林檎特急

マスター:音無奏

シナリオ形態
ショート
難易度
普通
オプション
参加費
1,000
参加制限
-
参加人数
4~6人
サポート
0~0人
マテリアルリンク
報酬
普通
相談期間
5日
締切
2016/11/13 19:00
完成日
2016/11/26 02:08

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-

オープニング

 籠を背負い、果樹園を歩く。
 薄緑の木々は空を遮るほどに枝を広げ、見上げれば枝の間に熟れた林檎が点々と実っている。

 脚立を掛けて手を伸ばす、手をかけると果実はさした力もいらずに掌中に収まり、ひんやりとした手触りは摘む者を魅了する。
 かじりつきたくなる誘惑は我慢、一日のノルマはまだ終わっていないし、何より自分たちを待っている人たちがいるのだから―――。

 +

 林檎を育てる村がある。
 村が存在する界隈は工房街が多く、各種食料こそ商隊とある程度の自給によって賄われていたものの、多くが外部頼りという事で凝った食べ物を扱う場所は少ない。
「母ちゃんの手料理は無論悪くないし、たまには街にある宿で一杯やるのも悪くない。牧場に行けば新鮮な畜産物だって出してくれる」
 ――だが技師達が言うには綺羅びやかな食事とはなんとも無縁で、その中近場にあるこの村が提供する林檎は彼らにとってささやかな、しかし大切な楽しみだった。

 果樹園の出入りは関係者のみに限られている、こんな地理条件なものだから意外と需要は多く、大規模な収穫を終えればようやく待ち望んだ出荷が行われる。
 輸送業者の中にもこの時期を待ち望んでいる者はいるだろう、しかし当然ながら抜け駆けなどはご法度で、そのために彼らは迅速かつ正確な仕事に励むのだと言う。
 さして発展した地域でないため、輸送手段は昔ながらの動物による荷台引きだ、荷が店の裏手について、主人は「やっと来たか」と笑いながら出迎える。

 荷を解き、中身を確認する。気が逸るのであれば荷を解いた直後に一つを手にとってかじりつくだろう。
 皮は少し厚く、少し力を入れて頬張れば少しの酸味と爽やかな甘さが溢れ出すように広がる。果汁が唇にまで溢れ、それを拭ってなめとるとそれもやはり甘い。
 今年もいい実りだと、満足して厨房に向かうはずが―――。

「……来ない」
 出荷の連絡はあったのに、品が来てなかった。

 +

「……いやさぁ、出荷ルートに魔獣が湧いちゃったんだよ」
 頬をかきながら、ハンター達に説明を行うのは名をイオと名乗る少年だ、どうやら今回も街からのパシリを承ったらしい。

「早い話が、林檎を持って街を出ようとすると襲われるんだ、でも持たなかったらそれはそれで近寄って来ないから討伐してからの出荷が出来ない」
 厳重に梱包して運べばいいのでは、とハンター達が問う。匂いと視覚どちらで判別してるかは分からないが、包んでしまえばなんとかなるだろう。
「そうしようとしたんだけど、荷の数に対して足りるだけの梱包材が手配出来なかったんだ。
 順番に輸送してたら暴動が起きるからさー…やっぱ魔獣退治しかないよなって」
 試しにシートで完全に包んだ荷車を走らせてみたが、魔獣が向かってきたので慌てて引き返したらしい。
 もはや五感関係なく、察知方法は第六感かその類じゃないのかというのが輸送業者の話だ。

「先生たちにお願いしたいのは妖鳥の討伐、数えた範囲では12匹。魔導トラックは手配出来なかったから、馬と荷車を1セット貸し出す事になるかな」
 間違えてはいけないのは、成功条件はあくまで妖鳥の掃討。輸送の達成ではないので妖鳥を凌いで突っ切っても依頼成功にはならない。

「え? 先生たち林檎に興味あるのか?
 ……そうだなぁ、荷が無事だったら林檎酒か、アップルパイか、林檎の現物のどれかをつけるよ。お土産って事でどうだろ」

リプレイ本文

 幾つかの蹄の音に混ざって、緩やかな排気音と、少し重い荷物を感じさせる車輪の音が響く。
 荷馬車を中心に、馬が三匹とバイクが一台。
 さして急いだ様子もなく、緩やかに―――穏やかな日差しの元、のんびりとした心地良さすら漂わせながら村を発っていた。

 いい天気ですね、と双眼鏡を下ろしてエステル・クレティエ(ka3783)は思う。
 場所は御者席の傍ら、少し彩度の落ち着いた秋の空の元、強すぎない風がストールを揺らす。
 馬車の振動も整備された道とゆっくりした運転のお陰でそれほど不快ではない、後方の荷台には林檎を詰め込んだ蔓籠の山が鎮座し、更に襲撃防止のシートが沢城 葵(ka3114)の手によって被されている。

 荷を積み込んだ時に中を見ているが、深い色合いに鮮やかさを添えた綺麗な紅色の林檎だった。
 先頭で馬を駆りながら、劉 厳靖(ka4574)が考え込むように顎をさする、確かに見目は良かったが、はたして妖鳥までが欲しくなるほどの林檎なのか。
 車間距離に気をつけながら馬の速度を少し緩めてみる。
「味見でもしてみればわかるか?」
「だぁめ」
 すかさずエステルに却下された、軽い口調を返しながらも、膝のスカートに載せた林檎を撫でている。本来荷になるものではない、作戦用にもらってきた、傷んでいて商品にならないものだ。
 厳靖の視線が林檎に向けられているのを見ると、もう一度「ダメですよ」と窘めた、どうせ食べるなら依頼後にちゃんとしたものをもらうべきだろう。

 じゃれ合いをエステルに任せて、雨を告げる鳥(ka6258)は御者を務めながら思案を巡らせる。
 前方に気を払うのも無論忘れていない、だが魔獣が人間を差し置いてまで林檎を狙うのは珍しく、少し興味を抱いていた。
 そういった性質を抱くのに至るまでどういう逸話があったのだろうか、単純に林檎が美味しいのかもしれないが、それはそれで口にしてみたい気持ちが逸る。
「いいわねぇ、林檎。色々使い方が浮かぶわぁ!」
 何がいいかしら、と指折り数え始める葵にエステルが少し考え込んで応える。
「そうですね、やはり有名どころはパイやジャムだと思うんですけど……」
 砂糖で煮て、柔らかくなった林檎は別格の美味しさを持つから仕方ない。
 パンケーキを焼いて、熱いうちにバターとジャムを乗せる。お好みでクリームやミントを飾れば見た目も楽しめるだろう。

 二人の話を聞きながら、浅黄 小夜(ka3062)は少しそわりとしていた。
 林檎だけなら我慢出来たかもしれないが、どう使って作るかまで聞かされると好奇心が引っ張られる、狐色に焼かれた生地や、ふわふわのクリームまで目に浮かぶようで、向こうでは荷馬車に並走する葵が「レインも気になる~?」と尋ねていた。
「私は答えよう。林檎の使い方には興味があった、その味わいを記録したいとも思っている」
 興味深い話だった、とレインが締めくくると、葵は手を合わせて「じゃあ頑張らないとね!」と華やかに笑った。
 一行は山岳地帯を抜け、少し開けた場所に出ようとしていた。

 +

 村を発って二十分ほど経った頃だろうか、時音 ざくろ(ka1250)は目元に手をかざしながら空を見上げる。
 肌にまとわりつく少し不穏な気配と、明らかに鳥の群れだとわかる複数の影、魔導バイクから飛び降り、サイドスタンドを立てて荷馬車の横につく。
「来たよ!」
 その一言だけでそれぞれが馬から降りて護衛位置についた。
 レインだけが御者席に座ったまま、優しく手綱を握って馬をなだめている。
 降りる時、エステルとレインが目線を交わす。任せた、という視線にエステルが頷いて―――敵は交戦範囲、上空50メートルまで近づいていた。

 甲高い鳴き声が迸る、羽ばたきが何重にも響き、体格の大きな鳥に空が暗く遮られる。
 接敵まで後少し、詠唱を終え、発動待機状態になった魔法がハンター達の手の中で光る。
 マギステルは四人、その掃討力を活かさない手はない。エステルが持っていた林檎を空高く放り投げる、鳥たちが群がったのを合図に―――。

「私は唱える、凍てつく吐息よ、敵を止める風となれ」
 冷気の嵐が空中に発生した。
 風が暴れ狂い、下にいるハンター達にまで冷気の余波を届かせる。敵の動きが露骨に鈍り、範囲に入っていない幾つかの鳥を、更に別の吹雪が発生して取り囲んだ。
 四人によるブリザード弾幕、槍を提げたまま空を見上げる厳靖がひゅうと口笛を鳴らす。
「はっはっはっ、俺見てるだけでもいいんじゃねぇか?」
 軽口を叩きながらも腰を落として槍を構える、弾幕は相手の体力を削るのには大いに効果を発揮したが、相手を壊滅させるには至っていない。
 近づかれたら自分が戦う必要があるだろう、しかし、楽なのは間違いなかった。冷気に覆われれば動きは大きく鈍り、敵はつまみ食いする余裕すらない。

「元気なのがちょっとだけいるみたいだね」
 ざくろが鋭敏視覚で的確に戦場の状態を把握する、敵の殆どはブリザードによって動きが鈍っていたが、3体ほど範囲から漏れていた。
 手数は足りていた、しかし荷物と安全のため、間合いを保とうとした分の射程が足りない。
「まぁそのためにざくろ達がいるんだけどねっ」
 荷物の横に陣取ったまま、来れるなら来いとざくろは敵を見据える。

 空飛ぶ敵にとって、凍結は飛行を不安定にさせる意味で大きく作用していた。
 妖鳥達は一度大きく距離を取り、翼についた霜を振り落とそうとする。ブリザードは届かない、でも。
(こっちなら……当てられる……!)
 小夜が魔法を切り替えて氷の矢を放つ、射程から逃れようとした妖鳥に氷のマテリアルが直撃して張り付く、ただでさえふらふらしていた妖鳥は、ついに飛行を維持できなくなって墜落した。

「このまま削りきれそうだけど……」
 上空を見上げ、敵の様子を伺いながら葵が呟く。スキルの残弾は十分にある、近づけばブリザードの餌食、荷物を守り切るのも問題ないだろう。
 敵はアイスボルトすら届かない上空に逃げ出している、翼の霜はなんとか振り落としたらしく、よろめきながらも飛行を保っている。
 何をする気だ、と身構えた瞬間、姿勢を細くした妖鳥がすごいスピードで突っ込んできた。
「げ」
「うわっ」
 速度が思った以上だったため、ハンター達の反応が一瞬だけ遅れる。
 レインがもう一度氷の弾幕を張るが、敵を捉えきれず衝撃が馬車を揺らす。後方を見るとどうやら荷馬車を覆っていたシートを剥ぎ取られたらしい、シートがなかったら林檎を持っていかれてたかもしれない。他に被害はないか、と思いや、小夜の姿がなかった。

「ひゃっ……」
 視界がぶれた瞬間、小夜は地上から連れ去られていた。
 命綱を付けていたレインが狙われなかったのは単なる確率の問題だ、視界が戻った頃には俯瞰視点で地上を見ていて、揺れる視界の中で小夜は必死に馬車の姿を探す。
 高い、ここは上空25mくらいだろうか。あの一瞬で地上に突撃して戻ってこれるんだと妙に冷静な思考で思う。
(落ちたら……痛いでしょうなぁ……)
 怖がっていない訳じゃない、だが、打つ手もない。余りにも現実感がなさすぎて諦めの境地にいるというべきか、荒れ狂う旋風から髪を払い、視界が地平線を映した瞬間、小夜は落とされた。

「荷物を頼んだ!!」
「わかった!」
 それだけ言って厳靖が駆け出す、荷物の側を離れる事になるが、範囲魔法で十分牽制出来ている。
 シートを剥ぎ取られた荷物はざくろが盾を構えて守っており、余計な事を言わずに簡潔な返事だけを投げ返す。
 落下まで二秒もない、地を蹴り、小夜と落下地点の間に体を滑り込ませる。出来たか、と考える前に落下物の衝撃が体を打った。
「いてて……人間爆弾かよ」
 落下の衝撃は自分が受けたはずだが、一応身を起こして小夜の無事を確認した。衝撃で目を回しているようだが、流石に覚醒状態だけあってそれほどの大怪我にはなっていない。
「……っ、お、おおきに……です」
 返事の代わりに厳靖はぐりぐりと小夜の頭を撫でた。馬車の防衛が手薄になったからだろう、鳥たちが弾幕を避けながらなんとか馬車に接敵しようとしている。

「えーい、しつこーい!」
 超重錬成で大きくした盾をかざし、ざくろがメイスで妖鳥の頭を殴り飛ばす。
 距離の開いた敵に向かって、ファイアスローワー。妖鳥が炎に包まれ、一丁上がりとざくろは内心満足を募らせる。
 荷物に蓋をする作戦は思ったより有効だった、とは言えいつまでも止められるものじゃないから、その前にカタをつけなければいけない。
「追撃は私が!」
「オッケー!」
 エステルと葵がお互い声をかける。近づきすぎた敵は味方と荷物を巻き込まないように葵がスリープクラウド、逃げた敵はエステルがウィンドスラッシュで削っていく。
 敵が眠りに落ち、回避力をなくせば小夜と共に戻ってきた厳靖が確実に仕留めていく。
 周囲を見渡す、最初に機動力を奪ったのが効果的だったのだろう、取り逃しはなさそうだった。

「私は宥めよう。大丈夫だ、すぐに終わる」
 至近距離で戦闘が起こり、落ち着かない様子の馬をレインが絶えず引き止める。
 今のところ馬が本気で逃げ出す様子はない、敵が近づきすぎた場合は眠らせて対処してるからだろうか、主に荷物を傷つけないための処置だったが、意外なところで恩恵があった。
 レインが視線を向けると妖鳥は馬車の近くから追い払われ、まさに殲滅されようとするところだった。
 レイン自身は馬車から動けない、馬を離せなかったというのもあるが、本人自身も襲撃を警戒して体を御者台に固定していた、単純に運の問題で連れ去られたのは小夜だったが……。

「終わったぜ」
 周囲を見回して厳靖が死骸を数える、きっちり12体。
 槍を振って返り血を落とし、振り落とされたシートを荷物に被せ直した。
 他のハンターたちもそれぞれ身を整え、荷物の無事や妖鳥の数を照らし合わせている。
「……大丈夫そう、やね……」
「大丈夫だと思います」
 エステルは御者席の横に戻り、他のメンツはバイクや馬に乗りなおす。
「それじゃあ気を取り直して、荷物を届けますかっ」
 葵の声を合図に馬車が再び走り出す、林檎を手にしていても、最早空に不穏な襲撃者の姿はいなかった。

 …………。

 荷の到着予定地につく、村から一番近い町であり、交通の要所として賑わっている宿場町だった。
 待っていてくれたのか、町の入り口近くにある花壇に腰掛けていたイオが立ち上がって出迎えてくれる。
「おかえり先生達、大丈夫だった?」
「私は答えよう。問題ない、荷も概ね無事だ」
 レインの返事にそっかと応え、イオが荷を運び込む宿を示してくれた。この後村から別の荷の輸送が行われ、それで無事を確認したら正式に依頼完了らしい。
「ちょっと時間がかかるから宿の中で休んでてよ、その間にお土産も用意してくるからさ」
 そう言ってイオはハンター達からお土産の希望を聞き取り始める、現物ならその場で引き渡し、アップルパイは現地製作だから大体次の荷が到着する頃には出来上がるらしい。

 林檎を一袋渡され、ざくろは満足そうに笑みを作った。戦いで少し煙塵を被ったかもしれないが、それ以外は傷もない。埃くらいなら洗い落とせばいいし、この手で守ってきた成果と思えば美味しい林檎も更に格別に映る。
 直接食べても美味しいという話だが、今は我慢。恋人が作るアップルパイが絶品だし、共に分かち合えばより幸福の味に近づくだろう。

「うーん、何を頼むか迷っちゃうわね~!」
 林檎の現物とにらめっこしながら、どのお土産がいいかと葵は思考を巡らせる。
 お酒は去年作ったものがいい具合になっているらしい、現物をもらって活用するのも胸が踊るだろう。
 林檎を角切りにして、砂糖とレモン汁で煮込んでジャムにする。果肉の形を残したジャムはパイに使えるし、アイスに添えてもきっと美味しい。

「少し間が空きそうですね、手伝います」
 装備を外し、エステルがそそくさと厨房へ駆けていく。
 調理場に立ち、支度をしながら浮かぶのは林檎を好物としている兄の事だ。ふふ、と笑いながら、宿の人の了承を得て林檎にナイフをかける。
 林檎を回し、しゅるしゅると皮を剥いていく。林檎を切って鍋にかけた後、お湯とポットの用意をして、茶葉と共に林檎の皮を入れる。お湯を注いだら、後はじっくり待つだけだ。綺麗な琥珀色がにじみ出るのをキラキラした面持ちで見守って、切った林檎を使ったアップルパイの製作に戻る。
 持ち帰り用なら、ホールよりミニパイの方がきっといい。つまみ食いしようとしていた厳靖の元に持っていけば喜んでくれるかもしれない。

 レインのリクエストはジャムか砂糖煮、友人と分かち合うために日持ちするものがいいとの事だった。
 それならコンポートはどうかと葵が提案する、普通の砂糖煮でもいいし、酒を入れて大人っぽくしてもいい。煮込む間にアルコールはほぼ飛ぶから、ほのかな香りが残るだけになるはずだ。
 レインは少し考えて、酒ありとなしで少しずつ分けてもらうことにした。ありの方はそこまで多くは必要としていない、考えれば未成年の友人の方が多い気がするし、酒に弱い人の事を考えてもこの方が無難だろう。

 リクエストを聞かれて、小夜は少しおろおろしていた。
 どれも美味しそうで、すぐに決められそうなものがない。無制限ならどれも少しずつ楽しんだのだろうが、そういう訳にもいかなかった。
 迷っている間にレインがコンポートの試作品をもらっているのを見る。黄色い果肉は煮込まれて少し透き通った色になり、瓶詰めにされたそれを見て小夜は思わずはっとする。
 部屋の中で大切に飾っていた瓶がある、だからという訳ではないが、よぎった記憶に心惹かれて、自分も砂糖煮を頼む事にした。
 違うものだけど、少しの繋がり、それに手を伸ばさずにはいられなかった。

 それぞれが楽しんでいるのを見ながら、厳靖は貰った林檎にかじりついていた。
 噂通りに甘く、たっぷりの水分が喉を潤す。趣をこなした数々もいいが、やはり一度は直に味わってみるべきだろう。
「うむ、悪くない」
 それほど表現力のある方ではないが、賛辞は本物だ。
 食いしん坊のためにミニパイを作っているエステルには気づいてなく、きっと出来上がってから「悪い悪い」と言って両方平らげるのだろう。

「うし、これで全員だな」
 宿の中にはエステルが淹れたアップルティーの香りがほのかに漂っている、お土産が全員に行き渡った事を確認して、イオは再び外に出た。
 その内後続の荷が届き、イオは忙しくなるだろう。着いたら最初にハンター達に知らせてあげないといけない、それは彼らの依頼成功を意味するのだから―――。

依頼結果

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MVP一覧

重体一覧

参加者一覧

  • 神秘を掴む冒険家
    時音 ざくろ(ka1250
    人間(蒼)|18才|男性|機導師
  • きら星ノスタルジア
    浅黄 小夜(ka3062
    人間(蒼)|16才|女性|魔術師
  • 面倒見のいいお兄さん
    沢城 葵(ka3114
    人間(蒼)|28才|男性|魔術師
  • 星の音を奏でる者
    エステル・クレティエ(ka3783
    人間(紅)|17才|女性|魔術師
  • 正秋隊(紫龍)
    劉 厳靖(ka4574
    人間(紅)|36才|男性|闘狩人
  • 雨呼の蒼花
    雨を告げる鳥(ka6258
    エルフ|14才|女性|魔術師

サポート一覧

マテリアルリンク参加者一覧

依頼相談掲示板
アイコン 美味しい実りの為に。
浅黄 小夜(ka3062
人間(リアルブルー)|16才|女性|魔術師(マギステル)
最終発言
2016/11/13 00:03:53
アイコン 依頼前の挨拶スレッド
ミリア・クロスフィールド(kz0012
人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人
最終発言
2016/11/08 22:05:59