ゲスト
(ka0000)
【王国始動】初めての体験
マスター:雨龍一

- シナリオ形態
- ショート
- 難易度
- 易しい
- オプション
-
- 参加費
1,000
- 参加制限
- -
- 参加人数
- 4~8人
- サポート
- 0~0人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 5日
- 締切
- 2014/06/16 12:00
- 完成日
- 2014/06/21 21:14
みんなの思い出
思い出設定されたOMC商品がありません。
オープニング
「皆さま、我がグラズヘイム王国へようこそ」
グラズヘイム王国、王都イルダーナはその王城。
謁見の間に集められたハンターたちは、正面、二つ並べられた椅子のうち右の椅子の前に立った少女に目を向けた。
落ち着いた、けれど幼さの残る声。椅子に腰を下ろした少女、もとい王女は胸に手を当て、
「はじめまして、私はシスティーナ・グラハムと申します。よろしくお願いしますね。さて、今回皆さまをお呼び立てしたのは他でもありません……」
やや目を伏せた王女が、次の瞬間、意を決したように言い放った。
「皆さまに、王国を楽しんでいただきたかったからですっ」
…………。王女なりに精一杯らしい大音声が、虚しく絨毯に吸い込まれた。
「あれ? 言葉が通じなかったのかな……えっと、オリエンテーションですっ」
唖然としてハンターたちが見上げるその先で、王女はふにゃっと破顔して続ける。
「皆さまの中にはリアルブルーから転移してこられた方もいるでしょう。クリムゾンウェストの人でもハンターになったばかりの方が多いと思います。そんな皆さまに王国をもっと知ってほしい。そう思ったのです」
だんだん熱を帯びてくる王女の言葉。
マイペースというか視野狭窄というか、この周りがついてきてない空気で平然とできるのはある意味まさしく貴族だった。
「見知らぬ地へやって来て不安な方もいると思います。歪虚と戦う、いえ目にするのも初めての方もいると思います。そんな皆さまの支えに私はなりたい! もしかしたら王国には皆さま――特にリアルブルーの方々に疑いの目を向ける人がいるかもしれない、けれどっ」
王女が息つく間すら惜しむように、言った。
「私は、あなたを歓迎します」
大国だからこその保守気質。それはそれで何かと面倒があるのだろう、とハンターはぼんやり考えた。
「改めて」
グラズヘイム王国へようこそ。
王女のか細く透き通った声が、ハンターたちの耳朶を打った。
「……つまり、王国は皆様に大変開かれた場所となっております」
王宮の謁見室から一転、王国内の街外れに場所を移していた。
ここまで道案内してくれた男は、それなりの階級なのだろうか。きっちりと襟元を締めた騎士の制服に身を包んでいる。案内された広場は、ハンターズソサエティ支部のある第三街区と呼ばれる箇所であった。
「王都は現在6つの城壁がありまして、それにより大まかには分かれてはいますが、まぁ、検問が存在しているのは現在6番目と2番目、あちらと……あの城門になりますね」
見晴らしの良い大通りが王都を横断し、レンガで作られた道がまっすぐへと王城へと延びている。示す方向を見つめると大きく開かれた門の向こうに、閉じられた扉が聳えているのが見えた。
そして、現在自分たちが通ってきた扉も、再び閉ざされていた。
「王城へと続く道には、申し訳ありませんがある一定の身分が必要なんです」
今回の王女の歓迎は、本当に異例のことだったことがわかる。
そこに一人の男が駆けつけてきた。
「どうした」
先程まで温和な顔だった騎士は軽く会釈をすると、表情を厳しくして駆け付ける男へと向ける。
「川原の方にスライ……あ、大丈夫です。すみません、お忙しいところ……」
騎士とは異なる制服に身を包む男は、普段とは違う様子に今気づいたとばかりに言葉を濁らせた。
「――はぁ。大丈夫だ、彼らはハンターだ」
溜息と共に騎士は手で顔を覆うと男に続きを促した。
「はっ! 先程スライムが目撃されたとのこと。ご報告までにと思い声をかけさせて頂きました。いえ、お手を煩わさせることはないかと思いますが。よい王都観光をお楽しみください」
「わかった、目撃したら私が対処しておこう――皆様すみません」
見事な敬礼を披露するや、最後には強張った表情で去っていった。
駆けつけた男が去るのを見送り、騎士は衛兵なんですよと呟いた。
「まぁ、堅苦しいのもなんですから、これから王都の主要な場所をご案内させていただきますよ」
申し遅れましたとばかりに、騎士は名乗って軽く笑みをこぼした。
グラズヘイム王国、王都イルダーナはその王城。
謁見の間に集められたハンターたちは、正面、二つ並べられた椅子のうち右の椅子の前に立った少女に目を向けた。
落ち着いた、けれど幼さの残る声。椅子に腰を下ろした少女、もとい王女は胸に手を当て、
「はじめまして、私はシスティーナ・グラハムと申します。よろしくお願いしますね。さて、今回皆さまをお呼び立てしたのは他でもありません……」
やや目を伏せた王女が、次の瞬間、意を決したように言い放った。
「皆さまに、王国を楽しんでいただきたかったからですっ」
…………。王女なりに精一杯らしい大音声が、虚しく絨毯に吸い込まれた。
「あれ? 言葉が通じなかったのかな……えっと、オリエンテーションですっ」
唖然としてハンターたちが見上げるその先で、王女はふにゃっと破顔して続ける。
「皆さまの中にはリアルブルーから転移してこられた方もいるでしょう。クリムゾンウェストの人でもハンターになったばかりの方が多いと思います。そんな皆さまに王国をもっと知ってほしい。そう思ったのです」
だんだん熱を帯びてくる王女の言葉。
マイペースというか視野狭窄というか、この周りがついてきてない空気で平然とできるのはある意味まさしく貴族だった。
「見知らぬ地へやって来て不安な方もいると思います。歪虚と戦う、いえ目にするのも初めての方もいると思います。そんな皆さまの支えに私はなりたい! もしかしたら王国には皆さま――特にリアルブルーの方々に疑いの目を向ける人がいるかもしれない、けれどっ」
王女が息つく間すら惜しむように、言った。
「私は、あなたを歓迎します」
大国だからこその保守気質。それはそれで何かと面倒があるのだろう、とハンターはぼんやり考えた。
「改めて」
グラズヘイム王国へようこそ。
王女のか細く透き通った声が、ハンターたちの耳朶を打った。
「……つまり、王国は皆様に大変開かれた場所となっております」
王宮の謁見室から一転、王国内の街外れに場所を移していた。
ここまで道案内してくれた男は、それなりの階級なのだろうか。きっちりと襟元を締めた騎士の制服に身を包んでいる。案内された広場は、ハンターズソサエティ支部のある第三街区と呼ばれる箇所であった。
「王都は現在6つの城壁がありまして、それにより大まかには分かれてはいますが、まぁ、検問が存在しているのは現在6番目と2番目、あちらと……あの城門になりますね」
見晴らしの良い大通りが王都を横断し、レンガで作られた道がまっすぐへと王城へと延びている。示す方向を見つめると大きく開かれた門の向こうに、閉じられた扉が聳えているのが見えた。
そして、現在自分たちが通ってきた扉も、再び閉ざされていた。
「王城へと続く道には、申し訳ありませんがある一定の身分が必要なんです」
今回の王女の歓迎は、本当に異例のことだったことがわかる。
そこに一人の男が駆けつけてきた。
「どうした」
先程まで温和な顔だった騎士は軽く会釈をすると、表情を厳しくして駆け付ける男へと向ける。
「川原の方にスライ……あ、大丈夫です。すみません、お忙しいところ……」
騎士とは異なる制服に身を包む男は、普段とは違う様子に今気づいたとばかりに言葉を濁らせた。
「――はぁ。大丈夫だ、彼らはハンターだ」
溜息と共に騎士は手で顔を覆うと男に続きを促した。
「はっ! 先程スライムが目撃されたとのこと。ご報告までにと思い声をかけさせて頂きました。いえ、お手を煩わさせることはないかと思いますが。よい王都観光をお楽しみください」
「わかった、目撃したら私が対処しておこう――皆様すみません」
見事な敬礼を披露するや、最後には強張った表情で去っていった。
駆けつけた男が去るのを見送り、騎士は衛兵なんですよと呟いた。
「まぁ、堅苦しいのもなんですから、これから王都の主要な場所をご案内させていただきますよ」
申し遅れましたとばかりに、騎士は名乗って軽く笑みをこぼした。
リプレイ本文
「王都はやはり広いですね。人が多くて私などでは目が回りそうです」
紅神 桜(ka1159)は道中を説明しながら歩くスレイドに微笑みかけた。
「本当に大きな国…」
ロジー・ビィ(ka0296)は城壁に覆われた王都を見回しながら感嘆する。
「ええ、城壁と共に王都の大きさも増えていってますしね」
区画整理はされているんですが、結構複雑なんですよと説明をする。
ロジーは今まで色々な国を旅してきた。その中に現在旅を共にするセレナ・デュヴァル(ka0206)との出会いも入る。新しい土地は彼女に新鮮な感動を与えてくれ、楽しませてくれてきた。
此処は何をくれるのだろう……ふわりと笑みを浮かべると、悪戯っ子の瞳でセレナと目配せをする。
「王都イルダーナ、あまり来る機会もないからな」
今日はしっかり見せてもらおうと意気込みながら、ルイ・シュヴァリエ(ka1106)は傍らに視線を移す。
「ほゎ……」
エステラ・クルース(ka1104)は暫し口を呆然と開いたままだった。目は見開かれ、まるで楽しいおもちゃを見つけたように輝いており、今にも目のつく所へと飛び出しそうである。
「――」
首元に圧迫感を感じ見上げるとルイが呆れた視線が有った。首を左右に振りため息をこぼす。
「ルイ兄!? なんで襟元つかむっすかー!?」
「……一人で走り回るな」
――此処には長く滞在することになりそうだ。
そう、セリナは感じた。
彼らは騎士隊本部や町中へと向かう。新たな冒険が、彼らの中で始まった。
◆
普段は帝国領にいるベル(ka0738)にとって、王国内は新鮮である。
リアルブルー出身の彼にとって、ハンターとは生活の術の一つであるとともに今まで助けてくれた人へ、今度は自分が身の回りの人を助ける機会でもある。
しかし、生憎まだ愛機と呼べるような武器はない。戦闘スタイルも、だ。今回ツアーの中にある武術訓練は彼にとってまたとないチャンスだったようだ。
武器――騎士なら、まず先に上がるのは代表的な剣と槍である。しかし、実はそれだけではない。遠方から攻撃を加える弓、斥候時に使用する暗器。そして、砦の攻略などに繋がる投石機など、実は武器・兵器といわれる類は多いのだ。
まして、現状騎士隊の中にも覚醒者はいる。彼らは剣以外も使用しているのだ。
ツアー客に合わせ、今回は各部隊から誰にでも合うように人選が組まれているといい、少なくとも、一通り話を聞くこともできる。
「もっと足元を意識して!」
厳しい声が上がる。騎士たちに指導を開始してもらってから、常に指摘される足捌きにエステラは首をかしげる。
確かに、彼女は今まで我流で戦いを身に着けてきた。しかし、別段と不自由はしていなかった。そこで、集中的に入る指導。何が違うのだろうと疑問に 思う。
「――ふむ。なら、今までのやり方でここに攻撃してみろ」
指導に当たってる騎士が、練習用の当身を指差した。
「えいっ!」
走る剣筋、特に違和感はない。
「よし、次に先程の足捌きで攻撃をしてみるがいい」
構えを変える。といっても、そこまで変化はないように感じられる。ただ、つい浮きそうになる足元に重心を乗せる意識して、剣をまっすぐに持つ。
「えいっ!!」
先程と同様、下から上へと切り上げる。ショートソードを上位から振り下ろすよりも、彼女の身長からは間合いがとりやすい。 そして――
「――ほぉ」
傍で訓練をしていたルイからも、思わず感嘆の声が上がった。剣筋が、先程より鋭かったのだ。
「どうだろうか。足の重心を修正するだけで君は―― 伸び白が広がった」
先程までの厳しい顔ではなく、柔らかな笑みを向けてくれる騎士に、思わず顔が熱くなる。
「……いいな。――合せてみるか?」
口角を上げながら近づいてくるルイに、思わず喉を鳴らしそうになった。当前だ、エステラは最初から剣を合わせたいと思っていたのだから。
「ルイ兄、負けないよ?」
その言葉に、ルイはにやりと返すだけだった。
「スピードか……」
ベルが重視している点を挙げると考え込むような声が返ってきた。
スピードを重視するとなると、優位に働くのは至近距離戦となり、剣を使うのとはまた一味違った距離感になる。ナイフでも飛び道具としての使い方、暗器としての使い方と多様であり、また拳でとなると格闘術に近く、ナックル等を拳に装備して戦うのだ。どちらも武器の威力というよりは自身の身体能力が大きく影響してくる。騎士はそれらを踏まえつつ、格闘や暗器の説明、実際の用い方をベルへと教授してくれる。
「誰にだって相性はある。が、最後に必要なのは――それを扱うことによって生じる責任への覚悟、だ」
さて、君も体を動かしてみようか――と、騎士はベルへとほほ笑んだ。
模擬専用の普段騎士たちが使っている装備を借りたルイとエステラは向かい合っていた。
「いくぞエステラ、手加減はいらん」
「もちろん! トップスピードで行くっすよ、ルイ兄、覚悟っ!」
大きな目を少し細め、エステラは中断よりやや下目に構えた。
ルイは両手で剣をしっかり中段に構えると、腰を落として身構える。
「始めっ」
合図とともに、エステラが走り出す。エステラが間合いに入るや否やルイの剣が振り降りてくる。鈍い音が響くと同時に、受け流しながらエステラは後ろへと下がった。
「くっ」
「……やるじゃないか」
その後も試すが如く降りてくるルイの剣をエステラは受け流し、又は隙を狙って挑むのだった。
◇
「そこに足をかけて……あ、最初は無理しないで。押し上げますから」
よじ登ろうとするアリスティア・アルカナム(ka2039)は、後ろから抑えられ持ち上げるように馬へと押し上げられる。
「前方に重心をいかせないで――あぁ、後ろ失礼しますね」
運動神経が悪いわけではないのだろうが、どうしても不安定な足場に、つい馬の首元へと手を伸ばしてしまいそうになる。下から指示をしていた騎士が後ろへと乗り同伴してきた。
「ご、ごめんなさい……」
消え入りそうな声で謝罪するも、騎士は笑って初めてなのだから仕方がないと言ってくれる。せめて馬に乗れるように――長距離となるときっと必要だと思いアリスティアは恥ずかしげな気持ちを押し隠しながら、指導を熱心に聞いていた。
そんな後ろで、気合の入った眼差しで馬を見つめる男がいた。ジャック・J・グリーヴ(ka1305)だ。
確かあの馬は……とスレイドが懸念してみていると、先程まで握手を求め彷徨ってた姿が見事、馬の鼻水と涎塗れへと変貌していた。
「くっ……主しか乗せないとは――いい馬だなっ」
気性の荒い馬だったのだろう、厩舎から慌てて別の馬を連れてきた騎士が――遅かったか、と呟いたのだった。
「いつか、馬を飼いたいんです」
桜の憧れは騎乗戦闘だ。現在乗馬を体験させてくれている馬場にも数人の騎士たちが乗馬とともに、槍を持ち訓練をしている。
「まぁ……馬は神経質な生き物ですし――信頼関係を築ける子に会えるといいですね」
スレイドは過ぎ去る方向へと視線を向けつつ、馬上の桜を誘導するのだった。
◆
騎士本部での訓練が一通り終了すると、王都を探索していたロジーとセリナも加わり商人ギルドへと向かった。
スレイドによると、商人たちもだがこの近所では評判のいいレストランとのこと。
建物も大通りに面しており、2階にテラス席があるらしい。
「皆様お疲れでしょう。ごゆっくり堪能してください」
案内されたのは、長細く大きなテーブル、そして通りを見渡せる位置に8脚の椅子が並んでいた。
スレイドはここですと皆を案内すると入口から動こうとはしない。
「ご一緒には食べないのです?」
すっかりお酌をする予定だったアリスティアは戸惑いの表情で見てくる。
「ええ、少し業務がありますので――」
そう言い残し、店員へと頭を下げると去っていく。
「ここで一番美味い飯を寄越しな」
テーブルセットをする店員にジャックは好い笑顔を向けて告げる。若干顔が赤く染まっているのは日焼けではなく、彼の性格のためだろう。
「お酒はありまして?」
手を合わせて聞くと、一通りの嗜好品もそろっているという。
出会った記念ということと、ロジーのリクエストを考慮し、最初の一杯は王都の南で作られたビールが出てきた。
そこから数分後、次から次へと現れる料理を彼らは堪能しだした。
大きなテーブルに8人全員がついているためか、大皿盛りで現れる料理を、各々が取り始める。
ロジーは、目をキラキラと輝かせながら料理を見るが、手元が疎かになりつつあり、見かねたセレナがよそっていく。
ベルは微かに笑みを浮かべながら舌鼓をしていた。思っていたよりも味はしっかりとしており、十分な満足感を与えてくれる。
アリスティアは食べる事よりも世話を焼くのが好きなのだろうか、空いたグラスを見かけると注いでいたりした。
「美味しい……」
桜も思わず微笑んでしまう。今日は慣れない体験をして余計おなかが空いている。しっかりと堪能しても大丈夫だろうと。
「ふーむ……ぁ、でもさっきのはどうだったっすか?」
渇いた喉を潤しつつ前菜に当たるものを食べ終えると、エステラはルイに尋ねる。もちろん聞いているのは、先程の手合わせの時のことだ。
「先程の動きだが……」
多くは語らないが、それでも武術のこととなると口数は増すものである。
先程、騎士たちからのアドバイスを受けたことも相成って剣術については尽きない。
それはルイたちだけでなく、他の者たちも興味を持ったようで耳を傾ける。
基礎を学ぶことは重要である。しかし、その機会に巡り合えるのは戦いを主本としている者たち全てではない。
今ハンターとして生業についた彼らもまた、生まれが様々ということをとってもいえる事であろう。
そして、経験という蓄積されたものを伝えるのもまた騎士のような環境がものを言ったりする。
基礎が身についているからと言って、学べることが無くならないのも、又学ぶということなのかもしれない。
皿の上に肉ジルが滴るステーキ肉をかぶりついた時だった。
視線を感じ、ルイはエステラを横目で見る。
「ん? ……ほら、食うか」
中央の皿にはすでに無いようで、
「ゎ、良いんすか? ……あーむっ!」
皿ごと渡そうかと思ったら、エステラはルイの手首を掴み、自分の口へと乗り出して運んだ。
「……こういう料理も、お前が覚えていけばいいんじゃないか」
幸せそうに頬張る様子に、思わず目を細める。
「……これを、私がっすか? ……んー、出来るっすかね?」
肉くらいなら、切って焼けばよいだろう。しかし、今まで出てきたものはそれなりに手を加えられており、手順を踏まなければ難しいように感じる。
「お味と技術を盗みますと、レパートリーが増えますわっ」
コロコロと笑いながら食べるロジーの言葉に、ふと考える。
優しいルイの瞳を思い、自分はどうしたいのだろうと。
「……やってみようかなぁ」
その言葉に、ルイはますます瞳を細めたのだった。
◆
食事が終わると、スレイドが迎えに来た。
橋を渡るんですけどと言い、先程までの賑わいとは違う静かな方へと足を延ばしていく。
「……おー、綺麗っすねぇ?」
先程居た地区とは対岸側へと辿り着くと、城の後ろに群青と紅が合わさった空が見えた。
夕暮れ時だ。
真上には既に星が見え始め、城の後ろへと太陽が吸い込まれていくかのように見える。
時間としては僅かながらも、その幻想的な風景はスレイドのお気に入りとのこと。
もう少し先に芝生が広がっていると聞き、ジャックが横たわる。
「星も中々輝いてるからな、割と好きだ」
意識していないせいか、心なし表情が柔らかい。
景色を堪能している人々を横に、一人不思議な動作をしている人物がいた。
セレナだ。
落ちていた木の枝を拾い、くるりとカバンから取り出したロープを縛り付ける。強度を確かめつつ、そろりと川へと投げ入れた。
「まぁ! 素晴らしいですわっ」
キラキラと見つめるロジーも右に倣えとばかり即席の釣竿を作り投げいれる。
そんな長閑な風景をよそに、ルイは視線を後ろへとやり――
「あぁ、いい景色だ」
エステラに応えつつ、剣を鋭く掃いた。
「(折角楽しんでいるんだ、野暮な事をしてくれるな)」
その行動に、ベルは剣が飛ばした方向を見た。警戒は、こちらに渡ってきたときから強めている。そして――顔を向けると、ニコリとほほ笑むスレイドがいた。
足元には水滴ができており、どうやら朝の会話にあったスライムが出現していたようで、彼が倒したようだ。
「大物が釣れましたわっ!」
ロジーの声に、皆が注目をする。
「……見事な長靴ですわね」
真っ赤な長靴に、喜ぶロジーとセレナを見てアリスティアは微笑んだ。
が、長靴から零れ出た水が突如襲いかかってくる。スライムだ。
「引きが強すぎます……」
セレナはワンドを前に出した。光ったと思うと、次の瞬間スライムに突き刺さる。
「俺様に任せなっ!」
魔法の衝撃で後退したスライムにジャックは振り被った。
踏み込んだため威力が増し、欠片が周囲へと飛び散る。
「へへ……、少しは俺様の相手をしなっ。なにしろ、今日は良い子だったんだからなっ!」
「あたしも負けませんですわよっ」
何を勘違いしたのか、戦闘を一つの遊戯に捉えたロジーがジャックに負けじと剣を振りぬく。
「わわっ……ふるぼっこですわねぇ」
現れた場所が悪かったのか、相手が悪かったのか――アリスティアはロジーの放り投げた長靴を持って微笑んでいる間に、戦闘は終わった。
「いやぁ……皆さん、お強いですね。これからのハンターとしての活躍――期待していますよ」
水へと変わったスライムに、味が気になったのかロジーがそっと手を伸ばすも触る寸前で霧のように跡形もなく消えてしまった。
戦闘にかかわった者たちに怪我がないか確認する桜は、ほっと息をつく。どうやら怪我をした者はいないらしい。スレイドの話によると、通常のスライムより弱かったとのこと。招かれざる客が去り、再び寛げる一時ができたのだった。
解散の段階になると釣ったものを料理をしようとするロジーと、それを手助けしようとするセレナを止めるのに奮闘するスレイドの姿が見受けられた。
スライムの後の収穫物は川魚を始め、手袋や長靴……凡そ食材に繋がらないものなのだが、彼女はそんなことを構わないと豪語する。最終的には、
「ロジーさん……調味料がありません」
と、残念そうに呟いたセレナにそれでは仕方ありませんわねと諦めてくれたのだった。
料理は止められたものの、最終的にお土産と称して押し付けられた大物の長靴は、きっと彼の部屋の片隅に置かれているだろう。
紅神 桜(ka1159)は道中を説明しながら歩くスレイドに微笑みかけた。
「本当に大きな国…」
ロジー・ビィ(ka0296)は城壁に覆われた王都を見回しながら感嘆する。
「ええ、城壁と共に王都の大きさも増えていってますしね」
区画整理はされているんですが、結構複雑なんですよと説明をする。
ロジーは今まで色々な国を旅してきた。その中に現在旅を共にするセレナ・デュヴァル(ka0206)との出会いも入る。新しい土地は彼女に新鮮な感動を与えてくれ、楽しませてくれてきた。
此処は何をくれるのだろう……ふわりと笑みを浮かべると、悪戯っ子の瞳でセレナと目配せをする。
「王都イルダーナ、あまり来る機会もないからな」
今日はしっかり見せてもらおうと意気込みながら、ルイ・シュヴァリエ(ka1106)は傍らに視線を移す。
「ほゎ……」
エステラ・クルース(ka1104)は暫し口を呆然と開いたままだった。目は見開かれ、まるで楽しいおもちゃを見つけたように輝いており、今にも目のつく所へと飛び出しそうである。
「――」
首元に圧迫感を感じ見上げるとルイが呆れた視線が有った。首を左右に振りため息をこぼす。
「ルイ兄!? なんで襟元つかむっすかー!?」
「……一人で走り回るな」
――此処には長く滞在することになりそうだ。
そう、セリナは感じた。
彼らは騎士隊本部や町中へと向かう。新たな冒険が、彼らの中で始まった。
◆
普段は帝国領にいるベル(ka0738)にとって、王国内は新鮮である。
リアルブルー出身の彼にとって、ハンターとは生活の術の一つであるとともに今まで助けてくれた人へ、今度は自分が身の回りの人を助ける機会でもある。
しかし、生憎まだ愛機と呼べるような武器はない。戦闘スタイルも、だ。今回ツアーの中にある武術訓練は彼にとってまたとないチャンスだったようだ。
武器――騎士なら、まず先に上がるのは代表的な剣と槍である。しかし、実はそれだけではない。遠方から攻撃を加える弓、斥候時に使用する暗器。そして、砦の攻略などに繋がる投石機など、実は武器・兵器といわれる類は多いのだ。
まして、現状騎士隊の中にも覚醒者はいる。彼らは剣以外も使用しているのだ。
ツアー客に合わせ、今回は各部隊から誰にでも合うように人選が組まれているといい、少なくとも、一通り話を聞くこともできる。
「もっと足元を意識して!」
厳しい声が上がる。騎士たちに指導を開始してもらってから、常に指摘される足捌きにエステラは首をかしげる。
確かに、彼女は今まで我流で戦いを身に着けてきた。しかし、別段と不自由はしていなかった。そこで、集中的に入る指導。何が違うのだろうと疑問に 思う。
「――ふむ。なら、今までのやり方でここに攻撃してみろ」
指導に当たってる騎士が、練習用の当身を指差した。
「えいっ!」
走る剣筋、特に違和感はない。
「よし、次に先程の足捌きで攻撃をしてみるがいい」
構えを変える。といっても、そこまで変化はないように感じられる。ただ、つい浮きそうになる足元に重心を乗せる意識して、剣をまっすぐに持つ。
「えいっ!!」
先程と同様、下から上へと切り上げる。ショートソードを上位から振り下ろすよりも、彼女の身長からは間合いがとりやすい。 そして――
「――ほぉ」
傍で訓練をしていたルイからも、思わず感嘆の声が上がった。剣筋が、先程より鋭かったのだ。
「どうだろうか。足の重心を修正するだけで君は―― 伸び白が広がった」
先程までの厳しい顔ではなく、柔らかな笑みを向けてくれる騎士に、思わず顔が熱くなる。
「……いいな。――合せてみるか?」
口角を上げながら近づいてくるルイに、思わず喉を鳴らしそうになった。当前だ、エステラは最初から剣を合わせたいと思っていたのだから。
「ルイ兄、負けないよ?」
その言葉に、ルイはにやりと返すだけだった。
「スピードか……」
ベルが重視している点を挙げると考え込むような声が返ってきた。
スピードを重視するとなると、優位に働くのは至近距離戦となり、剣を使うのとはまた一味違った距離感になる。ナイフでも飛び道具としての使い方、暗器としての使い方と多様であり、また拳でとなると格闘術に近く、ナックル等を拳に装備して戦うのだ。どちらも武器の威力というよりは自身の身体能力が大きく影響してくる。騎士はそれらを踏まえつつ、格闘や暗器の説明、実際の用い方をベルへと教授してくれる。
「誰にだって相性はある。が、最後に必要なのは――それを扱うことによって生じる責任への覚悟、だ」
さて、君も体を動かしてみようか――と、騎士はベルへとほほ笑んだ。
模擬専用の普段騎士たちが使っている装備を借りたルイとエステラは向かい合っていた。
「いくぞエステラ、手加減はいらん」
「もちろん! トップスピードで行くっすよ、ルイ兄、覚悟っ!」
大きな目を少し細め、エステラは中断よりやや下目に構えた。
ルイは両手で剣をしっかり中段に構えると、腰を落として身構える。
「始めっ」
合図とともに、エステラが走り出す。エステラが間合いに入るや否やルイの剣が振り降りてくる。鈍い音が響くと同時に、受け流しながらエステラは後ろへと下がった。
「くっ」
「……やるじゃないか」
その後も試すが如く降りてくるルイの剣をエステラは受け流し、又は隙を狙って挑むのだった。
◇
「そこに足をかけて……あ、最初は無理しないで。押し上げますから」
よじ登ろうとするアリスティア・アルカナム(ka2039)は、後ろから抑えられ持ち上げるように馬へと押し上げられる。
「前方に重心をいかせないで――あぁ、後ろ失礼しますね」
運動神経が悪いわけではないのだろうが、どうしても不安定な足場に、つい馬の首元へと手を伸ばしてしまいそうになる。下から指示をしていた騎士が後ろへと乗り同伴してきた。
「ご、ごめんなさい……」
消え入りそうな声で謝罪するも、騎士は笑って初めてなのだから仕方がないと言ってくれる。せめて馬に乗れるように――長距離となるときっと必要だと思いアリスティアは恥ずかしげな気持ちを押し隠しながら、指導を熱心に聞いていた。
そんな後ろで、気合の入った眼差しで馬を見つめる男がいた。ジャック・J・グリーヴ(ka1305)だ。
確かあの馬は……とスレイドが懸念してみていると、先程まで握手を求め彷徨ってた姿が見事、馬の鼻水と涎塗れへと変貌していた。
「くっ……主しか乗せないとは――いい馬だなっ」
気性の荒い馬だったのだろう、厩舎から慌てて別の馬を連れてきた騎士が――遅かったか、と呟いたのだった。
「いつか、馬を飼いたいんです」
桜の憧れは騎乗戦闘だ。現在乗馬を体験させてくれている馬場にも数人の騎士たちが乗馬とともに、槍を持ち訓練をしている。
「まぁ……馬は神経質な生き物ですし――信頼関係を築ける子に会えるといいですね」
スレイドは過ぎ去る方向へと視線を向けつつ、馬上の桜を誘導するのだった。
◆
騎士本部での訓練が一通り終了すると、王都を探索していたロジーとセリナも加わり商人ギルドへと向かった。
スレイドによると、商人たちもだがこの近所では評判のいいレストランとのこと。
建物も大通りに面しており、2階にテラス席があるらしい。
「皆様お疲れでしょう。ごゆっくり堪能してください」
案内されたのは、長細く大きなテーブル、そして通りを見渡せる位置に8脚の椅子が並んでいた。
スレイドはここですと皆を案内すると入口から動こうとはしない。
「ご一緒には食べないのです?」
すっかりお酌をする予定だったアリスティアは戸惑いの表情で見てくる。
「ええ、少し業務がありますので――」
そう言い残し、店員へと頭を下げると去っていく。
「ここで一番美味い飯を寄越しな」
テーブルセットをする店員にジャックは好い笑顔を向けて告げる。若干顔が赤く染まっているのは日焼けではなく、彼の性格のためだろう。
「お酒はありまして?」
手を合わせて聞くと、一通りの嗜好品もそろっているという。
出会った記念ということと、ロジーのリクエストを考慮し、最初の一杯は王都の南で作られたビールが出てきた。
そこから数分後、次から次へと現れる料理を彼らは堪能しだした。
大きなテーブルに8人全員がついているためか、大皿盛りで現れる料理を、各々が取り始める。
ロジーは、目をキラキラと輝かせながら料理を見るが、手元が疎かになりつつあり、見かねたセレナがよそっていく。
ベルは微かに笑みを浮かべながら舌鼓をしていた。思っていたよりも味はしっかりとしており、十分な満足感を与えてくれる。
アリスティアは食べる事よりも世話を焼くのが好きなのだろうか、空いたグラスを見かけると注いでいたりした。
「美味しい……」
桜も思わず微笑んでしまう。今日は慣れない体験をして余計おなかが空いている。しっかりと堪能しても大丈夫だろうと。
「ふーむ……ぁ、でもさっきのはどうだったっすか?」
渇いた喉を潤しつつ前菜に当たるものを食べ終えると、エステラはルイに尋ねる。もちろん聞いているのは、先程の手合わせの時のことだ。
「先程の動きだが……」
多くは語らないが、それでも武術のこととなると口数は増すものである。
先程、騎士たちからのアドバイスを受けたことも相成って剣術については尽きない。
それはルイたちだけでなく、他の者たちも興味を持ったようで耳を傾ける。
基礎を学ぶことは重要である。しかし、その機会に巡り合えるのは戦いを主本としている者たち全てではない。
今ハンターとして生業についた彼らもまた、生まれが様々ということをとってもいえる事であろう。
そして、経験という蓄積されたものを伝えるのもまた騎士のような環境がものを言ったりする。
基礎が身についているからと言って、学べることが無くならないのも、又学ぶということなのかもしれない。
皿の上に肉ジルが滴るステーキ肉をかぶりついた時だった。
視線を感じ、ルイはエステラを横目で見る。
「ん? ……ほら、食うか」
中央の皿にはすでに無いようで、
「ゎ、良いんすか? ……あーむっ!」
皿ごと渡そうかと思ったら、エステラはルイの手首を掴み、自分の口へと乗り出して運んだ。
「……こういう料理も、お前が覚えていけばいいんじゃないか」
幸せそうに頬張る様子に、思わず目を細める。
「……これを、私がっすか? ……んー、出来るっすかね?」
肉くらいなら、切って焼けばよいだろう。しかし、今まで出てきたものはそれなりに手を加えられており、手順を踏まなければ難しいように感じる。
「お味と技術を盗みますと、レパートリーが増えますわっ」
コロコロと笑いながら食べるロジーの言葉に、ふと考える。
優しいルイの瞳を思い、自分はどうしたいのだろうと。
「……やってみようかなぁ」
その言葉に、ルイはますます瞳を細めたのだった。
◆
食事が終わると、スレイドが迎えに来た。
橋を渡るんですけどと言い、先程までの賑わいとは違う静かな方へと足を延ばしていく。
「……おー、綺麗っすねぇ?」
先程居た地区とは対岸側へと辿り着くと、城の後ろに群青と紅が合わさった空が見えた。
夕暮れ時だ。
真上には既に星が見え始め、城の後ろへと太陽が吸い込まれていくかのように見える。
時間としては僅かながらも、その幻想的な風景はスレイドのお気に入りとのこと。
もう少し先に芝生が広がっていると聞き、ジャックが横たわる。
「星も中々輝いてるからな、割と好きだ」
意識していないせいか、心なし表情が柔らかい。
景色を堪能している人々を横に、一人不思議な動作をしている人物がいた。
セレナだ。
落ちていた木の枝を拾い、くるりとカバンから取り出したロープを縛り付ける。強度を確かめつつ、そろりと川へと投げ入れた。
「まぁ! 素晴らしいですわっ」
キラキラと見つめるロジーも右に倣えとばかり即席の釣竿を作り投げいれる。
そんな長閑な風景をよそに、ルイは視線を後ろへとやり――
「あぁ、いい景色だ」
エステラに応えつつ、剣を鋭く掃いた。
「(折角楽しんでいるんだ、野暮な事をしてくれるな)」
その行動に、ベルは剣が飛ばした方向を見た。警戒は、こちらに渡ってきたときから強めている。そして――顔を向けると、ニコリとほほ笑むスレイドがいた。
足元には水滴ができており、どうやら朝の会話にあったスライムが出現していたようで、彼が倒したようだ。
「大物が釣れましたわっ!」
ロジーの声に、皆が注目をする。
「……見事な長靴ですわね」
真っ赤な長靴に、喜ぶロジーとセレナを見てアリスティアは微笑んだ。
が、長靴から零れ出た水が突如襲いかかってくる。スライムだ。
「引きが強すぎます……」
セレナはワンドを前に出した。光ったと思うと、次の瞬間スライムに突き刺さる。
「俺様に任せなっ!」
魔法の衝撃で後退したスライムにジャックは振り被った。
踏み込んだため威力が増し、欠片が周囲へと飛び散る。
「へへ……、少しは俺様の相手をしなっ。なにしろ、今日は良い子だったんだからなっ!」
「あたしも負けませんですわよっ」
何を勘違いしたのか、戦闘を一つの遊戯に捉えたロジーがジャックに負けじと剣を振りぬく。
「わわっ……ふるぼっこですわねぇ」
現れた場所が悪かったのか、相手が悪かったのか――アリスティアはロジーの放り投げた長靴を持って微笑んでいる間に、戦闘は終わった。
「いやぁ……皆さん、お強いですね。これからのハンターとしての活躍――期待していますよ」
水へと変わったスライムに、味が気になったのかロジーがそっと手を伸ばすも触る寸前で霧のように跡形もなく消えてしまった。
戦闘にかかわった者たちに怪我がないか確認する桜は、ほっと息をつく。どうやら怪我をした者はいないらしい。スレイドの話によると、通常のスライムより弱かったとのこと。招かれざる客が去り、再び寛げる一時ができたのだった。
解散の段階になると釣ったものを料理をしようとするロジーと、それを手助けしようとするセレナを止めるのに奮闘するスレイドの姿が見受けられた。
スライムの後の収穫物は川魚を始め、手袋や長靴……凡そ食材に繋がらないものなのだが、彼女はそんなことを構わないと豪語する。最終的には、
「ロジーさん……調味料がありません」
と、残念そうに呟いたセレナにそれでは仕方ありませんわねと諦めてくれたのだった。
料理は止められたものの、最終的にお土産と称して押し付けられた大物の長靴は、きっと彼の部屋の片隅に置かれているだろう。
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依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2014/06/12 01:46:26 |
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お誘い合せとか、その他諸々 エステラ・クルース(ka1104) 人間(クリムゾンウェスト)|17才|女性|疾影士(ストライダー) |
最終発言 2014/06/15 14:12:38 |