ゲスト
(ka0000)
畑を守って! 村人の切なる願い
マスター:鳴海惣流

- シナリオ形態
- ショート
- 難易度
- 普通
- オプション
-
- 参加費
1,000
- 参加制限
- -
- 参加人数
- 4~6人
- サポート
- 0~0人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 6日
- 締切
- 2016/08/04 12:00
- 完成日
- 2016/08/09 21:11
みんなの思い出
思い出設定されたOMC商品がありません。
オープニング
●
とある村。男が亡くなった祖父から麦畑を引き継いだのは昨年の話だった。
生まれ故郷の村に戻り、周囲の人の助けも借りて必死に麦を育てた。
愛情を受け取ってくれたのか、麦は畑一面に美しい金色を描いた。
収穫時期はもうすぐだ。日ごとに高まる興奮と喜びを携えて、畑に出た男は自らの目を疑った。
「何だ、あれは……」
畑を取り囲むように、奇妙なものが顔を出しているのだ。
近づいて確認してみると、それはタケノコだった。
「タケノコ? どうしてこんなところに生えてるんだ?」
抜いてみようかと考えた時、知り合いの村人が駆け寄ってきた。
「おい、それに触るな!」
同じ年代の男性で仲が良い。困りごとの際にはよく相談もする。
「それって、このタケノコのことか?」
「そうだ! そいつは普通のタケノコじゃない! 今朝、抜こうとした村長が怪我を負わされた」
「怪我? タケノコにか?」
信じられないと問題のタケノコを見るが、外見は他のタケノコとそう変わらない。確かに大きさはあるが、それだけである。
「抜こうとして、転んでけがをしただけじゃないのか?」
「違う!」
男の叫びにその通りだとでも言うかのように、無数のタケノコが一斉に動き出した。
地表から出ている先端部をドリルのように回転させながら、埋まっていた部分を出現させる。
すべてが現れると、全長は二メートルほどにもなった。加えて根本部分は太い。大の男二人分はありそうだ。
「何だ、こいつは!?」
驚愕する男の前で、再びタケノコは先端だけを出す状態に戻る。
それだけならまだよかったが、タケノコは少しずつ前に進んでいるようだった。
「こ、こいつら、どこかに移動してんのか?」
「わからんが、数日前から確認はされていたらしい。今日になって不審がった村長が抜こうとして、先ほどの姿になったタケノコに襲われた。幸いにして軽傷だったがな」
「そうか。ん? ちょっと待て! こいつらの進行方向には、死んだ祖父さんから受け継いだ俺の畑があるんだぞ!」
「何をする気だ。やめろ、諦めるんだ。奴らがいなくなってから、また耕せばいい!」
「そんな……どうにもならないってのか……」
絶望が男の膝を地面につかせた。
●
街のハンターズソサエティ。待合スペースの前に、受付の女性が今朝の依頼を張る。
依頼書が張られた横長のボードの前に、ハンターたちが殺到する。その中にあなたもいた。
一つの依頼にざわめきが集中する。
「タケノコが襲ってくるから助けてほしい? なんだそりゃ」
一人のハンターの声に釣られ、あなたはそちらを見る。
依頼書に書かれている内容は、タケノコから村と畑を守ってほしいというものだった。
なんとなく興味を惹かれたあなたは、ボードからその依頼書を手に取り、それを張った受付嬢の座るカウンターへ持っていく。詳細な内容を聞くためだ。
「そちらの依頼はこの街近くの村から出されたもので、文字通りタケノコ退治となります。外見は普通のタケノコらしいのですが、人が極端に近づくと地中から出てくるそうです。全長は二メートルを超えるとか。亜人ではなさそうですし、人間に対する明確な敵意があるのなら雑魔でしょう。どうしてタケノコの外見なのかは不明ですが。引き受けてくださるのなら、装備は整えていってくださいね」
●
村へ到着したあなたは空を見上げる。快晴を喜んだからではない。目的のタケノコを発見したからだ。
男が一人、あなたの側へ駆け寄ってくる。
「依頼を受けてくださったハンターの方ですか? あれが問題のタケノコです。ひたすら動き回るだけなんですが、動く際にはあの巨体になるんです。おかげで被害にあった家や畑もあります。今は私が祖父から引き継いだ畑を囲むように進行中です!」
男の案内で、彼のだという麦畑へ行く。そこであなたが見たのは、伸び縮みするように動き回るタケノコの姿だった。
とある村。男が亡くなった祖父から麦畑を引き継いだのは昨年の話だった。
生まれ故郷の村に戻り、周囲の人の助けも借りて必死に麦を育てた。
愛情を受け取ってくれたのか、麦は畑一面に美しい金色を描いた。
収穫時期はもうすぐだ。日ごとに高まる興奮と喜びを携えて、畑に出た男は自らの目を疑った。
「何だ、あれは……」
畑を取り囲むように、奇妙なものが顔を出しているのだ。
近づいて確認してみると、それはタケノコだった。
「タケノコ? どうしてこんなところに生えてるんだ?」
抜いてみようかと考えた時、知り合いの村人が駆け寄ってきた。
「おい、それに触るな!」
同じ年代の男性で仲が良い。困りごとの際にはよく相談もする。
「それって、このタケノコのことか?」
「そうだ! そいつは普通のタケノコじゃない! 今朝、抜こうとした村長が怪我を負わされた」
「怪我? タケノコにか?」
信じられないと問題のタケノコを見るが、外見は他のタケノコとそう変わらない。確かに大きさはあるが、それだけである。
「抜こうとして、転んでけがをしただけじゃないのか?」
「違う!」
男の叫びにその通りだとでも言うかのように、無数のタケノコが一斉に動き出した。
地表から出ている先端部をドリルのように回転させながら、埋まっていた部分を出現させる。
すべてが現れると、全長は二メートルほどにもなった。加えて根本部分は太い。大の男二人分はありそうだ。
「何だ、こいつは!?」
驚愕する男の前で、再びタケノコは先端だけを出す状態に戻る。
それだけならまだよかったが、タケノコは少しずつ前に進んでいるようだった。
「こ、こいつら、どこかに移動してんのか?」
「わからんが、数日前から確認はされていたらしい。今日になって不審がった村長が抜こうとして、先ほどの姿になったタケノコに襲われた。幸いにして軽傷だったがな」
「そうか。ん? ちょっと待て! こいつらの進行方向には、死んだ祖父さんから受け継いだ俺の畑があるんだぞ!」
「何をする気だ。やめろ、諦めるんだ。奴らがいなくなってから、また耕せばいい!」
「そんな……どうにもならないってのか……」
絶望が男の膝を地面につかせた。
●
街のハンターズソサエティ。待合スペースの前に、受付の女性が今朝の依頼を張る。
依頼書が張られた横長のボードの前に、ハンターたちが殺到する。その中にあなたもいた。
一つの依頼にざわめきが集中する。
「タケノコが襲ってくるから助けてほしい? なんだそりゃ」
一人のハンターの声に釣られ、あなたはそちらを見る。
依頼書に書かれている内容は、タケノコから村と畑を守ってほしいというものだった。
なんとなく興味を惹かれたあなたは、ボードからその依頼書を手に取り、それを張った受付嬢の座るカウンターへ持っていく。詳細な内容を聞くためだ。
「そちらの依頼はこの街近くの村から出されたもので、文字通りタケノコ退治となります。外見は普通のタケノコらしいのですが、人が極端に近づくと地中から出てくるそうです。全長は二メートルを超えるとか。亜人ではなさそうですし、人間に対する明確な敵意があるのなら雑魔でしょう。どうしてタケノコの外見なのかは不明ですが。引き受けてくださるのなら、装備は整えていってくださいね」
●
村へ到着したあなたは空を見上げる。快晴を喜んだからではない。目的のタケノコを発見したからだ。
男が一人、あなたの側へ駆け寄ってくる。
「依頼を受けてくださったハンターの方ですか? あれが問題のタケノコです。ひたすら動き回るだけなんですが、動く際にはあの巨体になるんです。おかげで被害にあった家や畑もあります。今は私が祖父から引き継いだ畑を囲むように進行中です!」
男の案内で、彼のだという麦畑へ行く。そこであなたが見たのは、伸び縮みするように動き回るタケノコの姿だった。
リプレイ本文
●村にて
普段は静かだという村は、いつになく騒がしかった。依頼者の男性のみならず、他の村人もハンターを待っていた。
周囲の様子を素早く確認後、鞍馬 真(ka5819)は村人たちの先頭にいる依頼者へ声をかける。
「亡き家族から受け継いだものとなれば、当然大切には思うだろう。可能な限り、畑を守れるように戦うよ」
調整が万全な魔導銃を構えたセリス・ティニーブルー(ka5648)も同じ気持ちだった。視界の先に広がる麦畑は綺麗で、素直に歪虚へ蹂躙させたくないと思えた。
「そうね。先祖から受け継いだものを守りたいという気持ちはよく判るわ。無傷で済むとの確約は出来ないけど、極力被害が出ないようにしてみるから……」
「お願いします」
祈るような依頼人にセリスは言葉を続ける。
「あなたは安全なところに……。あなたを守りながらじゃ戦えないし、何よりあなたが怪我をしたら、誰が受け継いだ畑を守るの? そこをよく考えてね」
素直に依頼人は承諾し、後ろにいた村人たちにも下がる旨を告げる。依頼を出しておきながら、自分達が足手まといになっては何にもならないと。
敵の配置はまばらで麦畑を一直線に目指している。到着したばかりのハンターたちには気づいてないみたいだった。
最初に動いたのはマリィア・バルデス(ka5848)だった。
「さて始めようかしら。当てる的が大きいのはありがたいわね」
移動したあとバイクを銃架代わりにして、スターナーAACで一体のタケノコ雑魔を攻撃する。
空気を貫通するかのような音の直後、弾丸がクリティカルでタケノコ雑魔の胴をぶち抜いた。
あまりにも強烈な一撃は、瞬時に生命力ごと敵の生きる意思を奪い尽くした。
「中長距離をカバーする猟撃士が何人参加してると思っているのよ。やらせるわけないでしょう!」
仕留めた余韻に浸ったりはせず、すぐにマリィアは鋭い視線をタケノコ雑魔たちに走らせた。
■
「歪虚が食料になったら、どれだけ生活が楽になることか……」
ライフワークが食う、寝る、戦うの不動シオン(ka5395)は、そう漏らさずにはいられなかった。
彼女にとって、依頼先で戦う楽しみと同時に食料まで手に入るのならとんだ儲け話である。
しかし敵は歪虚。倒せばすぐ消滅する。知っているシオンは軽くため息をつく。せっかく食い応えがありそうなのにと。
「妄想してても仕方ないな。食えない腹いせに畑を荒らそうとしているタケノコ雑魔どもに戦闘ゲームを仕掛けてやるとするか」
人々の生命や財産を守りたい想いは希薄だが、戦を楽しみたいシオンには最適な条件であった。
視界に映る敵の姿が徐々に大きくなってくる。さあ、やるか。シオンは手に持つ刀を強く握った。
■
「あー……タケノコ、……食べられないのデスか。……族長サン達に持って行こうと思っていたのデスが残念デス」
誰にともなく呟き、Kuro=Bee(ka6360)は小さく左右に頭を振ってから、敵となるタケノコ雑魔を見据える。
にょきにょきと生えていて見かけは大きなタケノコなのに、歪虚ゆえに食べられないのである。
残念ではあったが、だからといって一人で帰るわけにもいかない。標的に定めたタケノコに向かってKuroは名乗りを上げる。
「Bee一族が……あー……なんデシタっけ、……あぁ、黒魔導士。……黒魔導士のKuroデス、以後お見知り置きを。……って、タケノコ風情に言っても仕方ないデスね」
Kuroが初手に選択したのは、集中してからのウィンドスラッシュだった。
鋭い風が容赦なくタケノコ雑魔の胴体を切り裂く。苦悶の様子を見せつつも、簡単には倒れない。
一度で倒せればとも思ったが、まだ立っているからといって動揺はしない。敵がKuroの元へ来る前に、今度こそ息の音を止めればいいだけなのだから。
■
馬でもバイクでもない。ママチャリに乗って十野間 忍(ka6018)が疾走する。脳裏に浮かぶのは、とても心配そうな依頼人の顔だ。
「他の方も言っていましたが、代々受け継いできた田畑を守りたいという気持ちは判らなくもないです」
当初の目標地点や攻撃地点を見失うことなく把握し続けては、自らのなすべきことのために気合を入れる。
人も畑も守りたいと強く決意をして、射程に捉えた雑魔へアイスボルトを撃つ。冷気によって敵の行動を阻害し、畑に近づいたり、仲間に危害を及ぼすことを妨害する狙いもあった。
生み出された氷の矢は正確に標的の胴を貫いたが、絶命させるには至らなかった。
だが冷気が敵の全身に這い回って行動を阻害しようとする。上手くいってくれれば後も楽になる。
反射的に「そんな」と忍は声を上げそうになった。敵に抵抗されて冷気による影響を及ぼせなかったのである。
それでも着実にダメージは与えている。落胆するのではなく、気を取り直して忍はタケノコ雑魔との対峙を継続する。
■
「相手は植物、冷気に弱い可能性はあるわね。それと味方の動きもよく見ておかないと」
痒いところに手が届くではないが、射程があるからこそ味方が届かない位置の敵にも仕掛けることができる。
自身の優位点をきっちり把握し、駆使できるからこそのハンターだ。
セリスは魔導銃の射程内にいながら、もっとも麦畑に近い敵をレイターコールドショットで撃ち抜く。
しっかりと命中したのに加え、冷気がタケノコ雑魔の全身を蝕んでいく。
動きが弱まった隙を狙い、真がそのタケノコ雑魔に接近する。
「食べられるものが雑魔になっているのは、何だか勿体無いような気がするな」
迎撃するようにタケノコ雑魔が動き、二体ほどが真を狙った。
しかしながら回避力に優れた真はひらりと、二体続けて行われた敵の攻撃を避けた。
「人に危害を与えるというのであれば仕方がない。きみにとっては残酷な事実になるだろうが、ここで退治をさせてもらうよ」
リズミカルな動作から反撃の薙ぎ払いを二体に食らわせると、ダメージを受けていた一体が地に倒れた。
「一体残ったか。まとめて倒せれば楽だったんだけどね。まあ、いい。きみの始末は彼女に譲るよ」
真が半身をずらすと、待ってましたとそこを通過した銃弾がタケノコ雑魔の胴体を貫通する。
セリスの放った二発目のレイターコールドショットだった。
「これで残り四体ね。私は射程内の敵を攻撃しながら麦畑へ向かうわ」
「わかった。私はバイクで走り回りつつ、拳銃も使って敵を掃討していく」
各自の方針を決めたセリスと真は、すぐに行動を再開した。
■
敵の攻撃はシオンにも迫っていた。それも二体だ。頭部というより胴体の延長上と思われる先端部分をドリルのように扱い、ダメージを与えようとする。
一体の攻撃は回避したが、もう一体の先端部がシオンの足に直撃した。決して気を抜いていたわけではない。
舌打ちもせず、シオンは普通なら逃げるところを逆に踏み込んだ。不敵な笑みを浮かべながら。
「タケノコ風情が人間様に盾突くとはいい度胸だな。面白い、その図太さを挫いてやる!」
攻撃を受けた足で敵を蹴り上げ、バランスを崩させてから閃火爆砕をお見舞いする。
刀での正確無比かつ重く激しい一撃だったにもかかわらず、まだ敵は生き残っていた。
「これだけ丈夫なタケノコは美味そうだがな、食えないのは実に残念だ!」
■
向かって来るタケノコ雑魔に対し、地面の起伏や障害物の有無について暗記していた忍は、かすかにくぼんでいた場所へ敵を誘導する。
狙いどおりに躓いた敵は忍へ攻撃を命中させられずに体勢を崩す。
「上手くハマってくれました。この好機、逃すわけにはいきません。これで仕留めます!」
集中して威力を高めたアイスボルトが雑魔を消滅させる。宣言した通りに倒した忍は安心するのではなく、より警戒を強くする。
「何とかなりました。ですが敵はまだ残っていますね。麦畑へ近づく敵を最優先に対処していきましょう」
■
味方の注意が届かない敵を率先してターゲットにすべく、バイクに乗ったマリィアは一体のタケノコ雑魔の前に出る。
二体に囲まれていたシオンの助力に入ったのである。
気色悪さ満点にうねるタケノコ雑魔の死角を取り、射撃と近接格闘術を組み合わせたクローズコンバットを駆使する。
マリィアの動きを捉えきれない敵の懐に入るのは、彼女にしてみれば朝飯前だった。
しっかりと狙いを定め、ゼロ距離からの射撃で敵を吹き飛ばす。
「これで残り二体ね。順調なのは当然だけど油断は禁物ね。するつもりもないけれど」
「いや、残り一体だ」
ニヤリとしたシオンがマリィアに応じる。
爆炎のような閃光が煌めき、気がつけばシオンの持つ刀の下でタケノコ雑魔が力尽きていた。
「ノルマはきっちりこなさないとな。次はどいつだ。もっと私に戦わせろ!」
戦闘狂のごとき笑みを見せたシオンが、次なる敵を求めて走り出す。
■
Kuroは落胆していた。理由は単純明快、タケノコを食べられないからである。
炊き込みご飯やら丸焼きやら妄想しながらやってきただけでなく、簡単! たけのこ料理と書かれたレシピ本まで持参していた。
「食べられないのであれば、……必要ないデス。……あぁ、……本が読みたいので早めに終わらせマショウ」
三回ほど読破している本を片手で悲しげに持ちながら、再度のウィンドスラッシュを雑魔にぶつける。
すでに結構なダメージを負っていた雑魔は、二回目の風の刃に耐えられず絶命する。
敵の消滅を確認しながらKuroは歩き出すも、本を読みながらだったため危うく何かにぶつかりそうになった。
「……私の本が傷付いてしまったらどうするんデスか? まだ読み終わってないんデスよ? ……おや?」
近くにあったのが木だと気付き、進行方向を変えるために周囲を見渡す。するとすでにタケノコ雑魔の姿は一体もいなくなっていた。
●戦闘後の村にて
ハンターたちが敵の殲滅を果たした瞬間、村中に歓声が木霊した。
次々と住民たちが隠れていた家から出て、感謝とともに賞賛の言葉を送る。
真っ先にハンターたちのもとまで駆け寄ってくるのは、依頼者の男性だ。彼を見つけた忍は笑顔で迎えた。
「大切な畑が無事でよかったですね。私もとても嬉しいです」
「ありがとうございます」
走ってきた影響で息を切らしながらもどこか硬くなっている彼の肩を、緊張を解すようにマリィアが軽く叩いた。
「雑魔七体にハンター六人ならこんなものだと思うわ。安心して貰えたかしら」
頷く依頼者の男にマリィアは目を細める。
「鹿が降りる道は馬で降りられるって言うけど、猟撃士はそういう道をバイクで駆け降りるもの。そう難しい事でもなかったわよ」
会話の途中で、戦闘終了後に増援を警戒しつつ村を回っていた真とシオンが戻ってくる。
「ひと通り見回ってきたが、増援や新たに生えてくる気配はなかった。タケノコが雑魔化した原因がわからないのは不安でもあるが、とりあえずは大丈夫だろう」
依頼者や仲間のハンターに真が報告する。
村全体に安堵の空気が広がる中、Kuroが軽く息を吐く。
「あー……、早く帰って本の続きを読まないと……」
言いつつ、Kuroは他に何かないかときょろきょろする。見つけたのは収穫を目前に控えている麦だった。
「麦が……、たくさんありマスね。あー……、本には調理法が、……書かれてないデス」
微かに肩を落とすKuroの横を抜けて前に出て、それまで黙っていたセリスが依頼者に提案する。
「他に被害を受けている人達もいるし、復旧作業でも何でも手伝えることは手伝うわよ」
「そこまでしてもらうわけには」
遠慮する依頼者に、マリィアが微笑みかける。
「私達ハンターは歪虚狩りも護衛もするけど、手が空いてれば土木作業も農作業も何でもするのよ。気にせず気軽に依頼を出してちょうだい……何なら収穫時も手伝うわ。もちろん今もね」
「それはいいですね。私も是非、お手伝いがしたいです。皆でやればきっと楽しいですよ」
言ったのは忍だ。心からそう思ってるのがわかるほど、彼女はニコニコしていた。
「で、ですがご迷惑をかけてしまいます」
「いいのよ。人の手が入っているとは言え、自然が荒廃したままと言うのは、あまり見てて良いものではないから……」
再度セリスに説得され、それならと依頼者の男は好意に甘えたいと言った。
ハンターは男の頼みを快く受け入れ、全員で復旧作業を手伝った。
さらには早めに収穫できる畑から麦も収穫。依頼者の男性や村人から感謝の言葉を送られてるうちに、いつしか周囲は暗くなっていた。
■
作業後に依頼者の自宅に案内されたハンターたちに、お礼のクッキーが振る舞われる。
依頼者の畑の一部から収穫できたのを調理したのである。
「祖父の……家族の残してくれた麦畑から生まれたクッキーです。美味しいですよ」
他にもお腹を満たす料理はあるが、やはりメインはクッキーだった。一枚を手に取った忍が、漂ってくる香りで笑顔になる。
「良いにおいですね。嗅いでいるだけで嬉しい気分になります。早速、頂かせてもらいますね」
口に運び、軽く噛んだ瞬間に独特の風味がふわっと広がる。美味しいという声が、そこかしこから発せられた。
その中で真が手に持ったクッキーを眺めながら、小さな声を漏らした。
「家族……な。私は忘れてしまったが、きっと私にとっても大切なものだったのだろうな」
依頼者の男性が自分に視線を向けているのに気付いた真は、微笑んで美味いよと感想を言った。
「本のお供にも、……意外に合いマス。族長サン達へのお土産はコレにしマショウ」
タケノコは食べられなかったが、代わりの食材を頬張れてKuroのショックもだいぶ和らいだみたいだった。
愛読書を大事そうに片手で抱えながら、ポリポリとクッキーを一枚ずつ食べ進めていく。
基本は和やかな雰囲気だが、妙な緊張感を走らせる者もいた。
「食事も戦いだ。全力で挑もう。増援がいるのなら受けて立つぞ」
大皿を空にしてもなお、食欲旺盛なシオンであった。
「復旧作業も無事に目処がついたし、汗をかいたあとの甘いものというのもなかなかね」
セリスの隣では、マリィアがその発言を肯定するように頷く。
「大切に育てられたのが味にも出ているわね。きっとお祖父さんも喜んでいるわ」
「ありがとうございます!」
心から嬉しそうに依頼者の男性が頭を下げる。
日中の激しい戦闘が嘘みたいに、おだやかな時間が過ぎていく。
そして窓の外。月明かりの下。笑うように麦が夜風にそよいでいた。
普段は静かだという村は、いつになく騒がしかった。依頼者の男性のみならず、他の村人もハンターを待っていた。
周囲の様子を素早く確認後、鞍馬 真(ka5819)は村人たちの先頭にいる依頼者へ声をかける。
「亡き家族から受け継いだものとなれば、当然大切には思うだろう。可能な限り、畑を守れるように戦うよ」
調整が万全な魔導銃を構えたセリス・ティニーブルー(ka5648)も同じ気持ちだった。視界の先に広がる麦畑は綺麗で、素直に歪虚へ蹂躙させたくないと思えた。
「そうね。先祖から受け継いだものを守りたいという気持ちはよく判るわ。無傷で済むとの確約は出来ないけど、極力被害が出ないようにしてみるから……」
「お願いします」
祈るような依頼人にセリスは言葉を続ける。
「あなたは安全なところに……。あなたを守りながらじゃ戦えないし、何よりあなたが怪我をしたら、誰が受け継いだ畑を守るの? そこをよく考えてね」
素直に依頼人は承諾し、後ろにいた村人たちにも下がる旨を告げる。依頼を出しておきながら、自分達が足手まといになっては何にもならないと。
敵の配置はまばらで麦畑を一直線に目指している。到着したばかりのハンターたちには気づいてないみたいだった。
最初に動いたのはマリィア・バルデス(ka5848)だった。
「さて始めようかしら。当てる的が大きいのはありがたいわね」
移動したあとバイクを銃架代わりにして、スターナーAACで一体のタケノコ雑魔を攻撃する。
空気を貫通するかのような音の直後、弾丸がクリティカルでタケノコ雑魔の胴をぶち抜いた。
あまりにも強烈な一撃は、瞬時に生命力ごと敵の生きる意思を奪い尽くした。
「中長距離をカバーする猟撃士が何人参加してると思っているのよ。やらせるわけないでしょう!」
仕留めた余韻に浸ったりはせず、すぐにマリィアは鋭い視線をタケノコ雑魔たちに走らせた。
■
「歪虚が食料になったら、どれだけ生活が楽になることか……」
ライフワークが食う、寝る、戦うの不動シオン(ka5395)は、そう漏らさずにはいられなかった。
彼女にとって、依頼先で戦う楽しみと同時に食料まで手に入るのならとんだ儲け話である。
しかし敵は歪虚。倒せばすぐ消滅する。知っているシオンは軽くため息をつく。せっかく食い応えがありそうなのにと。
「妄想してても仕方ないな。食えない腹いせに畑を荒らそうとしているタケノコ雑魔どもに戦闘ゲームを仕掛けてやるとするか」
人々の生命や財産を守りたい想いは希薄だが、戦を楽しみたいシオンには最適な条件であった。
視界に映る敵の姿が徐々に大きくなってくる。さあ、やるか。シオンは手に持つ刀を強く握った。
■
「あー……タケノコ、……食べられないのデスか。……族長サン達に持って行こうと思っていたのデスが残念デス」
誰にともなく呟き、Kuro=Bee(ka6360)は小さく左右に頭を振ってから、敵となるタケノコ雑魔を見据える。
にょきにょきと生えていて見かけは大きなタケノコなのに、歪虚ゆえに食べられないのである。
残念ではあったが、だからといって一人で帰るわけにもいかない。標的に定めたタケノコに向かってKuroは名乗りを上げる。
「Bee一族が……あー……なんデシタっけ、……あぁ、黒魔導士。……黒魔導士のKuroデス、以後お見知り置きを。……って、タケノコ風情に言っても仕方ないデスね」
Kuroが初手に選択したのは、集中してからのウィンドスラッシュだった。
鋭い風が容赦なくタケノコ雑魔の胴体を切り裂く。苦悶の様子を見せつつも、簡単には倒れない。
一度で倒せればとも思ったが、まだ立っているからといって動揺はしない。敵がKuroの元へ来る前に、今度こそ息の音を止めればいいだけなのだから。
■
馬でもバイクでもない。ママチャリに乗って十野間 忍(ka6018)が疾走する。脳裏に浮かぶのは、とても心配そうな依頼人の顔だ。
「他の方も言っていましたが、代々受け継いできた田畑を守りたいという気持ちは判らなくもないです」
当初の目標地点や攻撃地点を見失うことなく把握し続けては、自らのなすべきことのために気合を入れる。
人も畑も守りたいと強く決意をして、射程に捉えた雑魔へアイスボルトを撃つ。冷気によって敵の行動を阻害し、畑に近づいたり、仲間に危害を及ぼすことを妨害する狙いもあった。
生み出された氷の矢は正確に標的の胴を貫いたが、絶命させるには至らなかった。
だが冷気が敵の全身に這い回って行動を阻害しようとする。上手くいってくれれば後も楽になる。
反射的に「そんな」と忍は声を上げそうになった。敵に抵抗されて冷気による影響を及ぼせなかったのである。
それでも着実にダメージは与えている。落胆するのではなく、気を取り直して忍はタケノコ雑魔との対峙を継続する。
■
「相手は植物、冷気に弱い可能性はあるわね。それと味方の動きもよく見ておかないと」
痒いところに手が届くではないが、射程があるからこそ味方が届かない位置の敵にも仕掛けることができる。
自身の優位点をきっちり把握し、駆使できるからこそのハンターだ。
セリスは魔導銃の射程内にいながら、もっとも麦畑に近い敵をレイターコールドショットで撃ち抜く。
しっかりと命中したのに加え、冷気がタケノコ雑魔の全身を蝕んでいく。
動きが弱まった隙を狙い、真がそのタケノコ雑魔に接近する。
「食べられるものが雑魔になっているのは、何だか勿体無いような気がするな」
迎撃するようにタケノコ雑魔が動き、二体ほどが真を狙った。
しかしながら回避力に優れた真はひらりと、二体続けて行われた敵の攻撃を避けた。
「人に危害を与えるというのであれば仕方がない。きみにとっては残酷な事実になるだろうが、ここで退治をさせてもらうよ」
リズミカルな動作から反撃の薙ぎ払いを二体に食らわせると、ダメージを受けていた一体が地に倒れた。
「一体残ったか。まとめて倒せれば楽だったんだけどね。まあ、いい。きみの始末は彼女に譲るよ」
真が半身をずらすと、待ってましたとそこを通過した銃弾がタケノコ雑魔の胴体を貫通する。
セリスの放った二発目のレイターコールドショットだった。
「これで残り四体ね。私は射程内の敵を攻撃しながら麦畑へ向かうわ」
「わかった。私はバイクで走り回りつつ、拳銃も使って敵を掃討していく」
各自の方針を決めたセリスと真は、すぐに行動を再開した。
■
敵の攻撃はシオンにも迫っていた。それも二体だ。頭部というより胴体の延長上と思われる先端部分をドリルのように扱い、ダメージを与えようとする。
一体の攻撃は回避したが、もう一体の先端部がシオンの足に直撃した。決して気を抜いていたわけではない。
舌打ちもせず、シオンは普通なら逃げるところを逆に踏み込んだ。不敵な笑みを浮かべながら。
「タケノコ風情が人間様に盾突くとはいい度胸だな。面白い、その図太さを挫いてやる!」
攻撃を受けた足で敵を蹴り上げ、バランスを崩させてから閃火爆砕をお見舞いする。
刀での正確無比かつ重く激しい一撃だったにもかかわらず、まだ敵は生き残っていた。
「これだけ丈夫なタケノコは美味そうだがな、食えないのは実に残念だ!」
■
向かって来るタケノコ雑魔に対し、地面の起伏や障害物の有無について暗記していた忍は、かすかにくぼんでいた場所へ敵を誘導する。
狙いどおりに躓いた敵は忍へ攻撃を命中させられずに体勢を崩す。
「上手くハマってくれました。この好機、逃すわけにはいきません。これで仕留めます!」
集中して威力を高めたアイスボルトが雑魔を消滅させる。宣言した通りに倒した忍は安心するのではなく、より警戒を強くする。
「何とかなりました。ですが敵はまだ残っていますね。麦畑へ近づく敵を最優先に対処していきましょう」
■
味方の注意が届かない敵を率先してターゲットにすべく、バイクに乗ったマリィアは一体のタケノコ雑魔の前に出る。
二体に囲まれていたシオンの助力に入ったのである。
気色悪さ満点にうねるタケノコ雑魔の死角を取り、射撃と近接格闘術を組み合わせたクローズコンバットを駆使する。
マリィアの動きを捉えきれない敵の懐に入るのは、彼女にしてみれば朝飯前だった。
しっかりと狙いを定め、ゼロ距離からの射撃で敵を吹き飛ばす。
「これで残り二体ね。順調なのは当然だけど油断は禁物ね。するつもりもないけれど」
「いや、残り一体だ」
ニヤリとしたシオンがマリィアに応じる。
爆炎のような閃光が煌めき、気がつけばシオンの持つ刀の下でタケノコ雑魔が力尽きていた。
「ノルマはきっちりこなさないとな。次はどいつだ。もっと私に戦わせろ!」
戦闘狂のごとき笑みを見せたシオンが、次なる敵を求めて走り出す。
■
Kuroは落胆していた。理由は単純明快、タケノコを食べられないからである。
炊き込みご飯やら丸焼きやら妄想しながらやってきただけでなく、簡単! たけのこ料理と書かれたレシピ本まで持参していた。
「食べられないのであれば、……必要ないデス。……あぁ、……本が読みたいので早めに終わらせマショウ」
三回ほど読破している本を片手で悲しげに持ちながら、再度のウィンドスラッシュを雑魔にぶつける。
すでに結構なダメージを負っていた雑魔は、二回目の風の刃に耐えられず絶命する。
敵の消滅を確認しながらKuroは歩き出すも、本を読みながらだったため危うく何かにぶつかりそうになった。
「……私の本が傷付いてしまったらどうするんデスか? まだ読み終わってないんデスよ? ……おや?」
近くにあったのが木だと気付き、進行方向を変えるために周囲を見渡す。するとすでにタケノコ雑魔の姿は一体もいなくなっていた。
●戦闘後の村にて
ハンターたちが敵の殲滅を果たした瞬間、村中に歓声が木霊した。
次々と住民たちが隠れていた家から出て、感謝とともに賞賛の言葉を送る。
真っ先にハンターたちのもとまで駆け寄ってくるのは、依頼者の男性だ。彼を見つけた忍は笑顔で迎えた。
「大切な畑が無事でよかったですね。私もとても嬉しいです」
「ありがとうございます」
走ってきた影響で息を切らしながらもどこか硬くなっている彼の肩を、緊張を解すようにマリィアが軽く叩いた。
「雑魔七体にハンター六人ならこんなものだと思うわ。安心して貰えたかしら」
頷く依頼者の男にマリィアは目を細める。
「鹿が降りる道は馬で降りられるって言うけど、猟撃士はそういう道をバイクで駆け降りるもの。そう難しい事でもなかったわよ」
会話の途中で、戦闘終了後に増援を警戒しつつ村を回っていた真とシオンが戻ってくる。
「ひと通り見回ってきたが、増援や新たに生えてくる気配はなかった。タケノコが雑魔化した原因がわからないのは不安でもあるが、とりあえずは大丈夫だろう」
依頼者や仲間のハンターに真が報告する。
村全体に安堵の空気が広がる中、Kuroが軽く息を吐く。
「あー……、早く帰って本の続きを読まないと……」
言いつつ、Kuroは他に何かないかときょろきょろする。見つけたのは収穫を目前に控えている麦だった。
「麦が……、たくさんありマスね。あー……、本には調理法が、……書かれてないデス」
微かに肩を落とすKuroの横を抜けて前に出て、それまで黙っていたセリスが依頼者に提案する。
「他に被害を受けている人達もいるし、復旧作業でも何でも手伝えることは手伝うわよ」
「そこまでしてもらうわけには」
遠慮する依頼者に、マリィアが微笑みかける。
「私達ハンターは歪虚狩りも護衛もするけど、手が空いてれば土木作業も農作業も何でもするのよ。気にせず気軽に依頼を出してちょうだい……何なら収穫時も手伝うわ。もちろん今もね」
「それはいいですね。私も是非、お手伝いがしたいです。皆でやればきっと楽しいですよ」
言ったのは忍だ。心からそう思ってるのがわかるほど、彼女はニコニコしていた。
「で、ですがご迷惑をかけてしまいます」
「いいのよ。人の手が入っているとは言え、自然が荒廃したままと言うのは、あまり見てて良いものではないから……」
再度セリスに説得され、それならと依頼者の男は好意に甘えたいと言った。
ハンターは男の頼みを快く受け入れ、全員で復旧作業を手伝った。
さらには早めに収穫できる畑から麦も収穫。依頼者の男性や村人から感謝の言葉を送られてるうちに、いつしか周囲は暗くなっていた。
■
作業後に依頼者の自宅に案内されたハンターたちに、お礼のクッキーが振る舞われる。
依頼者の畑の一部から収穫できたのを調理したのである。
「祖父の……家族の残してくれた麦畑から生まれたクッキーです。美味しいですよ」
他にもお腹を満たす料理はあるが、やはりメインはクッキーだった。一枚を手に取った忍が、漂ってくる香りで笑顔になる。
「良いにおいですね。嗅いでいるだけで嬉しい気分になります。早速、頂かせてもらいますね」
口に運び、軽く噛んだ瞬間に独特の風味がふわっと広がる。美味しいという声が、そこかしこから発せられた。
その中で真が手に持ったクッキーを眺めながら、小さな声を漏らした。
「家族……な。私は忘れてしまったが、きっと私にとっても大切なものだったのだろうな」
依頼者の男性が自分に視線を向けているのに気付いた真は、微笑んで美味いよと感想を言った。
「本のお供にも、……意外に合いマス。族長サン達へのお土産はコレにしマショウ」
タケノコは食べられなかったが、代わりの食材を頬張れてKuroのショックもだいぶ和らいだみたいだった。
愛読書を大事そうに片手で抱えながら、ポリポリとクッキーを一枚ずつ食べ進めていく。
基本は和やかな雰囲気だが、妙な緊張感を走らせる者もいた。
「食事も戦いだ。全力で挑もう。増援がいるのなら受けて立つぞ」
大皿を空にしてもなお、食欲旺盛なシオンであった。
「復旧作業も無事に目処がついたし、汗をかいたあとの甘いものというのもなかなかね」
セリスの隣では、マリィアがその発言を肯定するように頷く。
「大切に育てられたのが味にも出ているわね。きっとお祖父さんも喜んでいるわ」
「ありがとうございます!」
心から嬉しそうに依頼者の男性が頭を下げる。
日中の激しい戦闘が嘘みたいに、おだやかな時間が過ぎていく。
そして窓の外。月明かりの下。笑うように麦が夜風にそよいでいた。
依頼結果
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タケノコ狩り Kuro=Bee(ka6360) エルフ|26才|男性|魔術師(マギステル) |
最終発言 2016/08/02 00:32:21 |
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依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2016/08/01 21:49:08 |