• 蒼乱

【蒼乱】みんなでビフォーアフター!

マスター:葉槻

シナリオ形態
イベント
難易度
普通
オプション
  • relation
参加費
500
参加制限
-
参加人数
1~25人
サポート
0~0人
報酬
普通
相談期間
5日
締切
2016/09/09 19:00
完成日
2016/09/18 12:20

みんなの思い出

思い出設定されたOMC商品がありません。

オープニング

●転移門開通
 浄化術が終わり、神霊樹の植樹も無事完了し、後は転移門の設置だけとなった。
「でも、転移門ってどうやって作るんだ?」
 ハンターからのごもっともな質問にイズン・コスロヴァ(kz0144)が頷きながら答える。
「神霊樹の近くに直径5m程の魔方陣を書いて、龍鉱石に魔導デバイスを繋げた物を設置すればいいそうです」
 イズンが説明している間も、着替えを済ませたエルフハイムの術者達が淡々と準備を進めている。
 ソサエティにある転移門が一般的であり、今まで使えていなかった物を活性化させる、ということはあっても、新たに設置する、というのは珍しい。
 多くのハンターが興味津々といった風に成り行きを見守っていた。
 さやさやと風に揺れる神霊樹のそばに大きな魔方陣が描かれていく。
「直接野外に設置するのは幅を気にしたり、高さの調整を掛けなくて済むのがいいですね」
 マテリアル消費量の問題があったのもあるが、大概の転移門が屋内にあり、ヒト1人が転移するように作られていた為にCAMや魔導トラックといった大型ユニットを運べなかった。
 しかしマテリアル消費量に関しては龍鉱石の発見によりほぼその問題が解消され、今回は屋外に設置する為、その制約が無い。
 設置が成功すれば少なくともこちら側としては、全てのユニットが自由に出入り出来る転移門が開通することになる。
 それは、歪虚に支配された南方大陸を進むに当たって必要不可欠だと言って良い。
「出来ました」
 術者がイズンに声を掛ける。
 その声にイズンは静かに頷いて「お願いします」と答えた。
 術者達6人は魔方陣の縁に立ち、詠唱を始める。
 四方に置かれた龍鉱石が静かな輝きを放った後、蒼白い光が魔方陣から空へと立ち上がり、そして消えた。
「これでリゼリオと繋がりました」
「ご苦労様でした」
「では、私達はこれで。一度報告を兼ねて戻ります」
「はい、有り難うございました」
 イズンとやり取りを終えると、6人の術者達は魔方陣の中へと入り、そして消えた。
 それを見たコボルド達は腰を抜かして驚いた。
「消エタ!?」
 覚醒者ではないコボルド達は転移門を使えない。
 イズンはどう彼らに説明した物かと頭を抱え、徐々に暑さを増す空を仰いだ。


●転移門を守るために
「浄化術とはその名の通り、周囲に満ちた負のマテリアルを吸収・浄化し、正のマテリアルを活性化させることにあります」
 今回、浄化術が行われたオアシス周囲おおよそ1km四方には現在清浄な正のマテリアルが満ち、ハンター達の活動に影響は無い。
 しかし、この浄化術の外は負のマテリアルに満ちた歪虚達の支配下にある。
 負のマテリアルに耐性があるハンターとは言え、長時間いれば少なからず心身に影響が出る。
 龍奏作戦の時にはスメラギやリムネラ、浄化の器などの浄化術に特化した者達が行動に影響しない程度の小さなイニシャライザーを手渡し、ハンター周囲に浄化術を発動させていた為行動に制限が無かったが、それも長時間の活動には向かない。
 今回何よりも先に転移門の設置が急がれたのは、ユニットの移送を始めとする人や物の流通の便を良くするという目的はもちろんだが、このイニシャライザー問題もあったのだ。
「皆さんのおかげで無事、神霊樹の植樹も終わり、転移門を設置することが出来ました。次いでは、この転移門を歪虚達から守る為の知恵を、皆さんにお借りしたいのです」
 顔を見合わせるハンター達を見回した後、イズンは再び静かに口を開いた。
「この神霊樹及び転移門は今後、南方大陸の奥地へ入っていくにあったって最初の拠点となるでしょう。また、オアシスはこの乾いた土地において全ての生き物に重要な水源です。折角浄化したにもかかわらず、また歪虚に攻め入られ負のマテリアルに侵されることがあれば元の木阿弥です」
 現在の直径500m程のオアシスの周辺にはまばらに草と痩せた木が数本生えているのみだ。
 コボルド達が作った乱雑に砂岩を積み上げただけの小屋は全部で6棟。これは砂嵐が来る度にどれか一つは崩れ、毎回積み上げ直すというのだから、撤去するなり造り直すなりしなければ使えないだろう。
「今までの大規模作戦でも、浄化キャンプの防衛にはそれなりに対応してきましたが、今回は神霊樹に転移門があるため決して歪虚に破壊されるわけには行きません。なるべくハンターの皆さんに常駐して頂き、警備して頂く必要があります。なので、皆さんの意見を取り入れながらこの地の整備を行いたいと思っております」
 ハンター達にとってほとんどの者が初体験となる砂漠の地での最初の拠点。
 自分達にとって何が必要で、どのようにしてこの地を守ったら良いのか。
 拠点として最低限を揃えつつ、万が一の事態にも備えられるようにするにはどうしたらいいのか。
 ハンター達の知恵と発想が試される拠点作りだ。
「また、コボルドの皆さんも簡単な作業でしたら手伝って下さるそうです。残念ながら彼らの言葉は分かりませんが、私達の言っている事は……簡単な言葉ならわかるようですので」
 イズンの横で大人しく立っていたコボルドは、イズンと目が合うとその双眸を輝かせて尻尾を振った。
「必要な物品や資材に関しては、ソサエティが出来る限り用意して下さるそうです。どうぞ忌憚ないご意見をよろしくお願いします」
 イズンはそう言うと、丁寧に頭を下げ、それを見たコボルド達も訳がわからないままつられて頭を下げたのだった。





■ここから解説補足

【簡易MAP】(上が北 下が南)
 ←海側(西)    (東)→
 砂砂砂砂砂砂砂砂砂砂砂砂
 砂          砂
 砂 水水水水水    砂
 砂 水水水水水 家  砂
 砂 水水水水水 イ  砂
 砂 水水水水水  家 砂
 砂 水水水水水    砂
 砂     神門   砂
 砂 家  家     砂
 砂 イ 家   家  砂
 砂          砂
 砂砂砂砂砂砂砂砂砂砂砂砂

 砂……浄化術範囲外
 水……オアシス。中央にイニシャライザーが沈められている
 イ……イニシャライザー(台座に載った大きな龍鉱石)
 神……神霊樹
 門……転移門
 家……壊れそうな砂岩の小屋


【気候】
 リアルブルーの砂漠気候に準ずる

【貸与可能ユニット】
 魔導トラック2台(主に船からの積荷を運ぶのに使用)+運転手2名

【コボルド】
 青い布を纏った10名のコボルドと共同作業が可能
 知能は幼児~9歳未満
 手先は器用ではないが、教え込めば個体によっては編み物まで可能

【その他】
 土木作業員としてモブ覚醒者も参加中
 現状見張りにはモブ覚醒者が四方について守っているため交代は不要
 PL情報としてこのシナリオ中に歪虚に襲われることは無い

リプレイ本文

●問題だらけの楽園
 地図を見ながら8人のハンター達が唸っていた。
 現在ある建造物に関しては自由にして良いという了解がある。
 動かせないのはオアシス(当たり前だ)、神霊樹、転移門、イニシャライザー。
 環境は今まで体感したことのない暑さ。加えて砂地特有の埃っぽさ。
 ただ夜になると気温はぐんと下がる。下がるが季節的なものなのか、20度を下回るような事は無い。
 非常に過ごしにくい環境下だが、拠点設営に掛けられる資金は(余程無茶を言わない限り)上限無し、という太っ腹な採算を貰っている。
 これはココが、ハンター達によって初めて南方大陸に作られた転移門を擁する拠点という実績がもたらした結果でもある。
 それと同時に『ハンターだけで作った拠点』という響きは、他のハンター達を鼓舞する目的もあるのだろう。
 他にも方々色々な思惑が渦巻く中、それでも汗を流しながらも真剣な表情で相談し合うハンター達をイズン・コスロヴァ(kz0144)は頼もしく思いながら見守っていた。

「転移門を失う分けにはいかないですから、まずは拠点としての防衛力は必要ですよね」
 エルバッハ・リオン(ka2434)がグリムバルド・グリーンウッド(ka4409)の描いた図案を見て頷く。
「ただこれ、柵っていうより穴の開いた城壁だな」
 ザレム・アズール(ka0878)はグリムバルドが描いた柵の案を見ながら頷く。
 Tを繋げたような形は確かに柵のようだが、その材質を砂岩やレンガとし、大きさは5mを越えるとなればそれは柵と言うより壁だ。
「厚く作って人が立てるようにすれば敵を上から攻撃する事も出来るぜ」
 グリムバルドの言葉に、一同はなるほど、と唸る。
「これなら、必要時にこの開いた部分の外側に馬防柵を設置すればいいと思います。たとえば……」
 シャッシャとエルバッハもペンを走らせる。横置きに一本の丸太を描くと、そこに交互に杭を差し込んでいくような図だ。
「あー、どっかで見た事ある。拒馬とかいうんだっけ?」
 グリムバルドの言葉にエルバッハは頷く。
「たしか……動かない柵を、馬防柵、移動可能なのが、拒馬……でしたか」
 天央 観智(ka0896)もリアルブルーの歴史漫画で見た図を思い出して、両者の違いを明確にする。
「では、拒馬ですね。必要時に置ける方がいいので」
「んじゃぁ、それを置く倉庫も必要だな」
 ジルボ(ka1732)の声に、金目(ka6190)が建設リストに倉庫(拒馬用)と一つ書き加える。
「皆さんお疲れ様です。冷たい麦茶ですよ」
 夜桜 奏音(ka5754)とマルカ・アニチキン(ka2542)がお盆に氷入れたコップを持ってやってきた。
「おぉー! 氷とか……くぅ、生き返る」
 央崎 枢(ka5153)がコップを受け取るやいなや、一気にコップの中身を空にしてその冷たさに幸せを噛み締める。
「ほとんど北にいて、始めてこちらに来ましたが、暑いですね」
「転移門が動いて居ると、この位の道具はすぐに取りに行けるのがいいんですが……」
 リゼリオのハンターズソサエティで諸々準備をして戻ってきた奏音とマルカの2人は、顔を見合わせて苦笑する。
「やっぱりここじゃ暑すぎません? 計画会議ならリゼリオでやっても良かったのでは……?」
「作業効率を考えたらそうかも知れませんね」
 ですが……と、手帳にペンを走らせていた音桐 奏(ka2951)が静かな声音で告げる。
「ここに住むコボルドや他の動物のことを考え、実際活動していかなければならないのですから、体感しながら進めるのも悪くないと思いますよ」
 ダークスーツに身を固め、涼しげな顔をしている奏を見て奏音は何とも微妙な表情をした。
 カラン、とコップの中の氷が涼やかな音を立てながら凄い勢いで溶けていく。


●それぞれの夜
 太陽が沈みかけていた。
 この辺り一帯の雑魔や歪虚は掃討したとの報告を受け、ジルボは砂丘の頂上へと登ると腰を下ろした。
 見上げれば紺と紫と橙のグラデーション。
 海からの風は地表の熱を冷ますように砂を巻き上げ吹き抜けていく。
「やっぱり、ジルボさんでした」
 砂を踏む音に振り返れば、サングラスで視界を保護したマルカがなれない砂地をえっちらおっちらと歩いていた。
「おー、どうした?」
「あの、何かあったわけではないのですが……すみません」
「謝んなくていいし」
 ひらひらと手を泳がせると、ジルボは笑う。そして空を見上げたので、マルカも釣られて空を仰ぐとサングラスを外した。
「わぁ……」
 ほんの少し目を離した隙に天井には一番星が輝いていた。
「綺麗ですね」
「遮るものが無いからかな。夜になると星がほんと煩いくらい綺麗だぜ」
 大きな瞳を見開いて、空を見上げるマルカを見て、ジルボはくつくつと笑う。
「う……私、おかしな顔してましたか……?」
「あー、違う、さっきの、副師団長とのやり取りを思い出して……」

「これは……希望への投資です……!
 決死の表情をしたマルカがイズンを呼び止めると、その胸元に布袋を押しつけた。
 イズンは普段見せたことが無いようなきょとんとした表情をして、その布袋を受け取るとその口紐を解いた。
 そして出てきた物――アレクトリア――を見て、イズンはいつもの冷ややかとも取れる真顔に戻ると再び静かに口紐を締め、マルカへと返した。
「不要です。これはあなたがあなたの為に使うのがいいでしょう」
「でも……!」
「拠点設置に関してはソサエティが総力を挙げて協力してくれます。費用に関しても、心配は要りません」
 そして、イズンはふっと表情を和らげると、マルカの肩を叩いた。
「そのお気持ちだけで十分です。有り難うございます」

「いやぁ、あの時のマルカの必死な顔と副師団長の顔はよかったなぁ」
「うぅ……何かお役立てないかと思って、私……」
「分かってるよ。気合い入ってるもんな、マルカ」
 茶化しているのではなく、本心から感心している。それが伝わってくるからマルカは何も言えずに黙った。
 ジルボはごろりと横になる。日中に比べたら砂の温度はだいぶ下がっていたが、まだ暖かい。
 何も生物がいないと聞かされ、実際そう思っていた南方大陸にしてもそうだ。
 しかし蓋を開けてみればコボルドがいて、彼らがラクダも飼っていて、サボテンがあって、案外生き物たちはしぶとく必死に生きていた。
「面白いな、世界」
「? え、えぇ、そうですね」
 話の脈絡が掴めないままのマルカも砂地に腰を下ろす。
 沈む太陽と藍色に染まる空を2人静かに見つめる。
 『煩いくらいの星空』になるまで、2人はただ空を見上げ続けた。


 カンテラの明かりに灯された小屋の中、金目はイズンから借りた『砂漠ハウツー』なる本を読み終え、軽く眉間を揉んだ。
「砂漠、と一言で言えど、含む意味は随分広いようですね」
 砂砂漠、礫砂漠、岩砂漠、ステップと呼ばれる乾燥地域。
 湿度の高い砂漠もあれば、酷く乾燥し雨の殆ど降らない砂漠もある。
 植物が生えない理由も様々だ。塩分含有量が多い、土の中に植物の栄養となる素が少ない、雨が降らない等々。
 そう考えると、リアルブルーに無く、クリムゾンウェストにしかない物として、正のマテリアルが少ないから、という単純明快な理由がありそうな気もする。
「何か分かった?」
 ザレムと観智、枢が興味深そうに金目を見るので、金目はザレムに本を手渡しながら、手短に本の内容を伝えた。
「……なるほど。ではこの地が、どのような特性があるのか……知る必要が、ありますね」
「となると、色々やってみるのが1番かな?」
「色々やってみて、根付かなかったら、合ってないって事かな? 根付いたら、それを続けて行く感じで」
 ザレムの案になるほど、と枢が補足を入れつつ同意する。
「そうだな。成果が実感できるのは数年後になるだろうけど」
「あの神霊樹みたいに、一気にぶわーっと大きくなってくれたらいいのに」
「あぁ、枢さんはあの儀式の目撃者でしたっけ」
 報告書を読んだ誰もが二度見したという『神霊樹の植樹』。
 あの時植樹した2匹のパルムは今はこの新天地で司書パルムとして、暑さを物ともせず元気に神霊樹の回りを飛び回っていた。
「そう。凄かったよ。何て言うか、もっとこう、神秘的っていうか、何か厳粛な儀式みたいなのを想像してたんだけど、凄い豪快で!」
 身振り手振りでパルム達の動きを再現しながら、枢があの日目撃した衝撃の光景を3人に伝える。
 パルム達のあののほほんとしつつも豪快な部分が枢の一生懸命な説明でより引き立てられ、聞いている3人は徐々に声を上げて笑い出した。
「もぅ、何だよ! 笑う事ないじゃないか!」
「いえ、央崎さんの説明が、お上手で……つい」
「俺のパルム達もいつか司書になったりするのかなぁ」
 ザレムも笑いながら机の上でじゃれ合っている2匹のパルムの頭を撫でる。
「お邪魔するぜー……んだよ、楽しそうだな」
 グリムバルドがひょいと布を垂らしただけの扉から顔を覗かせた。
「おー? どうした?」
 枢が手招きしつつ、グリムバルドが入れるようにザレム以外の地ベタ組が少しずつ腰をずらす。
 六畳ほどの広さの小屋(うち1畳分は机だったり壺などの家具だったりする)に男5人。華やかさは無い。
「ザレムさんのCAMとうちの魔導アーマーの役割分担についてちょっと」
「ん? まずは住居の基礎作りって話しじゃ無かった?」
「それなんだけどさ、先に道路引いた方がいいんじゃないかって」
「……そう言われてみれば、そうかもしれませんね」
 観智が呟き、視線が一気に集中する。
「……門から延びるメイン道路を、東西南北に伸ばした方が……効率がいいかもしれません」
「あぁ……普通は人が歩いて、道が出来て、家が建つ物ですが……ここの場合、家が先にあったから見落としてましたね」
 金目が日中会議に使った地図を取り出すと、円座を組んでいるその中央に広げた。
「……となると、望楼は転移門の道路挟んで南側とかが良さそうですね」
「そうだね……オアシスの周囲はやっぱり緑にしたいし」
「負の侵食を防ぐには此処が正マテリアルの発生源になれば良い。その為にも緑化計画は遂行したいからな」
 真剣に話し合いを始めた4人を見て、観智が思わず笑みを零す。
「都市計画……ではありませんけれど、こういう段階から関われたからこそ……提案出来る事も、ありますよね」
 ありすぎて、困るくらいですが。と付け加えれば、グリムバルドが頭を掻きながら天井を仰いだ。
「あれか。イズンさんが『優先順位』って言ってたのはこれのことか……って実感するぜ。ここを守る為に必要なものが多すぎる」
「明日の朝、全員が揃ったらもう一度計画の見直しをしましょう。物資が明日早々に全部届くわけでもありませんし、それから作業に入っても遅れは無いはずです」
 金目の言葉に一同揃って頷いた。
「そうと決まったら、今夜はもう寝ようか。休めるときに休もう!」
 枢が大きく欠伸をすると、立ち上がって伸びをした。
 枢の欠伸が伝染したのか、他の4人も次々と欠伸をしながら立ち上がり、この夜はお開きとなった。

「じゃ、おやすみ」
 ザレムがカンテラを吹き消すと、周囲は真っ暗闇に閉ざされた。
 聞こえるのは風の音。誰かの呼吸音。巡回する誰かの足音。
 砂漠の夜は静かすぎる。そう金目は思いながらも、気がつくと深い眠りへと落ちていた。


●3人の朝
「随分早いんですね」
 背後からのエルバッハの声に、奏音は飛び上がらんばかりに驚いて振り返った。
「……はぁ、びっくりした……」
「驚かすつもりは無かったのですが、すみませんでした。おはようございます、夜桜さん」
「あぁ、いえ、こちらこそ勝手に驚いてすみません。おはようございます、エルバッハさん」
 折り目正しく朝の挨拶を交わすと、2人は微笑み合った。
「……転移門から?」
「昨日の暑さでちょっと……一度帰ってしっかり休んできました」
「なるほど」
「ただ、ちょっと早く目が覚めてしまったので、こっちで朝陽でも浴びようかなって……エルバッハさんは?」
「似たような物です。目が覚めてしまったら寝付けなくて起きてきました」
 エルバッハは自前の魔導トラックにベッドを積んで、そこで寝起きしていた。
「私はマルカさんが、砂丘から見る夕日がすごく綺麗だったって言っていたので、そっちまで行ってみようかと思うのですが、一緒に如何ですか?」
「では、是非」
 こうして2人はまだ濃紺の空の下、陽が昇る前に砂丘の頂上を目指して歩き始めた。
「……足跡?」
「……ですね」
 東側に出てすぐ、見つけた足跡を目で追う。砂丘の頂上、黒い影を見つけて、それが誰かすぐに2人は思い当たった。
「おや、お二人とも早いですね、おはようございます」
 変わらず黒いスーツ姿の奏が幽かに微笑みながらエルバッハと奏音に丁寧に頭を下げる。2人もそれに返しながら微笑う。
「音桐さんも。私達より早い人がいるとは思いませんでした」
「星空が綺麗でしたから、きっと朝陽も綺麗だろうと思いまして、少し早起きをしたんです」
 観察することが趣味である奏にとって、砂漠から昇る朝陽もその観察対象の一つだった。
「ご一緒しても?」
「もちろん」
 そうして3人は徐々に朝焼けで朱く染まる空を見つめた。
 黒い影のような砂丘の向こう。
 チカリと光るとさぁっと白い線が左右の地平線を滑る様に広がっていく。
 同時に地平線からこちら、砂丘が色を取り戻し、熱を帯び、空は黄金色に輝く。
 その神々しさすら感じる美しさに3人は息をするのも忘れて見とれた。
 太陽が顔を覗かせてから、おおよそ2分。地平線から離れたのを見て、奏音は深い感嘆の息を吐いた。
「……圧倒させられますね」
「えぇ、闇が一気に払われるような……そんな日の出でしたね」
「まさにここでしか見られない、そんな朝陽ですね」
 そう話している間にも、ここの太陽は全てを焼き尽くすようにギラギラと輝き始め、気温はぐんぐんと上がっていく。
「……今日も暑くなりそうですね。そろそろ帰りましょうか」
 奏がスーツの胸ポケットからサングラスを取り出してかけると、2人を促してオアシスへと戻っていった。


●異文化交流
 ここに来て5日目。
 奏は彼らの言葉を知ろうと観察を続けていた。
「……ふむ……どうやら『空気を読む』のに長けているのか……それとも私達には分からないオーラやフェロモンのような物があるのか……?」
 接してみて分かったのだが、コボルド同士では殆ど声でのコミュニケーションが無い。
 見つめ合い、指を指す。それだけで『あっちでご飯がもらえる』などが通じるらしい。
 もちろん、時折長く唸り合うような事もあった。
 それは大概喧嘩や不満が爆発したときであり、威嚇や怒声といった物だ。
 そしてそれらは犬と殆ど変わりが無いようにも聞こえる。
「簡単な単語への理解はそこそこ出きるようなのですが……文章になると難しいようですね」
 先ほどの例で言えば『あっちでご飯がもらえる』は理解出きるが、『あと3時間後にオアシスの東側でご飯がもらえる』は理解が出来ない。
 これは恐らく時間、方角への理解が足りないことが原因だと思われたが、『昨日あっちでご飯がもらえた』等も個体によっては理解が出来ないらしい。
 体感としては分かっているのだろう。東側の小屋でお昼を出した翌日から、お昼近くなると同じ場所付近をうろうろしているコボルドの姿を見かけたからだ。
 だが、それが言葉になると解らない。
 『朝ご飯』『昼ご飯』『晩ご飯』はどうやら分かるようになったらしい。
 とはいえ、恐らく『日の出の後で食べるご飯=朝ご飯』『日が高くなってから食べるご飯=昼ご飯』『陽が沈む頃に食べるご飯=晩ご飯』ぐらいの感覚だろうが。
 イズン曰く。
 どうやら彼らは今まで、餌があるときが食事時という野性味溢れる生活を送っていたらしく、作業を手伝えばご飯が貰えるというこの現状に非常に満足しているらしかった。
「……でもそれも怪しいかも知れませんね……」
 12時を告げる鐘が鳴る。この鐘が鳴ると『お昼ご飯』と思っている個体もいるだろう。
 ここまでの考察をさらさらと手帳に書き込むと、パタンと手帳を閉じた。
「気分は言語学者、ですね」

 このオアシスに来た初日。
 手汲み水瓶の中の水が悪くなっていることに気付いたコボルドが、それを捨てようとしているのをマルカが見つけた。
 マルカはその2Lほどの水を、ピュアウォーターで飲料水へと戻して見せると、コボルドからの信頼の眼差しを誰よりも強く向けられることとなった。
 言うまでも無くこの砂漠地帯において水は貴重である。
 うっかりとはいえ、悪くしてしまった水を、再び飲めるようにできるなんて、流石メシア様だ! と言っているのが言葉が分からなくても雰囲気で伝わってくる。
 ……むしろ全身で訴えてくる。
 12時のお昼後から15時までは暑すぎて作業に向かない為休憩時間となっている。
 ピュアウォーター事件以来、マルカはその時間を使って、全力で慕ってくるコボルド達を集め、意思疎通を図ろうと絵画教室を開くことにした。
 マルカはここでの生活を漫画にしたものを見せるが、コボルド達はそれを不思議そうに眺め……首を傾げる。
「うーん、漫画はまだ早いのでしょうか……でも、今日はこれを持ってきました」
 じゃじゃーんと効果音を口ずさみながら取り出したのは、ジルボのポートレイトだ。
「ジルボさんですよ、わかりますよね?」
 そう言われて、コボルド達は顔を見合わせ、こくんと頷く。
「では、今日はみんなでジルボさんを描きましょう」
 マルカの提案に、コボルド達は首を傾げながら、揃ってマルカの後ろを見ている。
「? どうしたんですか?」
「どうしたじゃねぇ。何してんだお前は」
 当の本人の低い声に、マルカはビクゥッと両肩を振るわせた。
「じ、ジルボさん……何故ここに……!?」
「様子見に来てみれば……ったく。これ没収な」
「えぇっ!? ダメですっ! ダメですっ!! すみません、もうしませんから! 返して下さい!! お願いです、ジルボさぁんっ!!」
 マルカが必死の形相でジルボの後を追いかけ、小屋を出て行く。
 コボルド達はそんな2人のやりとりを見守って……くあぁと大きな欠伸をすると、全員その場で丸くなってお昼寝タイムへと入ったのだった。

 18時の鐘が鳴り、晩ご飯タイムとなった。
 今回のコボルド達のご飯当番はグリムバルドと金目の2人。
 最初はセレブ御用達とかいうドッグフードを用意してみたのだが、これが見事に不評で、今は干し肉や鶏ももの素焼きなどが主流となっている。
 特にこの鶏ももの素焼きはコボルド達に大人気で、明らかに目の色を変えてやって来る。
 どの位凄いかというと、一列に並ぶことを教えたら2度目からもきちんと並べたくらいに影響力があったメニューだ。
「コボルドか襲ってこない、むしろ寄って来るこの幸せ」
「分かります。とても幸せですよね」
 南方に住もうかな。マシュとマロの相手してコボルドを撫でるお仕事とか最高じゃね? と半ば本気で思っているグリムバルドと、元々ソウルウルフと共に生活をして来た金目にとってこのご飯当番に当たるのは、ご褒美以外の何物でも無かった。
 たとえ倒れそうな暑さの中、熱した鉄板の上で鶏を焼く作業だとしても、コボルドらの嬉しそうな顔を見られるだけでその疲労は吹き飛ぶ思いだった。


●光と緑と防御力
「私の占術の結果、南に防御を固めろと出ています」
 奏音の提言により、城壁の建築は南側からスタートすることとなった。
 また、住環境はなるべく北側に寄せ、襲撃時に使える道具を入れる倉庫なども南側に寄せた。
 そして、こと住環境では室内へ直射日光が当たったり、中に熱が籠もらないようにするために、北と南に二重窓を設け、南側には布製の大きな張り出し屋根を設置することでその問題をクリアにした。
「余り外に手を加えない……というなら、地下を利用すると良いかも知れませんね。建材採掘として、砂岩を採れば一挙両得ですし」
 という観智の提案により、建材には砂岩を使用。小屋に使っていて今もまだ使えそうな砂岩は再利用し、大きくくり抜いた地面は地下室として利用する。
 取り出した砂岩を金目と枢が綺麗に丁寧に積み重ねていく。そのやり方やコツ、ワンポイントなどをマルカと奏に伝え、コボルド達への伝達方法を一緒に考える。
 しかし、結論としてはやってみせる、というのが1番手っ取り早かった。
 上手く出来たら褒める。失敗しても一緒に直し、一緒にやってみる。どうにも向かないタイプだったら他の仕事に回す、というのが効率が良かった。

「おーい、エル。ご注文の品の第一陣が届いたぜ? どこ置く?」
「予定より早かったですね……! では、こちらの空きスペースに」
 ジルボが運転手の1人にエルバッハに付いて行くよう伝え、もう一台のトラックの中身を確認すると、それはグリムバルドがいる城壁へと案内をした。
「グリムバルド、石材届いたぞー!」
「ナイスタイミング! 丁度さっき届いた分が積み終わったんだ」
 愛機であるヘイムダル――名をヴェルガンドと言うらしい――を自分の手足のように動かしながら石材を積み上げていたグリムバルドが、ジルボの声に砂埃を立てながら地響きと共に走り寄ってくる。
「順調?」
「うん、高さを欲張らなかったのが良かったかな。アーチ状の部分がちょっと時間かかるけど……とりあえず最初の期限までには南側だけでも終わらせられると思う」
「そりゃ重畳」
 砂岩は元手がかからず取ることができるが、石材に比べて強度に難があった。その為、砂岩製は諦めて石材を取り寄せることにしたのだ。
 石材が届くまでの間に基礎作りを徹底し、折角歩廊を作るのならと狭間付き胸壁を供えようと設計図もかなり詳細に作り込んだ。
 それをハンター同士共有し、力自慢なコボルド達にも手伝ってもらいながら着実に造り上げていた。
「俺もうかうかしてられねぇな」
 ジルボは望楼建設現場へ帰ると、ここを担当しているハンター達に変わったことや困りごとが無いか聞く。
 気がつくと現場監督のような仕事をしている自分に気付いてジルボは苦笑したが、実際、やりたいこと、欲しい物、作りたい案が次から次へと溢れて止まらない。
 一方で今はソサエティの協力があって資金には困っていないが、これも拠点が増えればそうも言っていられなくなるのは想像に難くないと、冷静な自分が警鐘を鳴らす。
「砂漠資源で金儲け出来ないかね」
 そういえば、ケン達は何故わざわざ本拠地を離れてこのオアシスまで来ていたのだろう。
 今度ケンと会えたらきたら聞いてみようと思いつつ、この広くは無い町中を駆け回った。

「将来的には水路もきちんと引きたいよな……」
「そうですね。帝都ほどではないにせよ……上下水道は整備したいですね」
「俺は長期滞在しやすいように鶏とか家畜を育てられる場所とか、菜園用の場所が欲しいな」
 オアシス西側をザレムが担当し、北側を金目が、南側を枢がそれぞれに工夫しながら種を蒔き、植樹していた。
 ザレムはCAMを用い、砂が砂岩に変わるところまで掘り起こし、古着や古布などをソサエティ経由で取り寄せるとそれを埋め、その上にやはりソサエティ経由で山の腐葉土を被せた。
 さらにその上に薄網を入れ、砂が飛ばないようにしながら蓋をしていた。
 枢は神霊樹周辺に柵を立て、それを樹木で覆う、『木葉を隠すなら森に隠せ』作戦だった。
「……でも元々神霊樹ってマテリアルの塊みたいな物だから……実は人には触れられない……なんて、聞いてないよ!?」
「えっと……ソサエティに説明ありました、よ……?」
 膝から崩れ落ちた枢に金目が頬を描きながら神霊樹を見上げる。
 確かに風に木の葉が揺れている様子が見えるのに、その周囲には落ち葉一つ無い。
 確かにそこにあるのに、幹に触れようとすれば、それは幻のように手がすり抜ける。
 道理でここまでの道中、2匹のパルム達がずっと抱えていた訳である。あれは神霊樹の世話役である彼らにしか運べないから、抱えていたのだと枢は知った。
「この木は?」
「一本は東方から取り寄せた松。こっちはポプラだよ。どっちも丈夫だって聞いたからさ」
 タンクトップにニッカポッカにブーツ、ヘルメットというリアルブルーはジャパニーズ大工スタイル風の枢が膝に付いた砂を払いながら立ち上がった。
「金目さんは?」
「僕は、マメ科の植物を」
 本当は城壁のそばに防砂林として植樹を考えていたが、現在まだ絶賛建設中のところに立ち入っては邪魔になるどころか、危険になる可能性もある。
 まずは水やりが比較的不要なオアシス周囲で、藁を格子状に埋め込む草方格という砂の流れを止める処置を行い、そこにマメ科の種を蒔いて様子を見ることにしたのだ。
 これで上手く根付くようであれば、実を食事にすることも出きるし、ラクダなどの餌にすることも出来る。

 カランコロンと空から鐘の音が響いた。
 もう空はあかね色から藍色を濃くし始めていることに気付く。
「もう18時か」
 鐘の鳴った望楼を3人は見上げる。
 高さ10mの木製の望楼は四度階段を折り返すと四面に二重ガラス窓を付けられた小屋状になっている。
 そしてその横には望楼から鳴らせる小さな鐘が付いており、これは今までも朝、昼、夕と3度鳴らす事で時間という区切りをコボルド達に告げていた物だ。
 これを連続して鳴らしたときは警鐘として、逃げろという教育を現在奏とマルカがしているところだ。
 また、この警鐘がなったら倉庫にある拒馬を持って城壁の前に並べる、というマニュアルを製作しているのはエルバッハ。
 流石に浄化済みのオアシス周囲の外周全てを囲うような拒馬を作る事は不可能であるし、そもそも置き場が無い。コボルド達は臆病で歪虚と見るや一目散に逃げ出してしまうし、ハンター達だって日替わり・時間交代であるのを考えると、それをスムーズに全て使いこなせるかというと無理であろうという判断が降りた。
 その為、城壁の隙間を埋める一辺分の拒馬と、大量の有刺鉄線を準備した。
 これなら簡単に取り付けられるので多少の時間稼ぎは出来るだろうという判断だった。
「無事、南側は完成しましたよ」
 観智とグリムバルドが望楼の下へと歩いて来る。
 明日からは引き続き東側の城壁制作へと入る予定になっている。
「おー、無事工程は完了したようで何よりだ」
 ジルボが望楼の階段を駆け下りてグリムバルドの労を讃える。
「……ホント、間に合わないかと思った」
 重機の少なさがネックだったが、その分を人力と意外と腕っ節の強いコボルド達が身を粉にして働き、南側には立派な連続したT字状の城壁が完成していた。
「あぁ、完成したんですね。おめでとうございます」
 コボルド達の集会所として活用している建物からコボルド達に夕飯を与え終えた奏とマルカも望楼の下にやってきた。
「ご飯の準備出来ましたよー」
「今夜はカレーです」
 奏音とエルバッハがハンター詰所から手を振って8人を呼ぶ。
「おー! やったー!」
 ジルボが足取り軽く詰所へと向かう。
「……このまま、何事も無ければ……いいんですけどね」
 観智が出来上がった城壁を見る。
「……だな」
 グリムバルドも同じように振り返ると城壁を望む。


 ――南方大陸にて高位の歪虚、マクスウェルの目撃情報が出たのは、それから数日後のことであった――



●ハンターによるハンターの為の拠点作りfeat.コボルド
【建築した物】
・コボルド達の家……4件(地下1階構造)
・ハンター詰所……1件(地下2階構造)
・集会所……1件(地下1階構造)
・戦闘用倉庫……1件(地下1階構造)
・物資備蓄・水分保管庫……1件(地下1階構造)
・望楼(10m)……1棟
・城壁……南側1km。高さ4m(+胸壁1m)、厚さ5m(胸壁1m、歩廊3m)、TとTの空間部分20m×2.5m×9箇所

【準備した物】
・拒馬(ひとつ幅約2m)……100個
・有刺鉄線……約300m分
・水(2L)及び乾パンなどの非常食……100食分

【コボルド達と築いた物】
・信頼



●おまけ
「あ、そういえば名前……」
「あ! 考えるの忘れてた!!」
「えー、なんだろうな、ケンと出会ったオアシスだしなぁ……」
「何かオシャレな響きにしたいですよね」
「始まりのオアシス、とかは?」
「そのまんまじゃないですか」
「あぁ、わかりやすくて良いですね」
「だろ?」
「えぇ? それは町の冠みたいなものとして……名前は別にしましょうよ」
「オアシスがあって……神霊樹があって……転移門があって……」
「音桐さんからは何かない?」
「……私はどんな名前が付くのか、そちらに興味がありますので」
「マルカ、なんかない?」
「え?! わ、私ですか……!? え、えっとー……すみません、今すぐにぱっとは……」
「んー……じゃぁ、『アウローラ』とかどう?」
「アウローラ……いいですね」
「どんな意味なんだ?」
「リアルブルーにいる夜明けの神様だよ。未知と歪虚に覆われた南方大陸の暗闇を晴らす、夜明けの光となりますようにってな」
「凄い! 素敵じゃ無いですか!!」
「あぁ、ここの朝焼けを思い出す、いい名前ですね」
「じゃぁ、決まりだな」
「『始まりのオアシス・アウローラ』ってことで!」
「……え? それ、採用ですか?」
「いいじゃん、わかりやすいし」
「まぁ、みんながいいならいいけど」
「では、転移門の名称申請はこれでよろしいですね」
「え? 待ってイズンさん、ホントにこんなノリで決めていいんっすか?!」
「コボルド達は特に名付けという物をしなかったようですから、我々で決めていいそうなので」
「……いいんじゃないでしょうか」
「良い名前ですし」
「ですね」
「じゃ、副師団長申請よろしくー」
「はい、では行ってきますね」

依頼結果

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参加者一覧

  • 幻獣王親衛隊
    ザレム・アズール(ka0878
    人間(紅)|19才|男性|機導師
  • ユニットアイコン
    マドウガタデュミナス
    魔導型デュミナス(ka0878unit002
    ユニット|CAM
  • 止まらぬ探求者
    天央 観智(ka0896
    人間(蒼)|25才|男性|魔術師
  • ライフ・ゴーズ・オン
    ジルボ(ka1732
    人間(紅)|16才|男性|猟撃士
  • ルル大学魔術師学部教授
    エルバッハ・リオン(ka2434
    エルフ|12才|女性|魔術師
  • ユニットアイコン
    スチールブル
    スチールブル(ka2434unit002
    ユニット|車両
  • ジルボ伝道師
    マルカ・アニチキン(ka2542
    人間(紅)|20才|女性|魔術師
  • 志の黒
    音桐 奏(ka2951
    人間(蒼)|26才|男性|猟撃士
  • 友と、龍と、翔る
    グリムバルド・グリーンウッド(ka4409
    人間(蒼)|24才|男性|機導師
  • ユニットアイコン
    ヴェルガンド
    ヴェルガンド(ka4409unit001
    ユニット|魔導アーマー
  • 祓魔執行
    央崎 枢(ka5153
    人間(蒼)|20才|男性|疾影士
  • 想いと記憶を護りし旅巫女
    夜桜 奏音(ka5754
    エルフ|19才|女性|符術師
  • 細工師
    金目(ka6190
    人間(紅)|26才|男性|機導師

サポート一覧

マテリアルリンク参加者一覧

依頼相談掲示板
アイコン 質問卓
ジルボ(ka1732
人間(クリムゾンウェスト)|16才|男性|猟撃士(イェーガー)
最終発言
2016/09/09 06:48:28
アイコン オアシス整備
ジルボ(ka1732
人間(クリムゾンウェスト)|16才|男性|猟撃士(イェーガー)
最終発言
2016/09/09 14:17:39
アイコン 依頼前の挨拶スレッド
ミリア・クロスフィールド(kz0012
人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人
最終発言
2016/09/09 11:39:04