ゲスト
(ka0000)
薬草園の主と弟子の猫騒動
マスター:狐野径

- シナリオ形態
- ショート
- 難易度
- 普通
- オプション
-
- 参加費
1,000
- 参加制限
- -
- 参加人数
- 4~6人
- サポート
- 0~0人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 5日
- 締切
- 2016/05/10 07:30
- 完成日
- 2016/05/16 19:33
みんなの思い出
思い出設定されたOMC商品がありません。
オープニング
●春だ
グラズヘイム王国にある小さな町にも春がやってきた。
近くの巡礼路で事件が起こったり、林に歪虚がいたとか何とかありながらも、全体を見れば平和である。
小さな町には城壁があるということを思い出しつつ、コリン少年は薬草園に向かっていく。薬草園はジャイルズ・バルネという男が運営しており、各地から集めたハーブを中心に多種多様の植物を面倒見ている。それもまだ拡張する予定があるという。
無口で一見怖そうなジャイルズであるが、顔に出ないだけで優しいし、コリンには十分だった。コリン自身、無口なのも一端にある。孤児のコリンにとってジャイルズは保護者であり師であった。
そんな中迎えた始めての春。
新しい植物を植えたり、剪定したり忙しく動き回る。
「この植物は?」
「もらいものだが、このあたりでは珍しい。根は不安や不眠の症状を抑えるというから、うまく育てば薬草として利用が可能だ」
「においがちょっとすごいですよね……」
「うむ」
生臭い独特の臭気を発している。
その植物を植えてからしばらくたって、ジャイルズは渋面を深くし、コリンは首をかしげることとなる。
植物の周りに猫が妙に集まるのだった。しきりに香りを嗅いでいる。
「……まさか」
「においですよね」
「うむ」
このにおいは猫を虜にしている様子だ。
植物に被害はないとはいえ、いつあるかわからないため対策を検討し始めた。柵を設置するにしても猫が飛び越える可能性を考えて、試行錯誤をしていた。
それから数日後、まさかの被害があった。
その猫を集めている植物が引き抜かれていたのだった。
「……猫ですよね?」
「猫のはずだが」
足跡は猫の物しかない。
近くにはたき火をした跡がある。
「何か焼いた跡があります」
「……なぜだ」
人間の足跡があるわけではない。
「コリン、君は作業をしたら日が落ちる前に帰りたまえ」
「え、あ、はい」
「調査の上、ソサエティに行くか考える」
「わかりました」
「日中は何もないと思うが、危険と判断したら町に入るように」
「わかりました」
コリンは緊張した。日中は何もない……だろうと信じて、草むしりや水やりなど日課を行った。
●依頼
隣町にあるハンターズソサエティの支部にジャイルズが訪れたのはその日の午後だった。
受付にいる職員、ロビン・ドルトスが受ける。
「わかりました、調査依頼……できれば犯人捕まえる……ですね」
話を聞いたロビンはてきぱきと書き込む。
「猫ですか?」
「わからないが、知恵がよほどあるらしいことはわかった」
「ユグディラですか? こんなところで珍しい」
ユグディラの目撃が多い森からは離れているためロビンは素直に驚いた。
「珍しくても問題は問題だ。植物を荒らす、その上、火の不始末でもあれば……火災が発生する」
「あのあたり、町から離れていますから、日中でも初動は遅れますもんね……」
遅れれば林も近い薬草園では、大火になりかねない。
「うちの畑だけでなく、周囲にも出ているようだ」
聞き込みの結果、キャベツが持って行かれたり、たき火の跡に焼かれた虫や芋が転がっていたりするという。
「……住んでいる? ユグディラじゃなくて人間ってこともありうる?」
「もちろん、薬草園とそっちでは別かもしれない。薬草園で襲われた草は人間の大多数は好まない香りだ」
ロビンはうなずきながら依頼を受けた。
「……わかりました、ハンターに依頼を出しておきます」
「よろしく頼んだ」
ロビンは依頼書に「猫かユグディラか不明。侮ることなかれ」と書き入れておいた。
●夜
『おじにゃん、火をおこせたにゃ!』
『こっちも準備はできたぞ!』
黒猫と茶虎猫はそれぞれ棒に挿した虫に香菜を丸め焼く。香ばしいにおいが空腹を刺激する。
『いただきます』
二匹はおいそうに食事をとった。
グラズヘイム王国にある小さな町にも春がやってきた。
近くの巡礼路で事件が起こったり、林に歪虚がいたとか何とかありながらも、全体を見れば平和である。
小さな町には城壁があるということを思い出しつつ、コリン少年は薬草園に向かっていく。薬草園はジャイルズ・バルネという男が運営しており、各地から集めたハーブを中心に多種多様の植物を面倒見ている。それもまだ拡張する予定があるという。
無口で一見怖そうなジャイルズであるが、顔に出ないだけで優しいし、コリンには十分だった。コリン自身、無口なのも一端にある。孤児のコリンにとってジャイルズは保護者であり師であった。
そんな中迎えた始めての春。
新しい植物を植えたり、剪定したり忙しく動き回る。
「この植物は?」
「もらいものだが、このあたりでは珍しい。根は不安や不眠の症状を抑えるというから、うまく育てば薬草として利用が可能だ」
「においがちょっとすごいですよね……」
「うむ」
生臭い独特の臭気を発している。
その植物を植えてからしばらくたって、ジャイルズは渋面を深くし、コリンは首をかしげることとなる。
植物の周りに猫が妙に集まるのだった。しきりに香りを嗅いでいる。
「……まさか」
「においですよね」
「うむ」
このにおいは猫を虜にしている様子だ。
植物に被害はないとはいえ、いつあるかわからないため対策を検討し始めた。柵を設置するにしても猫が飛び越える可能性を考えて、試行錯誤をしていた。
それから数日後、まさかの被害があった。
その猫を集めている植物が引き抜かれていたのだった。
「……猫ですよね?」
「猫のはずだが」
足跡は猫の物しかない。
近くにはたき火をした跡がある。
「何か焼いた跡があります」
「……なぜだ」
人間の足跡があるわけではない。
「コリン、君は作業をしたら日が落ちる前に帰りたまえ」
「え、あ、はい」
「調査の上、ソサエティに行くか考える」
「わかりました」
「日中は何もないと思うが、危険と判断したら町に入るように」
「わかりました」
コリンは緊張した。日中は何もない……だろうと信じて、草むしりや水やりなど日課を行った。
●依頼
隣町にあるハンターズソサエティの支部にジャイルズが訪れたのはその日の午後だった。
受付にいる職員、ロビン・ドルトスが受ける。
「わかりました、調査依頼……できれば犯人捕まえる……ですね」
話を聞いたロビンはてきぱきと書き込む。
「猫ですか?」
「わからないが、知恵がよほどあるらしいことはわかった」
「ユグディラですか? こんなところで珍しい」
ユグディラの目撃が多い森からは離れているためロビンは素直に驚いた。
「珍しくても問題は問題だ。植物を荒らす、その上、火の不始末でもあれば……火災が発生する」
「あのあたり、町から離れていますから、日中でも初動は遅れますもんね……」
遅れれば林も近い薬草園では、大火になりかねない。
「うちの畑だけでなく、周囲にも出ているようだ」
聞き込みの結果、キャベツが持って行かれたり、たき火の跡に焼かれた虫や芋が転がっていたりするという。
「……住んでいる? ユグディラじゃなくて人間ってこともありうる?」
「もちろん、薬草園とそっちでは別かもしれない。薬草園で襲われた草は人間の大多数は好まない香りだ」
ロビンはうなずきながら依頼を受けた。
「……わかりました、ハンターに依頼を出しておきます」
「よろしく頼んだ」
ロビンは依頼書に「猫かユグディラか不明。侮ることなかれ」と書き入れておいた。
●夜
『おじにゃん、火をおこせたにゃ!』
『こっちも準備はできたぞ!』
黒猫と茶虎猫はそれぞれ棒に挿した虫に香菜を丸め焼く。香ばしいにおいが空腹を刺激する。
『いただきます』
二匹はおいそうに食事をとった。
リプレイ本文
●まずは話
薬草園にやってきたハンターたちは、独特な香りに思わず深呼吸する。さわやか、甘いなど香りがいくつも重なっており、好奇心がそそられるのにリラックスするようだった。
「素敵な薬草園ですね」
仕事を前に、植物採集が趣味のソナ(ka1352)の目は輝く。
「まずは依頼人から話を聞こうか」
ジルボ(ka1732)は周囲を見る。出入り口はハンターが入ってきた小屋の横の門扉のみ。塀が囲っているが高木があったり、努力すれば出られなくはないが。
「ユグディラなら仲良くなりたい……が、まずは犯人の特定からだな」
ザレム・アズール(ka0878)は推測が調査の邪魔にならないように脳内の片隅に追いやる。
「薬草園の謎の住人……なかなか面白い事件だな」
どんなものが出るのかシュクトゥ(ka5118)は眺めつつ考える。犯人は身軽かつ肉食ではないだろう。ヤギやニワトリがここに昼夜問わずいるが被害がない。
「火を使う猫なんていないもの。ユグディラの可能性は高いわ。確か意思疎通できたわよね」
マリィア・バルデス(ka5848)は共存できないかと考える。
依頼人であるジャイルズが小屋から出てきた。弟子のコリン少年も一緒だ。
「さて、何を聞きたいか? 君たちは昼夜問わずここを出入りしてもらって構わない。ただし、植物には気を付けてくれ」
「もちろんです」
ソナは力強くうなずく。
「早速ですが、植物の場所を知りたいです」
ジルボはジャイルズに尋ねる。
ジャイルズに案内されている間、気になる点などを質問する。
「もし、ユグディラの場合共存は可能でしょうか?」
マリィアが尋ねた。
「何か仕事があればできるか? 賢い猫であれば、雇い手もいるだろう」
「城壁もあるし、ここだって壁を高くしている。何か出るからあるんだろうし、害がない生き物の場合、雇うというのも一つだな」
シュクトゥとザレムが提案とばかりに付け加える。
ジャイルズは特に反応しないが、コリンは楽しそうに話を聞いている。
「城壁は昔の名残らしい。普段は出入り自由になっているが、先日近くの巡礼路で事件が起こった時は、閉じることも考えていたそうだ」
ジャイルズの説明にザレムとマリィアはうなずいた。その事件に関わり、彼らが倒した以外は現れなかったのは幸いだった。
会話をしつつ現場にたどり着いた。
原因の植物はかわいらしいが、獣のような香りがする。猫には魅惑的らしいということだった。
●調査
ジルボは薬草園を重点的に調べた、侵入経路を明らかにするために。
猫が集まる草の周りは猫の足跡だらけだ。猫たちは本日は来ていないわけではないが、隠れながら恨めしそうな視線をハンターたちに送ってくる。
「そんなにこの匂いがいいのかぁ?」
猫ではないジルボにはよくわからない。
同じところで何度かたき火をした跡があり、足跡や毛がある。
塀も観察する。
高さがあるとはいえ、灌木や高木、小屋などを使えばどこかしらは入れそうだ。
猫が一匹出て行ったのを目撃する。そのあたりは爪の跡が多い。そこを手掛かりに、似たような感じの塀を見る。
出入りしている場所は絞られた。
ザレムはたき火の周りで手がかりを探すが、足跡も毛も複数ある。分析の結果、一つの匂いを猟犬シバに覚えさせた。シバは草が気になっている様子ではあった。
「ゴー!」
シバは柵の中にいた猫にとびかかった。
「ワンワン」
「シャー」
そして猫は逃げていった。
「……猫かその塀の先なのか、広いな……手がかりがなさすぎる。罠を作って様子を見よう」
ユグディラとしても、侵入者の毛が何色かも誰もが知らないのだから。
シバを褒めてやってから、ザレムは落とし穴を掘ることにした。猫が寄る草の近くに。狩猟の知識を生かしてうまく隠し、続いて自分が隠れる用のくぼみも作った。
マリィアは連れてきている二頭の犬に猫の足跡の匂いをかがせ、指示を出した。ただの猫か重心のかけ方からユグディラか、賭けに近い。
「α、γ……ここに残った匂いを覚えたわね? それを探しなさい、そして、大声で私を呼びなさい、わかったわね? 行けっ!」
幸い、そこにいる猫の匂いではなかったようだが、塀が邪魔だった。
「……そこから出ないといけないのよね」
さすがに越えるにはマリィアも犬たちにも難易度が高く、おとなしく小屋の脇にある門から出た。塀を超えたあたりにやってきて、スタートさせる。
犬たちは林のほうに向かっていく。
その林は町の住人が木の実を拾ったり、子供が遊んだりすることもあるところで、大きな危険がないとされているところだ。
マリィアは往復するが、手がかりは見つけられなかった。
「動物が多いわね。ここに住んでいる可能性は高いのね」
日が落ちる前に一旦戻ることにした。
シュクトゥは薬草園の状況を見た後、近くの畑に向かう。被害に遭ったらしい農家へ。調査していると話すと、正直に話してくれる。
話によるとジャイルズに言われるまで気にしていなかったという。そして、現場を案内してもらった。
「それが賢い猫で、仕事はあるかな?」
シュクトゥの問いかけに農家の人は面食らった顔をしたが、すぐに笑顔になった。
「火を使うような猫なら、ネズミ捕ってくれといったらできますね」
「そういうことだ」
「考えておきます」
農家の人と別れて、祖霊の力を借り嗅覚を上げる。土の匂い、川の匂い、野菜の匂い……様々な匂いが鼻孔をくすぐる。太陽の下でぬくぬくしている獣のようなにおいがたき火の周囲にあり、それは川に向かう。
「魚でも釣ったのか?」
猫がどうやって釣ったのか考えると面白くなってくる。熊のように前足か、昔話のように尻尾を垂らすのか。
何度か技を使いながら、シュクトゥは林にそれがいるとわかった。
試しに歩いてみたが、小さい林だが探すには広かったため一旦戻ることにした。
ソナは集めてきた情報をもとに、薬草園以外の畑も見て回る。ユグディラか否か、犯人は何でどこにいるのか?
時間は不明――だが、夜に動いているのか、見られたも意識されない生き物。
とられたものは食べられる量なのか、残飯は思ったほどない。時々、焦げた虫や芋のかけらがあっても、食べ残しか持ち帰りかわからない。虫の殻に関しては、固かったから外したのかもしれない。
「もし、持ち帰ったというなら、しっかりしていますね」
ユグディラと推定する理由が、食べ物の量が人間のように多くないこと。足跡が猫しか残っていないことくらいだ。
ここに出るのがユグディラなら交渉の余地はあるかもしれない。幸いにして、大きな被害を出していなし、話をしていても住民が好意的だから。
●捕獲
情報をまとめたハンターたちは、トランシーバーを手に夜の薬草園に潜む。
他の現場よりもここが一番やってきているようだった。囲いがあり、動物いても草食系なため落ち着くのかもしれない。
マリィアは林と薬草園が見える位置に隠れた。何かあれば飛び出せる。
薬草園の前で引き留めようとソナとシュクトゥが待機する。
シュクトゥは水をまいた。音や足跡などの手がかりが増えるかもしれないから。
中にはジルボとザレム。ジルボは暗い色のローブを羽織って猫の出入り口が見えるところに、ザレムは比較的草近くのくぼみにそれぞれ潜んだ。
『昼間は危険だったにゃー』
『ふむ……このあたりもそろそろ離れたほうがよいな』
林から薬草園に向かう後ろ足で立つ猫二匹。
『その前に、あの素晴らしい草を少しいただいていこう』
『……叔父にゃん!』
『うむ……潜んでいるな……』
『どうするにゃ!?』
『そうだな。お前はここで待っていろ』
『叔父にゃん!?』
『我は黒い雷光と呼ばれたユグディラぞ! 素早く行って帰ってくる!』
叔父の勇ましい姿を見て甥は前足で拍手した。
叔父猫はちょっとカッコつけてから繁みを飛び出した。
マリィアの犬たちが真っ先にそれを見つける。
「ワン」
追いかけていくが途中で止まる、塀に勝てない。
「待って! あなたたちにお願いがあるのっ」
マリィアは制止したが、黒い影は走り去る。
『にゃー』
「ワン」
マリィアは近くの繁みで動く物体と遭遇した。
「来たかな?」
シュクトゥは捕まえるべく走り出すが、ひょいと黒い影は塀を超えた。
「こちら薬草園外班、一匹塀を超えました」
ソナがトランシーバーで中のメンバーに連絡する。
「あちらにいるのか?」
「行ってみましょう」
マリィアのほうに二人は走り出した。
何が来るのか。
中で待つ二人は緊張する。もしユグディラなどではなく凶悪なものなら、戦うとしても厄介な場所だった。
トランシーバーの音が入る。
ちょうど飛び越えてきたモノが警戒する。
(匂いかな……)
ザレムは少し焦る。
(来たなっ)
ジルボはロープを手に、ジワリと動き始めた。
黒い影は近づていく、草に。
落とし穴は回避した。耳をぴんと張って、ひげも広げ。
そして、草を器用に折った。
ジルボはにじり寄っていたが、二足歩行の猫が一気に駆け始めたため、ライトをつけ走り出した。
ズボッ……。
「まさかっ!?」
きれいに隠されていた落とし穴を踏み抜いた。
ザレムは飛び出し、機導術を使い素早い動きで二足歩行している影にとびかかった。
それは黒い稲妻のように飛びよける。
「これでどうだ」
ジルボは猫が着地したほうに向かい銃弾を叩き込む。冷気が漂い凍ったように見えた。
黒い猫は一瞬ひるんだ。
「これでどうだっ!」
回り込んだザレムはそれを胸に抱きとめた。
『にゃんたること! 我が、我が人間に捕まるとは!』
黒い猫は叫び暴れる。
「防具のありがたみを感じるよ」
「金属じゃなくてよかったな」
ジルボが明かりを照らすと、鋭い爪がうかがえた。それは、ザレムの胴部分をえぐる勢いでひっかいている。
木の上にいる一匹を三人は見上げる。
威嚇の銃弾を撃ち込むにしても見えない。
「ユグディラなの? 話し合いましょう」
マリィアは根気強く話しかける。
「さて、どうしたもんだろう?」
シュクトゥは見上げる。
「はい、あ、猫捕まえました? 推定ユグディラ?」
ソナがトランシーバーで会話をする。
「というわけで……猫よ、お前の相方は捕まった」
シュクトゥが告げる。
『叔父にゃーん!? こ、これは、人間の策略で、捕まえるための嘘かもしれないにゃーん』
にゃーんという声が響き渡る。
薬草園からも「にゃーん」と声がする。こっちのほうが心なしか渋い感じだった。
木の上にいた猫は何を思ったのか薬草園に飛び込んだのだった。
三人は門に向かった。
ジルボとザレムの前に茶トラの二足歩行猫がいる。
『なぜ、お前は去らなかった!』
『だって叔父にゃんを置いて帰れないにゃ!』
『お前だけでも無事に帰るのが重要だ』
『いやだよ! だって、帰り道わからないにゃん!』
会話しているようだが二人は分からず、ただ「ユグディラ確定」とうなずくのみ。
なんとなく、悲しい雰囲気だということと、あきれた何かを感じた。
「話を聞いてくれるかな?」
ザレムだけでなく、この場にいるものが異口同音にユグディラに告げた。
●共存
逃げられないという恐怖からか二匹は動揺している。
「賢い、お前たちなら話が分かるだろうから」
ジルボはユグディラが人語を解していることを前提に、ほめたたえた。
「お前たちだってテリトリーってあるだろう? 人間のテリトリーで暮らすなら、うまく付き合うすべを身に着けないとならない。わかるだろう? 賢いんだから」
ザレムに抱き留められている黒い猫はじっと話を聞いているように見える。茶色のほうはおろおろしている。
「火をつけられるってことは賢い証拠だな」
「そうそこよ。火を使っていい場所と困る場所ってあるのよ」
「うむ、薬草園では駄目だ。火事でも起これば大変だ。気づけば、君たちの周りを炎が囲んでいるなんてことになるかもしれないぞ?」
シュクトゥとマリィアが諭す。
「そうですよ。農家の人たちもみなさんのことを嫌っているわけではないようですので、お仕事もらって、家を建てていいところを聞いて、共存ってこともできます」
ソナが穏やかに話しかける。
茶色の猫もおとなしくなり、耳を傾けている。
「幸いこの薬草園の主も農家でも何かしら猫手を欲して入るからな。流浪の身というのは、なかなかどうして、つらいものだからね」
シュクトゥが少し寂しげに告げる。
「住む気があるなら、交渉するよ?」
ザレムをじっと緑の目が見つめる。
『我らは一か所で暮らすつもりはないのだ、ましてや人間の中で』
「そうか、住む気があるんだね」
うれしそうなザレムの声。それにハンターもホッと息をついている。
「なら、さっそく話をしに行こうか」
「深夜よ? 起きてるかしら?」
「俺たちが張ること知っているから、いいんじゃねぇか?」
「ユグディラのおうちってどんな感じになるんでしょうか」
同意するハンターたち。
『叔父にゃん、どうするにゃん!』
『どうもこうも……会話が通じておらん!』
『叔父にゃん!』
二匹は答えを出せないうえ、逃げるに逃げられない。
深夜でもきりっとした顔のジャイルズと眠い目をこすったコリンが家で出迎えた。
「ほ、本当だ、二本足で立ってる」
コリンの目は覚めた。
経緯を話したところでジャイルズはうなずいた。
「名前ってあるんでしょうか?」
コリンは気になるが、会話は成立しなかった。
「クロとチャでいいだろう」
ジャイルズは淡々と告げる。ハンターが驚くほどきっぱりとあっさりと。
嫌ならユグディラが反応するだろうという合理的なことでもある。何せ「賢い」存在だから。
『なぜ、我があだ名を知っている。クローディル・ゴーティと知っておるのか?』
『おいらのあだ名を知っているにゃん。チャイロー・クズーハっていうにゃん』
二匹がジャイルズにひれ伏した。
「え?」
ハンターとコリンの声が重なった。
幻覚によるものだろうユグディラの気持ちのようなものが伝わっていた、それは驚愕と畏怖。二匹の行動からも明らかである。
「……名前がビンゴだったのかしら?」
マリィアは恐る恐るつぶやく。
「いや、だって、毛並み見て、つける名前って」
「よくあるよなぁ」
ザレムとジルボがユグディラたちの驚くところが分からなかった。
「やっぱり独自の文化があるんでしょうか?」
「気にはなるな」
ソナとシュクトゥはひれ伏す猫たちを眺め、想像するしかなかった。
そして、直接話せないものかと誰もが思った。
薬草園にやってきたハンターたちは、独特な香りに思わず深呼吸する。さわやか、甘いなど香りがいくつも重なっており、好奇心がそそられるのにリラックスするようだった。
「素敵な薬草園ですね」
仕事を前に、植物採集が趣味のソナ(ka1352)の目は輝く。
「まずは依頼人から話を聞こうか」
ジルボ(ka1732)は周囲を見る。出入り口はハンターが入ってきた小屋の横の門扉のみ。塀が囲っているが高木があったり、努力すれば出られなくはないが。
「ユグディラなら仲良くなりたい……が、まずは犯人の特定からだな」
ザレム・アズール(ka0878)は推測が調査の邪魔にならないように脳内の片隅に追いやる。
「薬草園の謎の住人……なかなか面白い事件だな」
どんなものが出るのかシュクトゥ(ka5118)は眺めつつ考える。犯人は身軽かつ肉食ではないだろう。ヤギやニワトリがここに昼夜問わずいるが被害がない。
「火を使う猫なんていないもの。ユグディラの可能性は高いわ。確か意思疎通できたわよね」
マリィア・バルデス(ka5848)は共存できないかと考える。
依頼人であるジャイルズが小屋から出てきた。弟子のコリン少年も一緒だ。
「さて、何を聞きたいか? 君たちは昼夜問わずここを出入りしてもらって構わない。ただし、植物には気を付けてくれ」
「もちろんです」
ソナは力強くうなずく。
「早速ですが、植物の場所を知りたいです」
ジルボはジャイルズに尋ねる。
ジャイルズに案内されている間、気になる点などを質問する。
「もし、ユグディラの場合共存は可能でしょうか?」
マリィアが尋ねた。
「何か仕事があればできるか? 賢い猫であれば、雇い手もいるだろう」
「城壁もあるし、ここだって壁を高くしている。何か出るからあるんだろうし、害がない生き物の場合、雇うというのも一つだな」
シュクトゥとザレムが提案とばかりに付け加える。
ジャイルズは特に反応しないが、コリンは楽しそうに話を聞いている。
「城壁は昔の名残らしい。普段は出入り自由になっているが、先日近くの巡礼路で事件が起こった時は、閉じることも考えていたそうだ」
ジャイルズの説明にザレムとマリィアはうなずいた。その事件に関わり、彼らが倒した以外は現れなかったのは幸いだった。
会話をしつつ現場にたどり着いた。
原因の植物はかわいらしいが、獣のような香りがする。猫には魅惑的らしいということだった。
●調査
ジルボは薬草園を重点的に調べた、侵入経路を明らかにするために。
猫が集まる草の周りは猫の足跡だらけだ。猫たちは本日は来ていないわけではないが、隠れながら恨めしそうな視線をハンターたちに送ってくる。
「そんなにこの匂いがいいのかぁ?」
猫ではないジルボにはよくわからない。
同じところで何度かたき火をした跡があり、足跡や毛がある。
塀も観察する。
高さがあるとはいえ、灌木や高木、小屋などを使えばどこかしらは入れそうだ。
猫が一匹出て行ったのを目撃する。そのあたりは爪の跡が多い。そこを手掛かりに、似たような感じの塀を見る。
出入りしている場所は絞られた。
ザレムはたき火の周りで手がかりを探すが、足跡も毛も複数ある。分析の結果、一つの匂いを猟犬シバに覚えさせた。シバは草が気になっている様子ではあった。
「ゴー!」
シバは柵の中にいた猫にとびかかった。
「ワンワン」
「シャー」
そして猫は逃げていった。
「……猫かその塀の先なのか、広いな……手がかりがなさすぎる。罠を作って様子を見よう」
ユグディラとしても、侵入者の毛が何色かも誰もが知らないのだから。
シバを褒めてやってから、ザレムは落とし穴を掘ることにした。猫が寄る草の近くに。狩猟の知識を生かしてうまく隠し、続いて自分が隠れる用のくぼみも作った。
マリィアは連れてきている二頭の犬に猫の足跡の匂いをかがせ、指示を出した。ただの猫か重心のかけ方からユグディラか、賭けに近い。
「α、γ……ここに残った匂いを覚えたわね? それを探しなさい、そして、大声で私を呼びなさい、わかったわね? 行けっ!」
幸い、そこにいる猫の匂いではなかったようだが、塀が邪魔だった。
「……そこから出ないといけないのよね」
さすがに越えるにはマリィアも犬たちにも難易度が高く、おとなしく小屋の脇にある門から出た。塀を超えたあたりにやってきて、スタートさせる。
犬たちは林のほうに向かっていく。
その林は町の住人が木の実を拾ったり、子供が遊んだりすることもあるところで、大きな危険がないとされているところだ。
マリィアは往復するが、手がかりは見つけられなかった。
「動物が多いわね。ここに住んでいる可能性は高いのね」
日が落ちる前に一旦戻ることにした。
シュクトゥは薬草園の状況を見た後、近くの畑に向かう。被害に遭ったらしい農家へ。調査していると話すと、正直に話してくれる。
話によるとジャイルズに言われるまで気にしていなかったという。そして、現場を案内してもらった。
「それが賢い猫で、仕事はあるかな?」
シュクトゥの問いかけに農家の人は面食らった顔をしたが、すぐに笑顔になった。
「火を使うような猫なら、ネズミ捕ってくれといったらできますね」
「そういうことだ」
「考えておきます」
農家の人と別れて、祖霊の力を借り嗅覚を上げる。土の匂い、川の匂い、野菜の匂い……様々な匂いが鼻孔をくすぐる。太陽の下でぬくぬくしている獣のようなにおいがたき火の周囲にあり、それは川に向かう。
「魚でも釣ったのか?」
猫がどうやって釣ったのか考えると面白くなってくる。熊のように前足か、昔話のように尻尾を垂らすのか。
何度か技を使いながら、シュクトゥは林にそれがいるとわかった。
試しに歩いてみたが、小さい林だが探すには広かったため一旦戻ることにした。
ソナは集めてきた情報をもとに、薬草園以外の畑も見て回る。ユグディラか否か、犯人は何でどこにいるのか?
時間は不明――だが、夜に動いているのか、見られたも意識されない生き物。
とられたものは食べられる量なのか、残飯は思ったほどない。時々、焦げた虫や芋のかけらがあっても、食べ残しか持ち帰りかわからない。虫の殻に関しては、固かったから外したのかもしれない。
「もし、持ち帰ったというなら、しっかりしていますね」
ユグディラと推定する理由が、食べ物の量が人間のように多くないこと。足跡が猫しか残っていないことくらいだ。
ここに出るのがユグディラなら交渉の余地はあるかもしれない。幸いにして、大きな被害を出していなし、話をしていても住民が好意的だから。
●捕獲
情報をまとめたハンターたちは、トランシーバーを手に夜の薬草園に潜む。
他の現場よりもここが一番やってきているようだった。囲いがあり、動物いても草食系なため落ち着くのかもしれない。
マリィアは林と薬草園が見える位置に隠れた。何かあれば飛び出せる。
薬草園の前で引き留めようとソナとシュクトゥが待機する。
シュクトゥは水をまいた。音や足跡などの手がかりが増えるかもしれないから。
中にはジルボとザレム。ジルボは暗い色のローブを羽織って猫の出入り口が見えるところに、ザレムは比較的草近くのくぼみにそれぞれ潜んだ。
『昼間は危険だったにゃー』
『ふむ……このあたりもそろそろ離れたほうがよいな』
林から薬草園に向かう後ろ足で立つ猫二匹。
『その前に、あの素晴らしい草を少しいただいていこう』
『……叔父にゃん!』
『うむ……潜んでいるな……』
『どうするにゃ!?』
『そうだな。お前はここで待っていろ』
『叔父にゃん!?』
『我は黒い雷光と呼ばれたユグディラぞ! 素早く行って帰ってくる!』
叔父の勇ましい姿を見て甥は前足で拍手した。
叔父猫はちょっとカッコつけてから繁みを飛び出した。
マリィアの犬たちが真っ先にそれを見つける。
「ワン」
追いかけていくが途中で止まる、塀に勝てない。
「待って! あなたたちにお願いがあるのっ」
マリィアは制止したが、黒い影は走り去る。
『にゃー』
「ワン」
マリィアは近くの繁みで動く物体と遭遇した。
「来たかな?」
シュクトゥは捕まえるべく走り出すが、ひょいと黒い影は塀を超えた。
「こちら薬草園外班、一匹塀を超えました」
ソナがトランシーバーで中のメンバーに連絡する。
「あちらにいるのか?」
「行ってみましょう」
マリィアのほうに二人は走り出した。
何が来るのか。
中で待つ二人は緊張する。もしユグディラなどではなく凶悪なものなら、戦うとしても厄介な場所だった。
トランシーバーの音が入る。
ちょうど飛び越えてきたモノが警戒する。
(匂いかな……)
ザレムは少し焦る。
(来たなっ)
ジルボはロープを手に、ジワリと動き始めた。
黒い影は近づていく、草に。
落とし穴は回避した。耳をぴんと張って、ひげも広げ。
そして、草を器用に折った。
ジルボはにじり寄っていたが、二足歩行の猫が一気に駆け始めたため、ライトをつけ走り出した。
ズボッ……。
「まさかっ!?」
きれいに隠されていた落とし穴を踏み抜いた。
ザレムは飛び出し、機導術を使い素早い動きで二足歩行している影にとびかかった。
それは黒い稲妻のように飛びよける。
「これでどうだ」
ジルボは猫が着地したほうに向かい銃弾を叩き込む。冷気が漂い凍ったように見えた。
黒い猫は一瞬ひるんだ。
「これでどうだっ!」
回り込んだザレムはそれを胸に抱きとめた。
『にゃんたること! 我が、我が人間に捕まるとは!』
黒い猫は叫び暴れる。
「防具のありがたみを感じるよ」
「金属じゃなくてよかったな」
ジルボが明かりを照らすと、鋭い爪がうかがえた。それは、ザレムの胴部分をえぐる勢いでひっかいている。
木の上にいる一匹を三人は見上げる。
威嚇の銃弾を撃ち込むにしても見えない。
「ユグディラなの? 話し合いましょう」
マリィアは根気強く話しかける。
「さて、どうしたもんだろう?」
シュクトゥは見上げる。
「はい、あ、猫捕まえました? 推定ユグディラ?」
ソナがトランシーバーで会話をする。
「というわけで……猫よ、お前の相方は捕まった」
シュクトゥが告げる。
『叔父にゃーん!? こ、これは、人間の策略で、捕まえるための嘘かもしれないにゃーん』
にゃーんという声が響き渡る。
薬草園からも「にゃーん」と声がする。こっちのほうが心なしか渋い感じだった。
木の上にいた猫は何を思ったのか薬草園に飛び込んだのだった。
三人は門に向かった。
ジルボとザレムの前に茶トラの二足歩行猫がいる。
『なぜ、お前は去らなかった!』
『だって叔父にゃんを置いて帰れないにゃ!』
『お前だけでも無事に帰るのが重要だ』
『いやだよ! だって、帰り道わからないにゃん!』
会話しているようだが二人は分からず、ただ「ユグディラ確定」とうなずくのみ。
なんとなく、悲しい雰囲気だということと、あきれた何かを感じた。
「話を聞いてくれるかな?」
ザレムだけでなく、この場にいるものが異口同音にユグディラに告げた。
●共存
逃げられないという恐怖からか二匹は動揺している。
「賢い、お前たちなら話が分かるだろうから」
ジルボはユグディラが人語を解していることを前提に、ほめたたえた。
「お前たちだってテリトリーってあるだろう? 人間のテリトリーで暮らすなら、うまく付き合うすべを身に着けないとならない。わかるだろう? 賢いんだから」
ザレムに抱き留められている黒い猫はじっと話を聞いているように見える。茶色のほうはおろおろしている。
「火をつけられるってことは賢い証拠だな」
「そうそこよ。火を使っていい場所と困る場所ってあるのよ」
「うむ、薬草園では駄目だ。火事でも起これば大変だ。気づけば、君たちの周りを炎が囲んでいるなんてことになるかもしれないぞ?」
シュクトゥとマリィアが諭す。
「そうですよ。農家の人たちもみなさんのことを嫌っているわけではないようですので、お仕事もらって、家を建てていいところを聞いて、共存ってこともできます」
ソナが穏やかに話しかける。
茶色の猫もおとなしくなり、耳を傾けている。
「幸いこの薬草園の主も農家でも何かしら猫手を欲して入るからな。流浪の身というのは、なかなかどうして、つらいものだからね」
シュクトゥが少し寂しげに告げる。
「住む気があるなら、交渉するよ?」
ザレムをじっと緑の目が見つめる。
『我らは一か所で暮らすつもりはないのだ、ましてや人間の中で』
「そうか、住む気があるんだね」
うれしそうなザレムの声。それにハンターもホッと息をついている。
「なら、さっそく話をしに行こうか」
「深夜よ? 起きてるかしら?」
「俺たちが張ること知っているから、いいんじゃねぇか?」
「ユグディラのおうちってどんな感じになるんでしょうか」
同意するハンターたち。
『叔父にゃん、どうするにゃん!』
『どうもこうも……会話が通じておらん!』
『叔父にゃん!』
二匹は答えを出せないうえ、逃げるに逃げられない。
深夜でもきりっとした顔のジャイルズと眠い目をこすったコリンが家で出迎えた。
「ほ、本当だ、二本足で立ってる」
コリンの目は覚めた。
経緯を話したところでジャイルズはうなずいた。
「名前ってあるんでしょうか?」
コリンは気になるが、会話は成立しなかった。
「クロとチャでいいだろう」
ジャイルズは淡々と告げる。ハンターが驚くほどきっぱりとあっさりと。
嫌ならユグディラが反応するだろうという合理的なことでもある。何せ「賢い」存在だから。
『なぜ、我があだ名を知っている。クローディル・ゴーティと知っておるのか?』
『おいらのあだ名を知っているにゃん。チャイロー・クズーハっていうにゃん』
二匹がジャイルズにひれ伏した。
「え?」
ハンターとコリンの声が重なった。
幻覚によるものだろうユグディラの気持ちのようなものが伝わっていた、それは驚愕と畏怖。二匹の行動からも明らかである。
「……名前がビンゴだったのかしら?」
マリィアは恐る恐るつぶやく。
「いや、だって、毛並み見て、つける名前って」
「よくあるよなぁ」
ザレムとジルボがユグディラたちの驚くところが分からなかった。
「やっぱり独自の文化があるんでしょうか?」
「気にはなるな」
ソナとシュクトゥはひれ伏す猫たちを眺め、想像するしかなかった。
そして、直接話せないものかと誰もが思った。
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相談卓 マリィア・バルデス(ka5848) 人間(リアルブルー)|24才|女性|猟撃士(イェーガー) |
最終発言 2016/05/10 07:31:27 |
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依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2016/05/08 00:00:11 |