ゲスト
(ka0000)
【幻魂】Encore
マスター:蒼かなた

- シナリオ形態
- ショート
- 難易度
- 難しい
- オプション
-
- 参加費
1,000
- 参加制限
- -
- 参加人数
- 4~8人
- サポート
- 0~0人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 5日
- 締切
- 2016/03/14 12:00
- 完成日
- 2016/03/20 21:22
みんなの思い出
思い出設定されたOMC商品がありません。
オープニング
●魂の道
蛇の戦士シバが遺した霊闘士の技。
ハンター達は、幻獣の森に住む大幻獣『ナーランギ』より技の正体は霊闘士の奥義であると教えられる。
奥義を取得できるのは、厳しい試練を潜り抜けた霊闘士のみ。覚悟を決めたハンター達は辺境各地に点在する『魂の道』に向かって歩き出した。
暗闇の中、1人の男は忽然とその場所に現れた。
黒いスーツを身に纏った初老の男は、手にしている白い杖を手元でくるりと回す。
「気にいらねぇな。俺を利用しようっていうのか?」
開口一番に男は不機嫌な声を溢す。その場には彼1人しかいないはずだが、それでもそこに誰かいると確信しているようだ。
「アンコールはしない主義だと言っているだろう」
それでも暗闇からは何の音もせず、静寂な時間だけが過ぎていく。
そこで男は靴のつま先で地面を叩き始めた。ただ単調に同じ感覚で小気味良い音が、周囲に響き始める。
すると、ある時点から響く音にぶれが生じ始めた。まるで反響するかのように前の音を追い、それは次第に音質も変えながら別の音へと変わっていく。
「――」
甲高い鳴き声。それが聞こえた時、男の後ろに何かが現れた。
男はリズムよく鳴らしていた靴音をピタリと止めると、杖をもう一度くるりと回す。
「いいだろう。しかし、俺の好きにやらせて貰う」
男の言葉を認めるかのように暗闇は何も語らない。男は口元を釣り上げて笑みを作ると、その目に赤い光を灯した。
●ゲリラライブ
数ある魂の道の中で、その『道』の始まりは洞窟の入り口であった。
一切の光の差し込まない洞窟内を、ハンター達は持参した明かりを頼りに進んでいく。
その道は一本道であったが、曲がりくねり右へ左へ、上へ下へと歩かされる。
自分達がどれだけ進んだのかも分からなくなってきた頃、突然周囲に暗闇が広がった。
手にしている明かりが消えたわけではない。気づけば圧迫感を感じさせていた洞窟の壁や天井が消え去り、明かりの届く範囲に何もなくなってしまったのだ。
ハンター達は注意深く周囲の気配を探りながら、この現状を把握しようとする。そして考える。この場に留まるべきか、それとも何処かに向かい進むべきか。
何れかの答えをだそうと互いに視線を交えたその時、ハンター達の耳が何かの物音を捉えた。
それは何か地面を叩く音。そう、丁度人の足音のように聞こえた。音の大きさからして大分離れたところから響いてきているが、確実にハンター達の方へと近づいてきている。
ハンター達が各々警戒し身構えたところで、足音が止まった。そして、周囲を包んでいた暗闇の中に一筋の光が落ちてきた。
それはまるでスポットライトのようにある一ヵ所を照らし出す。そしてその照らし出された場所には、1人の男が立っていた。
「何かを語る必要はない。そうだろう?」
男はそう言いながら白い杖で地面を叩いた。すると、同時に負のマテリアルが周囲に撒き散らされ、それを浴びたハンター達の肌に針で刺されたような痛みが走る。
同時に周囲の空間に重低音が響き始める。リズムよく、激しく、耳が痛くなるほどのハードビートがハンター達を包み込む。
「知らない奴がいるなら名乗っておいてやる。俺はBADDAS、ロックを愛する男だ」
男――BADDASは右腕を高く上げながらそう名乗り、そしてその上げた腕を真下に落とす様に振ると、甲高いギターの音が鳴り響く。
それと同時にハンター達は不可視の衝撃波に吹き飛ばされてしまう。ダメージはほぼなかったが、BADDASとの距離はさらに開いてしまっていた。
「さあ、楽しもう。ロックンロール」
蛇の戦士シバが遺した霊闘士の技。
ハンター達は、幻獣の森に住む大幻獣『ナーランギ』より技の正体は霊闘士の奥義であると教えられる。
奥義を取得できるのは、厳しい試練を潜り抜けた霊闘士のみ。覚悟を決めたハンター達は辺境各地に点在する『魂の道』に向かって歩き出した。
暗闇の中、1人の男は忽然とその場所に現れた。
黒いスーツを身に纏った初老の男は、手にしている白い杖を手元でくるりと回す。
「気にいらねぇな。俺を利用しようっていうのか?」
開口一番に男は不機嫌な声を溢す。その場には彼1人しかいないはずだが、それでもそこに誰かいると確信しているようだ。
「アンコールはしない主義だと言っているだろう」
それでも暗闇からは何の音もせず、静寂な時間だけが過ぎていく。
そこで男は靴のつま先で地面を叩き始めた。ただ単調に同じ感覚で小気味良い音が、周囲に響き始める。
すると、ある時点から響く音にぶれが生じ始めた。まるで反響するかのように前の音を追い、それは次第に音質も変えながら別の音へと変わっていく。
「――」
甲高い鳴き声。それが聞こえた時、男の後ろに何かが現れた。
男はリズムよく鳴らしていた靴音をピタリと止めると、杖をもう一度くるりと回す。
「いいだろう。しかし、俺の好きにやらせて貰う」
男の言葉を認めるかのように暗闇は何も語らない。男は口元を釣り上げて笑みを作ると、その目に赤い光を灯した。
●ゲリラライブ
数ある魂の道の中で、その『道』の始まりは洞窟の入り口であった。
一切の光の差し込まない洞窟内を、ハンター達は持参した明かりを頼りに進んでいく。
その道は一本道であったが、曲がりくねり右へ左へ、上へ下へと歩かされる。
自分達がどれだけ進んだのかも分からなくなってきた頃、突然周囲に暗闇が広がった。
手にしている明かりが消えたわけではない。気づけば圧迫感を感じさせていた洞窟の壁や天井が消え去り、明かりの届く範囲に何もなくなってしまったのだ。
ハンター達は注意深く周囲の気配を探りながら、この現状を把握しようとする。そして考える。この場に留まるべきか、それとも何処かに向かい進むべきか。
何れかの答えをだそうと互いに視線を交えたその時、ハンター達の耳が何かの物音を捉えた。
それは何か地面を叩く音。そう、丁度人の足音のように聞こえた。音の大きさからして大分離れたところから響いてきているが、確実にハンター達の方へと近づいてきている。
ハンター達が各々警戒し身構えたところで、足音が止まった。そして、周囲を包んでいた暗闇の中に一筋の光が落ちてきた。
それはまるでスポットライトのようにある一ヵ所を照らし出す。そしてその照らし出された場所には、1人の男が立っていた。
「何かを語る必要はない。そうだろう?」
男はそう言いながら白い杖で地面を叩いた。すると、同時に負のマテリアルが周囲に撒き散らされ、それを浴びたハンター達の肌に針で刺されたような痛みが走る。
同時に周囲の空間に重低音が響き始める。リズムよく、激しく、耳が痛くなるほどのハードビートがハンター達を包み込む。
「知らない奴がいるなら名乗っておいてやる。俺はBADDAS、ロックを愛する男だ」
男――BADDASは右腕を高く上げながらそう名乗り、そしてその上げた腕を真下に落とす様に振ると、甲高いギターの音が鳴り響く。
それと同時にハンター達は不可視の衝撃波に吹き飛ばされてしまう。ダメージはほぼなかったが、BADDASとの距離はさらに開いてしまっていた。
「さあ、楽しもう。ロックンロール」
リプレイ本文
●Heat beat
「BADDAS? 魂の道の試練に歪虚が現れるとは驚きですわ」
耳が痛くなるほどの演奏が響く空間で、老人姿の歪虚BADDASと初めて邂逅したコロナ=XIX(ka4527)はそう口にした。
「てっきりあの時に身罷られたのかと思ったが……魂の試練というものは意外と何でもありのようだ」
BADDASは確かにあの時、歪虚支配地域にある古城の王座の間で死んだ。その体が崩れ落ちていく様を見ていた久延毘 大二郎(ka1771)はそれを確信している。
ならば今目の前にいるBADDASは果たして何者なのか? それを確かめる術はあるだろうが――。
思考する大二郎の前に突然影が躍り出た。それは桜色の長い髪を揺らし、それよりも濃い色をした桜の花びらを舞わせる見慣れた女性、八雲 奏(ka4074)の後ろ姿であった。
瞬間、奏の構えた盾に不可視の力がぶつかる。堅牢な石盾で受け止めても尚抑え込めなかった衝撃に、奏の体は後ろに弾き飛ばされ、それを大二郎が受け止めることとなる。
「毘古ちゃん、大丈夫でしたか?」
「ああ、すまない。君の方こそ平気か?」
大二郎は奏の肩に手を置き、しっかりと立たせてからBADDASへと視線を向ける。
「今はライブ中だ。余計なことは考えず集中しろ。全身でこの熱を感じろ」
「確かに。貴方が本物であろうと偽物であろうと、それは些細なこと……久しぶりの貴方のライブ、楽しませて貰おうじゃないか」
大二郎は口角を上げると、手にする指し棒型の杖を握り直し、まずは前へと進む。BADDASとの距離は50m強。まずはこの距離を詰めなくてはならない。
「しかし、相変わらずカッケー演出だな、おい!」
頭部をミミズクの姿へと変えた岩井崎 旭(ka0234)が先頭となり突撃する。
しかし、僅かに距離を詰めたところで旭は自分の首筋の羽毛が逆立つのを感じた。咄嗟にこの暗闇のステージに溶け込むような黒柄をした斧槍を『気配』を感じた真横へと振るった。
そこには何も見えなかったが、確かに何かが迫っていた。その証拠に斧槍は何かにぶつかり、旭の腕には痺れるような反動が返ってきていた。
「ほう、防いだか」
「覚えてるぜ、この感覚。お前の奏でるビートって奴をよ!」
笑うBADDASに、旭も同じように笑って見せた。そして更に正面から迫ってくる『気配』に、旭は体勢を極限まで低くしてそれを躱してみせる。
「巨人族の者で在ったと聞いたが、さて、そうは見えんのう」
BADDASのその名は耳にしたことがある。しかし蜜鈴=カメーリア・ルージュ(ka4009)の目に映るその姿は大柄ではあれど、その体躯は人の域を出ているようには見えない。
「まだ全力を出していないということです。本気になれば巨大化します、以前もそうでしたから」
そんな蜜鈴の疑問にエルバッハ・リオン(ka2434)が答えた。彼女もBADDASの最後を知る者であり、その力の程を知っている1人だ。
「成程のう、それは怖い。なれば巨人となる前に再び微睡みの中へとお帰り願いたいところじゃ」
「同感です。こちらとしてもアンコールは希望していなかったですし。あの人のご要望通り、派手にいきましょうか」
そこで話しながらも走り続けていた蜜鈴とエルバッハが突然立ち止まる。その理由は勿論、BADDASを魔法の射程に捉えたからだ。
2人が魔術具にマテリアルが通すと、片や舞うは朱金の蝶。片や輝く真紅の薔薇。そして同時に組み上げられた魔法がこの世界で構築される。
似て非なる形をした2つの炎が飛ぶ。BADDASはそれを瞳で捉えながらもその場から動こうとはせず、燃え盛る紅蓮の炎がその体を飲み込んだ。
だが、次の瞬間あのギターを掻き鳴らす音がハンター達全員の耳に届く。同時にBADDASを包み込んでいた炎が弾け飛び、掻き消され、そこには悠然と立つBADDASの姿があった。
「良い炎だ。おかげで体が更に熱くなってきた。礼をしてやろう」
そう言ったBADDASの赤い瞳が、暗がりにいる蜜鈴とエルバッハの姿を捉えた瞬間、2人の体が真後ろへと跳ね飛ばされた。
更なる追撃の為なのか、BADDASが白い杖を軽く持ち上げたところで――そのまま腕を真横へと振り抜いた。
BADDASに迫っていた青い炎を纏う鳥を、杖の先で打ち払ったのだ。青い鳥はその一撃で体を四散させる。しかし、舞い散ったその羽根がふわりと舞ったかと思った瞬間、それは膨れ上がるようにして蒼炎となりBADDASの周囲を焼き尽くす。
「青い炎か。見た目とは違って中々熱い鳥だ」
「お褒めに預かり光栄です」
BADDASが青い鳥が飛んできた先に視線を送る。そこには燃え盛る蒼炎と似た色をした長髪のエルフの乙女、メトロノーム・ソングライト(ka1267)が小さく礼を返す姿があった。
「音楽を愛するものと耳にして、興味を抱いておりました。このような形でとはいえ、お会いできたことを嬉しく思います」
「俺に会いたいとはまた酔狂な奴だ。だが、俺が愛すのはロックだけだ。お前から聞こえてくるその上品な旋律は、このステージには不要だ」
メトロノームの言葉をBADDASはそう切り捨てた。そしてまた不可視の衝撃をメトロノームに向けて放つ。だが、その力が彼女の元へと届くことはなかった。
「後衛こそこの戦いのカギ。これ以上はやらせませんわ」
BADDASとメトロノームの間に割って入ったコロナが、赤い剣でその衝撃を受け止めていた。とは言えその衝撃はすさまじく、完璧なタイミングで防いだはずなのに、コロナの体は数メートル後ろに弾き飛ばされていた。
BADDASはその様子を一瞥すると、突然背後へと振り返った。大音響の音楽が流れる中でも、彼だけにはしっかりとその音が聞こえていたのだ。
「気づかれたか。よぉ、BADDAS……俺様の知らねートコでおっ死にやがって……けど、そんな今更な話はどうでもいい。今の俺様はご機嫌だ」
暗がりから回り込んでいたデルフィーノ(ka1548)は、BADDASの赤い瞳に捉えられたことを知り、それでも不敵に笑いながら胸の内を曝け出す。
そして、両手で握る杖にマテリアルを流し込み、杖全体に雷の力を帯電させる。
「最高の音、響かせようぜ?」
デルフィーノが踏み込み、杖を振るう。BADDASはそれに対して、そのまま素手でその攻撃を受け止めた。雷撃がBADDASの手を焼き、そこから黒い煙が立ち上る。それでもBADDASは痛みを顔に出さず、それどころか笑って見せた。
「良い提案だ。お前の骨を砕く音、早速使わせて貰おう」
そう言いながらBADDASが横蹴りを放った。ほぼ予備動作のなかったその動きにデルフィーノは反応できず、脇腹を捉えた一撃があばらの骨が砕いた。
更に、BADDASの手がデルフィーノの首へと伸びる。
「BADDAS!」
しかし、その手が何かを掴む前に旭が咆えた。BADDASがその声のする方へ視線を向ければ、ミミズクの翼を広げた旭が飛び上がり、手にした斧槍を大きく振りかぶっている姿が映る。
「俺の風を聞け! あの日のように、あの日よりも速くなった――俺の突風を!」
「面白い!」
旭は背中の翼をはためかせ、加速しながら重量のある斧槍を振り下ろす。それにBADDASは白い杖を握り締め、真下から振り上げるようにしてそれを迎え撃つ。
2つの武器がぶつかり合い、正と負のマテリアルがぶつかり合い、そして2人は同じように笑みを作った。
●魂の熱さを知れ
BADDASは物理的な攻撃には鉄壁とも言える防御力を誇るが、反面魔法に対しては通常かそれ以下の防御力しかない。
それを補う為に強い魔法抵抗力を持つ白い杖で魔法を防ぐが、それで防げるのは同時に1つまでだ。故に、ハンター達の取る作戦は単純明快なものとなる。
「攻撃魔法を撃ち続けるんだ。それでBADDAS氏の動きを封じる」
大二郎は練り上げたマテリアルで勾玉を象る炎を生みだし、それを弾丸として撃ちだす。本物の弾丸と見紛うなき速さで飛んだ炎の勾玉は、BADDASの体に直撃するかと思われたところで、しかし彼の振るった白い杖で払い落される。
しかし、そうやって大二郎の炎の弾丸を打ち落としている隙に、別方向から迫った風の刃がBADDASの肩を切り裂いた。
「魔法に弱いその体、蘇っても克服は出来ていないのですね」
風の刃でBADDASに傷をつけたエルバッハはそう口にした。BADDASはそれに答えることはなく、ただ不敵な笑みを浮かべている。
魔法を使えるメンバーが多い今回は、BADDASを倒すには十分すぎるほどの火力を有している。だが全てが万全かと言えば、そうではなかった。
「もっとだ。お前達の魂の熱さはこんなものじゃないだろう?」
BADDASが視線を巡らせながら挑発めいた言葉をハンター達にぶつける。そして、その赤い瞳に姿を捉えられた瞬間、不可視の衝撃波がハンターの身を襲う。
「目にも見えず、響く音色のせいか音すら聞こえぬ。誠に厄介な攻撃じゃのう」
蜜鈴は受けた痛みに腹を擦りながらそう零す。予備動作も前兆すらも感じ取れない不可視の衝撃は厄介としか言いようがない。唯一の救いはBADDASの見ている範囲でのみその力が発現していることだろうか。
「さあ、次はこちらから行くぞ、人間達よ」
BADDASが動く。ゆっくりとした動きに合わせ、天から降り注ぐ光もまたそれに続く。そしてその進路を妨害するようにして、奏がその前に躍り出た。
「進ませはしません。己が命を賭けて、ここに立ち続ける。それが私の魂の誓いですっ」
「女が俺の前に立ち塞がるか」
BADDASは振りかぶった拳をただただまっすぐに振るった。奏はそれに対して盾を構え真正面から受け止める。
それはまさに巨人の一撃。奏の盾を持つ手がビリビリと痺れる。だが、耐えられないものではない。
「どうしました。それくらいでは、私の魂は砕けませんっ!」
「ほう。いい度胸だ、試してやろう」
BADDASが笑う。
奏は振るわれた拳をまた防ぐが、今度の一撃はさっきのものより重かった。そして、間髪入れずに次の一撃、さらに次の一撃と続く。
「どうした。全身全霊に力を籠めろ。歯を食いしばって耐えてみせろ。俺はもっと強く、早くなるぞ。さあ、ロックンロールだ」
息もつかせぬ連撃。BADDASの拳か脚が、その一撃一撃が前より強く、前より早くなって奏を襲う。
他のハンター達の攻撃がBADDASを襲うが、BADDASはそれで傷つくのを意にも介さぬ様子で奏だけに執拗に攻撃を続ける。
「奏、一度下がるんだ!」
「嫌です。下がりません!」
その事態に大二郎が叫ぶ。だが奏はその言葉を聞かず、BADDASと対峙し続ける。
「何を言っている。まだ道も途上なのに、こんな所で君を失う訳にはいかん」
「いいえ、毘古ちゃんの言葉でも退けません。愛する男を護れないで、何が乙女か!」
大二郎の言葉はちゃんと奏に届いている。だが、それでも奏には退けない理由がある。それは魂の誓いであるから尚さらに。
「この場で愛を謳うか。そいつはロックじゃないが、魂の熱さは本物のようだな」
BADDASが更に笑う。そして、一度攻撃の手を止めた。だがそれは攻撃の終わりを意味するものではない。ただ、次の攻撃を行う為の準備の為だ。
BADDASの体から負のマテリアルが溢れる。同時に、その体が膨れ上がっていく。その変化は劇的で、数秒も経たぬ間にBADDASは見上げるほどの巨体を持つ、真なる巨人の姿へと変わっていた。
「女、お前が倒れた時、次はどうなるかは――分かるな?」
「愛する女子は無敵なんです……毘古ちゃんは私が守ります!」
巨人の拳が、奏を真上から叩き潰す。
「あれだけ傷ついて動きが鈍る様子すらない。どれだけタフなんですの」
コロナは口元に零れた血を拭いながら、暴れまわるBADDASの姿を目に捉え続ける。
仲間のハンター達は後衛組はまだ余力のあるものもいるが、前衛組は非常に不味い状況だ。回復用スキルのあるコロナですらぎりぎりなのだから、旭と奏はとっくに限界のはずだ。
その時、ギターの甲高い音が響き渡る。全周囲に放たれる衝撃波にBADDASに張り付いていた3人の体が弾き飛ばされ、その隙にBADDASがまた一歩歩みを進める。
だが、そこに魔法による波状攻撃が仕掛けられる。四方から放たれた魔法がBADDASの巨体を飲み込むが、炎・氷・雷の嵐の中からBADDASは躍りでて不可視の衝撃波でハンター達を悉く弾き飛ばす。
「今日も激しすぎだぜっ」
そこでデルフィーノが跳んだ。靴底からマテリアルを噴き出し、一気に距離を詰める。そして杖を構えて再び一撃を……と、見せかけた。
BADDASが魔法の一撃を防ぐ構えを取ったところでそのまま横をすり抜け、足首に杖を押し付けたところで、雷撃を撃ちこむ。
「ぐっ……!」
雷撃で脚が痺れたのか、BADDASの体勢が崩れる。その動きにデルフィーノが一度離脱を図るが、それは叶わなかった。
「目測を見誤ったな?」
「なっ、くそっ!?」
BADDASの伸ばした腕に、デルフィーノの体が捉えられる。圧倒的な力の差による拘束から逃れる術はなく、そして一番恐れていた力が発現する。
「ぐああああああぁぁぁっ!?」
デルフィーノの体から強制的にマテリアルが吸い上げられる。全身の神経を毟り取られるような激痛に、叫び声を抑えることなどできなかった。
「その手を、放しやがれぇ!」
そこに旭が最前線に戻り、飛び上がると同時に赤熱した魔力による一撃をデルフィーノを掴む腕に叩きつける。腕から黒い血しぶきが上がる。だが、それでもBADDASは掴む力を緩めない。
「これならば、どうです!」
そこでさらに、雷鳴が走る。上から下へ落ちるのではなく、下から上へと駆け上がる一撃。今この状況を好機と見たメトロノームがBADDASの足元まで駆け寄り、足元から頭上へと貫く雷撃を放ったのだ。
その一撃を受けて漸く手の力が緩み、デルフィーノの体が解放される。
「……それで、終わりか?」
BADDASが笑う。その全身が己の黒き血で濡れているにも関わらず、楽し気に笑う。
「ああ、そろそろ終いにしよう。おんしもそろそろ夢見の世界へと戻る時間じゃろうて」
「これからがいいところだろうに。しかし終わらせたいと言うのなら、終わらせてみろ」
蜜鈴の言葉にBADDASは拳を握る。そして、それをゆっくりと頭上へと掲げる。
間違いなく、次にくる一撃はこれまでで一番強力なものになる。その直感がハンター達の体を即座に動かす。
「私は最後まで諦めませんの!」
負のマテリアルがステージを満たす中で、小さき光が強く輝いた。
「BADDAS? 魂の道の試練に歪虚が現れるとは驚きですわ」
耳が痛くなるほどの演奏が響く空間で、老人姿の歪虚BADDASと初めて邂逅したコロナ=XIX(ka4527)はそう口にした。
「てっきりあの時に身罷られたのかと思ったが……魂の試練というものは意外と何でもありのようだ」
BADDASは確かにあの時、歪虚支配地域にある古城の王座の間で死んだ。その体が崩れ落ちていく様を見ていた久延毘 大二郎(ka1771)はそれを確信している。
ならば今目の前にいるBADDASは果たして何者なのか? それを確かめる術はあるだろうが――。
思考する大二郎の前に突然影が躍り出た。それは桜色の長い髪を揺らし、それよりも濃い色をした桜の花びらを舞わせる見慣れた女性、八雲 奏(ka4074)の後ろ姿であった。
瞬間、奏の構えた盾に不可視の力がぶつかる。堅牢な石盾で受け止めても尚抑え込めなかった衝撃に、奏の体は後ろに弾き飛ばされ、それを大二郎が受け止めることとなる。
「毘古ちゃん、大丈夫でしたか?」
「ああ、すまない。君の方こそ平気か?」
大二郎は奏の肩に手を置き、しっかりと立たせてからBADDASへと視線を向ける。
「今はライブ中だ。余計なことは考えず集中しろ。全身でこの熱を感じろ」
「確かに。貴方が本物であろうと偽物であろうと、それは些細なこと……久しぶりの貴方のライブ、楽しませて貰おうじゃないか」
大二郎は口角を上げると、手にする指し棒型の杖を握り直し、まずは前へと進む。BADDASとの距離は50m強。まずはこの距離を詰めなくてはならない。
「しかし、相変わらずカッケー演出だな、おい!」
頭部をミミズクの姿へと変えた岩井崎 旭(ka0234)が先頭となり突撃する。
しかし、僅かに距離を詰めたところで旭は自分の首筋の羽毛が逆立つのを感じた。咄嗟にこの暗闇のステージに溶け込むような黒柄をした斧槍を『気配』を感じた真横へと振るった。
そこには何も見えなかったが、確かに何かが迫っていた。その証拠に斧槍は何かにぶつかり、旭の腕には痺れるような反動が返ってきていた。
「ほう、防いだか」
「覚えてるぜ、この感覚。お前の奏でるビートって奴をよ!」
笑うBADDASに、旭も同じように笑って見せた。そして更に正面から迫ってくる『気配』に、旭は体勢を極限まで低くしてそれを躱してみせる。
「巨人族の者で在ったと聞いたが、さて、そうは見えんのう」
BADDASのその名は耳にしたことがある。しかし蜜鈴=カメーリア・ルージュ(ka4009)の目に映るその姿は大柄ではあれど、その体躯は人の域を出ているようには見えない。
「まだ全力を出していないということです。本気になれば巨大化します、以前もそうでしたから」
そんな蜜鈴の疑問にエルバッハ・リオン(ka2434)が答えた。彼女もBADDASの最後を知る者であり、その力の程を知っている1人だ。
「成程のう、それは怖い。なれば巨人となる前に再び微睡みの中へとお帰り願いたいところじゃ」
「同感です。こちらとしてもアンコールは希望していなかったですし。あの人のご要望通り、派手にいきましょうか」
そこで話しながらも走り続けていた蜜鈴とエルバッハが突然立ち止まる。その理由は勿論、BADDASを魔法の射程に捉えたからだ。
2人が魔術具にマテリアルが通すと、片や舞うは朱金の蝶。片や輝く真紅の薔薇。そして同時に組み上げられた魔法がこの世界で構築される。
似て非なる形をした2つの炎が飛ぶ。BADDASはそれを瞳で捉えながらもその場から動こうとはせず、燃え盛る紅蓮の炎がその体を飲み込んだ。
だが、次の瞬間あのギターを掻き鳴らす音がハンター達全員の耳に届く。同時にBADDASを包み込んでいた炎が弾け飛び、掻き消され、そこには悠然と立つBADDASの姿があった。
「良い炎だ。おかげで体が更に熱くなってきた。礼をしてやろう」
そう言ったBADDASの赤い瞳が、暗がりにいる蜜鈴とエルバッハの姿を捉えた瞬間、2人の体が真後ろへと跳ね飛ばされた。
更なる追撃の為なのか、BADDASが白い杖を軽く持ち上げたところで――そのまま腕を真横へと振り抜いた。
BADDASに迫っていた青い炎を纏う鳥を、杖の先で打ち払ったのだ。青い鳥はその一撃で体を四散させる。しかし、舞い散ったその羽根がふわりと舞ったかと思った瞬間、それは膨れ上がるようにして蒼炎となりBADDASの周囲を焼き尽くす。
「青い炎か。見た目とは違って中々熱い鳥だ」
「お褒めに預かり光栄です」
BADDASが青い鳥が飛んできた先に視線を送る。そこには燃え盛る蒼炎と似た色をした長髪のエルフの乙女、メトロノーム・ソングライト(ka1267)が小さく礼を返す姿があった。
「音楽を愛するものと耳にして、興味を抱いておりました。このような形でとはいえ、お会いできたことを嬉しく思います」
「俺に会いたいとはまた酔狂な奴だ。だが、俺が愛すのはロックだけだ。お前から聞こえてくるその上品な旋律は、このステージには不要だ」
メトロノームの言葉をBADDASはそう切り捨てた。そしてまた不可視の衝撃をメトロノームに向けて放つ。だが、その力が彼女の元へと届くことはなかった。
「後衛こそこの戦いのカギ。これ以上はやらせませんわ」
BADDASとメトロノームの間に割って入ったコロナが、赤い剣でその衝撃を受け止めていた。とは言えその衝撃はすさまじく、完璧なタイミングで防いだはずなのに、コロナの体は数メートル後ろに弾き飛ばされていた。
BADDASはその様子を一瞥すると、突然背後へと振り返った。大音響の音楽が流れる中でも、彼だけにはしっかりとその音が聞こえていたのだ。
「気づかれたか。よぉ、BADDAS……俺様の知らねートコでおっ死にやがって……けど、そんな今更な話はどうでもいい。今の俺様はご機嫌だ」
暗がりから回り込んでいたデルフィーノ(ka1548)は、BADDASの赤い瞳に捉えられたことを知り、それでも不敵に笑いながら胸の内を曝け出す。
そして、両手で握る杖にマテリアルを流し込み、杖全体に雷の力を帯電させる。
「最高の音、響かせようぜ?」
デルフィーノが踏み込み、杖を振るう。BADDASはそれに対して、そのまま素手でその攻撃を受け止めた。雷撃がBADDASの手を焼き、そこから黒い煙が立ち上る。それでもBADDASは痛みを顔に出さず、それどころか笑って見せた。
「良い提案だ。お前の骨を砕く音、早速使わせて貰おう」
そう言いながらBADDASが横蹴りを放った。ほぼ予備動作のなかったその動きにデルフィーノは反応できず、脇腹を捉えた一撃があばらの骨が砕いた。
更に、BADDASの手がデルフィーノの首へと伸びる。
「BADDAS!」
しかし、その手が何かを掴む前に旭が咆えた。BADDASがその声のする方へ視線を向ければ、ミミズクの翼を広げた旭が飛び上がり、手にした斧槍を大きく振りかぶっている姿が映る。
「俺の風を聞け! あの日のように、あの日よりも速くなった――俺の突風を!」
「面白い!」
旭は背中の翼をはためかせ、加速しながら重量のある斧槍を振り下ろす。それにBADDASは白い杖を握り締め、真下から振り上げるようにしてそれを迎え撃つ。
2つの武器がぶつかり合い、正と負のマテリアルがぶつかり合い、そして2人は同じように笑みを作った。
●魂の熱さを知れ
BADDASは物理的な攻撃には鉄壁とも言える防御力を誇るが、反面魔法に対しては通常かそれ以下の防御力しかない。
それを補う為に強い魔法抵抗力を持つ白い杖で魔法を防ぐが、それで防げるのは同時に1つまでだ。故に、ハンター達の取る作戦は単純明快なものとなる。
「攻撃魔法を撃ち続けるんだ。それでBADDAS氏の動きを封じる」
大二郎は練り上げたマテリアルで勾玉を象る炎を生みだし、それを弾丸として撃ちだす。本物の弾丸と見紛うなき速さで飛んだ炎の勾玉は、BADDASの体に直撃するかと思われたところで、しかし彼の振るった白い杖で払い落される。
しかし、そうやって大二郎の炎の弾丸を打ち落としている隙に、別方向から迫った風の刃がBADDASの肩を切り裂いた。
「魔法に弱いその体、蘇っても克服は出来ていないのですね」
風の刃でBADDASに傷をつけたエルバッハはそう口にした。BADDASはそれに答えることはなく、ただ不敵な笑みを浮かべている。
魔法を使えるメンバーが多い今回は、BADDASを倒すには十分すぎるほどの火力を有している。だが全てが万全かと言えば、そうではなかった。
「もっとだ。お前達の魂の熱さはこんなものじゃないだろう?」
BADDASが視線を巡らせながら挑発めいた言葉をハンター達にぶつける。そして、その赤い瞳に姿を捉えられた瞬間、不可視の衝撃波がハンターの身を襲う。
「目にも見えず、響く音色のせいか音すら聞こえぬ。誠に厄介な攻撃じゃのう」
蜜鈴は受けた痛みに腹を擦りながらそう零す。予備動作も前兆すらも感じ取れない不可視の衝撃は厄介としか言いようがない。唯一の救いはBADDASの見ている範囲でのみその力が発現していることだろうか。
「さあ、次はこちらから行くぞ、人間達よ」
BADDASが動く。ゆっくりとした動きに合わせ、天から降り注ぐ光もまたそれに続く。そしてその進路を妨害するようにして、奏がその前に躍り出た。
「進ませはしません。己が命を賭けて、ここに立ち続ける。それが私の魂の誓いですっ」
「女が俺の前に立ち塞がるか」
BADDASは振りかぶった拳をただただまっすぐに振るった。奏はそれに対して盾を構え真正面から受け止める。
それはまさに巨人の一撃。奏の盾を持つ手がビリビリと痺れる。だが、耐えられないものではない。
「どうしました。それくらいでは、私の魂は砕けませんっ!」
「ほう。いい度胸だ、試してやろう」
BADDASが笑う。
奏は振るわれた拳をまた防ぐが、今度の一撃はさっきのものより重かった。そして、間髪入れずに次の一撃、さらに次の一撃と続く。
「どうした。全身全霊に力を籠めろ。歯を食いしばって耐えてみせろ。俺はもっと強く、早くなるぞ。さあ、ロックンロールだ」
息もつかせぬ連撃。BADDASの拳か脚が、その一撃一撃が前より強く、前より早くなって奏を襲う。
他のハンター達の攻撃がBADDASを襲うが、BADDASはそれで傷つくのを意にも介さぬ様子で奏だけに執拗に攻撃を続ける。
「奏、一度下がるんだ!」
「嫌です。下がりません!」
その事態に大二郎が叫ぶ。だが奏はその言葉を聞かず、BADDASと対峙し続ける。
「何を言っている。まだ道も途上なのに、こんな所で君を失う訳にはいかん」
「いいえ、毘古ちゃんの言葉でも退けません。愛する男を護れないで、何が乙女か!」
大二郎の言葉はちゃんと奏に届いている。だが、それでも奏には退けない理由がある。それは魂の誓いであるから尚さらに。
「この場で愛を謳うか。そいつはロックじゃないが、魂の熱さは本物のようだな」
BADDASが更に笑う。そして、一度攻撃の手を止めた。だがそれは攻撃の終わりを意味するものではない。ただ、次の攻撃を行う為の準備の為だ。
BADDASの体から負のマテリアルが溢れる。同時に、その体が膨れ上がっていく。その変化は劇的で、数秒も経たぬ間にBADDASは見上げるほどの巨体を持つ、真なる巨人の姿へと変わっていた。
「女、お前が倒れた時、次はどうなるかは――分かるな?」
「愛する女子は無敵なんです……毘古ちゃんは私が守ります!」
巨人の拳が、奏を真上から叩き潰す。
「あれだけ傷ついて動きが鈍る様子すらない。どれだけタフなんですの」
コロナは口元に零れた血を拭いながら、暴れまわるBADDASの姿を目に捉え続ける。
仲間のハンター達は後衛組はまだ余力のあるものもいるが、前衛組は非常に不味い状況だ。回復用スキルのあるコロナですらぎりぎりなのだから、旭と奏はとっくに限界のはずだ。
その時、ギターの甲高い音が響き渡る。全周囲に放たれる衝撃波にBADDASに張り付いていた3人の体が弾き飛ばされ、その隙にBADDASがまた一歩歩みを進める。
だが、そこに魔法による波状攻撃が仕掛けられる。四方から放たれた魔法がBADDASの巨体を飲み込むが、炎・氷・雷の嵐の中からBADDASは躍りでて不可視の衝撃波でハンター達を悉く弾き飛ばす。
「今日も激しすぎだぜっ」
そこでデルフィーノが跳んだ。靴底からマテリアルを噴き出し、一気に距離を詰める。そして杖を構えて再び一撃を……と、見せかけた。
BADDASが魔法の一撃を防ぐ構えを取ったところでそのまま横をすり抜け、足首に杖を押し付けたところで、雷撃を撃ちこむ。
「ぐっ……!」
雷撃で脚が痺れたのか、BADDASの体勢が崩れる。その動きにデルフィーノが一度離脱を図るが、それは叶わなかった。
「目測を見誤ったな?」
「なっ、くそっ!?」
BADDASの伸ばした腕に、デルフィーノの体が捉えられる。圧倒的な力の差による拘束から逃れる術はなく、そして一番恐れていた力が発現する。
「ぐああああああぁぁぁっ!?」
デルフィーノの体から強制的にマテリアルが吸い上げられる。全身の神経を毟り取られるような激痛に、叫び声を抑えることなどできなかった。
「その手を、放しやがれぇ!」
そこに旭が最前線に戻り、飛び上がると同時に赤熱した魔力による一撃をデルフィーノを掴む腕に叩きつける。腕から黒い血しぶきが上がる。だが、それでもBADDASは掴む力を緩めない。
「これならば、どうです!」
そこでさらに、雷鳴が走る。上から下へ落ちるのではなく、下から上へと駆け上がる一撃。今この状況を好機と見たメトロノームがBADDASの足元まで駆け寄り、足元から頭上へと貫く雷撃を放ったのだ。
その一撃を受けて漸く手の力が緩み、デルフィーノの体が解放される。
「……それで、終わりか?」
BADDASが笑う。その全身が己の黒き血で濡れているにも関わらず、楽し気に笑う。
「ああ、そろそろ終いにしよう。おんしもそろそろ夢見の世界へと戻る時間じゃろうて」
「これからがいいところだろうに。しかし終わらせたいと言うのなら、終わらせてみろ」
蜜鈴の言葉にBADDASは拳を握る。そして、それをゆっくりと頭上へと掲げる。
間違いなく、次にくる一撃はこれまでで一番強力なものになる。その直感がハンター達の体を即座に動かす。
「私は最後まで諦めませんの!」
負のマテリアルがステージを満たす中で、小さき光が強く輝いた。
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相談卓、です メトロノーム・ソングライト(ka1267) エルフ|14才|女性|魔術師(マギステル) |
最終発言 2016/03/14 04:52:10 |
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依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2016/03/13 15:51:04 |