ゲスト
(ka0000)
【血盟】メイルストロム討伐戦
マスター:WTRPGマスター

- シナリオ形態
- グランド
- 難易度
- 難しい
- オプション
-
- 参加費
1,000
- 参加制限
- -
- 参加人数
- 1~50人
- サポート
- 0~0人
- 報酬
- 多め
- 相談期間
- 5日
- 締切
- 2017/02/01 19:00
- 完成日
- 2017/02/14 20:31
このシナリオは5日間納期が延長されています。
みんなの思い出
思い出設定されたOMC商品がありません。
オープニング
北方王国リグ・サンガマ北部、“星の傷跡”周辺。
そこはかつての龍奏作戦の戦場。LH044の残骸も未だ撤去されず、大地に突き刺さるようにして聳え立っている。
激戦の爪痕が消え去らぬ雪と氷の大地で今、クリムゾンウェスト連合軍と歪虚らは再び刃を交えようとしていた。
「星の傷跡周辺から集まる敵増援に関しては、龍園のリザードマン部隊と龍騎士隊が抑える。諸君らは星の傷跡内部を目指せ!」
凍土に広く深く刻まれたクレバス――星の傷跡。そこをうっすらと覆っていた青龍の封印が解け、光の膜がはがれるように消え去っていく。
それは星の傷跡内部への侵入が可能になった事、そして同時に強欲王の封印が解かれ事を意味していた。
「星の傷跡より、強欲の眷属が多数出現。ここまでは想定通りだが……」
青のワイバーンの一騎に跨りアズラエル・ドラゴネッティは戦場を俯瞰する。
敵の迎撃は想定通り。強欲の眷属が何もせずに王の首を差し出すなど、最初から楽観していない。
「アズラエル殿! 上空に転移の予兆が!」
龍騎士の一人が空を指さす。だがそれもまた、想定の範囲内であった。
「やれやれ……どうにか間に合ったようだな」
上空に次々に転移してくるのは狂気の眷属たち。浮遊しハンターらへと突き進む軍団の中、一体だけ地上へまっすぐに落下する影があった。
『想定よりも早い侵攻だね。今回のパターンは思い切りがいいみたいだ。ラプラス、このままなりふり構わず星の傷跡に向かっちゃって』
頭の中に聞こえる声に従い、黙示騎士ラプラスはわずかに頷く。
衝撃と共に大地に降り立ったラプラスは、雪を吹き飛ばしながら高速で走り始める。走っている……というより、その挙動は重力を振り切り、地上を滑走しているかのようだ。
「強欲王メイルストロム……守るほどの価値があるのかは疑問だな」
『この可能性におけるメイルストロムに先はないしねー。ただ、出来るものなら回収したい。平行世界の観測によると、君がメイルストロム救出まで持ちこたえられる確率はだいたい三割くらいだ』
「三割……やれやれ、どうやらまた不平等な賭けを強いられるようだ」
『因果律的には人類側が有利なシチュエーションなんだよ。失敗しても連中またくるだけで、観測結果にゆれはなし。まあそんなわけだから、気楽にやってちょーだい』
「承知した。せいぜい嫌がらせをさせてもらおう」
周囲の戦闘に見向きもせず、ラプラスは星の傷跡を目指す。
ハンターたちより早く到達しなければ妨害はできない。狂気の眷属を使ったのは、ラプラスが地上から星の傷跡に先行するための囮のようなものだ。
目論見通り……いや、この場合は計算通りか。ラプラスはハンターより早く星の傷跡クレバス内に飛び降りることに成功する。
『こっちからゲートに干渉してメイルストロムを引っ張り出せないかアクセスしてみる』
「時間は?」
『およそ25分――連中の活動時間と同等だ。これは全部のパターンで変わらないしね、持ちこたえればこっちの勝ち。さて、後のことは任せるよ』
浮遊する龍鉱石の一つに着地したラプラスは、数十秒後に姿を見せるであろうハンターを待ち構え、頭上に顔を向けた。
自身を取り巻く青龍の結界が消え去った時、強欲王の心に去来したのは寂しさにも似た感情であった。
しかも真っ先に考えたのが、今や敵対する元友人の安否であることにも驚きを隠せない。
(青龍が逝った……わけではないようだ)
祈りの姿勢をとったまま、王はわずかに顔を上げる。
もう何百年もここにいて、いつもすぐそばに青龍の気配を感じていた。
アレは自分とは異なり人類とある種の共存を果たした存在。その立場を羨み、妬んだこともあった。
だがそんな感情は何百年も心穏やかに星を見つめているうちにとっくに消え去っていた。いや、元々恨んでなどいない。なぜならそれが、あの龍に課せられた使命。
自分が南方で戦い続けたのも同じこと。ならばそれをどうして恨むことができるだろう?
青龍は結局、自分を封じるにとどめた。それは強欲王となったメイルストロムを滅ぼせないと判断したから――それもある。
だが結局のところ、青龍も迷っていたのだ。六大龍……かつての友を、本当に滅ぼすべきなのか。
封印が消滅したという事は、この星の傷跡から脱出できるようになったという事だ。
だが、仮にも歪虚王たる強欲王を青龍が何の意味もなく解き放つとは思えない。
アレの生命(マテリアル)が尽きたわけではないのなら、考えられる目的は一つだ。
(決着を望むか……友よ。その決断を少し……嬉しく思う)
ゆっくりと立ち上がり、光の翼を広げる。
(我、未だ答えを得ず……いや、答えとは独りで得られるモノではなかったのやもしれぬな。青龍、お前はヒトと寄り添い……新たな答えを得たのか?)
結局のところ、ソレは強欲の王。欲することをやめられない、罪深きもの。
この疑問を晴らす答えは絶対に求め続けなければならない。それは抗いがたい歪虚の本能だ。
(我は欲するぞ、青龍。お前が見つけた答えを――我にも見せてくれ)
冷え切った心臓に熱が戻ってくる。
楽しみだ。とてもわくわくする。こんな気分は失って久しい。
王は祭壇を背に、来訪者を待つ。
それがどんな者だとしても、きっと自分が求める答えを運んでくれるはずだから。
――星の聖地で今、第二次龍奏作戦が始まろうとしていた。
そこはかつての龍奏作戦の戦場。LH044の残骸も未だ撤去されず、大地に突き刺さるようにして聳え立っている。
激戦の爪痕が消え去らぬ雪と氷の大地で今、クリムゾンウェスト連合軍と歪虚らは再び刃を交えようとしていた。
「星の傷跡周辺から集まる敵増援に関しては、龍園のリザードマン部隊と龍騎士隊が抑える。諸君らは星の傷跡内部を目指せ!」
凍土に広く深く刻まれたクレバス――星の傷跡。そこをうっすらと覆っていた青龍の封印が解け、光の膜がはがれるように消え去っていく。
それは星の傷跡内部への侵入が可能になった事、そして同時に強欲王の封印が解かれ事を意味していた。
「星の傷跡より、強欲の眷属が多数出現。ここまでは想定通りだが……」
青のワイバーンの一騎に跨りアズラエル・ドラゴネッティは戦場を俯瞰する。
敵の迎撃は想定通り。強欲の眷属が何もせずに王の首を差し出すなど、最初から楽観していない。
「アズラエル殿! 上空に転移の予兆が!」
龍騎士の一人が空を指さす。だがそれもまた、想定の範囲内であった。
「やれやれ……どうにか間に合ったようだな」
上空に次々に転移してくるのは狂気の眷属たち。浮遊しハンターらへと突き進む軍団の中、一体だけ地上へまっすぐに落下する影があった。
『想定よりも早い侵攻だね。今回のパターンは思い切りがいいみたいだ。ラプラス、このままなりふり構わず星の傷跡に向かっちゃって』
頭の中に聞こえる声に従い、黙示騎士ラプラスはわずかに頷く。
衝撃と共に大地に降り立ったラプラスは、雪を吹き飛ばしながら高速で走り始める。走っている……というより、その挙動は重力を振り切り、地上を滑走しているかのようだ。
「強欲王メイルストロム……守るほどの価値があるのかは疑問だな」
『この可能性におけるメイルストロムに先はないしねー。ただ、出来るものなら回収したい。平行世界の観測によると、君がメイルストロム救出まで持ちこたえられる確率はだいたい三割くらいだ』
「三割……やれやれ、どうやらまた不平等な賭けを強いられるようだ」
『因果律的には人類側が有利なシチュエーションなんだよ。失敗しても連中またくるだけで、観測結果にゆれはなし。まあそんなわけだから、気楽にやってちょーだい』
「承知した。せいぜい嫌がらせをさせてもらおう」
周囲の戦闘に見向きもせず、ラプラスは星の傷跡を目指す。
ハンターたちより早く到達しなければ妨害はできない。狂気の眷属を使ったのは、ラプラスが地上から星の傷跡に先行するための囮のようなものだ。
目論見通り……いや、この場合は計算通りか。ラプラスはハンターより早く星の傷跡クレバス内に飛び降りることに成功する。
『こっちからゲートに干渉してメイルストロムを引っ張り出せないかアクセスしてみる』
「時間は?」
『およそ25分――連中の活動時間と同等だ。これは全部のパターンで変わらないしね、持ちこたえればこっちの勝ち。さて、後のことは任せるよ』
浮遊する龍鉱石の一つに着地したラプラスは、数十秒後に姿を見せるであろうハンターを待ち構え、頭上に顔を向けた。
自身を取り巻く青龍の結界が消え去った時、強欲王の心に去来したのは寂しさにも似た感情であった。
しかも真っ先に考えたのが、今や敵対する元友人の安否であることにも驚きを隠せない。
(青龍が逝った……わけではないようだ)
祈りの姿勢をとったまま、王はわずかに顔を上げる。
もう何百年もここにいて、いつもすぐそばに青龍の気配を感じていた。
アレは自分とは異なり人類とある種の共存を果たした存在。その立場を羨み、妬んだこともあった。
だがそんな感情は何百年も心穏やかに星を見つめているうちにとっくに消え去っていた。いや、元々恨んでなどいない。なぜならそれが、あの龍に課せられた使命。
自分が南方で戦い続けたのも同じこと。ならばそれをどうして恨むことができるだろう?
青龍は結局、自分を封じるにとどめた。それは強欲王となったメイルストロムを滅ぼせないと判断したから――それもある。
だが結局のところ、青龍も迷っていたのだ。六大龍……かつての友を、本当に滅ぼすべきなのか。
封印が消滅したという事は、この星の傷跡から脱出できるようになったという事だ。
だが、仮にも歪虚王たる強欲王を青龍が何の意味もなく解き放つとは思えない。
アレの生命(マテリアル)が尽きたわけではないのなら、考えられる目的は一つだ。
(決着を望むか……友よ。その決断を少し……嬉しく思う)
ゆっくりと立ち上がり、光の翼を広げる。
(我、未だ答えを得ず……いや、答えとは独りで得られるモノではなかったのやもしれぬな。青龍、お前はヒトと寄り添い……新たな答えを得たのか?)
結局のところ、ソレは強欲の王。欲することをやめられない、罪深きもの。
この疑問を晴らす答えは絶対に求め続けなければならない。それは抗いがたい歪虚の本能だ。
(我は欲するぞ、青龍。お前が見つけた答えを――我にも見せてくれ)
冷え切った心臓に熱が戻ってくる。
楽しみだ。とてもわくわくする。こんな気分は失って久しい。
王は祭壇を背に、来訪者を待つ。
それがどんな者だとしても、きっと自分が求める答えを運んでくれるはずだから。
――星の聖地で今、第二次龍奏作戦が始まろうとしていた。
リプレイ本文
該当リプレイは以下のURLの特設ページで公開されております。
http://www.wtrpg10.com/event/bt014/opening
http://www.wtrpg10.com/event/bt014/opening
依頼結果
参加者一覧
サポート一覧
マテリアルリンク参加者一覧
依頼相談掲示板 | |||
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選択肢2:強欲王討伐 フィルメリア・クリスティア(ka3380) 人間(リアルブルー)|25才|女性|機導師(アルケミスト) |
最終発言 2017/02/01 17:31:04 |
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教えて、ナディアさん フィルメリア・クリスティア(ka3380) 人間(リアルブルー)|25才|女性|機導師(アルケミスト) |
最終発言 2017/02/01 18:53:41 |
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選択肢1:星の傷跡突入支援 フィルメリア・クリスティア(ka3380) 人間(リアルブルー)|25才|女性|機導師(アルケミスト) |
最終発言 2017/01/31 23:47:04 |
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選択肢表明用 フィルメリア・クリスティア(ka3380) 人間(リアルブルー)|25才|女性|機導師(アルケミスト) |
最終発言 2017/02/01 00:03:10 |
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依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2017/01/29 00:08:01 |