• 春郷祭1017

【春郷祭】トマトクレープ・ア・ラ・モード

マスター:奈華里

シナリオ形態
イベント
難易度
普通
オプション
  • relation
参加費
500
参加制限
-
参加人数
1~25人
サポート
0~0人
報酬
普通
相談期間
6日
締切
2017/06/13 19:00
完成日
2017/06/24 02:10

このシナリオは2日間納期が延長されています。

みんなの思い出

思い出設定されたOMC商品がありません。

オープニング

 トマトが特産品であるカルドルビーノ村のパーザは悩んでいた。
 開発したばかりの黒トマトはなんとか市場に流れ出した。しかし、それだけではまだまだだと思う。
(折角の春郷祭を無駄にしてはいかんのだ。それにヒントは既に得ているッ!)
 手にしたメモには力強い筆跡で『デザート』の文字――それは、とあるハンターの呟きに由来する。
 彼の黒トマトの危機を救うべく、やって来たハンターの一人が彼のトマトを食し言っていたのだ。
「ピザを食べた時も思ったんだけど、変な酸味もないしとろっとしていて……これひょっとしてデザートにもならないかしら?」と。
 彼の開発したトマトは黒い。その見た目で怪訝されていたが、サクランボの例を挙げて彼女はタルトなどどうかと後で話していたのを記憶している。だが、問題は多い。まずはタルトとなると大量のトマトが必要だ。一応まだ出来たばかりのトマトで市場に卸し始めているから祭り用に確保して、市場に卸す分を減らすのはまずい。
「となると…ケーキ、いやそれは費用がかかり過ぎるか。クッキー…は在り来たりだな」
 パーザが思いつく限りのスイーツを思い浮かべ考える。
 それでもいい案に行きつかなくて、気分転換に街に出て…。
 そこで彼の目に留まったのは一台の屋台だった。
 看板には『Pクレープ』と書かれ、若者達がこぞってその店の前に行列を作っている。
「いらっしゃいませ~。Pクレープへようこそ」
 愛想のいい笑顔で店員が注文を取り、商品作成に入る。
 手際よく鉄板に流された生地は棒のようなもので丸く均され、両面が焼き上がった所でクリームやらフルーツがそれられる。
「あれだ!」
 パーザは確信した。祭りと言えばテイクアウトにカップルだ。甘いものはカップルの距離を近付かせる。
「す、すまないが、私の所に来てくれないか!」
 パーザが行列に割り込む形で店員の娘・南那初華(kz0135)に声をかける。
「ちょっと、順番守りなさいよ」
「おじさん、みっともないですよー」
 そんな彼にはもれなく非難の声が上がって、慌てて列の最後尾へ。
「いきなりの告白なんてびっくりですよ~」
 ほわんとした性格の彼女であったが、流石にこれには目を丸くする。
 そしてようやく順番が回ってきた時、詳しく話したが彼女は首を横に振る。
「ごめんなさい。ちょっとその時期は忙しくって…お力になれたら嬉しいんですけど…」
 先に予定があるらしく、彼のトマトクレープには手を貸せないらしい。
「そこを何とか頼む! 私の黒トマトを使えば絶対に売れる筈だ! この店にとっても悪くない筈だろう」
 周囲の目を顧みず彼が頼む。そんな彼に困惑している彼女にさっきパーザをたしなめた少女達が助け舟。
「ねえ、おじさん。もしかしてピュアダークの生産者なの?」
 パーザの黒トマトを知っているのか一人が尋ねる。
「あ、ああ…そうだが、君らは?」
「私達? 私達も農業やってるのよね。それで相談なんだけど、今の話。私達に任せて貰えない?」
 いきなりしゃしゃり出てきた娘達にパーザが怪しむ視線を送る。
「大丈夫よ、損させないわ。だって私達」
「郷祭の仕出し弁当を担当された方達らしいんですよっ」
「な、なんとアレをかっ!」
 パーザも食べた事があったのだろう。それを聞き、驚きの顔を見せるのだった。

 その後はとんとん拍子で話は進んで、とある村の村娘達がパーザのトマトクレープを共同開発という形で制作する事となる。
「ふぅ、よかったぁ。今年の春郷祭は出れないかもって思ってたもんね」
 村娘の一人が呟く。というのも彼女らの村は少し前に村長が歪虚に脅迫される事件があり、その時に畑が余所者の侵入により荒らされてしまい作っていた野菜が成長半ばで駄目になってしまったのだ。植え直しをしたものの、残念ながら祭りには間に合っていなくて…今回の話は渡りに船だったりする。
「とはいえ、しっかりとやならいとね。あの人、ノルマまで課して来たし」
 当日の販売目標数はなんと三万個。この数は初華曰く、休みの日でも結構厳しい数ではあるらしい。けれど、達成すれば今回の費用は全て彼が負担してくれるという。であるから村娘達もそれなりに考えている。
「種類を沢山出すのは得策じゃないと思うの…作るのに手間がかかっちゃうしね。だから三つが妥当かな」
 今までの経験からの判断。ちなみにトマトの量が限られているから生地に果汁を入れて練り込む形でいくらしい。
「しかも、ちゃっかり通常のトマトも使えって事だから…赤と黒、もう一つはダブルで巻いて超豪華にしない?」
 色付きの生地で目を引いて二枚使いの豪華版を用意すれば、他店との差別化に加えてお祭り感も出せそうだ。
「後はトッピングよね…何が一番合うかしら?」
 黒トマトを使うならば少なめに、赤は制限なし。後の食材については三人娘の村のものを使うつもりだ。
「フフッ、この時間が一番大変だけど楽しいよね♪」
 期限内に仕上げなければいけないが、それもまたよし。この緊張感が癖になりつつある彼女達である。
 ハンターオフィスへの手配も迅速に、今回はいつもに増して気合が入る彼女らであった。

リプレイ本文

●正気?
 トマトクレープ用に上がったメニューを厳選して三つのクレープに絞り込む。
 それが終われば祭りの仕込みの作業であるが、まず初めに聞いておかなければいけない事がある。
「まさかと思いますが、祭りは一日ではないですよね?」
 冷静に考えて一日で売り切れる量じゃないと思い、Gacrux(ka2726)が尋ねる。
 もし仮に一日での売り上げノルマだったとすると、稼働時間が六時間あったとしても一分間に八十個…これはもう到底可能な数とは思えない。
「あっすみません。お祭りは十日間開催されているので、全部の日に出店すれば一日三千って事で」
「いけるかなーって思うのですよねっ」
 村娘の二人が顔を見合わせて彼に言う。
「三千ですか…成程」
 祭りに来る来場者数がどれ程のものなのか判らない。以前彼が手伝った時より増えていると仮定してもやっぱり厳しい数だと彼は思う。
(まあ、やれる事をやるしかないのですが…)
 当日の調理場を思い浮かべるだけで眩暈がして、ふらつきそうになるのを必死で堪える。
「おい、あんた大丈夫か?」
 そんな彼を見取って、声をかけたのはトリプルJ(ka6653)だった。
 本名はジョナサン・ジュード・ジョンストンであるが、頭文字を取ってそう名乗っているらしい。
「はい、まぁ…これでも一応ハンターですから」
 コートの下の白衣を隠しながら彼が言う。
「おう、ならいいんだがな…しっかし、無茶振りにも程あるだろ。俺も魂が飛んできそうだ」
 冗談めかして言うものの内心マジなようで、Jも大きく息を吐く。
「何、やってやれない事はない筈よ! 高い壁の方が上り甲斐あるじゃない!」
 リーダーポジションの村娘が袖を捲り上げてハッキリと言い切る。
「それはそうですが、それにしても三万人は大事件です」
 少しおどおどした様子でこれはミオレスカ(ka3496)。
 そんな調理班の後ろでは既に呼び込みや当日の手伝いに集まったハンターが大忙し。
 戦争は始まる前に終わってる…そう言い切る為に、マリィア・バルデス(ka5848)と穂積 智里(ka6819)がチラシ作りに奮闘する。
「この数を売り切るには販売前から徹底的に宣伝して、来る方たち皆の周知の事にしておないと―!」
 ペンと紙を走らせながら、まだ見ぬトマトクレープ用のチラシを作成する。
「ねえ、ここにちょっとある事を付け足して貰えるかしら?」
 そのレイアウトを横から確認してマリィアが提案。
「おおっ、確かにそれはいいですね! よし、判りました。だったらこっちをこうして、これをこうで…」
 それに応えて知里が修正を加える。
「あ、でもその前に聞いておないと…すみません、こっちにコピー機ってありますか?」
 近くにいた村娘に彼女が尋ねる。が彼女はコピー機自体知らない様だ。
「それはこっちの印刷所で大丈夫だと思うな。以前も緊急で出したら次の朝には出来ていたようだから」
 前の郷祭にも出ていた鞍馬 真(ka5819)がその事を思い出し付け加える。
「了解です! だとするとまだ間に合いますね…ただ出来ればカラーにしたいのですが、コスト的に難しいかな?」
 ついっと真に詰め寄り、彼女が尋ねる。
「あー…すまない。俺は知ってるだけで担当はしていなかったから」
 詳しい事は判らない。そこで村娘にバトンパス。
「そうですねー…二色刷りとかが限界かもしれません。なんせ明日に仕上げるとなると大変ですし」
 その言葉にむーと悩む智里。しかし奥の手はあるようで、
「仕方ありません…後はあれでいくしかない!」
 村娘達同様に熱の籠った瞳で智里が何かを決意する。
「本当に大丈夫かしら?」
 そんな彼女に若さを感じながらマリィアが呟いた。

 トマトクレープのトッピング案は実に様々。
 とはいえ、三つにすると村娘達が決めたからには絞り込んでいくしかない。
 今回参加したハンターの中には既に黒トマトを食した者がいるから心強い。
「あの黒トマトをクレープにするのですね。甘い物には、合うと思っていました」
 ミオレスカはパーザの黒トマトを市場に乗せた立役者でもある。そんな彼女が提案したのはスイートポテト――薩摩芋と色の変わった紫芋を使い分けフルーツをトッピング。いわゆるデザートクレープの王道を提案する。それに似たようなものでは天竜寺 詩(ka0396)の濃厚カスタードとブルーベリージャムの組み合わせ。こちらはどちらも女子が好きそうだ。
 一方おかず系を推してきたのは花(ka6246)と央崎 遥華(ka5644)だった。
 花はトルティーヤに具材を巻いて作るブリトーをヒントにソーセージとトマトサルサのものと、レタス・コーン・サワークリームを和えたものを。遥華はアボカドミルクのコンソメマヨソースに鶏ささみと粉チーズを振って巻いて、リアルブルーの在る国をイメージしたトリコローレクレープを提案。どれも甲乙つけ難しと言った状況だ。
 しかし、とある意見の採用が全体をいい方向へと導いてゆく。
 その意見とは…女子ならではの見た目のかわいさを重視する案だった。本人の当初の考えでは見せクレープとして作るつもりであったが、それを本気で推していこうという事で話はまとまっていく。
「本当にやるんですかぁ? 時間かかるかもしれせんよぉ?」
 当日調理班の面子と村娘達を前に発案者の星野 ハナ(ka5852)が今一度確認する。
「いい案だと思いますし、この際やるしかないでしょう?」
 巻くのは自分じゃないですが…と心の中で呟きつつGacruxが言う。
「これ位しないとノルマ達成は難しい思いますからいいと思います」
 とこれは遥華だ。普通では難しいと判っているから、あえての挑戦を申し出る。
「ですね。じゃあ、決まりで。そう言う訳で一枚巻はトッピング少な目で見た目重視の方向でいきましょう」
 概要が決まると流れが出来たのか他もトントン拍子に決まり、早速生地のストック作りに取り掛かる。
「生地はじゃんじゃん焼いて保存する。トッピングも忘れずに」
 限られた場所で彼らの戦いが始まる。果たして、彼女が考えたトマトクレープとは――?

●本気?
 各地からそれぞれの村の特産品が集まるこのお祭りも、年を重ねるごとに人も多くなる。
 別の場所でも行われている筈であるが、一同に介する場というのはそれほど多くない為、毎年これを楽しみにしているという人も多い。三人娘考案の弁当の売れ行きも未だ上々のようで、今年も下請けが制作し販売中。そんな会場でまずは人目を引かなくては話にならない。
「う、うう…これもノルマ達成の為、…売らなきゃ、売り切らなきゃ」
 初日から緊張の面持ちで智里が激ミニのメイド服で店頭に現れる。
「あら、可愛い…けど、それ短過ぎない?」
 その姿にマリィアがやんわりツッコむ。
「でも、ほら…売り切らなきゃですし…このくらい」
 恥ずかしくないんだからと言うものの顔は真っ赤で、見えてもいいパンツとは言え本人が辛そうであり、場所を共にする真は目のやり場にあたふた。ちなみに彼は清潔感のあるラフな恰好で今日の接客を担当するらしい。
「恥ずかしいのなら無理する事ないと思います。したい私にお任せを」
 そんな所へ颯爽とやって来たのは智里より若いが堂々としているエルことエルバッハ・リオン(ka2434)だった。
 彼女曰く『ドレス』という事だが、見た目からするとドレスと言うには露出の多い、超ハイレグレオタードな衣装で彼女は平然と皆の前に立ってみせる。
「ええー…と、強者」
 その様子を見て智里がズレた眼鏡を押し上げる。
「それに、無理してやってもお客がその空気を感じ取ってこないかもしれません。だから無理のない私がやる。これは私の役目ですから」
 大人びた口調で彼女が言う。
「う、うう…エルさん。ありがとうございますぅ~」
 その凛とした態度に諭されて、智里の瞳から涙が零れる。
「じゃあ、ウタ。あたしも行ってくるから」
 その奥では調理場にいる妹に声をかけて、姉の天竜寺 舞(ka0377)がペットのゴエモンと共に駆け出していく。
「さて、いよいよ始まるな」
「はい。売り切りましょう。全額ただの為に」
 ぐっと拳を握って智里が言う。クレープ屋『トマトローズ』の開店である。

 何事においても掴みというものは大事である。
 見た目もそうだが、何より飲食店ならば食べた人間の感想というものは一番の宣伝効果を持つ。
「健康よーし、お財布よーし。お祭りなの楽しいの、私の大食いが火を噴くの♪」
 そう言って意気揚々と財布を握り締め向かうはディーナ・フェルミ(ka5843)さん。彼女も黒トマトの味を知る者であるからクレープの味にも興味津々。とはいえ、店につくまでの道のりでも美味しそうな物を見つけてはあっちへふらふら、こっちへふらふら。お腹は膨れるが、お財布の残高は減っていく一方である。
「はぅ~、これじゃあ本命のお店に着く前にお金が尽きちゃうの~」
 財布の中を見つめて彼女が言う。
「お、あの子なんかよくね?」
「いいねぇ、清楚系♪」
 そんな彼女を見つけて、したり顔なのはチャラそうな二人組。ここに来たのはナンパ目的と見える。ふわふわとした雰囲気のディーナを見つけて、一目で気に入ったようだ。
「君、可愛いねぇ。一人ならご一緒しない?」
 金髪の如何にもな青年が問う。
「でも、私お金が…」
「何、金欠? いいよいいよ、付き合ってくれるなら俺らで奢っちゃうから」
 困り顔のディーナを前にもう一人が安易にそんな事を口走る。
「本当なの? だったら、少しだけ…」
 自然な仕草で少しだけ首を傾けて彼女が言う。
(何、超可愛い! これは大当たりだぜっ)
 ナンパした二人が視線を合わせて確信する。ただ、彼らは知らなかった。
 天使の微笑みの下に隠れた爆食小悪魔の存在を…。

 祭りが行われている会場には店だけでなく、小さなステージも併設されている。
 そこで持ち込んだ特産品をアピールするもよし、ゲームを企画して来訪者を喜ばせるのもよし。事前に実行委員会に申請だけ出しておけば、空き時間に芸を披露する事も可能だ。それを利用して、早速ステージに上がったのは骸香(ka6223)だった。東方の住人はジェオルジに住む村人らには珍しく映る。それに加えて彼女の衣装は着流しであり、闇色の生地に舞い散る梅の花の柄は一際目を引く。
「これはいいね。楽しそうだよ」
 自分に注目が集まるのはさておいて、こういうステージでの演舞というのは新鮮で悪くない。
 彼女は張り切って舞台へ上がると、まずはゆっくり一呼吸。そうして、眼を閉じると歌のイメージを脳裏に描いて形へと変えてゆく。
 イメージが固まると後は簡単だった。
 何処で聞いた歌だったかは覚えていないが、雅なメロディーをアカペラで紡いで軽いステップで踊る。その突然の舞に道行く人々は自然と歩を止めて、一時のその踊りに目を奪われる。着物の裾と彼女の髪が優雅に揺らめき、手にした舞扇も時より煌めき今いる場所を一瞬忘れさせる。激しくはないが、流れるようなその舞に魅了されて、舞が終わる頃にはステージの近くには大勢の人が集まり、それを見取り彼女は仕上げに入る。ステージを下り最前列のいた傍観者に近付いて、
「良いものを見たら、良いものが食べられるかもしれませんよ?」
 とちらりと視線を店に飛ばしにこりと微笑む。
「良いものか…確かに小腹がすいてきたなぁ」
 遠くから来たのかまだ十一時前だというのに男が呟く。
「だったらあそこがお勧めだよ。ほら、良い恵みなんだから食ってきな」
 その言葉に彼他ぞろぞろと店の方へと流れてゆく。
「大道芸作戦は上々だね」
 ゴエモンと共に様子を窺っていた舞が彼女のもとを訪れ、水筒を渡しながら言う。
「おや、これは有難いね。とりあえず初回の役目は果たせたかな?」
 軽く汗を拭きつつ、彼女の言葉――日替わり公演一日目。籤で決めたのだがやはりトップは緊張したと見える。
 だが、客引きの成功により嬉しい悲鳴を上げているのは調理の面々。そこはいつもながら戦場であった。

●やる気
 三種に絞ったのは正解だった。トッピングを覚えるのが簡単だし注文から提供までの時間も短縮できる。
 つまりそれだけ時間ロスを減らす事が出来、回転率を上げる事が可能となるのだが、但し問題は体力が続くかどうか。
「これは一日目から修羅場だねぇ」
 以前は接客をしていた花が、今回調理場に入って初めてここの大変さに気付く。村娘達が村から助っ人を数名引き連れて来ていても尚、手が足りない。芸をしない間の時間で簡単な調理が可能なハンターはこっちに入って貰っていてもだ。
「次、黒赤赤で頼むな」
 小窓より接客の真からオーダーが入る。
「花さん、急いで下さい。もう、生地のストックが無くなってきています!」
 そういうのは黒生地を担当せざるおえなくなった遥華だ。鉄板に生地を流して、丸く広げる作業をひたすら繰り返している。
「え、あ…ええっ! もうそんなにないのかいっ!」
 慌てて手を動かすが、こればかりは焼けるまでに時間がかかるもの。いくら急ごうが待つ事も必要だ。
「えーと、カスタードとブルーベリーのジャムを塗って、くるくるくるっと。ほらっ、いっちょ上がりですよ、べらんめぇ」
 そう言うのはもう一人のハナだ。見た目で釣る妙案の言い出しっぺだから仕方がない。
 言ったからには自分が作らねば話にならないと、彼女はただひたすらにクレープの仕上げ作業を担当している。
 そんな彼女の妙案とは、クレープを薔薇に見立てた芸術巻きでの販売だった。
「うわぁ、ホント綺麗…たべるのが勿体ないねぇ」
 仕掛けは実に簡単であるが、綺麗に見せるのはなかなかに難しい。生地に塗るクリームとトッピングの量が少しでも多いと花の様に開かせるのが難しくなるし、逆に少な過ぎるとそれはそれで細過ぎてお客の満足感を失う事になってしまう。であるから絶妙な分量調整が必要であり、何度か練習し審査した結果提案者のハナと調理慣れているミオレスカがこなす事になっている。
「だいぶ慣れてきましたが、油断は出来ないのです」
 赤の方を担当しているミオレスカは蜂蜜で優しい甘さに仕上げたスイートポテトのペーストにクリームチーズを合わせながら、器用に赤バラクレープを作ってゆく。
 ちなみに二枚巻の豪華版のトッピングはというと、花のブリトー風と遥華のトリコローレ案をミックスした形で採用。赤生地には遥華のアボカドミルクコンソメマヨのペーストにささみチーズが裂いて乗せられ、その上に黒生地を重ねてトマトサルサとソーセージを乗せたものを端から巻いた食事系な一品に仕上がっている。
「トマト、トマトを裏から持って来てなの~」
 サルサソースの減りが早い事に気付いて、詩が在庫管理担当のGacruxにお願いする。
「あぁ、はいはい。判りました…ってカスタードの卵もか。これは困りましたね…パルムも手伝って!」
 いつついて来たのか彼のパルムが厨房の隅で昼寝を始めていたのを叩き起こし指示を出す。
『?』
 だが、パルムは寝ぼけているようで首を齧げてよろよろと、危なっかしい事この上ない。
 そうして、やはり悲劇は起こる。
「あ、ちょっと…それは…ってああっ!」
 胸に抱えられるだけの卵を抱えて、調理場に来かけたパルムだったが足がもつれてすっ転び、新鮮卵が宙を舞う。
「あ、はっ、ほっ」
 慌てて被っていた帽子でキャッチするも、そのハプニングに皆の手が止まってしまって…。
「猫の手も借りたいところだけど、流石に猫の手は借りられないしね。パルムも同様だったようだ」
 はははっと花が笑う。けれど、他の者は笑える状況ではなくて、ただ淡々と作業に戻る調理班。
「すまない…和ませるつもりが」
「いえ、いいんです。こちらこそすみません」
 苦笑いする花にGacruxとパルムが頭を下げる。
「パルムちゃんは頑張ってくれました! だから胸張って下さいね」
 そんな彼らに村娘の一人が声をかけて、厨房は連携が大切だ。お互い声かけ合い、仲良くせねばと思う。
「オーダー、スペシャル十個。お願いします」
 そんな中、突如として大口の注文が舞い込んで…その注文先にはディーナと青年の姿があった。

「おっ、なんだなんだ?」
 村娘達のクレープ屋の飲食スペースに人だかり。その人だかりが噂となって、更なる人を呼んでくる。
「あー、すみません。それ以上は近付かないで下さい」
 そう言い、周りを宥めるのは真だ。どうしてこうなったかはなんとなく知ってはいるが、そのままにして正解だったと彼は確信する。
「まじかよ…まだ食べちゃうの?」
 青年二人がディーナの食欲に頭を抱える。
「だって、奢って頂ける約束なのだもの、まだまだ頑張るの~」
 一方ディーナはそんな二人などどこ吹く風だ。美味しいクレープをお腹一杯食べられるとあって至福の表情。彼女の前には既に十本を越える包み紙の残骸が纏められている。
「はぁ~、あの嬢ちゃん凄いねぇ」
「それだけうまいって事なのかもよ?」
 それを傍観する人々がそれぞれに感想を漏らす。それが聞こえていたのか、彼女は一度手を止めて、
「美味しい事は間違いないの。だってこのクレープにはパーザさんの黒トマトが使われてるの。酸味が少なくって、さっぱりしてて…赤い方もトマトもサルサに丁度いい肉厚で皆さんも食べてみるといいの~」
 とちゃっかり宣伝。そして、またもぐもぐとクレープを咀嚼し始める。
「なぁ、おまえ後いくらある?」
 青年同士が財布を開いて状況を確認する。が、残る硬貨は後僅かだ。
「ディーナちゃん。ゴメン、俺らにはこれ以上は無理ですっ!」
 青年がお手上げとばかりにそう言ってその場から逃走する。
「はわ? 奢ってくれてありがとうなの~♪」
 そんな彼らを見送って、支払われた分のクレープの残りをゆっくりと食べてゆく。
「とりあえず水をどうぞ。そして、ごゆっくり」
 そんな彼女の爆食に内心感謝しお水を提供して、真は他の接客へ向かう。
「あ、あの…黒バラを下さい。後、スマイル…も、いいですか?」
 先頭に並んでいた女性三人組が照れつつも彼に言う。
「ああ、構いませんよ。長らくお待ち頂き有難う御座います」
 彼はそれに出来るだけ自然な笑顔で答えて、きらりと白い歯を輝かせる。
「うわぁ~、ちょっともう駄目かも…」
 そのイケメン具合に悩殺されそうな女性客――この時の為に念入りに歯磨きしたのが役に立っている。
(味はもちろん、接客でも楽しんで貰わないと目標達成はあり得ないからな)
 いつもより丁寧な口調を意識して……いつの間にか彼自身も今の立場を楽しんでいる様にも見える。
「わ、私も頑張りますよぉ~…って言ってもやっぱり短いです」
 気合を入れ直そうと背筋を伸ばした知里であったが、それによってふわりとミニの裾が揺れて赤面。
「無理は禁物よ。出来る事からって誰かが言ってたでしょ?」
 そんな彼女をアドバイスを投げて、マリィアはメモを手に商品を待つ。彼女はチラシの隅に設けた配達注文を請け負っているらしい。裏に魔導バイクをつけて、指定時間に間に合うよう各所に運んでいるようだ。
「どうですか? 注文、入ってます?」
 智里が問う。
「ええ、まずまずよ。届けついでにチラシも配ってるし、この評判を聞きつけてくれれば明日からはもっと増えると思うわ」
 彼女はそう言うとヘルメットを着けて、メモにある届け先へと向かうのだった。

●心意気
 初日の出来事が功を奏したか、日に日に村娘達のクレープ屋へのお客は増加する。
 しかし、三万個というのは果てしない数字であり、まだまだ手が届かない。そんな彼女らの店をこっそり見に来た初華であったが、特にアドバイスする事もなく、クレープを食べただけで帰ってゆく。
(あれだけお客さんが来てるんだもの。絶対大丈夫よねっ)
 味も一風変わっていて美味しかった。見た目にも楽しめる工夫があったのには、彼女も見習わねばと思った位だ。
(私も負けてられない! もっと頑張らなくっちゃ!)
 他の屋台も巡りつつ、彼女が決意する。そんな彼女の視界には祭りのステージがあって、今日はジャグリングが行われるらしかった。

(さて、仲間が必死こいてやってるんだ。多少は手伝ってやらにゃあな)
 舞台袖でそんな事をJが思う。彼の芸は実に明快だ。ガンマンないで立ちに相応しく、使うのはテキーラやブランデー、チリソースやマスタードの空瓶の数々。これらを投げて器用に回そうというのだ。
「さあ、見てってくれよ。まずは始めにこれだ」
 比較的持ちやすいボトルから。万が一の事も考えて、客からは少し距離を取り投げてみせる。それが出来たら、更に小さい瓶へと移行し最後は形の違う四種の瓶を交えてのお手玉の様にスピーディーに回していく。
「ほぉ、うまいもんだな…」
 その言葉を彼は待っていた。その言葉を引き金に用意していたスペシャル巻きを取り出してみせる。
「美味いっつったらこれも美味い。何たって中はトマトにチキンだ。ちょちょっとタバスコかけりゃこの通り」
 ぱくりと一口齧る振りをして、こっそり仕込んでおいたテキーラを口に含みマッチの火の前で霧状に吹き出せば、ぶわっと炎が上がる盛大な演出。クレープ=女子の食べ物という概念を取り去り、男性客も取り込んでしまおうという寸法だ。
「二つ巻きだからボリュームもあるだろう? 一度食べたら病みつきだぜ?」
 駄目押しの様にくいっとテンガロンハットを押し上げて言う。その仕草は女性客にも受けたようだが、有難い事にこの後男性客も増えてくる。
「ふう…ざっとこんなもんだな」
 舞台で使ったスペシャルを頬張りながら彼が言う。
「じゃあ、次は私の番ですね」
 それと入れ替わりに、舞台のセッティングに入るのはエルだ。彼女の持ち芸は芸というよりは実演である。
 それも魔法の実演…農作業ばかりしている者達にとっては魔法が身近な世界であっても関わる事はそう多くはない。精霊が身近な存在であると言ってもやはり珍しく、リアルブルーで言うところの手品師のような存在として見えているのかもしれない。小さなハットを頭に乗せて、少し際ど過ぎる衣装であるがそれも祭りだと思えば抵抗も少ない。エルは落ち着きつつあるお客を呼び寄せるように声を張り上げる。
「これから魔法の実演をしますので、お時間ある方は見て行ってください」
 銀の髪と白い肌が太陽に照らされ、より白く見せる。そんな彼女の声が届いたか、徐々に人が集まり出す。
 しかも予想に反して集まるのは子供達。服はともかくとして、彼らはやはり魔法に興味があるらしい。自分より少し上のお姉ちゃんがやるとあって自分も出来るかもと思い描いているのかもしれない。
「お集まりいただき有難う御座います。では、あの的にまずは空気の刃を」
 くるりとバトンの様に一度杖を回してから、彼女がウインドスラッシュを放つ。するとそれは見事に的を射て、一呼吸おいて驚きの声。でも、それはまだまだ序ノ口だ。
「次は氷の矢です。それっ」
 一瞬光ったかと思うと、的の先には鋭く尖った氷の矢がこれまた中央を射抜いている。
『すごーい! もっと見せて見せて―!』
 それに感動したのか集まっていた子供達は口々にもう一回をリクエストしてくる。そんな要望にも丁寧に答えつつ、彼女も店の宣伝も忘れない。
「魔法のようなクレープ、食べてみたくありませんか? ローズクレープ、すぐそこで食べれるお花があるんですよ」
 ぱちりとウインクして彼女はそう言い、ステージを下りる。すると何にでも興味を持つ子供の事。どんなものかと親を呼んで食べてみようよとおねだりする姿もあったり。
「バラクレープなんて、本当に素敵ですよね」
 彼女が覚醒時自分の胸元に浮かぶ薔薇を思い出しながら独り言ちる。
 薔薇の花言葉は数あるけれど、今回の薔薇クレープには『信頼』かあるいは『絆』が相応しかろう。

 一方、連日に渡って舞台を使わず路上で客引きをしていたのは舞だ。
 ペットの柴犬・ゴエモンと共に道行く人々に声をかけて少しばかりの芸を見せ歩く。これは以前のお祭りの際にも採用して好評だったパフォーマンス。順番待ちをする兄弟に見せた事がきっかけであるが、今年はあの兄弟はどうしているか。今回もきっと食べに来ているかもしれないから、以前のままではなくグレードアップしている。自前の着物を身に纏い、三味線片手にゴエモンと共に声をかけやすいカップルを探す。そして、いけそうと判れば、迷わずアタック。
「ちょっとそこ行くお兄さんお姉さん♪ 少しお話いいかしら?」
 いつもの言葉遣いから少し変えて、芸者風に務めて彼女が三味線を弾く。そこで振り返ったならしめたもの。弦の音に気付いてゴエモンが扇子を銜えて頭を伏せる。そうして、三味線で曲を奏で始めるとそれに合わせて後ろ足で立ち右へ左へ。たどたどしくもキュートな舞を披露する。
「あら、かわいいv」
「凄いな、こいつ」
 短い曲が終わると共に男性の方がゴエモンの頭を撫でる。
「はーい、楽しんだ後は美味しいクレープなど如何かな?」
 チラシを二人の前に出して、舞が促す。
「お二人さん、あたしの見たところカップルだろう…だったら、お兄さんお花でもプレゼントしてあげたら?」
 勿論ここで言う『お花』はクレープの事であるが、その言葉を聞くより先にチラシのそれで二人も興味をそそられた様だ。
「食べてみるかい?」
 彼氏さんの方が尋ねる。
「はい。可愛い店員さん達、ありがとね」
 それに頷いて、彼女の方は舞にお礼まで言ってその場を二人で離れていく。
「ははっ。やったな、ゴエモン!」
 まいどありーと心中で呟きつつ、彼女がゴエモンと共に喜ぶ。
「あー、あの時のわんこだ! おねぇちゃんもこんにちはー」
 そこへいつぞやの兄弟が現れて、今年も一回り大きく成長した姿を舞に見せてくれる。
「お、今年もきたか。もしかして背が伸びた?」
「うん、沢山伸びたよ。もうにーちゃんを抜くのもあっという間だしぃ」
 再会を喜ぶ弟を撫でてやると隣りの兄に背伸びして張り合いながら彼が笑う。
「そっか。なら沢山食べないと。今年はクレープ屋だから食べにおいで」
 彼女はそう言い、案内する。そうして、クレープ屋に辿りついて妹にも紹介しようと思ったが、今日もやはり調理場はそれどころではないらしい。嵐のような忙しさでヘロヘロになりつつあるメンバーに声をかけるのも気がひける位だ。
(ウタ、無理してないといいけど…)
 一生懸命にジャム作りに没頭している妹を見つけ思う。
「おねえちゃん?」
 そんな彼女に声がかかって、
「よし、じゃあ一緒に食べようか」
 舞は兄弟達と共に妹の作るクレープを味わうのだった。

●呆気
 今年の春郷祭はいつもに増してハードだった。それもこれもあのパーザが決めたノルマのせいである。
 目標個数三万個…それが村娘とハンター達に重くのしかかっていたのだ。して、結果と言えば…。
「残念ね。でも、よく頑張った方だと思うのよ」
 集計を出したマリィア。総合計約二万三千個――一日平均二千三百は祭りとは言えなかなかの数である。
「あうぅ…いけると思ったのにぃ~」
 栄養ドリンクの空瓶を握り締めつつ、村娘の一人が言う。そこへこの過酷を提示した張本人が労いと称賛の拍手と共にやってくる。
「やあやあ、諸君。お疲れ様だな」
 その言葉に一同の視線が集まって、どうにもその言いように些か含みを感じるのは村娘達だけではない筈だ。
「あんたよく言うな。三万なんて数、どう考えても無理だろう」
 Jが初めから思っていた事を彼にぶつける。
「おやおや、何を言っているのだね? その無理と思われた数を君達は達成したじゃないか」
『へ??』
 パーザのその言葉に疑問の声。一瞬その場の時間が停止したかのようだ。
「えっと…それは、どういう事だろうか?」
 真が混乱した様子で尋ねる。
「トマト、三万個。それが私の課したノルマだったろう?」
『はぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ????!!』
 彼の言葉にハンター達から盛大な声。
「あれ、ちょっと待って下さい…クレープの販売個数では?」
 智里が震える手で尋ねる。
「いや、トマトの数だ。念の為作っておいた契約書にもほら、これ」
 用意周到というべきか。
 パーザの作った契約書には確かに『トマトの使用個数三万個をノルマとする』と書かれているではないか。
「どういうことですかねぇ~、お三方~」
 ハナがまるでゾンビのような動きを見せながら近付き、三人を問い質す。
「えーーと、それは」
「何か勘違いしてました、的な?」
「ほら、私達もある意味では被害者ですし…何よりノルマは達成された訳でして」
『ごめんなさい。てへぺろ★』
 最後は三人合わせて、ぽかりと可愛く自分の頭を小突いて見せて皆に謝罪する。
「あ~~、まじかよ。道理でえらい数だと思ったんだよな~」
 Jが脱力交じりに項垂れる。
「ねっねっ、だったら最後にみんなでトマトクレープパーティーしない? 皆余り食べれて無いでしょ?」
 村娘の一人が提案する。それにみんなが同意して、パーザも交えて鱈腹今回作ったクレープを自ら味わい尽くす。
「何度食べても美味しいトマトですね、これ。まだまだアレンジできると思います」
 ミオレスカが黒バラを味わいながら言う。
「確かに今までにない味ですね。いやー、一度は三途の川が見えかけていたのですが、戻って来てよかった」
 そう心底思うのはGacruxだ。その隣りでは姉妹仲良く、クレープを味わい「よくやった」と詩を褒める舞の姿がある。苦労の先の達成感…それを噛み締めながら、彼らの夜は和やかに穏やかに更けてゆくのだった。

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MVP一覧

  • ベゴニアを君に
    マリィア・バルデスka5848

重体一覧

参加者一覧

  • 行政営業官
    天竜寺 舞(ka0377
    人間(蒼)|18才|女性|疾影士
  • 征夷大将軍の正室
    天竜寺 詩(ka0396
    人間(蒼)|18才|女性|聖導士
  • ルル大学魔術師学部教授
    エルバッハ・リオン(ka2434
    エルフ|12才|女性|魔術師
  • 見極めし黒曜の瞳
    Gacrux(ka2726
    人間(紅)|25才|男性|闘狩人
  • 師岬の未来をつなぐ
    ミオレスカ(ka3496
    エルフ|18才|女性|猟撃士
  • 雷影の術士
    央崎 遥華(ka5644
    人間(蒼)|21才|女性|魔術師

  • 鞍馬 真(ka5819
    人間(蒼)|22才|男性|闘狩人
  • 灯光に託す鎮魂歌
    ディーナ・フェルミ(ka5843
    人間(紅)|18才|女性|聖導士
  • ベゴニアを君に
    マリィア・バルデス(ka5848
    人間(蒼)|24才|女性|猟撃士
  • 命無き者塵に還るべし
    星野 ハナ(ka5852
    人間(蒼)|24才|女性|符術師
  • 孤独なる蹴撃手
    骸香(ka6223
    鬼|21才|女性|疾影士
  • 仕事が丁寧
    花(ka6246
    鬼|42才|男性|疾影士
  • Mr.Die-Hard
    トリプルJ(ka6653
    人間(蒼)|26才|男性|霊闘士
  • 私は彼が好きらしい
    穂積 智里(ka6819
    人間(蒼)|18才|女性|機導師

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依頼相談掲示板
アイコン 依頼前の挨拶スレッド
ミリア・クロスフィールド(kz0012
人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人
最終発言
2017/06/12 23:57:27
アイコン 売り切れ!トマトクレープ!
星野 ハナ(ka5852
人間(リアルブルー)|24才|女性|符術師(カードマスター)
最終発言
2017/06/13 00:02:27