ゲスト
(ka0000)
アニメ柄武器防具。凄腕?雑魔
マスター:馬車猪

- シナリオ形態
- ショート
- 難易度
- 普通
- オプション
-
- 参加費
1,000
- 参加制限
- -
- 参加人数
- 4~8人
- サポート
- 0~0人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 5日
- 締切
- 2014/08/20 22:00
- 完成日
- 2014/08/28 21:58
みんなの思い出
思い出設定されたOMC商品がありません。
オープニング
その雑魔の剣は速く正確すぎた。
熟練の騎士が受け流そうとしてもかわされてしまい、禍々しい切っ先が騎士の急所を狙う。
覚醒者の身体能力と日々の鍛錬を最大限に活かし、騎士は無理矢理小型盾を刃の前にねじむ。威力は並でも技が高すぎて、騎士は盾をはじき飛ばされてしまった。
「援護します!」
地元の魔術師が光の矢を飛ばそうとするが既に射程内に雑魔の姿はない。
「そんなぁっ」
泣き言をこぼす魔術師へ騎士が飛ぶ。
細身の全身鎧、否、白兵特化の高速雑魔が魔術師の死角から突きかかり、ぎりぎりで騎士によって防がれる。
高い音を立てて騎士の剣が宙を舞い、数メートル横の地面に突きたった。
「騎士さん!」
「撤退しろ。私もすぐに行く」
予備の短剣を腰から抜いて構える。
たどたどしくうしろに向かって走る魔術師のため、なんとしても時間を稼ぐ必要があった。
が、雑魔の動きは雑魔離れしている。
頭部の向きだけで牽制し、騎士の注意が右側に向いた瞬間左側を抜ける。
「おたすけっ」
「逃げろ!」
3者が魔術師の死を確信する。
ほとんど偶然で当たった騎士の刃が雑魔の肩を砕く、けれど動きを止めるに至らない。このままでは雑魔の刃は骨をすり抜け心臓を貫くと思われた。
「え?」
雑魔の動きが乱れ魔術師のローブに傷がつく。魔術師本人にはかすり傷すらついていない。
「止まるな馬鹿者」
騎士が無傷の魔術師を横抱きして跳躍。
雑魔と覚醒者の距離が離れたことに気付き、後方の弓兵が猛烈な勢いで矢を射かける。
「ふぇぇぇん、リアルブルー風でデザインで高かったのにぃ」
魔術師は騎士に抱えられたまま本気で泣く。
雑魔は戸惑うような視線を魔術師のローブに向けている。ローブには、原色を多用したアニメプリントが全面に施されていて、それに向けられた雑魔の視線が定まらない。
「魔除けなのか?」
雑魔から逃げ伸びた後、アニメプリントを真面目な顔で凝視する騎士がいた。
●
唐突にディスプレイが現れた。
驚いて飛び退いたハンターが嫌そうな顔をしたとき、ディスプレイから3頭身雑魔の立体映像が飛び出てくる。
ハンターが口笛を吹く。
雑魔の動きは速さ強さ巧さを兼ね備えている。鍛え抜いた技をぶつけるには最適な相手だろう。
機嫌良さげなハンターを気にせずに新たな立体映像が現れる。
痛車、いや痛全身鎧に痛ブレードというべきだろう。それらを装備した3頭身騎士が雑魔に仕掛けると、雑魔の動きが甘く雑になる。
「何、これ」
ディスプレイに表示された文章を眺めて肩を落とすハンター。
一度戦い撤退した騎士達によると、この雑魔は派手な色使いの物が苦手なようだ。防具に着色すれば命中が、武器に着色すれば回避が低下する。ただし元の能力が雑魔の割に非常に強力なので低下しても弱くはない。
「俺には無理だぜ……」
ハンターが肩を落として去っていく。
着色例と表示されたものは、アニメがプリントされた痛鎧と痛剣であった。
熟練の騎士が受け流そうとしてもかわされてしまい、禍々しい切っ先が騎士の急所を狙う。
覚醒者の身体能力と日々の鍛錬を最大限に活かし、騎士は無理矢理小型盾を刃の前にねじむ。威力は並でも技が高すぎて、騎士は盾をはじき飛ばされてしまった。
「援護します!」
地元の魔術師が光の矢を飛ばそうとするが既に射程内に雑魔の姿はない。
「そんなぁっ」
泣き言をこぼす魔術師へ騎士が飛ぶ。
細身の全身鎧、否、白兵特化の高速雑魔が魔術師の死角から突きかかり、ぎりぎりで騎士によって防がれる。
高い音を立てて騎士の剣が宙を舞い、数メートル横の地面に突きたった。
「騎士さん!」
「撤退しろ。私もすぐに行く」
予備の短剣を腰から抜いて構える。
たどたどしくうしろに向かって走る魔術師のため、なんとしても時間を稼ぐ必要があった。
が、雑魔の動きは雑魔離れしている。
頭部の向きだけで牽制し、騎士の注意が右側に向いた瞬間左側を抜ける。
「おたすけっ」
「逃げろ!」
3者が魔術師の死を確信する。
ほとんど偶然で当たった騎士の刃が雑魔の肩を砕く、けれど動きを止めるに至らない。このままでは雑魔の刃は骨をすり抜け心臓を貫くと思われた。
「え?」
雑魔の動きが乱れ魔術師のローブに傷がつく。魔術師本人にはかすり傷すらついていない。
「止まるな馬鹿者」
騎士が無傷の魔術師を横抱きして跳躍。
雑魔と覚醒者の距離が離れたことに気付き、後方の弓兵が猛烈な勢いで矢を射かける。
「ふぇぇぇん、リアルブルー風でデザインで高かったのにぃ」
魔術師は騎士に抱えられたまま本気で泣く。
雑魔は戸惑うような視線を魔術師のローブに向けている。ローブには、原色を多用したアニメプリントが全面に施されていて、それに向けられた雑魔の視線が定まらない。
「魔除けなのか?」
雑魔から逃げ伸びた後、アニメプリントを真面目な顔で凝視する騎士がいた。
●
唐突にディスプレイが現れた。
驚いて飛び退いたハンターが嫌そうな顔をしたとき、ディスプレイから3頭身雑魔の立体映像が飛び出てくる。
ハンターが口笛を吹く。
雑魔の動きは速さ強さ巧さを兼ね備えている。鍛え抜いた技をぶつけるには最適な相手だろう。
機嫌良さげなハンターを気にせずに新たな立体映像が現れる。
痛車、いや痛全身鎧に痛ブレードというべきだろう。それらを装備した3頭身騎士が雑魔に仕掛けると、雑魔の動きが甘く雑になる。
「何、これ」
ディスプレイに表示された文章を眺めて肩を落とすハンター。
一度戦い撤退した騎士達によると、この雑魔は派手な色使いの物が苦手なようだ。防具に着色すれば命中が、武器に着色すれば回避が低下する。ただし元の能力が雑魔の割に非常に強力なので低下しても弱くはない。
「俺には無理だぜ……」
ハンターが肩を落として去っていく。
着色例と表示されたものは、アニメがプリントされた痛鎧と痛剣であった。
リプレイ本文
愛猫サーシャに警戒されてしまい、ザレム・アズール(ka0878)は表情こそ変えないが露骨に落ち込んでいた。
「お前のそっくりさんを沢山描いたぞ」
マントをひらひらさせるとサーシャがモデルのデフォルメ猫がゆらゆら揺れる。
絵筆で食っていけるほどではないが素人としてはかなりの腕であり、街中で披露すれば驚かれはしても馬鹿にされることはない出来映えだ。
ただ、頭部を保護する兜から重要部位を守る革製防具、果ては眼球保護のためのゴーグルまでデフォルメ猫まみれというのは、赤ん坊が泣き出しモデルが毛を逆立てるだけの視覚的衝撃だった。
「あにめのことはよく知りませんが、動く絵のことだとか。なんだか美しそうですねー」
藍那 翠龍(ka1848)が目を細めてマントを見ている。
ザレムも翠龍と同じくクリムゾンウェスト出身。しかしこの絵は明らかにリアルブルーの影響を受けていた。
「仮面をウサギさん柄にしたら可愛らしいかもですね」
絵筆を借りて自分のマスクに着色する。
白い顔に赤いつぶらな瞳。舞踏会用マスクに大胆なウサギ風ペイントが施された。
「うふふ……僕は今からウサギちゃん仮面……」
ぴょん、ぴょん、とウサギっぽい仕草をする翠龍だが仕事は完璧だ。大型のバケツを片手に1つずつ吊し、ペイントに使われなかった水性絵の具他で街道を色鮮やかに染めていく。
ザレムはサーシャに下がっているよう指示してから、ハンター基準でも良好な視力で街道の先を見据える。
「気付いていないのか」
全身鎧に見える装甲と精妙な動きを兼ね備えた雑魔が3体、ザレム達に全く気付かない様子で道から逸れはじめていた。
「どう思う?」
ヘル・モハド(ka2810)に意見を求める。
深刻な顔で翠龍のウサギさんマスクを眺めていた少年ドワーフが、軽く目を見開いてから咳払いをして気を取り直す。
それでも動揺は消しきれないようで、髭どころか産毛も見あたらないつるつる顎を無意識に撫でていた。
「色鮮やかなものが苦手ならば、その中に落とし穴を作っておけば把握も難しいんじゃないだろうか?」
翠龍が着色した地面を指さし、ドワーフらしい鮮やかな手つきで罠の簡易図面を描く。
「大きな穴を掘るのもタイヘンだしな、膝くらいまでの深さで十分だ」
ほう、と翠龍が感嘆に似た息を吐く。
「上手い手だね。つまり……」
ハンターオフィスで借りてきたスコップを使い、ハンターの腕力で膝まで埋まる深さの穴を掘り、大胆に絵の具を振りかける。原色の背景にUisca Amhran(ka0754)がアニメ絵を描き込んで罠の完成だ。
モハドが少年らしくない重々しさでうなずく。
ただしその目は、ちらちらとウサギさんマスクに向いていた。
それから十数分後。
釣り出し役に立候補したザレムが街道を走ってペイント地面に踏み込んだ。
彼を追う3体の雑魔は熟練の騎士に劣らぬ動きだ。なのにザレムがペイント地面の上でマントを裏返して猫ペイント塗れになると、まるでザレムを見失ったかのように動きが鈍くなる。
原色系ペイントされたものが認識できていないのだ。
目の前に開いた大穴がないかのように歩みを進め、当然のように落ちた。特大槍がつっかえ棒になって転落を防いだのが1つ、大剣ごと転がり落ちて勢い余って落とし穴がら転がりでるもの1つ、そして、直立したまま落下し全体重で足首を粉砕した雑魔が1つ。
「かかった!」
リュー・グランフェスト(ka2419)の声には純粋な賞賛に満ちている。
どんな凄腕でも両方の足首を潰されれば戦力は激減する。この雑魔達は人柄で浮遊能力も飛行能力もないので、足が砕けた1体はほぼ無力になった。残る2体が脇を固めれば戦力半減程度で済んだかもしれないが、大槍は槍を地面を突きながら180度反転し、大剣は街道から離れる方向へ90度向きを変え進みはじめている。
「ロングソードは放っておけ! 4対1で大槍と大剣を倒すぞ!」
モハドの指示に従い、ハンターが2手に別れて攻撃を開始した。
●大槍
覚醒者ですら扱いに苦慮するだろう巨大槍が軽々と振るわれる。
穂先の速度が速すぎて目で追いきれない。
そんな凄まじい使い手を相手にしているにもかかわらず、ハンター達に恐れは皆無だった。
「私、あにめのこと最近まで知りませんでした……」
骨董品級カセットプレイヤーからアニメ主題歌(声無し版)が流れてくる。
Uiscaはイントロ部分に重ねる形で囁く。
纏うのはハンターオフィスで借りたステージ衣装。
舞台は着色済み街道で得物は精霊の手による(といわれている)マイク(風に着色したワンド)。
「でもだいじょうぶです! あいどるの事あにめで勉強したんですから!」
煌めくウィンクと雑魔の装甲をえぐる光弾。
派手なだけでなく実践的でもあるステップ。
Aメロが始まると同時にマイクを引きつけ笑顔で歌う。
「キュート! クレバー! イリースカっ!」
熟練の突きが空を裂き、凶悪な風切り音がステージ衣装を激しく揺らす。
「見切った!」
メイム(ka2290)がたたんと軽やかな足取りで前に出る。
Uiscaのプロテクションで守りが厚くなっているとはいえ凄い度胸だ。大槍雑魔が構えて、振るう。真の闇の中で振るうが如き一撃でも込められた技と力は本物だ。
当たれば骨ごと断たれるかも一閃を、メイムは盾でもって受け流す。
盾表面のゴスロリ蝶妖精メイド縞パン装備……ではなく昆虫下半身な何かがパリーンという効果音と共に消えた気がした。
「これで」
盾持つ腕の痛みを気合いで耐えてカラフルな鞭を振るう。
雑魔の兜風頭部装甲が巻き付いた鞭により凹む。武器の限界を超える威力だ。が、雑魔に深手を負わせるほどではない。
兜がメイムに向く。雑魔は原色によって認識が狂わされても攻撃を受けた方向は分かっている。大型の槍を器用に前転させ、プロテクション込みでも分厚くない守りを襲おうとした。
マントが揺れる。青いドレスに白いエプロンの少女が尻餅をついて涙目でスカートを抑え、必死に風に耐えている。マントに描かれた絵でしかないのに存在感がすごい。よほどモデルとの絆が深いのだろう。
もっとも絵で守られているメイムは気にせず鞭に力をこめている。毒蛇の如く鞭が動き、メイムの目が眩しげに細められた。
「う、ちょっと目に痛い色かも」
再度振るわれた大槍が肩を掠めて骨を揺さぶる。
Uiscaの光弾がガツンガッツン雑魔胸部装甲に穴を開けているが雑魔は健在だ。
長期戦になると判断したメイムはマテリアルによる自己治癒を開始してその場から飛び退き、半秒後彼女が直前までいた場所に槍が突き込まれた。
「ふふ」
大槍の上に夕影 風音(ka0275)着地する。
地面から斜めに伸びているのに不安定さはない。平衡感覚も身体能力の並外れているのだ。
でも、その体は能力から想像し辛いほど細く女性的な部分だけが豊満だ。
雑魔が槍を退くタイミングで跳躍し、全長1メートルのメイスを高速で振り下ろした。鉄板がひしゃげる音と卵が砕ける音に似た何かが混じって響く。
それまで達人以上の動きだった雑魔が数秒止まり、背後にまわったメイムにむち打たれダンスでかく乱中のUiscaから光弾がプレゼントされる。
「高性能な鎧ね」
メイス、鞭、ホーリーライト。どれに対しても雑魔の装甲は有効のようだ。ひょっとしたら剃刀じみた刀も普通に効いたかもしれない。
風音がすり足で距離を詰める。
その胸に描かれているのは元気で純な妹と大人しく優しい弟だ。描き手の愛情を含む情念が塗り込められ、非常に可愛らしすぎて普通人を危ない趣味に目覚めさせてしまいそうだ。
まあ、仮に目覚めたらその瞬間に姉である風音に粉砕されるだろうが。
Uiscaのダンスは絶好調。それが目くらましになっているせいで雑魔はハンターという個人ではなく空間全体を狙って槍を振るわざるを得ない。
「っ」
槍が風音の左側を通過する。
ウンドシールドの表面に髪一筋にも満たない傷が付いた。
「何」
ザレムの手元が狂う。己の真横に巨大な殺気が出現し、危うく攻性強化に失敗するところだった。
殺気が出現した方向を横目で見る。そこでは、風音が華やかな笑みを浮かべて、ほんの少しだけかすれた弟妹の絵付き盾を掲げていた。
「うふふ」
風もないのに青く艶やかな髪が揺れる。
予備動作無しで急加速。しっとりした皮膚の下で実戦的な筋肉が躍動し、メイスを高速で兜にめり込ませ、砕く。
姉に憤怒はその程度ではおさまらない。
笑顔のまま雑魔の胸部を砕き、腹から抜けて地面にメイスがめり込んだ。
「とどめをお願いしますね」
Uiscaとザレムが高速でうなずく。
ホーリーライトが腰を割り機導砲の一閃が残った上半身を吹き飛ばす。そこまでやってようやく限界を超え、雑魔は薄れてこの世から消えていった。
●大剣
リアルブルーの即売会会場にいればコスプレ扱いされる格好だった。
しかしリック=ヴァレリー(ka0614)の鍛え抜かれた体と全身を覆う金色の光が、コスプレではなくヒーローとしての説得力を与えていた。
「来ないのか?」
カッツバルゲルを振って挑発する。
全身鎧型雑魔は大剣を上段に構えたまま距離を詰めてきた。そして、距離を測り損ねてリックに近づきすぎてしまう。
「えっと……アニメでやってた台詞なんだっけな」
リックがにやりと笑って一歩前に。
雑魔は大重量の大剣を垂直に振るが、無理な振り方で速度は出ず刃も断っていない。
「ぶっ飛べッ!」
強く踏み込んで加速。マテリアルをみっちり詰め込んだカッツバルゲルを鎧の隙間に突き入れる。
雑魔の全身が震えたのは一瞬のこと。大剣に握る腕にこれまで以上の力を込め、己ごと突き刺す動きでヒーローを貫こうとした。
鮮烈な色の飾り布がちぎれ飛ぶ。
リック本人は素早く身を屈めて横に跳び、剣を構え直して不敵に微笑んだ。
雑魔が防御優先の構えに移行する。ペイント無しのリックの表情に気付いたからだが、その構えは戦闘開始直後に比べて非常に拙い。
今も小さく空を裂く音が聞こえ、結構な厚さのはずの装甲に色付きの矢が突き刺さる。装甲に無数に突き立つ矢が筋を裂き動きも制限していた。
「これ以上は刺さりませんね」
翠龍が弓から格闘武器に持ち替え、ウサギ風マスクの位置を調える。
「動かなければただの絵画、しかし動けばあにめーしょんです」
距離を保ち死の針をばらまく弓使いが野生の狩人へ変わる。
「そう、我々が美しきあにめそのものになるのですぴょんよー!」
その動きは精妙を極めている。
翠龍の声目がけて大剣が振るわれる。だが大剣が動き始めたときには進路上に翠龍はいない。
白銀の爪が雑魔の喉元を襲う。全身鎧雑魔は無理に仰け反って回避には成功したが、それはより悲惨な結末に繋がっていた。
「気はすすまねーけど、効果があるってんなら、な」
全身重武装で固めたリューが駆ける。雑魔の背後から、雑魔が最大の隙を晒した機を捉え、温存した気力体力メテリアルを込めて攻めの構えのからのひと突きを繰り出す。
雑魔が剣から片手を離し拳で迎撃しようとする。もちろん不十分な体勢からの拳が効くはずもない。
エストックは雑魔の頭部に90度の角度で当たり根本まで突き抜けた。
若きハンターが吼える。
刺突剣を保持したまま足先から指先までの全ての力込めて殴る。
全身鎧が宙を舞い、エストックと兜がこすれて火花を散らし、刺突剣が抜けると同時に全身鎧が落とし穴に転がり落ちた。
そんな状態でも雑魔は得物を手放さない。落とし穴の底から大剣を突き出そうとして、突きの腕が伸びきる前に剣先を逸らされてしまった。
「ハッハ! 色に弱いのは本当らしい、狙いがぶれぶれだぞ。草刈りでもしてんのか?」
防いで嘲弄するのはモハドだ。瞳に侮りはなく、這うようにして近づいてくる3体目との距離を冷静に測っている。
ハンドサインでリュー達に合図を送る。
リューは仲間を信じ文字通りの全力でエストックを突き出す。回避されれば、あるいはもう1体が攻めて来れば重傷を負いかねない前のめりの突きだ。
全身鎧状の装甲をものともせず跳ね起きようとした雑魔。その腹を障子のごとく突き破り、エストックが雑魔を雑魔として維持する部位を貫通した。
鎧が瞬き、痕跡も残さず消えた。
●長剣
「剣の間合いに近づくな。射撃武器か術を使え」
ザレムは率先して魔導拳銃を構えて引き金を引く。足首が壊れ低速でしか動けない雑魔に対し容赦のない射撃を繰り返す。
雑魔はロングソードで防ごうとするが動きが的外れだ。
「サーシャに見惚れたか、可愛いかろう?」
自慢げに見下ろすザレム。この雑魔は色鮮やかなものを認識できないのでザレムの言葉は間違ってはいない。
「参ったな。俺の出番はないのか」
リックが肩をすくめる。冗談じみた口調でも油断無く構え、万一雑魔が迫っても後衛を守れる位置に待機していた。
「私は」
Uiscaが可愛い仕草で全身のバネを使い、飛ぶ。
「あいどるなんですっ」
マテリアルがUiscaを眩く照らし、彼女の胸元へ集まり加速する。
雑魔が気付いが遅すぎた。
光玉がロングソードをすり抜け胸甲を砕き、炸裂した光属性マテリアルが全身鎧の内側を焼き尽くす。
己の滅びを悟り雑魔がロングソードを投げる。向かう先はUiscaだ。全身運動でもあるダンスの直後なので、優れた持久力の持ち主であるUiscaでも本来の防御能力を発揮できない。
優れた鉄同士がぶつかり合う。
雑魔の剣が地面に刺さり、力尽きた本体と共に消えていく。
「生まれ変われたら一緒にアニメを見ような」
雑魔の最後の一撃を打ち落としたリックが心の中だけでつぶやき、剣の汚れを拭って鞘に納めた。
●回収
「これか?」
リューが剥き出しの剣を掲げる。
「それだと思うよ」
メイムは大きめの盾を両手で抱えている。どちらも街道上の、戦場から数百メートル先に転がっていた品だ。予め聞いた特徴と一致するので騎士に落とし物であるのは間違いない。
「もう帰るー」
Uiscaが騒いでいる。落とし穴を埋めた時点で力尽きたのだ。
「すごかった」
「全くです」
メイムのつぶやきに翠龍が同意する。
Uiscaが吹き込まれたアイドル像が、ひょっとしたらここから広まっていくのかもしれない。
地面を均し帰り支度をはじめたハンター達の中、武器防具のペイントの始末に戸惑う者がいた。
「うさぎさん……」
「だって帰ったら本物の弟妹に会えるもんね。会えるんだから」
モハドと風音の葛藤は特に強かったものの、ハンターオフィスに戻ったときには全ての装備が元通りだった。
なお、広範囲に描かれていたため結構な割合でアニメペイントが残っていて、今では地元の名物になっているらしい。
「お前のそっくりさんを沢山描いたぞ」
マントをひらひらさせるとサーシャがモデルのデフォルメ猫がゆらゆら揺れる。
絵筆で食っていけるほどではないが素人としてはかなりの腕であり、街中で披露すれば驚かれはしても馬鹿にされることはない出来映えだ。
ただ、頭部を保護する兜から重要部位を守る革製防具、果ては眼球保護のためのゴーグルまでデフォルメ猫まみれというのは、赤ん坊が泣き出しモデルが毛を逆立てるだけの視覚的衝撃だった。
「あにめのことはよく知りませんが、動く絵のことだとか。なんだか美しそうですねー」
藍那 翠龍(ka1848)が目を細めてマントを見ている。
ザレムも翠龍と同じくクリムゾンウェスト出身。しかしこの絵は明らかにリアルブルーの影響を受けていた。
「仮面をウサギさん柄にしたら可愛らしいかもですね」
絵筆を借りて自分のマスクに着色する。
白い顔に赤いつぶらな瞳。舞踏会用マスクに大胆なウサギ風ペイントが施された。
「うふふ……僕は今からウサギちゃん仮面……」
ぴょん、ぴょん、とウサギっぽい仕草をする翠龍だが仕事は完璧だ。大型のバケツを片手に1つずつ吊し、ペイントに使われなかった水性絵の具他で街道を色鮮やかに染めていく。
ザレムはサーシャに下がっているよう指示してから、ハンター基準でも良好な視力で街道の先を見据える。
「気付いていないのか」
全身鎧に見える装甲と精妙な動きを兼ね備えた雑魔が3体、ザレム達に全く気付かない様子で道から逸れはじめていた。
「どう思う?」
ヘル・モハド(ka2810)に意見を求める。
深刻な顔で翠龍のウサギさんマスクを眺めていた少年ドワーフが、軽く目を見開いてから咳払いをして気を取り直す。
それでも動揺は消しきれないようで、髭どころか産毛も見あたらないつるつる顎を無意識に撫でていた。
「色鮮やかなものが苦手ならば、その中に落とし穴を作っておけば把握も難しいんじゃないだろうか?」
翠龍が着色した地面を指さし、ドワーフらしい鮮やかな手つきで罠の簡易図面を描く。
「大きな穴を掘るのもタイヘンだしな、膝くらいまでの深さで十分だ」
ほう、と翠龍が感嘆に似た息を吐く。
「上手い手だね。つまり……」
ハンターオフィスで借りてきたスコップを使い、ハンターの腕力で膝まで埋まる深さの穴を掘り、大胆に絵の具を振りかける。原色の背景にUisca Amhran(ka0754)がアニメ絵を描き込んで罠の完成だ。
モハドが少年らしくない重々しさでうなずく。
ただしその目は、ちらちらとウサギさんマスクに向いていた。
それから十数分後。
釣り出し役に立候補したザレムが街道を走ってペイント地面に踏み込んだ。
彼を追う3体の雑魔は熟練の騎士に劣らぬ動きだ。なのにザレムがペイント地面の上でマントを裏返して猫ペイント塗れになると、まるでザレムを見失ったかのように動きが鈍くなる。
原色系ペイントされたものが認識できていないのだ。
目の前に開いた大穴がないかのように歩みを進め、当然のように落ちた。特大槍がつっかえ棒になって転落を防いだのが1つ、大剣ごと転がり落ちて勢い余って落とし穴がら転がりでるもの1つ、そして、直立したまま落下し全体重で足首を粉砕した雑魔が1つ。
「かかった!」
リュー・グランフェスト(ka2419)の声には純粋な賞賛に満ちている。
どんな凄腕でも両方の足首を潰されれば戦力は激減する。この雑魔達は人柄で浮遊能力も飛行能力もないので、足が砕けた1体はほぼ無力になった。残る2体が脇を固めれば戦力半減程度で済んだかもしれないが、大槍は槍を地面を突きながら180度反転し、大剣は街道から離れる方向へ90度向きを変え進みはじめている。
「ロングソードは放っておけ! 4対1で大槍と大剣を倒すぞ!」
モハドの指示に従い、ハンターが2手に別れて攻撃を開始した。
●大槍
覚醒者ですら扱いに苦慮するだろう巨大槍が軽々と振るわれる。
穂先の速度が速すぎて目で追いきれない。
そんな凄まじい使い手を相手にしているにもかかわらず、ハンター達に恐れは皆無だった。
「私、あにめのこと最近まで知りませんでした……」
骨董品級カセットプレイヤーからアニメ主題歌(声無し版)が流れてくる。
Uiscaはイントロ部分に重ねる形で囁く。
纏うのはハンターオフィスで借りたステージ衣装。
舞台は着色済み街道で得物は精霊の手による(といわれている)マイク(風に着色したワンド)。
「でもだいじょうぶです! あいどるの事あにめで勉強したんですから!」
煌めくウィンクと雑魔の装甲をえぐる光弾。
派手なだけでなく実践的でもあるステップ。
Aメロが始まると同時にマイクを引きつけ笑顔で歌う。
「キュート! クレバー! イリースカっ!」
熟練の突きが空を裂き、凶悪な風切り音がステージ衣装を激しく揺らす。
「見切った!」
メイム(ka2290)がたたんと軽やかな足取りで前に出る。
Uiscaのプロテクションで守りが厚くなっているとはいえ凄い度胸だ。大槍雑魔が構えて、振るう。真の闇の中で振るうが如き一撃でも込められた技と力は本物だ。
当たれば骨ごと断たれるかも一閃を、メイムは盾でもって受け流す。
盾表面のゴスロリ蝶妖精メイド縞パン装備……ではなく昆虫下半身な何かがパリーンという効果音と共に消えた気がした。
「これで」
盾持つ腕の痛みを気合いで耐えてカラフルな鞭を振るう。
雑魔の兜風頭部装甲が巻き付いた鞭により凹む。武器の限界を超える威力だ。が、雑魔に深手を負わせるほどではない。
兜がメイムに向く。雑魔は原色によって認識が狂わされても攻撃を受けた方向は分かっている。大型の槍を器用に前転させ、プロテクション込みでも分厚くない守りを襲おうとした。
マントが揺れる。青いドレスに白いエプロンの少女が尻餅をついて涙目でスカートを抑え、必死に風に耐えている。マントに描かれた絵でしかないのに存在感がすごい。よほどモデルとの絆が深いのだろう。
もっとも絵で守られているメイムは気にせず鞭に力をこめている。毒蛇の如く鞭が動き、メイムの目が眩しげに細められた。
「う、ちょっと目に痛い色かも」
再度振るわれた大槍が肩を掠めて骨を揺さぶる。
Uiscaの光弾がガツンガッツン雑魔胸部装甲に穴を開けているが雑魔は健在だ。
長期戦になると判断したメイムはマテリアルによる自己治癒を開始してその場から飛び退き、半秒後彼女が直前までいた場所に槍が突き込まれた。
「ふふ」
大槍の上に夕影 風音(ka0275)着地する。
地面から斜めに伸びているのに不安定さはない。平衡感覚も身体能力の並外れているのだ。
でも、その体は能力から想像し辛いほど細く女性的な部分だけが豊満だ。
雑魔が槍を退くタイミングで跳躍し、全長1メートルのメイスを高速で振り下ろした。鉄板がひしゃげる音と卵が砕ける音に似た何かが混じって響く。
それまで達人以上の動きだった雑魔が数秒止まり、背後にまわったメイムにむち打たれダンスでかく乱中のUiscaから光弾がプレゼントされる。
「高性能な鎧ね」
メイス、鞭、ホーリーライト。どれに対しても雑魔の装甲は有効のようだ。ひょっとしたら剃刀じみた刀も普通に効いたかもしれない。
風音がすり足で距離を詰める。
その胸に描かれているのは元気で純な妹と大人しく優しい弟だ。描き手の愛情を含む情念が塗り込められ、非常に可愛らしすぎて普通人を危ない趣味に目覚めさせてしまいそうだ。
まあ、仮に目覚めたらその瞬間に姉である風音に粉砕されるだろうが。
Uiscaのダンスは絶好調。それが目くらましになっているせいで雑魔はハンターという個人ではなく空間全体を狙って槍を振るわざるを得ない。
「っ」
槍が風音の左側を通過する。
ウンドシールドの表面に髪一筋にも満たない傷が付いた。
「何」
ザレムの手元が狂う。己の真横に巨大な殺気が出現し、危うく攻性強化に失敗するところだった。
殺気が出現した方向を横目で見る。そこでは、風音が華やかな笑みを浮かべて、ほんの少しだけかすれた弟妹の絵付き盾を掲げていた。
「うふふ」
風もないのに青く艶やかな髪が揺れる。
予備動作無しで急加速。しっとりした皮膚の下で実戦的な筋肉が躍動し、メイスを高速で兜にめり込ませ、砕く。
姉に憤怒はその程度ではおさまらない。
笑顔のまま雑魔の胸部を砕き、腹から抜けて地面にメイスがめり込んだ。
「とどめをお願いしますね」
Uiscaとザレムが高速でうなずく。
ホーリーライトが腰を割り機導砲の一閃が残った上半身を吹き飛ばす。そこまでやってようやく限界を超え、雑魔は薄れてこの世から消えていった。
●大剣
リアルブルーの即売会会場にいればコスプレ扱いされる格好だった。
しかしリック=ヴァレリー(ka0614)の鍛え抜かれた体と全身を覆う金色の光が、コスプレではなくヒーローとしての説得力を与えていた。
「来ないのか?」
カッツバルゲルを振って挑発する。
全身鎧型雑魔は大剣を上段に構えたまま距離を詰めてきた。そして、距離を測り損ねてリックに近づきすぎてしまう。
「えっと……アニメでやってた台詞なんだっけな」
リックがにやりと笑って一歩前に。
雑魔は大重量の大剣を垂直に振るが、無理な振り方で速度は出ず刃も断っていない。
「ぶっ飛べッ!」
強く踏み込んで加速。マテリアルをみっちり詰め込んだカッツバルゲルを鎧の隙間に突き入れる。
雑魔の全身が震えたのは一瞬のこと。大剣に握る腕にこれまで以上の力を込め、己ごと突き刺す動きでヒーローを貫こうとした。
鮮烈な色の飾り布がちぎれ飛ぶ。
リック本人は素早く身を屈めて横に跳び、剣を構え直して不敵に微笑んだ。
雑魔が防御優先の構えに移行する。ペイント無しのリックの表情に気付いたからだが、その構えは戦闘開始直後に比べて非常に拙い。
今も小さく空を裂く音が聞こえ、結構な厚さのはずの装甲に色付きの矢が突き刺さる。装甲に無数に突き立つ矢が筋を裂き動きも制限していた。
「これ以上は刺さりませんね」
翠龍が弓から格闘武器に持ち替え、ウサギ風マスクの位置を調える。
「動かなければただの絵画、しかし動けばあにめーしょんです」
距離を保ち死の針をばらまく弓使いが野生の狩人へ変わる。
「そう、我々が美しきあにめそのものになるのですぴょんよー!」
その動きは精妙を極めている。
翠龍の声目がけて大剣が振るわれる。だが大剣が動き始めたときには進路上に翠龍はいない。
白銀の爪が雑魔の喉元を襲う。全身鎧雑魔は無理に仰け反って回避には成功したが、それはより悲惨な結末に繋がっていた。
「気はすすまねーけど、効果があるってんなら、な」
全身重武装で固めたリューが駆ける。雑魔の背後から、雑魔が最大の隙を晒した機を捉え、温存した気力体力メテリアルを込めて攻めの構えのからのひと突きを繰り出す。
雑魔が剣から片手を離し拳で迎撃しようとする。もちろん不十分な体勢からの拳が効くはずもない。
エストックは雑魔の頭部に90度の角度で当たり根本まで突き抜けた。
若きハンターが吼える。
刺突剣を保持したまま足先から指先までの全ての力込めて殴る。
全身鎧が宙を舞い、エストックと兜がこすれて火花を散らし、刺突剣が抜けると同時に全身鎧が落とし穴に転がり落ちた。
そんな状態でも雑魔は得物を手放さない。落とし穴の底から大剣を突き出そうとして、突きの腕が伸びきる前に剣先を逸らされてしまった。
「ハッハ! 色に弱いのは本当らしい、狙いがぶれぶれだぞ。草刈りでもしてんのか?」
防いで嘲弄するのはモハドだ。瞳に侮りはなく、這うようにして近づいてくる3体目との距離を冷静に測っている。
ハンドサインでリュー達に合図を送る。
リューは仲間を信じ文字通りの全力でエストックを突き出す。回避されれば、あるいはもう1体が攻めて来れば重傷を負いかねない前のめりの突きだ。
全身鎧状の装甲をものともせず跳ね起きようとした雑魔。その腹を障子のごとく突き破り、エストックが雑魔を雑魔として維持する部位を貫通した。
鎧が瞬き、痕跡も残さず消えた。
●長剣
「剣の間合いに近づくな。射撃武器か術を使え」
ザレムは率先して魔導拳銃を構えて引き金を引く。足首が壊れ低速でしか動けない雑魔に対し容赦のない射撃を繰り返す。
雑魔はロングソードで防ごうとするが動きが的外れだ。
「サーシャに見惚れたか、可愛いかろう?」
自慢げに見下ろすザレム。この雑魔は色鮮やかなものを認識できないのでザレムの言葉は間違ってはいない。
「参ったな。俺の出番はないのか」
リックが肩をすくめる。冗談じみた口調でも油断無く構え、万一雑魔が迫っても後衛を守れる位置に待機していた。
「私は」
Uiscaが可愛い仕草で全身のバネを使い、飛ぶ。
「あいどるなんですっ」
マテリアルがUiscaを眩く照らし、彼女の胸元へ集まり加速する。
雑魔が気付いが遅すぎた。
光玉がロングソードをすり抜け胸甲を砕き、炸裂した光属性マテリアルが全身鎧の内側を焼き尽くす。
己の滅びを悟り雑魔がロングソードを投げる。向かう先はUiscaだ。全身運動でもあるダンスの直後なので、優れた持久力の持ち主であるUiscaでも本来の防御能力を発揮できない。
優れた鉄同士がぶつかり合う。
雑魔の剣が地面に刺さり、力尽きた本体と共に消えていく。
「生まれ変われたら一緒にアニメを見ような」
雑魔の最後の一撃を打ち落としたリックが心の中だけでつぶやき、剣の汚れを拭って鞘に納めた。
●回収
「これか?」
リューが剥き出しの剣を掲げる。
「それだと思うよ」
メイムは大きめの盾を両手で抱えている。どちらも街道上の、戦場から数百メートル先に転がっていた品だ。予め聞いた特徴と一致するので騎士に落とし物であるのは間違いない。
「もう帰るー」
Uiscaが騒いでいる。落とし穴を埋めた時点で力尽きたのだ。
「すごかった」
「全くです」
メイムのつぶやきに翠龍が同意する。
Uiscaが吹き込まれたアイドル像が、ひょっとしたらここから広まっていくのかもしれない。
地面を均し帰り支度をはじめたハンター達の中、武器防具のペイントの始末に戸惑う者がいた。
「うさぎさん……」
「だって帰ったら本物の弟妹に会えるもんね。会えるんだから」
モハドと風音の葛藤は特に強かったものの、ハンターオフィスに戻ったときには全ての装備が元通りだった。
なお、広範囲に描かれていたため結構な割合でアニメペイントが残っていて、今では地元の名物になっているらしい。
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MVP一覧
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ヘル・モハド(ka2810)
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依頼相談掲示板 | |||
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相談部屋 ヘル・モハド(ka2810) ドワーフ|12才|男性|闘狩人(エンフォーサー) |
最終発言 2014/08/20 21:52:55 |
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依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2014/08/20 20:27:47 |