ゲスト
(ka0000)
或る街道の掃討
マスター:佐倉眸

- シナリオ形態
- ショート
- 難易度
- 普通
- オプション
-
- 参加費
1,000
- 参加制限
- -
- 参加人数
- 4~6人
- サポート
- 0~0人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 5日
- 締切
- 2016/12/20 07:30
- 完成日
- 2016/12/30 01:37
みんなの思い出
思い出設定されたOMC商品がありません。
オープニング
●
ジェオルジからヴァリオスへ向かうその街道に出た雑魔の件は警備兵やハンターオフィスの間で暫くの間話題に上り続けていた。
長らく、安全とは言い難くとも、コボルトやゴブリン、野生生物に悩まされる他は、大した被害も事件も無い。警備兵達もそれは誇っていたはずだった。
警備兵達の中でその雑魔に重い一撃を食らった者がいる。
彼曰く、それは重たい馬のようで、しかし馬の毛足のような滑らかさも、生き物の温もりも無く。
嘶く身体が、その首が、彼の腹を押し退けるように触れているにも関わらず、息遣いのひとつも感じない。
死体よりも、悍ましい。
傷を癒やすための数日の静養の後、彼は警備兵の職を辞し、今では村の畑仕事に従事しているという。
もう1人、この雑魔について証言を残す者がいた。
あの日、雑魔と戦った新人のボウガン使いのハンター。
若く経験の浅いその新人は、仲間と共に馬車を護衛していたが、雑魔を追ってきたハンターと共に戦いに加わっていたという。
とても手に負える物では無かった。
矢が当たっているはずなのに、傷ひとつ負わせる事ができなかった。
熟練のハンターにより目の前で斃されたそれは、一見、馬の死体と相違ないように横倒しに転がった。
しかし、それは見る間に黒い土塊に変わると灰のように崩れて舞い上がり、落ち葉を鳴らす風と共に散っていった。
雑魔なんて、初めて見た。
こんなに、怖いものだったなんて。
自分もいつか、彼等のように、雑魔や歪虚と、この世界の脅威と戦う力を得られるだろうか。
街道の警備が強化され、時折見回りが行われる中、稀にこの雑魔が目撃されるようになった。
数日に一度だったそれが、日に数度に増えるまで、然程時間は掛からなかった。
●
大きな馬の形をした雑魔の駆除。その依頼がハンターオフィスに掲示された。
以前のように目撃された物を追うのでは無く、潜んでいる物を徹底的に撃退しようと、集まって策を練る。
森に何匹潜んでいるのか、未だに見当が付いていない。
「私、見てきます」
あの日の新人ハンターが、ボウガンを抱えて名乗りを上げた。
見付からないように、数だけ数えて、すぐに戻ります。
目は良いんです。
戦えないけど、私だって、ハンターです。
そう言って、出て行った翌日の日没の頃、身を潜めた茂みや、枯れ枝で頬や腕に擦り傷を幾つも作って帰ってきた。
或る受付嬢は、新人ハンターの報告を受ける職員やハンターを眺めながら微笑んだ。
「……大変なことになっちゃってますけど、あんな風に、先輩の良い影響を受けて頑張ろうって奮起するハンターさんがいらっしゃるのって、いいなぁって思います。やっぱりハンターさんは格好いいですからね! 強くて優しくて、すごいんです!」
今は未熟なあのハンターも、いずれは強く育つだろう。
まだ、何も知らない子ども達も、もしかしたら。自分の力に気付いたのなら。
●
確認された雑魔の数は街道の左右の森の中にそれぞれ大凡15匹ずつ。
木々の合間を縫うようにゆっくりと、ヴァリオス方面へ動いているらしい。
街道の近くに出てきている物。森の奥を歩いている物と様々で、統率は見られないが数匹ずつ纏まっている。
これだけの数が一斉に同じ方へ向かっていることは、何等かの目的に元ずく指示が出されていると推察された。
街道の安全を確保したい。
しかし、深追いはしすぎないように。
街道に集まったハンターの見送りに、オフィスの職員から声が掛けられた。
気を付けて下さいと、新人のハンターも、頬に絆創膏を貼って見送りに来ている。
街道を進む。
見送りの姿が見えなくなった頃、ざわと茂みに温い風が渡った。
視線を向けると、幾つもの気配が感じられ、その奥から胡乱な目がハンター達を眺めていた。
ジェオルジからヴァリオスへ向かうその街道に出た雑魔の件は警備兵やハンターオフィスの間で暫くの間話題に上り続けていた。
長らく、安全とは言い難くとも、コボルトやゴブリン、野生生物に悩まされる他は、大した被害も事件も無い。警備兵達もそれは誇っていたはずだった。
警備兵達の中でその雑魔に重い一撃を食らった者がいる。
彼曰く、それは重たい馬のようで、しかし馬の毛足のような滑らかさも、生き物の温もりも無く。
嘶く身体が、その首が、彼の腹を押し退けるように触れているにも関わらず、息遣いのひとつも感じない。
死体よりも、悍ましい。
傷を癒やすための数日の静養の後、彼は警備兵の職を辞し、今では村の畑仕事に従事しているという。
もう1人、この雑魔について証言を残す者がいた。
あの日、雑魔と戦った新人のボウガン使いのハンター。
若く経験の浅いその新人は、仲間と共に馬車を護衛していたが、雑魔を追ってきたハンターと共に戦いに加わっていたという。
とても手に負える物では無かった。
矢が当たっているはずなのに、傷ひとつ負わせる事ができなかった。
熟練のハンターにより目の前で斃されたそれは、一見、馬の死体と相違ないように横倒しに転がった。
しかし、それは見る間に黒い土塊に変わると灰のように崩れて舞い上がり、落ち葉を鳴らす風と共に散っていった。
雑魔なんて、初めて見た。
こんなに、怖いものだったなんて。
自分もいつか、彼等のように、雑魔や歪虚と、この世界の脅威と戦う力を得られるだろうか。
街道の警備が強化され、時折見回りが行われる中、稀にこの雑魔が目撃されるようになった。
数日に一度だったそれが、日に数度に増えるまで、然程時間は掛からなかった。
●
大きな馬の形をした雑魔の駆除。その依頼がハンターオフィスに掲示された。
以前のように目撃された物を追うのでは無く、潜んでいる物を徹底的に撃退しようと、集まって策を練る。
森に何匹潜んでいるのか、未だに見当が付いていない。
「私、見てきます」
あの日の新人ハンターが、ボウガンを抱えて名乗りを上げた。
見付からないように、数だけ数えて、すぐに戻ります。
目は良いんです。
戦えないけど、私だって、ハンターです。
そう言って、出て行った翌日の日没の頃、身を潜めた茂みや、枯れ枝で頬や腕に擦り傷を幾つも作って帰ってきた。
或る受付嬢は、新人ハンターの報告を受ける職員やハンターを眺めながら微笑んだ。
「……大変なことになっちゃってますけど、あんな風に、先輩の良い影響を受けて頑張ろうって奮起するハンターさんがいらっしゃるのって、いいなぁって思います。やっぱりハンターさんは格好いいですからね! 強くて優しくて、すごいんです!」
今は未熟なあのハンターも、いずれは強く育つだろう。
まだ、何も知らない子ども達も、もしかしたら。自分の力に気付いたのなら。
●
確認された雑魔の数は街道の左右の森の中にそれぞれ大凡15匹ずつ。
木々の合間を縫うようにゆっくりと、ヴァリオス方面へ動いているらしい。
街道の近くに出てきている物。森の奥を歩いている物と様々で、統率は見られないが数匹ずつ纏まっている。
これだけの数が一斉に同じ方へ向かっていることは、何等かの目的に元ずく指示が出されていると推察された。
街道の安全を確保したい。
しかし、深追いはしすぎないように。
街道に集まったハンターの見送りに、オフィスの職員から声が掛けられた。
気を付けて下さいと、新人のハンターも、頬に絆創膏を貼って見送りに来ている。
街道を進む。
見送りの姿が見えなくなった頃、ざわと茂みに温い風が渡った。
視線を向けると、幾つもの気配が感じられ、その奥から胡乱な目がハンター達を眺めていた。
リプレイ本文
●
まだそんなに残っていたのかとケイジ・フィーリ(ka1199)はもたらされた情報に溜息を吐いて目を眇める。
エンジンの振動を感じながら気持ちを切り替えるようにギアを上げ、周囲を見回しながらアクセルを握り込む。
白い排気が後方へ流れていく。
大型の銃を担いでその後ろに続くマリィア・バルデス(ka5848)は見送りの中、尚もハンター達を気に掛けていた新人の目を思い出す。雑魔の醜くも凶悪な姿に、その数に浮かんだ怯懦を。それでもハンター達と向かおうと踏み出した包帯に包まれた足を。
生き残れれば強くなれる。そう声を掛けて残してきたその新人の無事を思いながらバイクの速度を上げる。
見えなくなったジェオルジと、まだ見えぬヴァリオスの方角を道なりに辿り、アバルト・ジンツァー(ka0895)は木木の影へ視線を向けた。
街からは少しでも離れた方が良い。
「街道の安全を確保する為にも可能な限り殲滅しなくてはならないな」
遠ざけるだけで良いとは言われているが、街を繋ぐ道を護る為にも。
頷く様にディーナ・フェルミ(ka5843)が先頭から振り返る。
「南側は絶対街に行かせないの」
ケイジとマリィアが北側に茂る木々にバイクを併走させ、アバルトはディーナに続くように馬を駆る。
「ええ。街まで行かせるわけないじゃない、北側全部ここで引っ掛けるっ!」
マリィアがケイジとクラン・クィールス(ka6605)に声を掛ける。
「とにかく全部叩けば問題はないだろ……さっさと片付けるぜ」
森から感じる気配は多い。
遠ざかるエンジン音を聞き、冷めた低い声で応じながら、木々の先から気配の覗える敵を睨む。
クランは馬の歩みを緩めると低くないその身の丈を優に越す大振りな得物の柄に手を掛けた。
「平和を乱す雑魔め……一匹たりとも逃がしはしない!」
南側、後方で足を止めた南護 炎(ka6651)が駆っていくアバルトとディーナを横目に森を見据える。
狙うのは道までその鼻面を覗かせた2匹の雑魔。
●
街道に飛び出してくる3匹の雑魔を確認し停車したケイジを抜いて数十メートル、茂る木々の、或いは葉を散らした枯れ枝の隙間から横目に覗く雑魔の影。2匹、そして3匹。
陰る森の中を覗いながら移動する雑魔の端に並ぶと、後輪のサスが沈んで撓む発条の感覚に乗せてマリィアはブレーキを握り締めた。
土埃と地面を抉るタイヤの、唸るエンジンの音を鳴り響かせて浮き上がる後輪に合わせ体躯を捻り、大型の機関銃を据えて森へ構える。
着地したとき、銃身はハンドルに噛んで狙いを定め、銃床を支えながら指は引鉄に掛かっていた。
「全部引きずり出してやろう」
敵に向けて打ち込む鉛は、狙いを妨げる枝を弾きながらその間近に迫っていく。
派手な音に傍の集団が狙われたと気付いた2匹の雑魔が木々の合間を縫って駆っていく。
その動きを見据えて、ケイジは銃口を己の獲物に向けた。
「やっぱり数が多いな」
放たれた三条の光りが真っ直ぐに伸びて雑魔の大柄な身体に、太い首を貫いて黒い毛足を散らす。
その光りを見た淀んだ3対の眼がじりと距離を寄せて、森の中をケイジを狙い駆ってくる。
青い瞳が敵を見る。遠く聞く攻撃の音と木々の隙間に見る敵の動きを待って、クランは数メートル先の2匹の雑魔に、両刃の大剣の切っ先を真っ直ぐに向ける。
影を落とす枝を、馬の歩みを阻む茂みを割くように構え、その間合いへと馬を進ませる。
揺れる銀色の髪が一房墨色に染まる。より深く暗い赤みを帯びた黒い揺らぎが左腕を包み込み手甲の様な幻影を形作る。同色のそれは背からも零れ、馬が駆ると残像のように赤黒く揺らめく歪な翼を象っていた。
眼前の雑魔にマテリアルがざわめく程に昂ぶる。
柄を握る手がその高揚に震えた。
「この距離なら蹄は届きにくいだろう」
力を込めて上段に刃を振りかぶった。
地面を蹴って突き進む機を覗う雑魔へ、磨かれた銀の刃が叩き付けられた。
照門を覗く。狙いを定めた雑魔への着弾を確認。その傍にいたもう1匹が弾かれたように向かってくる。
迫りきる前に一撃、放たれた弾丸に半身を抉られて蹌踉めき、逃走へと転じるそれを許さずにもう一撃。
沈黙し土塊の様に黒ずんだ身体を溶かして行く雑魔の屍に一瞥もくれず、最初に撃ち抜いた1匹に、逃走し視界から消える前に止めを刺す。
「次」
攻撃の音に引き付けられた雑魔が3匹向かってくる。射程に捉える前に弾倉を換えて身を屈める。
周囲にマリィアを狙う影は他に無い。
耳を劈く音を立てて飛び広がる弾丸は雑魔を的確に捉え射抜く。
反動で揺れる銃床を押さえ、マテリアルを込めた弾丸を放ち続ける。
弾丸の飛び交う中、跳ね上がった枝や倒れる細い木を踏み越えて最後に迫る1匹の体躯を銃身に捉えて受け流し、身を躱す。
至近に迫った雑魔に向けて拳銃を抜き様に一発、振り下ろされた蹄は腕に受け止めて、もう一発。濁る音で嘶き逃走を図る背に向けて、機関銃を構え直した。
逃げ切った雑魔がいないことを確かめると、マリィアは銃口の向きを大きく変える。
ケイジの放った3条の光りは違わずに雑魔の黒く煤けた毛足を妬き、皮膚の裂け目からどろりと黒く濁った雫を垂れさせる。
傷を得て尚足は止まらず、3匹の雑魔はケイジに向かって枯れ枝を踏み砕き掛けてくる。
敵との距離を推し量り、引鉄を引いて弾丸を放つが、止まる様子は見られず地を這うような濁った嘶きで3匹はケイジに向かってくる。
「来たな。……まともに受けるのはきつそうだ」
更にその攻撃に触発された3匹もケイジを射程に捕らえた様に蹄で地面を叩いて、首を揺すっている。
1匹、構えた盾の脇を抜けて傍の木に首の根をぶつけた。細い木だった為か、軋む音を立てて横倒しになる。
冷えた汗が背筋に伝うのを感じた。
盾を向けて攻撃に備える。続いて向かってきた2匹は違わずケイジに巨躯をぶつける。盾に受け止めて支えきれず、衝撃の痛みに沈む膝が土に汚れる。
歯を食いしばり、金の瞳で敵を睨む。拳銃を操作し伸ばした剣の切っ先をその喉元へ突き付けた。
黒い雫を散らし喉を掻き切る。向かってくる蹄は盾で弾き、間合いを取るとマテリアルの光りを放つ。
手負いとなった3匹の逃走を許すまいと、マリィアの弾丸が届く。
斃れた雑魔のすぐ傍らに、追い付いた3匹がケイジを淀んだ双眸に映し、鬣を揺らして駆る。
クランの剣が振り下ろされると毛足を散らされ、皮膚を裂かれた雑魔が1匹、その刀身の距離を一蹴りに詰め、突き飛ばす勢いで飛び込んでくる。
防護服越しにも腑に重い衝撃を受け咳いた喉に錆の香を知る。
ふらついた身体を鐙を踏み込んで留まり、柄を握り直して再度マテリアルを込め斬り掛かる。
1匹に二度三度と重く鋭い斬撃を当てたところで、向かってきていた雑魔が後退り、逃げる機を覗うように尾を揺らした。
「逃がさないぜ」
向けられた背を斬り上げる。
枯れ草を踏む音。幾度もその身に受けた攻撃の息遣いがすぐ傍らに迫る。
直線的な攻撃はその動きの感覚さえ掴めていれば消耗していても回避は容易い。
大剣を構え直して次の敵と対峙する。
黒曜石の艶やかな双眸を伏せ、再び開いたときにはその片方は紅に染まっていた。眇めるように2匹の敵を睨み、肩を聳やかして息を弾ませる。
南護は剣を操作し、扱いやすい直剣を組むとマテリアルを込めて大袈裟な動きで誘う様に斬り掛かり、周囲の敵を探る目を走らせた。
やや森の奥、3方にそれぞれ3匹ずつゆっくりと動いていたそれらは、剣の空気を裂く音に、近くの雑魔が攻撃された臭いに胡乱な目を向け、地面を蹴って陰る森の中を駆る。
馬を並ばせるアバルトとディーナは手綱を操り馬首を森に向ける。
「聖導士は囲まれて殴り合い上等なの、そのための聖導士なの!」
ディーナが手綱を引いて木々の合間を分け入っていく。
肩越し投じられた花を思わす紫の優しげな視線にアバルトは浅く首肯で答えた。
精悍な面差しを森へ。真摯な声が頼むと告げ、馬を止めるとディーナの向かう先へ照星を合わせた。
雑魔の足を狙うように一発、攻撃に弾かれたように動くもう1匹が彼女の射程を外れる前にそちらへも一発撃ち込むと、その2匹を包む光りが広がった。
迫る2匹の突進に圧され姿勢を崩す。
乱れた黒髪を掻き上げ、南護は柄を握り締めて息を整える。
鎧に鎖を重ねた腹に受けた衝撃は軽いが、腕に食らったそれは剣ではいなしきれずに痺れが残る。
向き合った2匹の他に距離を詰めつつある雑魔を数える様に見回す。退けないと構えた剣の切っ先を向け地面を蹴る。
先の雑魔が斃れたらしいと後方、雑魔の行く手を塞ぐ様に向けた背に僅かながら温かな光りを感じて知る。
もう一度と斬り込むと至近から落ちる蹄に蹌踉めいた。頬に温い血を感じる。
構えは解かず踏み止まって次の攻撃に添わせる様に刀身に受け流す。
次の刃を向ける前に近付いて来た3匹の雑魔が迫り地面を蹴った。
巨躯の重さが乗った攻撃は腕に、脚に重く。姿勢を崩しながらも構えを立て直して集まった雑魔を見る。
逃がしはしない、俺は退かない。
そう思いを込め睨み付ける。
焦ったような蹄の音、木々を避けながら急ぐ、仲間の駆けつける音。
南護と雑魔の間に割り入るように手綱を操ると、ディーナは長柄の鎚を翳す。
瞬間、周囲に広がる光りは一帯の雑魔を包みその眩さに灼く。既に傷を得ていたものは全て斃れ、光りから逃れようと森の奥を目指す雑魔を追って、再度光りの衝撃を広げた。
迫っていた雑魔が全て斃れると、直ぐさま馬を返して南護の傍に戻る。
法具の鎚を握り、癒やしの祈りを捧げる。淡い光が凪ぐようにたゆたい、南護が頬を擦ると既に傷は無く赤茶けた血の汚れが手の甲に移った。
腕の痛みも無くなったと剣を構える様に動かすと、ディーナの唇から祈りが止んで、その口許は安堵の柔らかな笑みを浮かべた。
後2箇所に雑魔は残っている。
「助かったぜ……一匹たりとも逃がさない」
南護が回復し、ディーナと共に雑魔に構える。
南護とディーナの動きを見てアバルトは森を警戒しながら馬を駆る。
森の奥に見えた雑魔は2人の方には向かっていない。照門を覗き3匹の動きを確認する。マテリアルを込め威力と射程を伸ばす弾丸をその1匹へ。
攻撃に気付きアバルトの方へと向かってくるものへ、銃口を向ける。
マテリアルを込め冷気を収束させる凍て付いた弾丸は雑魔の足を射抜き、止める。もう1匹、同じく指向させた氷で射止めるとマテリアルの威力を込めて、その雑魔が斃れるまで。
冷静な緑の目が逸らさずに獲物を睨んで、逃走も許さず撃ち続けた。
沈黙を確認すると、装填し直して、2人との合流を目指し馬を進める。
「――こちらは片付いた」
援護はいるかと問えば眩い光は凪いで2人の姿が明瞭になる。終わったところだとディーナが馬を歩ませて戻ってきた。
●
炎の光りが広がる。
灼かれる雑魔を弾丸が追う。
残りを全て灼き尽くしてケイジは銃を下ろし脱力する。
剣を引き摺る様に街道へ戻り合流したクランを支える様に肩を貸し、マリィアが南へ向かった3人へ声を掛けた。
「北は逃がしてないわ」
南も、と森を見る。
逃げた雑魔はいないようだと3人を見る。森の一番深くを追ったアバルトが頷くと、淡い安堵に溜息を吐く。
怪我を、とディーナがケイジとクランに祈りを向ける。
傷が癒えるのを見届け、もう大丈夫だと微笑んだ。
深傷を負った仲間を見て、アバルトは森を覗い眉間に皺を刻んだ。
「……今度手強い雑魔が現れたのなら、早めに依頼を出して貰いたいものだ。その方が被害が少なくて済むからな」
引鉄に指を掛けたままのケイジはバイクに跨がってエンジンを掛ける。
「少し探索してきても良いかな、確認と、情報収集を兼ねて」
1人では危ないだろうかと、癒やされたばかりの腕を見て呟いた。
ディーナは、私も気になる、と馬を続かせる。
「この街道で死んだ馬は多いけれど……」
それでも多すぎること、馬ばかりだということが疑問だと告げる。
「誰かが手を貸してるかもって思ってしまったの」
不安げな、しかしその解明に誠意を向けて瞳が森を見る。
マリィアは来た街道を見詰めて口を閉ざす。
傷を負った仲間を見て、見送りに立っていた新人のことが改めて気に掛かった。
彼女に無事と安全を伝えたい。
南護も痛みの無い筈の腕を押さえて森を見る。
ディーナ同様にこれらの雑魔を指揮する存在が気に掛かっていた。
全てを詳らかにした上で倒し、今日も勝てたと言いたいと、異色の相貌がじっと見据えた。
森の空気は湿気って重い。
多数の雑魔の屍と気配だけを残し消えた存在は、その痕跡も無く立ち去ったようだ。
範囲を広げてもそれ以上に見付かる物も無く、時間が経つ内に土塊の様に崩れた雑魔の骸は霧散し、朧気に感じられた淀んだ気配も、冬らしからぬ湿り気も失せていった。
ただ所々消えずに残った蹄の跡が、西日の鮮やかに差し込んだ森に、まだ残党がいるような予感を掻き立てるばかりだった。
その報告から数日、蹄を追う調査が成されたが、何れも山へ向かう辺りで途絶えて仕舞い、同様の雑魔の目撃は無くなったという。
まだそんなに残っていたのかとケイジ・フィーリ(ka1199)はもたらされた情報に溜息を吐いて目を眇める。
エンジンの振動を感じながら気持ちを切り替えるようにギアを上げ、周囲を見回しながらアクセルを握り込む。
白い排気が後方へ流れていく。
大型の銃を担いでその後ろに続くマリィア・バルデス(ka5848)は見送りの中、尚もハンター達を気に掛けていた新人の目を思い出す。雑魔の醜くも凶悪な姿に、その数に浮かんだ怯懦を。それでもハンター達と向かおうと踏み出した包帯に包まれた足を。
生き残れれば強くなれる。そう声を掛けて残してきたその新人の無事を思いながらバイクの速度を上げる。
見えなくなったジェオルジと、まだ見えぬヴァリオスの方角を道なりに辿り、アバルト・ジンツァー(ka0895)は木木の影へ視線を向けた。
街からは少しでも離れた方が良い。
「街道の安全を確保する為にも可能な限り殲滅しなくてはならないな」
遠ざけるだけで良いとは言われているが、街を繋ぐ道を護る為にも。
頷く様にディーナ・フェルミ(ka5843)が先頭から振り返る。
「南側は絶対街に行かせないの」
ケイジとマリィアが北側に茂る木々にバイクを併走させ、アバルトはディーナに続くように馬を駆る。
「ええ。街まで行かせるわけないじゃない、北側全部ここで引っ掛けるっ!」
マリィアがケイジとクラン・クィールス(ka6605)に声を掛ける。
「とにかく全部叩けば問題はないだろ……さっさと片付けるぜ」
森から感じる気配は多い。
遠ざかるエンジン音を聞き、冷めた低い声で応じながら、木々の先から気配の覗える敵を睨む。
クランは馬の歩みを緩めると低くないその身の丈を優に越す大振りな得物の柄に手を掛けた。
「平和を乱す雑魔め……一匹たりとも逃がしはしない!」
南側、後方で足を止めた南護 炎(ka6651)が駆っていくアバルトとディーナを横目に森を見据える。
狙うのは道までその鼻面を覗かせた2匹の雑魔。
●
街道に飛び出してくる3匹の雑魔を確認し停車したケイジを抜いて数十メートル、茂る木々の、或いは葉を散らした枯れ枝の隙間から横目に覗く雑魔の影。2匹、そして3匹。
陰る森の中を覗いながら移動する雑魔の端に並ぶと、後輪のサスが沈んで撓む発条の感覚に乗せてマリィアはブレーキを握り締めた。
土埃と地面を抉るタイヤの、唸るエンジンの音を鳴り響かせて浮き上がる後輪に合わせ体躯を捻り、大型の機関銃を据えて森へ構える。
着地したとき、銃身はハンドルに噛んで狙いを定め、銃床を支えながら指は引鉄に掛かっていた。
「全部引きずり出してやろう」
敵に向けて打ち込む鉛は、狙いを妨げる枝を弾きながらその間近に迫っていく。
派手な音に傍の集団が狙われたと気付いた2匹の雑魔が木々の合間を縫って駆っていく。
その動きを見据えて、ケイジは銃口を己の獲物に向けた。
「やっぱり数が多いな」
放たれた三条の光りが真っ直ぐに伸びて雑魔の大柄な身体に、太い首を貫いて黒い毛足を散らす。
その光りを見た淀んだ3対の眼がじりと距離を寄せて、森の中をケイジを狙い駆ってくる。
青い瞳が敵を見る。遠く聞く攻撃の音と木々の隙間に見る敵の動きを待って、クランは数メートル先の2匹の雑魔に、両刃の大剣の切っ先を真っ直ぐに向ける。
影を落とす枝を、馬の歩みを阻む茂みを割くように構え、その間合いへと馬を進ませる。
揺れる銀色の髪が一房墨色に染まる。より深く暗い赤みを帯びた黒い揺らぎが左腕を包み込み手甲の様な幻影を形作る。同色のそれは背からも零れ、馬が駆ると残像のように赤黒く揺らめく歪な翼を象っていた。
眼前の雑魔にマテリアルがざわめく程に昂ぶる。
柄を握る手がその高揚に震えた。
「この距離なら蹄は届きにくいだろう」
力を込めて上段に刃を振りかぶった。
地面を蹴って突き進む機を覗う雑魔へ、磨かれた銀の刃が叩き付けられた。
照門を覗く。狙いを定めた雑魔への着弾を確認。その傍にいたもう1匹が弾かれたように向かってくる。
迫りきる前に一撃、放たれた弾丸に半身を抉られて蹌踉めき、逃走へと転じるそれを許さずにもう一撃。
沈黙し土塊の様に黒ずんだ身体を溶かして行く雑魔の屍に一瞥もくれず、最初に撃ち抜いた1匹に、逃走し視界から消える前に止めを刺す。
「次」
攻撃の音に引き付けられた雑魔が3匹向かってくる。射程に捉える前に弾倉を換えて身を屈める。
周囲にマリィアを狙う影は他に無い。
耳を劈く音を立てて飛び広がる弾丸は雑魔を的確に捉え射抜く。
反動で揺れる銃床を押さえ、マテリアルを込めた弾丸を放ち続ける。
弾丸の飛び交う中、跳ね上がった枝や倒れる細い木を踏み越えて最後に迫る1匹の体躯を銃身に捉えて受け流し、身を躱す。
至近に迫った雑魔に向けて拳銃を抜き様に一発、振り下ろされた蹄は腕に受け止めて、もう一発。濁る音で嘶き逃走を図る背に向けて、機関銃を構え直した。
逃げ切った雑魔がいないことを確かめると、マリィアは銃口の向きを大きく変える。
ケイジの放った3条の光りは違わずに雑魔の黒く煤けた毛足を妬き、皮膚の裂け目からどろりと黒く濁った雫を垂れさせる。
傷を得て尚足は止まらず、3匹の雑魔はケイジに向かって枯れ枝を踏み砕き掛けてくる。
敵との距離を推し量り、引鉄を引いて弾丸を放つが、止まる様子は見られず地を這うような濁った嘶きで3匹はケイジに向かってくる。
「来たな。……まともに受けるのはきつそうだ」
更にその攻撃に触発された3匹もケイジを射程に捕らえた様に蹄で地面を叩いて、首を揺すっている。
1匹、構えた盾の脇を抜けて傍の木に首の根をぶつけた。細い木だった為か、軋む音を立てて横倒しになる。
冷えた汗が背筋に伝うのを感じた。
盾を向けて攻撃に備える。続いて向かってきた2匹は違わずケイジに巨躯をぶつける。盾に受け止めて支えきれず、衝撃の痛みに沈む膝が土に汚れる。
歯を食いしばり、金の瞳で敵を睨む。拳銃を操作し伸ばした剣の切っ先をその喉元へ突き付けた。
黒い雫を散らし喉を掻き切る。向かってくる蹄は盾で弾き、間合いを取るとマテリアルの光りを放つ。
手負いとなった3匹の逃走を許すまいと、マリィアの弾丸が届く。
斃れた雑魔のすぐ傍らに、追い付いた3匹がケイジを淀んだ双眸に映し、鬣を揺らして駆る。
クランの剣が振り下ろされると毛足を散らされ、皮膚を裂かれた雑魔が1匹、その刀身の距離を一蹴りに詰め、突き飛ばす勢いで飛び込んでくる。
防護服越しにも腑に重い衝撃を受け咳いた喉に錆の香を知る。
ふらついた身体を鐙を踏み込んで留まり、柄を握り直して再度マテリアルを込め斬り掛かる。
1匹に二度三度と重く鋭い斬撃を当てたところで、向かってきていた雑魔が後退り、逃げる機を覗うように尾を揺らした。
「逃がさないぜ」
向けられた背を斬り上げる。
枯れ草を踏む音。幾度もその身に受けた攻撃の息遣いがすぐ傍らに迫る。
直線的な攻撃はその動きの感覚さえ掴めていれば消耗していても回避は容易い。
大剣を構え直して次の敵と対峙する。
黒曜石の艶やかな双眸を伏せ、再び開いたときにはその片方は紅に染まっていた。眇めるように2匹の敵を睨み、肩を聳やかして息を弾ませる。
南護は剣を操作し、扱いやすい直剣を組むとマテリアルを込めて大袈裟な動きで誘う様に斬り掛かり、周囲の敵を探る目を走らせた。
やや森の奥、3方にそれぞれ3匹ずつゆっくりと動いていたそれらは、剣の空気を裂く音に、近くの雑魔が攻撃された臭いに胡乱な目を向け、地面を蹴って陰る森の中を駆る。
馬を並ばせるアバルトとディーナは手綱を操り馬首を森に向ける。
「聖導士は囲まれて殴り合い上等なの、そのための聖導士なの!」
ディーナが手綱を引いて木々の合間を分け入っていく。
肩越し投じられた花を思わす紫の優しげな視線にアバルトは浅く首肯で答えた。
精悍な面差しを森へ。真摯な声が頼むと告げ、馬を止めるとディーナの向かう先へ照星を合わせた。
雑魔の足を狙うように一発、攻撃に弾かれたように動くもう1匹が彼女の射程を外れる前にそちらへも一発撃ち込むと、その2匹を包む光りが広がった。
迫る2匹の突進に圧され姿勢を崩す。
乱れた黒髪を掻き上げ、南護は柄を握り締めて息を整える。
鎧に鎖を重ねた腹に受けた衝撃は軽いが、腕に食らったそれは剣ではいなしきれずに痺れが残る。
向き合った2匹の他に距離を詰めつつある雑魔を数える様に見回す。退けないと構えた剣の切っ先を向け地面を蹴る。
先の雑魔が斃れたらしいと後方、雑魔の行く手を塞ぐ様に向けた背に僅かながら温かな光りを感じて知る。
もう一度と斬り込むと至近から落ちる蹄に蹌踉めいた。頬に温い血を感じる。
構えは解かず踏み止まって次の攻撃に添わせる様に刀身に受け流す。
次の刃を向ける前に近付いて来た3匹の雑魔が迫り地面を蹴った。
巨躯の重さが乗った攻撃は腕に、脚に重く。姿勢を崩しながらも構えを立て直して集まった雑魔を見る。
逃がしはしない、俺は退かない。
そう思いを込め睨み付ける。
焦ったような蹄の音、木々を避けながら急ぐ、仲間の駆けつける音。
南護と雑魔の間に割り入るように手綱を操ると、ディーナは長柄の鎚を翳す。
瞬間、周囲に広がる光りは一帯の雑魔を包みその眩さに灼く。既に傷を得ていたものは全て斃れ、光りから逃れようと森の奥を目指す雑魔を追って、再度光りの衝撃を広げた。
迫っていた雑魔が全て斃れると、直ぐさま馬を返して南護の傍に戻る。
法具の鎚を握り、癒やしの祈りを捧げる。淡い光が凪ぐようにたゆたい、南護が頬を擦ると既に傷は無く赤茶けた血の汚れが手の甲に移った。
腕の痛みも無くなったと剣を構える様に動かすと、ディーナの唇から祈りが止んで、その口許は安堵の柔らかな笑みを浮かべた。
後2箇所に雑魔は残っている。
「助かったぜ……一匹たりとも逃がさない」
南護が回復し、ディーナと共に雑魔に構える。
南護とディーナの動きを見てアバルトは森を警戒しながら馬を駆る。
森の奥に見えた雑魔は2人の方には向かっていない。照門を覗き3匹の動きを確認する。マテリアルを込め威力と射程を伸ばす弾丸をその1匹へ。
攻撃に気付きアバルトの方へと向かってくるものへ、銃口を向ける。
マテリアルを込め冷気を収束させる凍て付いた弾丸は雑魔の足を射抜き、止める。もう1匹、同じく指向させた氷で射止めるとマテリアルの威力を込めて、その雑魔が斃れるまで。
冷静な緑の目が逸らさずに獲物を睨んで、逃走も許さず撃ち続けた。
沈黙を確認すると、装填し直して、2人との合流を目指し馬を進める。
「――こちらは片付いた」
援護はいるかと問えば眩い光は凪いで2人の姿が明瞭になる。終わったところだとディーナが馬を歩ませて戻ってきた。
●
炎の光りが広がる。
灼かれる雑魔を弾丸が追う。
残りを全て灼き尽くしてケイジは銃を下ろし脱力する。
剣を引き摺る様に街道へ戻り合流したクランを支える様に肩を貸し、マリィアが南へ向かった3人へ声を掛けた。
「北は逃がしてないわ」
南も、と森を見る。
逃げた雑魔はいないようだと3人を見る。森の一番深くを追ったアバルトが頷くと、淡い安堵に溜息を吐く。
怪我を、とディーナがケイジとクランに祈りを向ける。
傷が癒えるのを見届け、もう大丈夫だと微笑んだ。
深傷を負った仲間を見て、アバルトは森を覗い眉間に皺を刻んだ。
「……今度手強い雑魔が現れたのなら、早めに依頼を出して貰いたいものだ。その方が被害が少なくて済むからな」
引鉄に指を掛けたままのケイジはバイクに跨がってエンジンを掛ける。
「少し探索してきても良いかな、確認と、情報収集を兼ねて」
1人では危ないだろうかと、癒やされたばかりの腕を見て呟いた。
ディーナは、私も気になる、と馬を続かせる。
「この街道で死んだ馬は多いけれど……」
それでも多すぎること、馬ばかりだということが疑問だと告げる。
「誰かが手を貸してるかもって思ってしまったの」
不安げな、しかしその解明に誠意を向けて瞳が森を見る。
マリィアは来た街道を見詰めて口を閉ざす。
傷を負った仲間を見て、見送りに立っていた新人のことが改めて気に掛かった。
彼女に無事と安全を伝えたい。
南護も痛みの無い筈の腕を押さえて森を見る。
ディーナ同様にこれらの雑魔を指揮する存在が気に掛かっていた。
全てを詳らかにした上で倒し、今日も勝てたと言いたいと、異色の相貌がじっと見据えた。
森の空気は湿気って重い。
多数の雑魔の屍と気配だけを残し消えた存在は、その痕跡も無く立ち去ったようだ。
範囲を広げてもそれ以上に見付かる物も無く、時間が経つ内に土塊の様に崩れた雑魔の骸は霧散し、朧気に感じられた淀んだ気配も、冬らしからぬ湿り気も失せていった。
ただ所々消えずに残った蹄の跡が、西日の鮮やかに差し込んだ森に、まだ残党がいるような予感を掻き立てるばかりだった。
その報告から数日、蹄を追う調査が成されたが、何れも山へ向かう辺りで途絶えて仕舞い、同様の雑魔の目撃は無くなったという。
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依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2016/12/17 10:55:03 |
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作戦会議室 南護 炎(ka6651) 人間(リアルブルー)|18才|男性|舞刀士(ソードダンサー) |
最終発言 2016/12/18 11:46:42 |