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【CF】ヘンゼルとグレーテル……?

マスター:cr

シナリオ形態
ショート
難易度
普通
オプション
参加費
1,000
参加制限
-
参加人数
4~6人
サポート
0~0人
マテリアルリンク
報酬
普通
相談期間
5日
締切
2016/12/19 19:00
完成日
2016/12/27 01:34

みんなの思い出

思い出設定されたOMC商品がありません。

オープニング


 クリムゾンウェスト中が少し浮足立ったような空気に包まれていた。
 季節は冬、もうすぐ聖輝節。それに向けてあちこちで飾り付けが行われ、華やかなムードがこの世界を覆っていた。
 それは場所は関係ない。王国、帝国、同盟、そして冒険都市リゼリオ。どこでも同じである。
「サインください!」
 そんな中、リゼリオの一角で黒山の人だかりができていた。人の輪は二重三重になり、その中心にあるものは外から見えなくなっている。
 なぜなら、その中心に居たのは決して大きくは無い女性だったからだ。
「あ……それじゃあ、順番にお願いしますね」
 輪の中心に居たのはクリスティーヌ・カルディナーレ(kz0095)、「ヴァリオスの歌姫」と称される同盟を、いや、クリムゾンウェストを代表するオペラ歌手であり、つまりはスターであった。そんな彼女がここに居たことを目ざとく見つけられ、その結果がこの状況だった。まあここまで人が居れば、おそらくいちばん外に居る者などは中心に誰が居るのかわかっていないだろうが。


 彼女は二つ名の「ヴァリオスの歌姫」の通り、普段は極彩色の街、ヴァリオスにあるベルカント大劇場をホームグラウンドにしている。そんな彼女がなぜここにいるか、それは聖輝節にここ、リゼリオで特別公演を行うからだった。演じる内容は「ヘンゼルとグレーテル」。リアルブルーの人間にもよく知られている物語だ。どうやらクリムゾンウェストにも伝達し、このようにオペラにもされているのであった。その打ち合わせと、ちょっとした宣伝を兼ねて来たわけだが、その効果は想像以上に絶大だったようだ。
 黒山の人だかり相手に一人ひとりサインをしていき、小一時間はかかっただろうか。やっとさばき終えた彼女がふぅっ、と一つ息を付いたところだった。
「クリスさん、お久しぶりです」
 彼女に声をかける者が居た。
「あーっ! モアさん、お元気でしたか? 今日はお仕事でこちらに来たのですか?」
 どうやら声をかけたものはクリスにとっては旧知の人物だったようだ。彼女はぱぁっ、と顔を明るくして、話をはずませる。
 クリスに声をかけた女性の名はモア・プリマクラッセ(kz0066)。ヴァリオスの商人であり、ハンターオフィスの受付嬢であり、そしてクリスが下積み時代、バイト先で世話になった相手だった。


「まあ仕事で来ていたのですが、緊急連絡を受けまして……クリスさんに用事が」
「へ? 私ですか」
「ええ、実は……」
 あまりおおっぴらにしたくない内容なのか、モアは声を潜める。しかし。
「え~~~っ?! 皆さん食あたり~?!」
 オペラ歌手だけあってクリスの声はよく通る。周囲一帯に伝わるような声で思わず漏らしてしまうクリス。
「それじゃあ今度の特別公演はどうするんですか?! 今から代役を手配しても間に合うかどうか……」
「クリスさん、お任せください。なんとかしてみせましょう」
 その時モアはクリスの旧友の顔ではなく、ハンターオフィスの優秀な受付嬢の顔をしていた。
 そして程なくしてリゼリオで演じられるオペラ公演「ヘンゼルとグレーテル」の代役を求める依頼がハンターオフィスに貼り出されるのであった。

リプレイ本文

●幕前
「フンパーディンクかグリム童話か、今回はどっちだろうなぁ」
 代役を務めるということで集まったハンター達。その中の一人、リアルブルー出身のトリプルJ(ka6653)はそんな風に独りごちていた。彼が言う通り、少なくともリアルブルーにおいては一口に「ヘンゼルとグレーテル」と言っても様々なパターンの物語がある。大きな流れこそ同じだが、登場人物の立ち位置や関係性に多くのバリエーションがあり、それに伴い物語全体の雰囲気も変わってくる。
「フンパーディンクのは子供向けってことでクリスマス頃によくやるからなぁ」
 彼の言うとおり、フンパーディングによって作られたオペラ版はこの時期によく上演されている。これは子供の観客を意識してか全体的に明るいタッチで進行する。
「俺個人はグリム童話の方が好きだぜ? 継母じゃなくて実母だったとか死んだんじゃなくて戻ってきた子供たちに殺されたとか。魔女が実母で退治される童話は結構多いからな」
 だが、元々の形は暗く重い要素も多分に含んでいる。彼としてはそちらのパターンの方が好みのようだ。そんな彼も準備を終えると、いよいよ開演のブザーが鳴った。

●第一幕
 本日はリゼリオ特別公演、「ヘンゼルとグレーテル」にご来場いただきまことにあr
「れっでぃぃぃいすあぁぁあんど!! じぇぇんとるめぇん!!」
 ああっ! せっかくナレーションしているのに! というかライラック(ka4616)さん、あなたこのお話ご存知なのd
「本日はオトメげーむ『ヘンゼルとグレイ&テル……」
 違うよ!
「え? ヘンゼルとグレーテル? ……え、マジ?」
 流石にタイトルぐらいは覚えておいてよ。
「あ、ハイ。えーと、『ヘンゼルとグレーテル ~貴女はどのヘンゼルを選ぶ?~』の上演にお越し頂きまっことにぃぃぃい……ありがとうございまぁああっす!!」
 サブタイトル変わっちゃったよオイ。
「ワタクシは、この物語を紡ぐ妖精で御座います。短いお付き合いになると思いますがどうぞ宜しくピーッス☆」
 絶対話知らないな。おそらくフルアドリブだぞ。大丈夫なのかこれ。
「……ライラックが何語ってるのかまるで分らねぇ……奥が深いなクリムゾンウェスト……」
 頭を抱えるこちらと同じように、トリプルJも頭を抱えていた。そして頭を抱えているのがもう一人、仏頂面でステージを見ていた綾瀬 直人(ka4361)だった。彼はクリスとは何度も依頼で出会った周知の仲。そんな中何か大切な決意を持ってこの場に来たようなのだが、ご覧の有様である。
「大丈夫なのでしょうか、綾瀬さん」
「ああ……こうなりゃヤケだ」
 そんな綾瀬は今回ヘンゼル役である。つまりグレーテル役のクリスと同じく舞台の主役であり、詰まるところ周りから好き放題される訳である。もうヤケにならざるを得ないのであった。
 さて、そんな中舞台が進行していく。最初に舞台に登場するのは兄妹の母親ゲルトルート。
「家にはもう~薪もないパンもない~♪」
 と事情を説明するソロから始まる。ようやくまともに進行し始めたぞ。しかし演じているのはトリプルJだ。女装していることはしているのだが筋骨隆々のその肉体は隠せない! いや、隠さない!
 そんなムキムキマッチョなお母さんが魅惑のバリトンボイスを響かせる!
「お前たちさっさと婿と嫁を探しにお行き~♪」
 ……いや、あのですね、ここは食べ物を探しに行k
「アタシを倒せるくらい有能で強力な婿なら~♪ うちを何とかしてくれるだろ~♪ 見つけるまで戻ってくるんじゃない!」
 というわけでここで我が家を追い出されたヘンゼルとグレーテルの登場である。
「ああ、お兄ちゃん、あたしお婿さんを探して来ないときっと捨てられるわ」
 既にカオスな中でも健気な妹を演じるクリス。しかし、観客席の雰囲気は既におかしなものになっていた。まあムキムキマッチョなお母さんが出てきた時点で仕方がない。
「くっそ、あの婆。俺だって本当なら今頃……」
 そんな中ヘンゼル役の綾瀬も頑張って演技をするが、そんな彼は台詞の途中でやおら客席の方を向く。
「あ゛? 本来の役者? トイレからでてこねーってよ」
 思いっきりメタ発言である。その言葉に思わず客席のあちこちから笑い声が漏れる。反応はバッチリ。
 これなら行けると綾瀬が思っていた頃、舞台上ではスポットライトが別の場所にあたっていた。
「ふふふ……母親に捨てられるなんてなんてかわいそうな兄妹かしら」
 木陰に隠れながらスポットライトに照らされているのはアメリア・フォーサイス(ka4111)。今回の役は二人の近所に住むお姉さんである。つまりは傍観者である。
「人間が苦しんだり~♪ 楽しんだり~♪ それを眺めて過ごせるなんて~♪ この世はなんて素晴らしいんでしょう!!!」
 しかしこのアメリア、とんだ悪女であった。そんな彼女がこの世界の楽しさを称える歌を歌いだす。
「そうこの世は素晴らしい~♪」
 さらにコーラスを付けるライラック。
「ああ~、あたしには楽しくないわ~♪ お母さんを倒せるお婿さんなんて無理よ~♪」
「でも人の不幸は蜜の味~♪」
「うるせぇ! こっちにもその歌聞こえているんだよ!」
 アメリアとクリスのデュエットを切ったのは綾瀬のツッコミであった。どうも綾瀬は今回ツッコミ役になるようである。ご愁傷様。
「一方その頃森の中では森の妖精のオレちゃんが毎日楽しく過ごしておりました。その酒池肉林の毎日をこれからたっぷりと……え、話を進めろ? だってオレちゃんお話知らないんだも~ん、だから」
「黙れ」
 そして突如鳴り響く銃声。暗転していた舞台にピンスポットが照らされ、それに浮かび上がったのは雪都(ka6604)であった。彼の役は父親、猟師の設定らしく猟銃を持って……あの……硝煙が漂っているんですけど?! きゃー! 人殺しー!
「あの子達はどうした……」
「あ゛? この家には食料も何もないことぐらいアンタだって知っているでしょ?!」
 何度も言うようだが、今演じているのは筋骨隆々のトリプルJだ。と言ってもせめて女性らしく見せようと小指を立てたりしているが逆にそれが気持ち悪いぞ!
「だからあたし達の食い扶持を稼いでくる婿と嫁を探してくるまでこの家に帰ってきちゃダメってね」
 そして再び鳴り響く銃声。
「あの子は誰にもやらん……」
 そして父はゆらりとこの家を出ていった。
「ああ……あの子が心配だ……悪い虫がつかないか……」
 手には猟銃。どう見てもこっちのほうが心配だ!
 そんな中舞台は暗転し第二幕に続くのであった。

●第二幕
「ああ、お兄ちゃん、暗くてまるで夜のよう。森の中はとても怖いわ」
 再び幕があがるとそこは森の中。恐怖に怯えるグレーテル。なぜならそこは仄暗い森の中……森の中?
「森を表現するオレちゃん!!」
 そこでは何故か背後でライラックが袖から小鳥を出していた。
「うるせぇ! 邪魔するな!」
「お兄ちゃん……誰に言っているの?」
「そうだよ~オレちゃんはただの背景だよ~♪」
 と、こんなやり取りをいつまで続けていても話は進まないので先に進もう(なおこの間客席はドッカンドッカンウケていたことをお伝えしておきます)
「お兄ちゃん、暗くてもうどちらが前でどちらが後ろかもわからないわ。どうやって帰ったらいいの……」
 シクシクと泣き始めるグレーテル。
「安心しろ、こんなこともあろうかと来た道にパンくずを落としておいた」
 月が上がり、キラキラと煌めく地面。それに照らされ白いパンくずが浮かび上がる。そして月明かりに照らされるライラック!
「……この行為が、後にあのような事になろうとは……誰一人として予想もしなかったのである……」
 などと無駄にイケメンボイスでナレーションを入れつつパンくずをもぐもぐと食べているライラック! 何というクズっぷり! だが一応原作通りだぞ!
「何をやってるお前……!」
「ああ、やっぱり帰れないんだわ……」
「大丈夫、なぜならライちゃんは眠りの妖精なのです」
 そして始まるライラックのソロ。
「そういやこれがオペラだったことを忘れかけていたぜ……」
「どうして誰もいない方向を見て喋ってるの、お兄ちゃん?」
「ライちゃんは眠りの精ですよ~♪ あなたたちに悪いことは何もしませんよ~♪ 

このバッグから二つぶの砂を~あなたたちのつかれた小さな目の中に入れたら~♪
お目々は自然に閉じるのです~♪

「そうしてぐっすりお休みなさい」
「夜、私が眠る時~♪」
 ライラックのソロに引き継いで流れるグレーテルの美しい歌声。

天使が側に立ってくれます
頭に足元に、右に左に

「天使が私を包み込んでくれる~♪」
 そうしてグレーテルはヘンゼルの腕を掴んだ。
「さあ、一緒に眠りましょう、お兄ちゃん」
「それじゃあ……」
「「おやすみなさい」」
 そして二人は舞台中央で眠りに落ちる。ようやくまともなヘンゼルとグレーテルのオペラらしくなってきたぞ!
「というわけでこの『ヘンゼルとグレーテル ~貴女はどのヘンゼルを選ぶ?~』、果たしてグレーテルは誰を選ぶのでしょうか? といってもここまでに登場した人物でグレーテルが選びそうなのはこのオレちゃんだけ? オレちゃん一歩リード?」
「いえ、もしかしたら妹が兄に恋をして、禁断の関係になるやも?」
 と突如舞台に現れたアメリア。……前言撤回します。
「あぁ、いつも一緒にいるお兄様……いつしか芽生えてしまったこの気持ち……イケない事だとは分かっています……でも、それでも私はお兄様の事が……!!!」
 キャッキャ言いながら赤面しているアメリア、一緒にはしゃぐライラック。客席には良い子もいっぱいいるんだぞ! それでいいのかアメリア!
「……黙れ、あの子達より目立つな」
 そして二発の銃声が鳴り響き舞台は暗転し、再び幕が下りるのであった。

●第三幕
 幕が上がるとそこには眠りに落ちていた兄妹の姿があった。やがて二人は目をこすりながら起き上がり、辺りを見回す。
「ここはどこ? 目がさめたのね、あたし。これは夢かしら?」
「くそっ、思ったより寝ちまったぜ……おい、アレは何だ?!」
 ヘンゼルが指差した先に建っていたのはお菓子の家であった。早速向かった二人は空腹に耐えられずお菓子の家を食べ始める。そんな中、家の中から住人のクローディア(ka6666)が現れた。
「あらあら、この家を食べ始めてしまいましたか。家の中にはお菓子はたくさんあります。食べるならそちらをどうぞ」
「ああ、ごめんなさい。でもあたし達にお菓子を食べさせてくれるの?」
「ええ、たんとお食べなさい」
「こういうのは大体罠って決まっているんだ。……お前らも甘い話には気をつけろよ」
「だからどこに向かって言っているのお兄ちゃん?」
「罠などではありませんよ。どうぞお食べなさい」
 そうして家の中に入った兄妹が見たのは山と積まれたお菓子達であった。それを食べ始める二人。
 そうしてお腹いっぱいになった頃。食べすぎて二人が動けなくなった頃。
「ああ、動けなくなってしまいましたか。捕らえるはずが勝手に捕まえてしまいました」
 クローディアはテーブルに座り、二人を温和な、それでいて冷めたような表情で見つめていた。
「あなたは……?」
「私は魔法使い、ええ、人ではありません」
「人ではない、だと……?」
「ええ、人を殺せばもう人ではいられない。ましてや食べるなど」
 急にシリアスな展開に変わる舞台上。その台詞に客席もショックを受けていた。
 そんな中クローディアは魔法の杖を振る。すると舞台上から降りてきた檻がヘンゼルを閉じ込める。
「でもおなかの空いたあたし達にお菓子を食べさせてくれたじゃないですか」
「結局、助けたくても人を殺して食べている時点で同じ穴の貉なんですよ。殺人鬼、人喰いなんて悪魔。一度でもそうなったら人の街に戻れないでしょう?」
「でも……」

「あなたはきっと優しい人~おなかの空いたあたし達に~お菓子をいっぱい食べさせてくれた~♪」
「それはあなた達をまるまると太らせて~美味しく食べるからですよ~♪」
 ベルをチリンと鳴らすクローディア。そして彼は鍵を手に取る。
「家を焼くだけの油もここにあります。さて、この悪夢を焼いてなかったことにするのも、ご自由に」
 鍵を受け取ったグレーテルが檻を開く。そして脱出したヘンゼルは……。

「ただいま」
 兄妹は我が家に戻ってきていた。
「あら、アンタ達帰ってきたの? アタシを倒せるぐらい有能な婿は連れてきたのかしら?」
「婿では無いがアンタを倒せるぐらいの奴ならなっ!」
 そしてヘンゼル綾瀬の火を吹くような右ストレートがお母さんに炸裂! 字面だけ見ればただの家庭内暴力だが相手は何度も言うようだがトリプルJだ! ただの格闘シーンにしか見えないぞ!
「やるじゃないかヘンゼル!」
「今日こそテメェを倒して俺達は自由になる!」
 燃え盛る家の中、殴り合うヘンゼルと母親。メチャクチャだが、ヘンゼルとグレーテルには母親と魔女は同一人物であるという解釈もある。つまりこれはこれでアリなのだ!
 しかしやはり母は偉大である。とうとう追い詰められるヘンゼル。とどめを刺すべく襲いかかる母。だがそこにヘンゼルのカウンターパンチが炸裂した!
 倒れ伏す母親を踏み越え、グレーテルをお姫様抱っこしたヘンゼルが家の中から現れる。
「終わったな……家も親も無くなったが、何とかなるだろ……まあまずは婿探しからか」
「いいえ、お兄ちゃん。あたし、お兄ちゃんのことが……」
 そしてグレーテルクリスはヘンゼル綾瀬の顔を引き寄せ、唇と唇を重ね合わせた。
「ああ、期待していた禁断の関係が見れたわ! なんて素敵なんでしょう!」
 その光景をやはり物陰に隠れて見ているアメリア。そして物語の終わりを告げるナレーションが紡がれる。
「ごらいじょーありがとうございましたァ!! クリスちゃんをこれからも宜しくピーッス☆」
 かくしてなんとなく親からの支配とそれからの卒業を表現した物語のようにも見えるこの舞台は喝采を浴びて終わったのであった。

●幕後
「いや、わりぃ。その、なんだ。実は……この前……リアルブルーに帰れて、さ」
 舞台が撥ねた後、綾瀬はクリスを呼び出していた。夜の帳の中、彼はクリスに語りかける。
「ええ、聞きました」
「結局帰ってきちまったんだけど……なんかクリスのこと、忘れらんなくて」
「私のことが?」
 その言葉に頷き、綾瀬は言葉を続けた。
「……いつ会えるか解んなくなる前にこれだけ言っとこうと思ってな」
 そして、綾瀬は自分の思いを吐き出した。
「俺……お前が好きだわ」
「……お兄ちゃん、舞台の上でしたことが、全部役柄の上だ、なんて思っているの?」
 クリスはそんな綾瀬の目をじっと見る。
「私はずっと前から……」
 そして彼女は、再びその唇と唇を重ね合わせた。

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参加者一覧

  • Ms.“Deadend”
    アメリア・フォーサイス(ka4111
    人間(蒼)|22才|女性|猟撃士
  • 歌姫を守りし者
    綾瀬 直人(ka4361
    人間(蒼)|17才|男性|魔術師
  • スタンド使い?
    ライラック(ka4616
    エルフ|25才|男性|猟撃士
  • チューダの弟子
    雪都(ka6604
    人間(蒼)|19才|男性|符術師
  • Mr.Die-Hard
    トリプルJ(ka6653
    人間(蒼)|26才|男性|霊闘士
  • 明日輝くための旋律
    クローディア(ka6666
    人間(紅)|18才|男性|聖導士

サポート一覧

マテリアルリンク参加者一覧

依頼相談掲示板
アイコン お芝居しよーぜ!
ライラック(ka4616
エルフ|25才|男性|猟撃士(イェーガー)
最終発言
2016/12/18 22:56:59
アイコン 依頼前の挨拶スレッド
ミリア・クロスフィールド(kz0012
人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人
最終発言
2016/12/18 07:28:49