ゲスト
(ka0000)
ねないこだれやー
マスター:深夜真世

- シナリオ形態
- ショート
- 難易度
- 易しい
- オプション
-
- 参加費
1,000
- 参加制限
- -
- 参加人数
- 3~5人
- サポート
- 0~0人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 少なめ
- 相談期間
- 3日
- 締切
- 2017/07/30 12:00
- 完成日
- 2017/08/13 23:29
このシナリオは5日間納期が延長されています。
みんなの思い出
思い出設定されたOMC商品がありません。
オープニング
いまは深夜。
今晩も熱帯夜です。
「ん……」
ごろん、とベッドの上で寝返りを打つ小さな姿がありますね。子ども用のキャミソールの裾から健康的に伸びた太腿を掛布団に絡ませ抱き着きました。
「んんん、暑い……」
背中を丸めて肩を小さくして耐えますが……。
「あん、もうだめっ」
抱き着いていた掛布団を横に投げて起き上がります。
ふうっ、とため息をついて目を覚ましたのは、フラ・キャンディ(kz0121)さんです。両サイドのくせっ毛がもう、爆発したような感じになっていますね。
「里は夏でもこんなに暑くなかったのに……」
ぼやきながらスリッパを履いてベッドから出ます。まあ、フラの故郷は滝壺の裏を利用していた隠れ里です。涼しいことこの上ないのでこの暑さにやられてしまうのは仕方ないですよね。
とにかく部屋を出てリビングに。
すると、後見人のおじいさん、ジル・コバルトも起き出していました。
「おお。フラも眠れんかの?」
「うん……ホントは眠いんだけどね」
目を指でこしこしこすりながらジルの座るソファに近寄ります。ジルさん、「ほらほら、だらしない」とめくれ上がったフラのキャミの裾を直してやったり。
「里から出たばかりのころは緊張と身を守るために浅い眠りを心掛けてたから、幸せなことなんだけどね」
フラさん、そうこぼして大人びた微笑を浮かべました。
「森の中で一人、かの?」
「うん。森の中で一人」
「いまはもう、安心していいんじゃよ?」
「うん」
そうこたえたものの、こう暑くては眠れないですよね。フラさんの笑顔に力はありません。穏やかな笑顔ですけどね。
「そうじゃ」
ここでジルさん、何かひらめいたようです。
「たまには夜の散歩に出るかの。フラがいれば安心じゃし」
どうせ眠れないのなら、と提案します。
フラさん、少し元気を取り戻しました。
「うんっ、任せて。……一緒に散歩に行こっ」
ジルさんに頼りにされたのがうれしいようです。
子供と老人の二人歩きですが、フラさんはハンターで夜の霧の町で歪虚退治もしているのでトラブルに巻き込まれても戦闘力の面では問題ありません。
「よし、それじゃ早速支度をして出掛けよう。……そうじゃの、ハンターオフィスは夜もやってるはずじゃし、フラもハンターじゃから訪れても問題あるまい」
「わあっ、夜のハンターオフィスなんか行ったことないよ。行ってみよう!」
というわけで、二人で夜の散歩です。
で、ハンターオフィスに到着しました。
「……今夜はもう無理なのは理解してます。できるだけ早く何とかなりませんでしょうか?」
おや、受付で誰かが依頼を持ち込んでいるようですね。
「『ねないこだれやー』なんておばけはいないことは百も承知してますが、子どもが信じ込んでしまってはもう、どうしようもないんです。一晩泊まって退治したとか話し合って森に帰ってもらったとか嘘でもいいから子どもたちを納得させてほしいんです」
「そうは言っても、『ねないこだれやー』って、明らかに寝ない子どもが一人は必要な気がしますが……」
ここで受付嬢、のこのことオフィスにやってきたフラさんに気付きました。
「あっ、フラさん。こっちこっち。……じつはこれこれこういうことで……」
つまり、孤児院の子どもの一人が言い出した「夜にちゃんと寝ないと『ねないこだれやー』のおばけがやってくる」という迷信を信じてみんな夜は大人しく寝ていたところ、最近は熱帯夜でどうしても眠れずおばけの恐怖にやられて体調を崩しまくっているのをなんとかしてほしい、ということのようです。
「え、いいけど」
というわけでフラと一緒に「実際にはいないんだけど子どもたちが信じてしまっている、孤児院に居ついて夜な夜なうろつくおばけ『ねないこだれやー』をなんとかしてほしい」との依頼に参加してくれる人、求ム。
今晩も熱帯夜です。
「ん……」
ごろん、とベッドの上で寝返りを打つ小さな姿がありますね。子ども用のキャミソールの裾から健康的に伸びた太腿を掛布団に絡ませ抱き着きました。
「んんん、暑い……」
背中を丸めて肩を小さくして耐えますが……。
「あん、もうだめっ」
抱き着いていた掛布団を横に投げて起き上がります。
ふうっ、とため息をついて目を覚ましたのは、フラ・キャンディ(kz0121)さんです。両サイドのくせっ毛がもう、爆発したような感じになっていますね。
「里は夏でもこんなに暑くなかったのに……」
ぼやきながらスリッパを履いてベッドから出ます。まあ、フラの故郷は滝壺の裏を利用していた隠れ里です。涼しいことこの上ないのでこの暑さにやられてしまうのは仕方ないですよね。
とにかく部屋を出てリビングに。
すると、後見人のおじいさん、ジル・コバルトも起き出していました。
「おお。フラも眠れんかの?」
「うん……ホントは眠いんだけどね」
目を指でこしこしこすりながらジルの座るソファに近寄ります。ジルさん、「ほらほら、だらしない」とめくれ上がったフラのキャミの裾を直してやったり。
「里から出たばかりのころは緊張と身を守るために浅い眠りを心掛けてたから、幸せなことなんだけどね」
フラさん、そうこぼして大人びた微笑を浮かべました。
「森の中で一人、かの?」
「うん。森の中で一人」
「いまはもう、安心していいんじゃよ?」
「うん」
そうこたえたものの、こう暑くては眠れないですよね。フラさんの笑顔に力はありません。穏やかな笑顔ですけどね。
「そうじゃ」
ここでジルさん、何かひらめいたようです。
「たまには夜の散歩に出るかの。フラがいれば安心じゃし」
どうせ眠れないのなら、と提案します。
フラさん、少し元気を取り戻しました。
「うんっ、任せて。……一緒に散歩に行こっ」
ジルさんに頼りにされたのがうれしいようです。
子供と老人の二人歩きですが、フラさんはハンターで夜の霧の町で歪虚退治もしているのでトラブルに巻き込まれても戦闘力の面では問題ありません。
「よし、それじゃ早速支度をして出掛けよう。……そうじゃの、ハンターオフィスは夜もやってるはずじゃし、フラもハンターじゃから訪れても問題あるまい」
「わあっ、夜のハンターオフィスなんか行ったことないよ。行ってみよう!」
というわけで、二人で夜の散歩です。
で、ハンターオフィスに到着しました。
「……今夜はもう無理なのは理解してます。できるだけ早く何とかなりませんでしょうか?」
おや、受付で誰かが依頼を持ち込んでいるようですね。
「『ねないこだれやー』なんておばけはいないことは百も承知してますが、子どもが信じ込んでしまってはもう、どうしようもないんです。一晩泊まって退治したとか話し合って森に帰ってもらったとか嘘でもいいから子どもたちを納得させてほしいんです」
「そうは言っても、『ねないこだれやー』って、明らかに寝ない子どもが一人は必要な気がしますが……」
ここで受付嬢、のこのことオフィスにやってきたフラさんに気付きました。
「あっ、フラさん。こっちこっち。……じつはこれこれこういうことで……」
つまり、孤児院の子どもの一人が言い出した「夜にちゃんと寝ないと『ねないこだれやー』のおばけがやってくる」という迷信を信じてみんな夜は大人しく寝ていたところ、最近は熱帯夜でどうしても眠れずおばけの恐怖にやられて体調を崩しまくっているのをなんとかしてほしい、ということのようです。
「え、いいけど」
というわけでフラと一緒に「実際にはいないんだけど子どもたちが信じてしまっている、孤児院に居ついて夜な夜なうろつくおばけ『ねないこだれやー』をなんとかしてほしい」との依頼に参加してくれる人、求ム。
リプレイ本文
●
「子どもたちは?」
孤児院に到着するなり、アリア(ka2394)さんが残念そうな声を出しています。
時はすでに日没前。夜のお仕事なのでこの時間からなのです。
「今夜は外泊です」
明日の昼前には帰ってくるのですが、と留守を預かる職員さんは言います。
「あらら、残念。子どものお世話なんて久し振りに平和な依頼なのに」
アリアさん、子どもたちとの触れ合いを楽しみにしていたようでがっかりするのです。
「まーでも、お化けの退治話は期待されてんだろ? しっかり口裏合わせて楽しんでもらわなくちゃな」
そういうのは任せろ、とばかりに晴風 弥(ka6887)が元気よく声を張ります。
「それにしても可愛らしいわね。童話っぽいおばけに怯えるなんて」
キーリ(ka4642)さんはけだるそうに。
「そうだよね、可愛いよねっ……あ、お化けなんか、皆おっぱらってあげるんだからね!」
アリアさん、キーリさんに頷いてからフラ・キャンディ(kz0121)さんに向き直り両手を打ち合わせて笑顔を見せました。
「いや、ボクそこまで子どもじゃないし……」
「ごめん。つい、ね」
物足りなかったアリアさん、ひとまず到着したら言おうとしたことを言って落ち着いたようです。
それはともかく。
「……私も小さい頃覚えがあるわー」
「え?」
続けてキーリさんの言った一言に、弓月・小太(ka4679)さんが思わず振り返ってしまいました。
「あら、意外?」
キーリさん、おっきな胸を張って小太さんをどつくような勢いで詰め寄ります。
「え、ええと……その」
「あはは。誰も小さな時はそういうことってあるよね」
困った小太さんに、霧雨 悠月(ka4130)さんが助け舟。
「あら、怖いものあったの?」
「ええと、どうだったかな?」
「その……ふ、フラさん?」
そんな二人の横で、小太さんが先ほどから気になっていた一言を口にしようとしています。
「もしよかったら一緒の部屋にしませんかぁっ」
「うん、いいよ」
刹那。
――くるっ。
「ふ、ふぇっ?」
全員が一斉にこっちを向いたので小太さん、びくってなってます。
「フラっち、今夜間違いを犯しちゃダメよ?」
キーリさん、悪戯っぽい笑みを浮かべていますね。もちろん、間違いを犯すことも少し期待しているのかもしれません。
そんなキーリさんにアリアさんが提案です。
「そういうことならあたしはキーリさんと相部屋かなぁ?」
「もちろんいいわよ」
アリアさんに頷くキーリさん。建設的な話になって小太さんはこっそりほっとしています。横でフラさんが背中ぽふぽふしてたり。
これを見て弥さんも。
「じゃ、俺はあんたとだな。……それよりキッチン借りていいか?」
「そういうことなら。でも、キッチン?」
弥さんはフレンドリーに悠月さんに言うと、職員に向き直ります。悠月さんはちょっとびっくりしたり。
「塩、借りてっちゃダメかなー。塩」
「ああ、なるほど。面白いね」
その発想にくす、と微笑する悠月さんです。
●
というわけで、部屋に移動しました。
「暑いね……こんな時、雨でも降ってくれればっておもうんだけどね」
裸の背中を向けていた悠月さんがパジャマの上着を着ながら言います。ぷはー、と頭を出した姿は、ぴっちりとしたタンクトップ風の上着にショートパンツという姿です。普段着といい、ひらひらなのは好きではないのかもしれませんね。
「すげー暑苦しいって聞いたけど、この時期じゃ仕方ねーもんな」
弥さんはパーカーを寝巻にしてベッドに転がって携帯ゲームをピコピコ弄ってます。でも、暑さのせいで汗をかき、それで操作がしにくくなったのでやめてしまいました。
「……こう暑いとゲームもできねーな」
「水風呂なんかできると気持ち良いんだけどな」
よいしょ、と起き上がる弥さん。悠月さんは自分のベッドに腰掛けつつぐったり肩を落としたり。
「お化けでも出れば冷や汗が出るかもなー」
「とりあず……お化けは単なる噂だってお話だけど」
ぼんやり話す弥さんですが、なんか目的が何だっけ状態でもあるようです。もっとも、悠月さんもぼんやりと返していますけどね。だってそれだけ暑いんですもの。いきなりすっかりぐったりなのです。
「お化けかー。どうやって退治した、とかそういう話があるほうがいいのかな」
「まあ、一通り孤児院の中を歩いてから考えた方がいいかな?」
なんだかんだで話は弾んでいるようですね。
こちらは、女性二人。
「部屋の中はさらに暑いわね……」
キーリさん、ぐったりしてこぼします。ちなみに普段着からマントを取っているだけのように見えますが、こんな肌も露わな衣装でもパジャマなんです。いや、この場合、パジャマはいいとして普段着がどうなの、と突っ込むべきかもですが。
でも、アリアさんはそんなのどこ吹く風です。
「暑くて眠れないなら子守唄を歌いましょうか? なんなら添い寝して……」
「私は孤児院の子どもじゃないわよ」
キーリさん、ジト目。アリアさんは子どもたちとそんな触れ合いを想像していたので本当に残念そうです。ちなみにアリアさんは体にフィットするようなパジャマです。
「ええと、それじゃあ……」
「私は読書とダンスの練習でも時間潰してるわ」
これに再び瞳を輝かせるアリアさんです。
「ダンスの練習? じゃ、やっぱり子守唄……」
「子守唄って踊るための歌じゃないでしょ」
なかなか楽しそうなのです。
別の部屋では。
「はふ、こっちに来ても寝苦しさは変わらないですねぇ。場所変わったら多少は、と思いましたけどぉ」
小太さんが白くて薄手の着物型寝巻の帯を巻きつつ振り返りにっこり。
が、固まります。
「フラさん、どうしましたぁ?」
「え、ええと……」
フラさん、着替えようと薄手で丈の短いキャミソールを持ってましたが、ベッドに腰掛けたまま赤くなってますね。
「フラさん、もう着替えたかと……ふわっ!」
小太さん、着物の縫い合わせがほつれて下着の褌が見えてしまっていることに気付きました。
「もしよかったらボクが……」
というわけで、小太さんは腰にタオル一枚を巻いてベッドに座ります。恥ずかしさで赤くなってますが、ちくちく縫物をしているフラさんを見てほんわりしています。
「よし、できた」
「あ、ありがとですよぉ」
再び、二人が背を向けて着替えに。
その時でした。
――ガタッ! きゃーっ!
どこかで大きな音と女性の悲鳴が響きました。
「ふぁっ、何か音がぁ!? フラさん、念の為に確認に行きましょ……」
「あ、だめっ!」
振り返った時はちょうど、フラさんが万歳をしていたところでした。胸は隠れてましたが……。
「み、水玉……」
「い、行こう、小太さん」
フラさん、恥ずかしさを隠すように小太さんの手を取って急ぐのです。
●
もちろん、ほかの人も音のした方へ急いでいます。
「何があったの?」
アリアさんが到着した時、悠月さんと弥さんがしゃがんでいました。
「急に壁に据え付けていた棚が落ちたらしいんだ」
「あー、そんで近くにいた職員さんがびっくりして悲鳴を上げたわけねー」
アリアさんに続いていたキーリさん、尻餅をついていたたたとお尻をさすっている職員さんを見て悟ります。
「支えてた棒が折れちゃなー」
もうずいぶん古いんじゃねー、と弥さんは棚を調べています。
「な、なにがありましたぁ?」
ここで小太さんとフラさんが到着です。
「あら、遅いお出ましねぇ?」
キーリさん、いたずらっぽく二人の顔を覗き込みます。
「と、とにかく大丈夫ですから」
お化け歪虚ではないし、職員さんもそういうので引き上げます。
で、その後。
「おばけ云々より老朽化の方が問題なんじゃないの?」
キーリさん、部屋に戻ってベッドにもそもそと潜り込みます。
――がこん! ガランガラン……。
「……まただね」
アリアさんも起き出して、また現場へ。
今度は調理場のようです。
「フライパン……だね」
「壁に引っ掛けてた釘が錆びて中折れ、だな」
落ちて転がったフライパンを拾い上げる悠月さんに、折れた釘を調べている弥さんです。
「こ、今度はここですねぇ」
「あら、遅いお出ましねぇ。しかもこんなに汗だくで……」
「ふ、ふぁっ!」
遅れて来た小太さんとフラさんをからかうキーリさん。今度は小太さんの寝巻が肌に張り付いているのを見逃さず「何をしてたのかしら?」とかぺたぺた。
その瞬間でした。
――かこん!
きれいな音がした。
全員、そちらの方にどやどや行くと……。
倉庫部屋の表札が扉から落ちていました。もちろん経年劣化です。
「古い屋敷や館が幽霊屋敷とか噂される理由がわかるよね」
全員、リビングに戻ると悠月さんがぐったりソファに座って言います。もしかしたら子供たちもこんな音を聞いていたのかも、とか。
「あら。続きはいいの?」
「つ、続き?」
キーリさんはフラさんに肘でうりうり。
「またいつ音がするか分からないからここにいた方がいいですよぅ」
小太さん、ぐったりです。
「んで、明日の朝には子供たちが帰って来るんだろ? お化け歪虚、どーすんだ?」
弥さん、現実的な話を振りました。
「それじゃあ、お化け退散の歌を即興で作って歌うね」
アリアさん、お目めキラキラさせて胸の前で両手を組み合わせこの話題に食いつきましたよ。
「そうか。朝が来たら、子供たちにお化けを追い払ったお話をするんだね」
そういえば、と身を起こす悠月さん。足元にあった箱に気付き中をごそごそやっています。
「む、難しい話は理解してもらえそうでしょうかぁ?」
隣では小太さんが少し不安そう。
「その辺は私に任せといてー」
キーリさんがふらっとどこかに行きます。
「それより、退治した話をしてさよーならじゃ面白くないよなー。何かゲームしたいなー」
「それ、いいんじゃないかな!」
弥さんの提案にアリアさんは引き続き乗り気です。
でも、何をしましょうか?
ここで悠月さんが箱の中から何か出しました。
「ふうん。これは備品かな?」
「それだ!」
弥さん、びしりと悠月さんの出したものを指差すのです。
それは色とりどりの旗とハンモックでした。
同時に!
――ごとんっ、きゃっ!
「小太さん、アリアさん!」
フラさんが皆に呼び掛け現場に急ぎます。
「痛た……はっ!」
現場は、職員さんの部屋でした。
どうやら寝ている最中に暑苦しくて寝がえり打ったところ、ベッドから落ちたようですね。
集まった五人はため息をつきます。
「まさかのドジっ子職員さん……」
アリアさんが呟いた時、隣にいた悠月さんの肩を誰かがつんつんしましたよ。
「ユッキー?」
「あ、キーリさん……」
悠月さんが振り向いた時でした!
「ねないこだれやー!」
「わっ!」
背後に立っていたのは、シーツを被って両手をぱたぱたさせているお化け歪虚……の仮装をしたキーリさんでした。
「ね、ね、どう?」
キーリさん、シーツから顔を出してにんまりしていますね。
「それな!」
弥さん、ぴしりと指差すのです。
そんでもって、夜は更けて。
「結局、みんなここで眠っちゃったね」
悠月さんは皆を見ます。
「ここでいい」と言い残し床で寝る弥さんに、一つのソファの両側のひじ掛けに身を横たえて寝るキーリさんとアリアさん。団扇で扇いで二人一緒に涼を取っていた小太さんとフラさんは肩を寄せ合ってソファの上で眠っています。
「僕も少しだけ仮眠しておこうかな」
悠月さん、うとうとしてましたがついに壁に身を預けて瞼を閉じます。
もう、次にどこかでがたごと鳴っても誰も起きそうにありませんね。
●
そして翌朝、子どもたちが帰ってきました。
「おばけは皆おっぱらっちゃったから、もう平気だよ」
「はろー子供達。ねないこだれやーは問題なく追い払ったわ。もう来ないって。多分」
アリアさんとキーリさんの言葉に、子供たちはわあっと大喜びです。
「どんなだった? 『ねないこだれやー』のお化け、どうなったの?」
「あ、それはねぇ……」
「あんなだったわよ」
子どもたちに囲まれて服の裾を引っ張られたりともみくちゃにされながら少し遠くに離れた扉を指差す二人です。
「え?」
振り返った子供たち。その時、扉が開きました。
「ねないこだれやー、だよっ」
シーツを被った……これはフラさんですね。
「きゃーっ!」
蜘蛛の子を散らすように一斉にアリアさんとキーリさんの背後に隠れる子供たち。
「ま、まかせてくださいよぉ」
小太さんが躍り出て、お払い棒を振ってお祓いをするとお化けはうううと弱ります。
「お払いのあとはこう、ズバーンドカーンと追い払ったのよ。超スマートに」
「あれは本当のお化けじゃなくて僕たちの仲間だからお払いだけだけど、おかげですっかり疲れちゃったかな?」
殴る蹴るのマネをするキーリさん。横で、悠月さんがしゃがんで子どもたちに言って聞かせます。
「あー、ほんとだー」
「ハンターのお兄さん、何か疲れてる~」
悠月さん、いい具合に寝不足で疲れ顔をしていたので説得力がありますね。
「後は、お化け退散の歌で二度と近寄らないようにしたかな? ほら、皆もあわせて歌うんだよ?」
アリアさんも子ども目線に合わせてしゃがみ、さん、はい♪
♪
おばけなんて来ないさ おばけなんて出ないさ
なにかちょっと・怖い夜は・勇気出して歌おう
♪
「これで今日からは皆安心して眠れるね」
「うんっ。ありがとう」
悠月さんには子供たちが抱き着いています。
「もう出ないですけど、できるだけ早寝早起きですよぅ」
「お払い、すごーい」
小太さんは衣装も東方風で説得力があります。子どもたちはすっかりお払いする真似をしてはしゃいでいます。
「このっ、このー」
「あ、ちょっと。ボクは……」
フラさんは貧乏くじ。お化け係だということで元気の余った子どもたちから蹴りを食らってます。
「あーそういえば、ねないこだれやーってもったいないおばけとお友達らしいから気を付けなさいね」
食べ物とか物を粗末にしちゃだめよー、と脅してキーリさんが救出に向かいます。
が、運動し始めた子供たちが止まるはずもなく。
「そうだ、色鬼しようぜ!」
ここで弥さんが声を張るのです。
「色鬼?」
「鬼は色を指定して、逃げるほうは色を探してって、色に触れる。色に触れられてない人を鬼が捕まえると鬼交代ってやつ!」
少し変わった鬼ごっこ。周りには色とりどりの旗が飾ってありますね。
「まずは俺が鬼な? 色は『赤』!」
「わーっ、赤にタッチしなくちゃ~」
子どもたちは赤を探して逃げ回るのでした。お化け退治の話も良かったですが、これが一番盛り上がってますね。
「さて、後でちゃんと寝ないとね」
お疲れの悠月さんはハンモックを手にしています。これを吊るして昼寝をしようとしたのですが……。
「黄色みっけ!」
「え!?」
ハンモック、黄色のようで子供にしがみつかれました。
昼寝はしばらくお預けです。
「子どもたちは?」
孤児院に到着するなり、アリア(ka2394)さんが残念そうな声を出しています。
時はすでに日没前。夜のお仕事なのでこの時間からなのです。
「今夜は外泊です」
明日の昼前には帰ってくるのですが、と留守を預かる職員さんは言います。
「あらら、残念。子どものお世話なんて久し振りに平和な依頼なのに」
アリアさん、子どもたちとの触れ合いを楽しみにしていたようでがっかりするのです。
「まーでも、お化けの退治話は期待されてんだろ? しっかり口裏合わせて楽しんでもらわなくちゃな」
そういうのは任せろ、とばかりに晴風 弥(ka6887)が元気よく声を張ります。
「それにしても可愛らしいわね。童話っぽいおばけに怯えるなんて」
キーリ(ka4642)さんはけだるそうに。
「そうだよね、可愛いよねっ……あ、お化けなんか、皆おっぱらってあげるんだからね!」
アリアさん、キーリさんに頷いてからフラ・キャンディ(kz0121)さんに向き直り両手を打ち合わせて笑顔を見せました。
「いや、ボクそこまで子どもじゃないし……」
「ごめん。つい、ね」
物足りなかったアリアさん、ひとまず到着したら言おうとしたことを言って落ち着いたようです。
それはともかく。
「……私も小さい頃覚えがあるわー」
「え?」
続けてキーリさんの言った一言に、弓月・小太(ka4679)さんが思わず振り返ってしまいました。
「あら、意外?」
キーリさん、おっきな胸を張って小太さんをどつくような勢いで詰め寄ります。
「え、ええと……その」
「あはは。誰も小さな時はそういうことってあるよね」
困った小太さんに、霧雨 悠月(ka4130)さんが助け舟。
「あら、怖いものあったの?」
「ええと、どうだったかな?」
「その……ふ、フラさん?」
そんな二人の横で、小太さんが先ほどから気になっていた一言を口にしようとしています。
「もしよかったら一緒の部屋にしませんかぁっ」
「うん、いいよ」
刹那。
――くるっ。
「ふ、ふぇっ?」
全員が一斉にこっちを向いたので小太さん、びくってなってます。
「フラっち、今夜間違いを犯しちゃダメよ?」
キーリさん、悪戯っぽい笑みを浮かべていますね。もちろん、間違いを犯すことも少し期待しているのかもしれません。
そんなキーリさんにアリアさんが提案です。
「そういうことならあたしはキーリさんと相部屋かなぁ?」
「もちろんいいわよ」
アリアさんに頷くキーリさん。建設的な話になって小太さんはこっそりほっとしています。横でフラさんが背中ぽふぽふしてたり。
これを見て弥さんも。
「じゃ、俺はあんたとだな。……それよりキッチン借りていいか?」
「そういうことなら。でも、キッチン?」
弥さんはフレンドリーに悠月さんに言うと、職員に向き直ります。悠月さんはちょっとびっくりしたり。
「塩、借りてっちゃダメかなー。塩」
「ああ、なるほど。面白いね」
その発想にくす、と微笑する悠月さんです。
●
というわけで、部屋に移動しました。
「暑いね……こんな時、雨でも降ってくれればっておもうんだけどね」
裸の背中を向けていた悠月さんがパジャマの上着を着ながら言います。ぷはー、と頭を出した姿は、ぴっちりとしたタンクトップ風の上着にショートパンツという姿です。普段着といい、ひらひらなのは好きではないのかもしれませんね。
「すげー暑苦しいって聞いたけど、この時期じゃ仕方ねーもんな」
弥さんはパーカーを寝巻にしてベッドに転がって携帯ゲームをピコピコ弄ってます。でも、暑さのせいで汗をかき、それで操作がしにくくなったのでやめてしまいました。
「……こう暑いとゲームもできねーな」
「水風呂なんかできると気持ち良いんだけどな」
よいしょ、と起き上がる弥さん。悠月さんは自分のベッドに腰掛けつつぐったり肩を落としたり。
「お化けでも出れば冷や汗が出るかもなー」
「とりあず……お化けは単なる噂だってお話だけど」
ぼんやり話す弥さんですが、なんか目的が何だっけ状態でもあるようです。もっとも、悠月さんもぼんやりと返していますけどね。だってそれだけ暑いんですもの。いきなりすっかりぐったりなのです。
「お化けかー。どうやって退治した、とかそういう話があるほうがいいのかな」
「まあ、一通り孤児院の中を歩いてから考えた方がいいかな?」
なんだかんだで話は弾んでいるようですね。
こちらは、女性二人。
「部屋の中はさらに暑いわね……」
キーリさん、ぐったりしてこぼします。ちなみに普段着からマントを取っているだけのように見えますが、こんな肌も露わな衣装でもパジャマなんです。いや、この場合、パジャマはいいとして普段着がどうなの、と突っ込むべきかもですが。
でも、アリアさんはそんなのどこ吹く風です。
「暑くて眠れないなら子守唄を歌いましょうか? なんなら添い寝して……」
「私は孤児院の子どもじゃないわよ」
キーリさん、ジト目。アリアさんは子どもたちとそんな触れ合いを想像していたので本当に残念そうです。ちなみにアリアさんは体にフィットするようなパジャマです。
「ええと、それじゃあ……」
「私は読書とダンスの練習でも時間潰してるわ」
これに再び瞳を輝かせるアリアさんです。
「ダンスの練習? じゃ、やっぱり子守唄……」
「子守唄って踊るための歌じゃないでしょ」
なかなか楽しそうなのです。
別の部屋では。
「はふ、こっちに来ても寝苦しさは変わらないですねぇ。場所変わったら多少は、と思いましたけどぉ」
小太さんが白くて薄手の着物型寝巻の帯を巻きつつ振り返りにっこり。
が、固まります。
「フラさん、どうしましたぁ?」
「え、ええと……」
フラさん、着替えようと薄手で丈の短いキャミソールを持ってましたが、ベッドに腰掛けたまま赤くなってますね。
「フラさん、もう着替えたかと……ふわっ!」
小太さん、着物の縫い合わせがほつれて下着の褌が見えてしまっていることに気付きました。
「もしよかったらボクが……」
というわけで、小太さんは腰にタオル一枚を巻いてベッドに座ります。恥ずかしさで赤くなってますが、ちくちく縫物をしているフラさんを見てほんわりしています。
「よし、できた」
「あ、ありがとですよぉ」
再び、二人が背を向けて着替えに。
その時でした。
――ガタッ! きゃーっ!
どこかで大きな音と女性の悲鳴が響きました。
「ふぁっ、何か音がぁ!? フラさん、念の為に確認に行きましょ……」
「あ、だめっ!」
振り返った時はちょうど、フラさんが万歳をしていたところでした。胸は隠れてましたが……。
「み、水玉……」
「い、行こう、小太さん」
フラさん、恥ずかしさを隠すように小太さんの手を取って急ぐのです。
●
もちろん、ほかの人も音のした方へ急いでいます。
「何があったの?」
アリアさんが到着した時、悠月さんと弥さんがしゃがんでいました。
「急に壁に据え付けていた棚が落ちたらしいんだ」
「あー、そんで近くにいた職員さんがびっくりして悲鳴を上げたわけねー」
アリアさんに続いていたキーリさん、尻餅をついていたたたとお尻をさすっている職員さんを見て悟ります。
「支えてた棒が折れちゃなー」
もうずいぶん古いんじゃねー、と弥さんは棚を調べています。
「な、なにがありましたぁ?」
ここで小太さんとフラさんが到着です。
「あら、遅いお出ましねぇ?」
キーリさん、いたずらっぽく二人の顔を覗き込みます。
「と、とにかく大丈夫ですから」
お化け歪虚ではないし、職員さんもそういうので引き上げます。
で、その後。
「おばけ云々より老朽化の方が問題なんじゃないの?」
キーリさん、部屋に戻ってベッドにもそもそと潜り込みます。
――がこん! ガランガラン……。
「……まただね」
アリアさんも起き出して、また現場へ。
今度は調理場のようです。
「フライパン……だね」
「壁に引っ掛けてた釘が錆びて中折れ、だな」
落ちて転がったフライパンを拾い上げる悠月さんに、折れた釘を調べている弥さんです。
「こ、今度はここですねぇ」
「あら、遅いお出ましねぇ。しかもこんなに汗だくで……」
「ふ、ふぁっ!」
遅れて来た小太さんとフラさんをからかうキーリさん。今度は小太さんの寝巻が肌に張り付いているのを見逃さず「何をしてたのかしら?」とかぺたぺた。
その瞬間でした。
――かこん!
きれいな音がした。
全員、そちらの方にどやどや行くと……。
倉庫部屋の表札が扉から落ちていました。もちろん経年劣化です。
「古い屋敷や館が幽霊屋敷とか噂される理由がわかるよね」
全員、リビングに戻ると悠月さんがぐったりソファに座って言います。もしかしたら子供たちもこんな音を聞いていたのかも、とか。
「あら。続きはいいの?」
「つ、続き?」
キーリさんはフラさんに肘でうりうり。
「またいつ音がするか分からないからここにいた方がいいですよぅ」
小太さん、ぐったりです。
「んで、明日の朝には子供たちが帰って来るんだろ? お化け歪虚、どーすんだ?」
弥さん、現実的な話を振りました。
「それじゃあ、お化け退散の歌を即興で作って歌うね」
アリアさん、お目めキラキラさせて胸の前で両手を組み合わせこの話題に食いつきましたよ。
「そうか。朝が来たら、子供たちにお化けを追い払ったお話をするんだね」
そういえば、と身を起こす悠月さん。足元にあった箱に気付き中をごそごそやっています。
「む、難しい話は理解してもらえそうでしょうかぁ?」
隣では小太さんが少し不安そう。
「その辺は私に任せといてー」
キーリさんがふらっとどこかに行きます。
「それより、退治した話をしてさよーならじゃ面白くないよなー。何かゲームしたいなー」
「それ、いいんじゃないかな!」
弥さんの提案にアリアさんは引き続き乗り気です。
でも、何をしましょうか?
ここで悠月さんが箱の中から何か出しました。
「ふうん。これは備品かな?」
「それだ!」
弥さん、びしりと悠月さんの出したものを指差すのです。
それは色とりどりの旗とハンモックでした。
同時に!
――ごとんっ、きゃっ!
「小太さん、アリアさん!」
フラさんが皆に呼び掛け現場に急ぎます。
「痛た……はっ!」
現場は、職員さんの部屋でした。
どうやら寝ている最中に暑苦しくて寝がえり打ったところ、ベッドから落ちたようですね。
集まった五人はため息をつきます。
「まさかのドジっ子職員さん……」
アリアさんが呟いた時、隣にいた悠月さんの肩を誰かがつんつんしましたよ。
「ユッキー?」
「あ、キーリさん……」
悠月さんが振り向いた時でした!
「ねないこだれやー!」
「わっ!」
背後に立っていたのは、シーツを被って両手をぱたぱたさせているお化け歪虚……の仮装をしたキーリさんでした。
「ね、ね、どう?」
キーリさん、シーツから顔を出してにんまりしていますね。
「それな!」
弥さん、ぴしりと指差すのです。
そんでもって、夜は更けて。
「結局、みんなここで眠っちゃったね」
悠月さんは皆を見ます。
「ここでいい」と言い残し床で寝る弥さんに、一つのソファの両側のひじ掛けに身を横たえて寝るキーリさんとアリアさん。団扇で扇いで二人一緒に涼を取っていた小太さんとフラさんは肩を寄せ合ってソファの上で眠っています。
「僕も少しだけ仮眠しておこうかな」
悠月さん、うとうとしてましたがついに壁に身を預けて瞼を閉じます。
もう、次にどこかでがたごと鳴っても誰も起きそうにありませんね。
●
そして翌朝、子どもたちが帰ってきました。
「おばけは皆おっぱらっちゃったから、もう平気だよ」
「はろー子供達。ねないこだれやーは問題なく追い払ったわ。もう来ないって。多分」
アリアさんとキーリさんの言葉に、子供たちはわあっと大喜びです。
「どんなだった? 『ねないこだれやー』のお化け、どうなったの?」
「あ、それはねぇ……」
「あんなだったわよ」
子どもたちに囲まれて服の裾を引っ張られたりともみくちゃにされながら少し遠くに離れた扉を指差す二人です。
「え?」
振り返った子供たち。その時、扉が開きました。
「ねないこだれやー、だよっ」
シーツを被った……これはフラさんですね。
「きゃーっ!」
蜘蛛の子を散らすように一斉にアリアさんとキーリさんの背後に隠れる子供たち。
「ま、まかせてくださいよぉ」
小太さんが躍り出て、お払い棒を振ってお祓いをするとお化けはうううと弱ります。
「お払いのあとはこう、ズバーンドカーンと追い払ったのよ。超スマートに」
「あれは本当のお化けじゃなくて僕たちの仲間だからお払いだけだけど、おかげですっかり疲れちゃったかな?」
殴る蹴るのマネをするキーリさん。横で、悠月さんがしゃがんで子どもたちに言って聞かせます。
「あー、ほんとだー」
「ハンターのお兄さん、何か疲れてる~」
悠月さん、いい具合に寝不足で疲れ顔をしていたので説得力がありますね。
「後は、お化け退散の歌で二度と近寄らないようにしたかな? ほら、皆もあわせて歌うんだよ?」
アリアさんも子ども目線に合わせてしゃがみ、さん、はい♪
♪
おばけなんて来ないさ おばけなんて出ないさ
なにかちょっと・怖い夜は・勇気出して歌おう
♪
「これで今日からは皆安心して眠れるね」
「うんっ。ありがとう」
悠月さんには子供たちが抱き着いています。
「もう出ないですけど、できるだけ早寝早起きですよぅ」
「お払い、すごーい」
小太さんは衣装も東方風で説得力があります。子どもたちはすっかりお払いする真似をしてはしゃいでいます。
「このっ、このー」
「あ、ちょっと。ボクは……」
フラさんは貧乏くじ。お化け係だということで元気の余った子どもたちから蹴りを食らってます。
「あーそういえば、ねないこだれやーってもったいないおばけとお友達らしいから気を付けなさいね」
食べ物とか物を粗末にしちゃだめよー、と脅してキーリさんが救出に向かいます。
が、運動し始めた子供たちが止まるはずもなく。
「そうだ、色鬼しようぜ!」
ここで弥さんが声を張るのです。
「色鬼?」
「鬼は色を指定して、逃げるほうは色を探してって、色に触れる。色に触れられてない人を鬼が捕まえると鬼交代ってやつ!」
少し変わった鬼ごっこ。周りには色とりどりの旗が飾ってありますね。
「まずは俺が鬼な? 色は『赤』!」
「わーっ、赤にタッチしなくちゃ~」
子どもたちは赤を探して逃げ回るのでした。お化け退治の話も良かったですが、これが一番盛り上がってますね。
「さて、後でちゃんと寝ないとね」
お疲れの悠月さんはハンモックを手にしています。これを吊るして昼寝をしようとしたのですが……。
「黄色みっけ!」
「え!?」
ハンモック、黄色のようで子供にしがみつかれました。
昼寝はしばらくお預けです。
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依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2017/07/28 02:14:46 |
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相談卓 晴風 弥(ka6887) 人間(リアルブルー)|18才|男性|疾影士(ストライダー) |
最終発言 2017/07/29 09:44:20 |