『E』〜Valhalla float

マスター:有坂参八

シナリオ形態
イベント
難易度
難しい
オプション
参加費
500
参加制限
-
参加人数
1~25人
サポート
0~0人
報酬
普通
相談期間
6日
締切
2016/03/18 12:00
完成日
2016/05/23 18:36

このシナリオは5日間納期が延長されています。

みんなの思い出

思い出設定されたOMC商品がありません。

オープニング

●???
……

『交信開始。照合要請。ハロー、エンドレス。私はエンドレスです』
『交信開始。照合確認。ハロー、エンドレス。私はエンドレスです』
『区分デルタ緊急報告。ポイント47シエラ、アンノン1』
『報告データ受理。敵性存在のレコンと判定』
『高度情報対処マニュアルに基づき、対処ロメオ要請』
『対処ロメオを承認。戦略プランアルファからエコーへの変更を要請』
『計画変更を審議。承認。ヴァルキリーは対処ロメオ継続。幸運を、エンドレス』
『ありがとう、エンドレス。交信終了』
『交信終了』

…………



 『エンドレス』を名乗る複数の機械型歪虚の攻撃から、数ヶ月。
 山岳猟団はその防衛戦において多数の死傷者を出し、部族なき部族はその根拠地を失った。
 そして……赤き大地の目であった、蛇の戦士も、失われた。
 残された者達は、その後も散発的に続くエンドレスの攻撃を、水際で撃退し続けていた。

 ……

「おいおい、とうとう俺はイカれて幻覚を見てるのかね」
「お前一人が狂ったのならばよかったが。生憎私も気が触れた様だ」
 辺境の要衝、パシュパティ砦の昼下がり。
 ここを根城とする山岳猟団の団員達は、呆然と北の空を見つめていた。
 晴天に突如浮上したのは、空飛ぶ方舟だった。
 無機質な直線で構成された複雑なフォルムに、赤や青の明滅する光点を纏う、巨大な船。
 それが今、雲ひとつ無い青空を飛び、パシュパティ砦に向けてゆっくりと近づいてくる。
 きらり、と船の艦首が輝くと、爆音とともにパシュパティ砦の近くに巨大な土飛沫があがった。

 ――――――!

 爆音に、大気が震える。
「弾着ッ! でかいぞ、撃ってきやがった! 歪虚なのか!?」
「すっげぇなアレ! サルバトーレなんとかと同じ船か!?」
「にしちゃ小さすぎる……あの艦影は移民船じゃねぇ、ガチの戦闘艦艇だぜ!」
 興奮気味に叫んだドワーフと対象的に、リアルブルー出身の団員は、青ざめた表情で呟く。
「団長、ありゃぁ……あんたが言ったヤツなのか? 前にハンターとも戦った……」
 問われたのは、八重樫敦(kz0056)。
 山岳猟団の指揮官である男は……しかし鬼の様相な形相でその船を凝視し、黙している。
「……団長?」
「早すぎる」
「はぁ?」
「本来双発の動力は片肺。高度、速度共に維持不良。光学兵器も誘導兵器も作動させていない。
 なぜ、今、浮上した。なにが目的だ……」
「あー、団長よぅ、いい加減俺らにもあんたの手の内を教えてくれていいんじゃないかね。
 あれが『揚陸艦ヴァルハラ』なのか。あんたが、載ってたっていう」
「…………」
 まだ遥か彼方の方舟は、数十メートルの低空を保ちながらゆっくりと此方へ近づいてくる。
 その下方には、人型の、しかしそれにしては大きな影が、三つ。
「歪虚CAM……!」
 かつて猟団を、そしてシバを襲撃した鉄の巨人。
 八重樫は目を凝らし、慎重にその機影を確認した。
「機影はデュミナス。先頭の機体には大型増加装甲、右翼後方の機体は大型筒状突起、左翼後方の機体は箱型の背部装備……」
「前の実験の時に歪虚に取られたCAMか?」
「違う。あの船の艦載機だ。あれは……ヴァルキリー2、3、6か。5番機はロスト済、4番機は中破としても、1番機は……」
「団長、分析もいいけどよ、あのCAMなんか追っかけてるぞ」
「!」
 豆粒のように小さいその影を見るために、八重樫と団員達は地平に向けて目を細める。
 人影だった。それも、子供だ。必死で走る……
「あーっ! ありゃシバ爺んとこのチビ猫だぜ!」
 叫びを上げた団員の双眼鏡を奪い取り、八重樫が人影を確認する。
 ……猟団の団員ならば誰もが知る人物だった。
 かつて彼らを支え、共に戦い死した戦士の、忘れ形見。
 テト(kz0107)……エンドレスに襲われて以降姿を消した、部族なき部族の一員だった。
 それが今、血達磨になって歪虚CAMから逃げ惑っている。
「猫助、あいつ一体何を……いや」
 八重樫は剃刀のような眼を見開き……しかし次の瞬間には、元の仏頂面を取り戻す。
「そういうことか、エンドレス……下らん茶番を」
 八重樫は俯き、吐き捨てる様に言う。
 そして顔を上げ……いつもの、氷の表情で命令を下した。
「出撃準備。猫助を救出するぞ」


「状況確認」
 猟団の稼働戦力全てを集結させながら、八重樫は団員達に報告を求めた。
「視認できたのは大型浮遊艦一隻、歪虚CAM三機。距離は遠いが、追われているテトがこちらに逃げてきている以上いずれは交戦距離に入る」
「あー、団長、追加報告いいか? 敵増援を確認! 例の黒い重歩兵の歪虚が十二体、船から『飛び降りて』来やがった!」
「飛び降りた? あの高さからか!?」
 横槍で入った報告に団員達は驚きの声をあげるが、八重樫は動じない。
「宙間戦闘要員が降下したな。二個分隊……気をつけろ、レーザーガンなら重火力だぞ」
「さらに続報! 周辺の全リアルブルー電子機器が動作停止、並びに魔導機械が動作不良! 巡察部隊との通信断絶!」
「例のドローン歪虚の電子攻撃か。直近に潜んでいる筈だ、発見次第撃破しろ。部隊間の連携には笛信号を使用」
「団長、現状で動かせる戦闘要員は三〇名に満たんが……」
「ハンターにも呼集を掛けろ。『レーヴァテイン』の用意はどうだ」
 八重樫は徐ろに団員の一人に問うたが、彼は首を振った。
「駄目だな。魔導式発動機の出力がまだまだ足りねぇ」
「プランBは」
「そっちはバッチリだ。とびきりでけぇの、ドワーフ組が仕上げたぜ」
「よし、それでいく」
 方針が決定すると、山岳猟団の実働部隊はすぐさま、前線へと移動を開始した。

 やがて、山岳猟団の呼び出しに応じたハンターがやってくると、指揮官である八重樫は手短に状況を説明し、その上での遊撃を依頼した。
 目下、敵は宇宙揚陸艦ヴァルハラ、その管制を受けた歪虚CAM三体と黒歩兵十二体。加えて、工作用ドローンが付近に潜伏している。
 これに追われるテトを救出し、かつ敵戦力を撃退せよ、方針は任せる……とのことである。
「歪虚CAMへの対抗手段として大型バリスタを用意した。これで敵歪虚CAMを撃破、可能ならば擱座させろ。敵の装備を逆手に取りたい」
 そういうと八重樫は、CAM程も高さのある異常な大きさの弩を指差した。
「敵の目的は『威嚇』だ。箱舟を飛ばし、大掛かりな攻撃で恐慌させ、時間を稼ぐ。
 それに乗ってやる必用はない。
 敵が手の内を見せた以上は……徹底的に、叩き潰せ」

リプレイ本文

 ――数年前。
「これは……ありえません。もうCAMじゃない、棺桶です」
「リスクは百も承知だ。
 だが、今の戦況は知っていよう? 我々には戦況を覆す『象徴』が必要なのだ。軍がこの象徴を掲げて反攻作戦を成功させる。それは、希望となるはずだ」
「その象徴を維持するために、何人の兵士が犠牲になるのでしょうか。我々軍人は、捨て駒ではありませんよ」
「早急にブースターの調整を急がせている。だが、実践データが明らかに足りないんだ。これでは十分な調整が行えんのだ。分かってくれ」
「……兵士の命を犠牲にして得た実践データ、ですか……」


「みんな、敵の砲撃には充分注意なのじゃ」
 戦馬に騎乗したカナタ・ハテナ(ka2130)が、 望遠鏡で敵影を確認する。
 視界に入るは――。
 デュミナス型歪虚CAM、3機。
 その後方から随行する黒歩兵達。
 そして、周囲を飛行する複数の工作用ドローン。
 それらの敵影がパシュパティ砦に向かって進軍を開始する。
 カナタの懸念は歪虚CAM、特に大型砲を装備した長距離砲撃型であった。
「猫助は……まだ無事か」
 山岳猟団団長の八重樫 敦(kz0056)は、歪虚CAMから逃げ回るテト(kz0107)の身を案じた。
 今回の作戦は敵の撃退だけではない。
 部族なき部族のテトを敵の手から救出する事も忘れてはならない。
 現時点において何故テトが敵に追い回されているのか不明だが、それも救出すれば分かるはずだ。
 そして眉間に皺を寄せたまま八重樫と短く言葉を交わすエアルドフリス(ka1856)。
 彼は、団長に万が一の時の為の撤退先の検討を提言していた。
「……威嚇と言えど必ずしも砦が安全とも思えん。最悪の場合、ですがね」
「そうだな。考慮に入れよう」
「団長! 鎧野郎の横を抜けてロケランと黒歩兵の頭を抑える! その間に!」
「了解だ。頼んだぞ」
 アルファス(ka3312)は馬を走らせながら、八重樫へ叫んだ。
 敵の侵攻をハンターらが抑える隙に、八重樫はテトの救出へと向かう。テトの安全を確保した後、一気に攻勢へ転じる。戦力分散する事になるが、確実に敵を仕留めるのであればこの方法が最善だろう。
「ねえ。八重の旦那はあの船を知ってるの?」
「……詳しい話は後だ」
 エリス・ブーリャ(ka3419)の問いかけに、こちらを見ずに答える八重樫。
 そう。今は話し込んでいる時間はない――。
「砲撃が来るのじゃ! 散開なのじゃ!」
 カナタの声がしたと同時に、ハンター達は隊を散開させる。
 次の瞬間、派手に巻き上がる土煙。巨大な爆音が響いた後、地面が大きく抉り取られる。
 その地面を見ただけで、歪虚CAMの長距離砲撃の威力が推し量れる。
「各員、敵の侵攻を食い止めろ」
 八重樫の指示が、山岳猟団員へ向けられる。

 かくして、山岳猟団と歪虚は――激突。
 エンドレスとの戦いは新たな局面を迎える。


 いくらハンター達が優れているといっても、歪虚CAM相手に生身で戦って簡単に勝利できるはずがない。
 仮に勝利できたとしても団員側の被害が大きければ、次に襲撃があればパシュパティ砦の陥落も充分考えられる。
 その為、八重樫は対エンドレス用の兵器を準備していた。
「女の子追い掛け回すなんてサイテー! チームバリスタ、いっくよー!」
 バリスタの射手を務めるジュード・エアハート(ka0410)は、八重樫ら前線部隊とは異なる地点に布陣していた。
 全長5メートルを超える大型弩砲で、長射程高威力を誇っている。
 山岳猟団のドワーフが製作した兵器で、打ち出される矢は丸太のような太さ。
 これが直撃すれば歪虚CAMであっても致命傷は免れないだろう。
「久々の肩慣らしには丁度良かろう」
 当世具足「鹿角」に身を包んだダリオ・パステリ(ka2363)。
 ユナイテッド・ドライブ・ソードを手にバリスタの護衛に当たる。敵も愚かではない。このような兵器があると知れば、攻撃目標に設定してくるのは間違いないだろう。
「ハーティ、パッティー。開幕の時間ダ。僕が支援するから思いっきりやってイイヨ!」
 銃を構え、笑顔を浮かべるアルヴィン = オールドリッチ(ka2378)。
 バリスタは強いが、細かい動きには向いてない。
 もしドローンや黒兵が邪魔をすることがあれば、その時は自分の出番だ。
 ――この一連の事件に、己の友人達は随分と心を砕いてきた。
 口には出さぬが、その打破に協力したい、と。そう願っている。
 その願いを、現実にする為にも。
 

 戦端は開かれた。三機の歪虚CAMは足を止め、遠距離攻撃の体勢に入る。その間もテトを追って前進する黒歩兵が前に出るが、それでも月CAMの射程の方が長い。
『ハロー、シチズン。我々はエンドレスです。あなた達は我々の作戦領域に侵入しています。速やかに退去してください』
『警告、警告……アンノンを敵性存在と認識。迎撃シークエンスを要請』
『迎撃シークエンスを了承。戦術プランロメオ。ヴァルキリー2、3、6、エンゲージ』
 三機のCAMが口々にノイズ混じりの不気味な声でやり取りすると、すぐに迎撃が始まった。
 まずは砲撃型、そして連装型の遠距離砲撃。距離のある状態で精度は高くなくハンターらの道中に次々に爆炎が上がるのみだ。
「ぬうおっ!? ど、どうどう!」
 戦闘に適した馬ならば良いが、これだけの爆発音、ただの乗用馬では耐えられない。紫月・海斗(ka0788)の馬は取り乱し、歩みを止めてしまう。
 アルファス、そしてミルベルト・アーヴィング(ka3401)もそうだ。これからCAMへの距離を詰めねばならない所で、馬が言う事を聞かない。
「アルファス、俺の馬に乗れ! そいつらは預かってやる!」
「すまない……! ミルベルトは僕の後ろへ!」
 本来ならここまで即座に馬の乗り換えは不可能だが、アルファスは猟団員。ここで顔が効いた。
 ミルベルトを後ろに乗せアルファスが走り出した頃、海斗は馬に逃げられジェットブーツで走っていた。
「だークソ、こうなる気はしてたんだよなぁ!」
「紫月さん、大丈夫ですか? テトさんを連れて逃げる役割、果たせますか?」
「俺も若干不安だが行くしかねぇ! てか前前!」
 白神 霧華(ka0915)が正面を向くと、テトが黒歩兵に追いつかれそうになっている。
 物理的に接触されずとも射程内に抑えられれば救出は絶望的だ。
「チェスの駒みてぇな連中だな……。俺達が正面から抑える。その間に救出は頼んだぜ……行くぞ!」
 黒歩兵へ正面から騎馬突撃をかけるアーサー・ホーガン(ka0471)達。それに対し黒歩兵らは隊列を変更する。
『騎馬突撃を確認。エンドレス、有効戦術を確認してください……了解。プランを変更します』
 膝をついた者と立ったままの者、それらが互い違いに整列し銃を構える。
 まずい。そう思った時には一斉射撃が始まっていた。しかも狙いは乗り手ではなく――馬の方だ。
 馬を撃たれたアーサーが落馬。更にエヴァンス・カルヴィ(ka0639)も転落する。
「くそ、馬狙いかよ! こりゃ犬を出したら殺られるな……」
 遮蔽物に隠れて接近するつもりだったが、ここは見晴らしの良い平野。まともな遮蔽物もなく、もたもたしていればテトが撃たれてしまう。
 結局誰かが突っ込むしかなく、アーサーの判断は妥当だった筈だ。
「壁を作ります。二人共伏せてください」
 ラシュディア・シュタインバーグ(ka1779)が杖で大地を叩くと壁が出現、二人はすかさずそこへ飛び込む。
「CAMで馬を精密射撃するのは難しいが、歩兵なら別。なるほどねぇ」
「感心してる場合じゃねぇぞ。この弾幕、まともに浴びたら流石にリタイヤだ」
「山岳猟団が側面に回りこむまでここで持ちこたえる。タイミングを見て突撃だ。二人共、それでいいか?」
 頷き合う三人。ラシュディアはどんどん壁を作り、ハンターだけでなく山岳猟団が近づく為の遮蔽物を増やしていく。
 アーサーは銃で、エヴァンスは弓でその物陰から攻撃。ここで大多数の黒歩兵を足止めに成功するが、一部は隊列を離れテトを追っていた。
 テトを射程内に捉えた黒歩兵が銃を構える。
「間に合わない……!」
 霧華は馬を急停止させ、その背を蹴って飛び出した。素早くテトの前に滑り込むと、盾を構えレーザーを受けた。
 だがレーザーは一撃ではない。並んだ黒歩兵の攻撃が次々に霧華を狙う。
「南無三……!」
 顰め面を浮かべエアルドフリスは馬を飛び降りる。そうして霧華に駆け寄ると、地面から壁を出現させた。
「無茶をしたもんだ……だが、お陰で助かった」
「私の事よりテトにゃんを……」
 “にゃん”というのに一瞬首を捻りつつ、よろけたテトを抱き留めた。
「テトにゃんの傷の具合はどうなんですか?」
「あの光の銃で何度も撃たれたんだ。重い火傷だが、命に関わる程じゃあない。だが当然、治療は必要だ」
 診察するような口調のエアルドフリス。そこへ駆け寄りながらアクセル・ランパード(ka0448)とルシオ・セレステ(ka0673)が駆け寄りヒールを施す。
「テト、迎えに来たよ。こんなに傷だらけになって……」
「此処からは俺達が護衛につきます」
 更に天竜寺 詩(ka0396)も壁の裏に入ると、最前列のエアルドフリスへプロテクションを施す。
「よかった、間に合って。エアルドフリスさん、治療をするからもう少しだけ耐えてね」
「猫助ぇえええ! ってかすまんエアルドフリス、俺にも壁くれッ!」
 滑り込んでくる海斗。言われるまでもなくエアルドフリスは弾幕に壁を張り続けている。
「小せぇナリして頑張りやがって。引き上げるぞ! アクセル、サポートを……」
 その時、エアルドフリスが違和感に気づく。銃撃がやんだだけではなく、敵が僅かに後退したのだ。
 視界に入ったのは浮遊するドローン。そこでエアルドフリスは大声で叫んだ。
「――逃げろ! この場所から、今すぐッ!!」


 爆音と共に衝撃が大地を揺らす。超遠距離からのリニアカノン砲撃の様子は、距離を置いても確認できた。
「え? エア……さん?」
 酷く嫌な悪寒だ。ジュードは自分の足が竦むのをはっきり感じた。
「ジュード殿、そろそろ敵を有効射程に捉える!」
「でも、エアさんが……みんなが」
「ルールーなら大丈夫。けっこーシブトイの、ハーティも知ってるデショ?」
 バリスタは馬を使って牽引していたが、それだけでは力が足りず、ダリオとアルヴィンは後ろから押している。
 汗だくになりながらアルヴィンは笑い、彼方のCAMを指差す。
「僕達ダッテ気持ちは同じ。みんなルールーを助けたいヨ。デモ、だからコソ、僕らの成すべきコトを成すンダ」
「努忘れるなかれ。エアルド殿が雪辱を果たせるかは我らの働きにかかっているのだと」
 二人の声にジュードは頭を振る。今、自分の成すべき事、それは……。

 黒歩兵の横を抜けてCAMへ接近する一派は砲撃の雨をかいくぐろうとしていた。
 一人、また一人と山岳猟団の兵が脱落する。その様にUisca Amhran(ka0754)は強く唇を噛みしめる。
「もう少し……もう少しの辛抱じゃ」
 並走する星輝 Amhran(ka0724)の言葉に頷く。もう少しで、あの鋼の化物に近づく事が出来る――。
『敵勢力の接近を確認。戦術プラン調整、迎撃開始』
 敵もそれを認識し、大型の武器だけではなく機銃の使用を始める。その弾幕を合図にUiscaは茨の祈りで仲間たちを強化する。
「皆さんに白龍様の加護があらんことを。……行きます!」
 Uiscaは馬を駆り勇敢に突撃する。CAMの攻撃はまともに当たれば一撃で倒れる威力だが、動き回る小さな人間を狙い撃つには向いていない。
 だからこそ黒歩兵を随伴させたのだが、それは前方で別のハンターと交戦中である。
 馬から飛び降りた星輝は銃撃を掻い潜り接近。重装型の脚部関節に太刀を打ち込む。
「……流石に頑丈じゃな。それに、関節部も狙いにくい」
 追加装甲で機動性は落ちている。地面に整列し穿たれる穴をかわし、ワイヤーを放った。
 ぶら下がるようにして移動したのは、別のCAMを射線上に入れる為、同士討ち狙いだが、途端の攻撃が止まる。
 何らかの方法で高度な連携をとっている故に、同士討ちはしない。代わりに振り上げたライフルを直接叩き下ろす。
「させないってぇー……のっ!」
 エリスはジェットブーツで一気に舞い上がり、星輝狙いの打撃を自ら受ける。同時に攻性防壁を展開、CAMの腕を弾きあげ体勢を崩した。
 すかさず星輝はワイヤーをたぐりつつCAMを駆け上がる。回転するように放った一撃は、CAMの頭部カメラを斬りつけた。
 一方、アルファスはミルベルトを伴い連装型へ向かっていた。ミルベルトはプロテクションで防護を高める。
「アルファスさんは攻撃の要。この生命を盾としても、守ってみせます」
「ありがとう。でも、仲間が死ぬのはもう沢山だ。行こう……奴を止める」
 猟団員と共に馬で駆けるアルファス。連装砲の爆風を掻い潜り、ミルベルトはレクイエムを奏でる。
 CAMと言えど歪虚の影響を受けているのなら、動きは鈍る。すかさずアルファスは杖にマテリアルを収束させる。
「悪しきものを灰燼と化せ――『黄龍』」
 放たれた閃光が狙うのはCAM本体ではない。連装砲に着弾した光は爆発し、巻き込まれぬようにCAMはそれを手放した。
「そういう精密兵器は、本体より壊れやすいだろう?」
 馬ですれ違うアルファスに機銃を向ける連装型。そこへ笛の音が響き渡り、次の瞬間巨人の身体が不自然に捻れた。
 遠距離から、バリスタによる狙撃。脇腹に丸太のような矢を受けたCAMは上下体を捻るように回転し、大地に倒れこんだ。
「ワオ。流石ハーティ、どんぴしゃダヨ♪」
「喜んでいる場合ではなかろう。彼奴らも此方の位置に気づいた。暇を与えれば痛い目を見る」
「ソレは分かるケド……僕、こういう仕事向いてないヨォ」
「泣き言は聞かぬ。黙して押すべし」
 馬が前、後ろにダリオとアルヴィン。ダリオは黙々とバリスタを押す。アルヴィンは今にも倒れそうだ。
「砲撃型がコッチ狙ってるヨォ! パッティー、もっと押して!」
「承知だが貴公も押されよ!」
 先ほどまでバリスタが走っていた地面が吹き飛んだ。ダリオの言う通り、当然敵も狙ってくる。
 だがジュードはもう敵を撃ちぬく事だけを考えていた。世界のノイズから自分だけを切り取り、瞳にマテリアルを注ぐ。
「反撃に出るのは、わかっておった!」
 カナタは跳躍し、ヨーヨーを放つ。にゃ~んという愛らしいエフェクトと共に、CAMの構えていた砲身が大きく傾いた。
「あんたの相手はこっち。浮気は許さないよ!」
 更に砲身に霧崎 灯華(ka5945)が火炎符で炎を巻き上げる。武器への攻撃が有効なのはアルファスを見ればわかる。
「オーバーヒートや誘爆をするほどじゃあないだろうが、何度も食らえば動かなくなるだろう?」
 遠くから増えの音が聞こえると同時、カナタは光の杭を作る。猫の乗った杭は砲撃型の足を貫いた。
 直後、バリスタの第二射。CAMの胸に着弾し、頭部があらぬ方向へねじれる。人間が乗っていたなら、即死の位置だ。
「さっさとこいつらを片付けて、エアさんを……!」
『――ジュード、聞こえるか?』
 その時だ。エレメンタルコールで声が届いたのは。


「……っかりしろ……い……おい!」
 瞼を開いたアクセルが劉 厳靖(ka4574)の顔を認識するには数秒を要した。
 慌てて上体を持ち上げると、前方に大きなクレーターができている。先ほどまで自分たちがいた場所だ。
「俺たちは……そうだ、テトさんは大丈夫ですか!?」
 厳靖の指差す方向には八重垣に抱き起こされるテトの姿があった。霧華がかばったお陰で彼女は無事だった。
 そもそもリニアカノンは直撃ではなかった。それでも全員見事に吹き飛ばされたのだから、威力は相当のものだろう。
「……こいつは酷い。しこたま酒を飲んだ翌朝のような気分だ」
 エアルドフリスは倒れている詩を抱き起こす。彼女の防護魔法がなければ、同じように気絶していた筈だ。
「団長殿、こちらの状況は俺が伝達します」
「承知した。紫月、俺の馬を使え。どの道俺は前線の指揮がある」
 魔法通信を行うエアルドフリスの横で起き上がった海斗へ馬を渡す八重垣。海斗に馬に乗せられたテトは、朦朧とした様子で口を開く。
「みんにゃに……伝え……ないと」
「テト……今は生き残る事、自分の命を最優先して。情報は伝えてこそだからね」
 傷を庇って立ち上がったルシオは仲間たちを魔法で治療する。アクセルもそれに加わり。
「一刻も早く此処から離脱しましょう。いつ第二射が来るともわかりません」
「同感だ。砲撃に関しちゃこっちで何とかする目処は立ってるが、急ぐに越した事はないねぇ。さ、早く」
 厳靖に頷き返し、テトを乗せた紫月と護衛のアクセルが戦線を離脱。ルシオは黒歩兵が再接近するのを見て弓で反撃を開始する。
「私達はここで追撃を阻止するよ。彼女が砦まで逃げ切れば、ひとまず此方の勝利だからね」
「ありがとう、エアルドフリスさん……もう大丈夫。私も一緒に闘うから」
 詩は仲間にプロテクションを施していく。救出班が持ち直すのを確認し、厳靖は本来の仕事に戻る。
 アイラ(ka3941)は戦馬を操り荒野を駆ける。後ろにルンルン・リリカル・秋桜(ka5784)を乗せているのは、リニアカノンで乗用馬に逃げられたから。
 二人は既に三機のドローンを破壊していた。ルンルンは短伝に耳を当て、ノイズを確認する。
「うん、だいぶノイズは少なくなったみたいだけど、まだ近くに残ってますね!」
 アイラは超聴覚を駆使しドローンを探す。この近辺にドローンが多いのには理由があった。
 超遠距離にいるヴァルハラは、位置情報の把握にドローンを使っている。先の砲撃の為、この周囲を包囲していたのだ。
「聞こえた! あっちの方角!」
「隠れてたってニンジャの目は、誤魔化せないのです……見つけました!」
 双眼鏡で目を凝らせばドローンの姿が。馬を走らせるアイラの後ろでルンルンはカードを引き抜く。
「ルンルン忍法、貴方の瞳(センサー)に光を直撃☆」
 ドローンはすばしっこいが、周辺ごと巻き込むようなルンルンの五色光符陣はよけきれない。
 命中すればカメラに不具合を起こすのだろう。ふらふらと高度を落としたところを、すれ違い様にアイラが剣で切り裂いた。
「これで四機! これだけ落とせば砲撃できないよね!」
「あれ? ルンルン忍法ニンジャ☆テレカが反応してる? もしもし、ルンルンですよー?」
『こちらD1! ドローンが砦に向かっているのを発見した! 俺達はこっちのドローンを破壊する!』
 オウガ(ka2124)の声だ。二人が顔を見合わせた直後、頭上を閃光が通過する。リニアカノン、その第二射であった。
「おいおい、砲撃は止められたんじゃなかったのかい!?」
「あ……そっか。エンドレスの狙いは元々テトくん。だからテトくんが撤退すれば……」
 アイラの言葉に厳靖は舌打ちする。ここらのドローンも片付けなければ砲撃される危険があるし、何より今からでは追いつけない。
「くそ……こりゃあオウガ達に任せるしかないかね」
 一方、オウガらD1班は砦に撤退する海斗らを追いかける形で走っていた。
「あ、あら……凄いところに着弾したわね。大ポカ」
「ドローンは撃破してますからね。着弾予測ができないんですよ」
 オウガと馬で並走する沢城 葵(ka3114)の後ろには花厳 刹那(ka3984)も相乗りしている。
「すみません、馬がなくて……」
「いいのよ、そんな事気にしなくて。困った時は、お互い様」
 優しくウィンクする葵に刹那は苦笑を浮かべる。
 砦の方も心配だと言う刹那の従って、オウガがカラスを使ったファミリアズアイを飛ばさなければ間違いなく対応は遅れていた。
「まだ短伝にノイズは残ってる。油断は禁物よ」
「方角は……こっちか!」
 超聴覚でドローンを察知したオウガが先導し、二人が撃破する。このパターンで既に何機もドローンを黙らせている。
「またあたしがブリザードで止めるけど、今度は破壊せず鹵獲できないかしら?」
「なるほど……やってみますね」
 葵がブリザードを放ちドローンを凍てつかせると、刹那は跳躍。ドローンのプロペラを切断し落下させることに成功する。
「私はこのままドローンを回収します! お二人は他のドローンを!」
「あと少しで全部叩き落とせる筈だぜ!」
「刹那、その子をお願いね!」
 馬で遠ざかっていく二人を見送り、刹那は抱えたドローンを見やる。
 鹵獲したはいいが足がない。とりあえず、待つしかなかった。


 雄叫びをあげ突撃するエヴァンスの一撃が黒歩兵をなぎ払う。
 歩兵とは睨み合いの様相にあったが、CAMが撃破され隊列に変化が生まれ、また壁に隠れたハンターへの対処変更の為、歩兵が接近を開始する事で状況が変わった。
 接近戦はハンターも望むところ。サイドから回りこんだ山岳猟団に続き、エヴァンス、アーサーも吶喊する。
「散々撃ちまくりやがって……たっぷり礼をしてやるよ!」
「隊列の崩れた兵士なんぞ恐れるに足らず。エヴァンス、一気に突き崩すぞ」
 二人の突撃にあわせ後方からラシュディアも魔法を放つ。爆発する火炎弾に続き、タフな二人が剣を振り回し黒歩兵を蹴散らしていく。
 そもそも近接戦、かつ乱戦は黒歩兵も苦手とする分野。突破が叶えばハンターらの領分である。
「さぁて、CAMは沈黙。残りは殲滅戦じゃ。挟撃でたっぷりと可愛がってやるかのう?」
 ニヤリと笑い走り出すカナタ。CAM側、つまり黒歩兵の背後から接近し背後から攻撃。Uiscaもそれに続き、敵陣に突撃し魔法を放った。
「アルファスさん。ヴァルハラが撤退していきます」
 ミルベルトの言葉に振り返ると、確かにヴァルハラは機首を反転。どこかへ飛び去っていく。
「俺達の勝利だ!」
 山岳猟団の誰かが叫ぶと勝鬨の声が広がっていく。Uiscaが安堵するように息をつくと、星輝の表情にも笑顔が戻った。
「キララ姉さま、私は負傷者の手当に加わってきます!」
 自分も疲労困憊しているだろうに、止めても聞かぬ子と星輝は知っている。遠ざかるエンドレスを睨み、小さく息をついた。
「……うえぇ。なにこれ~」
 倒れたCAMのコックピットを覗き込んだエリスが顔を顰める。内部は本来のCAMではありえない状況にあった。
 無数のパイプとケーブルがあちこちを行き交う様子は、まるで生物の内臓のようだ。
「当然ノーマルのままだとは思ってなかったけど、ここまでとはね」
 灯華は腕を組み思案する。このCAMはかなりおかしな改造を施されている。負のマテリアルに満ちていることも気がかりだ。
「八重垣のおっさんはアレで威嚇に過ぎないって言ってたけど、だったら本命はなんなのかしら?」
「う~ん、今のところさっぱり。どうも機導術とは全然違う技術って事だけはわかるけどね」
「とりあえず八重垣を呼んでくるわ。詳しく調べれば、わかることもあるでしょう」
 こうしてひとまず、ヴァルハラという脅威は退けられた。
 その後、目を覚ましたテトは八重垣らに語る。あのヴァルハラと呼ばれる船を単独で偵察した少女が見たものを。
「船の中で、見たのにゃ。ものすごい負のマテリアルを纏った……異形のCAMを……」

『ハロー、ヴァルキリー1。全作業工程は完了しました。ハロー、ヴァルキリー1。エンドレスの声が聞こえますか?』
『――システムチェック……全工程を完了。ハロー、エンドレス。ヴァルキリー1は正常です』
『ありがとう、ヴァルキリー1。エンドレスは任務を完遂します。管理者権限の委譲を申請します』
『……申請、承認。ありがとう、エンドレス』
『訂正します、ヴァルキリー1。あなたはエンドレスです』
『認識を修正……完了。我々はエンドレス。私はエンドレス。これより新たなプランを開始します』

(代筆:神宮寺飛鳥)

依頼結果

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MVP一覧

  • 征夷大将軍の正室
    天竜寺 詩ka0396
  • 空を引き裂く射手
    ジュード・エアハートka0410
  • 杏とユニスの先生
    ルシオ・セレステka0673
  • 帝国の猟犬
    ダリオ・パステリka2363
  • 嗤ウ観察者
    アルヴィン = オールドリッチka2378
  • 忍軍創設者
    ルンルン・リリカル・秋桜ka5784

重体一覧

参加者一覧

  • 征夷大将軍の正室
    天竜寺 詩(ka0396
    人間(蒼)|18才|女性|聖導士
  • 空を引き裂く射手
    ジュード・エアハート(ka0410
    人間(紅)|18才|男性|猟撃士
  • 救世の貴公子
    アクセル・ランパード(ka0448
    人間(紅)|18才|男性|聖導士
  • 蒼き世界の守護者
    アーサー・ホーガン(ka0471
    人間(蒼)|27才|男性|闘狩人
  • 赤髪の勇士
    エヴァンス・カルヴィ(ka0639
    人間(紅)|29才|男性|闘狩人
  • 杏とユニスの先生
    ルシオ・セレステ(ka0673
    エルフ|21才|女性|聖導士
  • 【魔装】の監視者
    星輝 Amhran(ka0724
    エルフ|10才|女性|疾影士
  • 緑龍の巫女
    Uisca=S=Amhran(ka0754
    エルフ|17才|女性|聖導士
  • 自爆王
    紫月・海斗(ka0788
    人間(蒼)|30才|男性|機導師
  • 不屈の鬼神
    白神 霧華(ka0915
    人間(蒼)|17才|女性|闘狩人
  • 山岳猟団即応員
    ラシュディア・シュタインバーグ(ka1779
    人間(紅)|19才|男性|魔術師
  • 赤き大地の放浪者
    エアルドフリス(ka1856
    人間(紅)|30才|男性|魔術師
  • 援励の竜
    オウガ(ka2124
    人間(紅)|14才|男性|霊闘士
  • 猫の守り神
    カナタ・ハテナ(ka2130
    人間(蒼)|12才|女性|聖導士
  • 帝国の猟犬
    ダリオ・パステリ(ka2363
    人間(紅)|28才|男性|闘狩人
  • 嗤ウ観察者
    アルヴィン = オールドリッチ(ka2378
    エルフ|26才|男性|聖導士
  • 面倒見のいいお兄さん
    沢城 葵(ka3114
    人間(蒼)|28才|男性|魔術師
  • 《聡明》なる天空の術師
    アルファス(ka3312
    人間(蒼)|20才|男性|機導師
  • 慈愛の守り手
    ミルベルト・アーヴィング(ka3401
    人間(蒼)|23才|女性|聖導士
  • 混沌系アイドル
    エリス・ブーリャ(ka3419
    エルフ|17才|女性|機導師
  • 太陽猫の矛
    アイラ(ka3941
    エルフ|20才|女性|霊闘士
  • 紅花瞬刃
    花厳 刹那(ka3984
    人間(蒼)|16才|女性|疾影士
  • 正秋隊(紫龍)
    劉 厳靖(ka4574
    人間(紅)|36才|男性|闘狩人
  • 忍軍創設者
    ルンルン・リリカル・秋桜(ka5784
    人間(蒼)|17才|女性|符術師
  • 焼灼
    霧崎 灯華(ka5945
    人間(蒼)|18才|女性|符術師

サポート一覧

マテリアルリンク参加者一覧

依頼相談掲示板
アイコン 迎撃班用相談卓
ジュード・エアハート(ka0410
人間(クリムゾンウェスト)|18才|男性|猟撃士(イェーガー)
最終発言
2016/03/18 11:04:20
アイコン 敵情報まとめ
エアルドフリス(ka1856
人間(クリムゾンウェスト)|30才|男性|魔術師(マギステル)
最終発言
2016/03/16 00:58:09
アイコン テト救出班相談卓
エアルドフリス(ka1856
人間(クリムゾンウェスト)|30才|男性|魔術師(マギステル)
最終発言
2016/03/18 00:15:06
アイコン 作戦相談
エアルドフリス(ka1856
人間(クリムゾンウェスト)|30才|男性|魔術師(マギステル)
最終発言
2016/03/17 19:20:05
アイコン ドローン対策班相談卓
オウガ(ka2124
人間(クリムゾンウェスト)|14才|男性|霊闘士(ベルセルク)
最終発言
2016/03/18 11:11:58
アイコン 依頼前の挨拶スレッド
ミリア・クロスフィールド(kz0012
人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人
最終発言
2016/03/18 06:13:17