飢える喉に不覚悟の蜜

マスター:鹿野やいと

シナリオ形態
イベント
難易度
易しい
オプション
  • relation
参加費
500
参加制限
-
参加人数
1~25人
サポート
0~0人
報酬
少なめ
相談期間
5日
締切
2016/10/27 12:00
完成日
2016/11/05 15:22

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音羽ひとみ

オープニング

 夜の酒場は既に収集のつかない喧騒に包まれていた。こんな雰囲気は苦手だ。酒を飲んだ男は誰も彼も品性と節操が無い。国境を越えても世界を越えても同じと、前園晶子はこの1年で思い知っていた。
 赤の隊主催の懇親会で周囲は騎士ばかりというのに、状況は欠片も変わらない。幸運な事に今回は混沌から彼女を引き上げてくれた人がいた。前園と同じアジア系の彼女、阮妙純(グェン・ジェウ・トゥアン)は同じ女性と思えない強引さで手を引き、男達の間を縫って店の端まで彼女を連れていく。そこで待っていたのは同じサルヴァトーレ・ロッソの転移組である白崎陸人だった。
 白崎は長身で細身の優しい顔立ちの青年だ。赤の隊の騎士に比べても背丈は負けていないが、童顔に見える風貌と相まって随分と若く見えた。
 この席は周囲から隔離されているかのように誰も近寄らない。それも彼の雰囲気か、あるいは人徳の為せる業なのだろうか。安全地帯と化したテーブルに阮は強引に座らせた。
「ほらよ。嬢ちゃんはウロウロしてねえでここにじっとしてろ」
「阮さん……。ありがとうございます」
「礼は要らねえから白崎はもっとちゃんと面倒見てやれ。
 どこの誰かわからん連中に連れていかれるところだったんだぞ」
 阮の言うとおり、彼女が居なければ強引にどこかに連れていかれてたかもしれなかった。覚醒を使えば命の危険は無いだろうけども、それでも何をされるかわかったものではない。
「それよかアーノルドがどこ行ったか知らねえか?」
 アーノルドは切れ長な面立ちが印象的な赤の隊の若い騎士である。よく阮とつるんでいるのを前園も見ていた。
「さっき明石達と抜け出していきましたよ」
 明石は同じくロッソ転移組の人間で、スポーツ系の大学に通っていたという純粋な体育会系男子だ。ノリが近いせいか赤の隊とは波長が合い、飲み会が始まってすぐに溶け込んでしまっていた。行った先には予想がつく、というよりもパターンだ。ここには悪い遊びを教える大人と同年代が多すぎる。アーノルドも明石もその仲間も、夜遊びが生きがいのような人間である。
「ちっ。またか。見かけたら貸した金返せつっとけ」
「わかりました」
「……ったく」
 男同士のこの手の忠告はだいたい届かないだろう。トゥアンはこれみよがしに舌打ちすると、机の上からひったくるように未開封のワインボトルを掴みその場を立ち去った。風のように過ぎ去った彼女を見送り、2人から同時に苦笑が漏れた。
 白崎は前園の為に金属製のワイングラスに王国産の赤ワインを注いだ。フラスコのような形状のワインボトルだが、この形状にも見慣れてしまった。
「もう3年になるね」
「……そうですね」
 サルヴァトーレ・ロッソがこちらの世界に来てもう3年だ。 異世界に飛ばされたあの日から、わけもわからないまま死にたくない一心であがいてきた。覚醒者になったのも公共への奉仕とかそういう崇高な思いは一切なく、その方が死ににくいという安直な理由からだった。
 今はただいつになったらこんな戦いが終わるのかと、先を思う度に憂鬱になる。帰る家があればまだ少しは生きて戦う動機にもなるかもしれないが、生憎とそれも歪虚の襲撃で大地であるコロニーごと失ってしまった。抱きしめてくれる父母もおらず、愛する人もいない。このまま野垂れ死んでも、おそらく誰も自分を省みはしないだろう
「…………」
 変わらない泰然とした顔で白崎もワインに口をつける。チーズやハムにはあまり手をつけず、アルコールを楽しんでいた。
 結局前園は彼ほどの泰然とした心を身につける事ができなかった。それが表面的に過ぎないとしてもである。
 確かにハンターの地位は恵まれていて、望みどおり自身の死から遠ざかった。けれども死の気配は消えることはない。覚醒者で無い人々の脆さを思い知るはめになった。3年の間に多くを助けた。けれども多くを取りこぼした。気づけばたくさんの死と向き合い、精神が摩耗に後から気づくはめになった。
 異性に心を委ねる者の気持ちもわからなくはない。この寂しさを埋められるなら、容易に心は傾ぐだろう。それをしないのは、それらの行為が根本的に解決でないと拒否しているからだ。
 物思いに沈んだまま、前園はワイングラスに反射するロウソクの火をぼんやりと眺めていた。
「あら、リクトはまだ飲んでたの? 意外ね」
 テーブルに声が掛かり、前園と白崎は揃って声の主を見上げた。立っていたのは肩で切り揃えた金の髪が印象的な女性だ。彼女は騎士グラディス。年齢は少し上ぐらいのはずだが、落ち着き払った口調でもっと年長者にも見えた。着ているのは何の変哲もない白基調のサーコートだが、彼女が纏うだけで華やかに映る。
 彼女も騎士には違いないが、サーコートの色が表すように所属は白の隊になる。彼女と同じように紛れ込んでいる非番の騎士は少なくない。
「ところでリクト。私との約束覚えてる?」
 グラディスは陸人の頭を抱え込むように背後から腕を回す。ゆったりとした仕草は隠しようのない艶が潜んでいた。陸人は慌てるが振りほどくことはしない。
「覚えてますけど、これからですか?」
「ええ。困る?」
 グラディスの顔が更に白崎へと近づく。正面で見ていた前園は直視できずに目を逸した。
「リクトを借りて行って良い?」
「いや、それは……」
「構いませんよ」
 前園は努めて突き放すように言い放つ。視線はそらしたままだ。
 何に対して怒っているかもわからないままだが、目の前の彼女には気づかれているという直感があった。
「私は1人で帰れます。白崎さんはお好きにどうぞ」
 満足そうに頷いたグラディスは陸人を立たせると、腕を組みながら店の出口へと引きずっていく。周囲は囃し立てると思われたが、この2人の関係に驚愕するばかりで、誰もが呆然としたまま2人を見送ってしまう。前園は2人が視界から消えてから、ようやくため息を吐いた。
 そうだった。彼はいつでも誰でもすぐに仲良くなる。理解はしているのだ。誰もが阮のように平気でなど居られない。足りないところを補いあって生きている。
 死の恐怖を乗り越えるのならば、恋人を作るのが一番手っ取り早い。訳もわからぬままに彼を頼っていた自分が悪いのだ。
「…………はあ……。バカみたい」
 机に突っ伏したまま、前園は誰にも聞こえない悪態を吐き出した。注がれた酒を飲み干したら宿舎に戻ろう。
 前園はそう決意しながらも、しばらく赤ワインを飲み干せずにいた。いつもよりも余計に、夜の長さが疎ましく感じられた。

リプレイ本文

 騎士団と一口に言っても特色は有る。白と青の隊は比較的行儀が良い。騎士としての体面の問題でもあるが、 任務において渉外も多く含まれるからだ。
 翻って赤の隊はどうか。渉外は確かに彼らも必要だ。 しかし交渉とは、相手にレベルを合わせる必要もある。彼らが付き合う相手は前線のあらくれ者達。自然と行儀良さを捨てていく結果となっていた。
「働いてる俺様を誘わないでどんちゃん騒ぎたぁいい度胸だぜ!
 今日はてめえらの金で吐くまで酒飲んだって問題ねぇよな!?」
「おうさ! 全部隊長持ちだ! 飲め飲め!」
「吐くまで食え!」
 赤い外套、赤い鎧の騎士に混じってジャック・J・グリーヴ(ka1305)がじゃんじゃか酒を喉に流し込んでいく。本当に良いところの貴族の息子なのかと疑わんばかりの有様だが、周囲も見た顔ということで大笑いして流している。笑って流していないのは「吐くまで」と宣言された店の者である。
「勿体無いことするなこのトンチキ!! 味わって食べろ!」
 がさつな男のあしらいに慣れた看板娘が怒鳴って帰っていく。怒鳴られた衝撃で喉をつまらせたジャックを指差しまた笑いが起きた。
 野卑ながらも勇猛。騎士らしい気取りがないのは彼ら特有の美点である。ダンテ・バルカザール(kz0153)が集めたとなれば当然の帰結でもあった。こき下ろし気味ではあるが、山賊や傭兵などに比べればそれでもお行儀は良い。 ルナ・レンフィールド(ka1565)のリュート演奏に耳を傾けるだけの感性もある。野卑と言いながらも根っこは騎士なのだ。
 大騒ぎする中心のテーブル席に対して、貸し切りの店内の隅は少々趣が変わっていた。 喧騒から隔離された場所で幹事と引率兼ねたジェフリー・ブラックバーン(kz0092)と アシェ-ル(ka2983)、ノエル・ウォースパイト(ka6291)が同じ席についている。
 最初はばらばらの席に居た3人だが、店内を一望できる席を求めた結果ここに集まっていた。
「大きな子供の世話は大変ですね」
「これは耳が痛い」
「ふふ。けなしてはいないですよ」
 何杯目かのワインを傾けるノエルはやや赤らんだ顔で騒々しい一角を眺めている。その表情には年下の弟達を眺めるような優しさと一抹の諦めを含んでいる。
「彼、ああいう気遣いも出来るんですね」
「ジャックのことか?」
「ええ。バカ騒ぎに付き合ってあげるなんて」
 ああ見えてジャックは頭が良い。どこまで演技かはともかく、気遣いをしている事は騒動の外の人間は感覚的にわかった。もう少し素直になれば良いのにと思わなくもないが、不器用には不器用なりの理由もある。賢く動くだけでは逃げ道を塞いでしまう場合もある。感覚的にそれを理解しているのだろう。
「ところでアシェールさんは……どうかしたのですか?」
「わからん。時々目が怪しい」
 アシェールは当初「ただでご飯♪ ただでご飯♪」と何やら節をつけて歌うほど上機嫌だった。それは良い。喜んで貰えるなら企画した甲斐がある。 問題はその後だ。お腹の膨れた彼女は喧騒を眺めながらぶつぶつと何かを独り言を言い始めた。
 頬がうすく紅色に染まっている。酒は入っていない気がしたが、少量で酔ったのかもしれない。 ジェフリーはそういう理解しかできなかった。
 彼が理解できないのも無理からぬ話で、アシェールの脳内はこの時既にピンク色だった。 彼女の視線の先では男達が仲良く酒を飲んでいる。彼らは時に笑い、時に抱き合い、時に泣いている。 彼女の脳内では都合よく変換され、いかがわしい妄想へと変じていた。
「ジェフリーさん」
「あ、はい」
「あそこの2人って、どんな関係なんですか?」
 2人用のこじんまりしたテーブルを挟んで仲良く談笑する2人に視線は向いていた。
「どんなって……国元からずっと一緒の幼馴染だそうだ」
「へぇー……仲が良いんですね」
「あ、ああ。そうだな」
 燃料を投下してしまった事に気づかないジェフリー。 困ってノエルに意見を求めようとしたが、彼女はいつの間にかするりと居なくなってしまっていた。 困り果てたジェフリーは時折発せられるアシェールの質問に律儀に答えていく。それが全て良質の燃料だということに彼は最後まで気づけなかった。
 このように中央の盛り上がりや厨房の修羅場を抜きにすれば、酒場内は概ね平穏であった。店員もある程度は客の行為を諦めている為、自由に過ごせるのは大きい。
ディーナ ウォロノフ(ka6530)はこの状況を幸いにと猫と戯れていた。飲食店ではネズミは敵、猫は大事にされている。この店の猫も同様で、餌をもらっているのか人懐こい。店内に入るほどではないが、ディーナは特に人懐こい1匹を抱えてきた。
しかし猫は落ち着かない。隙をついてディーナの腕を抜け出した。猫を追いかけたディーナは酒を飲む人々の合間をすり抜け、前園の横を通り過ぎる。他の客と違い前園は猫やそれを追うディーナを見ても何も言葉を発しない。何か小言でもあるのかと身構えてはいたが何も無く、気づけば他の客が向かいの席に腰掛けていた。
「浮かない顔ですね」
 一曲弾き終えたルナはリクエストをとって回り、端の席にたどり着いたのである。
「上手く行かないことを、お酒で流してしまうのも処世術ですよ。真面目だから逃げ方が下手で、潰れてしまう人をたくさん見てきました」
 ルナはこっそりと他の席を視線で示す。中央の大テーブルで何も考えずに騒げる人種ばかりではない。ノエルが介抱している男は、アルコールが回った為か突っ伏したままだ。時折覗く目は憂いに満ちている。前園はルナの視線を追い、しばらく別の誰かの醜態を眺めた後、ぽつりと声を発した。
「……私」
「はい」
「……失恋したみたい」
「……そうでしたか」
 ルナは了解したとばかりに席を立った。言葉では解決出来ない以上、自分のすべき事は一つしかない。
「では優しい旋律を一曲。今日ぐらいは何も考えずに聞いてください」
 演奏が始まると前園は唸るような声で泣き始めた。ルナは前園の様子に気づいてはいたが、何も言わずに演奏を続けた。



 遠征続きで食事が貧相になりがちな赤の隊の騎士は予定調和の如く旺盛な食欲を発揮していたが、 ところによってはハンターも負けず劣らずである。並べられた食事は上品な料理ばかりではなかったが、騎士団が選ぶだけあって味は折り紙つきであった。
「良く入るわね」
 料理を目の前にしたエヴァ・A・カルブンクルス(ka0029)は、不思議そうな顔で響ヶ谷 玲奈(ka0028)を見返す。 口元についたビーフシチューをナプキンで拭い、紙と筆を取り出そうとしたが、玲奈はそれを手で制して押しとどめた。
「おいしそうに食べるんだなって思っただけよ」
  エヴァは満面の笑みを浮かべると食事に戻る。幸せそうな顔のエヴァを眺めながら、玲奈はホームグラウンドのような居心地の良さを感じていた。自分の原点はここには無いのだとわかりながら、ここ以外の居場所が思いつかない。記憶の戻らない事にどう向き合えば良いのかわからなくなっていた。
  玲奈がワインを嗜みながら物思いに耽っていると、不意にエヴァの食事の手が止まる。何事かと視線を追うと、見知った褐色の青年がこちらに手を振っていた。
「久しぶりだね。会えなくて寂しかったよ、玲奈」
 トライフ・A・アルヴァイン(ka0657)は断りもせずに席のひとつに陣取る。エヴァにはまるで視線を向けないため、エヴァは強引に袖を掴んだ。
「なんだよ。『私は?』 ? いや、別に?」
 エヴァは思い切り脛を蹴ってやろうとしたが、トライフはすっと距離を離した。相変わらずこういう間の取り方が憎たらしいほど上手い。
 再会を祝した3人の話題は自然と近況報告となった。3人ともがハンター業以外での活動が増え、顔を合わせる機会が減っているためだ。
 玲奈の説明は簡潔であった。勉強と見聞を広めるための諸国漫遊。エヴァが話の途中、不安そうな顔をした為に玲奈は早めに話を切り上げた。
 続くエヴァの報告は仲間内には嬉しい知らせであった。
『最近は絵の仕事を貰えるようになりました』
 筆談する彼女は満面の笑み。仕事の内容も順調なのだろう。玲奈は感極まってエヴァを抱きしめる。
「流石わたしのエヴァだ!」
 ハンターとして見かけなくなるのは寂しいことだが、お互いに夢に近づいているなら祝福すべきだ。だから不在で不安に思わせてしまった分までハグとキスをした。
「上手く言ってるなら目出度いことだ」
「そういう君は?」
「俺か? 俺は真っ当な商売を頑張ってるよ。……嘘じゃないさ」
 不審そうな2人の目に抗議するようにトライフは付け加える。トライフは違法でさえなければ「真っ当」と言いかねない人間だ。それがわかっているから2人の目も自然厳しい。エヴァの抗議は同時に心配しての事のでもあるが、トライフはわかった上で2人の抗議を無視した。
「それよりもだ。ご褒美が欲しいんだ」
「ご褒美?」
「前に玲奈が言ったろう?僕が『役立たず』じゃなければ──ってね」
 トライフは何気ない仕草で自身の手を玲奈の手に重ねようとする。まるで恋人がするように。玲奈は様子を伺うようにその行動を黙認するが、エヴァは即座に動いた。
「いって!」
 思わず手をひっこめる。エヴァに手の甲をつねられた。
『私の前でそういうことしないで』
「はは。変わったと思ったら相変わらずだな」
 諦めたトライフは懐から出したタバコに火をつける。エヴァが『たくさん吸いすぎ。健康に悪い』と注意したが、軽くあしらうだけで取り合わなかった。



 志鷹 恭一(ka2487) と美鶴(ka6098)がその居酒屋に集まったのは半ば偶然であった。居酒屋は広くも狭くもない上に目立たない。昔は仕事の話に使っていたが、利用しなくなって久しい。お互い何かを話そうとしたが、仕事に立ち入るのはお互い良くないと暗黙の内に知っている。会話の話題は自然と当たり障りのない近況の話となった。
「子供、今幾つ?」
「十六よ。本当に手の掛からない子でね。あんな良い子を捨てた親の顔が見てみたいわ」
「もうそんな歳か…」
「あなたのほうはどうなの?」
「上の双子は十歳。お母さんと同じ医者になりたいって、今医術の勉強をしてる」
 子供の年齢は同時に過ぎ去った歳月の重みでもあった。それだけ二人の間は隔絶していた。
「まさか互いの子供について話す日が来るとはね…」
 美鶴は苦笑する。似合わないにもほどがあると。
 恭一の妻である志鷹 都(ka1140)は診療所で患者の面倒を見ている。 少女に読み聞かせをする姿は慈愛に溢れていた。 だが触れられない。都が何を少女の何を隠しているかおおよその検討がつく。 自分の体に刻まれたそれとは意味が違うのだ。 居場所の無さを実感した彼は、諦めて妻に声は掛けなかった。
「もしあの関係を続けてたら…お互い幸せにはなれなかったでしょうね」
 美鶴の仄めかした感情は僅かに苦い。傷の舐め合いは所詮傷の舐め合いでしかない。それに気づけただけ、2人は良い関係だったとも言えるだろう。
「奥さんの事、大事になさい。浮気なんかしたら私が許さないわよ」
「するわけないだろ!」
 声を荒げる恭一の姿に美鶴は目を見開く。それも変わってしまったのだ。
「ごめんなさい…冗談よ」
「冗談なら言うな」
 バツの悪そうな顔をする恭一の背を叩く。今はこれが2人にとって必要な距離だった。



 懇親会と一口に言っても酒を出すばかりではない。 神代 誠一(ka2086)が小隊の仲間の為に貸し切った店は、 王都でも中心部よりの街路に近い喫茶店のような店だった。
 店の主人はキッチンを半ば明け渡し、パイ作りに使う器具の準備を手伝っていた。 若いメンバーが多いため並べる酒は必要最低限、料理は紅茶に合わせて上品な菓子類や薄味の軽食を中心に。
 準備が整うと椿姫・T・ノーチェ(ka1225)、アリオーシュ・アルセイデス(ka3164)、クィーロ・ヴェリル(ka4122)は早速パイ作りに取り掛かった。調理に参加しない者はテーブルのセッティングをし、時間が余れば椿姫の持参した菓子を摘みながらカードで遊び始めた。
一通りパイの形を作り終え、焼きの工程に入ると少し時間が空く。
 石窯の持ち主である主人に火の調整を任せ、【射光】は大事な一戦を始めることにした。
「これより、真剣!パルム抜きを始める」
 神代の宣言で今回の目玉のゲームが始まった。事前に零達がルール確認で2回程ゲームを回していたので説明も十分だろう。
「1回勝負で1位のお願いをみんなで叶える。お願いは考えたな?」
「はーい」と ネプ・ヴィンダールヴ(ka4436)は元気よく返事する。
 浅緋 零(ka4710)はこくこくと何度も頷き、アリア(ka2394)は気合の入りすぎで少し鼻息が荒い。
「ちなみに俺がお願いしたいのは、年末大掃除だ!」
 勢い良く神代も宣言するが、反応は芳しくなかった。
「大人げないね」「しかも夢がない」
「「「めんどくさい!」」」
 大人はそろってダメ出しで、子供はそろって猛抗議。流石の神代も押され気味だ。内容が内容だけに椿姫も苦笑いするばかり。
「し…仕方ないだろ! あれはあれで結構大変なんだよ!」
 実際に掃除の手間は増えている。広くない家屋ではあるが、人間が生活すればその分ゴミも出れば汚れもする。それが【射光】の人数分。小屋の周辺も含めてこれを機に手入れしておきたいのだ。
「だいたい夢のあるお願いってなんだよ……」
「私は告げる」
 雨を告げる鳥(ka6258)の発言で場が静まる。
「私からのお願いは『次のゲーム中、動物の鳴き声を語尾につける』だ」
「「「…………」」」
 普段硬い大人組は戦慄した。特に神代とクィーロだ。子供組は楽しく罰ゲームを消化するだろうし、椿姫やアリオーシュは恥ずかしいと思いながらも困りはしないだろう。神代とクィーロはもはや晒し首の気分である。だからこそ、面白いなどと思われるのだがごめんこうむりたい。予定以上に緊張感溢れる戦いが始まってしまった。
 円陣になってゲームは開始されたが、ゲームそのものはある程度運の要素も大きい。問題のカードを持つ者はやはり何かしら作戦を駆使した。しかし子供組は割りと顔に出る。特にネプはその傾向が顕著だった。今は手元にパルムが居ないので上機嫌だ。
(わかりやすいな)
 クィーロは苦笑しつつカードを引く。前の手番では見るに見かねてパルムのカードをわざと引いた。彼自身勝ちを取りたい積極的な理由はない。願いを聞かれたならば「皆と楽しく過ごしたい」という小さな願いだからだ。
 勝ちにこだわらない彼だったが、代わりにゲームとしてのバランスの為、大人組には容赦なく心理戦を仕掛けた。
 胡散臭い笑みを浮かべ、隣の椿姫にカードを示す。
(読めないなあ)
 椿姫もこの手の遊びは苦手なほうではないが、慣れた相手同士なら手は読めない。先程はそれでパルムのカードを引かされてしまった。今は手元に無い為安心だが、次に備えて警戒は必要だろう。椿姫は一枚カードを引くと律儀に手持ちの数枚をシャッフルした。隣に居るアリアにそこまで手管を駆使する必要はないが、うっかり見えてしまう場合もある。なるべく楽しみは減らさないようにしたかった。
「揃った!」
 アリアはカードを山に捨てる。こういう屋内の遊びはあまり知らないらしく、触っているだけでも楽しいという事を全身で表現している。何事も全力というのは、椿姫や神代にも思うところが無いでもないが、楽しんでいる姿は純粋に嬉しかった。身軽になったアリアは手札を神代に向ける。一方神代は……。
「あー、さっきから全然合わない!」
「残念!」
 中々減らない上に神代には一つ足枷がある。パルムのカードだ。これがある限り勝ちはない。早く他人に押し付けなければ。しかし、隣に座るアリオーシュは手ごわかった。
「ほ、本当にそれでいいんだな? 本当に後悔しないんだな!?」
 カードをつかもうとするアリオーシュに積極的に仕掛けていく。しかし……
「はい、構いません。…あ、揃いましたね」
「くっ……」
 神代の手元に憎たらしい顔のパルムが残留した。アリオーシュは最初の引きの良さもあって枚数が少ない。アガリも近いだろう。神代の苦悶を他所にアリオーシュは零にカードを差し出す。
「さあどうぞ」
 おっかなびっくりで、それでも迷いなくカードを引く零。それほど枚数は減っていないが、椿姫の持参したお菓子を食べながらなので特に理由なく機嫌はいい。
 そしてゲームも大事だが、店主の動きが変わるとちらちらと厨房に視線をやっていた。リクエストまで出したパイ2つの状態が気になって仕方がない様子だ。
 レインは手に持ったカメラを下ろし、うわついた零から1枚カードを受け取った。懇親会は始まったばかりだが、笑顔が絶えることはなく、シャッターチャンスには事欠かなかった。貰ったカードの数字は揃うことはなかったが、枚数はそう多くはない。表情を変えることなくネプに向き直ると、ネプの視線が険しくなっていた。
「大丈夫だ。パルムは手元にない」
「………… 」
 目の険しさは変わらない。特にその反応に頓着することなく、レインはカードを差し出した。最初にパルムのカードを隠し持っていたのは彼女だ。彼女はいつもどおりの変化の無い表情のままゲームを開始し、あっさりとパルムを押し付けた。それが恐怖なのか恨みなのか、ネプはかなりご立腹のようだった。どれだけやっても顔にでる。彼の勝ち目は薄そうだった。これも何かの記念と思い立ったレインは、彼の不機嫌な顔も写真に収めた。
 時に華麗に、時に泥臭く、あるいは無骨なまま。駆け引きを重ねたパルム抜きを最初に抜け出したのはアリオーシュであった。
「皆の好きなものを教えて欲しい」
 もうそれほど間をおかずに聖輝節が来る。贈り物の為の情報は早いうちに聞いておきたい。プレゼントは独りよがりではいけない。皆に笑顔になってもらう。純粋な気持ちからの質問であった。アリオーシュのお願いに皆が頭を捻っている間に、パイはこんがりと焼きあがっていた。



 蝋燭の火が揺れる。炊事場の火は既に落とされて、暖炉の明かりだけが室内を照らしている。遊び疲れたアリアは椿の膝を枕にソファーで眠ってしまった。 零もレインの膝を借りているが、こちらはレインもうつらうつらと船をこいでいる。
 ネプも眠っていたが、遊びの疲れでなく満腹感が原因のようだ。 順に焼きあがったアップルパイ、スィートポテトパイを子供組でお腹一杯食べていた。子供が眠ると大人組は静かに片付けを始める。クィーロとアリオーシュは食器や調理器具を洗いながら、何やらにこやかに談笑している。キッチンの向こうの声は聞こえない。
「はしゃぎすぎて喉が痛いな」
「そうですね。大人げない誰かさんは頑張りすぎるから」
「ははは……」
 大掃除の件は棚上げになってしまったが、1人で出来ない事もない。その時になれば1人ということもないだろう。仕事以外の事であれだけ真剣になれたのだから、それで十分だ。
「こんな日が続けば良いですね」
 椿姫はぽつりと、偽らざる本音・願いを口にする。神代は椿姫の手に自身の手を重ねた。
「また皆で遊ぼうな」
 来年も再来年も、遠く未来まで。暖炉の炎が揺れている。仄かな熱と柔らかな光。
 微睡みは緩やかに訪れる。椿姫の瞼が閉じているのを見届け、神代も同じように目を閉じた。



 歓楽街で女性を買うのは簡単だ。 王都ほどの大きな街なら美人も揃っている。 だがそれではレジャーとしては弱い。 男たるもの、狩りをしてこそ本能が満たされる。
 ロジャー=ウィステリアランド(ka2900)は夜の街に飛び出した。 詳細は省くが惨敗だった。
「絶対誘ってるって思ったのになあ……」
 組んだ足がすらりとしてきれいだった彼女は、ロジャーに酒を奢らせた後、 するりと夜の街のどこかへと消えていった。 気持ちよく飲んでいたロジャーはそれにまるで気づけなかった。
「ま、そうなるよな。見事に予想通りだったぜぇ」
「あ?」
 ロジャーの背後でくくくと体を折って笑っているのは鵤(ka3319)だった。 いつからそこに居たのか。この様子ではかなり最初のあたりからだろう。
「見てたがあれじゃあダメだわ。美人に美人って褒めても流されちまう。 なんせ美人は美人って言われ慣れてるからねぇ」
「そういうもんなのか?」
「そういうもんさ。あ、もちろんブサイク狙えってこっちゃねぇよ?」
「……じゃあどうすりゃよかったんだよ」
 自分のふらつく足に苛立ってロジャーは近くのベンチに座り込む。
「さぁてね。1人で飲んでる美人さんが何を欲しがってるかはわからんけども、 傅く下僕が欲しいんじゃねえだろうさ」
「……」
 それはそうかと変なところでロジャーは納得していた。 美人であればあるほど自分を持ち上げる男に事欠かない。しかも勝手に増える。 それらと同じ目線に立っていては行けなかったのだろう。
「諦めなって。良い店知ってるから、そこで美人の姉ちゃんに遊んでもらおうぜ」
「今日はもうそれしかねえか」
 すっぱりと諦めるロジャーに、鵤は今度こそ好意的に笑みを作った。
「そうそう。狩りも良いがお金も落としておくもんだぜ。 そうやって遊び慣れたらその分、女も寄ってくるって寸法よぉ」
 鵤は慣れた様子でロジャーを先導した。言葉通り鵤の散財は気持ちよいものだった。 ロジャーを連れて歩くのは彼にとっては予定外だが、慣れた空気の中であることに変わりはない。
(懐かしいねぇ)
 世界が変わってもこういう花街の特有の匂いは似通っている。 華やかさな表層の下に潜む本質は汚泥と大差がない。 この雰囲気を好きか嫌いかでなく、我慢出来るか出来ないか。 金回りの良いハンター業に忙しく近寄ることもなかったが、 ホームグラウンドと言えるこの手の街は、無条件に懐かしさを覚えてしまう。 店に入ってしばらく後、ロジャーが気づいた時には彼の姿はなく、女性達の華やかな香水の匂いだけが周囲に残った。
 鵤が必要としたのは金以上の価値を持つもの、彼らの汚泥を金に変えうる生の知識だった。



 ラジェンドラ(ka6353)は王都の街路を行く当てなく彷徨っていた。 こちらの世界に来て以降ハンター業に励んできたが、王国とは縁がなかった。 まだ探していない王国であれば、妹の足取りも見つかるのではないかと考えたのだ。
「俺みたいな色の髪をして、トルコ石のペンダントをしているはずなんだが」
 しかし道行く人々は一様に首を横に振る。客引きをする女性も、巡回の騎士も、酔った商人も。 名前以外に髪の色と装飾品では情報が少ないという事もあったが、 鎮護の騎士達であっても、同じ戦域に居なければ見ず知らずの戦死者は記憶には無い。
 間の悪い彼であったがその日の調査は徒労とはならなかった。 日を跨ぐ頃に名前だけなら覚えのあるという騎士に巡り会えた。
 騎士は当日の配置が異なった為に詳細は知らなかったものの、資料の存在をラジェンドラに伝えた。 幸い資料は申請さえすれば冒険者協会でも閲覧できる。
 運命の日、メフィストの災禍を記した資料は、閲覧に制限を掛けていない。 手掛かりは確実なものであったが、既に夜は更けている。
 彼は逸る気持ちを抑えながら、朝を待つ他なかった。



 灯りが減るたびに夜の深さが町に戻る。 夜を楽しむ者達の起こす騒乱も静まり、風の音だけが街路に響く。 ブラウ(ka4809)は羽織ったコートに埋もれるようにして、夜風の寒さに耐えていた。
 心配した巡回の騎士達が彼女に声をかけていったが、全て手を振って断った。 この長椅子に座っていたいのだ。
(懐かしいわね。…あの時はそう、雪が降ってた)
 貴方の背中を追い続ける。そう伝えたその日のうちに、彼は消えてしまっていた。  涙がこぼれた。寂しいのか、不安なのか、悲しいのか。彼女自身にもわからないまま涙は止まらない。 死んだのなら別れも言えよう。生きているなら待つと決意もできよう。 だがこんな仕打ちは酷い。感情だけが宙に浮いたままだ。
 待つ事も別れる事もできず、置いて行かれたという事実しか残らない。 あの時感じていた苦悩を彼は共有してはくれなかった。
「絶対に”光”を見つけ出してみせるわ。見つけたら一発引っ叩かないと気が済まないわ」
 一頻り泣いた彼女はベンチから立ち上がった。 生死に関わらずではない。信じると決めた。誓って宣言した。
 小さな儀式の後、彼女は本来の自分を思い出していた。



 柏木 千春(ka3061) が目を覚ますと、騒がしいはずの夜は妙に静かだった。 宿の2階の小さな木枠の窓から身を乗り出すと、僅かに喧騒が聞こえる。 今日はその音が妙に遠くに聞こえた。
「……?」
 再び寝入ることを諦め、ストール1枚羽織って千春は屋外へと出た。人の気配の無い街路を歩き、行く宛を探して彷徨う。無意識に猫を追いかけて迷い込んだのは開けた庭園であった。 ここ最近の手入れの後は見えず、立ち枯れの木々も散見される。
 庭園の中央では見知った顔が枯れたバラに笑顔を向けていた。 雨音に微睡む玻璃草(ka4538)は千春の気配に気づき、 バラに向けていたのと同じ、ガラスのように透き通った笑顔を浮かべた。
「こんばんは、おねえさん」
「……こんばんは?」
 手招きされたわけでもないのに千春の足は枯れたバラ園の中央に向かっていた。変わらぬフィリアの笑顔から視線を逸らせない。
「遠見と北向かう綿毛の季節。『黒沼の底で眠る黒羊』だってバタたっぷりのケーキを食べたくない時があるのも仕方がないわ。おねえさんもそう思う?」
 暗喩だらけの言葉は正しく意味を受け取れない。その分だけ、理解出来た言葉が明瞭に心に響く。
「泥遊びに隠れんぼの話。『傷付いた数字』はゆるりと南に沈み、寂しくないのねって言っただけなのに怒るなんて酷いのね。だから『雨音』を1つ1つ数えたの。とっても綺麗だったわ?」
 彼女にとって悲劇も喜劇も等価、少なくとも千春にはそう見える。終始傍観者で終わるのでなく、こうした会話をする意図は読めない。
ただの興味か。あるいは彼女なりの気遣いか。
「おねえさんは楽しかった? でもあんまり悲しくないのね」
「悲しくない、と、いうのは、……違う、かな」
 強い感情は必ず色褪せる。悲しむ事に慣れてしまったのかもしれない。 けれども自分の罪は消えたりしない。日増しに義務感ばかりが強くなる。 背負った罪が歩けないほどの重荷になったとしても、前に進むことでしか自分は許されない。
「………?」
 物思いに沈んだ千春の頬に、ひんやりしたフィリアの右手が添えられる。
「貴方の雨音、とてもきれいだわ」
 フィリアは慈しむような笑顔を浮かべている。其れは巷に雨の振る如く。 認めたところで重荷は消えてなくならない。だがこの重みこそが、生きる実感だ。
 消えない疼痛に耐えるように、千春はスカートの裾を握りしめた。



 ジャックは暗い室内で目を覚ました。灯りの大半が落ちているが、最初に入った酒場で間違いはないらしい。
記憶がないのはアルコールのせいだろう。ジャックが立ち上がろうともがいていると、気づいた1人がコップをもって近づいてきた。
手渡された中身は水だった。礼も言わぬままジャックは一息にそれを飲み干した。
「途中で倒れたのよ。ワインをボトルから飲んだの覚えてる?」
「覚えてねえ」
「それで『光り輝く大☆胸☆筋!』とか言ってたわよ」
「それは覚えてる」
 水を渡したノエルは小さく笑った。彼の酩酊が演技だったのか演技でなかったのか、彼女にはついぞわからずじまいだった。
「気晴らしに逃げるのは出来ても、目の前の事を放り出すなんて出来ねえだろ」
 ジャックは未だにぶつぶつと何かを呟いている。ノエルは聞かない振りをして毛布を取りに戻る。酒場のホールで動く者は少ない。後片付けもほとんど終わり、あとはお節介焼きぐらいしか残っていない。
 ディーナがフラフラと戻ってきたのはそんな頃合いだった。
「あら、もどって来てたのね」
「うん。楽しかったよ」
 猫の奔放さに任せて夜の散歩をしていたが良い物をたくさん見れた。
途中で猫を見失ってしまったけども、また会う時もあるだろう。酒場から始まり街を一周したような気もした。
「寝ちゃったね」
「……しょうがないわね」
 ノエルは他の者にしたように彼にも毛布を一枚かける。これで彼が最後。戸締まりはしているから室内が冷えすぎることもない。
最後の灯りを吹き消して、ノエルとディーナは騒ぎの後から立ち去った。

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参加者一覧

  • 笑顔を掴む者
    響ヶ谷 玲奈(ka0028
    人間(蒼)|20才|女性|聖導士
  • 雄弁なる真紅の瞳
    エヴァ・A・カルブンクルス(ka0029
    人間(紅)|18才|女性|魔術師
  • 大口叩きの《役立たず》
    トライフ・A・アルヴァイン(ka0657
    人間(紅)|23才|男性|機導師
  • 母のように
    都(ka1140
    人間(紅)|24才|女性|聖導士

  • 椿姫・T・ノーチェ(ka1225
    人間(蒼)|30才|女性|疾影士
  • ノブレス・オブリージュ
    ジャック・J・グリーヴ(ka1305
    人間(紅)|24才|男性|闘狩人
  • 光森の奏者
    ルナ・レンフィールド(ka1565
    人間(紅)|16才|女性|魔術師
  • その力は未来ある誰かの為
    神代 誠一(ka2086
    人間(蒼)|32才|男性|疾影士
  • 愛おしき『母』
    アリア(ka2394
    人間(紅)|14才|女性|疾影士
  • 天壌無窮
    恭一(ka2487
    人間(紅)|34才|男性|闘狩人
  • Xカウンターショット
    ロジャー=ウィステリアランド(ka2900
    人間(紅)|19才|男性|猟撃士
  • 東方帝の正室
    アシェ-ル(ka2983
    人間(紅)|16才|女性|魔術師
  • 光あれ
    柏木 千春(ka3061
    人間(蒼)|17才|女性|聖導士
  • 誓いの守護者
    アリオーシュ・アルセイデス(ka3164
    人間(紅)|20才|男性|聖導士
  • は た ら け
    鵤(ka3319
    人間(蒼)|44才|男性|機導師
  • 差し出されし手を掴む風翼
    クィーロ・ヴェリル(ka4122
    人間(蒼)|25才|男性|闘狩人
  • どうぶつ武器庫
    ネプ・ヴィンダールヴ(ka4436
    人間(紅)|11才|女性|機導師
  • 囁くは雨音、紡ぐは物語
    雨音に微睡む玻璃草(ka4538
    人間(紅)|12才|女性|疾影士
  • やさしき作り手
    浅緋 零(ka4710
    人間(蒼)|15才|女性|猟撃士
  • 背徳の馨香
    ブラウ(ka4809
    ドワーフ|11才|女性|舞刀士
  • 風が運ぶ輪廻
    美鶴(ka6098
    人間(紅)|30才|女性|符術師
  • 雨呼の蒼花
    雨を告げる鳥(ka6258
    エルフ|14才|女性|魔術師
  • 紅風舞踏
    ノエル・ウォースパイト(ka6291
    人間(紅)|20才|女性|舞刀士
  • “我らに勝利を”
    ラジェンドラ(ka6353
    人間(蒼)|26才|男性|機導師
  • ブラックフード・リンクス
    ディーナ ウォロノフ(ka6530
    人間(蒼)|18才|女性|猟撃士

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アイコン 依頼前の挨拶スレッド
ミリア・クロスフィールド(kz0012
人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人
最終発言
2016/10/26 07:42:11
アイコン 射光:夜更かし交流卓
神代 誠一(ka2086
人間(リアルブルー)|32才|男性|疾影士(ストライダー)
最終発言
2016/10/27 01:44:26