ゲスト
(ka0000)
【初心】怪盗パンプキンからの挑戦状
マスター:紺堂 カヤ

- シナリオ形態
- ショート
- 難易度
- 普通
- 参加費
1,000
- 参加制限
- LV1~LV20
- 参加人数
- 現在6人 / 4~6人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 多め
- 相談期間
- 5日
- プレイング締切
- 2016/10/15 15:00
- リプレイ完成予定
- 2016/10/24 15:00
オープニング
グラズヘイム王国の、片隅にある小さな村に、小さなあくびが三つ、ふわわ、と浮かんでいた。
三人の少年が、同時に口を開けている。あくびの主は、彼ららしい。少年たちは十三、四歳くらいとみえ、三人ともが畑に転がされた大きなカボチャの上に腰を下ろしていた。
「毎年毎年、同じようなハロウィン祭りで楽しくないよなあ」
「だよなー。俺達、もうお菓子もらって喜ぶような歳じゃないしさあ」
「なんか、楽しいことないかなあ」
その呟きが、偶然通りかかったひとりのハンターのものとシンクロした。
「なんか良い考えないかしらねえ」
「ん?」
「ん?」
深緑のマントをなびかせる女性ハンターと、カボチャの上に座る少年たちの視線が交差したとき。
「それだぁああ!!!」
素晴らしい化学変化が起こった。
「いい? よく聞いて。先日、怪盗パンプキンと名乗る謎の人物から、こんな手紙が届いたの」
深緑のマントの女性ハンター……名前をミリィという……が、目の前に整列した後輩ハンターたちに向かって説明を始めた。
「『ハロウィンのカボチャはこの怪盗パンプキンが預かった。取り戻したくば、東の森の奥へ来い』と、これだけ。ふざけた内容よね」
ミリィは肩をすくめて見せたが、その表情は真剣そのものだ。
「内容はふざけてるんだけど、実際、村のハロウィン祭りで使用するカボチャが盗まれてるの。ジャック・オ・ランタンにするために厳選してあった、立派なカボチャよ。どうしても取り戻したいの。でも、私はもともと祭りの準備のために呼ばれてる人員だから村を動けない。そこで、あなたたちを呼んだわけ」
ミリィは後輩たちの顔を見回した。特にアドバイスなんていらないかも、と思わせるような力のある瞳が並んでいる。
「森へカボチャを取りに行くだけなら簡単そうだけど、実は東の森には狼が出るのよ。村の人も滅多なことでは森に近付かないわ。運よく遭遇せずに抜けれたらいいけど、奥まで到達できても帰りもあることだし、まあきっと一度は遭遇するでしょうね。狼は群れで動くものよ。こちらもハンター同士の連携を上手く取らなければ足元をすくわれる。充分、気を付けるのよ」
ミリィの後ろでは、村人たちがそわそわとハンターたちの様子をうかがっている。ミリィはそちらへちらりと視線を流してから、再び後輩たちに向き直った。
「村の人たちもあなたたちに期待してるわ。よろしく頼むわよ!」
後輩ハンターたちが東の森へと出発したのを見送ってから。
ミリィは満面の笑みで村人たちに声を張り上げた。
「さー、楽しくなってまいりました! あのハンターたちの中の、誰が最も活躍するか! 賭けた賭けたァ!」
「俺はあの先頭で歩いて行ったやつにチョコレート五個だ!」
「あたしは一番背の高い子にビスケット三箱だよ!」
うきうきとした声で村人たちが賭けていく。その様子を、ぽかんとした顔で、あの三人の少年たちが眺めていた。ミリィは彼らに笑って話しかける。
「どうしたの? 君たちも賭ければ? 賭け賃はお菓子なんだから健全よ?」
「そりゃそうだけどさあ……、なんでそうなるんだよ? おねーさん、後輩を鍛えるためにミッションをセッティングしたい、って言ったじゃないか」
「そうよ? その通りにしたじゃないの。でもどうせやるなら自分の為にもならなくちゃ」
「自分の為?」
「うん。さー、あたしはどう賭けようかなー!」
ミリィはにっこにこである。少年たちはイマイチ、納得ができない。
「連携を取ることが大事、とか言ってたくせに、一番活躍する者は、なんて賭けにするの、ズルいよなあ」
「バカだな、お前。連携をきちんと取ることこそが活躍じゃないか」
「っていうか、なんで賭け事が自分の為になるのさ」
「あら、知らないの?」
ミリィはいたずらっぽい表情になった。
「あたしはね、甘いものが大好きなの。スイーツ・ギャンブラーのミリィ、とはあたしのことよ!」
知らねえよ!
と三人の少年は胸中で突っ込む。
そんな彼らに、ミリィは黒いマントを差し出して言った。
「さあ、あんたたちにはまだやって欲しいことがあるんだから!」
「えっ、まさか俺たちも東の森へ行くの!?」
「まっさかあ」
ミリィはケラケラ笑う。キャラメルをひとつ、口に放り込みながら、東の森の方を見つめてニヤリとした。
「それは、あたしの仕事」
三人の少年が、同時に口を開けている。あくびの主は、彼ららしい。少年たちは十三、四歳くらいとみえ、三人ともが畑に転がされた大きなカボチャの上に腰を下ろしていた。
「毎年毎年、同じようなハロウィン祭りで楽しくないよなあ」
「だよなー。俺達、もうお菓子もらって喜ぶような歳じゃないしさあ」
「なんか、楽しいことないかなあ」
その呟きが、偶然通りかかったひとりのハンターのものとシンクロした。
「なんか良い考えないかしらねえ」
「ん?」
「ん?」
深緑のマントをなびかせる女性ハンターと、カボチャの上に座る少年たちの視線が交差したとき。
「それだぁああ!!!」
素晴らしい化学変化が起こった。
「いい? よく聞いて。先日、怪盗パンプキンと名乗る謎の人物から、こんな手紙が届いたの」
深緑のマントの女性ハンター……名前をミリィという……が、目の前に整列した後輩ハンターたちに向かって説明を始めた。
「『ハロウィンのカボチャはこの怪盗パンプキンが預かった。取り戻したくば、東の森の奥へ来い』と、これだけ。ふざけた内容よね」
ミリィは肩をすくめて見せたが、その表情は真剣そのものだ。
「内容はふざけてるんだけど、実際、村のハロウィン祭りで使用するカボチャが盗まれてるの。ジャック・オ・ランタンにするために厳選してあった、立派なカボチャよ。どうしても取り戻したいの。でも、私はもともと祭りの準備のために呼ばれてる人員だから村を動けない。そこで、あなたたちを呼んだわけ」
ミリィは後輩たちの顔を見回した。特にアドバイスなんていらないかも、と思わせるような力のある瞳が並んでいる。
「森へカボチャを取りに行くだけなら簡単そうだけど、実は東の森には狼が出るのよ。村の人も滅多なことでは森に近付かないわ。運よく遭遇せずに抜けれたらいいけど、奥まで到達できても帰りもあることだし、まあきっと一度は遭遇するでしょうね。狼は群れで動くものよ。こちらもハンター同士の連携を上手く取らなければ足元をすくわれる。充分、気を付けるのよ」
ミリィの後ろでは、村人たちがそわそわとハンターたちの様子をうかがっている。ミリィはそちらへちらりと視線を流してから、再び後輩たちに向き直った。
「村の人たちもあなたたちに期待してるわ。よろしく頼むわよ!」
後輩ハンターたちが東の森へと出発したのを見送ってから。
ミリィは満面の笑みで村人たちに声を張り上げた。
「さー、楽しくなってまいりました! あのハンターたちの中の、誰が最も活躍するか! 賭けた賭けたァ!」
「俺はあの先頭で歩いて行ったやつにチョコレート五個だ!」
「あたしは一番背の高い子にビスケット三箱だよ!」
うきうきとした声で村人たちが賭けていく。その様子を、ぽかんとした顔で、あの三人の少年たちが眺めていた。ミリィは彼らに笑って話しかける。
「どうしたの? 君たちも賭ければ? 賭け賃はお菓子なんだから健全よ?」
「そりゃそうだけどさあ……、なんでそうなるんだよ? おねーさん、後輩を鍛えるためにミッションをセッティングしたい、って言ったじゃないか」
「そうよ? その通りにしたじゃないの。でもどうせやるなら自分の為にもならなくちゃ」
「自分の為?」
「うん。さー、あたしはどう賭けようかなー!」
ミリィはにっこにこである。少年たちはイマイチ、納得ができない。
「連携を取ることが大事、とか言ってたくせに、一番活躍する者は、なんて賭けにするの、ズルいよなあ」
「バカだな、お前。連携をきちんと取ることこそが活躍じゃないか」
「っていうか、なんで賭け事が自分の為になるのさ」
「あら、知らないの?」
ミリィはいたずらっぽい表情になった。
「あたしはね、甘いものが大好きなの。スイーツ・ギャンブラーのミリィ、とはあたしのことよ!」
知らねえよ!
と三人の少年は胸中で突っ込む。
そんな彼らに、ミリィは黒いマントを差し出して言った。
「さあ、あんたたちにはまだやって欲しいことがあるんだから!」
「えっ、まさか俺たちも東の森へ行くの!?」
「まっさかあ」
ミリィはケラケラ笑う。キャラメルをひとつ、口に放り込みながら、東の森の方を見つめてニヤリとした。
「それは、あたしの仕事」
解説
■成功条件
東の森にカボチャを探しに行き、持って帰ってくる。
■東の森
決して広い森ではなく、最奥までは約四〇〇メートル。
ただし、人が立ち入らないために草木が生い茂っており、足場が悪く、真っ直ぐには進めない。
昼でも夜のように暗い。
狼が住み着いており、毎晩遠吠えが聞こえる。
二年前の調査によると、十~十五頭ほどで群れを作っているようである。群れの中にはリーダー格で非常に獰猛なものが一頭いる。
群れの狼は全体的に生き物の動きに敏感で、襲うチャンスを逃さない賢さがある。
■カボチャ
直径三十~四十センチほど、重さにして十~二十キロほどのカボチャが五個。
つるつるに磨き上げられているため、手で持ち運ぶのは(不可能ではないが)困難。
■怪盗パンプキン
正体不明の怪盗。
イタズラめいた盗みをして犯行を示す手紙を置いていく。
村人やハンターたちに危害を加えたり、戦いを挑んだりということはしないようである。
■スイーツ・ギャンブラー ミリィ
依頼をこなしつつも、行く先々で甘いものを手に入れるのが楽しみというハンター。
外見は少女にしか見えないが、かなりのベテランハンターであるらしく、年齢不詳(尋ねると怒る)。
自分の楽しみのためにしか働かないようでいて、後輩の育成に心血を注ぐという面倒見の良い面もある。
東の森にカボチャを探しに行き、持って帰ってくる。
■東の森
決して広い森ではなく、最奥までは約四〇〇メートル。
ただし、人が立ち入らないために草木が生い茂っており、足場が悪く、真っ直ぐには進めない。
昼でも夜のように暗い。
狼が住み着いており、毎晩遠吠えが聞こえる。
二年前の調査によると、十~十五頭ほどで群れを作っているようである。群れの中にはリーダー格で非常に獰猛なものが一頭いる。
群れの狼は全体的に生き物の動きに敏感で、襲うチャンスを逃さない賢さがある。
■カボチャ
直径三十~四十センチほど、重さにして十~二十キロほどのカボチャが五個。
つるつるに磨き上げられているため、手で持ち運ぶのは(不可能ではないが)困難。
■怪盗パンプキン
正体不明の怪盗。
イタズラめいた盗みをして犯行を示す手紙を置いていく。
村人やハンターたちに危害を加えたり、戦いを挑んだりということはしないようである。
■スイーツ・ギャンブラー ミリィ
依頼をこなしつつも、行く先々で甘いものを手に入れるのが楽しみというハンター。
外見は少女にしか見えないが、かなりのベテランハンターであるらしく、年齢不詳(尋ねると怒る)。
自分の楽しみのためにしか働かないようでいて、後輩の育成に心血を注ぐという面倒見の良い面もある。
マスターより
MSの紺堂カヤと申します。よろしくお願い致します。
こちらのシナリオは参加レベルの制限がございます、お気を付け下さい。
さて。
狼たちは討伐する必要はありませんが殺してはいけないわけでもありません。そのあたりも考えながらプランを組んでいただけるといいかな、と思います。
たぶんミリィ先輩、こっそり後をつけて来るか、先回りするか、って感じなんじゃないかな~。
勝手に賭けの対象にされておりますが、賭けのオッズは皆さんの報酬には影響しませんのでご心配なく。
でもまあ、一番人気、とかになるのは悪い気がしませんよねえ。
こちらのシナリオは参加レベルの制限がございます、お気を付け下さい。
さて。
狼たちは討伐する必要はありませんが殺してはいけないわけでもありません。そのあたりも考えながらプランを組んでいただけるといいかな、と思います。
たぶんミリィ先輩、こっそり後をつけて来るか、先回りするか、って感じなんじゃないかな~。
勝手に賭けの対象にされておりますが、賭けのオッズは皆さんの報酬には影響しませんのでご心配なく。
でもまあ、一番人気、とかになるのは悪い気がしませんよねえ。
リプレイ公開中
リプレイ公開日時 2016/10/21 06:46
参加者一覧
依頼相談掲示板 | |||
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カボチャ奪還作戦 リコ・ブジャルド(ka6450) 人間(リアルブルー)|20才|女性|機導師(アルケミスト) |
最終発言 2016/10/14 23:02:39 |
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依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2016/10/13 00:56:29 |