ゲスト
(ka0000)
【剣機】禁断の果実VSおばけ南瓜
マスター:稲田和夫

- シナリオ形態
- ショート
- 難易度
- やや難しい
- オプション
-
- 参加費
1,000
- 参加制限
- -
- 参加人数
- 4~6人
- サポート
- 0~0人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 5日
- 締切
- 2014/09/27 07:30
- 完成日
- 2014/10/05 06:57
みんなの思い出
思い出設定されたOMC商品がありません。
オープニング
深夜、ゾンネンシュトラール帝国南部。ズューデンアイセル州とズェーデン・ユーベルヴァルン州の州境付近を走る街道を一台の機導トラックが疾走していた。
機導トラックはクリムゾンウェストにおいては最新技術であり、それをこのように走らせているのは帝国軍に他ならない。
運転席に座るのも、背後の荷台で揺られているのも完全武装の帝国兵たちだ。
皆、疲労が蓄積しているのか一様に疲れ切った様子。
と、ゴーグル越しに周囲を経過していた運転手は街道沿いに人影を発見して訝しんだ。
「エルフ……?」
いわゆるスチームパンクと言えば解り易いのか。
リアルブルーでいうヴィクトリア朝風の装飾のスカートに、やや軽装な上半身。そして目の上に上げたゴーグル。
しかし、その長く優美な耳は間違いなくエルフのものだった。
「珍しいな。確かに、エルフハイムのあるオーバーエルヴィンバルトは近いが……」
「いや、あの格好はハンターだろ? そうでなけりゃあの連中がこんな時間に一人で出歩くかよ」
やがて、エルフもトラックの方を見た。機械、そして帝国兵といういかにも彼女らが嫌っていそうなものに遭遇していながら、エルフは屈託の無い笑顔を浮かべて礼儀正しく挨拶して来た。
運転手はそれを眺めながら、トラックを街道の道標の前で停車させた。単に、次の後退までにもう一度休憩をとるためだったがエルフの方も足を止めた。
「……」
改めて、車を降りた兵士は少々戸惑った。こういう場合はお互いに無関心で通り過ぎるのが普通だからだ。
「大丈夫ですか……? 随分お疲れですね」
先に口を開いたのはエルフだった。社交辞令ではなく、本当に兵士の顔色を心配しているらしい。
「ああ、まあ選挙に剣機リンドヴルムとこう立て続けに起きてはな」
兵士たちは、つい先日まである都市での投票の警備に当たっていた。それがようやく終わったと思ったら、今度は剣機の襲来だ。
エルフの少女も表情を曇らせた。
「実は、私もなんです」
つい最近ハンターになったばかりの彼女は自由都市同盟で起きた狂気(ワァーシン)との戦いに新米ハンターとして参加した。
その後は世界を回るつもりであったが、祖国で今回の選挙が実施されると聞いて、初仕事の報告を兼ねて一旦我が家に戻る道中であった。
そこに、今回の剣機の襲来が重なり胸騒ぎを覚えていたのだ。
そんなこんなで、両者がお互いの身の上を語り終える頃には、トラックは再び走りだし、エルフの少女は助手席に座っていた。
「す、すみません……」
恐縮する少女。
「いや、こちらこそ。これも何かの縁だろうし……何より本当に助かった」
運転手はそう言って、口の中の干しリンゴを咀嚼した。
そう、この部隊は剣機襲来の影響で予定外の行軍を強いられたことにより、一時的に携行していた食糧が底をついてしまったのだ。
無論、実際には一食食べられないだけで直ぐに補給できる見込みではあったのだが、疲れ切った身体には一食だけでも堪える。
そこに、少女が携行していた干し林檎を振る舞ってくれたという訳だ。まだ、帝国兵には馴染みの無い文化だがドライフルーツの行動食としての有用性は高い。まして、この林檎はこの状態でも解るほど絶品だった。
「良かった……ずっと持っていたんですけど、悪くなりそうだから、こうしたんです。これで、お爺ちゃんも喜んでくれるっ!」
「なるほど、君の所は祖父もエルフにしては変わっているんだな。そうだ、名前は?」
「あ、私はエーブルグリューネですっ! 長いので、エリネでも良いですよ。よろしくお願いしますねっ」
運転手も何か言おうとした。だが、奇妙なものが視界に入りそちらに気を取られる。
「あれは……猿?」
それは、何とも奇妙な光景であった。
人間の肩にのるくらいの小型の猿が地面をとことこ走りながら、両手でその身体に比して大きい、目や口のような穴の空いたオレンジ色の南瓜(ジャック・オー・ランタン)を抱えているのだ。
「避けてっ!」
疲労もあり、一瞬考え込んだ運転手にリネが怒鳴った。
「!?」
「あれは、何かおかしいです! 良く無い物です!」
あるいは、マテリアルに敏感なエルフだからこそ何かを感じたのか。
次の瞬間運転手は全身の毛が逆立つ感覚を覚えた。
まるで南瓜を放り投げるかのように高く掲げた猿には、首が無かった。咄嗟の反応でハンドルを切る運転手。
直後、爆発が車を襲った。
●
暗い街道の向こうから、爆発の震動が響いた時、あなた方は街道から少し外れた雑木林の中にいた。
眼前には、巨大な鉄の箱、いわゆる輸送用のコンテナが木をへし折り、地面にめり込んでいる。その扉はすでに開かれ、中は蛻の空だ。
あなたたちが州境付近に巨大な飛行する影が出現し、何か巨大な物を落して飛び去ったので調査するという依頼を受けて、現地に辿り着いて発見したのがこれだ。
同様の事態は帝国各地で報告されており、そこには必ず暴食の歪虚の存在があった。であれば今回も――。
胸騒ぎを感じて、爆発の合った方向に急いだあなたたちが見たのは、爆発の衝撃で横転した帝国軍のトラック。
負傷した仲間を守るように密集する兵士。
そして、闇の中から飛び跳ねるように湧いてくる、南瓜頭を抱えた首の無い猿と、それを指揮するこれまた南瓜頭を手にした首の無いゾンビだ。
その異様な光景に一瞬躊躇するあなたたちの足元に、猿が走り寄ろうとする。
直後、エリネが放った矢が、猿の体を貫く。猿がその場に倒れると、いきなり南瓜頭が爆発した。
「気をつけてください! この歪虚たちは爆発しますっ!」
エリネはあなたたちに叫んで、また矢を構える。
だが、そこに怪我をした運転手の叫びが重なった。
「無闇に撃つな!」
エリネははっとなって周囲を見た。歪虚の一団が立つ向こう側には、もう少しで収穫を迎える小麦畑が広がっていた。
「そんな……」
普通のエルフなら、気にもとめないだろう。だが、彼女にはそれがどれだけ大切なものなのか容易に解った。
そんな彼女をあざ笑うかのように、歪虚たちは徐々に散開して畑や、その奥にある村にも向かうような様子を見せるのだった。
機導トラックはクリムゾンウェストにおいては最新技術であり、それをこのように走らせているのは帝国軍に他ならない。
運転席に座るのも、背後の荷台で揺られているのも完全武装の帝国兵たちだ。
皆、疲労が蓄積しているのか一様に疲れ切った様子。
と、ゴーグル越しに周囲を経過していた運転手は街道沿いに人影を発見して訝しんだ。
「エルフ……?」
いわゆるスチームパンクと言えば解り易いのか。
リアルブルーでいうヴィクトリア朝風の装飾のスカートに、やや軽装な上半身。そして目の上に上げたゴーグル。
しかし、その長く優美な耳は間違いなくエルフのものだった。
「珍しいな。確かに、エルフハイムのあるオーバーエルヴィンバルトは近いが……」
「いや、あの格好はハンターだろ? そうでなけりゃあの連中がこんな時間に一人で出歩くかよ」
やがて、エルフもトラックの方を見た。機械、そして帝国兵といういかにも彼女らが嫌っていそうなものに遭遇していながら、エルフは屈託の無い笑顔を浮かべて礼儀正しく挨拶して来た。
運転手はそれを眺めながら、トラックを街道の道標の前で停車させた。単に、次の後退までにもう一度休憩をとるためだったがエルフの方も足を止めた。
「……」
改めて、車を降りた兵士は少々戸惑った。こういう場合はお互いに無関心で通り過ぎるのが普通だからだ。
「大丈夫ですか……? 随分お疲れですね」
先に口を開いたのはエルフだった。社交辞令ではなく、本当に兵士の顔色を心配しているらしい。
「ああ、まあ選挙に剣機リンドヴルムとこう立て続けに起きてはな」
兵士たちは、つい先日まである都市での投票の警備に当たっていた。それがようやく終わったと思ったら、今度は剣機の襲来だ。
エルフの少女も表情を曇らせた。
「実は、私もなんです」
つい最近ハンターになったばかりの彼女は自由都市同盟で起きた狂気(ワァーシン)との戦いに新米ハンターとして参加した。
その後は世界を回るつもりであったが、祖国で今回の選挙が実施されると聞いて、初仕事の報告を兼ねて一旦我が家に戻る道中であった。
そこに、今回の剣機の襲来が重なり胸騒ぎを覚えていたのだ。
そんなこんなで、両者がお互いの身の上を語り終える頃には、トラックは再び走りだし、エルフの少女は助手席に座っていた。
「す、すみません……」
恐縮する少女。
「いや、こちらこそ。これも何かの縁だろうし……何より本当に助かった」
運転手はそう言って、口の中の干しリンゴを咀嚼した。
そう、この部隊は剣機襲来の影響で予定外の行軍を強いられたことにより、一時的に携行していた食糧が底をついてしまったのだ。
無論、実際には一食食べられないだけで直ぐに補給できる見込みではあったのだが、疲れ切った身体には一食だけでも堪える。
そこに、少女が携行していた干し林檎を振る舞ってくれたという訳だ。まだ、帝国兵には馴染みの無い文化だがドライフルーツの行動食としての有用性は高い。まして、この林檎はこの状態でも解るほど絶品だった。
「良かった……ずっと持っていたんですけど、悪くなりそうだから、こうしたんです。これで、お爺ちゃんも喜んでくれるっ!」
「なるほど、君の所は祖父もエルフにしては変わっているんだな。そうだ、名前は?」
「あ、私はエーブルグリューネですっ! 長いので、エリネでも良いですよ。よろしくお願いしますねっ」
運転手も何か言おうとした。だが、奇妙なものが視界に入りそちらに気を取られる。
「あれは……猿?」
それは、何とも奇妙な光景であった。
人間の肩にのるくらいの小型の猿が地面をとことこ走りながら、両手でその身体に比して大きい、目や口のような穴の空いたオレンジ色の南瓜(ジャック・オー・ランタン)を抱えているのだ。
「避けてっ!」
疲労もあり、一瞬考え込んだ運転手にリネが怒鳴った。
「!?」
「あれは、何かおかしいです! 良く無い物です!」
あるいは、マテリアルに敏感なエルフだからこそ何かを感じたのか。
次の瞬間運転手は全身の毛が逆立つ感覚を覚えた。
まるで南瓜を放り投げるかのように高く掲げた猿には、首が無かった。咄嗟の反応でハンドルを切る運転手。
直後、爆発が車を襲った。
●
暗い街道の向こうから、爆発の震動が響いた時、あなた方は街道から少し外れた雑木林の中にいた。
眼前には、巨大な鉄の箱、いわゆる輸送用のコンテナが木をへし折り、地面にめり込んでいる。その扉はすでに開かれ、中は蛻の空だ。
あなたたちが州境付近に巨大な飛行する影が出現し、何か巨大な物を落して飛び去ったので調査するという依頼を受けて、現地に辿り着いて発見したのがこれだ。
同様の事態は帝国各地で報告されており、そこには必ず暴食の歪虚の存在があった。であれば今回も――。
胸騒ぎを感じて、爆発の合った方向に急いだあなたたちが見たのは、爆発の衝撃で横転した帝国軍のトラック。
負傷した仲間を守るように密集する兵士。
そして、闇の中から飛び跳ねるように湧いてくる、南瓜頭を抱えた首の無い猿と、それを指揮するこれまた南瓜頭を手にした首の無いゾンビだ。
その異様な光景に一瞬躊躇するあなたたちの足元に、猿が走り寄ろうとする。
直後、エリネが放った矢が、猿の体を貫く。猿がその場に倒れると、いきなり南瓜頭が爆発した。
「気をつけてください! この歪虚たちは爆発しますっ!」
エリネはあなたたちに叫んで、また矢を構える。
だが、そこに怪我をした運転手の叫びが重なった。
「無闇に撃つな!」
エリネははっとなって周囲を見た。歪虚の一団が立つ向こう側には、もう少しで収穫を迎える小麦畑が広がっていた。
「そんな……」
普通のエルフなら、気にもとめないだろう。だが、彼女にはそれがどれだけ大切なものなのか容易に解った。
そんな彼女をあざ笑うかのように、歪虚たちは徐々に散開して畑や、その奥にある村にも向かうような様子を見せるのだった。
リプレイ本文
「意地の悪い歪虚……ですね。早く倒さなければ……!」
事情を理解したハンターたちの中で真っ先に走り出したのはシュネー・シュヴァルツ(ka0352)であった。
低く構えたシュネーの全身がマテリアルの閃光を放つ。と、次の瞬間にはシュネーは畑の方へ走り寄ろうとしていたジャック・モンキー(猿)の進路に回り込んでいた。
猿は咄嗟に、大きく跳んでシュネーを飛び越えようとする。
「浅はかな……」
シュネーが無表情に呟く。そう、猿の行動は自らの体をシュネーの構えた刃に飛び込ませる行為に過ぎなかった。
股から縦に真っ二つになった猿の手から零れ落ちた南瓜頭が地面に落ちるより早く、シュネーは即座に次の標的に向かって駈ける。
「全く……死体なら猿でも人間でも墓で大人しくしてて欲しいもんだ……!」
一方、ナガレ・コールマン(ka0622)はシュネーとは対照的に、自分から近い敵へ向けて銃を構える。
「くそ……ちょこまかと!」
素早い動きと闇夜が狙いを付けさせにくくする。しかし、猿が銃の射程距離の外に逃げ切るかと思われた瞬間、ナガレの一撃がその胴体を貫く。南瓜を高く掲げたまま、うつ伏せに倒れる猿。
「あんなものが…ジャック・オー・ランタン……紛い物でも……相応しくない」
大鎌を構えた姫凪 紫苑(ka0797)は、無表情に、しかし声に蔑みの感情を込めて呟く。
「やー、あんなところに畑なんてはったっけ、なーんて!」
一方、アンフィス(ka3134)は空気を読んでいないのか、それとも場を和ませようとしたのかいきなり駄洒落を飛ばす。
しかし、紫苑は無言でじっとアンフィスを見つめ返した。
「……シツレイシツレイ。出来れば畑に入る前になんとかしたいよねえ!」
頭を掻くアンフィスに小さく頷く紫苑。次の瞬間、彼女の姿は掻き消える。
さて、此方の猿はもう少しで畑へ南瓜が投げいれられる距離まで来ていた。しかし、猿が大きく南瓜を持ち上げた瞬間、胴体の真ん中から、大鎌の刃突き出る。猿はびくびくと痙攣した後、力尽きた。
「情けは掛けない……お前にはカマっていられらない……」
紫苑はそう言い捨ててから、移動力の差故にようやく追いついて来たアンフィスをちらりと見た。
「え?」
一瞬何のことかわからず、きょとんとするアンフィスだがようやく気付いて笑って見せる
「あはは……」
「大人しく散って……」
満足したのか、紫苑は南瓜頭を安全な方向に蹴り飛ばした。
だが、その瞬間ジャック・ザ・インフェルノ(以下ジャック)が居る方向から突如銃声がしたので、二人はそちらを向いた。
そして、状況を把握した紫苑は呟く。
「……これは私達の失策、だね。……仕方がないから……私が援護にはいる、ね」
紫苑は機動力を生かして素早くそちらに向かった。
●
「ふふふ、これは、思ったより手強いね……」
周囲を燃え盛る炎に囲まれてなお、エルデ・ディアマント(ka0263)は不敵な笑みを崩さない。初っ端から計算違いが起きたのは事実だ。
相手の動きを封じるべく初弾で放ったエレクトリックショットは、ジャックの抱えた南瓜頭で防がれた。どうやら、頭は本体の一部ではなく完全に武器という感じのようだ。
それなら、と一緒にいたエルデと共に銃と弓で射撃戦を挑むと、正確かつ弾速の早い弾丸が南瓜頭の目から放たれ、埒が明かない。
そして、ジャックの首から定期的に撒き散らされる燃料は、まるで本体の意思とは独立して自動的に機能しているように、ほとんど予備動作なく散布され、あっという間にジャックの火炎放射で引火した。
この時点では、ジャックの相手をしていたのはエルデとエルデのみ。そして、エルデは液体の散布される予兆には注意していても、液体の弾道やそれをどのようにして防ぐのかは想定していなかったのである。
「仕方が無いね……なら直接殴るまでだよっ! シュネー君、援護を!」
「は……はいっ!」
エルデは仲間に叫ぶと、拳にフィストガードを嵌め、一気にジャックへ突撃する。
「格闘なら、大した武器はないだろ?!」
思いっきり拳を振りかぶるエルデ。だが、ジャックはゾンビだから当然と言えば当然だが、狼狽えた多様子も見せず、南瓜頭を上空高く放り投げた!
「!?」
相手の意外な行動に目を見張りつつも拳を振るうエルデ。しかし、ジャックはフリーになった右手で、意外なほど手慣れた手さばきでエルデの拳をガード!
「エ、エルデさんっ!」
ここで、エルデの矢がジャックに迫る。しかし、ジャックはその矢を事も無げに左手で払い除ける!
「なんだってー!?」
流石にエルデは焦った。そして、そこにジャックの左手によるパンチが命中する。
「くぅっ……!」
吹き飛ばされ地面に叩き付けられるエルデ。ジャックは更に、頭部をエルデの方に向けるが、間一髪、そこに紫苑が飛び込み大鎌を振るう。
「紛い物……!」
しかし、ジャックは南瓜頭を盾に斬撃を弾く。
一方、身を起して頭を振った彼女は、ある事に気付いた。
「しまったね……!」
そう、燃え広がった火種の一つが、もう少しで畑に到達しそうになっていたのだ。
咄嗟に周囲を見るが、ハンターらは何れも猿の相手で忙しい。となると……
「皆さん、お願いしますっ!」
状況を見ていたシュネーが、円陣を組んでいる帝国兵たちの方に叫んだ。
「解った……!」
彼らとて兵士だ。こうなっては嫌というはずもない。まだ動ける兵士は二台の布や、残っていた飲み水などを持って火の方に向かう。
ほどなくして、火は兵士たちにより何とか消し止められた。
だが、その時猿が二匹兵士たちの方へと向かっているのにハンターたちは気付く。
「助けなきゃ……」
ジャックを戦いながら焦る紫苑。しかし、彼女が走り出そうとした瞬間、ジャックの弾丸が彼女の足元で弾けて紫苑は動きを封じられる。同様に、他のメンバーも分散して猿の足止めに当たっていたのが災いして、ほとんどは即座に駆け付けられる位置には居ない。
「しくじったか!?」
魔導銃で猿の脚を狙って発砲するナガレ。しかし、距離があるせいもあり、ギリギリで躱される。
「くそ……」
歯噛みするナガレ。だが、その傍らからシュネーが駆け出す。
「任せてください……!」
シュネーの脚が、再びマテリアルを纏い、その燐光が闇の中に光跡を残す。
が、猿の速度も驚異的、遂に一体が兵士たちの側に到達。躊躇なく南瓜頭を振りかぶる。
「やらせないよっ!」
この時、他の仲間とは離れて畑の側に陣取っていた鈴木悠司(ka0176)が、猿と兵士たちの間に入って剣を構える。
直後、投擲された南瓜に鈴木が全力で振り抜いた剣がクリーンヒット! 南瓜頭は丁度何もない方向にくるくるとか回転しながら吹っ飛び、空中で大爆発を起こした。
唯一の武器を失い為す術も無くなった猿に、今度こそ容赦なくナガレの弾丸が突き刺さる。
「さあ、次もこの調子で行くよっ!」
叫んで再び武器を構える鈴木。これに対し、二匹目の猿は南瓜を投げず、敢えて鈴木に突っ込んでいく。そして、一瞬の隙を突いて鈴木の横をすり抜ける。
「しまった……」
慌てて、追おうとする鈴木。しかし、猿は爆弾である南瓜頭をしっかり抱えたまま、兵士たちの真ん中へと飛び込んだ。
「――やらせません」
直後、全速力で猿に追いすがって来ていたシュネーが、猿の体を掴んで地面に叩き付け、更にその上から覆いかぶさった。
「何をするんだ、やめろっ!」
兵士の一人が叫ぶ。
「私は頑丈だから……何回か持てば良いんです……だから、伏せて!」
シュネーが叫んだ直後、轟音が地面を揺るがし、爆炎が巻き起こった。
爆風が収まり、恐る恐る頭を上げた兵士たちが見たのは、抉られた地面に横たわる。シュネーの姿。
「衛生兵!」
動ける兵士たちは一斉にシュネーに駆け寄った。
●
「そいつで最後だ!」
ナガレの放った銃弾が、駆けまわる猿の脚に命中。動きを止めた猿に、アンフィスがサーベルを突き刺す。マテリアルを纏った刃は一撃で猿の体をほとんど貫通した。
「ふう、雑魚はなんとかなったねー」
アンフィスがそう汗を拭った途端、向うの方で火の手が上がる。そこでは、ハンターたちとジャックが未だに戦っていた。
「あーうん、ところで何で彼は南瓜デザインにしちゃったんだい? 微妙にかっちょいいセンスだよね?」
「……さあな。何にせよ、所詮は紛い物だ」
アンフィスと合流したナガレは肩を竦めると、銃を確かめ舌打ちした。
「弾切れか」
ナガレは自らの腕にクローを装備すると、アンフィスと共にジャックの方へ走り去った。
「紛い物はいらない……消えて」
紫苑の大鎌がジャックに振り下ろされる。しかし、ジャックの腕は大鎌をも弾く。この隙にエルデとエルデが反対側からジャックを狙うが、その彼女に容赦のない火炎放射が浴びせられた。
「……自分で燃えてくれたら楽ができるかと思ったんだが……当てが外れたね」
エルデは自嘲気味に笑った。ジャックの体自体は耐火装甲が施されているらしく、自身の炎に触れても殊更ダメージを受けた様子は無かった。
「なら、残る手は……」
「直接叩くまでだっ!」
勢いよく飛び込んで来たナガレは、自らのクローに発生させたマテリアルの刃をジャックの腕の関節に突き刺した。
ジャックは咄嗟に蹴りでナガレを蹴り飛ばすが、続いて合流して来た鈴木が、再度片手に剣を叩き付ける。
「速攻で片付けるよっ!」
この一撃で、ジャックの片手が切り落とされる。一時的に近距離での反撃の手段を一時的に封じられたジャックを見て好機だと判断した紫苑が、最後に追いついて来たアンフィスと同時に、再度武器を振るう。
「紛い物はいらない……消えて」
大鎌の刃が今度こそ、ジャックの胴体に叩き込まれる。肩から胸までを刃が食い込んだジャックがよろめく。
「格好良いとはおもうんだけどねー」
アンフィスも相槌を打ちつつ、サーベルを深々とジャックの胴体に突き通す。
遂に、がっくりと膝をつくジャック。傷口から体液が流れ出し、そのまま絶命するかに見えた。
しかし、次の瞬間信じられないような速度で南瓜頭が振り被られる。ジャックの狙いは十分に燃料を散布した辺りに猿の南瓜頭の数倍の爆発力を持った自身の頭部を投げつける事であった。
成功すれば、畑や兵士にも被害をもたらすことが出来る。
「おおっと! それは投げさせないよっ!」
しかし、そこに再びエルデがエレクトリックショットを放った。先ほど頭で攻撃を防御されたエルデは、今度は抜かりなく胴を狙う。
ジャックも、頭部を投げようとしていたせいで、咄嗟に頭部を防御に使えなかった。
全身に感電したジャックの腕から力無く南瓜頭が零れ落ち、今度こそ、ジャックは地面に倒れ、やがて黒い霧と化して夜風に霧散した。
●
「う……」
シュネーが意識を取り戻したのは戦闘終了後であった。全く動けないというほどでもなが、やはり全身が痛い。
「良かった……気が付かれたんですねっ!」
そのシュネーを覗き込んでいたエリネが喜んだ。
「全く、無茶をするな」
ナガレのほっと息をつく。
「あの、シュネーさん。何か欲しいものは無いですかっ?! お水とか……」
「りんご……」
「え?」
「何だか、リンゴの良い匂いが……何だか、甘いものが食べたくなっちゃって……」
弱々しく笑うシュネー。
「は……はいっ! どうぞっ!」
暫くきょとんとしていたが、笑顔で林檎を差し出すエリネ。
その様子を見ていたナガレはようやく気付いた。
「そうか……お前、さっきからどっかで見た顔だと思っていたが、船の時のエルフか」
そう言われて、エリネの方も気付いた。
「覚えています。コールマンさんですよね? また、お会いできて嬉しいです! やっぱりハンターは素敵ですね!」
街道を走ってこちらの救助に来る機導トラックの駆動音が響く。ようやく、夜が明けようとしていた。
事情を理解したハンターたちの中で真っ先に走り出したのはシュネー・シュヴァルツ(ka0352)であった。
低く構えたシュネーの全身がマテリアルの閃光を放つ。と、次の瞬間にはシュネーは畑の方へ走り寄ろうとしていたジャック・モンキー(猿)の進路に回り込んでいた。
猿は咄嗟に、大きく跳んでシュネーを飛び越えようとする。
「浅はかな……」
シュネーが無表情に呟く。そう、猿の行動は自らの体をシュネーの構えた刃に飛び込ませる行為に過ぎなかった。
股から縦に真っ二つになった猿の手から零れ落ちた南瓜頭が地面に落ちるより早く、シュネーは即座に次の標的に向かって駈ける。
「全く……死体なら猿でも人間でも墓で大人しくしてて欲しいもんだ……!」
一方、ナガレ・コールマン(ka0622)はシュネーとは対照的に、自分から近い敵へ向けて銃を構える。
「くそ……ちょこまかと!」
素早い動きと闇夜が狙いを付けさせにくくする。しかし、猿が銃の射程距離の外に逃げ切るかと思われた瞬間、ナガレの一撃がその胴体を貫く。南瓜を高く掲げたまま、うつ伏せに倒れる猿。
「あんなものが…ジャック・オー・ランタン……紛い物でも……相応しくない」
大鎌を構えた姫凪 紫苑(ka0797)は、無表情に、しかし声に蔑みの感情を込めて呟く。
「やー、あんなところに畑なんてはったっけ、なーんて!」
一方、アンフィス(ka3134)は空気を読んでいないのか、それとも場を和ませようとしたのかいきなり駄洒落を飛ばす。
しかし、紫苑は無言でじっとアンフィスを見つめ返した。
「……シツレイシツレイ。出来れば畑に入る前になんとかしたいよねえ!」
頭を掻くアンフィスに小さく頷く紫苑。次の瞬間、彼女の姿は掻き消える。
さて、此方の猿はもう少しで畑へ南瓜が投げいれられる距離まで来ていた。しかし、猿が大きく南瓜を持ち上げた瞬間、胴体の真ん中から、大鎌の刃突き出る。猿はびくびくと痙攣した後、力尽きた。
「情けは掛けない……お前にはカマっていられらない……」
紫苑はそう言い捨ててから、移動力の差故にようやく追いついて来たアンフィスをちらりと見た。
「え?」
一瞬何のことかわからず、きょとんとするアンフィスだがようやく気付いて笑って見せる
「あはは……」
「大人しく散って……」
満足したのか、紫苑は南瓜頭を安全な方向に蹴り飛ばした。
だが、その瞬間ジャック・ザ・インフェルノ(以下ジャック)が居る方向から突如銃声がしたので、二人はそちらを向いた。
そして、状況を把握した紫苑は呟く。
「……これは私達の失策、だね。……仕方がないから……私が援護にはいる、ね」
紫苑は機動力を生かして素早くそちらに向かった。
●
「ふふふ、これは、思ったより手強いね……」
周囲を燃え盛る炎に囲まれてなお、エルデ・ディアマント(ka0263)は不敵な笑みを崩さない。初っ端から計算違いが起きたのは事実だ。
相手の動きを封じるべく初弾で放ったエレクトリックショットは、ジャックの抱えた南瓜頭で防がれた。どうやら、頭は本体の一部ではなく完全に武器という感じのようだ。
それなら、と一緒にいたエルデと共に銃と弓で射撃戦を挑むと、正確かつ弾速の早い弾丸が南瓜頭の目から放たれ、埒が明かない。
そして、ジャックの首から定期的に撒き散らされる燃料は、まるで本体の意思とは独立して自動的に機能しているように、ほとんど予備動作なく散布され、あっという間にジャックの火炎放射で引火した。
この時点では、ジャックの相手をしていたのはエルデとエルデのみ。そして、エルデは液体の散布される予兆には注意していても、液体の弾道やそれをどのようにして防ぐのかは想定していなかったのである。
「仕方が無いね……なら直接殴るまでだよっ! シュネー君、援護を!」
「は……はいっ!」
エルデは仲間に叫ぶと、拳にフィストガードを嵌め、一気にジャックへ突撃する。
「格闘なら、大した武器はないだろ?!」
思いっきり拳を振りかぶるエルデ。だが、ジャックはゾンビだから当然と言えば当然だが、狼狽えた多様子も見せず、南瓜頭を上空高く放り投げた!
「!?」
相手の意外な行動に目を見張りつつも拳を振るうエルデ。しかし、ジャックはフリーになった右手で、意外なほど手慣れた手さばきでエルデの拳をガード!
「エ、エルデさんっ!」
ここで、エルデの矢がジャックに迫る。しかし、ジャックはその矢を事も無げに左手で払い除ける!
「なんだってー!?」
流石にエルデは焦った。そして、そこにジャックの左手によるパンチが命中する。
「くぅっ……!」
吹き飛ばされ地面に叩き付けられるエルデ。ジャックは更に、頭部をエルデの方に向けるが、間一髪、そこに紫苑が飛び込み大鎌を振るう。
「紛い物……!」
しかし、ジャックは南瓜頭を盾に斬撃を弾く。
一方、身を起して頭を振った彼女は、ある事に気付いた。
「しまったね……!」
そう、燃え広がった火種の一つが、もう少しで畑に到達しそうになっていたのだ。
咄嗟に周囲を見るが、ハンターらは何れも猿の相手で忙しい。となると……
「皆さん、お願いしますっ!」
状況を見ていたシュネーが、円陣を組んでいる帝国兵たちの方に叫んだ。
「解った……!」
彼らとて兵士だ。こうなっては嫌というはずもない。まだ動ける兵士は二台の布や、残っていた飲み水などを持って火の方に向かう。
ほどなくして、火は兵士たちにより何とか消し止められた。
だが、その時猿が二匹兵士たちの方へと向かっているのにハンターたちは気付く。
「助けなきゃ……」
ジャックを戦いながら焦る紫苑。しかし、彼女が走り出そうとした瞬間、ジャックの弾丸が彼女の足元で弾けて紫苑は動きを封じられる。同様に、他のメンバーも分散して猿の足止めに当たっていたのが災いして、ほとんどは即座に駆け付けられる位置には居ない。
「しくじったか!?」
魔導銃で猿の脚を狙って発砲するナガレ。しかし、距離があるせいもあり、ギリギリで躱される。
「くそ……」
歯噛みするナガレ。だが、その傍らからシュネーが駆け出す。
「任せてください……!」
シュネーの脚が、再びマテリアルを纏い、その燐光が闇の中に光跡を残す。
が、猿の速度も驚異的、遂に一体が兵士たちの側に到達。躊躇なく南瓜頭を振りかぶる。
「やらせないよっ!」
この時、他の仲間とは離れて畑の側に陣取っていた鈴木悠司(ka0176)が、猿と兵士たちの間に入って剣を構える。
直後、投擲された南瓜に鈴木が全力で振り抜いた剣がクリーンヒット! 南瓜頭は丁度何もない方向にくるくるとか回転しながら吹っ飛び、空中で大爆発を起こした。
唯一の武器を失い為す術も無くなった猿に、今度こそ容赦なくナガレの弾丸が突き刺さる。
「さあ、次もこの調子で行くよっ!」
叫んで再び武器を構える鈴木。これに対し、二匹目の猿は南瓜を投げず、敢えて鈴木に突っ込んでいく。そして、一瞬の隙を突いて鈴木の横をすり抜ける。
「しまった……」
慌てて、追おうとする鈴木。しかし、猿は爆弾である南瓜頭をしっかり抱えたまま、兵士たちの真ん中へと飛び込んだ。
「――やらせません」
直後、全速力で猿に追いすがって来ていたシュネーが、猿の体を掴んで地面に叩き付け、更にその上から覆いかぶさった。
「何をするんだ、やめろっ!」
兵士の一人が叫ぶ。
「私は頑丈だから……何回か持てば良いんです……だから、伏せて!」
シュネーが叫んだ直後、轟音が地面を揺るがし、爆炎が巻き起こった。
爆風が収まり、恐る恐る頭を上げた兵士たちが見たのは、抉られた地面に横たわる。シュネーの姿。
「衛生兵!」
動ける兵士たちは一斉にシュネーに駆け寄った。
●
「そいつで最後だ!」
ナガレの放った銃弾が、駆けまわる猿の脚に命中。動きを止めた猿に、アンフィスがサーベルを突き刺す。マテリアルを纏った刃は一撃で猿の体をほとんど貫通した。
「ふう、雑魚はなんとかなったねー」
アンフィスがそう汗を拭った途端、向うの方で火の手が上がる。そこでは、ハンターたちとジャックが未だに戦っていた。
「あーうん、ところで何で彼は南瓜デザインにしちゃったんだい? 微妙にかっちょいいセンスだよね?」
「……さあな。何にせよ、所詮は紛い物だ」
アンフィスと合流したナガレは肩を竦めると、銃を確かめ舌打ちした。
「弾切れか」
ナガレは自らの腕にクローを装備すると、アンフィスと共にジャックの方へ走り去った。
「紛い物はいらない……消えて」
紫苑の大鎌がジャックに振り下ろされる。しかし、ジャックの腕は大鎌をも弾く。この隙にエルデとエルデが反対側からジャックを狙うが、その彼女に容赦のない火炎放射が浴びせられた。
「……自分で燃えてくれたら楽ができるかと思ったんだが……当てが外れたね」
エルデは自嘲気味に笑った。ジャックの体自体は耐火装甲が施されているらしく、自身の炎に触れても殊更ダメージを受けた様子は無かった。
「なら、残る手は……」
「直接叩くまでだっ!」
勢いよく飛び込んで来たナガレは、自らのクローに発生させたマテリアルの刃をジャックの腕の関節に突き刺した。
ジャックは咄嗟に蹴りでナガレを蹴り飛ばすが、続いて合流して来た鈴木が、再度片手に剣を叩き付ける。
「速攻で片付けるよっ!」
この一撃で、ジャックの片手が切り落とされる。一時的に近距離での反撃の手段を一時的に封じられたジャックを見て好機だと判断した紫苑が、最後に追いついて来たアンフィスと同時に、再度武器を振るう。
「紛い物はいらない……消えて」
大鎌の刃が今度こそ、ジャックの胴体に叩き込まれる。肩から胸までを刃が食い込んだジャックがよろめく。
「格好良いとはおもうんだけどねー」
アンフィスも相槌を打ちつつ、サーベルを深々とジャックの胴体に突き通す。
遂に、がっくりと膝をつくジャック。傷口から体液が流れ出し、そのまま絶命するかに見えた。
しかし、次の瞬間信じられないような速度で南瓜頭が振り被られる。ジャックの狙いは十分に燃料を散布した辺りに猿の南瓜頭の数倍の爆発力を持った自身の頭部を投げつける事であった。
成功すれば、畑や兵士にも被害をもたらすことが出来る。
「おおっと! それは投げさせないよっ!」
しかし、そこに再びエルデがエレクトリックショットを放った。先ほど頭で攻撃を防御されたエルデは、今度は抜かりなく胴を狙う。
ジャックも、頭部を投げようとしていたせいで、咄嗟に頭部を防御に使えなかった。
全身に感電したジャックの腕から力無く南瓜頭が零れ落ち、今度こそ、ジャックは地面に倒れ、やがて黒い霧と化して夜風に霧散した。
●
「う……」
シュネーが意識を取り戻したのは戦闘終了後であった。全く動けないというほどでもなが、やはり全身が痛い。
「良かった……気が付かれたんですねっ!」
そのシュネーを覗き込んでいたエリネが喜んだ。
「全く、無茶をするな」
ナガレのほっと息をつく。
「あの、シュネーさん。何か欲しいものは無いですかっ?! お水とか……」
「りんご……」
「え?」
「何だか、リンゴの良い匂いが……何だか、甘いものが食べたくなっちゃって……」
弱々しく笑うシュネー。
「は……はいっ! どうぞっ!」
暫くきょとんとしていたが、笑顔で林檎を差し出すエリネ。
その様子を見ていたナガレはようやく気付いた。
「そうか……お前、さっきからどっかで見た顔だと思っていたが、船の時のエルフか」
そう言われて、エリネの方も気付いた。
「覚えています。コールマンさんですよね? また、お会いできて嬉しいです! やっぱりハンターは素敵ですね!」
街道を走ってこちらの救助に来る機導トラックの駆動音が響く。ようやく、夜が明けようとしていた。
依頼結果
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依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2014/09/23 16:20:51 |
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相談卓 シュネー・シュヴァルツ(ka0352) 人間(リアルブルー)|18才|女性|疾影士(ストライダー) |
最終発言 2014/09/27 01:46:58 |