ゲスト
(ka0000)
バウムクーヘン争奪戦!
マスター:紺堂 カヤ

- シナリオ形態
- ショート
- 難易度
- やや易しい
- オプション
-
- 参加費
1,000
- 参加制限
- -
- 参加人数
- 4~8人
- サポート
- 0~0人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 5日
- 締切
- 2016/04/15 22:00
- 完成日
- 2016/04/23 12:11
みんなの思い出
思い出設定されたOMC商品がありません。
オープニング
きらきらした季節がやってきた。
暖かい風、風が揺らす緑の枝葉、枝葉の隙間からこぼれる光。
それらすべてを吸い込もうと、大きく深呼吸をしている少女がいた。年の頃は十五ほど。鮮やかな赤毛をツインテールにしていた。
「うーん、いい匂い!」
深呼吸を繰り返して、少女がうっとりと言う。
「ついに、最高のものが出来上がったわ!!! クーちゃんのバウムクーヘンよ!!!」
クーちゃん、というのが、赤毛の少女の名前だった。誰もが「クーちゃん」と呼ぶので、誰も、フルネームを知らないが、誰にも特に支障はなかった。
クーちゃんは、森の中の「バウムクーヘン工房」でひとり、来る日も来る日もバウムクーヘンを焼いていた。なぜかと言うと。
「バウムクーヘンが好きだから!!!」
クーちゃんは胸を張る。そんなクーちゃんに、ハイハイ、と落ち着いた返事をしているのは、同じく十五歳くらいの黒髪の少女だ。名前は、マコ。
「で? 今度こそ、食べさせてくれるのよね?」
そうなのだ。クーちゃんはいつもバウムクーヘンを焼いているのだが、自分以外の誰にも食べさせてくれたことがない。人にふるまうには十分なレベルではない、と言って。それは相当なこだわりようであった。
「うん! 今度こそ、マコちゃんにも食べさせてあげる! 緑のバウムクーヘンとか、ピンクのバウムクーヘンもできたの!」
「へえ。それは楽しみ」
「でしょ! でもね、折角、誰かに食べさせてもいい、って思えるものができたんだから、たくさんの人に食べてもらおうと思って」
「いいんじゃない? 皆、きっと食べたがるわよ。連日、香りばかりしてくるのに食べられないでいたんだもの」
マコが大人びた表情で微笑むと、クーちゃんは満面の笑みでうんうん頷いた。マコは、ふと嫌な予感がした。
「クーちゃん、何か変なこと考えてない?」
「変なことなんて考えてないよー! ただ、ちょっと、面白いことをしようと思ってるだけ!」
それが変なことなんだと思うけど、とマコは胸の中で呟いてため息をついた。
「面白いことって?」
「うん! ただ食べてもらうんじゃつまらないから、バウムクーヘンを奪い合ってもらおうかと思って!」
「……は?」
物騒な言葉が飛び出して、マコが両目を剣呑に細めると、クーちゃんは慌てて首を横に振った。
「あっ、奪い合うっていっても、暴力はなし!! そういうんじゃなくて!! クイズ大会をするの! 題して『クーちゃんのクイズ大会 ~バウムクーヘンゲットだぜ!~』だよ!!」
「クイズ大会~?」
ご丁寧にタイトルまで用意しているクーちゃんは、自慢げに、再び胸を逸らせる。
「そう! クイズに正解した人だけが、たくさんバウムクーヘンを食べられるのよ!!」
「はあ……。で? どんなクイズを用意してるの?」
クーちゃんはうふふ、と笑ってマコにクイズの書かれた用紙を差し出した。それを見て。マコは。
「……クーちゃん、正気? こんなもの、誰が答えられるの?」
絶句した。
マコの心配をよそに、クイズ大会は開催された。
バウムクーヘン工房がある森から、少し離れた広場に人を集めて、クーちゃんはゴキゲンだ。
「みなさーん!! 『クーちゃんのクイズ大会 ~バウムクーヘンゲットだぜ!~』にようこそ!」
クーちゃんは切株の上に立って声を張り上げる。
「ルールは簡単! 全部で四問のクイズに答えるだけ! 一問正解するごとに、バウムクーヘンを四分の一、ゲットすることができます。つまり、まあるいバウムクーヘンをまるごと手に入れたければ、全問正解してください! 一問でも正解できた人だけを、森の中の工房まで案内します! 全問不正解だった人は、残念だけどここでさよなら、です!」
参加者はわくわくとクーちゃんの説明を聞いていた。誰もが、匂いだけは噂になっていたクーちゃんのバウムクーヘンを食べたいのだ。
「では、第一問!」
と、クーちゃんが問題を読み上げようとしたとき。
「クーちゃん!! 大変!!」
マコが血相を変えて走ってきた。
「マコちゃん、どうしたの!?」
「バウムクーヘン工房がある、森に、巨大なトカゲが出たの! それも、ただのトカゲじゃなくて雑魔なんだって! 工房へは行けないわ!」
「そんな……」
クーちゃんはショックのあまり俯いた。
今日をとても楽しみにしていたけれど、雑魔とあっては諦めざるを得ない。
いつも元気なクーちゃんが、見たこともないほど落ち込んでいて、マコはさすがにかわいそうになる。
「クーちゃん……」
慰めようと、肩に手をかけようとした、そのとき。
「わあ!」
クーちゃんがガバっと顔を上げた。そして、大きな声で叫んだ。
「お客様の中に!!!!! ハンターはいらっしゃいませんか!!!」
クーちゃんは全然、諦めていなかった。
暖かい風、風が揺らす緑の枝葉、枝葉の隙間からこぼれる光。
それらすべてを吸い込もうと、大きく深呼吸をしている少女がいた。年の頃は十五ほど。鮮やかな赤毛をツインテールにしていた。
「うーん、いい匂い!」
深呼吸を繰り返して、少女がうっとりと言う。
「ついに、最高のものが出来上がったわ!!! クーちゃんのバウムクーヘンよ!!!」
クーちゃん、というのが、赤毛の少女の名前だった。誰もが「クーちゃん」と呼ぶので、誰も、フルネームを知らないが、誰にも特に支障はなかった。
クーちゃんは、森の中の「バウムクーヘン工房」でひとり、来る日も来る日もバウムクーヘンを焼いていた。なぜかと言うと。
「バウムクーヘンが好きだから!!!」
クーちゃんは胸を張る。そんなクーちゃんに、ハイハイ、と落ち着いた返事をしているのは、同じく十五歳くらいの黒髪の少女だ。名前は、マコ。
「で? 今度こそ、食べさせてくれるのよね?」
そうなのだ。クーちゃんはいつもバウムクーヘンを焼いているのだが、自分以外の誰にも食べさせてくれたことがない。人にふるまうには十分なレベルではない、と言って。それは相当なこだわりようであった。
「うん! 今度こそ、マコちゃんにも食べさせてあげる! 緑のバウムクーヘンとか、ピンクのバウムクーヘンもできたの!」
「へえ。それは楽しみ」
「でしょ! でもね、折角、誰かに食べさせてもいい、って思えるものができたんだから、たくさんの人に食べてもらおうと思って」
「いいんじゃない? 皆、きっと食べたがるわよ。連日、香りばかりしてくるのに食べられないでいたんだもの」
マコが大人びた表情で微笑むと、クーちゃんは満面の笑みでうんうん頷いた。マコは、ふと嫌な予感がした。
「クーちゃん、何か変なこと考えてない?」
「変なことなんて考えてないよー! ただ、ちょっと、面白いことをしようと思ってるだけ!」
それが変なことなんだと思うけど、とマコは胸の中で呟いてため息をついた。
「面白いことって?」
「うん! ただ食べてもらうんじゃつまらないから、バウムクーヘンを奪い合ってもらおうかと思って!」
「……は?」
物騒な言葉が飛び出して、マコが両目を剣呑に細めると、クーちゃんは慌てて首を横に振った。
「あっ、奪い合うっていっても、暴力はなし!! そういうんじゃなくて!! クイズ大会をするの! 題して『クーちゃんのクイズ大会 ~バウムクーヘンゲットだぜ!~』だよ!!」
「クイズ大会~?」
ご丁寧にタイトルまで用意しているクーちゃんは、自慢げに、再び胸を逸らせる。
「そう! クイズに正解した人だけが、たくさんバウムクーヘンを食べられるのよ!!」
「はあ……。で? どんなクイズを用意してるの?」
クーちゃんはうふふ、と笑ってマコにクイズの書かれた用紙を差し出した。それを見て。マコは。
「……クーちゃん、正気? こんなもの、誰が答えられるの?」
絶句した。
マコの心配をよそに、クイズ大会は開催された。
バウムクーヘン工房がある森から、少し離れた広場に人を集めて、クーちゃんはゴキゲンだ。
「みなさーん!! 『クーちゃんのクイズ大会 ~バウムクーヘンゲットだぜ!~』にようこそ!」
クーちゃんは切株の上に立って声を張り上げる。
「ルールは簡単! 全部で四問のクイズに答えるだけ! 一問正解するごとに、バウムクーヘンを四分の一、ゲットすることができます。つまり、まあるいバウムクーヘンをまるごと手に入れたければ、全問正解してください! 一問でも正解できた人だけを、森の中の工房まで案内します! 全問不正解だった人は、残念だけどここでさよなら、です!」
参加者はわくわくとクーちゃんの説明を聞いていた。誰もが、匂いだけは噂になっていたクーちゃんのバウムクーヘンを食べたいのだ。
「では、第一問!」
と、クーちゃんが問題を読み上げようとしたとき。
「クーちゃん!! 大変!!」
マコが血相を変えて走ってきた。
「マコちゃん、どうしたの!?」
「バウムクーヘン工房がある、森に、巨大なトカゲが出たの! それも、ただのトカゲじゃなくて雑魔なんだって! 工房へは行けないわ!」
「そんな……」
クーちゃんはショックのあまり俯いた。
今日をとても楽しみにしていたけれど、雑魔とあっては諦めざるを得ない。
いつも元気なクーちゃんが、見たこともないほど落ち込んでいて、マコはさすがにかわいそうになる。
「クーちゃん……」
慰めようと、肩に手をかけようとした、そのとき。
「わあ!」
クーちゃんがガバっと顔を上げた。そして、大きな声で叫んだ。
「お客様の中に!!!!! ハンターはいらっしゃいませんか!!!」
クーちゃんは全然、諦めていなかった。
リプレイ本文
「お客様の中に!!!!! ハンターはいらっしゃいませんか!!!」
クーちゃんのこの叫びに、真っ先に反応して挙手をした女性がいた。星野 ハナ(ka5852)である。
「はいはーい、もちろんいらっしぃますぅ♪お菓子のためならたとえ火の中水の中、喜んで歪虚をブッコロですぅ」
可愛らしい笑顔で言うことは過激だ。そのすぐそばで、クラヴィ・グレイディ(ka4687)が生真面目な顔で頷きながら進み出た。
「美味しいバウムクーヘンが食べられると聞いてきたでありますが……、そういうことなら仕方がないでありますね。邪魔する雑魔をまずはお掃除でありますよ!」
「クーヘンを狙って魔物まで……」
そう呟いて拳を固めたのはザレム・アズール(ka0878)だが、そのセリフには若干どころでない勘違いが生じていた……。
最終的に、五名のハンターが雑魔退治に名乗りを上げた。目撃証言を取りまとめてくれたマコが、トカゲの姿の雑魔の体長や特徴を説明すると、イリアス(ka0789)が穏やかに首を傾げた。
「あら、困ったわね……トカゲは狩ったことがないのだけど。頑張るわね」
帽子を目深にかぶったサレン・R・シキモリ(ka0850)は、うむ、と頷くが、トカゲと聞いたためか、そわそわと落ち着かない様子を見せていた。
とにかく森へ入らねば話にならないので、五人のハンターはクーちゃんとマコを伴って森へと歩を進めた。バウムクーヘン工房は、森の中とはいえ、そう深くはない位置にあるとのことであるため、雑魔にも遠からず遭遇できるものと思われた。
「こんなことになるなんてなぁ。人を集めるべきじゃなかったのかなぁ」
諦めてはいないクーちゃんであったが、さすがに気落ちはしているようで、はあ、とため息をつく。その背中を、ハナがバシバシ叩いた。
「美味しいものが出来たら是非是非みんなに食べて貰いたいじゃないですかぁ。その気持ちはチョー分かりますぅ。美味しくいただけるように食前の運動まで用意していただけるなんてぇ……、いやんもぅ、一生ついて行くかもですぅ」
くねくねと体をしならせるハナに、マコがそっと問う。
「その食前の運動っていうのは……」
「もちろん、歪虚ブッコロですぅ」
きゃは、とハナが笑うと、クーちゃんも真似をするように、にぱ、と笑った。
「ブッコロブッコロー!!」
一瞬にして調子を取り戻したクーちゃんが飛び跳ねるのを見て、今度はマコがため息をつく。と、クラヴィが人差し指を立てて静かに、と合図を出した。
「あら、あそこ」
イリアスが目を向けた先には、草木の茂みがあり、さらには……、太く大きなトカゲのしっぽが飛び出しているのが見えた。
「案外、あっさり遭遇できたな」
ザレムがさっと体勢を整えて風下を探ると、その動きを察知したように、ガサガサと茂みが動いてトカゲがその巨体の全貌を現した。
「うひゃあ!」
「わわわわ!」
クーちゃんとマコが驚きの声を上げながら飛びのき、ハンターたちの後ろに身を隠す。こんな大きさのトカゲは見たことがないに違いなく、その反応も当然である。が、それとは正反対の反応をした者がいた。サレンである。
「こんなトカゲが実在したとは……。む、なぜ皆逃げるのだ? こんなに可愛いというのにっ!」
瞳をキラキラさせて大きなトカゲの姿に感動しているサレンに、言いにくそうにしつつも声をかけたのはイリアスであった。
「サレンさん、あのトカゲは、雑魔なのよ……」
「はっ! そうか……! これは雑魔……これは敵……」
サレンは自分に言い聞かせるように呪文めいた呟きを始めた。
そんなサレンの気持ちなどはお構いなく、トカゲはずるり、と動き出してハンターたちの方へ近付いてきた。
「きゃああ!」
パァン!
マコが派手な声を上げて怖がったので、とにかくトカゲをこちらへ近付けないように、クラヴィが銃弾を放った。しっかりと冷静に狙ったが、トカゲは素早く攻撃をかわし、銃弾は地面を穿った。
「かなり大きいでありますが……案外素早いのでありますね……」
「そうね……。銃撃は、動きの警戒をする威嚇射撃とした方がいいかもしれないわ」
イリアスもクーちゃんとマコの方へ駆け寄って、トカゲが木の上へ移動する可能性も視野に入れながら拳銃を構えた。
「威嚇射撃、こっちからもするよ!」
いつの間にかジェットブーツで先回りをしていたザレムがクラヴィとイリアスの反対側から銃弾を放った。
「動きを止めるのはお任せあれですぅ」
ハナが地縛符を使用すると、トカゲの足元は泥状に固まり、トカゲは移動できなくなった。しかし、大きなしっぽと頭をくねらせてなおも移動しようと身体を動かしている。
「……今なら、タックル背負い投げができる……」
普段なら選ばないであろう方法を画策して身を屈めるザレムの目は本気であった。食の恨みは恐ろしいのだ、と呟いているが、それに関してはトカゲにまったく罪はない。本当にタックルをかけようとしたとき。
「あぁっ」
よろめくようにして、サレンがトカゲの前へ進み出た。
「いじめないでやってほ……いやっ、これは敵なのだ。そう、雑魔であって……トカゲじゃない……トカゲじゃない……」
おろおろとナイフを上げたり下げたりするサレンの様はまさしくパニック状態で、ハンターたちは一瞬、戦闘を忘れてぽかんとしてしまった。攻撃したくないという気持ちをなんとかバウムクーヘンで奮起させたサレンには、ナイフをむき身にするだけでここまでの時間がかかったとみえた。
「えっと……、つらいなら俺か星野が炎でやっつけてやるけど?」
ザレムの申し出に、サレンはええっ、と目に涙を浮かべんばかりの悲壮な声を上げて勢いよく立ち上がった。が、その拍子に。
「うわぁっ!」
脚を滑らせ、トカゲへ倒れ込んでしまう。と。
ぶすり。
「あ」
サレンのナイフが、トカゲの腹を深々と刺した。ぐぅうううう、と唸り声を上げて、暴れていたトカゲの動きが弱々しくなる。
「け、結果オーライでありますよ!」
クラヴィが必死にフォローの言葉をかけると、サレンは自分のしたことが信じられないというようにふらふらとトカゲから後ずさった。あああ、と悲しそうな声が響く。
「よーし、トドメだー!」
そう叫んだのは、なんとクーちゃんであった。クーちゃんたら調子に乗って、とマコが隣で小突く。しかしその声に乗ってくれたハナが、ようし、と火炎符を取り出した。
「たった一匹でハンターの前に出てきた自分の暴挙を恨んでさっさと灰になれ、歪虚ぉ!」
かくして。
巨大なトカゲ姿の雑魔は、灰も残さず霧散した。
雑魔を片付けたハンターたちの、誰からともなく。
「バウムクーヘンだー!!!」
歓喜の声が上がった。
クーちゃんのバウムクーヘン工房は、トカゲの発見地点から五分ほど歩いたところにあった。近付けは近付くほどに、甘い香りが濃くなり、皆徐々に表情がうっとりとしてくる。トカゲを倒してしまったことで萎れていたサレンも、このかぐわしさによって元気を取り戻したようだった。
「特製バウムクーヘン……すごく楽しみでありますよ!」
クラヴィがうきうきと笑顔を見せると、クーちゃんは嬉しそうににっこりしたあと、その笑みを、ふっふっふ、と不敵なものに変えた。
「皆さん、喜ぶのはまだ早ぁーい! バウムクーヘンは、クーちゃんクイズに正解した人だけが食べられるのですから!」
「クーちゃん、それ本当にやるの? 皆さん、雑魔を退治してくれたんだから、お礼として食べさせてあげたらいいじゃないの」
マコが呆れ顔でそう進言するが、クーちゃんは、ちっちっち、と人差し指を振ってもったいぶった。
「ダメダメ。ルールなんだから!」
「頑張るわ。どんな問題かしら」
イリアスが穏やかにクーちゃんを促すと、クーちゃんは広場にいたときと同じゴキゲンな様子で「第一問!」と声を張り上げた。
「クーちゃんの緑色のバウムクーヘンは、何を使って緑の色をつけているでしょうか?」
「うーん、なんだろ……」
ハンターたちが首をひねり始めた。すべての問題を事前に知っているマコが、応援の声をかける。
「皆さん! この問題が一番まともですから頑張って!」
それぞれに思いを巡らした末、出た答えは。
イリアスとクラヴィの答えが同じで、ハーブ。サレンがほうれん草。ザレムがヨモギ。ハナがピーマン。
「正解はぁ~」
むっふっふ、とたっぷりの含み笑いをしたのち、クーちゃんが答えを発表した。
「ほうれん草でしたぁ!!!」
「よし!」
サレン一人がまず正解を勝ち取り、ガッツポーズを作る。クーちゃんは特に悔しそうなそぶりも見せず、にこにこと嬉しそうだ。こだわりを披露したいのだろう、次の問題へ行く前にこんなことを話す。
「ハーブやヨモギも試したんだけど、野草はアク抜きが必要なのが手間でさー。あと、卵の風味と一番しっくりくるのがほうれん草だったんだよね」
料理に造詣の深いザレムが、ふむふむ、と熱心に聞いていた。
「じゃ、第二問ね! クーちゃんが今一番欲しいものはなんでしょうか?」
「ええっ?」
二問目の素っ頓狂さに、場が騒然とした。もう勘で答えるしかない。出揃った答えは。
イリアスとハナがほぼ同じ回答で「お菓子を食べる友人、試食相手」。サレンが「まだ食べたことのないバウムクーヘン」。ザレムが「美味しいという感想」。クラヴィが「美味しい紅茶」。
クーちゃんはそれらの回答を聞いて不満そうにした。
「ええ~、皆わかってないなあ」
正解を発表する前に正解者はいない、と言ったも同然のセリフである。
「いや、わかるわけないからねクーちゃん」
マコの冷静なツッコミはスルーされる。
「正解はぁー、養鶏場だよ!!」
「養鶏場~!?」
ハナが裏返った声を出す。イリアスも目を見開いて驚いていた。
「だって、バウムクーヘンには新鮮な卵が不可欠! 今は仕入れてるけど、更に美味しいものを作りたいもん、自分で卵も生産するべきかな、って!」
「……こだわってるのでありますな……」
クラヴィが感心してくれた。
残念ながら正解者なしの二問目を終え、クーちゃんはすぐに三問目に移る。
「第三問! クーちゃんが一番好きな色は?」
この回答は、わりとまとまったものとなった。イリアス、ザレムが赤。理由も同じで、クーちゃんの赤い髪が綺麗だから、だという。サレンはバウムクーヘンの焼き色。ハナもサレンの意見に近く、スポンジの色にちなんでオレンジ。クラヴィは緑。
「この問題は簡単だったでしょ? 正解は黄色! もちろん、バウムクーヘンの色よ! だから、えっと、サレンさんとハナさんは正解ってことにするね!」
「やりましたぁ!」
ハナが飛び跳ねる。クーちゃんはふと、自分の髪を眺めた。この赤い髪が綺麗だなんて思ったことがなかったのである。褒められて、くすぐったい気持ちになりつつ、心の中でこっそり、赤も好きになりそうだな、なんて思った。
「最後だよ! 第四問! クーちゃんの足のサイズは? これは、一番近い数字の人を正解にするね!」
「ホントなんなのよこの問題……」
マコは最後までぼやき係をしてくれていた。ハンターたちが真剣な面持ちでクーちゃんの足を観察してくれているのが申し訳ない。
「えっと、正解はね、22.5センチ! 一番近い答えは……、誤差0.5センチずつで、ザレムさんとクラヴィさんかな」
「やった!」
「やったであります!」
ザレムとクラヴィが飛び跳ねたところで、クーちゃんクイズは終了となった。サレンが最も多くて二問の正解である。クーちゃんは、正解者にカットしたバウムクーヘンを配って歩いた。
「えーと、私だけが食べられないのね。残念だわ」
全問不正解になってしまったイリアスが眉を下げると、クーちゃんはそっと手招きをしてイリアスを呼び寄せた。
「えっと、ルールだから……、ちゃんとしたバウムクーヘン、あげられないんだけど、これ、切り落としの部分なの。よかったら、食べて。ちょっとだけ、だけど」
トカゲを退治してくれた恩義は、人並みに感じていたとみえ、クーちゃんは薄っぺらい、けれど充分に薫り高い切れ端を、おずおずとイリアスに差し出した。
「ありがとう! クーちゃんは優しいわね」
イリアスは美しく微笑んでそれを受け取ってくれた。
と、その後ろで派手な歓声が上がる。
「美味しいであります!」
とろけそうな笑顔の、クラヴィ。
「うまっ!?」
目をまんまるくしている、ハナ。
「美味しい! 卵の風味が上品だ。 うーん、どんな工夫がされているのか知りたいな」
目を細めて味わうザレム。
「お替りがもらえたりとかは……、やはり駄目か」
誰よりも頬張っている、サレン。
クーちゃんは、嬉しくてたまらなくなった。自分が完成させた特製バウムクーヘンを、美味しいと言ってもらえている。たまらず、大きな声が出た。
「あのね!! クーちゃん、また美味しいバウムクーヘン焼くからね!! だからね……、」
クーちゃんは、バウムクーヘンの甘い匂いと共に、皆の「美味しい」の言葉を胸いっぱい吸い込んで、叫んだ。
「お客様の中に!!!!! また来てくれるという方はいらっしゃいませんか!!!!!」
ため息ばかりだったマコが、大笑いしながら真っ先に手を挙げていた。
クーちゃんのこの叫びに、真っ先に反応して挙手をした女性がいた。星野 ハナ(ka5852)である。
「はいはーい、もちろんいらっしぃますぅ♪お菓子のためならたとえ火の中水の中、喜んで歪虚をブッコロですぅ」
可愛らしい笑顔で言うことは過激だ。そのすぐそばで、クラヴィ・グレイディ(ka4687)が生真面目な顔で頷きながら進み出た。
「美味しいバウムクーヘンが食べられると聞いてきたでありますが……、そういうことなら仕方がないでありますね。邪魔する雑魔をまずはお掃除でありますよ!」
「クーヘンを狙って魔物まで……」
そう呟いて拳を固めたのはザレム・アズール(ka0878)だが、そのセリフには若干どころでない勘違いが生じていた……。
最終的に、五名のハンターが雑魔退治に名乗りを上げた。目撃証言を取りまとめてくれたマコが、トカゲの姿の雑魔の体長や特徴を説明すると、イリアス(ka0789)が穏やかに首を傾げた。
「あら、困ったわね……トカゲは狩ったことがないのだけど。頑張るわね」
帽子を目深にかぶったサレン・R・シキモリ(ka0850)は、うむ、と頷くが、トカゲと聞いたためか、そわそわと落ち着かない様子を見せていた。
とにかく森へ入らねば話にならないので、五人のハンターはクーちゃんとマコを伴って森へと歩を進めた。バウムクーヘン工房は、森の中とはいえ、そう深くはない位置にあるとのことであるため、雑魔にも遠からず遭遇できるものと思われた。
「こんなことになるなんてなぁ。人を集めるべきじゃなかったのかなぁ」
諦めてはいないクーちゃんであったが、さすがに気落ちはしているようで、はあ、とため息をつく。その背中を、ハナがバシバシ叩いた。
「美味しいものが出来たら是非是非みんなに食べて貰いたいじゃないですかぁ。その気持ちはチョー分かりますぅ。美味しくいただけるように食前の運動まで用意していただけるなんてぇ……、いやんもぅ、一生ついて行くかもですぅ」
くねくねと体をしならせるハナに、マコがそっと問う。
「その食前の運動っていうのは……」
「もちろん、歪虚ブッコロですぅ」
きゃは、とハナが笑うと、クーちゃんも真似をするように、にぱ、と笑った。
「ブッコロブッコロー!!」
一瞬にして調子を取り戻したクーちゃんが飛び跳ねるのを見て、今度はマコがため息をつく。と、クラヴィが人差し指を立てて静かに、と合図を出した。
「あら、あそこ」
イリアスが目を向けた先には、草木の茂みがあり、さらには……、太く大きなトカゲのしっぽが飛び出しているのが見えた。
「案外、あっさり遭遇できたな」
ザレムがさっと体勢を整えて風下を探ると、その動きを察知したように、ガサガサと茂みが動いてトカゲがその巨体の全貌を現した。
「うひゃあ!」
「わわわわ!」
クーちゃんとマコが驚きの声を上げながら飛びのき、ハンターたちの後ろに身を隠す。こんな大きさのトカゲは見たことがないに違いなく、その反応も当然である。が、それとは正反対の反応をした者がいた。サレンである。
「こんなトカゲが実在したとは……。む、なぜ皆逃げるのだ? こんなに可愛いというのにっ!」
瞳をキラキラさせて大きなトカゲの姿に感動しているサレンに、言いにくそうにしつつも声をかけたのはイリアスであった。
「サレンさん、あのトカゲは、雑魔なのよ……」
「はっ! そうか……! これは雑魔……これは敵……」
サレンは自分に言い聞かせるように呪文めいた呟きを始めた。
そんなサレンの気持ちなどはお構いなく、トカゲはずるり、と動き出してハンターたちの方へ近付いてきた。
「きゃああ!」
パァン!
マコが派手な声を上げて怖がったので、とにかくトカゲをこちらへ近付けないように、クラヴィが銃弾を放った。しっかりと冷静に狙ったが、トカゲは素早く攻撃をかわし、銃弾は地面を穿った。
「かなり大きいでありますが……案外素早いのでありますね……」
「そうね……。銃撃は、動きの警戒をする威嚇射撃とした方がいいかもしれないわ」
イリアスもクーちゃんとマコの方へ駆け寄って、トカゲが木の上へ移動する可能性も視野に入れながら拳銃を構えた。
「威嚇射撃、こっちからもするよ!」
いつの間にかジェットブーツで先回りをしていたザレムがクラヴィとイリアスの反対側から銃弾を放った。
「動きを止めるのはお任せあれですぅ」
ハナが地縛符を使用すると、トカゲの足元は泥状に固まり、トカゲは移動できなくなった。しかし、大きなしっぽと頭をくねらせてなおも移動しようと身体を動かしている。
「……今なら、タックル背負い投げができる……」
普段なら選ばないであろう方法を画策して身を屈めるザレムの目は本気であった。食の恨みは恐ろしいのだ、と呟いているが、それに関してはトカゲにまったく罪はない。本当にタックルをかけようとしたとき。
「あぁっ」
よろめくようにして、サレンがトカゲの前へ進み出た。
「いじめないでやってほ……いやっ、これは敵なのだ。そう、雑魔であって……トカゲじゃない……トカゲじゃない……」
おろおろとナイフを上げたり下げたりするサレンの様はまさしくパニック状態で、ハンターたちは一瞬、戦闘を忘れてぽかんとしてしまった。攻撃したくないという気持ちをなんとかバウムクーヘンで奮起させたサレンには、ナイフをむき身にするだけでここまでの時間がかかったとみえた。
「えっと……、つらいなら俺か星野が炎でやっつけてやるけど?」
ザレムの申し出に、サレンはええっ、と目に涙を浮かべんばかりの悲壮な声を上げて勢いよく立ち上がった。が、その拍子に。
「うわぁっ!」
脚を滑らせ、トカゲへ倒れ込んでしまう。と。
ぶすり。
「あ」
サレンのナイフが、トカゲの腹を深々と刺した。ぐぅうううう、と唸り声を上げて、暴れていたトカゲの動きが弱々しくなる。
「け、結果オーライでありますよ!」
クラヴィが必死にフォローの言葉をかけると、サレンは自分のしたことが信じられないというようにふらふらとトカゲから後ずさった。あああ、と悲しそうな声が響く。
「よーし、トドメだー!」
そう叫んだのは、なんとクーちゃんであった。クーちゃんたら調子に乗って、とマコが隣で小突く。しかしその声に乗ってくれたハナが、ようし、と火炎符を取り出した。
「たった一匹でハンターの前に出てきた自分の暴挙を恨んでさっさと灰になれ、歪虚ぉ!」
かくして。
巨大なトカゲ姿の雑魔は、灰も残さず霧散した。
雑魔を片付けたハンターたちの、誰からともなく。
「バウムクーヘンだー!!!」
歓喜の声が上がった。
クーちゃんのバウムクーヘン工房は、トカゲの発見地点から五分ほど歩いたところにあった。近付けは近付くほどに、甘い香りが濃くなり、皆徐々に表情がうっとりとしてくる。トカゲを倒してしまったことで萎れていたサレンも、このかぐわしさによって元気を取り戻したようだった。
「特製バウムクーヘン……すごく楽しみでありますよ!」
クラヴィがうきうきと笑顔を見せると、クーちゃんは嬉しそうににっこりしたあと、その笑みを、ふっふっふ、と不敵なものに変えた。
「皆さん、喜ぶのはまだ早ぁーい! バウムクーヘンは、クーちゃんクイズに正解した人だけが食べられるのですから!」
「クーちゃん、それ本当にやるの? 皆さん、雑魔を退治してくれたんだから、お礼として食べさせてあげたらいいじゃないの」
マコが呆れ顔でそう進言するが、クーちゃんは、ちっちっち、と人差し指を振ってもったいぶった。
「ダメダメ。ルールなんだから!」
「頑張るわ。どんな問題かしら」
イリアスが穏やかにクーちゃんを促すと、クーちゃんは広場にいたときと同じゴキゲンな様子で「第一問!」と声を張り上げた。
「クーちゃんの緑色のバウムクーヘンは、何を使って緑の色をつけているでしょうか?」
「うーん、なんだろ……」
ハンターたちが首をひねり始めた。すべての問題を事前に知っているマコが、応援の声をかける。
「皆さん! この問題が一番まともですから頑張って!」
それぞれに思いを巡らした末、出た答えは。
イリアスとクラヴィの答えが同じで、ハーブ。サレンがほうれん草。ザレムがヨモギ。ハナがピーマン。
「正解はぁ~」
むっふっふ、とたっぷりの含み笑いをしたのち、クーちゃんが答えを発表した。
「ほうれん草でしたぁ!!!」
「よし!」
サレン一人がまず正解を勝ち取り、ガッツポーズを作る。クーちゃんは特に悔しそうなそぶりも見せず、にこにこと嬉しそうだ。こだわりを披露したいのだろう、次の問題へ行く前にこんなことを話す。
「ハーブやヨモギも試したんだけど、野草はアク抜きが必要なのが手間でさー。あと、卵の風味と一番しっくりくるのがほうれん草だったんだよね」
料理に造詣の深いザレムが、ふむふむ、と熱心に聞いていた。
「じゃ、第二問ね! クーちゃんが今一番欲しいものはなんでしょうか?」
「ええっ?」
二問目の素っ頓狂さに、場が騒然とした。もう勘で答えるしかない。出揃った答えは。
イリアスとハナがほぼ同じ回答で「お菓子を食べる友人、試食相手」。サレンが「まだ食べたことのないバウムクーヘン」。ザレムが「美味しいという感想」。クラヴィが「美味しい紅茶」。
クーちゃんはそれらの回答を聞いて不満そうにした。
「ええ~、皆わかってないなあ」
正解を発表する前に正解者はいない、と言ったも同然のセリフである。
「いや、わかるわけないからねクーちゃん」
マコの冷静なツッコミはスルーされる。
「正解はぁー、養鶏場だよ!!」
「養鶏場~!?」
ハナが裏返った声を出す。イリアスも目を見開いて驚いていた。
「だって、バウムクーヘンには新鮮な卵が不可欠! 今は仕入れてるけど、更に美味しいものを作りたいもん、自分で卵も生産するべきかな、って!」
「……こだわってるのでありますな……」
クラヴィが感心してくれた。
残念ながら正解者なしの二問目を終え、クーちゃんはすぐに三問目に移る。
「第三問! クーちゃんが一番好きな色は?」
この回答は、わりとまとまったものとなった。イリアス、ザレムが赤。理由も同じで、クーちゃんの赤い髪が綺麗だから、だという。サレンはバウムクーヘンの焼き色。ハナもサレンの意見に近く、スポンジの色にちなんでオレンジ。クラヴィは緑。
「この問題は簡単だったでしょ? 正解は黄色! もちろん、バウムクーヘンの色よ! だから、えっと、サレンさんとハナさんは正解ってことにするね!」
「やりましたぁ!」
ハナが飛び跳ねる。クーちゃんはふと、自分の髪を眺めた。この赤い髪が綺麗だなんて思ったことがなかったのである。褒められて、くすぐったい気持ちになりつつ、心の中でこっそり、赤も好きになりそうだな、なんて思った。
「最後だよ! 第四問! クーちゃんの足のサイズは? これは、一番近い数字の人を正解にするね!」
「ホントなんなのよこの問題……」
マコは最後までぼやき係をしてくれていた。ハンターたちが真剣な面持ちでクーちゃんの足を観察してくれているのが申し訳ない。
「えっと、正解はね、22.5センチ! 一番近い答えは……、誤差0.5センチずつで、ザレムさんとクラヴィさんかな」
「やった!」
「やったであります!」
ザレムとクラヴィが飛び跳ねたところで、クーちゃんクイズは終了となった。サレンが最も多くて二問の正解である。クーちゃんは、正解者にカットしたバウムクーヘンを配って歩いた。
「えーと、私だけが食べられないのね。残念だわ」
全問不正解になってしまったイリアスが眉を下げると、クーちゃんはそっと手招きをしてイリアスを呼び寄せた。
「えっと、ルールだから……、ちゃんとしたバウムクーヘン、あげられないんだけど、これ、切り落としの部分なの。よかったら、食べて。ちょっとだけ、だけど」
トカゲを退治してくれた恩義は、人並みに感じていたとみえ、クーちゃんは薄っぺらい、けれど充分に薫り高い切れ端を、おずおずとイリアスに差し出した。
「ありがとう! クーちゃんは優しいわね」
イリアスは美しく微笑んでそれを受け取ってくれた。
と、その後ろで派手な歓声が上がる。
「美味しいであります!」
とろけそうな笑顔の、クラヴィ。
「うまっ!?」
目をまんまるくしている、ハナ。
「美味しい! 卵の風味が上品だ。 うーん、どんな工夫がされているのか知りたいな」
目を細めて味わうザレム。
「お替りがもらえたりとかは……、やはり駄目か」
誰よりも頬張っている、サレン。
クーちゃんは、嬉しくてたまらなくなった。自分が完成させた特製バウムクーヘンを、美味しいと言ってもらえている。たまらず、大きな声が出た。
「あのね!! クーちゃん、また美味しいバウムクーヘン焼くからね!! だからね……、」
クーちゃんは、バウムクーヘンの甘い匂いと共に、皆の「美味しい」の言葉を胸いっぱい吸い込んで、叫んだ。
「お客様の中に!!!!! また来てくれるという方はいらっしゃいませんか!!!!!」
ため息ばかりだったマコが、大笑いしながら真っ先に手を挙げていた。
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依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2016/04/15 21:05:49 |