• 初心

【初心】怪盗パンプキンからの挑戦状

マスター:紺堂 カヤ

シナリオ形態
ショート
難易度
普通
オプション
参加費
1,000
参加制限
LV1~LV20
参加人数
4~6人
サポート
0~0人
マテリアルリンク
報酬
多め
相談期間
5日
締切
2016/10/15 15:00
完成日
2016/10/21 06:46

みんなの思い出

思い出設定されたOMC商品がありません。

オープニング

 グラズヘイム王国の、片隅にある小さな村に、小さなあくびが三つ、ふわわ、と浮かんでいた。
 三人の少年が、同時に口を開けている。あくびの主は、彼ららしい。少年たちは十三、四歳くらいとみえ、三人ともが畑に転がされた大きなカボチャの上に腰を下ろしていた。
「毎年毎年、同じようなハロウィン祭りで楽しくないよなあ」
「だよなー。俺達、もうお菓子もらって喜ぶような歳じゃないしさあ」
「なんか、楽しいことないかなあ」
 その呟きが、偶然通りかかったひとりのハンターのものとシンクロした。
「なんか良い考えないかしらねえ」
「ん?」
「ん?」
 深緑のマントをなびかせる女性ハンターと、カボチャの上に座る少年たちの視線が交差したとき。
「それだぁああ!!!」
 素晴らしい化学変化が起こった。



「いい? よく聞いて。先日、怪盗パンプキンと名乗る謎の人物から、こんな手紙が届いたの」
 深緑のマントの女性ハンター……名前をミリィという……が、目の前に整列した後輩ハンターたちに向かって説明を始めた。
「『ハロウィンのカボチャはこの怪盗パンプキンが預かった。取り戻したくば、東の森の奥へ来い』と、これだけ。ふざけた内容よね」
 ミリィは肩をすくめて見せたが、その表情は真剣そのものだ。
「内容はふざけてるんだけど、実際、村のハロウィン祭りで使用するカボチャが盗まれてるの。ジャック・オ・ランタンにするために厳選してあった、立派なカボチャよ。どうしても取り戻したいの。でも、私はもともと祭りの準備のために呼ばれてる人員だから村を動けない。そこで、あなたたちを呼んだわけ」
 ミリィは後輩たちの顔を見回した。特にアドバイスなんていらないかも、と思わせるような力のある瞳が並んでいる。
「森へカボチャを取りに行くだけなら簡単そうだけど、実は東の森には狼が出るのよ。村の人も滅多なことでは森に近付かないわ。運よく遭遇せずに抜けれたらいいけど、奥まで到達できても帰りもあることだし、まあきっと一度は遭遇するでしょうね。狼は群れで動くものよ。こちらもハンター同士の連携を上手く取らなければ足元をすくわれる。充分、気を付けるのよ」
 ミリィの後ろでは、村人たちがそわそわとハンターたちの様子をうかがっている。ミリィはそちらへちらりと視線を流してから、再び後輩たちに向き直った。
「村の人たちもあなたたちに期待してるわ。よろしく頼むわよ!」



 後輩ハンターたちが東の森へと出発したのを見送ってから。
 ミリィは満面の笑みで村人たちに声を張り上げた。
「さー、楽しくなってまいりました! あのハンターたちの中の、誰が最も活躍するか! 賭けた賭けたァ!」
「俺はあの先頭で歩いて行ったやつにチョコレート五個だ!」
「あたしは一番背の高い子にビスケット三箱だよ!」
 うきうきとした声で村人たちが賭けていく。その様子を、ぽかんとした顔で、あの三人の少年たちが眺めていた。ミリィは彼らに笑って話しかける。
「どうしたの? 君たちも賭ければ? 賭け賃はお菓子なんだから健全よ?」
「そりゃそうだけどさあ……、なんでそうなるんだよ? おねーさん、後輩を鍛えるためにミッションをセッティングしたい、って言ったじゃないか」
「そうよ? その通りにしたじゃないの。でもどうせやるなら自分の為にもならなくちゃ」
「自分の為?」
「うん。さー、あたしはどう賭けようかなー!」
 ミリィはにっこにこである。少年たちはイマイチ、納得ができない。
「連携を取ることが大事、とか言ってたくせに、一番活躍する者は、なんて賭けにするの、ズルいよなあ」
「バカだな、お前。連携をきちんと取ることこそが活躍じゃないか」
「っていうか、なんで賭け事が自分の為になるのさ」
「あら、知らないの?」
 ミリィはいたずらっぽい表情になった。
「あたしはね、甘いものが大好きなの。スイーツ・ギャンブラーのミリィ、とはあたしのことよ!」
 知らねえよ!
 と三人の少年は胸中で突っ込む。
 そんな彼らに、ミリィは黒いマントを差し出して言った。
「さあ、あんたたちにはまだやって欲しいことがあるんだから!」
「えっ、まさか俺たちも東の森へ行くの!?」
「まっさかあ」
 ミリィはケラケラ笑う。キャラメルをひとつ、口に放り込みながら、東の森の方を見つめてニヤリとした。
「それは、あたしの仕事」

リプレイ本文

 カボチャの奪還、というなんとものどかな依頼を受けたハンターたちは、それでも油断なく森の入り口へと歩みを進めた。
「お祭りの出し物とかしてますね。まあ、いいですけど」
 先頭を歩いていた狭霧 雷(ka5296)が、出発したばかりの村の様子に聞き耳を立てて呟いた。大切なカボチャを盗まれ、自力では取り戻しに行けないという事情のわりには、村の様子は陽気にすぎた。
「ハロウィン祭り、あたしも早く参加したいぜ! Trick or Treat!」
リコ・ブジャルド(ka6450) が意気揚揚と言う。ミルティア・ミルティエラ(ka0155)が笑って同意した。
「そうだね。じゃ、そのためにもまずは依頼を片付けますか」
 下草の生え方が変わってきたと思えば、そこはもう森への入り口だった。
「結構暗いな。狼が出る森としてはふさわしい雰囲気ではあるが」
ハクラス・ヴァニーユ(ka6350)が森を覗きこんでそう言うと、雷とリコがライトを取りだし、両手が使えるようにとヒドゥンハンドに持たせた。
「では、このまま私が先頭を歩きますね。足元には注意してください」
 方角を確認してから雷が歩き出す。その後ろへと続きながら、アリア・セリウス(ka6424)と東條 奏多(ka6425)は目を合わせて頷きあった。



 昼なお暗し、というのはこういうことをいうのだろうと思わせるような森であった。不気味さはないが、とにかく人が立ち入るに向いていない。それどころか、拒んでいるようにすら感じられる。
 リコがきょろきょろと足元に視線を走らせ、地面の上に何か形跡がないかどうかを調べてから足場を踏み固めた。
「うーん、怪盗パンプキンとやらが立ち入った形跡がないかと思ったんだけど……」
「そうですね、なさそうですね。しかし、動物の、それも獰猛なやつらの気配は、すでにありますよ」
 同じように地面を調べては帰りの為に草を踏み倒してゆきつつ、雷が前方の樹の幹を指差してライトを当てた。ミルティアがそっと傍に寄って確認する。
「爪痕だね」
「そのようです」
 ハンターたちの警戒度はますます上がった。
「つまりこの辺が狼の縄張りってことだよな」
 リコのセリフに頷いて、ハクラスも周囲を油断なく眺める。
「聞けば利口な輩のようだ、心してかかろうか。……出鼻が挫ければいいんだが」
 できれば帰りではなく行きの道で遭遇し、ある程度討伐しておきたいものだが、そう都合よくはいかないものらしい。狼の方も警戒をしている、というところであろうか。
 気配だけは感じつつ、遭遇も襲撃もないままに一行は森の奥へとたどり着いた。大きな樹を中心に、少し広々とした空間が出来上がっていた。カボチャは、その樹の根元にこんもりと積み上げられていた。
「キレイなカボチャね」
 アリアが微笑んだとおり、五つのカボチャはどれもぴかぴかに磨き上げられて艶を放っていた。
「大事なカボチャのようだからな、大切に持ち帰ろう。……ん? 何か紙が貼ってあるな」
 ハクラスがカボチャから一枚のカードを外した。
「ふむ……、『よくぞここまで辿り着いた! 褒めて差し上げよう! お約束通りカボチャはお返しする。帰り道には充分気をつけたまえ。 怪盗パンプキン』……だそうだ」
「尊大だなあ」
 ミルティアが苦笑し、奏多も呆れ声を出す。
「てかこんなとこまで一人で来れる怪盗パンプキンって何者だよ」
 確かに、行動の内容は呆れてしまうが、六人のハンターたちが警戒しつつ通ってきたあの森の道をひとりで、しかもカボチャを運び込む、というのは容易なことではない。
「まあ、大体予想は……、それより、持って帰る準備をするか」
 怪盗パンプキンの正体を見破るのは後回しにして、奏多は適当な樹から太い枝を切り落とした。簡易の担架を作るのだ。
「むこうの防災の知識がこんな所で役に立つとはな」
 ふと故郷を思い出して、奏多は少し笑った。ハクラスや雷、リコとアリアも手伝ってふたつ、担架を作っていく。ミルティアはその間、武器を構えて森の中を警戒した。作業中に襲われる可能性も考えておかなければならない。
「うん、よさそうな出来栄えだ。カボチャ、乗せてみよう」
 リコが満足げに頷く。カボチャがつるつる滑るため、ふたりがかりで持ち上げて乗せてみる。
「ひとつはバックパックに入りそうですから、担架にはふたつずつ乗せて行きましょうか」
 雷の提案に皆が頷いた、そのとき。
 ガルルルル!!!
「!」
 明らかに獣のものである唸り声が聞こえた。
「ミルティア! 後ろよ!」
 誰かが叫び、ミルティアはその声に素早く反応して振り向くと、負影烈弾を命中させて一頭の狼を屠った。もう少し遅かったら、狼は作業をしていたリコやアリアに跳びかかっていただろう。
「危なかった……、ありがとう」
 リコがホッと息をついてミルティアに礼を述べると、ミルティアは微笑みつつも首を傾げた。
「今、ボクの名前呼んだの誰だった?」
「その探究はあとにしよう、長居は危険だ」
 ハクラスが促し、皆厳しい表情で頷いた。ミルティアはリコと頷き合って担架を持ち上げ、奏多とハクラスがもうひとつの担架を持った。雷はバックパックを背負い、アリアと共に警戒にあたる。全員が歩き出せる状態になったことを確かめてから、よし、と頷き合って出発した。先ほどミルティアが一頭倒したことで怯んで引き下がってくれたら好都合だが、そうはいかないだろうという予感が、全員にあった。その狼の死骸を一瞥して、奏多は呟いた。
「悪戯するのはいいが、厄介なのは子猫だけにしてくれよ……」



 予感は、見事に的中していた。カボチャを運び始めていくらもたたないうちに、森の木々の間にはいくつもの目が光って見え始めたのだ。
「出たなー!」
 リコは光る目に対抗するように睨み付け、カボチャを運んでいるメンバーに運動強化を付与した。これで重さに対するハンディを少しは減らせるはずだ。
「ハロウィンを前に悪戯をするのは怪盗と私ぐらいで十分。でないとカナタの頭痛が増すばかりだしね?」
 アリアが好戦的に笑うと、そのセリフを聞いていた奏多も無言で微笑む。奏多の背中を守るように立ち位置を取って、アリアは武器を閃かせた。
「先陣、切らせて貰うわね……ね、カナタ」
 跳びかかるタイミングを計っているような動きを見せる狼たちに、そんなタイミングは与えないとばかりにアリアは動いた。
「信剣穿獣――獣と踊る趣味はないの。疾く、消えなさい」
 刺突一閃で数頭の狼をまとめて攻撃する。キャン、という鳴き声と共に、二頭の狼が倒れた。しかし、思った以上に動きが素早かったようで、残りの狼は攻撃を逃れて立ち位置を変えた。それに対応しようと姿勢を変えたアリアの足を、鋭く突き出た木の枝がかすめた。
「アリア!」
「かすり傷よ、心配らないわ」
 思わず名を呼んだ奏多に、アリアは華麗に微笑んで見せた。
「こっちからも来ましたね」
 ブロウビートで狼たちに距離を取らせていた雷の額に、うっすらと汗が光る。さすがは野生の狼といったところか、油断のならない警戒の様子だ。迂闊に手が出せない。
「とりあえず、数を減らさなければ。リーダーの対処はお任せしますね」
 しかし、狼たちは唸り声の他に特に鳴き声を出しておらず、動きは統制が取れているものの、どの狼が指揮を執っているのかわからない。森が暗くて全体数を把握しきれないというのも要因ではあったが、リーダーの特定が非常に難しかった。
「担架をいったん下ろしなさい! 全員で蹴散らしにあたらなければダメよ!」
 どこからか、そう叫ぶ声が聞こえてきた。
「ボクの名前を呼んだのと同じ声だ! 誰!?」
 ミルティアは反射的に頭上を見上げた。しかしそこに人影はない。
「誰の声なのかはともかく、言っていることは正しい。担架を置き、カボチャを守りながら全員で戦闘に入ろう」
 ハクラスが素早く判断して、運搬係の面々は担架をその場に下ろした。奏多はすぐにアリアと背中合わせに立ち、瞬影とスラッシュエッジを使用して近寄ってきた狼を倒していく。狼の爪が奏多の膝をかすめたが、一瞬ののちにはアリアがその狼を切り伏せていた。別段、言葉を交わすこともないのに、ふたりの動きは当然のように連携している。
 そちらを確認したハクラスは、最前衛のアリアと奏多に攻性強化をかけ、火力支援をした。自分は支援に徹しよう、と役割を定めたのである。雷に向かっては防性強化をかけた。雷はハクラスの方ににこりと目礼してから、目元を鋭くしてピースメーカーを構え、正確な射撃で狼に応戦した。そのすぐ近くで、ミルティアが戦っている。リコはというと、香辛料の瓶を構えて狼を引きつけにかかっていた。匂いで撃退することはかなり有効な方法ではあるが、一定の近さがなければ的確に鼻先へは差し向けられない。ハクラスは、リコにそっと囁いた。
「万が一、跳びかかってくるようなことがあれば、私が機導砲で撃退しよう。安心して間合いを詰めるといい」
「わかった、ありがとう」
 リコはしっかりと頷くと、目の前の狼の一団がじりじりと近付いてくるのを充分に待ってから、香辛料をふりかけた。
「そおれ!」
 香辛料はふわっと広く散って、かなり多くの狼の鼻先を覆った。キャンキャンと甲高い鳴き声で狼たちがパニックを起こしたようにジタバタし、みるみる後退していく。
「こんなに効果あるもんなんだ!?」
 仕掛けたこちらの方がびっくりだ、とリコが目を丸くする。野生の狼たちは、戦闘に関しては勇猛果敢だが、こうした不測の事態には耐性がないのかもしれなかった。
「撤退した狼に関しては構う必要はないな。道も開けたようだし」
 ハクラスが去っていく狼の群れを見送り、仲間の方を振り返ると、雷とミルティアが戦っていた方向の狼も随分と数が減っていた。
「このぶんなら、そろそろカボチャを持って行けそうです」
 雷が微笑んで頷いたとき。クォーーーーーン、と狼の鳴き声が美しく響いた。それを合図に、狼たちが風のように去っていく。鳴き声を上げた狼が、長く立派な尾をなびかせながら睨むように一度だけ振り向き、駆けて行った。
「どうやら、あれがリーダーだったようだな」
「最後まで悟らせないなんて、たいしたものだわ」
 アリアと奏多が剣を鞘におさめつつ息をつく。もっとも派手に立ち回っていたにしては、負傷が少なく、いかに戦闘の連携が上手くいっていたかがうかがえた。
「ふたりとも、傷の治療を」
 ミルティアが申し出ると、ふたりは首を横に振った。
「たいしたことはないわ、大丈夫」
「それよりも先を急ごう。新手を引きつれて戻ってこられたら困る」
 ハンターたちは担架を持ち直して、森の出口へと再出発した。



 担架を交代で運びながら、六人は森を抜けた。幸い、その後の道で狼たちが襲ってくることはなかった。
 ホッと表情をなごませ、あとは村まで戻るだけだ、というところで。
「はっはっはっは」
 妙に強張った笑い声がしたかと思うと、ハンターたちの目の前に、黒いマントと黒いシルクハットの人物が現れた。随分な長身だが、なぜかふらふらしている。
「……もしかして、怪盗パンプキン?」
 リコがおそるおそる、といったふうに尋ねる。
「いかにも。私が怪盗パンプキンであーる! 皆の者、今回のカボチャ奪還は見事であった! 私の負けだ! し、しかし……えーと、次はこうはいかない! また挑戦してやるからな! わっはっはっは!」
 明らかに何かを読み上げているような口調で、怪盗パンプキンは一方的にそう言うと、ふらふらよたよたと、呆気に取られているハンターたちの前から立ち去った。しばらくしてうわあ、という叫び声と、どさどさっ、と何かが崩れたような音がして……、ハンターたちは顔を見合わせて笑った。
 怪盗パンプキンとの遭遇をしてからほどなく、六人は村へと帰還した。五つのカボチャを無傷で持ち帰った彼らに、村人は惜しみない拍手と歓声を送った。村人たちと同じように拍手をしながら、ミリィが近付いてくる。
「いやー、ご苦労様! お見事、お見事!」
 満足げなミリィに挨拶をしようと、雷やハクラスが口を開きかけると、それよりも先に村人の方から声がかかった。
「ミリィさん! 賭けはどうなるんだ? 誰が一番活躍したんだ?」
「そうねぇえ、難しいところなんだけど……、今回は僅差でハクラス・ヴァニーユね!」
 ミリィがそう言うと、村人はおおおお、と盛り上がった。賭け? 活躍? とわけのわからないハンターたちはぽかんとしてしまう。ミリィは六人に笑顔を向けた。
「全員の動きをよくみて戦闘のバランスを整えたハクラスは素晴らしかったわ。派手でありながら連携して的確な立ち回りをしたアリアと奏多も見事だったし、リコの作戦も鮮やかだった。それに、皆が作業しているときに警戒にあたっていたミルティアがいなければ皆もっと甚大な被害を受けていたはずよ。全員、甲乙つけがたく活躍してくれたわ」
 真正面から褒められ、ハンターたちはそれぞれ喜ばしく思ったけれど、どうやら勝手に賭けの対象にされていたことについては一言物申したい気分だった。が、しかし。
「やったね、俺、マドレーヌを大量に手に入れられたぜ!」
「悔しいわ、チョコレートを山ほど失っちゃった……、ふふふ」
 ミリィの後ろで、お菓子のやりとりをする村人たちは賭けに勝った者も負けた者も楽しげで。
「まあ、いいとしますか」
 雷が微笑み、皆苦笑しつつも頷いた。
「なあなあ、ハンターさんたちも食べなよ!」
 少年が三人駆け寄ってきて、ハンターたちに色とりどりの菓子を差し出した。
「ありがとう、怪盗パンプキンさん」
 リコが悪戯っぽく微笑んでキャンディーを手に取ると、少年たちはあわあわしながら、ええっとそれは何のこと……、などと言っていた。その様子を見守り笑うミリィの声が、森で聞こえたものとそっくりだと思ったハンターたちだったが、それを指摘するような無粋な真似をする者は、ひとりとしてなかった。
「優秀な後輩たちだ」
 ミリィはこっそり呟いて、カラフルなマシュマロを頬張った。

依頼結果

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MVP一覧


  • ハクラス・ヴァニーユka6350

重体一覧

参加者一覧

  • 明日への祝杯
    ミルティア・ミルティエラ(ka0155
    エルフ|20才|女性|聖導士
  • 能力者
    狭霧 雷(ka5296
    人間(蒼)|27才|男性|霊闘士

  • ハクラス・ヴァニーユ(ka6350
    人間(紅)|24才|男性|機導師
  • 紅の月を慈しむ乙女
    アリア・セリウス(ka6424
    人間(紅)|18才|女性|闘狩人
  • 背負う全てを未来へ
    東條 奏多(ka6425
    人間(蒼)|18才|男性|疾影士
  • 《キルアイス》
    リコ・ブジャルド(ka6450
    人間(蒼)|20才|女性|機導師

サポート一覧

マテリアルリンク参加者一覧

依頼相談掲示板
アイコン カボチャ奪還作戦
リコ・ブジャルド(ka6450
人間(リアルブルー)|20才|女性|機導師(アルケミスト)
最終発言
2016/10/14 23:02:39
アイコン 依頼前の挨拶スレッド
ミリア・クロスフィールド(kz0012
人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人
最終発言
2016/10/13 00:56:29