ゲスト
(ka0000)
或る街道の掃討
マスター:佐倉眸

- シナリオ形態
- ショート
- 難易度
- 普通
- 参加費
1,000
- 参加人数
- 現在6人 / 4~6人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 5日
- プレイング締切
- 2016/12/20 07:30
- リプレイ完成予定
- 2016/12/29 07:30
オープニング
●
ジェオルジからヴァリオスへ向かうその街道に出た雑魔の件は警備兵やハンターオフィスの間で暫くの間話題に上り続けていた。
長らく、安全とは言い難くとも、コボルトやゴブリン、野生生物に悩まされる他は、大した被害も事件も無い。警備兵達もそれは誇っていたはずだった。
警備兵達の中でその雑魔に重い一撃を食らった者がいる。
彼曰く、それは重たい馬のようで、しかし馬の毛足のような滑らかさも、生き物の温もりも無く。
嘶く身体が、その首が、彼の腹を押し退けるように触れているにも関わらず、息遣いのひとつも感じない。
死体よりも、悍ましい。
傷を癒やすための数日の静養の後、彼は警備兵の職を辞し、今では村の畑仕事に従事しているという。
もう1人、この雑魔について証言を残す者がいた。
あの日、雑魔と戦った新人のボウガン使いのハンター。
若く経験の浅いその新人は、仲間と共に馬車を護衛していたが、雑魔を追ってきたハンターと共に戦いに加わっていたという。
とても手に負える物では無かった。
矢が当たっているはずなのに、傷ひとつ負わせる事ができなかった。
熟練のハンターにより目の前で斃されたそれは、一見、馬の死体と相違ないように横倒しに転がった。
しかし、それは見る間に黒い土塊に変わると灰のように崩れて舞い上がり、落ち葉を鳴らす風と共に散っていった。
雑魔なんて、初めて見た。
こんなに、怖いものだったなんて。
自分もいつか、彼等のように、雑魔や歪虚と、この世界の脅威と戦う力を得られるだろうか。
街道の警備が強化され、時折見回りが行われる中、稀にこの雑魔が目撃されるようになった。
数日に一度だったそれが、日に数度に増えるまで、然程時間は掛からなかった。
●
大きな馬の形をした雑魔の駆除。その依頼がハンターオフィスに掲示された。
以前のように目撃された物を追うのでは無く、潜んでいる物を徹底的に撃退しようと、集まって策を練る。
森に何匹潜んでいるのか、未だに見当が付いていない。
「私、見てきます」
あの日の新人ハンターが、ボウガンを抱えて名乗りを上げた。
見付からないように、数だけ数えて、すぐに戻ります。
目は良いんです。
戦えないけど、私だって、ハンターです。
そう言って、出て行った翌日の日没の頃、身を潜めた茂みや、枯れ枝で頬や腕に擦り傷を幾つも作って帰ってきた。
或る受付嬢は、新人ハンターの報告を受ける職員やハンターを眺めながら微笑んだ。
「……大変なことになっちゃってますけど、あんな風に、先輩の良い影響を受けて頑張ろうって奮起するハンターさんがいらっしゃるのって、いいなぁって思います。やっぱりハンターさんは格好いいですからね! 強くて優しくて、すごいんです!」
今は未熟なあのハンターも、いずれは強く育つだろう。
まだ、何も知らない子ども達も、もしかしたら。自分の力に気付いたのなら。
●
確認された雑魔の数は街道の左右の森の中にそれぞれ大凡15匹ずつ。
木々の合間を縫うようにゆっくりと、ヴァリオス方面へ動いているらしい。
街道の近くに出てきている物。森の奥を歩いている物と様々で、統率は見られないが数匹ずつ纏まっている。
これだけの数が一斉に同じ方へ向かっていることは、何等かの目的に元ずく指示が出されていると推察された。
街道の安全を確保したい。
しかし、深追いはしすぎないように。
街道に集まったハンターの見送りに、オフィスの職員から声が掛けられた。
気を付けて下さいと、新人のハンターも、頬に絆創膏を貼って見送りに来ている。
街道を進む。
見送りの姿が見えなくなった頃、ざわと茂みに温い風が渡った。
視線を向けると、幾つもの気配が感じられ、その奥から胡乱な目がハンター達を眺めていた。
ジェオルジからヴァリオスへ向かうその街道に出た雑魔の件は警備兵やハンターオフィスの間で暫くの間話題に上り続けていた。
長らく、安全とは言い難くとも、コボルトやゴブリン、野生生物に悩まされる他は、大した被害も事件も無い。警備兵達もそれは誇っていたはずだった。
警備兵達の中でその雑魔に重い一撃を食らった者がいる。
彼曰く、それは重たい馬のようで、しかし馬の毛足のような滑らかさも、生き物の温もりも無く。
嘶く身体が、その首が、彼の腹を押し退けるように触れているにも関わらず、息遣いのひとつも感じない。
死体よりも、悍ましい。
傷を癒やすための数日の静養の後、彼は警備兵の職を辞し、今では村の畑仕事に従事しているという。
もう1人、この雑魔について証言を残す者がいた。
あの日、雑魔と戦った新人のボウガン使いのハンター。
若く経験の浅いその新人は、仲間と共に馬車を護衛していたが、雑魔を追ってきたハンターと共に戦いに加わっていたという。
とても手に負える物では無かった。
矢が当たっているはずなのに、傷ひとつ負わせる事ができなかった。
熟練のハンターにより目の前で斃されたそれは、一見、馬の死体と相違ないように横倒しに転がった。
しかし、それは見る間に黒い土塊に変わると灰のように崩れて舞い上がり、落ち葉を鳴らす風と共に散っていった。
雑魔なんて、初めて見た。
こんなに、怖いものだったなんて。
自分もいつか、彼等のように、雑魔や歪虚と、この世界の脅威と戦う力を得られるだろうか。
街道の警備が強化され、時折見回りが行われる中、稀にこの雑魔が目撃されるようになった。
数日に一度だったそれが、日に数度に増えるまで、然程時間は掛からなかった。
●
大きな馬の形をした雑魔の駆除。その依頼がハンターオフィスに掲示された。
以前のように目撃された物を追うのでは無く、潜んでいる物を徹底的に撃退しようと、集まって策を練る。
森に何匹潜んでいるのか、未だに見当が付いていない。
「私、見てきます」
あの日の新人ハンターが、ボウガンを抱えて名乗りを上げた。
見付からないように、数だけ数えて、すぐに戻ります。
目は良いんです。
戦えないけど、私だって、ハンターです。
そう言って、出て行った翌日の日没の頃、身を潜めた茂みや、枯れ枝で頬や腕に擦り傷を幾つも作って帰ってきた。
或る受付嬢は、新人ハンターの報告を受ける職員やハンターを眺めながら微笑んだ。
「……大変なことになっちゃってますけど、あんな風に、先輩の良い影響を受けて頑張ろうって奮起するハンターさんがいらっしゃるのって、いいなぁって思います。やっぱりハンターさんは格好いいですからね! 強くて優しくて、すごいんです!」
今は未熟なあのハンターも、いずれは強く育つだろう。
まだ、何も知らない子ども達も、もしかしたら。自分の力に気付いたのなら。
●
確認された雑魔の数は街道の左右の森の中にそれぞれ大凡15匹ずつ。
木々の合間を縫うようにゆっくりと、ヴァリオス方面へ動いているらしい。
街道の近くに出てきている物。森の奥を歩いている物と様々で、統率は見られないが数匹ずつ纏まっている。
これだけの数が一斉に同じ方へ向かっていることは、何等かの目的に元ずく指示が出されていると推察された。
街道の安全を確保したい。
しかし、深追いはしすぎないように。
街道に集まったハンターの見送りに、オフィスの職員から声が掛けられた。
気を付けて下さいと、新人のハンターも、頬に絆創膏を貼って見送りに来ている。
街道を進む。
見送りの姿が見えなくなった頃、ざわと茂みに温い風が渡った。
視線を向けると、幾つもの気配が感じられ、その奥から胡乱な目がハンター達を眺めていた。
解説
目的 街道の安全確保(半数以上の雑魔の撃退)
●配置
←ヴァリオス ジェオルジ→
****◆0***********************
*****************************
******◆1*********************
******************◆2*********
**************◆3*************
*********◆4******************
道 △
********************◆5*******
*****◆6***********◆7*********
*****************************
*****************************
**********************◆8*****
*************************◆9**
◆ 馬型雑魔×2~3匹
ヴァリオス方向に移動している
攻撃を受けた場合近くのものは援軍に加わるが、遠いものは移動を続ける。
(大凡、縦横の合計が10マス程度で援軍に加わる可能性がある)
△ PC初期配置
* 樹など、遮蔽や障害物
●エネミー
馬型雑魔×30程度
鬣の逆立った黒い馬の形
頑丈そうな体躯で、蹄鉄は雑魔に落ちぶれた見窄らしさに不釣り合いな程磨がれている
移動力が高く、突進、踏みつける攻撃を行う
生命点が7割以上減少した段階で、森の奥へ逃亡を計る
(逃亡したものも撃退数に加算する)
●配置
←ヴァリオス ジェオルジ→
****◆0***********************
*****************************
******◆1*********************
******************◆2*********
**************◆3*************
*********◆4******************
道 △
********************◆5*******
*****◆6***********◆7*********
*****************************
*****************************
**********************◆8*****
*************************◆9**
◆ 馬型雑魔×2~3匹
ヴァリオス方向に移動している
攻撃を受けた場合近くのものは援軍に加わるが、遠いものは移動を続ける。
(大凡、縦横の合計が10マス程度で援軍に加わる可能性がある)
△ PC初期配置
* 樹など、遮蔽や障害物
●エネミー
馬型雑魔×30程度
鬣の逆立った黒い馬の形
頑丈そうな体躯で、蹄鉄は雑魔に落ちぶれた見窄らしさに不釣り合いな程磨がれている
移動力が高く、突進、踏みつける攻撃を行う
生命点が7割以上減少した段階で、森の奥へ逃亡を計る
(逃亡したものも撃退数に加算する)
マスターより
よろしくお願いします。
雑魔がわらわらしておりますが、追い払ったらクリアです。
援軍についてですが、
例えば、◆5のみを攻撃した場合では、2、7、8からは来るが、
3、9からは来ない可能性もあり、それ以外からは来ないとお考え下さい。
雑魔がわらわらしておりますが、追い払ったらクリアです。
援軍についてですが、
例えば、◆5のみを攻撃した場合では、2、7、8からは来るが、
3、9からは来ない可能性もあり、それ以外からは来ないとお考え下さい。
リプレイ公開中
リプレイ公開日時 2016/12/30 01:37
参加者一覧
依頼相談掲示板 | |||
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依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2016/12/17 10:55:03 |
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作戦会議室 南護 炎(ka6651) 人間(リアルブルー)|18才|男性|舞刀士(ソードダンサー) |
最終発言 2016/12/18 11:46:42 |