ゲスト
(ka0000)
触手温泉物語
マスター:とりる

- シナリオ形態
- ショート
- 難易度
- 難しい
- オプション
-
- 参加費
1,500
- 参加制限
- -
- 参加人数
- 4~15人
- サポート
- 0~0人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 多め
- 相談期間
- 5日
- 締切
- 2016/04/15 22:00
- 完成日
- 2016/04/21 17:22
このシナリオは5日間納期が延長されています。
みんなの思い出
思い出設定されたOMC商品がありません。
オープニング
とある辺境の鉱山跡――。
女性ハンター六名が歪虚退治に訪れていた。
「ったくもー、話に聞いていたより全然弱かったじゃん。あたしらが来る必要あったの?」
「まあまあ、無事依頼は達成しましたし、ここには『アレ』もありますので良いではありませんか」
派遣された女性ハンター六名は同じギルドに所属しており、またそのギルドは美女揃い、尚且つ手練れが多いことで有名なのだ。
今回の彼女らの討伐目標は一言でいえば『巨大な触手の塊』の形をした歪虚であった。分裂能力を持つソレに危機感を抱いたハンターズソサエティは手練れのハンターを派遣したのだが――
当の『巨大な触手の塊』である歪虚は先ほど女性ハンターがぼやいていたように……『物凄く弱かった』。ゆえにあっさりと討伐終了。今は帰路である。
しかしながら美女ハンター六名はこのまま帰るつもりはなかった。その理由はこの鉱山跡近くに『秘湯と呼ばれる天然の温泉』があるのだ。
「さっそく『アレ』……温泉に行こうぜ! 天然の露天風呂なんだろ?」
「そう聞いていますね。ぶっちゃけ、わたくしもそれが本命でした」
男勝りそうな活発系美人が言い、おっとり美人がほんのり赤らんだ頬に手を添えて答える。
というわけで一行は『本命』である天然の露天風呂へ……。
***
秘湯と呼ばれる天然の露天風呂――。
湯煙漂うそこへやって来た六名の美女ハンター達はさっそく防具や衣服や下着も脱いで温泉に入ろうとするが。
「こらお前達、温泉に入るときのマナーを知らないのか。湯船に浸かる前にまずは身体を流すんだ」
リーダー格のクールビューティーな女性が他五名を制止する。この女性はリアルブルーの出身らしい。
「まったくリーダーは几帳面だなあ。まー確かに汗もかいちゃったしー」
と言いながらかけ湯をするのはやや童顔の女性。身体のほうも幼児体型である。美女というよりも美少女と表現したほうが適切である。
……そして六名はお待ちかねの温泉へ。
「ふあ~温まる~。疲れがみるみる抜けていくようです~。これは後でレポートに書かないといけませんね~」
長い黒髪をタオルで巻いてアップにした、メガネをかけた美女がうっとりとした表情で言った。……当然ながらメガネは曇っていたが気にしないらしい。
「秘湯というだけのことは……ある……」
やや無表情気味の美女が続いて感想を述べた。無表情気味ではあるが頬は火照っており、ほかほかで実に気持ち良さそうだ。
しかし――穏やかな時間はそう長くは続かなかった。
にゅるりん。
この温泉にはとんでもないモノが潜んでおり、既に彼女達へ影響を及ぼしていたのだ……。
「あれ……あんた最近可愛くなった?」
「やだもー。何言ってるのよー。あなたこそ最近綺麗になったんじゃない? お肌も艶々だしー」
「もしかして恋とか? 抜け駆けはずるいよー。でもみんなホントに可愛く綺麗になったよねー。もし私が男なら襲っちゃいそう。こんな風に……ていっ」
「こっ、こら鷲掴みするな!」
などとキャッキャウフフする美女達。そこへ、ついに奴らが牙を剥いた。にゅるりん。にゅるるるりん。
「きゃっ!? 何!?」
「この温泉の中に……何か……居る!?」
「もしかして――」
にゅるーん。にゅるるーん。にゅるるるるん。
まず初めにお湯の中から美女達の下半身に貼り付き、その後にお湯からソレは姿を現した。
「スライムだー!?」
どろどろとしたスライムがお湯の中から多数出現。一斉に美女達へ貼り付いた。
「なに……これ……離れろ……」
しかしながら美女達は満足に抵抗が出来ない。その理由はスライムが身体から分泌する媚薬(惚れ薬)効果を持った粘液の影響だった。
「あぁ……」
思考を蕩かされてしまった美女達。だがしかし、更なる刺客が彼女達を待ち受けていた。
じゅるじゅる。じゅるじゅる。
それまで岩陰に身を隠していた『ソレ』が、美女達の思考が完全に蕩け切ったタイミングで出現!
「あぁ……アレは……触手の塊……まさか生き残っていたの……!?」
そのまさかだった。討伐対象の巨大な触手の塊は分裂能力を持っていた。美女ハンター達は全て潰したつもりだったが生き残りがおり、また分裂・増殖していたのだ。
触手の塊は美女達へ群がり、一斉に触手を伸ばした――。
***
「というわけなんです!」
要塞都市『ノアーラ・クンタウ』にあるハンターズソサエティ(HS)。そこで少し騒ぎが起きていた。
「手練れのハンター達が戻らないんです! これは何かあったに違いありません!」
青いHSの制服を着た美しい黒髪ツインテールの受付嬢、クラヴィーア・キルシェ(kz0038)が鼻息を荒くして言う。
彼女の話によれば辺境のまた辺境にある鉱山跡へ歪虚退治に出掛けた手練れのハンター六名が消息を絶ったらしい。
「きっと予想より強力な歪虚だったんです。というわけで捜索依頼を出します。強力な歪虚である可能性が高いため、いつもより募集人数は多めです! 報酬も!」
バン! と勢いよく受付カウンターを叩く彼女。そして思い出したように付け加えた。
「……そういえば鉱山跡の近くに秘湯と呼ばれる天然温泉があるんですよね。ああ……可哀想に。温泉を楽しめないなんて」
少し頭を冷却したクラヴィーアは改めて口を開いた。
「消息を絶った女性ハンター六名を救出した暁には温泉を楽しむ権利を差し上げます。なのでがんばってくださいね!」
女性ハンター六名が歪虚退治に訪れていた。
「ったくもー、話に聞いていたより全然弱かったじゃん。あたしらが来る必要あったの?」
「まあまあ、無事依頼は達成しましたし、ここには『アレ』もありますので良いではありませんか」
派遣された女性ハンター六名は同じギルドに所属しており、またそのギルドは美女揃い、尚且つ手練れが多いことで有名なのだ。
今回の彼女らの討伐目標は一言でいえば『巨大な触手の塊』の形をした歪虚であった。分裂能力を持つソレに危機感を抱いたハンターズソサエティは手練れのハンターを派遣したのだが――
当の『巨大な触手の塊』である歪虚は先ほど女性ハンターがぼやいていたように……『物凄く弱かった』。ゆえにあっさりと討伐終了。今は帰路である。
しかしながら美女ハンター六名はこのまま帰るつもりはなかった。その理由はこの鉱山跡近くに『秘湯と呼ばれる天然の温泉』があるのだ。
「さっそく『アレ』……温泉に行こうぜ! 天然の露天風呂なんだろ?」
「そう聞いていますね。ぶっちゃけ、わたくしもそれが本命でした」
男勝りそうな活発系美人が言い、おっとり美人がほんのり赤らんだ頬に手を添えて答える。
というわけで一行は『本命』である天然の露天風呂へ……。
***
秘湯と呼ばれる天然の露天風呂――。
湯煙漂うそこへやって来た六名の美女ハンター達はさっそく防具や衣服や下着も脱いで温泉に入ろうとするが。
「こらお前達、温泉に入るときのマナーを知らないのか。湯船に浸かる前にまずは身体を流すんだ」
リーダー格のクールビューティーな女性が他五名を制止する。この女性はリアルブルーの出身らしい。
「まったくリーダーは几帳面だなあ。まー確かに汗もかいちゃったしー」
と言いながらかけ湯をするのはやや童顔の女性。身体のほうも幼児体型である。美女というよりも美少女と表現したほうが適切である。
……そして六名はお待ちかねの温泉へ。
「ふあ~温まる~。疲れがみるみる抜けていくようです~。これは後でレポートに書かないといけませんね~」
長い黒髪をタオルで巻いてアップにした、メガネをかけた美女がうっとりとした表情で言った。……当然ながらメガネは曇っていたが気にしないらしい。
「秘湯というだけのことは……ある……」
やや無表情気味の美女が続いて感想を述べた。無表情気味ではあるが頬は火照っており、ほかほかで実に気持ち良さそうだ。
しかし――穏やかな時間はそう長くは続かなかった。
にゅるりん。
この温泉にはとんでもないモノが潜んでおり、既に彼女達へ影響を及ぼしていたのだ……。
「あれ……あんた最近可愛くなった?」
「やだもー。何言ってるのよー。あなたこそ最近綺麗になったんじゃない? お肌も艶々だしー」
「もしかして恋とか? 抜け駆けはずるいよー。でもみんなホントに可愛く綺麗になったよねー。もし私が男なら襲っちゃいそう。こんな風に……ていっ」
「こっ、こら鷲掴みするな!」
などとキャッキャウフフする美女達。そこへ、ついに奴らが牙を剥いた。にゅるりん。にゅるるるりん。
「きゃっ!? 何!?」
「この温泉の中に……何か……居る!?」
「もしかして――」
にゅるーん。にゅるるーん。にゅるるるるん。
まず初めにお湯の中から美女達の下半身に貼り付き、その後にお湯からソレは姿を現した。
「スライムだー!?」
どろどろとしたスライムがお湯の中から多数出現。一斉に美女達へ貼り付いた。
「なに……これ……離れろ……」
しかしながら美女達は満足に抵抗が出来ない。その理由はスライムが身体から分泌する媚薬(惚れ薬)効果を持った粘液の影響だった。
「あぁ……」
思考を蕩かされてしまった美女達。だがしかし、更なる刺客が彼女達を待ち受けていた。
じゅるじゅる。じゅるじゅる。
それまで岩陰に身を隠していた『ソレ』が、美女達の思考が完全に蕩け切ったタイミングで出現!
「あぁ……アレは……触手の塊……まさか生き残っていたの……!?」
そのまさかだった。討伐対象の巨大な触手の塊は分裂能力を持っていた。美女ハンター達は全て潰したつもりだったが生き残りがおり、また分裂・増殖していたのだ。
触手の塊は美女達へ群がり、一斉に触手を伸ばした――。
***
「というわけなんです!」
要塞都市『ノアーラ・クンタウ』にあるハンターズソサエティ(HS)。そこで少し騒ぎが起きていた。
「手練れのハンター達が戻らないんです! これは何かあったに違いありません!」
青いHSの制服を着た美しい黒髪ツインテールの受付嬢、クラヴィーア・キルシェ(kz0038)が鼻息を荒くして言う。
彼女の話によれば辺境のまた辺境にある鉱山跡へ歪虚退治に出掛けた手練れのハンター六名が消息を絶ったらしい。
「きっと予想より強力な歪虚だったんです。というわけで捜索依頼を出します。強力な歪虚である可能性が高いため、いつもより募集人数は多めです! 報酬も!」
バン! と勢いよく受付カウンターを叩く彼女。そして思い出したように付け加えた。
「……そういえば鉱山跡の近くに秘湯と呼ばれる天然温泉があるんですよね。ああ……可哀想に。温泉を楽しめないなんて」
少し頭を冷却したクラヴィーアは改めて口を開いた。
「消息を絶った女性ハンター六名を救出した暁には温泉を楽しむ権利を差し上げます。なのでがんばってくださいね!」
リプレイ本文
●秘湯
消息を絶った女性ハンター六名を探すべくやって来た十五名のハンター達は鉱山跡周辺を粗方捜索し終え、近くの天然温泉までやって来た。
「今回探すのは女の子ですし恩を売ってお近づきになるのもいいですわねー」
かなりの女好き、ゆりんゆりんの百合娘の舞桜守 巴(ka0036)は美人揃いと噂の捜索対象の女性ハンターも狙っている模様。
「はてさてどうなりますことやら。楽しみです」
山脈級のバストを持つメイド服姿のアミグダ・ロサ(ka0144)はにこやかな微笑を浮かべている。
……その笑顔の裏で一体何を企んでいるのか……。
「わぁい温泉。我輩温泉大好き」
アミグダに負けず劣らずばいーん! ぼいーん! な黒の夢(ka0187)は物凄くはしゃいでいる様子。
彼女の珍しい黒色の肌は描かれた黄金のラインも合わさって非常に艶めかしい。
「ふむ、温泉地で手練れのハンターが消息不明とはのう? 存外温泉を満喫していたりするかもしれぬな」
コスプ……ではなく、露出の多い魔女服姿のスタイル抜群なクラリッサ=W・ソルシエール(ka0659)は意外と真面目に捜索中。
「ま、放置は出来ぬし最低限の痕跡を元に捜索じゃな」
口調からはあまり想像できないが、彼女は割と責任感が強く思いやりのあるタイプらしい。
「さて、ここが問題の温泉ですが……例の触手の塊やらハンターの方々は何処へ……?」
こちらも露出が多い服装でスタイルが良い聖導士のアデリシア=R=エルミナゥ(ka0746)。
彼女も真面目に捜索しており、姿を見せない討伐対象の触手の塊にも警戒心を抱いていた。
分裂能力があるらしいというのが気がかりだが……。
「人探しだけで温泉入れるなんて楽な仕事ねぇ♪」
反面楽観的なのはアミグダと並ぶ山脈級のバストを誇るレイリア・アルベリヒ(ka1259)。
その考えがこの後どのような状況をもたらすのか……。
「皆無事かしら……! 全員が全員戻らないなんて……早く助けなくっちゃ!」
可愛らしさにステータス全振りなエルフの少女、メーナ(ka1713)は捜索対象のことを真面目に心配しているようだ。
実に健気である。今回の癒し担当かもしれない。
「温泉か。ここ最近そういう依頼に巡り会えなかったし、久々に堪能でもするかな」
アイビス・グラス(ka2477)は思いっきり温泉が目当てのようだ。まあ大半と言うか全員がそうなのだが。
「っと、その前に行方不明になった人達を探さなきゃいけないけど……後でも……ダメ?」
ダメである! ツインテール髪のハンターズソサティの受付嬢から『消息を絶った女性ハンター六名を救出した暁には~』と言われた筈だが――
「本来ならまず行方不明になった人達を探さなきゃいけないけど……でも温泉を調べて見ないことにはね」
彼女はもう温泉に入るつもりでいた。実に気が早い!
いつもの白銀の甲冑では無くビキニアーマー装備のサクラ・エルフリード(ka2598)。
スタイルでは今回の参加者全般に劣ってしまうが、絹糸のように滑らかな銀髪が実に魅力的だ。
「念のため水着を着てきて良かったです……。いえ、温泉に直ぐに入れるようにではないですヨ?」
彼女もかなりの温泉好きで……語尾がカタコトなのは気にしないでおこう。
「女性ハンターが帰還しない、ね。……確か、前にもそんなことが――」
以前の事件を思い出した柏部 狭綾(ka2697)は身を振るわせつつも頭をぶんぶんと横に振る。
(……だ、大丈夫っ。あんなこと、何度もありはしないわ……!)
そのように自分に言い聞かせつつも、自分の心の奥で期待感が生まれていることに本人は気付かなかった。
「余程の事があったとみるが……温泉に入っている所を狙われたか……?」
聖導士のラヴィーネ・セルシウス(ka3040)は報酬の多さと負傷者が居るかも知れない=自分の治癒能力を活かせるかもしれないという事で今回の依頼を受けた次第。
「いるとすれば温泉の近くだろうし、探せば見つかりそうなのだが……」
と、湯気が漂う天然の露天風呂をやや遠目できょろきょろと眺める。
「初依頼にしては重たい内容な気がするけどまぁ気軽にこなしましょうか」
胸元が開いたセクシーな衣装の天楼 雪華(ka3696)。それ相応にお胸もご立派。
「助けられるなら助けるし、無理なら無理で諦めるからね」
彼女はまず仲間に手伝ってもらい、ベースキャンプ兼脱衣所兼簡易救護室として大型テントを秘湯の近くに設営。
「恐らく最後に立ち寄っていたであろう秘湯付近の探索ね。付近に衣服や下着、荷物が置いてあったり、落ちていたりしないか……」
一番真面目に捜索しているのは彼女であった。
「もちろん捜索対象自体がその辺に探し人がのぼせて転がっていないか、どうか……」
のぼせて帰りが遅れただけならば良いのだが……。
こちらも肩から胸元にかけて大きく開いたセクシーな衣装の北条・佳奈美(ka4065)。艶やかな長い黒髪も美しい。
「触手型歪虚の討伐依頼で女ハンター達が行方不明……なーんか、酷いコトになる予感がするわね」
期待するように生唾ごくり。……何を期待しているのか。
「……こんな処に温泉、ねえ。ちょっと疲れたトコだし丁度いいわ、入っていきましょ?」
捜索対象はさて置き、アイビスと同じくさっそく温泉に入ろうとする佳奈美。
「手練が揃って戻らないと聞いて修羅場を想定してきましたが……どうも激戦という感じでもなさそうですな」
今回唯一の男性ハンター、紅一点ならぬ黒一点のクライヴ・バンフィールド(ka4999)。
「骨休めが長引いていただけ、という笑い話で済むならそれに越したこともないですが」
出来ればそうあって欲しいものである。
「とりあえず宛もなし、温泉の方をある程度分かれて探しますか。先行していたハンター達もここに来たなら、野営の痕跡でも探せばいいですかね」
彼の言葉で、この場での捜索活動は二人か三人ずつで行うことに。
「こんな所に温泉があるなんて驚きですね。この辺りでハンター達が消息を絶ったってあったけど……もしかして、この温泉に入ってたのかな?」
背負った大きな得物と、桃色がかった美しい白髪が特徴的なマーゴット(ka5022)はかくりと首をかしげる。
「とりあえず入ってみよう。何かしら痕跡があるかもしれないし……」
マーゴットも『痕跡探し』という名目で先に温泉へ入る気満々だ。
***
――結果として捜索を開始して間もなく、捜索対象の女性ハンター六名は温泉の傍で全裸で倒れている所を発見された。
クライヴが速攻で目隠しをされたのは言うまでもない。
外傷などは無く、ただ気絶しているだけのようで一安心。
一行は気絶している女性ハンター達を手分けしてテントの中に運び避難させて、バスタオルや毛布を被せる。
周囲に散乱していた下着や衣服、防具や武器なども運び入れておいた。
「男性も居るし女体をそのまんま晒すわけにはいかないからね」
言ったのは雪華。やはり男性の視線が気になるらしい。
まあそれでなくとも全裸のまま放置というわけにはいかないので当然だが。
***
あっさり依頼を終えた一行はお楽しみの天然温泉へ! と、その前に水着へお着替え。
巴の水着は虎柄ビキニ。彼女にとてもよく似合っており、野性味のあるセクシーさを醸し出している。
むんむんのお色気で彼女を誘惑する気まんまんだ。
アミグダの水着は『野性の鼓動』。
随所に偽物の葉をつけたバンドゥビキニで、遠目に見ると葉っぱだけで隠しているように見えるという代物。
山脈級のバスト持ちでスタイルも半端ではないアミグダが着ると……非常に危険がアブナイ。
黒の夢はマイクロ白ビキニ+タオル着用。
タオルの上からでもはち切れんばかりのぼいーん! が激しく自己主張している。
尚、彼女は温泉を見つけるとすぐその場で\すぽーん/と着替えた。
(さて、どうにも我慢できない連中が多いようじゃが、本音も言えば妾もじゃ)
クラリッサの水着はビキニタイプ。スタイルの良さが実に際立っている。
(……ああ、そう言えば今回男が一人だけいたのう? ま、妾は別に見られる事は嫌いではないからのう)
「少しからかうかのう?」
くすりと笑い、妖艶な流し目でクライヴのほうへ視線をじーっと向ける。
視線を感じたクライヴはびくぅん! となる。自分以外全員女性、しかも大勢、更に美人ばかりというこの状況に彼は耐えることが出来るのだろうか(何を)。
「なんだか男の視線を気にしない逞しい女性が多いようですが……自分は岩陰で着替えるとして、テントを用意しておきますね。絶対見ませんから! 絶対覗きませんから!」
『絶対にガン見する』『絶対に覗く』と取れなくもないくらい必死に声を上げる彼。ちなみにクライヴはブリーフ水着だ。
アデリシアはビキニ(白ベースのレインボーストライプ)を着用。
「本来なら何も付けない、というのが温泉では一番なのですが……まあ、仕方ないですね」
クリムゾンウェスト出身の彼女だが温泉へ入る際のマナーを熟知しているようである。
と、アデリシアは巴の視線に気づき、ぽっと頬を赤らめる。
レイリアはV字型の黒色水着。……アミグダと双璧を成す山脈級バスト+スタイルも半端ない彼女がこの水着を着ると……もう……。
艶と張りのある小麦色の肌が大きく露出し、一般の男性が目にしようモノなら卒倒、あるいは鼻血不可避。
メーナの水着は花柄でフリルたっぷり。可愛らしさ抜群である。
刺激が強すぎる女性が多い中でメーナは唯一の癒し要素であった……。
アイビスの水着は『ジップアップワンピース』。
お腹から胸元に掛けてのフロントジッパーで着込む形のワンピースタイプの競泳水着だ。これまたセクシー。
「この世界の温泉を巡ってみたいと思ったけど、こんな場所にもあったのは驚きよね」
辺境には要塞都市『ノアーラ・クウンタウ』にある『テミス』という入浴施設もあり、温泉は割と充実しているのだ。
サクラがビキニアーマーを脱げば、その下から際どいビキニ姿が出現。
大人しい印象を受ける彼女だがこういったところでは大胆?
狭綾は――
(他の皆は温泉に入るみたいだけれど……)
自分を除く女性陣の豊満なバストを親の仇の様に睨み付ける。
「わ、わたしは遠慮させてもらうわ」
(……やっぱり、比べられるのは嫌だもの……)
というわけで彼女はどこかへ消え去った。一体どこへ行くのだろう。
ラヴィーネの水着はビキニ。持参したテントで着替え。男性の視線を気にしない女性が多い中で……意外と初心なのだろうか。
それとも他の女性陣がアレなのか……。
雪華はモデル用のセクシー極まりない黒水着。
無難なデザインの物も用意したが今回は規格外にグラマーな女性が多いので己の威信をかけて勝負に出る!
一応の護身用に、太股に拳銃をホルスターに収めて携帯。
佳奈美は水着は濃い紫色の、生地が少なめのマイクロビキニ。着替えは外で行った。
「別に見られて困るモノでもないしね」
段々とクライヴがある意味可哀想になって来た。このような状況で我慢せねばならないのだから……。(何を)
マーゴットの水着はビキニタイプ。出るところは出つつもスレンダーな彼女に良く似合う。
着替えを終えた一行はいよいよ露天風呂へ。
●スライム出現
ハンター達は各々でペアを作るなどして温泉を楽しむ……。
巴とアデリシア――
「いいお湯ですわー……それに女の子もいっぱいで幸福ですわー……。あー……幸せってこうなんですのねえ……」
「巴さんと一緒に温泉……本当に幸せです……」
二人は並んでお湯に浸かり、のーびんりとした時間が流れる。二人ともほわ~っとした表情。
巴の場合は女体観察もあるのだろうが。今回は美人且つ、素晴らしくグラマーな女性が多いのでさぞや眼福だろう。
だがしかし、湯船の底には『奴』が潜んでいた――にゅるりん。にゅるにゅるりん。
『奴』が身体から分泌するソレは徐々に二人へ影響を及ぼし始める――。
「……アデリシア、ちょっと、こっち見なさい?」
ふと、巴がアデリシアを呼ぶ。
「はい?」
その声に反応してアデリシアが巴に寄ると……
「ん、やっぱり可愛い、お肌もすべすべで、髪もさらさらでー」
「あ、ありがとうございます……巴さんにそう言っていただけるとすごく嬉しいです……」
褒めちぎられたアデリシアはぼっと顔を赤くする。
(お肌や髪のお手入れを欠かしていないのは全て巴さんのため……やった!)
アデリシアはお湯の中でぐっと拳を握る。
「うふ、ふふ、すらっとしてるのに出るところは出てて、羨ましいです……」
アデリシアの肉体を舐めるように観察する巴。
「と、巴さん……そんなにじっくり見られると……恥ずかしいです……」
巴の視線――肌を直に撫でられているような感覚。またも赤面するアデリシア。
「その恥じらいもまた……じゅるり。ね、くっついていいですよね?」
「は、はい……」
アデリシアは赤面したまま頷くのみ。すると巴はぴとー! と密着してきた。
巴の肌の柔らかさを直に感じる……アデリシアの鼓動が高鳴った。
「んふふふ、いい匂いで、それにあったかーい……アデリシア、アデリシアぁ」
巴はアデリシアにべったりとくっ付き、顔を近づける。
「ね、キスしましょう? いいですよね? いつもしてますから良いですわよね?」
「こんな、ひとのいるところでキスなんて……」
少し抵抗するもののあっさりと陥落。
アデリシアが唇を差し出すと……すぐにむちゅ~! と濃厚なきっす。
「うふ、うふふふふ。だぁいすきです、愛してますわ♪」
その後に二人は熱い抱擁を交わす。――そんなとき、アデリシアはある異変に気付いた。にゅるん。
「こ、これはスライム……!? 不覚……まさか、こんな……しかも、絡みついて……」
脳が蕩けてしまいそうなイチャイチャタイミングでお湯の中からスライムが出現。二人にぺたーと貼り付く。
「くっ……もしや捜索対象のハンター達はこれに……」
アデリシアはお湯から出ようとするが、とろんとした表情の巴が引きとめる。
「むー……どこ行くんですのー……だめです、ここにいてください、私だけを見てください」
「と、ともえさん……? いけな、こんな……」
(頭が、ぼうっとして……まさか……これも、スライムの……?)
既に二人共かなりスライムの媚薬が回っており、ほぼ無抵抗の状態に。
「お願いですから……ね?」
巴のすがるような視線。巴はビキニの肩紐を引っ張り、肩まで浸かるくらいに引きずり込んで来る。
「ほら、二人で溺れてしまいましょ……?」
「甘い、匂いが……ともえさん、だめ、わたし……ながされて、しまいます……」
「二人で……ふかぁーく……あまぁーく……ね?」
「ああ、巴さん……もっと、強くして、ください……」
アデリシアは巴へ抱きしめ返したりキスをし返したり。二人は愛に溺れてゆく……。
***
アミグダとレイリア――
にゅるん。アミグダの肌を何かぬるぬるしたモノが撫でる。
「ん……ふぅ……」
思わず艶っぽい声を上げる彼女。
(これは表立って手を出させる作戦ですね……)
しかしアミグダはこれをレイリアの作戦と勘違い。
そして今度は――にゅるるん。レイリアの肌を何かが撫でる。
「あら……皆いるのに大胆ね……♪ あ、は……v」
こちらもスライムの悪戯をアミグダの攻めと勘違い。
「あ、おっき……v(※胸の事です) ふふ、お返し……v」
レイリアは自らの山脈級バストと、アミグダの山脈級バストをぺったり合わせて密着。
その後にアミグダの首筋をぺろぺろぺろりんちょ。
「ああ……レイリアさん……お上手v」
この二人には既に媚薬が回っている様子……。
その後も二人はスライムの悪戯をお互いの悪戯と勘違いしたまま我慢比べに突入。にゅるりりん。
艶っぽい声が絶え間なく上がる。
しばらくして、二人の思考が蕩け切ったころ、にゅるにゅるりん。スライムがお湯の中から出現。二人の身体に貼り付く。
しかし二人はこれまでの勘違いを否定せず、お互いがお互いを求めているという体裁を保つ(まあ実際事実なのだが)。
「レイリアさん……お背中、流しましょうか……」
「ええ……お願いしようかしら……」
そして二人はスライムを身体に貼りつかせたまま手を繋いで湯煙の中へ消えて行った……。
***
黒の夢・メーナ・クライヴの三人――
「えへへー、温泉なのであるー♪」
黒の夢ははしゃぎながらメーナ、クライヴと共に湯船の中へ。
「……ぉ? 何だか底がぷにゅっとした気が……まいっか♪」
気にせずそのまま三人は温泉を堪能。びばのんのん。特にメーナは超リラックス。
「皆、ああいう水着どこで見つけるのかなぁ」
他の女性陣のセクシーな水着姿に目をやり、羨ましそう。
クライヴは――
(流石にじろじろ見るわけにもいかんでしょう。というか、むしろこっちが恥ずかしい気が……)
女性二人と近くで混浴である。健康な男たる者ドキドキしないわけがない。むしろそれで正常。
そして女子トークへ。
「アンのお肌とても綺麗なのよ! どういうお手入れしてるの?」
「んっ、我輩? 我輩はまあ色々と……」何故か黒の夢はもじもじ。
――実はこのとき黒の夢はお湯の中で激しくスライムに悪戯されていた。
そんな答えにメーナは「はぐらかさないで教えてよー」とぷんすか和気藹々。
それからメーナは女性陣皆の胸元をチラッチラッと二度見。
「大きさの基準が分からなくなっちゃったわ……自分に不満があるわけじゃないけど、ホラ」
しばらく三人が話し込んでいると――にゅるん。例の媚薬が効き始める。
(二人ともすっごく魅力的に見えるのである……これって……恋?)
(なんだか身体がむずむずする……何でだろう……)
(ふむ、しかし、温泉に入っていると異性が艶っぽく見えるものなんでしょうかね。仕事中なのになんか妙に目が女性陣に吸い寄せられるというか……いかんいかん)
「って、ぼうっとしている場合じゃありませんな」
クライヴがぶんぶんと首を振ると。
「む、この湯、温泉という以外のこの触感……敵!? えぇい、頭がはっきりしない、柄でもない!」
お湯の中からスライムが出現。
「ああぁぁ何かいるぅぅ! ぴゃぁぁぁ!」
悲鳴を上げるメーナ。
「ひぅっ? ン、んん……ふぁ、そこ弱いと、こぉ……」
黒の夢は既にべったりスライムが貼り付いていた。にゅるるん。にゅるるん。
「アンは私が守る……! 今そっちに行――あぁぁ危なぁぁ!?」
メーナは黒の夢を助けるべく移動しようとするが、スライムの粘液に滑って派手に黒の夢の胸元へダイブ。
「……我輩の胸はスライムじゃないよぅ……」
揉み揉み。赤面してもじもじする黒の夢。そこで彼女の思考は蕩け切った。
「わぁい若い子とー……オトコノコのニオイであるー……♪」
全身でメーナとクライヴの二人をむぎゅぅ~!
「きゃあああああ!!」
「わああああああ!!」
大騒ぎが巻き起こった。
***
クラリッサと佳奈美――二人もまずはゆったりとお湯を楽しむ。
「温泉に入ったらまずは湯を肌に浸透させねばな。肌の手入れには気を使う物じゃしな?」
にゅるん。だがそのお湯は……。彼女の滑らかな肌に浸透するのは美肌成分だけでは無く――。
(……しかし、あれが天然モノの魔女か……)
クラリッサはジト目でお湯に浸かる魔女キャラ達に目をやる。
「妾の……私の様な作り物と違って……って、妾も天然モノじゃ!」
などと一人で騒いでいると――背後から佳奈美が抱き付いてきた。
どうやらクラリッサは魔女キャラ達に気を取られ、佳奈美の接近に気が付かなかった様子。
「んふv 急に、くっ付きたくなっちゃって。お肌の触れ合い……んふふv」
佳奈美はぴったりとくっ付いてすりすりして来る。
――佳奈美は既に例の媚薬効果、惚れ薬効果によってクラリッサのことが好きになってしまっていたのだ!
「む……妾の身体がそんなに気になるのかのう?」
「んふふ、可愛い……♪」
尚も身体を擦り付ける佳奈美。ついでにクラリッサの身体をマッサージ。揉み揉み。
「ん、ふ……佳奈美は積極的のようじゃな?」
クラリッサは艶っぽい声を上げつつ、立派な佳奈美のお胸をつっつき。
今度は佳奈美が声を上げる。そんなとき。お湯の中からスライムが出現。
「……む? スライムじゃと……? ……っ、これは……身体が満足に反応できぬじゃと?」
二人の身体へにゅるにゅるぺたーんと貼り付く。
「ああ……妾はどうなってしまうのか、想像しただけで気分が昂ってくるようじゃ……」
にゅるにゅるされつつ身体をくねらせるクラリッサ。頬を紅潮させ、もう思考は蕩け切っている様子。
「クラリッサ、貴女はもう私のモノよ」
彼女に深いキスをして宣言する佳奈美。――こちらでもまた愛の空間が形成された。
***
アイビスとマーゴット――
「アイビスさん、温泉ですよ温泉。良かったら一緒に入りませんか?」
「もちろん。その為に来たようなものだからね」
というわけで二人早仲良く温泉に浸かる。
「ふぅ……こういう場所に温泉があるなんて初めて知りました。今度、姉さん達と一緒に来ようかな」
マーゴットはのほほんぽわわんとした表情。
「……! これは……!」
そのとき。アイビスは妙な感触、違和感を覚え、マーゴットに伝えるが――
「そうですか? 私は何も感じませんが……本当に良いお湯ですね~~」
「そうかな。そうかも」
アイビスは頭の上に浮かんだクエスチョンマークを消し去り、ぶくぶくと顔までお湯に浸かる。
(本当に気持ち良い……以前受けたスライム退治と似ているような気もするけど……きっと気のせいよね)
そんな感じで温泉に浸かっているとアイビスの身体に異変が――。
お湯で温まるのともまた違う、身体の芯からじんじんと熱くなるような感覚……。
そしてアイビスはとろんとした目でマーゴットを見つめ、口説き始める。
「マーゴットさんって私の身長を超える武器を使ってるとは思えない身体だなぁって思うの」
「そ、そうですか。ありがとうございます」
照れ顔のマーゴット。それを目にしたアイビスは強烈な支配欲に駆られる。
「それに私よりもスタイルがいいし……ほんと、羨ましい位よ」
獲物を見る肉食獣の瞳――。
「あ、アイビスさんもとてもスタイルが良いと思いますが……私なんて並みくらいです」
「そんなこと無いわよ。いっその事、私の物にしたい位に……」
この辺りでアイビスだけでなくマーゴットの思考も蕩け始める……
「はぁ……アイビスさんって凄く綺麗ですよね。顔立ちや身体つきもですけど、肌は戦場に出ている人とは思えない位にすべすべですし……」
「ありがとう……。ああ……マーゴットさん……素敵……」
めちゃくちゃにしたい。そんな欲望がアイビスの中に湧き始める。
ほどなくスライムが湯の中から現れたのは言うまでも無い。
***
際どいビキニ姿。お湯の中でほっこりしているサクラ。
「はふ、気持ちいい温泉です……。此処は特に問題はないのでしょうか……?」
討伐対象である触手の塊を警戒していたのだが一向に姿を現さず、問題は無い模様。そこで。
「凄くいい気分に……あ、何か身体に触れて……」
お湯を楽しんでいたサクラの身体を何か滑ったものが撫でた。にゅるん。
「ぇ、こ、これは……!?」
にゅるりん。にゅるるるるるん。お湯からスライムが出現。サクラの身体に貼り付いてくる。
にゅるん。にゅるん。そのままスライムは布面積が極端に少ないサクラの水着の中へ侵入を試みる。
「だ、だめぇ! そこはだめ……!」
素肌を撫でるぬるぬるとした感触にサクラは思わず声を上げた。
***
ラヴィーネと雪華――
雪華は髪を結んでアップにし、お湯に入る前にかけ湯をして、タオルは湯に浸けない。
リアルブルーの日本人らしく、温泉のマナーは忘れない。
「私だって出る所がボーンと出て、引っ込む所がキュッと締まった自分の身体つきに自信を持っているけど……けど……」
雪華は気持ち良くお湯に浸かりつつも、やはり周りに目がいってしまう。
「周りが規格外にグラマラスすぎる……! これじゃあ自身無くしちゃうわぁ……」
そんな風に一人で喋っていると、ぼっちを見かねたラヴィーネがやって来た。
「お隣良いかな?」「ど、どうぞ」というやり取りの後に二人は並んで温泉を楽しむ。
「綺麗な肌でスタイルも良いが、何かしていたりするのだろうか?」
などと雪華にラヴィーネは尋ねてみる。
「ええ。お仕事上お手入れは欠かしていませんね」と雪華は少し頬を赤らめながら答える。
「なるほど。その辺りの話、少し聞きたいな。私は疎かにしている事が多いしな……」
「ラヴィーネさんも、そのままでも綺麗だと思いますけど……良ければ今度お手入れの方法とか教えましょうか?」
もじもじしながら言う雪華。そんな彼女の姿にラヴィーネの胸がときめく。
「ああ。是非に」そんなとき! やっぱりスライムが出現した! 二人の身体ににゅるるんぺたーんと貼り付く!
「油断した……身体の異常で気付いていれば……!」
「きゃあああああ!!」
にゅるにゅるされつつ、不覚……! と嘆くラヴィーネ。ぬるぬるに悲鳴を上げる雪華。
「くっ……どこを触って……やっ……そこは……!」
「いやぁぁぁ! ラヴィーネさん助けてぇ!」
悲痛な声。しかし二人とも既に媚薬が回っており……抵抗は不可能だった。
***
そんな露天風呂の騒ぎなどつゆ知らず、狭綾は単独行動を取っていた。
「他の皆が温泉から上がるまで、温泉の源泉でも探してみようかしら。温泉卵を作れるかもしれないし」
言葉通り源泉を探しに大分遠くまで歩いてきた。
途中、丁度良い温度の温泉を見つけ、紐を結んだ籠に何個かの卵を入れて、お湯に沈めておく。
しかし――ここまで離れたところにもスライムの魔の手が及んでいた――。
温泉に潜んだスライムが分泌する媚薬、及び惚れ薬効果を持つ粘液がお湯に溶け出し、それが蒸気となって噴出していたのだ。
つまり、それを吸いこんでしまった狭綾は――
「……え? 何、こんな……身体が切ないぃ……?」
当然、身体の疼きが止まらなくなっていた。
●触手塊参戦!
スライムの媚薬によって思考が蕩け切ってしまったハンター達。
そこへ待っていましたとばかりに、岩陰に潜んでいた触手の塊達が一斉に飛び出した!
***
巴とアデリシア――愛し合っていた二人は触手によって引き離されてしまう。
「っこの! アデリシアは! 私の! ものですわ! 離せ! 返しなさいっ!」
触手にうじゅるうじゅるされつつも、必死に暴れてアデリシアを取り戻そうとする巴。目が超怖い。
そんなヤヴァイ気配を察したのか触手は「どーもすみません」といった感じに今度は二人同時にうじゅるうじゅるする。
「良かった……アデリシア……! 私のアデリシアぁぁぁ!!」
(ああっ……ごめんなさい……でも、もう抵抗が……戦神よ、お許しください……)
「ともえ、さん……私、このまま……堕ちて……」
触手の塊は二人に群がり、二人の姿は触手の海に埋もれていった……。
***
アミグダとレイリア、そして何故か近くに移動していたサクラ――
「はぁぁ、力が入らないです…………ぁ、な、あんな所に隠れてっ。今アレが来るのは嫌な予感しかっ」
真っ先に触手を発見したサクラはやはり真っ先に襲われる。
うじゅるうじゅる。じゅるじゅる。
「ちょ、だめですっ。そんな所に入り込んでは――」
それを見たレイリアは触手の中に自ら混ざる。
「あらあら……こんなのがいたんじゃしょうがないわよねぇ……v」
ついでにサクラのことも何故かとても愛らしく見えてしまい、ついつい弄り。
うじゅるうじゅるする触手は傍に居たアミグダも巻き込んでじゅるじゅる。
「あら、討伐対象ですね……動きを止めてしまいませんと」
アミグダは自分とレイリア、そしてサクラの間で蠢く触手を山脈級のアレで挟み、ロックをかける。
「ふふ……逃がしませんよ」
びくんびくんとする触手。危ない! レイリアがポロリしそうになっている!
と、咄嗟にアミグダは【ストーンビキニアーマー】を詠唱・発動。レイリアを石のビキニで包み隠す。
大事なところは隠す。大切なことです。
…………アミグダとレイリアが触手を捕縛したものの、アミグダは支援職なので決めてに欠け、状況は変わらない。
魔術師のレイリアは触手と楽しく戯れているため役に立たない。
「うにゃあああああ!!」
触手のいいように扱われているサクラも同様。三人は仲良くうじゅるうじゅるされたままである……。
***
黒の夢・メーナ・クライヴの三人は――例によって触手の海で溺れていた。
「……にゃうにゃうにゃう……うにゃっ!」
くってりした黒の夢はバスタオルを剥がされたマイクロ白ビキニ姿で触手と戯れている。
「クライヴさん後ろ後ろーー!!」
メーナが叫んだ。
「アッー!!」
――クライヴがどうなったかは察してください。
「だ……大丈夫大丈夫ダイジョウブこんなの平気なんだか……あああぁ」
メーナも触手にうじゅるうじゅるされて大混乱。
しかもスライムの媚薬によって思考を蕩かされてしまっており、抵抗は困難な状況。うじゅるうじゅる。
「だぁぁ、強敵との戦いならともかく……こんな無様を晒して納得できるはずがない!」
触手にアッー! されたクライヴだったが何とか持ち直すも――
「こうなれば、歪虚だろうが女性陣だろうが、体力の続く限りお相手するとしましょう! とことんかかってきなさい!」
やはり媚薬効果によって混乱しており、再び触手の海へダイブ!
***
アイビスとマーゴット――こちらも触手によってマーゴットが攫われ、うじゅるうじゅるされていた。
「たすけてぇぇぇ」
悲鳴。
「この子は私のものよ、返して貰うわよ?」
アイビスは根性で触手の海をかき分けて、気合でマーゴットを救出。
「ありがとうございます……アイビスさん」
「マーゴット……私だけのマーゴット……」
しかし周りが触手やスライムの海なのは変わらず。触手は二人へ襲い掛かりうじゅるうじゅる。
乙女の喜びの混じった悲鳴が響いた……。
***
ラヴィーネと雪華――
「な、流される訳には……ひっ!? 中に……! む、そこを弄るな……!?」
「いやぁぁぁ! 入り込まないでぇぇぇ!!」
やはりこちらの二人も触手にうじゅるうじゅるされている。
「やめろぉぉぉ、そこはだめだぁぁぁ」
「だめぇぇぇ、それ以上下にいっちゃだめぇぇぇ」
尚、詳細はアレに抵触するので省略させていただきます。
***
「ほう……? その上触手とは、面白くなって来たではないか」
触手の出現に目を光らせるクラリッサ。しかし顔は上気している。頬も赤い。
触手群はクラリッサと佳奈美へと押し寄せ、うじゅるうじゅる。
「私以外のコのコトが見れないように……ね♪」
そんな中、佳奈美はタオルでクラリッサを目隠し、その後に触手をけしかける。
(ふふ、目隠しされたクラリッサにはちょっと刺激が強すぎるかしら)
「なっ、これは……!?」
「どこから来るのか判らないのも楽しいでしょうv」
(お互いにいっぱい気持ちよく……♪)
二人は色んな意味で大変なことになっていた。
特にクラリッサは水着の中にまで触手が侵入し(以下略)。
***
露天風呂から結構離れたところにある天然温泉の源泉近く。
媚薬・惚れ薬効果のある蒸気を吸いこんでしまい、身体の疼きが止まらずぷるぷると震えている狭綾だったが――
そこへ、お湯の中からスライムと触手の塊が仲良くこんにちはー!
「ま、待って……。嘘、また……? いやぁ……!」
そんなことを言って待ってくれるスライムと触手では無い。あっという間に狭綾はにゅるにゅるじゅるじゅるされる。
「いやぁ……! やめてぇ……!」
口では拒みつつも、以前一晩中スライムと仲良くしたことは狭綾の肉体がしっかりと覚えていた。
(ああっ……!? ダメっ、わ、わたしぃ――)
にゅるりん。にゅるりん。じゅるじゅる。うじゅるうじゅる。スライムと触手のコンビネーションアタック!
(そんなにされたら……スライムも、触手も、本当に……)
「――好きになっちゃうぅぅ……!!」
●反撃!
スライムと触手の海に呑まれているハンター達だったが一部の者は必死に抵抗し、何とか一時的に正気を取り戻すことが出来た!
「巴さんから離れろーー!!」
アデリシアが【セイクリッドフラッシュ】を放ち、スライムや触手を吹き飛ばす。
その後に【サルヴェイション】を使用し、巴を正気に戻した。
「うああ、私は一体何を……」
「討伐対象です! それに情報には無かったスライムも! この所為で先発のハンター達は……!」
「了解ですわ。一気に片付けましょうか」
巴の両手に握られた白銀のトンファーが煌めく。
***
「らいとにんぐぼるとぉ!!」
黒の夢は――意識がはっきりしているかどうかは不明だが【宴の凱歌】からの【ライトイニングボルト】。
それを水中で放ち全員が感電してビリビリ状態!!
……なんてことにはならず魔法は普通に一直線に奔り、スライムと触手を薙ぎ払った。
「ふえええん、アンありがとぉぉぉ」
泣きじゃくるメーナと、
「くっ、一生の不覚……」
深くどよーんと落ち込んでいるクライヴ。
***
アイビスとマーゴットは正気に戻れずにゅるにゅるうじゅるうじゅるされていたが、アデリシアの【サルヴェイション】により戦線に復帰!
衝撃拳が唸りを上げ、鞘から抜き放たれた斬魔刀の刀身が光る。
***
その一方、クラリッサと佳奈美は這い回るスライムや触手と戯れたままである。
にゅるんにゅるん。うじゅるうじゅると、美女二人を異形が弄ぶ。
ラヴィーネと雪華も同様にスライムと触手の海に沈んだままである。
にゅるるるりん。じゅるじゅる。二人の瞳からは光が消えている……。
***
得物を温泉の縁に置いていたサクラも、まだふらふらするものの何とか正気を取り戻し、武器を持って応戦。
レイリアも空気を読んで【マジックアロー】を詠唱し攻撃を行う。
正気を取り戻したハンター達は露天風呂の中心付近に背中合わせになって集まり、反撃を行う。
しかしながらスライムはともかく分裂し増殖した触手の数は多く、排除に手間取っていた。
そのとき――
未だ混乱中のアミグダが――集まったハンター達の中心で――【スリープクラウド】を暴発させ――
防戦を行っていたハンター達はもれなく眠りに落ち、言うまでもなく再び触手の海に沈んだ。
それからしばらく経った後、大型テントの中で目を覚ました先発の手練れの女性ハンター六名が助けに入り、ようやく一行は解放されたのだった。
***
経緯はともあれ依頼を達成し、今度こそ本当に正気を取り戻したハンター達は……帰りは各々で行動するようである。
助け出した(?)手練れの女性ハンター六名は礼を言った後にすぐさまハンターズソサエティへ報告するべく帰還。
「ふー、ともあれ依頼は完了。いいお湯でしたわー」
肌が艶々している巴と、
「あううううう……」
恥かしいやら何やらで激しく落ち込み悶えているアデリシア。
山脈級バストの二人は「てへぺろ」なアミグダと「また来ましょうね♪」と言うレイリア。
そのまま二人は少し歩いたところにあるという、アミグダが事前に調査して発見した宿へ。
黒の夢は黒曜石の様なお肌が更に艶々。
そんな彼女に抱き付き「うえええん、怖かったよぉぉぉ」と泣きじゃくるメーナ。
クライヴは……まだずぅーーーーんと落ち込んでいた。
「唯一の男たる者が何の役にも立てず……」
「まあクライヴちゃんは立ってたよ、色んな意味で♪」
「……??」
黒の夢の言葉は深く詮索しないほうが良さそうだ。
「私、何をやってんだろう……」
アイビスは自分のした行為をしっかりと覚えているらしく、激しく後悔の念に苛まれていた。
「まあまあ、依頼は無事に(?)終わりましたし、最後のアイビスさんは格好良かったですよ」
とマーゴットが笑顔で背中をぽんぽんしながら励ます。
ラヴィーネと雪華。
「うーん、色々としてしまったがすまなかったな」
「いえ、大丈夫です」
「そういえば近くに宿があるそうだ。疲れただろう。一泊して行かないか? 宿代は私が出そう」
「良いんですか!?」
「まあお詫び代わりかな……」
ラヴィーネは苦笑。すると雪華は――
「お詫びなんてそんな。色々ありましたが温泉自体は気持ち良かったですし」
と言い、二人は手を繋いで宿へ向かったそうな。
「まだ足りないから……もっともっと、楽しみましょ?」
と、クラリッサを宿に誘う佳奈美。
「そうじゃのぅ、妾も今日は身体が火照っておるからのう」
こちらの二人は腕を組んで宿へ向かう。
サクラは――誰も居なくなった温泉で、一人真っ当な温泉を楽しんでいた。
水着は先の戦闘で使い物にならなくなったため、タオルを巻いて。
ちなみに水着を下着替わりに着てきたサクラは、帰りは下着無しで帰ることになる……。
「水着の替えを持ってくればよかったです……。はふ、スライムのいないお風呂、気持ちいいです……」
お湯を堪能し、ほっこり笑顔のサクラ。しかし……彼女には一つ思い当たることがあった。
「あれ? そういえばこの温泉に着いてから狭綾さんの姿を見ていないような……」
***
翌朝、狭綾は宿で一泊したハンター達にスライムや触手の塊と愛し合っているところを発見されたらしい。
消息を絶った女性ハンター六名を探すべくやって来た十五名のハンター達は鉱山跡周辺を粗方捜索し終え、近くの天然温泉までやって来た。
「今回探すのは女の子ですし恩を売ってお近づきになるのもいいですわねー」
かなりの女好き、ゆりんゆりんの百合娘の舞桜守 巴(ka0036)は美人揃いと噂の捜索対象の女性ハンターも狙っている模様。
「はてさてどうなりますことやら。楽しみです」
山脈級のバストを持つメイド服姿のアミグダ・ロサ(ka0144)はにこやかな微笑を浮かべている。
……その笑顔の裏で一体何を企んでいるのか……。
「わぁい温泉。我輩温泉大好き」
アミグダに負けず劣らずばいーん! ぼいーん! な黒の夢(ka0187)は物凄くはしゃいでいる様子。
彼女の珍しい黒色の肌は描かれた黄金のラインも合わさって非常に艶めかしい。
「ふむ、温泉地で手練れのハンターが消息不明とはのう? 存外温泉を満喫していたりするかもしれぬな」
コスプ……ではなく、露出の多い魔女服姿のスタイル抜群なクラリッサ=W・ソルシエール(ka0659)は意外と真面目に捜索中。
「ま、放置は出来ぬし最低限の痕跡を元に捜索じゃな」
口調からはあまり想像できないが、彼女は割と責任感が強く思いやりのあるタイプらしい。
「さて、ここが問題の温泉ですが……例の触手の塊やらハンターの方々は何処へ……?」
こちらも露出が多い服装でスタイルが良い聖導士のアデリシア=R=エルミナゥ(ka0746)。
彼女も真面目に捜索しており、姿を見せない討伐対象の触手の塊にも警戒心を抱いていた。
分裂能力があるらしいというのが気がかりだが……。
「人探しだけで温泉入れるなんて楽な仕事ねぇ♪」
反面楽観的なのはアミグダと並ぶ山脈級のバストを誇るレイリア・アルベリヒ(ka1259)。
その考えがこの後どのような状況をもたらすのか……。
「皆無事かしら……! 全員が全員戻らないなんて……早く助けなくっちゃ!」
可愛らしさにステータス全振りなエルフの少女、メーナ(ka1713)は捜索対象のことを真面目に心配しているようだ。
実に健気である。今回の癒し担当かもしれない。
「温泉か。ここ最近そういう依頼に巡り会えなかったし、久々に堪能でもするかな」
アイビス・グラス(ka2477)は思いっきり温泉が目当てのようだ。まあ大半と言うか全員がそうなのだが。
「っと、その前に行方不明になった人達を探さなきゃいけないけど……後でも……ダメ?」
ダメである! ツインテール髪のハンターズソサティの受付嬢から『消息を絶った女性ハンター六名を救出した暁には~』と言われた筈だが――
「本来ならまず行方不明になった人達を探さなきゃいけないけど……でも温泉を調べて見ないことにはね」
彼女はもう温泉に入るつもりでいた。実に気が早い!
いつもの白銀の甲冑では無くビキニアーマー装備のサクラ・エルフリード(ka2598)。
スタイルでは今回の参加者全般に劣ってしまうが、絹糸のように滑らかな銀髪が実に魅力的だ。
「念のため水着を着てきて良かったです……。いえ、温泉に直ぐに入れるようにではないですヨ?」
彼女もかなりの温泉好きで……語尾がカタコトなのは気にしないでおこう。
「女性ハンターが帰還しない、ね。……確か、前にもそんなことが――」
以前の事件を思い出した柏部 狭綾(ka2697)は身を振るわせつつも頭をぶんぶんと横に振る。
(……だ、大丈夫っ。あんなこと、何度もありはしないわ……!)
そのように自分に言い聞かせつつも、自分の心の奥で期待感が生まれていることに本人は気付かなかった。
「余程の事があったとみるが……温泉に入っている所を狙われたか……?」
聖導士のラヴィーネ・セルシウス(ka3040)は報酬の多さと負傷者が居るかも知れない=自分の治癒能力を活かせるかもしれないという事で今回の依頼を受けた次第。
「いるとすれば温泉の近くだろうし、探せば見つかりそうなのだが……」
と、湯気が漂う天然の露天風呂をやや遠目できょろきょろと眺める。
「初依頼にしては重たい内容な気がするけどまぁ気軽にこなしましょうか」
胸元が開いたセクシーな衣装の天楼 雪華(ka3696)。それ相応にお胸もご立派。
「助けられるなら助けるし、無理なら無理で諦めるからね」
彼女はまず仲間に手伝ってもらい、ベースキャンプ兼脱衣所兼簡易救護室として大型テントを秘湯の近くに設営。
「恐らく最後に立ち寄っていたであろう秘湯付近の探索ね。付近に衣服や下着、荷物が置いてあったり、落ちていたりしないか……」
一番真面目に捜索しているのは彼女であった。
「もちろん捜索対象自体がその辺に探し人がのぼせて転がっていないか、どうか……」
のぼせて帰りが遅れただけならば良いのだが……。
こちらも肩から胸元にかけて大きく開いたセクシーな衣装の北条・佳奈美(ka4065)。艶やかな長い黒髪も美しい。
「触手型歪虚の討伐依頼で女ハンター達が行方不明……なーんか、酷いコトになる予感がするわね」
期待するように生唾ごくり。……何を期待しているのか。
「……こんな処に温泉、ねえ。ちょっと疲れたトコだし丁度いいわ、入っていきましょ?」
捜索対象はさて置き、アイビスと同じくさっそく温泉に入ろうとする佳奈美。
「手練が揃って戻らないと聞いて修羅場を想定してきましたが……どうも激戦という感じでもなさそうですな」
今回唯一の男性ハンター、紅一点ならぬ黒一点のクライヴ・バンフィールド(ka4999)。
「骨休めが長引いていただけ、という笑い話で済むならそれに越したこともないですが」
出来ればそうあって欲しいものである。
「とりあえず宛もなし、温泉の方をある程度分かれて探しますか。先行していたハンター達もここに来たなら、野営の痕跡でも探せばいいですかね」
彼の言葉で、この場での捜索活動は二人か三人ずつで行うことに。
「こんな所に温泉があるなんて驚きですね。この辺りでハンター達が消息を絶ったってあったけど……もしかして、この温泉に入ってたのかな?」
背負った大きな得物と、桃色がかった美しい白髪が特徴的なマーゴット(ka5022)はかくりと首をかしげる。
「とりあえず入ってみよう。何かしら痕跡があるかもしれないし……」
マーゴットも『痕跡探し』という名目で先に温泉へ入る気満々だ。
***
――結果として捜索を開始して間もなく、捜索対象の女性ハンター六名は温泉の傍で全裸で倒れている所を発見された。
クライヴが速攻で目隠しをされたのは言うまでもない。
外傷などは無く、ただ気絶しているだけのようで一安心。
一行は気絶している女性ハンター達を手分けしてテントの中に運び避難させて、バスタオルや毛布を被せる。
周囲に散乱していた下着や衣服、防具や武器なども運び入れておいた。
「男性も居るし女体をそのまんま晒すわけにはいかないからね」
言ったのは雪華。やはり男性の視線が気になるらしい。
まあそれでなくとも全裸のまま放置というわけにはいかないので当然だが。
***
あっさり依頼を終えた一行はお楽しみの天然温泉へ! と、その前に水着へお着替え。
巴の水着は虎柄ビキニ。彼女にとてもよく似合っており、野性味のあるセクシーさを醸し出している。
むんむんのお色気で彼女を誘惑する気まんまんだ。
アミグダの水着は『野性の鼓動』。
随所に偽物の葉をつけたバンドゥビキニで、遠目に見ると葉っぱだけで隠しているように見えるという代物。
山脈級のバスト持ちでスタイルも半端ではないアミグダが着ると……非常に危険がアブナイ。
黒の夢はマイクロ白ビキニ+タオル着用。
タオルの上からでもはち切れんばかりのぼいーん! が激しく自己主張している。
尚、彼女は温泉を見つけるとすぐその場で\すぽーん/と着替えた。
(さて、どうにも我慢できない連中が多いようじゃが、本音も言えば妾もじゃ)
クラリッサの水着はビキニタイプ。スタイルの良さが実に際立っている。
(……ああ、そう言えば今回男が一人だけいたのう? ま、妾は別に見られる事は嫌いではないからのう)
「少しからかうかのう?」
くすりと笑い、妖艶な流し目でクライヴのほうへ視線をじーっと向ける。
視線を感じたクライヴはびくぅん! となる。自分以外全員女性、しかも大勢、更に美人ばかりというこの状況に彼は耐えることが出来るのだろうか(何を)。
「なんだか男の視線を気にしない逞しい女性が多いようですが……自分は岩陰で着替えるとして、テントを用意しておきますね。絶対見ませんから! 絶対覗きませんから!」
『絶対にガン見する』『絶対に覗く』と取れなくもないくらい必死に声を上げる彼。ちなみにクライヴはブリーフ水着だ。
アデリシアはビキニ(白ベースのレインボーストライプ)を着用。
「本来なら何も付けない、というのが温泉では一番なのですが……まあ、仕方ないですね」
クリムゾンウェスト出身の彼女だが温泉へ入る際のマナーを熟知しているようである。
と、アデリシアは巴の視線に気づき、ぽっと頬を赤らめる。
レイリアはV字型の黒色水着。……アミグダと双璧を成す山脈級バスト+スタイルも半端ない彼女がこの水着を着ると……もう……。
艶と張りのある小麦色の肌が大きく露出し、一般の男性が目にしようモノなら卒倒、あるいは鼻血不可避。
メーナの水着は花柄でフリルたっぷり。可愛らしさ抜群である。
刺激が強すぎる女性が多い中でメーナは唯一の癒し要素であった……。
アイビスの水着は『ジップアップワンピース』。
お腹から胸元に掛けてのフロントジッパーで着込む形のワンピースタイプの競泳水着だ。これまたセクシー。
「この世界の温泉を巡ってみたいと思ったけど、こんな場所にもあったのは驚きよね」
辺境には要塞都市『ノアーラ・クウンタウ』にある『テミス』という入浴施設もあり、温泉は割と充実しているのだ。
サクラがビキニアーマーを脱げば、その下から際どいビキニ姿が出現。
大人しい印象を受ける彼女だがこういったところでは大胆?
狭綾は――
(他の皆は温泉に入るみたいだけれど……)
自分を除く女性陣の豊満なバストを親の仇の様に睨み付ける。
「わ、わたしは遠慮させてもらうわ」
(……やっぱり、比べられるのは嫌だもの……)
というわけで彼女はどこかへ消え去った。一体どこへ行くのだろう。
ラヴィーネの水着はビキニ。持参したテントで着替え。男性の視線を気にしない女性が多い中で……意外と初心なのだろうか。
それとも他の女性陣がアレなのか……。
雪華はモデル用のセクシー極まりない黒水着。
無難なデザインの物も用意したが今回は規格外にグラマーな女性が多いので己の威信をかけて勝負に出る!
一応の護身用に、太股に拳銃をホルスターに収めて携帯。
佳奈美は水着は濃い紫色の、生地が少なめのマイクロビキニ。着替えは外で行った。
「別に見られて困るモノでもないしね」
段々とクライヴがある意味可哀想になって来た。このような状況で我慢せねばならないのだから……。(何を)
マーゴットの水着はビキニタイプ。出るところは出つつもスレンダーな彼女に良く似合う。
着替えを終えた一行はいよいよ露天風呂へ。
●スライム出現
ハンター達は各々でペアを作るなどして温泉を楽しむ……。
巴とアデリシア――
「いいお湯ですわー……それに女の子もいっぱいで幸福ですわー……。あー……幸せってこうなんですのねえ……」
「巴さんと一緒に温泉……本当に幸せです……」
二人は並んでお湯に浸かり、のーびんりとした時間が流れる。二人ともほわ~っとした表情。
巴の場合は女体観察もあるのだろうが。今回は美人且つ、素晴らしくグラマーな女性が多いのでさぞや眼福だろう。
だがしかし、湯船の底には『奴』が潜んでいた――にゅるりん。にゅるにゅるりん。
『奴』が身体から分泌するソレは徐々に二人へ影響を及ぼし始める――。
「……アデリシア、ちょっと、こっち見なさい?」
ふと、巴がアデリシアを呼ぶ。
「はい?」
その声に反応してアデリシアが巴に寄ると……
「ん、やっぱり可愛い、お肌もすべすべで、髪もさらさらでー」
「あ、ありがとうございます……巴さんにそう言っていただけるとすごく嬉しいです……」
褒めちぎられたアデリシアはぼっと顔を赤くする。
(お肌や髪のお手入れを欠かしていないのは全て巴さんのため……やった!)
アデリシアはお湯の中でぐっと拳を握る。
「うふ、ふふ、すらっとしてるのに出るところは出てて、羨ましいです……」
アデリシアの肉体を舐めるように観察する巴。
「と、巴さん……そんなにじっくり見られると……恥ずかしいです……」
巴の視線――肌を直に撫でられているような感覚。またも赤面するアデリシア。
「その恥じらいもまた……じゅるり。ね、くっついていいですよね?」
「は、はい……」
アデリシアは赤面したまま頷くのみ。すると巴はぴとー! と密着してきた。
巴の肌の柔らかさを直に感じる……アデリシアの鼓動が高鳴った。
「んふふふ、いい匂いで、それにあったかーい……アデリシア、アデリシアぁ」
巴はアデリシアにべったりとくっ付き、顔を近づける。
「ね、キスしましょう? いいですよね? いつもしてますから良いですわよね?」
「こんな、ひとのいるところでキスなんて……」
少し抵抗するもののあっさりと陥落。
アデリシアが唇を差し出すと……すぐにむちゅ~! と濃厚なきっす。
「うふ、うふふふふ。だぁいすきです、愛してますわ♪」
その後に二人は熱い抱擁を交わす。――そんなとき、アデリシアはある異変に気付いた。にゅるん。
「こ、これはスライム……!? 不覚……まさか、こんな……しかも、絡みついて……」
脳が蕩けてしまいそうなイチャイチャタイミングでお湯の中からスライムが出現。二人にぺたーと貼り付く。
「くっ……もしや捜索対象のハンター達はこれに……」
アデリシアはお湯から出ようとするが、とろんとした表情の巴が引きとめる。
「むー……どこ行くんですのー……だめです、ここにいてください、私だけを見てください」
「と、ともえさん……? いけな、こんな……」
(頭が、ぼうっとして……まさか……これも、スライムの……?)
既に二人共かなりスライムの媚薬が回っており、ほぼ無抵抗の状態に。
「お願いですから……ね?」
巴のすがるような視線。巴はビキニの肩紐を引っ張り、肩まで浸かるくらいに引きずり込んで来る。
「ほら、二人で溺れてしまいましょ……?」
「甘い、匂いが……ともえさん、だめ、わたし……ながされて、しまいます……」
「二人で……ふかぁーく……あまぁーく……ね?」
「ああ、巴さん……もっと、強くして、ください……」
アデリシアは巴へ抱きしめ返したりキスをし返したり。二人は愛に溺れてゆく……。
***
アミグダとレイリア――
にゅるん。アミグダの肌を何かぬるぬるしたモノが撫でる。
「ん……ふぅ……」
思わず艶っぽい声を上げる彼女。
(これは表立って手を出させる作戦ですね……)
しかしアミグダはこれをレイリアの作戦と勘違い。
そして今度は――にゅるるん。レイリアの肌を何かが撫でる。
「あら……皆いるのに大胆ね……♪ あ、は……v」
こちらもスライムの悪戯をアミグダの攻めと勘違い。
「あ、おっき……v(※胸の事です) ふふ、お返し……v」
レイリアは自らの山脈級バストと、アミグダの山脈級バストをぺったり合わせて密着。
その後にアミグダの首筋をぺろぺろぺろりんちょ。
「ああ……レイリアさん……お上手v」
この二人には既に媚薬が回っている様子……。
その後も二人はスライムの悪戯をお互いの悪戯と勘違いしたまま我慢比べに突入。にゅるりりん。
艶っぽい声が絶え間なく上がる。
しばらくして、二人の思考が蕩け切ったころ、にゅるにゅるりん。スライムがお湯の中から出現。二人の身体に貼り付く。
しかし二人はこれまでの勘違いを否定せず、お互いがお互いを求めているという体裁を保つ(まあ実際事実なのだが)。
「レイリアさん……お背中、流しましょうか……」
「ええ……お願いしようかしら……」
そして二人はスライムを身体に貼りつかせたまま手を繋いで湯煙の中へ消えて行った……。
***
黒の夢・メーナ・クライヴの三人――
「えへへー、温泉なのであるー♪」
黒の夢ははしゃぎながらメーナ、クライヴと共に湯船の中へ。
「……ぉ? 何だか底がぷにゅっとした気が……まいっか♪」
気にせずそのまま三人は温泉を堪能。びばのんのん。特にメーナは超リラックス。
「皆、ああいう水着どこで見つけるのかなぁ」
他の女性陣のセクシーな水着姿に目をやり、羨ましそう。
クライヴは――
(流石にじろじろ見るわけにもいかんでしょう。というか、むしろこっちが恥ずかしい気が……)
女性二人と近くで混浴である。健康な男たる者ドキドキしないわけがない。むしろそれで正常。
そして女子トークへ。
「アンのお肌とても綺麗なのよ! どういうお手入れしてるの?」
「んっ、我輩? 我輩はまあ色々と……」何故か黒の夢はもじもじ。
――実はこのとき黒の夢はお湯の中で激しくスライムに悪戯されていた。
そんな答えにメーナは「はぐらかさないで教えてよー」とぷんすか和気藹々。
それからメーナは女性陣皆の胸元をチラッチラッと二度見。
「大きさの基準が分からなくなっちゃったわ……自分に不満があるわけじゃないけど、ホラ」
しばらく三人が話し込んでいると――にゅるん。例の媚薬が効き始める。
(二人ともすっごく魅力的に見えるのである……これって……恋?)
(なんだか身体がむずむずする……何でだろう……)
(ふむ、しかし、温泉に入っていると異性が艶っぽく見えるものなんでしょうかね。仕事中なのになんか妙に目が女性陣に吸い寄せられるというか……いかんいかん)
「って、ぼうっとしている場合じゃありませんな」
クライヴがぶんぶんと首を振ると。
「む、この湯、温泉という以外のこの触感……敵!? えぇい、頭がはっきりしない、柄でもない!」
お湯の中からスライムが出現。
「ああぁぁ何かいるぅぅ! ぴゃぁぁぁ!」
悲鳴を上げるメーナ。
「ひぅっ? ン、んん……ふぁ、そこ弱いと、こぉ……」
黒の夢は既にべったりスライムが貼り付いていた。にゅるるん。にゅるるん。
「アンは私が守る……! 今そっちに行――あぁぁ危なぁぁ!?」
メーナは黒の夢を助けるべく移動しようとするが、スライムの粘液に滑って派手に黒の夢の胸元へダイブ。
「……我輩の胸はスライムじゃないよぅ……」
揉み揉み。赤面してもじもじする黒の夢。そこで彼女の思考は蕩け切った。
「わぁい若い子とー……オトコノコのニオイであるー……♪」
全身でメーナとクライヴの二人をむぎゅぅ~!
「きゃあああああ!!」
「わああああああ!!」
大騒ぎが巻き起こった。
***
クラリッサと佳奈美――二人もまずはゆったりとお湯を楽しむ。
「温泉に入ったらまずは湯を肌に浸透させねばな。肌の手入れには気を使う物じゃしな?」
にゅるん。だがそのお湯は……。彼女の滑らかな肌に浸透するのは美肌成分だけでは無く――。
(……しかし、あれが天然モノの魔女か……)
クラリッサはジト目でお湯に浸かる魔女キャラ達に目をやる。
「妾の……私の様な作り物と違って……って、妾も天然モノじゃ!」
などと一人で騒いでいると――背後から佳奈美が抱き付いてきた。
どうやらクラリッサは魔女キャラ達に気を取られ、佳奈美の接近に気が付かなかった様子。
「んふv 急に、くっ付きたくなっちゃって。お肌の触れ合い……んふふv」
佳奈美はぴったりとくっ付いてすりすりして来る。
――佳奈美は既に例の媚薬効果、惚れ薬効果によってクラリッサのことが好きになってしまっていたのだ!
「む……妾の身体がそんなに気になるのかのう?」
「んふふ、可愛い……♪」
尚も身体を擦り付ける佳奈美。ついでにクラリッサの身体をマッサージ。揉み揉み。
「ん、ふ……佳奈美は積極的のようじゃな?」
クラリッサは艶っぽい声を上げつつ、立派な佳奈美のお胸をつっつき。
今度は佳奈美が声を上げる。そんなとき。お湯の中からスライムが出現。
「……む? スライムじゃと……? ……っ、これは……身体が満足に反応できぬじゃと?」
二人の身体へにゅるにゅるぺたーんと貼り付く。
「ああ……妾はどうなってしまうのか、想像しただけで気分が昂ってくるようじゃ……」
にゅるにゅるされつつ身体をくねらせるクラリッサ。頬を紅潮させ、もう思考は蕩け切っている様子。
「クラリッサ、貴女はもう私のモノよ」
彼女に深いキスをして宣言する佳奈美。――こちらでもまた愛の空間が形成された。
***
アイビスとマーゴット――
「アイビスさん、温泉ですよ温泉。良かったら一緒に入りませんか?」
「もちろん。その為に来たようなものだからね」
というわけで二人早仲良く温泉に浸かる。
「ふぅ……こういう場所に温泉があるなんて初めて知りました。今度、姉さん達と一緒に来ようかな」
マーゴットはのほほんぽわわんとした表情。
「……! これは……!」
そのとき。アイビスは妙な感触、違和感を覚え、マーゴットに伝えるが――
「そうですか? 私は何も感じませんが……本当に良いお湯ですね~~」
「そうかな。そうかも」
アイビスは頭の上に浮かんだクエスチョンマークを消し去り、ぶくぶくと顔までお湯に浸かる。
(本当に気持ち良い……以前受けたスライム退治と似ているような気もするけど……きっと気のせいよね)
そんな感じで温泉に浸かっているとアイビスの身体に異変が――。
お湯で温まるのともまた違う、身体の芯からじんじんと熱くなるような感覚……。
そしてアイビスはとろんとした目でマーゴットを見つめ、口説き始める。
「マーゴットさんって私の身長を超える武器を使ってるとは思えない身体だなぁって思うの」
「そ、そうですか。ありがとうございます」
照れ顔のマーゴット。それを目にしたアイビスは強烈な支配欲に駆られる。
「それに私よりもスタイルがいいし……ほんと、羨ましい位よ」
獲物を見る肉食獣の瞳――。
「あ、アイビスさんもとてもスタイルが良いと思いますが……私なんて並みくらいです」
「そんなこと無いわよ。いっその事、私の物にしたい位に……」
この辺りでアイビスだけでなくマーゴットの思考も蕩け始める……
「はぁ……アイビスさんって凄く綺麗ですよね。顔立ちや身体つきもですけど、肌は戦場に出ている人とは思えない位にすべすべですし……」
「ありがとう……。ああ……マーゴットさん……素敵……」
めちゃくちゃにしたい。そんな欲望がアイビスの中に湧き始める。
ほどなくスライムが湯の中から現れたのは言うまでも無い。
***
際どいビキニ姿。お湯の中でほっこりしているサクラ。
「はふ、気持ちいい温泉です……。此処は特に問題はないのでしょうか……?」
討伐対象である触手の塊を警戒していたのだが一向に姿を現さず、問題は無い模様。そこで。
「凄くいい気分に……あ、何か身体に触れて……」
お湯を楽しんでいたサクラの身体を何か滑ったものが撫でた。にゅるん。
「ぇ、こ、これは……!?」
にゅるりん。にゅるるるるるん。お湯からスライムが出現。サクラの身体に貼り付いてくる。
にゅるん。にゅるん。そのままスライムは布面積が極端に少ないサクラの水着の中へ侵入を試みる。
「だ、だめぇ! そこはだめ……!」
素肌を撫でるぬるぬるとした感触にサクラは思わず声を上げた。
***
ラヴィーネと雪華――
雪華は髪を結んでアップにし、お湯に入る前にかけ湯をして、タオルは湯に浸けない。
リアルブルーの日本人らしく、温泉のマナーは忘れない。
「私だって出る所がボーンと出て、引っ込む所がキュッと締まった自分の身体つきに自信を持っているけど……けど……」
雪華は気持ち良くお湯に浸かりつつも、やはり周りに目がいってしまう。
「周りが規格外にグラマラスすぎる……! これじゃあ自身無くしちゃうわぁ……」
そんな風に一人で喋っていると、ぼっちを見かねたラヴィーネがやって来た。
「お隣良いかな?」「ど、どうぞ」というやり取りの後に二人は並んで温泉を楽しむ。
「綺麗な肌でスタイルも良いが、何かしていたりするのだろうか?」
などと雪華にラヴィーネは尋ねてみる。
「ええ。お仕事上お手入れは欠かしていませんね」と雪華は少し頬を赤らめながら答える。
「なるほど。その辺りの話、少し聞きたいな。私は疎かにしている事が多いしな……」
「ラヴィーネさんも、そのままでも綺麗だと思いますけど……良ければ今度お手入れの方法とか教えましょうか?」
もじもじしながら言う雪華。そんな彼女の姿にラヴィーネの胸がときめく。
「ああ。是非に」そんなとき! やっぱりスライムが出現した! 二人の身体ににゅるるんぺたーんと貼り付く!
「油断した……身体の異常で気付いていれば……!」
「きゃあああああ!!」
にゅるにゅるされつつ、不覚……! と嘆くラヴィーネ。ぬるぬるに悲鳴を上げる雪華。
「くっ……どこを触って……やっ……そこは……!」
「いやぁぁぁ! ラヴィーネさん助けてぇ!」
悲痛な声。しかし二人とも既に媚薬が回っており……抵抗は不可能だった。
***
そんな露天風呂の騒ぎなどつゆ知らず、狭綾は単独行動を取っていた。
「他の皆が温泉から上がるまで、温泉の源泉でも探してみようかしら。温泉卵を作れるかもしれないし」
言葉通り源泉を探しに大分遠くまで歩いてきた。
途中、丁度良い温度の温泉を見つけ、紐を結んだ籠に何個かの卵を入れて、お湯に沈めておく。
しかし――ここまで離れたところにもスライムの魔の手が及んでいた――。
温泉に潜んだスライムが分泌する媚薬、及び惚れ薬効果を持つ粘液がお湯に溶け出し、それが蒸気となって噴出していたのだ。
つまり、それを吸いこんでしまった狭綾は――
「……え? 何、こんな……身体が切ないぃ……?」
当然、身体の疼きが止まらなくなっていた。
●触手塊参戦!
スライムの媚薬によって思考が蕩け切ってしまったハンター達。
そこへ待っていましたとばかりに、岩陰に潜んでいた触手の塊達が一斉に飛び出した!
***
巴とアデリシア――愛し合っていた二人は触手によって引き離されてしまう。
「っこの! アデリシアは! 私の! ものですわ! 離せ! 返しなさいっ!」
触手にうじゅるうじゅるされつつも、必死に暴れてアデリシアを取り戻そうとする巴。目が超怖い。
そんなヤヴァイ気配を察したのか触手は「どーもすみません」といった感じに今度は二人同時にうじゅるうじゅるする。
「良かった……アデリシア……! 私のアデリシアぁぁぁ!!」
(ああっ……ごめんなさい……でも、もう抵抗が……戦神よ、お許しください……)
「ともえ、さん……私、このまま……堕ちて……」
触手の塊は二人に群がり、二人の姿は触手の海に埋もれていった……。
***
アミグダとレイリア、そして何故か近くに移動していたサクラ――
「はぁぁ、力が入らないです…………ぁ、な、あんな所に隠れてっ。今アレが来るのは嫌な予感しかっ」
真っ先に触手を発見したサクラはやはり真っ先に襲われる。
うじゅるうじゅる。じゅるじゅる。
「ちょ、だめですっ。そんな所に入り込んでは――」
それを見たレイリアは触手の中に自ら混ざる。
「あらあら……こんなのがいたんじゃしょうがないわよねぇ……v」
ついでにサクラのことも何故かとても愛らしく見えてしまい、ついつい弄り。
うじゅるうじゅるする触手は傍に居たアミグダも巻き込んでじゅるじゅる。
「あら、討伐対象ですね……動きを止めてしまいませんと」
アミグダは自分とレイリア、そしてサクラの間で蠢く触手を山脈級のアレで挟み、ロックをかける。
「ふふ……逃がしませんよ」
びくんびくんとする触手。危ない! レイリアがポロリしそうになっている!
と、咄嗟にアミグダは【ストーンビキニアーマー】を詠唱・発動。レイリアを石のビキニで包み隠す。
大事なところは隠す。大切なことです。
…………アミグダとレイリアが触手を捕縛したものの、アミグダは支援職なので決めてに欠け、状況は変わらない。
魔術師のレイリアは触手と楽しく戯れているため役に立たない。
「うにゃあああああ!!」
触手のいいように扱われているサクラも同様。三人は仲良くうじゅるうじゅるされたままである……。
***
黒の夢・メーナ・クライヴの三人は――例によって触手の海で溺れていた。
「……にゃうにゃうにゃう……うにゃっ!」
くってりした黒の夢はバスタオルを剥がされたマイクロ白ビキニ姿で触手と戯れている。
「クライヴさん後ろ後ろーー!!」
メーナが叫んだ。
「アッー!!」
――クライヴがどうなったかは察してください。
「だ……大丈夫大丈夫ダイジョウブこんなの平気なんだか……あああぁ」
メーナも触手にうじゅるうじゅるされて大混乱。
しかもスライムの媚薬によって思考を蕩かされてしまっており、抵抗は困難な状況。うじゅるうじゅる。
「だぁぁ、強敵との戦いならともかく……こんな無様を晒して納得できるはずがない!」
触手にアッー! されたクライヴだったが何とか持ち直すも――
「こうなれば、歪虚だろうが女性陣だろうが、体力の続く限りお相手するとしましょう! とことんかかってきなさい!」
やはり媚薬効果によって混乱しており、再び触手の海へダイブ!
***
アイビスとマーゴット――こちらも触手によってマーゴットが攫われ、うじゅるうじゅるされていた。
「たすけてぇぇぇ」
悲鳴。
「この子は私のものよ、返して貰うわよ?」
アイビスは根性で触手の海をかき分けて、気合でマーゴットを救出。
「ありがとうございます……アイビスさん」
「マーゴット……私だけのマーゴット……」
しかし周りが触手やスライムの海なのは変わらず。触手は二人へ襲い掛かりうじゅるうじゅる。
乙女の喜びの混じった悲鳴が響いた……。
***
ラヴィーネと雪華――
「な、流される訳には……ひっ!? 中に……! む、そこを弄るな……!?」
「いやぁぁぁ! 入り込まないでぇぇぇ!!」
やはりこちらの二人も触手にうじゅるうじゅるされている。
「やめろぉぉぉ、そこはだめだぁぁぁ」
「だめぇぇぇ、それ以上下にいっちゃだめぇぇぇ」
尚、詳細はアレに抵触するので省略させていただきます。
***
「ほう……? その上触手とは、面白くなって来たではないか」
触手の出現に目を光らせるクラリッサ。しかし顔は上気している。頬も赤い。
触手群はクラリッサと佳奈美へと押し寄せ、うじゅるうじゅる。
「私以外のコのコトが見れないように……ね♪」
そんな中、佳奈美はタオルでクラリッサを目隠し、その後に触手をけしかける。
(ふふ、目隠しされたクラリッサにはちょっと刺激が強すぎるかしら)
「なっ、これは……!?」
「どこから来るのか判らないのも楽しいでしょうv」
(お互いにいっぱい気持ちよく……♪)
二人は色んな意味で大変なことになっていた。
特にクラリッサは水着の中にまで触手が侵入し(以下略)。
***
露天風呂から結構離れたところにある天然温泉の源泉近く。
媚薬・惚れ薬効果のある蒸気を吸いこんでしまい、身体の疼きが止まらずぷるぷると震えている狭綾だったが――
そこへ、お湯の中からスライムと触手の塊が仲良くこんにちはー!
「ま、待って……。嘘、また……? いやぁ……!」
そんなことを言って待ってくれるスライムと触手では無い。あっという間に狭綾はにゅるにゅるじゅるじゅるされる。
「いやぁ……! やめてぇ……!」
口では拒みつつも、以前一晩中スライムと仲良くしたことは狭綾の肉体がしっかりと覚えていた。
(ああっ……!? ダメっ、わ、わたしぃ――)
にゅるりん。にゅるりん。じゅるじゅる。うじゅるうじゅる。スライムと触手のコンビネーションアタック!
(そんなにされたら……スライムも、触手も、本当に……)
「――好きになっちゃうぅぅ……!!」
●反撃!
スライムと触手の海に呑まれているハンター達だったが一部の者は必死に抵抗し、何とか一時的に正気を取り戻すことが出来た!
「巴さんから離れろーー!!」
アデリシアが【セイクリッドフラッシュ】を放ち、スライムや触手を吹き飛ばす。
その後に【サルヴェイション】を使用し、巴を正気に戻した。
「うああ、私は一体何を……」
「討伐対象です! それに情報には無かったスライムも! この所為で先発のハンター達は……!」
「了解ですわ。一気に片付けましょうか」
巴の両手に握られた白銀のトンファーが煌めく。
***
「らいとにんぐぼるとぉ!!」
黒の夢は――意識がはっきりしているかどうかは不明だが【宴の凱歌】からの【ライトイニングボルト】。
それを水中で放ち全員が感電してビリビリ状態!!
……なんてことにはならず魔法は普通に一直線に奔り、スライムと触手を薙ぎ払った。
「ふえええん、アンありがとぉぉぉ」
泣きじゃくるメーナと、
「くっ、一生の不覚……」
深くどよーんと落ち込んでいるクライヴ。
***
アイビスとマーゴットは正気に戻れずにゅるにゅるうじゅるうじゅるされていたが、アデリシアの【サルヴェイション】により戦線に復帰!
衝撃拳が唸りを上げ、鞘から抜き放たれた斬魔刀の刀身が光る。
***
その一方、クラリッサと佳奈美は這い回るスライムや触手と戯れたままである。
にゅるんにゅるん。うじゅるうじゅると、美女二人を異形が弄ぶ。
ラヴィーネと雪華も同様にスライムと触手の海に沈んだままである。
にゅるるるりん。じゅるじゅる。二人の瞳からは光が消えている……。
***
得物を温泉の縁に置いていたサクラも、まだふらふらするものの何とか正気を取り戻し、武器を持って応戦。
レイリアも空気を読んで【マジックアロー】を詠唱し攻撃を行う。
正気を取り戻したハンター達は露天風呂の中心付近に背中合わせになって集まり、反撃を行う。
しかしながらスライムはともかく分裂し増殖した触手の数は多く、排除に手間取っていた。
そのとき――
未だ混乱中のアミグダが――集まったハンター達の中心で――【スリープクラウド】を暴発させ――
防戦を行っていたハンター達はもれなく眠りに落ち、言うまでもなく再び触手の海に沈んだ。
それからしばらく経った後、大型テントの中で目を覚ました先発の手練れの女性ハンター六名が助けに入り、ようやく一行は解放されたのだった。
***
経緯はともあれ依頼を達成し、今度こそ本当に正気を取り戻したハンター達は……帰りは各々で行動するようである。
助け出した(?)手練れの女性ハンター六名は礼を言った後にすぐさまハンターズソサエティへ報告するべく帰還。
「ふー、ともあれ依頼は完了。いいお湯でしたわー」
肌が艶々している巴と、
「あううううう……」
恥かしいやら何やらで激しく落ち込み悶えているアデリシア。
山脈級バストの二人は「てへぺろ」なアミグダと「また来ましょうね♪」と言うレイリア。
そのまま二人は少し歩いたところにあるという、アミグダが事前に調査して発見した宿へ。
黒の夢は黒曜石の様なお肌が更に艶々。
そんな彼女に抱き付き「うえええん、怖かったよぉぉぉ」と泣きじゃくるメーナ。
クライヴは……まだずぅーーーーんと落ち込んでいた。
「唯一の男たる者が何の役にも立てず……」
「まあクライヴちゃんは立ってたよ、色んな意味で♪」
「……??」
黒の夢の言葉は深く詮索しないほうが良さそうだ。
「私、何をやってんだろう……」
アイビスは自分のした行為をしっかりと覚えているらしく、激しく後悔の念に苛まれていた。
「まあまあ、依頼は無事に(?)終わりましたし、最後のアイビスさんは格好良かったですよ」
とマーゴットが笑顔で背中をぽんぽんしながら励ます。
ラヴィーネと雪華。
「うーん、色々としてしまったがすまなかったな」
「いえ、大丈夫です」
「そういえば近くに宿があるそうだ。疲れただろう。一泊して行かないか? 宿代は私が出そう」
「良いんですか!?」
「まあお詫び代わりかな……」
ラヴィーネは苦笑。すると雪華は――
「お詫びなんてそんな。色々ありましたが温泉自体は気持ち良かったですし」
と言い、二人は手を繋いで宿へ向かったそうな。
「まだ足りないから……もっともっと、楽しみましょ?」
と、クラリッサを宿に誘う佳奈美。
「そうじゃのぅ、妾も今日は身体が火照っておるからのう」
こちらの二人は腕を組んで宿へ向かう。
サクラは――誰も居なくなった温泉で、一人真っ当な温泉を楽しんでいた。
水着は先の戦闘で使い物にならなくなったため、タオルを巻いて。
ちなみに水着を下着替わりに着てきたサクラは、帰りは下着無しで帰ることになる……。
「水着の替えを持ってくればよかったです……。はふ、スライムのいないお風呂、気持ちいいです……」
お湯を堪能し、ほっこり笑顔のサクラ。しかし……彼女には一つ思い当たることがあった。
「あれ? そういえばこの温泉に着いてから狭綾さんの姿を見ていないような……」
***
翌朝、狭綾は宿で一泊したハンター達にスライムや触手の塊と愛し合っているところを発見されたらしい。
依頼結果
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脱衣所前のロビーにて 黒の夢(ka0187) エルフ|26才|女性|魔術師(マギステル) |
最終発言 2016/04/14 22:43:11 |
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依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2016/04/10 19:14:49 |