石造りの別荘に潜むもの ~ミヤサ~

マスター:天田洋介

シナリオ形態
ショート
難易度
普通
オプション
参加費
1,000
参加制限
-
参加人数
4~8人
サポート
0~0人
マテリアルリンク
報酬
多め
相談期間
5日
締切
2016/04/12 22:00
完成日
2016/04/19 18:13

みんなの思い出

思い出設定されたOMC商品がありません。

オープニング

 十七歳のミヤサ・カミーはリアルブルー出身者。登山家を目指していた彼女だがクリムゾンウェストで選んだ職業は探検家である。
 数年前に転移で飛ばされた場所はグラズヘイム王国南部の沖だった。
 山登りしていたはずなのに突然海中へと叩き落とされたミヤサはパニックを起こす。彼女の命が助かったのは一緒に転移した五歳違いの兄サマトのおかげだ。
 波間を漂っていたところ近くを航行していた帆船に拾われて、伯爵地【ニュー・ウォルター】のマールへと辿り着く。
 ミヤサとは違い、サマトはマール郊外の村にある鍛冶屋に弟子入りしていた。
 月日が流れてミヤサは久しぶりに兄が住む村を訪ねる。ところが兄の姿はなかった。数日前、村から程近い場所に大穴が空く。その調査をしたところ雑魔の騒ぎが起きて失踪してしまったのである。
 急いでハンターズソサエティー支部に連絡。ハンターの力を借りて無事に兄を救いだす。そして神事としての崖上りにも挑戦。ハンターと一緒に前人未踏の記録を打ち立てるのだった。


 ミヤサはグラズヘイム王国の城塞都市マールにある商家の屋敷を訪ねる。気品ある老齢の夫人はミヤサがよく知る実業家ウリッシュ・ビスナーの知人であった。
「手紙で大まかには伝えてありますが、まずはわたくしの話を聞いてくださるかしら」
 応接間のソファで夫人がミヤサに説明を始める。
 夫人がミヤサに頼みたいのは先祖の別荘のことだ。元々はごく普通の一軒家だった。しかし夫人の祖母が増築に増築を重ねて迷路のような建物にしてしまったのである。
 海沿いで避暑地としてはよくても、僻地過ぎて本宅には使えない。かといって頑丈な石造りで取り壊すことも難しかった。長年放置していたところ、雑魔に棲みつかれてしまったのである。
 近隣で悪い噂も流れているようだ。このままでは家名に傷がつくということで、退治を頼みたいというのが主旨であった。
「それなら直接ハンターズソサエティーに頼んだ方がよいのでは?」
「ええ、その通りです。ただあの場所にはもう一つ問題、いえ秘密がありますの。そちらをミヤサ様にお願いしようかと。隠し部屋に祖母の形見が隠されているとか。高価な品、ならよりよいのですが、その辺りはよくわかりません。とにかく手に入れて頂きたく」
「わかりました。別荘の地図はありますか?」
「いえ、残念ながら。大まかな外形ならばわかりますが」
 内部は諦めて外形だけでも見取り図をもらうことにした。
 敷地は三百メートル×六百メートルといったところ。その中に所狭しと石材が積み上げられて建物を成り立たせている。殆どは一階のみでごく稀に二階の部屋があった。森が近くにあるせいか、蔦が絡まって内部まで侵入しているらしい。
 隠し部屋がどのようなものかはわかっている。部屋と部屋の間に隙間があり、そこへ辿り着くためには秘密の扉が必要だ。
 隠し部屋を見つけるためには正確な屋敷のマッピングが不可欠。マッピング後、隙間が存在する周囲の部屋を探れば自ずと隠し部屋は見つかるはずである。
「家具等も当時のまま置かれています。雑魔が隠れているかも知れませんので、どうかお気を付けて」
 ミヤサは夫人から依頼を引き受けた後でハンターズソサエティーの支部へと立ち寄る。そしてハンターの募集をかけるのであった。

リプレイ本文


「あれだな、別荘ってのは。まるで牢獄だぜ」
 海風に髪を揺らされながらステラ・レッドキャップ(ka5434)が呟く。
 ミヤサとハンター一行は馬車から降りて草原に降り立つ。御者は数日後、迎えに来ると告げて馬車で去っていった。
「でっけェなァ……ベッソーって何だと思っていたら、砦かなンかか?」
 万歳丸(ka5665)も遠くの別荘を望む。
「確かに。裕福な方々が休暇を過ごすための建物ですから大きいですね」
 ミヤサの説明に万歳丸が首を傾げる。どうやら理解が及ばないようだ。
「仕事としては依頼人が望んだ品を手に入れて持ち替えればいいんです」
「なァーーーンだ、宝さがしってことか! いやァ、いいじゃねェか!」
 合点がいった万歳丸がミヤサの肩を自分の肘で何度も突く。そしてご機嫌な様子で笑った。
「行って確かめるのが一番でしょう」
 冷静沈着な瞳のマリィア・バルデス(ka5848)は荷物を担ぎ直して別荘へと歩きだす。
「増築を重ねて……か。入ったら以外と広いし壁や通路で実距離も多いから難儀するかもしれないな。隠し部屋ってのには一寸期待もしていたり。ミヤサはどう思う?」
 ザレム・アズール(ka0878)が隣を歩くミヤサに話しかける。
「さっきの町で聞いたのですが、この辺りに野盗がでるようなんです。雑魔の仕業ともいわれていたのですが」
 ミヤサが答えた。するとマリィアも「同じ噂を耳にした」と会話に混ざる。
「ベッソーを根城にしてンじゃねぇのか?」
「ちっ! 面倒だな」
 ステラと万歳丸も話題にした。盛り上がっているうちに別荘の庭へ辿り着く。
 別荘の敷地は荒れ放題だ。雑草がそこら中に生えて、建物には蔓が張りついている。
「一番近い出入り口は……あちらですね」
 ミヤサが見取り図を広げて本物と見比べた。玄関口は壊れていて草むらに扉が転がっている。
「ここは使われていなかったようだな」
「だな」
 ザレムと万歳丸が屈んで床の状態を観察した。吹き込んだ土や降り積もった埃に足跡等は見当たらない。
「外から眺めた限り、窓は戸板で閉じられていたわよ」
 マリィアは玄関ホール内を隅々まで眺める。出入り口や窓戸の隙間から日光が射し込んでいるので薄暗い程度だった。
 一同は二手に分かれる。
「A班は俺とステラ、そしてミヤサの三文字トリオだな」
「マッピングはザレムさんとミヤサに任せたぜ」
 A班はザレムとステラ。それにミヤサを加えた三人組だ。
「さて。俺ァマリィアと組んで探索、だな! えっと俺が……まっぴんぐ、だったよな……?」
「通信も全部万歳丸に任せたわよ」
 B班は万歳丸とマリィアの二人組である。
 A班が西側、B班が東側を担当。さっそく動きだす二班であった。


 A班は一旦外へでる。
 ザレムとミヤサが別荘の外周を記録した。ステラはオートマチックS-01に手を掛けながら警戒する。
「外側に関してはかなり正確な見取り図なのは間違いないな」
「修正するのはごく一部ですみそうですね」
 ザレムが注意したのは壁の凹凸部分だ。その形状は別荘内部にも反映しているので、照らし合わせればマッピングがかなり楽になるはずである。
 ザレムが見取り図に書き込む。ミヤサは方位磁石を確認しつつ、測定器を回して距離を測っていく。
 外周の確認は一時間程度で終わった。途中、五個所の出入り口が見つかったものの、最初の扉が壊れたところから始めることにする。
(どこに隠れているんだ?)
 ステラは全周に意識を集中させた。暗いところではLEDライトで照らすときもある。時折、方位磁石を眺めて一瞬でも迷子にならないよう努めた。
「こんなに大雑把だったなんて」
「増築だからこの先も同じだといいんだが」
 ザレムとミヤサが安堵のため息をつく。別荘内の区切りは今のところ大雑把だ。マッピングはとてもしやすく、外側の凹凸を基準にして誤差を修正していけば問題はなかった。
「そちらはどうだ?」
 途中、ザレムが無線機でB班の万歳丸と情報を交換し合う。あちらも問題はなさそうである。
 突然にステラの銃口が火を噴いた。
「他愛もないぜ」
 ステラが半透明の犬型スライム三体をわずかな間に仕留める。三体とも古い家具の中に隠れていた。
 昼を過ぎた頃に出入り口へ差し掛かったので庭へでる。昼食として保存食と水で空腹を満たした。
「どうかしたのか? ミヤサ」
「いや、人影が動いたような気がして……」
 ザレムはミヤサが見つめる先に視線をやる。先程でてきた別荘の出入り口だ。わざと扉を開け放っていた。
「雑魔なら普通だが……人影が本当なら野盗も隠れているのかも知れないぜ。そうなりゃ噂は本当だってことだな」
 調査を続けていけば嫌でも会えるとステラは言葉を続けたのだった。


 B班は別荘の中でマッピングを続けていた。
「絵をかくだけだ思って引き受けたンだが……あ、間違えたぜ。ま、後で清書すればいいよな」
 万歳丸が測定器で測りつつ、見取り図に廊下や部屋を書き込んでいく。マリィアは周囲に警戒しつつ、万歳丸を手伝った。
「外から入り込んだみたいだわ」
 武器として持っていたナイフでマリィアが蔓を切断。しかしまだ扉には鍵がかかっていた。そんなときにはシーブズツールで開錠する。
 慎重に扉を開けていく。薄暗い室内で動く何かを見かけたマリィアが後ろへと飛んだ。次の瞬間、扉をこじ開けて廊下へ飛びだしてきたのは男鹿を象ったスライム二体であった。
 角の攻撃を避けつつ背後へ回ったマリィアが急所へとナイフを突き立てる。万歳丸の腕を煩わせることなく二体とも倒しきった。
「マリィア、こっちにきてくれンか?」
 室内へ立ち入った万歳丸にマリィアが呼ばれる。万歳丸が指さした埃だらけの床には人の足跡が数多くついていた。
「雑魔が化けてなければ、人がいるってことよね」
 廊下へでたマリィアが振り返り、廊下奥の闇の向こうを見つめる。
「雑魔と人は普通一緒にいられねェよな。ってことは間を取り持つ奴もいるってことじゃねェか? 歪虚?」
「歪虚といってもいろいろ、強いのもいれば弱いのも。とはいえ油断は禁物よね」
 万歳丸とマリィアは気を引き締めた。
 万歳丸がザレムに連絡してから昼食をとる。食べ終わると即座にマッピング作業を再開した二人であった。


 野営は別荘から離れたところで行った。但し、別荘の様子がわかるよう小高い場所が選ばれた。
「今ンとこ、どっちも隠し部屋はないみてェだな」
「まだ全体の二割といったところですからね。明日からは昼間の殆どを作業に割り当てられます。二日もあればマッピングは終わるでしょう」
 万歳丸とミヤサが見取り図の側にランタンを置いて膝をつき合わせる。
「上から見た感じだと、この辺りに木が何本か育っていたな。きっと中庭だろう」
 二人の間に入ったザレムが見取り図に人差し指を置いて位置を示す。
 護衛担当のステラとマリィアも雑魔に関する情報を交換した。
「弱い雑魔ばかりなんだが……どうも気になる。まるで馬鹿にされている気分だ」
 ステラが眉を潜める。
「戦っている最中に視線というか、気配を感じたことが何回かあったのよね」
 マリィアは胸の前で腕を組んだ。
 こちらの実力を試そうと何者かが雑魔を襲わせている。その考えがステラとマリィアの脳裏から離れなかった。
 夕食には体力を保つために温かい料理を口にする。塩気が強く脂身がたくさん含まれたソーセージを解して湯へ入れるとほどよいスープになった。適当な具材を加えれば鍋の完成である。パンと一緒に全員で平らげた。
 テントはミヤサとザレムが提供。見張りを立てるのでこれで充分である。
「ありゃなンだ?」
 万歳丸が見張りのとき、一瞬だけ別荘の一部分から灯りが洩れた。
「これは本格的に怪しいわね……」
 マリィアも一緒に見かける。翌朝、ミヤサを含めた仲間達に話す。歪虚崇拝者が潜んでいるのではないかという推論に至った。
「目的達成のためには歪虚崇拝者の排除も必要ですね。ただ――」
「分かってるわ、信者はなるべく殺すな、でしょう? 改心の余地はあるかもしれないけど、誰が改心させるのかとか、銃で手加減って苦しめる時間を長引かせるだけじゃないかとか思うけど 、ミヤサのオーダーに従うわ」
 ミヤサに頷いたマリィアが立ちあがって準備を始める。
 二班とも昨日の続きからマッピングを再開させた。ザレムの伝波増幅のおかげで少しぐらい離れていても無線で問題なくやり取りできる。
 作業は思いの外進んだ。二日目は一度も雑魔との接触、戦闘がなかったからだ。
 持ち越した未確認の範囲は二割程度。明日の午前中にマッピングが終わりそうな気配の中、一同は気を引き締めるのだった。


 別荘へ入ったA班が作業を開始して十分も経たないうちに雑魔から襲われる。わずかな間に廊下の前後を塞がれた。作業は中止。ザレムとミヤサも戦闘態勢をとる。
「……雑魔は遠慮はいりません」
 ミヤサの一声でステラが動く。
「こっちは任せていいぜっ!」
 ステラが放った銃弾でスライム一体が派手に破裂した。
「こちらは私が」
 ミヤサが真一文字に振った剣の衝撃波がスライムの群れを薙ぎ払う。
「こちらA班、現在雑魔との戦闘中だ。…………そうか。ステラとミヤサ、B班は歪虚崇拝者の連中と交戦中だ! 同時に襲ってきたのもおそらく作戦のうちだろう」
 ザレムは無線を付けっぱなしにして二人のサポートに回った。冷静な目で状況を判断し、デルタレイの光条で加勢する。
「ミヤサ、俺たちは足止めされているんじゃないのか?」
「私もそう感じています。ここは無理してもB班のところへ向かうのが一番でしょう」
 ザレムとミヤサのやり取りはステラの耳にも届いていた。
 ステラが自分のLEDライトをミヤサに託す。
「オレが切り開くからそれでよろしくな」
 ステラは死角気味の位置で待機するスライムを跳弾で予め仕留めておく。
 ザレムのデルタレイ、ミヤサの薙ぎ払いで敵の守りが薄くなる。
 意を決したステラがリボルバー「ヴィテス」にも手を添えつつ駆けだす。クローズコンバットで倒すことでスライムの防衛線をこじ開ける。LEDライトを点灯させたザレムとミヤサはステラに続いたのだった。


「万歳丸、行けそうかしら?」
 神罰銃で敵の足を撃ち抜いたマリィアが万歳丸へと振り返る。
「任せとけ。しかし、甘くみられたもンだなァ。こっちの方が数が少ねェからって狙ったンだろうけどよォ」
 剣を構えて突進してきた男を万歳丸が拳で吹き飛ばす。
 二人が広間で調査を開始してまもなく潜んでいた歪虚崇拝者達が姿を現した。すべての扉が閉じられて鍵がかけられてしまったのである。
 とはいえ覚醒者である研鑽を積んだ二人の強さは凄まじい。腕に少々の覚えがあったとしても普通の人が適うはずがなかった。倒されて呻き声をあげる歪虚崇拝者が増えていく。
「いでよ。大いなる形なき魔よ!」
 状況に苛立ったリーダー格らしき男が杖を片手に叫んだ。すると頭上から雨のように雫が滴り落ちてきた。今まで平らになって天井に張りついていたそれは一塊になる。床から四mの高さがある天井に届きそうな巨大スライムと化す。
 万歳丸とマリィアが巨大スライムが吐きだした液体を避けた。かかった石床から白煙が立ちのぼり、強烈なにおいが鼻をつく。
「酸だ」
「融かすつもりかよ!」
 広間とはいえ石壁で囲まれた室内に逃げ場はない。歪虚崇拝者達を先に倒したくても巨大スライムが邪魔だ。
「ここは仕方がないか……」
 マリィアがマシンガンの使用を考えたとき、扉の一つが外から突き破られる。A班の加勢であった。
 阿吽の呼吸で両班による巨大スライムへの集中攻撃が始まる。閃光に銃声、それに衝撃波によってスライムの身体が千切れ飛んでいく。
「ぶっころしてやるぜっ!」
 スライムの外皮もどきが薄くなったところへステラの銃撃。核破壊された巨大スライムが瞬く間に消え去っていった。
「てめェか!」
 縮地瞬動で迫った万歳丸の攻撃がリーダー格の歪虚崇拝者に避けられる。堕落者だと認識をあらためてここ一番の本気をだした。投極《天地開闢》で相手の剣を避けつつ、床へと投げ倒す。
「呵呵ッ! 窮鼠猫を噛む、にしちゃァ少しばかり歯ごたえが足りねェなァ!」
 万歳丸に背中を激しく踏まれても堕落者はあきらめない。落とした剣に手を伸ばそうとした。
「静かにしたほうがいいと思うが。この銃爪、軽いから」
 剣柄を握った堕落者の右腕を踏みつつ、マリィアは額に銃口を向ける。
「てめぇら、まだやるつもりなのか!」
「するのなら構いませんが」
 ステラとザレムの圧迫によって歪虚崇拝者達が戦意を喪失する。武器を放棄して全員が投降するのだった。


 歪虚崇拝者は全部で十五名を数えた。尋問によると、この別荘に滞在して世間を惑わすように歪虚の上層部に命令されたという。
 言葉の上では理想を語っていたが実態は違った。旅人から奪い取った金品を守ろうとしただけの守銭奴に過ぎない。
 堕落者だけは身近に置き、残る歪虚崇拝者達は牢代わりの頑丈な部屋に閉じ込めておく。それなりの食料とともに。
 一行は残りのマッピングを完成させる。そして二枚の見取り図から隠し部屋を五個所に絞り込んで順に調べていく。
「この辺りが怪しいな」
 ザレムが壁を叩いた。次に濡れ指をかざして風の道を探る。
「オレもそう思うぜ」
 壁を触りつつ直感視で観察したステラもザレムに同意した。
「お宝はこの中なンだよな。ぶち破ればいいのかァ?」
「ここはマリィアさんに任せましょう」
 万歳丸とミヤサが見守る中、マリィアが壁を触って鍵穴を探り当てる。
「何がでるのか楽しみね」
 マリィアがシーフツールで解錠すると石壁の一部がずれて出入り口となった。
 ランタンやLEDライトで照らして内部を探る。そこには何冊かの本と壁に絵が飾られていた。
「おそらくこれね」
 ミヤサが眺めた絵は年輩の女性を中心にして描かれている。隣には夫らしき人物。他には夫婦がいて母親が赤ん坊を抱えていた。
「お宝ってのはなンだったンだ……?」
「きっとこれのことね」
 首を傾げる万歳丸のためにミヤサは推理として絵の人物達が誰なのかを語った。
 一行は本と絵を回収して別荘から立ち去る。馬車が来るのを待って帰路に就く。
 堕落者は途中で立ち寄った町の官憲に引き渡した。また別荘に閉じ込めた歪虚崇拝者のことも任せる。やがて城塞都市マールに辿り着く。ハンター達もミヤサと一緒に依頼人の屋敷を訪ねた。
 絵の中心人物は依頼人の祖母。夫婦は依頼人の両親。そして赤ん坊は依頼人である夫人ではないかとミヤサは説明する。
「そうですか。この絵が……」
 老齢の夫人が涙を流して喜んだ。一行は宿泊を勧められて数日の間、豪勢な持て成しを受けたのだった。

依頼結果

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重体一覧

参加者一覧

  • 幻獣王親衛隊
    ザレム・アズール(ka0878
    人間(紅)|19才|男性|機導師
  • Rot Jaeger
    ステラ・レッドキャップ(ka5434
    人間(紅)|14才|男性|猟撃士
  • パティの相棒
    万歳丸(ka5665
    鬼|17才|男性|格闘士
  • ベゴニアを君に
    マリィア・バルデス(ka5848
    人間(蒼)|24才|女性|猟撃士

サポート一覧

マテリアルリンク参加者一覧

依頼相談掲示板
アイコン 質問卓
ステラ・レッドキャップ(ka5434
人間(クリムゾンウェスト)|14才|男性|猟撃士(イェーガー)
最終発言
2016/04/11 21:40:23
アイコン 依頼前の挨拶スレッド
ミリア・クロスフィールド(kz0012
人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人
最終発言
2016/04/11 18:59:09
アイコン ひそむもの
万歳丸(ka5665
鬼|17才|男性|格闘士(マスターアームズ)
最終発言
2016/04/12 18:55:49