コウモリ捕獲作戦

マスター:佐倉眸

シナリオ形態
ショート
難易度
普通
オプション
参加費
1,000
参加制限
-
参加人数
4~6人
サポート
0~0人
マテリアルリンク
報酬
普通
相談期間
5日
締切
2014/09/23 07:30
完成日
2014/09/29 17:24

みんなの思い出

思い出設定されたOMC商品がありません。

オープニング


 こんにちは! 私の名前はアナスタシア・リヴィエール、長いからアニタって呼んで頂戴。動物学者よ。
 この前、すっごく大きな蝙蝠を見たっていう話を聞いたんだけど……

 蝙蝠の話?
 噂じゃ、人間ぐらい大きいって言ってるけど、僕が見たのはもっと小さいよ。うちのミケと戦ってたくらいだし。
 ミケってこの猫なんだけど……まあ、ちょっと丸々してる、かな。重いって? 愛の重さだよ。
 ミケはよく鳥と戦ってるんだ。カラスとか、雀とか。勝率? 獲物を咥えて帰ってこられても困るから、鳥を追っ払って強制的に引き分けにしてるよ。
 先月くらいかな。ミケと同じくらいの黒い鳥がばさばさ藻掻いてたから、随分大きなカラスだなって思ったんだ。箒で叩いたらすぐに飛んでいったよ。
 でもアレは、カラスじゃ無かったんだ。皮膜の羽で、頭に尖った耳とか付いてて。
 だから、蝙蝠かなって、さ。
 そいつを追っ払って、何日か経ってたと思うよ。その、人間みたいに大きな蝙蝠の噂が流れたの。夜になると現れて……真っ黒で、羽が生えてて、すごく怖いって。
 でも今のところ被害者もいないし、誰もそれを捕まえてないってさ。
 捕まえに行くの?
 うーん……それじゃあ、さ。噂に上がった場所、全部教えてあげるから…………


 軽装の上に白衣を羽織ったアニタは大きな網を担いで、ハンターオフィスを訪れた。情報提供者の少年の手を引いている。
 曰く、最近目撃された大きな蝙蝠を捕獲したいから護衛を頼みたい。
 十を一つ二つ過ぎた頃の少年もその姿を確かめたいから同行する、とのことで。
「猫くらいの大きさの蝙蝠なら、森の中に住んでいるし……それがちょっと太って街に出てきたとも考えられるの。でも、人間サイズなんて知らないし……凶暴だったら捕獲どころじゃ無いと思うのよね」
 雑魔かも知れないし。そう言って、アニタは肩を竦める。冗談のような言葉に少年は首を傾げた。
「危なそうなら、やっぱり止めておこうかな……でも、面白そうだし……」
 少年は街の地図を広げて、自宅を含む4カ所に印を付けた。ミケの格闘現場と、信頼に足る友人の目撃場所だという。
 地図と共に護衛の依頼が掲示された。


 前日の夜。
 地図に記される少年宅以外の3カ所で悲鳴が上がっていた。
 襲われたのは住宅街に住む、近くの商店や工房で働く男。帰宅途中の彼らを襲ったのは身の丈を越える獣の、影。
 彼らは皆、怯えて逃げ出したところを背後から襲われたという。

「……その割には、皆さんお元気ですね」
 話を聞きながら受付嬢が言った。
 1人は引っ掻かれた背広が解れた程度、もう1人は髪を一房引きちぎられた程度、最後の1人に至っては、逃げ出した時に転んだ膝の擦り傷だけだという。

「今日の蝙蝠の依頼で、ハンターさんが街を調べてくれますから……その影の正体も、見つけてくれるかも知れませんね! 伝えてきましょう!」

 オフィスへ集まっていたハンターへ、新たな依頼が追加された。

リプレイ本文


 集合したハンター達は日のある内に街へ散開する。
 リック=ヴァレリー(ka0614)とカーミン・S・フィールズ(ka1559)は蝙蝠の目撃場所と、獣の影の目撃場所を書き込んだ地図を携えて、少年とアニタを連れて出発した。
「明るい内に土地勘を磨いておきたいわ」
「……そうだね、2人は俺から離れ無いようにな?」
 カーミンが眩しげに空を見上げ、リックが少年とアニタに声を掛ける。
 4人は街灯を一つ一つ巡って少年の家に向かうことにした。カーミンは街灯を見上げてその大きさや点灯した時の光の向きを確かめている。
 リックは調査以外のトラブルが起きないように、と少年とアニタを見守っていたが、川沿いの通りに人通りは無い。
 改めて少年の友人達から話を聞こうと彼らに会うことにした。
「ちょっとは大人しめに見えるかしら?」
 カーミンはスカートの襞を抑えながら静かに歩く。友人達は少年の家に集まってきた。
 少年が声を掛けた友人の1人がが彼女を見詰めて頬を染めた。
「こんなきれーな人と知り合いなのかよー」
「違うよ。ハンターさん。蝙蝠探しに行くんだよ」
「ふーん、気をつけろよー」
「転ぶなよー」
 友人達の声は軽い。リックとカーミンが見て回った街灯の特徴を話しても、あまり興味は無い様子。
 この辺りで夜に出歩くこは少ない。それに影だけだし、と少年が細い肩を竦めた。
「何かあったら、俺が守ってやるからな」
 リックが声を掛けると少年ははにかんで安堵の表情を見せた。夜に浮かぶ不審な影も、未知の生き物も、幼い彼を少なからず怯ませていたようだ。

 フィル・サリヴァン(ka1155)とコーネリア・デュラン(ka0504)も目撃例に挙がった場所を一通り見回ることにした。
 向かったのは町中の交差点、街灯の近くにはささやかな街路樹と、家の塀があるばかりだ。
 均された道の端、世話の手が入れられた芝との境に立って、2人は街灯を見上げた。
「蝙蝠……ですか」
「本当に、蝙蝠なのかしら……」
 先ずはそれを調べようと、フィルが痕跡を探すが、見上げる辺りには見付からない。弱そうな生き物、昼間は隠れているのだろうかと、その痕跡を辺りに探す。もう少し、と一歩踏み込むがそれらしい跡は残っていない。しかし、足下に散った緑の葉と数本折られた低木の枝が、或いは、と思わせた。
 コーネリアもその住宅街の中を見回る。住宅街は閑散として人気は無く、丁度、ハンターオフィスから戻る依頼人――背広を引っ掻かれた男――が通りがかり調査中かと尋ねてきた。
「ここにいたの、本当に蝙蝠かなって、調べているんです……ここで大きな獣に襲われたんですよね」
「獣の痕跡は見付かりませんでした。蝙蝠程度の痕跡は有るようなのですが……」
「うーん……あれは、急に浮かんできて、すぐに消えたからなぁ」
 恐ろしかったが、被害は大したことない。ハンターが出て調べてくれているのならやることも無いと、依頼人は帰っていった。
 2人は次の目撃場所を確かめに、川沿いの道へ向かって歩き始めた。

 Jyu=Bee(ka1681)は街を歩いてその作りを確かめておくことにした。
「……幽霊の正体見たり、なんとやら。だったっけ? リアルブルーの格言には良い言葉があるわ」
 街灯を見つけると向きを確かめる。点灯したら、と、肩越しに振り返り、未だ短い己の影を見下ろした。少し視線を上げていくと真っ新な堤防が見える。影、と首を傾がせて。
「さすがに調べてみないと判らないけどねー」
 また道を確かめながら、静かな住宅街をを歩く。
 工業地区や商業地区で働く人々が住んでいるのだろう街中に人通りは無い。
 街の外れ、川沿いの最後の目撃場所を越えた少し先に、古い店が見えた。軒にランプを吊った食堂らしいその店から先に、街灯は立てられていないようだ。

 ミィコ=クレアスター(ka3103)は目撃例の有る新興の住宅街を外れ、古くからの街も抜けて食品市場を歩く。マチェレリーアを見つけるとぽつりと1人呟いた。
「蝙蝠って、生肉好きかな……」
 地図で確かめた街灯の1つ、川沿いに街の外れまで下った場所で柱にそれを括り付ける。光源よりも幾分か低いが、きつく結ばれたそれが落ちてくる様子も無い。同じ物をもう一つ、隣の街灯へも括っておいた。
 空き地には看板と柵と茂み、小さな体は隠せそうだ。
「みんなは、何をしてるのかな」
 静かな街、散開してからは各々で調べていたけれど。街灯を見上げて犯人を想像する。
 まだ、内緒にしておこう。
 肩を竦めて悪戯っぽく微笑した。


 西日が街を橙色に染める頃、ハンター達は一度少年の家へ集まった。
 1人で身を隠して出没を待つというミィコは、何かあったら連絡すると言い残し、先に出発していった。
 ジュウベエは少年の足下でもふっと尻尾を揺らす猫に手を伸ばす。剣呑な眼差しを向けた猫は、鼻先をひくつかせて欠伸のように鳴いてから、のっそりとその手に近付いた。
「ねえ。夜はこの子、どうしてるの?」
 ジュウベエが少年に尋ねると、少年もジュウベエの横にしゃがんで猫を撫でた。
「籠に入れてるよ。偶に一緒に寝るけど……転がってくると僕が潰されちゃうんだ」
 ジュウベエが再度猫に視線を向ける。疑われたとも知らない猫は、その丸く柔らかい図体で脛に擦り寄ってきた。
 リックは少年の友人達から聞いた話を思い出す。
 人間大の或いはそれ以上に大きな、翼を持った影。場所も獣の影と同じだった。
「同じかしらね? それなら、私が弱そうなフリで誘ってみるから……リックさん、この子とアニタさんをお願いできる?」
「ああ、大丈夫。そのつもりだぜ」
 リックが剣の柄を撫でた。確りと首を縦に揺らし頷く。
「じゃあ、私も、ミケちゃんが気になるし」
 ジュウベエも少年とアニタを交互に見詰めた。
 コーネリアとフィルが地図を指した。
「目撃場所は、この3つと、ここ。ミィコさんはこっちの端に行ってるから……」
 コーネリアの指が地図を辿る。カーミンは、ジャケットを羽織りながら、交差点を指した。
「ここね」
 とん、と指で地図をつつく。ここの街灯、灯る先に塀があった。そして、住宅街の中。本当に一人歩きの弱そうな人がいたら大変。この辺りは何度か通ったから道は大丈夫。
「私も、出発するわ!」
 向かう肩をフィルが呼び止めた。
「影は、急に浮かんで消えたそうです……それから側の街路樹に何かが、落ちたような跡がありました」
 何かがいたようですから、と端的に街灯の周りの様子を思い出して伝える。
「気をつけて下さい」
 カーミンは頷いて出発した。
「私たちも、行きましょう」
「では、ここ……」
 コーネリアが地図を示し、フィルは川沿いの道を指した。
「ミィコさんとカーミンさんの間ですね」
 地図上で目算する距離はトランシーバーの閾を僅かに外れる。2人なら、何かあっても対応できるだろう。
「油断せずに頑張りましょう」
「では、後ほど」
 4人と1匹に見送られ、フィルとコーネリアが出発した。


 真っ先に出発したミィコは仕掛けを確かめると空き地の茂みに身を隠した。
 一応トランシーバーを入れてみたが、雑音ばかりで繋がらない。
 今回の件、蝙蝠も獣の影も、正体の目処は付いているから、それに不利は感じないけれど。
 日は落ちている。ぽっと淡い明かりが大分離れた街灯に灯るのが見えた。
 数秒遅れて、隣も、その隣も灯り、近付いてくる。
 かさ、と葉掠れを立てて身を竦める。
 ちょっと大きい蝙蝠くらい、1人で平気だ。砂埃に薄汚れた街灯が淡く照らす光の側、茂る草の陰りの中、赤い瞳が爛と輝く。

 フィルとコーネリアが街灯を数えながら川沿いを歩く。トランシーバーの通話を確かめていると、目指していた街灯の下で何かが藻掻く姿が見えた。雑音混じる中、後で連絡すると言い残してそれを切る。
 それは背中には皮膜の羽を負った雑魔だった。体は骨が浮く程痩せており、全体的に薄汚れている。夜の闇の中、街灯の仄かな光に、ぎょろりとその目を蠢かして立ち上がった。近づいてきた2人にやせ細った腕の先、か細く丸い爪を向けて、震える脚で立ち上がった。
 羽ばたき藻掻くが、飛び上がる様子は見えない。
 きぃ、と鳴いて、引っ掻こうと威嚇する様にコーネリアが足を止めた、フィルも剣を手に取った。
「力は抑えて、殺さない程度に……」
 刃を当てず、刀身の衝撃で気絶を狙い叩き付ける。踏み込んで見据えた姿は、見知った亜人とよく似ていた。
「コボルド……っ」
 小さな体を剣で弾くと、仰向けに倒れて動かなくなった。剣を構えたままで近付くと、微かな呼吸が窺える。
「これ、雑魔なの……?」
 危ないのなら留めを刺してしまった方が、とコーネリアも武器を取りかける。
「――連絡してみましょう、見張っていて下さい」
 フィルはトランシーバーを耳に当てた。

 少年の家からは通りを数本隔てて、団らんの明かりが灯って、やがて静まっていく街中。日暮れ頃に帰宅を急ぐ人の姿を見て以来、出歩く人は今のところいないようだ。
 カーミンはスカートを翻して目的の街灯へ向かう。曲がり角の手前で呼吸と服装を整えて、大人しいフリは忘れない。
「こちらは異常なーし、どーぞー」
『はいはーい、こちらも異常なしよ』
 トランシーバーからジュウベエへの通話は問題ないようだ。フィルへの通話は雑音が酷く、途切れてしまったから。
 見付かるまで見回ってみると通話を終えようとしたところ、ばさりと道の先に羽ばたきを聞いた。
 窶れたコボルドに蝙蝠の羽、街灯の明かりに照らされたのは、手を出すまでもなく弱った雑魔が1匹。
「――見つけたっ、交差点の街灯よ!」
 走りながら、ふわりと広がったスカートの中、銀に煌めくナイフを抜く。切っ先を突きつけながら片手でトランシーバーの通話を繋ぎ続けた。
『すぐに行くわね――さて、少年達。一緒に来ても良いけど、ちゃんと後ろに下がっててね?』
 ジュウベエが少年とアニタに掛けた声を拾って、通話が途切れた。
 カーミンの向けたナイフの先でコボルドは立ち上がろうと蠢いている。
 街灯を見上げた。この大きさが飛び上がって影を作れば、獣のようになったかも知れない。しかし、蹲る様は確かにあの猫よりも一周り大きいくらいだろうか。
 トランシーバーをライトに持ち替え、ナイフを構えたままでカーミンはその姿を観察した。

 少年は猫を抱えて座っていた。
 リックが辺りを警戒し、ジュウベエはトランシーバーで通話を確認している。
 一番近いカーミンには上手く繋がっているようだ。
 リックを振り返り、猫を見下ろし、少年、アニタと順に目を向けて異常なしと微笑んでいた顔に、不意に緊張が走った。
 カーミンが見つけたみたい。そう言ってライトを取り、道を照らした。街灯の明かりだけでは心許ない。
 リックも、網を構えて意気込むアニタと、猫を抱えた少年に落ち着くようにと宥めながらたいまつと、もしもの為の武器を確かめる。
「行こう……とにかく、その生き物を直接見てみないと」
「2人ともリックから離れないように、ね」
 猫を抱えた少年が頷き、4人は街を走り出す。
 ジュウベエの足に迷いは無く、カーミンの伝えた街灯へ急ぐ。少年が疲れたと息を上げ始めた頃、数本通りを離れた交差点へ辿り着いた。
「ここ」
 カーミンがライトを振って4人を呼んだ。
「コレなんだけど……出てきて倒れて、それっきりよ」
 カーミンとジュウベエがライトで照らす。明るく浮かび上がる姿は、コボルド。
「……っ、こ、蝙蝠じゃ、無いみたいね」
 捕獲できるのかしら、と、アニタが網を被せようとするが、それが届く前にコボルドの体は土塊に代わり、羽は付け根の方から朽ちていった。アニタが手袋を嵌めてその羽を掴むが、手の中に残ったのは、腐乱した皮膜と骨の欠片だけだった。
「後2箇所……見に行って貰っていたのよね?」
「行った方がいいな。雑魔なら、襲われてるかも知れない」
 アニタは手袋の汚れを見詰めながら尋ねる。リックが道の先を眺めながら頷いた。
「……ここからじゃ、届かない。先に行くわ」
 カーミンがトランシーバーを見詰め、桃色の瞳を震わせた。スカートを翻して走り出す。
 雑音ばかりの音が不意に明瞭になったのは、川沿いの広い道へ出た時だった。傍らに並ぶ街灯、この先にいるのだろう。呼び掛けると、漸く通じたと、安堵の声が聞こえた。
『酷く弱った雑魔が1匹出没しています。一応、確認は取って貰おうと思って、殺してはいませんが』
「そっちへ向かうわ。見張っていてくれるかしら」
 通話をジュウベエへ切り替える。
「向こうも同じ。弱った雑魔1匹よ。アニタさんに確認を頼むわね」
『向かってるわ――見えた! 切るわね』
 広い通りを5人で走る。
「雑魔だったみたいだし、斬っても良いわよね?」
「そうね……危ないし」
 ジュウベエが得物の柄を撫でて尋ねた。鍔に細く光が映る。アニタは不安げな声で頷いた。アレは、確かにコボルドだった。
 リックと少年を後方へ、5人が到着すると、フィルとコーネリアが振り返り、道に倒れるコボルドを示す。アニタは照らされた姿に驚愕し、ジュウベエに再度頷いた。
 振り下ろされた白刃が小さな雑魔の首を落とした。体も首も消えていく中、羽は腐敗し、付け根の方から朽ち、同じように消えていく。
 少年と、彼に合わせていたリックの到着を待つ間、フィルは先行しながらミィコに連絡を取った。

 ばさり。か弱い羽ばたきを聞いた。
 街灯の光が照らし出す白い堤防には獣のような影。羽ばたく様は蝙蝠のようにも見える。見上げれば街灯の光源の前、その光に引き延ばされた影を作っていた犯人は、蝙蝠の羽を背負ったコボルドだった。
「蝙蝠じゃ、無い……」
 羽の他は痩せているが、それは明らかに雑魔の様相をしている。
 手加減、どうしようかとデリンジャーに手を掛けた時、トランシーバーからフィルの声が響いた。
「出たよ! 雑魔みたい」
『そちらへ向かっています。もうすぐ、着きますから』
 走ってくるハンター達のライトの明かりが見えた。

 リックは少年を下がらせると、長身を生かしてたいまつをコボルドに向かって投げつけた。炎に怯む様子も無いが、ぶつかる衝撃に体勢を崩して道へ落ちる。
 体が崩れていく中、このコボルドの羽は腐乱しながらも部分的に形状を留めていた。アニタがそれを拾いハンカチに包んで白衣に仕舞う。
「雑魔だったとはね……残念」
「俺……実は蝙蝠苦手だ」
「あら、その割には頑張ってたわね」
 リックが溜息を吐き、カーミンが笑った。守りたかったからね、と目を細めると少年が猫を抱えて瞬いた。

 ひとまずは、被害がなくて良かった。
 後日、街灯の手入れがされることになった、らしい。

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MVP一覧

重体一覧

参加者一覧

  • 戦場に咲く白い花
    コーネリア・デュラン(ka0504
    エルフ|16才|女性|疾影士
  • 一日パパ
    リック=ヴァレリー(ka0614
    人間(蒼)|18才|男性|闘狩人
  • 闇夜を奔る斬撃
    フィル・サリヴァン(ka1155
    人間(紅)|24才|男性|闘狩人
  • 花言葉の使い手
    カーミン・S・フィールズ(ka1559
    人間(紅)|18才|女性|疾影士
  • Beeの一族
    Jyu=Bee(ka1681
    エルフ|15才|女性|闘狩人

  • ミィコ=クレアスター(ka3103
    人間(紅)|11才|女性|霊闘士

サポート一覧

マテリアルリンク参加者一覧

依頼相談掲示板
アイコン 相談卓
Jyu=Bee(ka1681
エルフ|15才|女性|闘狩人(エンフォーサー)
最終発言
2014/09/23 07:04:44
アイコン 依頼前の挨拶スレッド
ミリア・クロスフィールド(kz0012
人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人
最終発言
2014/09/19 09:19:47