けようとしてるみたいですし、何時まで閉まってるか分かりません。
 突然出てきて横合いから攻撃されるのを防ぐなら、こっちから封印を解いて洞窟に乗り込んじゃうのも作戦ですけど、洞窟は3人並んで進むのがやっと、武器を振り回すなら2人って感じの狭さです。
 一番奥は結構広いホールみたいになってますけど、敵が居る事を考えたら4人がやっと、通路の途中、横穴にも埋葬してるみたいですから、不意打ちされる可能性もありますね」
 障害物は墓石程度、見通しの良い外で待ち受けるか、洞窟内部に乗り込み戦うか。
 相手が洞窟から出てくる事はほぼ確定する中、どういった作戦で当たるかが今回の鍵となりそうだ。
「地形はこんな感じですね。あ、今回の歪虚ですけど、墓守さん曰く何かスケルトンが寄り集まったやつも居たって話ですよ。
 やー、沢山居るのにデカイのもいて、ワァーシンも倒さなきゃいけないなんて面倒ですねー、厄介ですねー。
 でも、皆さんならできるって信じてます! それじゃ、頑張っていってらっしゃい♪」
 敵と戦った墓守、その情報もしっかり伝え受付嬢は説明を終了。
 いつもの妄言が無かった、だと……と数名のハンターが驚愕した気がするがそんな光景を放置、多量のスケルトンとそれらの中に存在する歪虚の討伐へ、彼女はハンター達を送り出すのであった。

リプレイ本文

●蠢く死者の合間を抜けて
 墓石が倒れ、地面に掘り起こされたような痕跡が残る墓地。
 それは、地中より眠りを妨げられた存在、スケルトンが姿を現した事に他ならず、墓所を彷徨う数多の影がその事実を物語る。
「まずは、スケルトンの群れを突っ切らねばな。囮は任せてもらおう」
 全身にマテリアルを活性化、己が移動力を高めたクリュ・コークス(ka0535)が仲間へと声をかけ、スケルトンの群れへと駆けて行く。
 突然の乱入者、それを確認したスケルトンはクリュを捉えようと動き出すのを確認し、残る面々は洞窟目掛け動き出す。
「今のうちに。墓守さん、よろしくお願いいたします」
「わかりました、少し時間をいただきますよ」
「迂回は難しいか。強行突破だな」
 スケルトンの興味が逸れたタイミング、それを逃さず洞窟へと駆けるハンターの中でマリエル(ka0116)が墓守に早期の洞窟解放を依頼、応じる墓守ではあるが暫しの時間は必要。
 迂回路を使っての接近を考えていたアーサー・ホーガン(ka0471)も強行突撃止むなしと判断し、手近なスケルトンを切り飛ばす事で突破路を作り出していく。
「俺も気を引こう、手早く解放してくれ」
「と、あれがスカルレギオンですね。突破は任せます」
 洞窟を目掛け駆けるハンター、それとは離れ気を引く為に動くのは弥勒 明影(ka0189)とシヴェルク(ka1571)の2人。
 明影がスケルトンとの距離を詰め抜刀一閃、切り離された腕が飛び、別のスケルトンにはシヴェルクが魔導銃を発砲。
 トリガーを引く瞬間、ふと知り合いの柊 恭也(ka0711) の顔が浮かんだが気にせず発砲、想定よりも威力を増した銃弾はスケルトンの頭部を粉砕、一発で行動不能へと追い込んでいた。
「開いたようですね、これで中に入れます」
「クリュさーん、戻ってきてねーっ!」
 ようやく開いた洞窟の封印、それを確認したキヅカ・リク(ka0038)が内部を松明で照らす間にノアール=プレアール(ka1623)が声をあげ、敵の目を引くクリュを呼び戻していた。
「先に入るわ、援護よろしくね」
 同時に動いた橘 遥(ka1390)、照らされた内部にスケルトンの姿は無く、彼女は岩の隙間からその身を素早く潜り込ませ入り口周辺の確保を行う。
 外周部分の敵撃破、それは後回し。
 挟撃される形となるが洞窟という閉所を利用、一度に相手取る数を絞り込めばそこまで消耗する事は無い。
 無秩序に進軍するスケルトン、その合間を掻い潜りクリュが洞窟へ到着。銃器による援護を行っていた面々も洞窟へ侵入を完了し、戦いの舞台は洞窟へと移行していた。

●暗闇に潜む影
「モスキートは居ないわ。スケルトンはいるけどね」
「こちらの横穴は大丈夫だな。遙の方に一体だ」
 洞窟を先行、横穴からの不意打ちを警戒していた遙とクリュが敵を発見、速度を活かし遙が横穴の前に立ち一撃を加える。
 肋骨を複数砕かれつつもスケルトンは反撃の為に前進、組み付きそのまま格闘攻撃を仕掛けるが銃声がその攻撃を阻止していた。
「居るのが分かれば、対応は簡単だ。奥からもきている、こいつは早く始末しよう」
 シリンダーをスイングアウト、銃口を上に向け空薬莢を落としつつリクが呟き銃弾を込めていく。
 銃弾を頭部に受け、よろめくスケルトンだが攻撃は終わりではない。
 続けざまにノアールも手にした魔導銃を発砲すればその銃弾は腰椎を貫通、上半身と下半身に分離した所にアーサーが踏み込み、首筋への刺突を一撃。
 頭部、腰部で3分割されたスケルトンは倒れ、物言わぬ骨格へとその姿を変貌させていた。
「こんなもんか。もうすぐホールだが、やっぱそこにいるのかね」
「多分そうね。けど、その前に団体さんよ」
 ナイフを構えなおしたアーサーにノアールが声をかけ、両者は通路の奥を見る。
 闇の中、ほのかな灯りを受けながら浮かび上がる多量の影、それはハンター達生者を殺し同類へと引き込まんとするスケルトンの軍勢だ。
「支援はお任せ下さい。まずはここを乗り切りましょう」
 掲げた杖から光を放ち、マリエルが最前線たるクリュの護りを高めていく。
 もとより回避の高いクリュ、さらには防御まで高まれば狭路での損耗はほぼ皆無となり、同じく回避に秀でた遙も次手に援護が約束された状況。
 近接攻撃しか出来ないスケルトンでは有効打を両者に与える事は不可能であり、後方に位置した面々が銃撃を重ねその数を減らしていく。
「む……羽音がしたぞ、モスキートが近い」
「けど見えないわね。多分ホールよ、面倒だわ」
 組み付こうと伸ばされた骨の腕、それをジャマダハルから伸びた剣でクリュが払い除け、遙が直後に短鞭であるフラジェルムにて追い討ちを。
 頭部を打ちすえ、顎を落としたスケルトンには目もくれず二人はその耳に届いた不愉快な羽音、ジャイアントモスキートの接近に備えていた。
「ホールまで横穴は無いそうです。入り口の2人が押さえている間に一気に攻めましょう」
 墓守の青年から洞窟の構造を確認、冷静に戦況を分析したリクが発砲しつつ報告を。
 シヴェルクと明影、2人を洞窟入り口に残し時間を稼ぐ作戦上、あまり時間はかけられないと声をあげ、それに応じ一同は攻勢を強めスケルトンをなぎ倒す。
 鳴り響く銃声、得物を振るう風音に比例し地面に転がる人骨は増加し、多少の被弾を受けつつも強引に進路を確保。
 前衛であるクリュ、遙がホールに飛び込み、一拍遅れてアーサー、リク、墓守が続き入り口にノアール、マリエルが位置し援護の準備を完了する。
 そんなハンター達を嘲笑うよう、羽音の主たるフライングモスキートは縦横無尽にホールを飛翔、数多のスケルトンの合間を縫い攻撃の機会を伺っていた。


 同刻、洞窟入り口にて。
「岩が動いていますね。弥勒さん、抑えられますか?」
「なんとかしたいが……このっ、鬱陶しい」
 1人分程度の隙間、そこから全員が突入し外部からの侵入を制限してはいたが時間経過で他のスケルトンが岩を動かし、隙間を広げようと試みる。
 シヴェルクが小型拳銃を発砲、被弾と同時によろけたスケルトンに肉薄した明影が袈裟懸けに太刀で斬りつけ、眼前の敵を排除する。
 だが、少しずつ確実に、敵の侵入を制限していた岩は動き入り口は広がっていく。
「最悪、外で戦って気を引く必要もあるかな」
「そうならないように、したいですけどね」
 声を掛け合い、開きつつある岩を凝視。
 隙間からは次なるスケルトンが身体をねじ込ませ、直後に1本、大腿骨が誰を狙ったわけでもなく凄まじい勢いで飛来。
 それは、外部墓地を漂う巨大な骨の塊、スカルレギオンの放った一撃に他ならない。
「出てもあれ、中にいてもいずれは開く。少々手詰まりだな」
「まあ、やれるだけやりましょう。その為に僕たちがいるんですから」
 肩をすくめあい、2人は共に銃を構え次なる侵入者に備えていく。
 戦いは、持久戦の様相を呈しつつあった。

●消える羽音はホールにて
 ハンターの到来を待ちわびたように飛び回るフライングモスキート。
 不愉快な羽音を響かせ、両手から伸びたザリガニの鋏を振り上げハンターに突撃するが、飛び出したアーサーがその攻撃を盾にてガード。
「押さえ込んだぜ、その羽叩き切ってやる」
 衝撃を押し殺しそのまま前進、相手を飛び回らせぬよう動きを封じつつナイフの突きを繰り出すもモスキートは寸前で回避、しかし大きな隙を晒していた。
「隙だらけ、一気に畳み掛けるわー」
 構えた武器はアルケミストタクト、流し込んだマテリアルをエネルギーに変換しつつノアールが声を上げれば、直後に放たれる一筋の光。
 攻撃を避けた為に移動方向が制限、予想通りの位置へ逃げたモスキートに吸い込まれるよう光が命中、その身体を焦がしていく。
「羽根をやれればいいが……流石に狙い難いか」
 無茶苦茶に飛び回るモスキート、その動きを止めようと狙いをつけリクが発砲。
 マズルフラッシュがホールに光れば、モスキートの鋏には黒き弾痕が刻み込まれる。
「小さくブンブン飛び回る蚊も鬱陶しいが、大きくなられても困るな。奥のスケルトンは任せてもらおう」
「それじゃ私は追い討ちね。こっちにこないように頼んだわ」
 次なる行動、同時に動いたクリュと遙。
 他のメンバーの動きを阻害せぬよう、回りこむよう速度を活かしてホールを駆け抜け、まずはクリュが立ち塞がるスケルトンの脇を駆け抜けそのまま一閃。
 握り手から伸びた刃はスケルトンの首を切り飛ばし、地面に髑髏が落ちると同時に主を失った身体も力なく倒れ伏す。
 機動力を活かして駆けるクリュ、その動きに対応しきれず幾体ものスケルトンが乱雑に動き、攻撃の機会が生じるも遙はスケルトンを狙わず合間を駆け抜けモスキートに一気に接近。
 対応の難しい後方へと回りこみ、回避のタイミングを逸したモスキートの背部に強烈な打撃を叩き込んでいた。
 だが、小型とは言え流石に歪虚か、一度のラッシュで倒せるほど脆弱ではない。
 宙に円を書くよう大きく飛翔、たった今攻撃を仕掛けた遙の肩口へと飛び掛り、巨大な針を突き立て血液を吸い上げる。
「この、鬱陶しい!」
 痛みに顔を顰めつつ、得物を振るい遙がモスキートを振りほどく。
 衣服に空いた針の穴、そこから滲む赤い血液がそれなり以上のダメージを与えた事を物語るが、その傷を癒す光が後方から放たれていた。
「傷の回復は、私にお任せ下さい。皆さん、存分に攻撃を」
 翳したロッド、そこから溢れるマテリアルを癒しの力に変換するマリエル。
 スケルトンの物量が厄介ではあるも、攻撃の要たるモスキートの攻撃に対し即座に彼女が回復すれば消耗しつつもハンター側が優位に立てるこの戦況。
 無理せず時間をかければ勝利は確実、しかし入り口で抑える面々を考えれば持久戦は選択肢に入らず、ハンター達は速度を重視し攻撃偏重で仕掛けていく。
「飛び回って面倒だな、羽根を落せればいいんだが」
「まあ、当ててればなんとかなるでしょー」
 組み付き、冷たく硬い骨による打撃を繰り出すスケルトン、その攻撃を振りほどきつつリクとノアールが武器を構え、スケルトンではなくモスキートを狙い強引に攻撃を。
 銃弾、そして輝く光線が飛び回るモスキートの身体に突き刺さり、鋏と外骨格の破片を飛び散らせていく。
「今度は外さないぜ、飛び回れないようにしてやるさ」
「援護するわ、また吸われたくはないからね」
 左右に高速でぶれ、体勢を整えるモスキートへの追い討ちを狙うのはアーサー、遙の2人である。
 背面から側面へ移動、振り下ろした遙の短鞭を避けたモスキートであったが、直後に顔面に突き出されたアーサーの盾を避ける事は出来ず体格差に負けそのまま後退。
 視界を奪われたまま、羽根を狙い突き出されたナイフは羽根の付け根に突き刺さり、一枚をもぎ取る事でその飛行能力を奪い取っていた。
 こうなれば、単体能力で劣るスケルトンが暴れようとも戦況は覆らず。
 強靭な鋏、見た目以上の膂力で飛び跳ね攻撃を仕掛けるモスキートであったが機動力を減じた以上その脅威度は大幅に低下。
 スケルトンの攻撃を無視したハンターの銃撃、打撃、斬撃のオンパレードは、見た目以上に存在したはずの耐久力を一気に奪い取り、モスキートはばらばらに砕け散っていた。
「ふむ、あちらが倒れたおかげで楽にはなったな」
「そのようですね、私でも十分相手が出来ます」
 脅威たりえるモスキート、その存在が無くなればスケルトンなど物の数ではない。
 掴みかかる腕を掻い潜り、懐に入ったクリュがジャマダハルを突き出し肋骨を叩き折れば、よろめくスケルトンに接近したマリエルがロッドの一撃。
 身体能力を活性化させた打撃は、本来非力なはずの彼女であっても被弾したスケルトンを倒すに十分な力を発揮し、ホールの敵は迅速に制圧される。
 埋葬用の窪みに動く敵が存在しないことを墓守が確認、一同は速やかに入り口で戦う2人の援護へ走り出していた。



「声がしますね、ようやく楽が出来そうです……」
「そうだな。しかし、随分倒したものだ」
 肩で息をしつつ、シヴェルクと明影は互いをねぎらい声を掛け合う。
 半開きの岩は既に完全に開かれ、スケルトンが押し寄せ2人を倒すべく押し寄せてはいたが狭い洞窟、後退しつつ戦う事で消耗を最小限に。
 さらに、巨体であるが故にスカルレギオンが洞窟に入ることが出来ず、骨の射出も奥まった場所まで後退したが故に射線が通らず上手く封じ込める事ができたのが大きかった。
「ご無事ですね、すぐに手当て致します」
 開口一番、合流したマリエルが癒しの力で回復手段を持たず、消耗激しいシヴェルクの傷を癒せば残る面々の射撃が洞窟を進むスケルトンの頭部、胸部、腰部を粉砕。
 数を減じていたスケルトンの隊列に隙間が出来れば、クリュ、遙、アーサーが洞窟から脱出し散開、スカルレギオンへの攻撃へとシフト。
「うーん、大きい蚊は退治したけどこの骨もかなり大きいわねー」
 後方からの援護攻撃、機導砲を発動させたノアールの光線がレギオンを構成する骨を焼き焦がし、衝撃で落下したスケルトンが動き出す。
 しかし、被弾によって数を増やしたとて回復手たるモスキートを失っていればレギオンだけで押し返すのは難しい。
「さて、後は大物だな。飛び散る小物は任せてもらおう」
「こっち側は俺が引き受けたぜ。思う存分ぶっ放してやれ」
「なら私は反対側かしら。それにしても、どれだけ湧いてくるのかしらね」
 崩落し、発生したスケルトンを駆逐すべく動くクリュ、アーサー、遙。
 3方向へと散開、進路上のスケルトンを切伏せ、叩きのめし数を減らせば、後衛の射撃組みがレギオンを狙い攻撃を。
「そろそろ潰れてくれるといいんだが、ね」
 オープンサイトで狙いを定め、リクが呟き発砲を。
 続けてノアールも構えた魔導銃の引き金を引き、2つの銃弾がレギオンを構成するカルシウムを吹き飛ばす。
 そして、墓守の青年が進路を開くようスケルトンを斬り倒し、生じた道を明影が駆け抜け跳躍。
「いい加減、無駄に増えるのは止めてもらおうか」
 抜刀一閃、跳躍の勢いを乗せた居合いは小さくなりつつあったレギオンの体下半分を切り離し、重力に引かれ数多の骨が崩落する。
「そういうこと、です。これで終わりにしましょう」
 その機を逃さず、シヴェルクが2つのアルケミストデバイスを起動。落下の軌道を計算し先読みしての砲撃を。
 構えたデバイス、そこから放たれた一筋の光はレギオンの中心点を撃ち貫き……その一撃が決め手となり、集合していた数多の骨はばらばらに崩壊、物言わぬ人骨へと変貌。
 全ての敵性存在は駆逐され、墓地へと静寂が戻るのであった。

依頼結果

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MVP一覧

重体一覧

参加者一覧

  • 白き流星
    鬼塚 陸(ka0038
    人間(蒼)|22才|男性|機導師
  • 聖癒の奏者
    マリエル(ka0116
    人間(蒼)|16才|女性|聖導士
  • 輝きを求める者
    弥勒 明影(ka0189
    人間(蒼)|17才|男性|霊闘士
  • 蒼き世界の守護者
    アーサー・ホーガン(ka0471
    人間(蒼)|27才|男性|闘狩人

  • クリュ・コークス(ka0535
    エルフ|25才|女性|疾影士

  • 橘 遥(ka1390
    人間(蒼)|21才|女性|疾影士
  • 狭間の住人
    シヴェルク(ka1571
    人間(紅)|16才|男性|機導師
  • マテリアル調査員
    ノアール=プレアール(ka1623
    人間(紅)|23才|女性|機導師

サポート一覧

マテリアルリンク参加者一覧

依頼相談掲示板
アイコン 相談卓
弥勒 明影(ka0189
人間(リアルブルー)|17才|男性|霊闘士(ベルセルク)
最終発言
2014/08/12 18:23:31
アイコン 依頼前の挨拶スレッド
ミリア・クロスフィールド(kz0012
人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人
最終発言
2014/08/09 13:50:10