【王臨】滅亡の規定路線

マスター:藤山なないろ

シナリオ形態
ショート
難易度
難しい
オプション
  • relation
参加費
1,500
参加制限
-
参加人数
4~8人
サポート
0~0人
マテリアルリンク
報酬
多め
相談期間
5日
締切
2017/01/05 22:00
完成日
2017/01/19 17:29

このシナリオは5日間納期が延長されています。

みんなの思い出? もっと見る

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オープニング

●【猫譚】光の系譜より

「パラディ卿。どうか、ご助力を賜りたい」
 睨みつける少年を前にエリオット・ヴァレンタイン(kz0025)は、無駄のない洗練された所作で跪いた。
「またどうせ“この国のため”だとかつまらないこと、言うんだろう?」
「いいえ、厳密には──」

 ──“世界の存続のため”に。

 少年、フリュイ・ド・パラディ(kz0036)は無意識に口を噤んだ。
 短い沈黙の果て、響いたのはごく軽い笑い声だった。
「はは。“世界の存続”なんて馬鹿げた言葉が君の口から出るのか。そうか、それは……」
 意図を読み取れないほどに軽い声音。少年はモノクルの位置を正し、こう言った。
「随分、面白いことになってるじゃないか」
 不敵な笑み。敗北など微塵も匂わせない言葉。
 そこに確かな安堵と、共通認識を感じたエリオットは長い息を吐いた。



「確かに傲慢王の存在は既存情報から予見できなくはない。だからこそ法術陣を温存し、ベリアルとメフィストを倒す、か」
 ある程度の話を聞き終えたフリュイは、ソファにふんぞり返って腕を組む。
「言うまでもないだろうが、今の君ら……正しくは“今の王国では”総力を挙げたとて敗北は必至だ。法術陣をある程度使役してなおメフィストを倒せなかったんだろう? 使役して倒せない敵を、温存して倒したいだなんて、ひょっとしなくても君らは馬鹿なのか?」
 明らかな嘲笑を含んだフリュイの発言だが、当のエリオットはまるで不快に感じていない。
「それは“今の王国では”という前提だろう。王国が“あのまま足踏みしていた場合”の、な」
「はは、そうだね。だからこそ、君らは“既定路線を外れる選択”をした。……悪くないね。それで、君が僕に望むものはなに?」
「手札が欲しい。敵を葬るための“力”が。その為ならどんな荒事も厭わない」
 エリオットの目は、少年が知る以前のものとはまるで違っていた。明白に、何らかの感情が籠っている。以前王国騎士団長として在った頃の彼にはそのような“無駄”などなかったのだが、驚くべきことだ。適切な言葉を用いれば、以前より幾分人間らしいと言うべきなのだが。
「今現在王国の障害となっているのは、まず黒大公ベリアル。あれはベリアル自身という強大な戦力に加え、奴が抱える“大軍隊”を使役し大掛かりな戦争を仕掛けるタイプの歪虚だ」
「今現在も、羊の騒動が勃発してるが、あれもどうせ黒大公の仕業だろう?」
「あぁ、間違いない。もう一方のメフィストは、自身の軍を持たず、場に応じて“自身の魔力から召喚した個体の使役”と“人間を取り込み堕落者と化す”ことで手足を増やすスタイルの歪虚だ。これらには明白な差がある」
「前者は軍、後者はあくまで個の存在であるということだろう」
「王国は精鋭こそいるが、今なお“軍勢”としての力は弱い。故に、正面衝突した場合に苦戦を強いられる相手は“ベリアル”となる」
 少年は、髪をがしがしと掻きながら思考をまとめてゆく。
「読めたぞ、そう言うことか。君たちはベリアルを先に潰したいんだな。“幾通りか有り得る、最悪の事態”を回避するために」
 そうして冷静に思考回路を働かせ、少年は幾つかの答えに辿りついたようだ。
「……なるほど、なるほど。ああ、気味が悪い。僕が今見えた幾つかの滅亡の既定路線は、元をたどると初夏の君の事件において一度あらかた芽を摘まれていることになる。どんな情報があればこんな予測と対策ができるって言うんだ? まさかとは思うが、まともな人間の取り得る行動じゃないぞ。僕が言うのも甚だおかしな話だが……」

 “ヘクス・シャルシェレットとは何者だ”?

 その問いに、エリオットは答えるべき言葉を持たなかった。

●未踏の真理へ

『これは法術陣の解析を進めていて解った事だが、法術陣には“制作者にとって着想元となったアーティファクト”が存在している』
『それは何だ? 今どこにある?』
『さてね。だが、僕の知り得る限りじゃ、恐らくベリアルにはこれが最良手だろう』

 フリュイから得た情報を頼りに、エリオットはこの約3カ月、王国のありとあらゆる伝承を追い、アーティファクトを調査した。
 古代遺跡、秘境、精霊の住まう森……。
 一向に手掛かりを得られない状況に腐ることもなく、男はただただ彷徨い求めた。
 法術陣の着想元となった古代のアーティファクト。稀代の天才錬金術師が手掛けた古の秘宝を。
 候補地を全て網羅したエリオットが再び訪れたのは、この世界における最強の【ライブラリ】。
 ──相手は神霊樹の分樹司書精霊、タルヴィーンだった。
「手掛かりをもとに、可能性のある場所や文献を総ざらいした。結果、例のアーティファクトが存在する確証を得たが、現世にはそれを見知る者が生存していない事実だけが解った」
 当の精霊は顎ひげをなでるばかりで一向に反応がないのだが、それでも青年は続ける。
「これは俺の推測だが……件のアーティファクトの制作者は、稀代の天才錬金術師と呼ばれていた男だ。王国における錬金術の歴史は古いがしかし、ある時期を境に幾つかの術は禁忌とされ封印指定の憂き目に遭っている。この天才が手掛けていた術もその例にもれない。ゴーレム研究に端を発し、ホムンクルス、人体練成、賢者の石──果ては、それらを制作研究に要する資金繰りのため、錬金術にとどまらず大型兵器の類にまで手を出していたという噂まであった。だが文献によれば、当時最高峰のその錬金術師の作品の一部は“秘術狩り”を回避したとされている。つまり、今もなおこの世界のどこかに隠されているという伝承だ。ライバルの錬金術師たちが一様に作品を強制封印されたなか、なぜ彼は逃れることができたのか? 可能性は幾つか推測できるが、大きくは3つ。“国が彼のみ何らかの理由で免除した”か、“国の手の届かない場所にそれが隠された”か、あるいはその両方であるかだ」
 タルヴィーンの太く長い眉に隠された瞼が、ひくりと動いた。エリオットの様子をじっと見つめている精霊は、まるで何かを確かめるようでもある。
「“古の塔”……あれは、“単独の亜空間”に存在しているな? もしあの塔が、件の天才錬金術師の作品の一つであるならば、全ての辻褄が合う。全ての条件を網羅した古代秘宝の安置場所として、俺は残すところ古の塔しか心当たりが無い。過去関連データなら何でも構わない。今は少しでも情報が欲しい。どうか……俺は、まだこの世界を諦めたくはない……」
 小さな司書精霊に近づくべく、膝をつくエリオット。その時、男の胸元で鎖がカシャリと揺れる。
 そこに揺れる“印”を認め、司書精霊は深い息を吐いたのだった。

 ──その日、王国ソサエティ支部にある依頼が張り出された。

 内容:遺跡調査
 報酬:高額報酬を設定。目的達成で増額
 必須条件:遺跡管理者の守秘義務事項に基づき、本依頼における一切を秘匿厳守できる人間に限る

リプレイ本文

●探索

「さー、冒険だー!」
 ジュード・エアハート(ka0410)の天真爛漫、意気揚々とした掛け声の横で、突然パシャッと機械音が鳴り響いた。
 みな振り向くと、クリスティア・オルトワール(ka0131)が構えた魔導カメラから音が発せらたことに気付く。
「すみません。今、古地図を撮影していたのです」
「そんなことしていいんです? 機密とか……」
 首を傾げたミュオ(ka1308)に微笑むのは依頼人のアリスだ。
「“依頼終了時破棄する”とお約束頂きましたので、必要ならどうぞ。撮影数は把握してますから」
「……という背景でした。見落としをカバーするためにも複数人で確認したほうが良いかなと」
 クリスティアが出来たての写真を宙でパタパタ振ると、撮影した古地図が浮かび上がる。
 手渡されたそれを確認した後、ヴァルナ=エリゴス(ka2651)は視線を上げた。
「さて、準備も整ったようですし参りましょうか。まず真理に辿り着かねば話は始まりませんから」
 そこへ、ふとと思いだしたかのようにジュードが唇に人差し指を当てる。
「そういえば、アリスさんが言ってた“真理”ってなんだろう? ゴーレムに守らせてるなら禁術関連かな」
「刻令術だね。近年ゴーレムの研究開発が表立って再開されたみたいだけど、それに貢献したのがここのゴーレムの“核”だったらしいよ」
 そんなふうにナタナエル(ka3884)と話すうち、ジュードはある確信を持ったのだろう。
「ここの管理者が国なら、国は禁術の塊のこの塔を見過ごした、或いは保護した理由があるはずだよね」
「はい。きっと、いずれも進めばわかるはずです。いきましょう、古の塔へ」
 柏木 千春(ka3061)が集った面々の顔を見渡した。
 必ず踏破し、明かして見せる。そんな揺るぎない覚悟を湛えて──。

●古の塔 第一階層<Terre>

 第一階層に限っては、事前にウィンス・デイランダール(ka0039)が『以前この突入した際にまとめた地図が保管されていないか』ソサエティに確認をとり、奇跡的に当時の地図を入手することが出来た。
 だが、そもそも通常ハンターが依頼中に得た副産物は、依頼斡旋者であるソサエティ事務官らが管理するような物ではない。あくまで彼らは“依頼の斡旋者、仲介人”であり、前述のような副産物は“依頼人の依頼達成に関連する資産”であるため基本的には依頼人のもの、あるいは作ったハンター個人のものになるため、ソサエティに保管されるようなものではない。例外もあるだろうが、本来的には依頼人あるいはハンターらが依頼人の許可を得て自発的にソサエティに依頼しない限り保管されることはない。つまり、「本来ならば地図はなかった」はずだ。
 まして、ウィンスが以前古の塔に突入した際の依頼主は、あのへクス・シャルシェレット(kz0015)だ。
 人を化かすような手段すら用いて平気な顔で他人の物も俺の物にしてしまうような男の依頼だ。
 自分の金で得た情報をタダで他人様にくれてやるような男だろうか? いや、ない。ありえない。
 だが、なぜか、奇跡は起こった。
 ──辺境の小娘か、ハンターの誰かか、或いはあの微笑クソ野郎の仕業かはわからねえけど。
 驚くべき事に、塔の地図が保管されていた。あの時作成したものがその時のまま、だ。
 なぜ? を考えるのは攻略後でいい。ウィンスはこれを手に、塔へ再び突入を果たすこととなった。

「ウィンスさん、前回の地図には次のフロアへの入口が見当たらないですけど……」
「不要な戦闘は避けたからな。一階全てを踏破したわけじゃない」
 ミュオが二枚の地図を見比べる。だが、ウィンスの地図には、終点まで描かれていないルートが幾つかあった。
 古地図によれば、そのうち一つの部屋の先に次の階への入り口があるようなのだが。
「この×印の部屋の先のようですけど、×はどういう意味なのですか?」
 クリスティアが指さすと、銀の髪の少年は事もなげに言う。
「ああ、ゴーレムが七体居る」
「七体も、ですか……!?」
 前回はそれを理由に引き返し、別ルートを探ることとしたのだ。故に、その先はウィンスにも不明である。
 その自体に「なるほど」と、千春が呟いた。
「塔の構造や、全体の防衛機構としてのゴーレムはそれとして……オーソドックスに考えれば、大切なものを守るなら普通は多く護衛をつけますよね」
「確かに、一番守りが分厚い場所に“真理”とやらがある可能性は低くないだろうね」
 堅実な一般論に、ナタナエルが深く頷く。
「つまり、戦闘はある程度避けて通れない……とも言えるわ」
 それを予測してハンターを雇ったのかしら──その疑問は飲みこんで、ブラウ(ka4809)がちらりと依頼人達を見る。感じるものがないでもない。だが、今はすべきことがある。飲みこんで、少女は顔をあげた。
「ひとまず、最初にそこに向かいましょう」

 過去突入経験のあるウィンスの参加は、第一階層のみならず本探索全体を通して有意義に働いた。
 特に見覚えのある道、出現する敵の傾向・弱点など、より鮮明に思い返してきたこの階では、先頭を買って出ただけある相応しい働きぶりを見せている。
「その角を曲がると件の広間だ。準備はいいか?」
 先導する少年の合図に、各々得物を握りしめる。
「本当は開始と同時に攻撃し初撃での殲滅を目指したいところだが……難しいだろうな」
 諦めてはいないが、とでも言いたげな口ぶりでウィンスは言葉を切った。
 もとより核を狙うといえど、一度攻撃すれば破壊できるというものでは当然ない。
 そもそも兵器が弱点をむき出しにする道理はなく、弱点を庇うべく装甲に覆われている状況だ。まず装甲を破るが先決。そうして出てきた核自体にも当然耐久性があり、メタ的に言えば「防御点」だってあるわけだ。
 とはいえ、ウィンスによって第一階層におけるゴーレムの核の位置は周知されており、そこを積極的に狙えばいいと解っている分、攻略難度は間違いなく劇的に下がっている。
 常時覚醒のカイン、アリス、ウィンスに加え、現在はブラウ、ジュード、千春、ヴァルナ、クリスティアが覚醒しており、こちらはいつでも戦闘を開始出来る手はずが整った。ならば──
「開幕、行きます!!」
 ──先手、ジュードが引金を引いた。
 広間のゴーレムに向かって、魔導銃「サラマンダー」の銃弾が放たれる。完全完璧な先制に、ゴーレムらは受け身をとるための“思考処理時間”は与えられなかった。一直線に進む弾丸は、心臓部と思しきパーツめがけて空を裂く。
 そしてその弾を追うようにアリスの銃とクリスティアの魔法矢が放たれ、そしてその軌跡を俊敏さに秀でたウィンス、カインが同時に駆けた。
 ふと、少年がカインへ視線をやると、突撃の速度にフードの縁が大きくはためき、眼鏡の奥に隠された“青い瞳”を目撃してしまう。更に悪いことに、男はウィンスの目の前で──戦闘中にもかかわらず──片手でフードを引っ張り直すなどという無駄で余計な行為をして見せたのだ。
 なぜかそれに、少年は苛立ちを覚えた。理由は様々ある。一口で罵れないほどには、だ。
「は、ふざけやがって───ッ!!!」
 銃弾と魔法矢に穿たれ、亀裂の入った心臓部装甲めがけてウィンスが強烈な突きを繰り出した。武骨な直刃に装飾された黄金の太陽が、使用者の感情に反応し鈍く輝き始めている。やがて穂先は装甲を割り砕き、その中までをも深く穿つ。パキン──ッと、音をたてたのも束の間。瞬く間に一体のゴーレムが活動を停止。
 その直後、ウィンスの左方でもう一体のゴーレムが崩れ落ちた。
 討伐者が誰かはいうまでもないが、“たった一撃で、核が破壊された”のだ。
「二体、活動停止! 次は右手の三体目に集中しましょう。この調子なら、1分程で戦闘を終えられるはずです」
 一歩後ろで戦況把握に努めていた千春が、次にのターゲットを示すとヴァルナがすぐさま敵前に躍り出た。
「ええ、短期決戦と行きましょう。──燃撃!」
 振るう一閃。金色に輝く槍の穂先から激しい火花を散らし、石の装甲へ叩きこまれる。が、しかし予想以上に硬質な手ごたえに少女が眉を潜めて槍を引く。しかしその直後、漸くブラウが接近を果たした。
「ヴァルナさん、避けて──さっさと落とすわ!」
 戦友同士、この程度の連携ならば容易い。疎通のとれたブラウの連撃が装甲に突き立つ。超音波の振動が刃から伝うと、穿たれた切っ先が徐々に装甲へ埋まり、亀裂を作る。そして、盛大な音を立てて装甲と内部に格納されていた核が弾け飛んだ。
「残り、四体……わたしは、ここで止まってる場合じゃないのよ……!」
 誰にともない言葉だった。少女の無意識下の言葉だった。
 それでも、ブラウの振るう刀の一閃一閃には、強い思いが刻まれていた。



 難なく七体のゴーレムを倒し終えた一同の前方、広間奥には通路が続いており、突き当たりと思しき場所に螺旋階段の様なものがおぼろげに見えた。そんななか、ナタナエルとウィンスが未だ停止したゴーレムに張り付いている。
「どうかしたんですか?」
 ミュオがひょいと覗き込むと、ナタナエルが力なく首を振る。
「核を回収して変化や違いを見ようとしたんだけど、ね」
「これは……ちょっと無理そうですね」
 ミュオが苦笑するのも致し方ない。今回戦闘では核を狙う行動が多いうえ、もとより核を回収するという認識を共有出来ていない。ゴーレムを排除しながら進むならば核を壊すのが早い都合、いずれも核と思しきパーツは割れ砕けているか、機体停止に値するだけの破損状況にある。
 なにせ「核を残して敵を倒す」となるとより時間がかかるのみならず、難度も消耗も跳ね上がるのだ。そうすべきと提案するに相応しい理由は、今は思い浮かばない。
「ともあれ、生産回路が今でも動いていて増えるのか、倒せば減るのかなど見極めたくはあるかな」
「それもいいかもだけど、次のフロアへの階段っぽいもの見つけたし、現状地下への入口も見当たらないよね?」
「古地図にもありませんしね。ひとまず、上を目指しましょうか」
 ジュードとクリスティアの提案に否を言う理由も、見当たらない。
「一階だけでも全部倒しちゃった方が調べやすいじゃんって思ったんだけどね……」
 一階に長くとどまり隅々まで踏破するならば、それも良いだろう。
 だが、今回はウィンスの提案通り、最短ルートを選択。
 一同は考えうる限り最速で、第二階層へと突入を果たすことができたのだった。


●古の塔 第二階層<Feu Lv.1~2>

 螺旋階段の先、待ち構えていたのはまるで異世界だった。
「暑い……」
 最も重装備を纏っている千春が、吐息混じりに漏らす。
 到達を果たした第二階層は、灼熱の砂漠の如き過酷な環境だった。
 床を除く全ての壁面から、炎が燃え盛っているように見える。時折炎の向こうに覗く不気味な魔法円がこれらの原因か定かではないが、前向きに考えれば、炎のお陰で照明が要らずに片手が空くことは救いだろう。
 また、暑さでしんどいが息苦しくはない。酸素を消費して燃え盛る炎のそれとは根本的に成り立ちが違うようだった。故に、「炎に囲まれた場所」であっても、すぐさま“人間全てが死に絶える”などということはない。
 活動に支障はあるが耐えられないこともない、というぎりぎりの環境設定だ。
「一体、塔の主は何を考えてこんな……」
 辟易するヴァルナの嘆息に、応える体力のある者も減ってきた。
 そのうえ、いざ調査を開始しようと道の先に目を凝らせば、ゆらりと立ち上る陽炎のようなものが視界を邪魔する始末だ。
 徐々にハンターたちに湧き始めた“もう帰りたい感”を察したのか、千春が努めて明るく笑う。
「とにかく、こんな場所に長時間も居られないですよね。さ、行きましょ?」
「ええ。ここからはデイランダール様の地図もなく、経験者もいません。相応の覚悟が必要かと」
 クリスティアの言う通り、以降は先の階より圧倒的に探索に時間がかかるはずだ。
 それを覚悟の上で、一同は赤き灼熱階を一歩ずつ確かめながら進んで行った。

 巡回のゴーレムが居れば身を顰めてやり過ごし、ゴーレムが多数控えた広間に行きついては引き返し、別のルートを探ってはまたゴーレムが控える広間で引き返し──敵と接触しない限りに二階層の地図を描きだすと、一階層の経験から最も敵数の多い広間を選択し、戦いを挑み、奥へ奥へと進んでゆく。
 その最中、二階層ではゴーレムにも変化が出ていると気付く。一階層よりもタフになっているが、それだけではない。戦闘中、ヴァルナが受けたゴーレム腕部の関節から先が突如としてパージ。内部から強大な銃口の如き金属が露出し、それは徐々に赤々と焼けた鉄色に染まり、そして──火炎が放射され、周囲を炎で包んだのだ。
 さらに戦闘以外でも、時折規則性なくプロミネンスのように壁面から炎が突出してくるのだが、これも巻き込まれれば火傷を負う羽目になった。
 炎の原因が何にせよ、治療の手段がない以上、其々火傷の継続ダメージを抱えながら進軍を続行するほかない。
 体が火傷に対する抵抗力を備えれば状態は改善するため、比較的抵抗力の高い覚醒者が集まっていたことは幸いだった。だが、長時間の探索において状態異常を起こし得るの罠や攻撃は非常に手痛い。状態異常の懸念をさほどしていない一同にとって、これは想定外の負担となっただろう。
 体力は千春のフルリカバリーを持ってすれば大きく治療できるが、一人では限界がある。カインとアリスは千春の貴重な治療を断り、全てをハンターに回すことで今回の探索を乗り切ることとなった。
「治療薬を脱出時の温存として、私が限界まで皆さんを治療します。ですから……」
 どうか、ぎりぎりまで耐えてください──千春の言葉は、灼熱の陽炎に溶けた。

 努めて慎重に探査を続け、そうして辿りついたのは一際大きな広間だった。
 そこは、明らかにこれまでの広間とは一線を画している。
 その理由は、広間中央に尾を丸めて眠るように横たわる、巨大な赤い蜥蜴のような形をしたゴーレムの存在だ。
「この階の有様から見て、サラマンダー型……かな。珍しい個体だけど、どうする?」
「やり過ごせる敵ではないですね」
 相談するナタナエル自身にも、既に結論は浮かんでいただろう。
 傍ではヴァルナが戦闘態勢に移行し、槍を構えている。
「部屋の広さと敵の図体を拝見するに、“全員があれを回避して奥に行く”のは難しいでしょうから」
 誰かを置いて先に進むことができないなら、倒すしかない。
「あんまり力仕事は得意じゃないんだけどね……仕方ない、いこうか」
 その言葉を残してナタナエル、そしてウィンス、カインが一斉に飛び出した。
 瞬後、眠っていたサラマンダーが鎌首をもたげ、琥珀のように輝く黄金の目が開く。作り物と解っていても余りに美しく、底冷えするような怪しさを湛えた瞳だ。けれど、その迫力にものまれず前衛たちは接近する。しかしそこに向けて、サラマンダーが容赦なく大口をあけた。強大な炎を吐き出したのは、“起動”とほぼ同時──扇状に巨大な炎が広がった。
 寸でのところで回避に成功したナタナエルが、安堵に小さく息をつく。その額に一滴の汗が伝った。
 時間がかかるほど消耗する。ならば早期に決着させるほかない。青年は部位狙いでローゼンメッサーを投擲し、ジュード、アリス、クリスティアが後方から支援攻撃を放つ。
 しかし、その最中で全長10m以上はくだらないサラマンダーの巨体が強烈な速度で尾を振りまわした。全ての遠距離攻撃を打ち払うつもりだろうか。けれど攻撃直後のナタナエルや、接近中のウィンスらが巻き込まれれば被害は甚大だ。そこから昏倒している間に先の炎で焼かれたらならば事態はもっと深刻になるだろう。
 理解は一瞬──後発で走りだしたミュオが豪速で振るわれる蜥蜴の尾の前に体を滑り込ませると、その勢いを相殺するように尾を目がけて鎌を叩きつけた。全霊の一撃。そうして威力が“多少”殺がれたため、テイルウィップによる最悪の被害は免れ、ナタナエルらはなんとか回避しきることができた。だが、しかし。ミュオの小柄な体は受け止めきれずに吹き飛ばされ、壁面めがけて凶悪な力で叩きつけられることとなった。



「ミュオさん、気が付きましたか」
「千春さん……それに皆さんも。すみません、助かりました」
 次にミュオが目を覚ました時、戦闘は終了していた。結局敵の力の前に全員が覚醒させられたが、目を潰し、腕を落とし、漸く胸部に攻撃が届くようになったと思うと、やがて蜥蜴は動きを停止したのだ。ウィンスがサラマンダーにまたがってボディを解体中だが、核は恐らく胸部で間違いないだろう。
「いや、こちらこそ助けてもらったよ。ありがとう」
 ナタナエルの礼にも首を振り、ミュオは俯く。
「……それにしても、一体ここは何なんでしょう」
 ぽつりと、呟かれた言葉。それは次第に推論へと繋がってゆく。
「この塔に真理があるのだとしたら、古の人たちは“真理”を残す必要があった。それはとても危ういもので、故に塔を隠し場所に選んだ……ということですよね? アリスさん」
「なぜ真理が危ういものだと?」
「王国の秘跡で、先ほどのような強力なゴーレムに守られ、隠されているから……」
「現状の情報では、国がこれを管理しているのは塔のなりたちと無縁であるとも思えます。真理と国の関連性には疑義がありますが」
 ミュオは一瞬押し黙り、けれど再び口を開いた。そこには、ある確証があった。
「それでも、この塔の“真理”には少なからぬ価値があると思います。だって、ほかならぬ貴方がたがハンターを雇い、こうして自ら危険な塔の探索に乗り出しているでしょう?」
「私達がただの戦う考古学者だとしたら? 考古学的観念の価値と皆さんが想像する価値は違うかもしれません」
 ミュオの推論を笑みながら交わすアリスの様子に、戻ってきたウィンスが強めの釘を刺した。
「詭弁はその辺でよせ。子供をからかうなんてのは、ひどく趣味が悪い」
「あら、とんだ失礼を……ミュオさんがお可愛らしいものですから」
「あー、そうかよ。てめえの伴侶は随分な性格だな?」
 その“やり口”に少なからぬ面影を重ねながら。
 ウィンスの悪態に、変わらずローブの男は何を答える事もしなかった。


●古の塔 第三階層<Eau Lv.1>

 第二階層は、上層と下層に別れた大きなエリアだった。サラマンダーを倒した先に隠されていた転移装置を踏み、上層と下層を行ったり来たりさせられながら、なんとか四階である“第三階層”へと突入を果たすことに成功する。
 目の前に広がるのは静謐とした闇。そして……
「涼しい。塔の中なのに、風が吹いてる……?」
 ナタナエルの耳に風の音が聞こえた。
 どこから流れてきているのか? そこに辿り着ければ、何か解るのではないかと其々に照明を灯して歩きだす。
 だが、どのルートを選んでも、最終的には突きあたる。
 最も可能性が高いと見込んだのは、風の流れを追った先にあった大広間。そこには、空中飛行と遠距離からの風魔法攻撃を主とするシルフ型ゴーレムが待ち受けていたのだ。しかし、それを倒したとて、その部屋にすら何もなかった。行き止まりだったのだ。
「これが“何もなかった”の所以かしらね。でも、まだ出来る事があるはずだわ」
「ええ、もう一度私達が作った地図と古地図、そして目に見えるものをきちんと見比べてみましょう」
 活動停止に追い込まれ、横たわるシルフを見下ろしてブラウは嘆息する。だが、諦めるわけにはいかない。
 ヴァルナも再び手元の地図へ視線を落としている。そうして改めて精査した時、クリスティアがある気がかりを口にした。
「これまで古地図は、私達の作る地図と縮尺にほぼ相違はなく、正しく描かれていました。ですが……本当にごく僅かですが、私達の描いた地図より、この広間が大きく記されている気がします」
「確かに、古地図だともっと奥行きがあるような……」
 同様にミュオが行き止まりの壁面と地図とを交互に見比べる。不思議と“特にこれと言った違和感はない”のだが、千春も念のため壁面に近寄り調べてみる。
「周囲に魔法陣のようなものも見当たりませんし、叩いた感じも“特に違和感はない”ですね」
 その反応に──
「ん~……」
 ──じーっと、目を凝らして壁を見詰めていたジュードが唸った。
 そこに理由はない。
 いかに直感視を用いたといえ、ジュードに何か見えている訳ではないからだ。
 だが、少年はもとより唯一“幻術系の罠”を想定し、端からこの塔を疑ってかかっていた。
 それが、ジュードの“さらなる機転”と重なり、国の歴史を動かすことになる。

 突然、パシャッとジュードの手元で音が響いた。一同にとって、それは数時間前に聞いた覚えのある“音”。
 ──そう、入口でクリスティアも使用していた魔導カメラのシャッター音だ。
 突き当たりであるただの壁を、ジュードが撮影し始めたのだ。
 何をしているのか──とは、誰も問わなかった。
「どう見てもただの壁のはずなのに、写真には“扉”が映ってる……! これって……」
 写真を見つめる少年の瞳が、表情が、“隠されていた真実”を見つけたと理解したからだ。
「やっぱり、幻術がかかってるんだ! みんな、多分ここから先に進めるはずだよ!」

 ──瞬間。
 まるで、透明なガラスが砕け散るように、眼前の“壁”が皆の認識から崩れ去り、
 そして“一瞬前まであるはずのなかった重厚な扉が現れた”のだった。



 扉をあけると、そこは巨大な管制室、のような部屋だった。
 左右の壁に無数のモニターらしきものが設置され、其々には恐らく古の塔の内部の様子が映されているようだ。
「この部屋、一体誰がなんのために……?」
 ブラウの言葉が収束するより先に、部屋の奥から一つの人影が現れた。
 モニターのライトと、ハンターらの灯りに照らされ、やがて明白にその姿を晒す。

「ようこそ、新世代の若き国王たち。ボクは貴方がたを歓迎します」

 “それ”は、美しいという言葉で形容するのが不十分なほどの“美の顕現”だった。
 だが、“それ”よりなにより、今のハンターたちには圧倒的な疑問の波が押し寄せていることだろう。
 けれど、こちらの状況などお構いなしに、現れた少女、ないし少年は、一歩、また一歩と歩み寄ってくる。
 その表情には警戒心の一切がない──というより、“それには表情がなかった”。
 歓迎すると述べた口元に一切の穏やかさはなく。
 温もりのない言葉がていの良い音をたてただけのように聞こえたのだ。
 両者の僅かな沈黙を破って、ジュードが一歩前に進み出る。
「僕はハンターのジュードです。……きみは?」
 問いはシンプルだ。しかし、当の相手は無表情のまま困惑している様子だ。
「それは、ボクという存在に関する疑義ですか?」
「存在に関する……? え、と……」
 ──そう難しいことを聞いたつもりはないのだけれど。
 一筋縄ではいかない、とはこのことかもしれない。
「訊き方が悪かったかな、ごめんね。改めて、きみの名前を教えてくれる?」
「……ボクの、名前」
 努めて穏やかに、そして重ねて依頼すると、予想外の答えが淡々と返された。
「ありません」
「……え?」
「名を持つ必要性が無いからです」
 そんなやりとりを見かねたのだろう。ナタナエルがつい苦笑する。
「名前が必要ないって……一体、どういうことなのかな」
「名前とは、つまりラベルです。薬液の瓶が並んでいる棚のなかから目的の薬液を誤りなく取り出すために必要な“区別”です。あくまで便宜的手段であり、同種の他と区別の必要が無いならばラベルは不要であるからです」
「つまり、貴方は“ここに一人きりでいる”から誰かと存在を区別する必要が無い。あるいは“誰からも呼ばれることが無い”から名前が必要ないってことかしら?」
 ブラウの瞳が対象を見据える。その視線はどこか探るような色を伺わせるが、相手はまるで気にしていない。
「はい。その少女の指摘通りです。両者が適切な回答です」
「……ブラウ、よ」
「はい。ブラウの言う通りです」
 思わず、ブラウが溜息をついた。
 どこからどう見ても人間なのに、それはまるで“機械”のようで。
 その有り様に、クリスティアの背筋は凍てつくような気配を感じている。けれど、相手には喜びや悲しみ、怒りもなければ敵意も感じられない。積極的に敵対する理由がない以上、現時点でやるべきことは、この人物から出来得る限りの情報を収集することだろう。
 心さえ決まれば、少女の行動は早かった。
「その……質問ばかりで恐縮ですが、私も貴方に伺いたいことがあります」
「構いません。“国王に示すこと”──それがボクの役目ですから」
 じわじわと周囲のハンターたちを浸していく予感。余計なことは後でいい。
 クリスティアは、いま訊ねるべき優先事項に話を引き戻した。
「私達は、この塔が一体何であるのか、それを解明するために来ました。貴方がもし、この塔についてご存じであればお教え頂けませんか。……この塔の、全てを」
「はい、我らが王の為ならば」



「ここは、グラズヘイム王国護国のために建造した異界の塔。いつか来たる災厄から“この国を存続させるための防衛装置”を守り継ぐ塔。千年先もの繁栄を願い、ボクは、永い間これを守り続けています」
「防衛装置……それが、ここにあるのですか?」
 クリスティアの問いに、“それ”は従順に応じる。
「はい。いつか新時代の国王がこれを求める日が来たならば、ボクは正しく国王自身を“試し”、“示す”よう義務付けられています。そしてそれが今日という日であることをボクは歓迎しています」
「国王を“試し”“示す”? 試すはともかく、もともと王国のための装置なのですよね。“譲り渡す”では?」
 鋭い千春の指摘にも、番人は理解が及ばないとばかりに首を傾げた。
「いいえ、“渡す”は不適切です。そこへ辿りつくのは国王自身でなくてはなりません」
「つまり、その国防装置というのは、何らか手渡しできるようなものではなく、“辿りつくべき場所”なのですか?」
 念を押すような千春の確認から不自然な間があくと、やがて“それ”は理解しがたい問いを口にした。
「陛下、装置の仕組みはご理解しておいでですか?」
「は? 陛下だ? なにわけわかんねえこと……」
 先ほどから何度も繰り返される“国王”の呼称に、とうとうウィンスが食らいついた。
 しかし相手の目は少年を見ていない。その視線の先に居たのは……。
「……はッ、なるほど。てめえか」
 それが指す意味が、今ようやく明らかになる。
「なぁ、国王ってのは“こいつ”が“あんた”のことを誤認してんのか?
 それとも“あんた”がそう呼ばれる“なんらかの理由”があんのか? ……“カイン”さんよ」
 少女ないし少年が見つめていたのは、フードをかぶった男、カインだった。
 途端、これまで気配を絶っていた男に周囲の視線が集中する。
「ちょっと、いい加減にしなさいよ。さっきから“新世代の国王”だとか意味が解らないわ。馬鹿なこと言わないで」
 不穏な空気を両断するように、ブラウが眉を寄せて切り込んだ。
 それはハンターたちにとっては“誰もが知っている事実”の開示でしかないのだが。
「悪いけど、わたしたちただのハンターよ。ハンターじゃない人もいるけれど……でも、少なくとも国王なんていないわ。いるはずがないじゃない」
 言葉を選び、少女は明確に告げる。
「どういうこと、ですか」
 表情のない顔で尋ねる塔の番人は、壊れかけた機械のようにとつとつと問う。
 ややあって、ブラウの言葉を継ぐように、王国の民であるヴァルナが悲痛な表情を浮かべて答えた。
「グラズヘイム国王であったアレクシウス陛下は、数年前にホロウレイドの戦いで命を落としました。
 今はご息女であるシスティーナ王女がいらっしゃいますが、この国の王の座は未だ空位となっています。
 ですから、そもそもこの国に国王は存在していません」
 その通りだ。しかしヴァルナの告白に初めて番人は感情の一端を現した。
「では、そこの男が持つ“王家の印”は……? それは紛うことなき真正。となれば、まさか……盗品か?」
 おぞましいほどの殺気が辺りに立ち込める。しかしそれよりも寝耳に水であるのはハンターたちの方だった。
 カインが“王家の印”に類するものを所持しているなど初めて聞かされた情報であり、それは致命的に信頼関係の崩壊を示す。
 もとよりこの男の正体に疑義を抱いていた者たちは多かった。もはや“疑念”を抱かざるを得ないだろう。
 だが、身を隠してなお挑まねばならぬことがあるのならと、“誰もその事に触れなかった”。
 そして同時に、“その対応を男は心の底から感謝し、信頼に足る者たちであると判断した”。
 だからこそ男は、彼らに誠意を見せる選択をとることができたのだろう。

 カインは、ローブの奥から大ぶりのペンダントトップに見える何かを取り出した。
 ハンターらも初めて目にするそれには、紛れもないグラズヘイム王国の印が刻まれている。
 アリスが強い反感を示すが、フードを払い、顔を晒した男がそれを目で制し、そして告げた。
「間違いなく、これは“王家の印”そのものだ。
 そして……俺は、グラズヘイム王女システィーナ・グラハム殿下の仮初の名代。
 極秘裏にアーティファクト“光の王国”の探査を担った元王国騎士団長、エリオット・ヴァレンタインだ。
 親愛なる我が王女殿下とすべての民のため、世界に迫る災厄を滅するべく馳せ参じた」


 ──いま再び、王国の未来は動き始めた。

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MVP一覧

  • 魂の反逆
    ウィンス・デイランダールka0039
  • 古塔の守り手
    クリスティア・オルトワールka0131
  • 空を引き裂く射手
    ジュード・エアハートka0410

重体一覧

参加者一覧

  • 魂の反逆
    ウィンス・デイランダール(ka0039
    人間(紅)|18才|男性|闘狩人
  • 古塔の守り手
    クリスティア・オルトワール(ka0131
    人間(紅)|22才|女性|魔術師
  • 空を引き裂く射手
    ジュード・エアハート(ka0410
    人間(紅)|18才|男性|猟撃士
  • 純粋若葉
    ミュオ(ka1308
    ドワーフ|13才|男性|闘狩人
  • 誓槍の騎士
    ヴァルナ=エリゴス(ka2651
    人間(紅)|18才|女性|闘狩人
  • 光あれ
    柏木 千春(ka3061
    人間(蒼)|17才|女性|聖導士
  • 《死》を翳し忍び寄る蠍
    ナタナエル(ka3884
    エルフ|20才|男性|疾影士
  • 背徳の馨香
    ブラウ(ka4809
    ドワーフ|11才|女性|舞刀士

サポート一覧

マテリアルリンク参加者一覧

依頼相談掲示板
アイコン 相談卓
ジュード・エアハート(ka0410
人間(クリムゾンウェスト)|18才|男性|猟撃士(イェーガー)
最終発言
2017/01/05 20:58:39
アイコン 質問卓
ジュード・エアハート(ka0410
人間(クリムゾンウェスト)|18才|男性|猟撃士(イェーガー)
最終発言
2017/01/04 17:33:54
アイコン 依頼前の挨拶スレッド
ミリア・クロスフィールド(kz0012
人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人
最終発言
2017/01/02 21:47:18