ゲスト
(ka0000)
リーナの選択
マスター:小林 左右也

- シナリオ形態
- ショート
- 難易度
- 易しい
- オプション
-
- 参加費
1,000
- 参加制限
- -
- 参加人数
- 5~8人
- サポート
- 0~0人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 5日
- 締切
- 2017/08/05 07:30
- 完成日
- 2017/08/13 07:46
みんなの思い出
思い出設定されたOMC商品がありません。
オープニング
●突然の来訪者
今日は珍しく平和な一日になりそうだ。依頼はあるが、特に急を要するものもない。溜まっていた事務処理も昼過ぎには片づいた。天気も良いから掃除でもしようかと、通りに面した窓を大きく開け放つ。爽やかな風が気持ちいい。
「今日は掃除日和だわ」
たまにはこんな日も悪くない。やる気満々にブラウスを腕まくりした時だった。
「コウ、お願い!」
ハンターオフィスの扉を蹴り飛ばすような勢いで入ってきたのは、職員であるコウ・リィがよく知る人物であった。
「カレン、どうしたの?」
カレンは学生の頃からの友人で、今は猟撃士をしている現役のハンターだ。
「リーナがハンターになるってきかないの!」
「リーナ? 確かこの春に十四歳になった妹さんの?」
「そう! そのリーナ!」
「そっかあ、ずいぶん会っていなかったものね……」
あんなに小さかった女の子が、いつの間にかそんなに大きくなっていたとは。
「私たちも歳を取ったわけよね……」
「もう! しみじみしていないで話を聞いてよ」
「ああ、ごめんごめん。で、何だっけ?」
「だから……もう! ちゃんと話を聞きなさい!」
猟撃士カレン・ヴァンニールの声が、ハンターオフィスに響きわたった。
●相談事とは?
カレンは伯爵家のご令嬢だが、幼なじみでもあった婚約者を虚無に殺されたのを切っ掛けにハンターになった経緯がある。当時まだ幼い妹には詳しい事情は話していなかった。だから実の兄のように慕っていた姉の婚約者がどうしていなくなってしまったのか、リーナはまだ知らないはずだ。
周囲の空気を察してなのか、もしくはそこまでの興味がなかったのか、リーナは一度たりともアーサーの行方を訊ねようとはしなかった。
「だからアーサーのこととは無関係だと思うんだけど、どうして急にハンターになりたいなんて言い出したのかしら?」
カレンは気づいていなかったようだ。リーナがカレンの婚約者アーサーに恋をしていたことを。
『お姉さまには内緒よ』
幼いリーナが、コウだけに打ち明けた内緒話。
当時のリーナはまだ恋とよべるものではなかったのかもしれない。しかし、幼いなりに自分の気持ちが姉には知られてはいけないものだという自覚はあったようだ。
もう過去の話だ。でもリーナの許可なく、このことはカレンに伝えられない。
「……そりゃあ、周囲の反対を押し切ってハンターになって活躍しているお姉さんの後ろ姿を見ていたら、憧れてしまうのも無理はないと思うけど?」
「でも単に憧れだけではハンターにはなれないわ」
「でも、ハンターになる切っ掛けが憧れてとか、カッコいいからって人は結構いるものよ?」
カレンにも思い当たる節があるらしく、うーんと難しい顔になる。
「とにかく! 生半可な気持ちじゃハンターは続けられないって、あの子に教えてあげないといけないわ!」
カレンはどうしてもリーナをハンターにしたくないようだ。たしかに可愛い妹に危ない目に遭って欲しくないと言う姉心はわからないでもない。しかし、リーナはもう十四歳だ。
「カレン、あなたがハンターになると決めたのも十四歳の時だったわね」
コウの言葉に「ああ……」と感慨深げに相槌を打つ。
「そっか。リーナも、あの時のわたしと同い年になったのね」
あれから五年。目まぐるしい毎日で、そんなに年月が流れていたのだと改めて気が付いた。
「わたしたち、確かに歳を取ったわね……」
時の流れの早さに、改めてしみじみとしてしまう二人だった。
●ハンターオフィスを訪れた少女
その日ハンターオフィスに、ひとりの少女がやってきた。
憧れのハンターたちとのご対面に、緊張と興奮で白い頬は薔薇色に染まっている。
「はじめまして。リーナ・ヴァンニールと申します。今日はお忙しい中、お時間を作っていただきありがとうございます」
新緑のような緑色の瞳を和ませると、ふわりとほほ笑んだ。
今日は珍しく平和な一日になりそうだ。依頼はあるが、特に急を要するものもない。溜まっていた事務処理も昼過ぎには片づいた。天気も良いから掃除でもしようかと、通りに面した窓を大きく開け放つ。爽やかな風が気持ちいい。
「今日は掃除日和だわ」
たまにはこんな日も悪くない。やる気満々にブラウスを腕まくりした時だった。
「コウ、お願い!」
ハンターオフィスの扉を蹴り飛ばすような勢いで入ってきたのは、職員であるコウ・リィがよく知る人物であった。
「カレン、どうしたの?」
カレンは学生の頃からの友人で、今は猟撃士をしている現役のハンターだ。
「リーナがハンターになるってきかないの!」
「リーナ? 確かこの春に十四歳になった妹さんの?」
「そう! そのリーナ!」
「そっかあ、ずいぶん会っていなかったものね……」
あんなに小さかった女の子が、いつの間にかそんなに大きくなっていたとは。
「私たちも歳を取ったわけよね……」
「もう! しみじみしていないで話を聞いてよ」
「ああ、ごめんごめん。で、何だっけ?」
「だから……もう! ちゃんと話を聞きなさい!」
猟撃士カレン・ヴァンニールの声が、ハンターオフィスに響きわたった。
●相談事とは?
カレンは伯爵家のご令嬢だが、幼なじみでもあった婚約者を虚無に殺されたのを切っ掛けにハンターになった経緯がある。当時まだ幼い妹には詳しい事情は話していなかった。だから実の兄のように慕っていた姉の婚約者がどうしていなくなってしまったのか、リーナはまだ知らないはずだ。
周囲の空気を察してなのか、もしくはそこまでの興味がなかったのか、リーナは一度たりともアーサーの行方を訊ねようとはしなかった。
「だからアーサーのこととは無関係だと思うんだけど、どうして急にハンターになりたいなんて言い出したのかしら?」
カレンは気づいていなかったようだ。リーナがカレンの婚約者アーサーに恋をしていたことを。
『お姉さまには内緒よ』
幼いリーナが、コウだけに打ち明けた内緒話。
当時のリーナはまだ恋とよべるものではなかったのかもしれない。しかし、幼いなりに自分の気持ちが姉には知られてはいけないものだという自覚はあったようだ。
もう過去の話だ。でもリーナの許可なく、このことはカレンに伝えられない。
「……そりゃあ、周囲の反対を押し切ってハンターになって活躍しているお姉さんの後ろ姿を見ていたら、憧れてしまうのも無理はないと思うけど?」
「でも単に憧れだけではハンターにはなれないわ」
「でも、ハンターになる切っ掛けが憧れてとか、カッコいいからって人は結構いるものよ?」
カレンにも思い当たる節があるらしく、うーんと難しい顔になる。
「とにかく! 生半可な気持ちじゃハンターは続けられないって、あの子に教えてあげないといけないわ!」
カレンはどうしてもリーナをハンターにしたくないようだ。たしかに可愛い妹に危ない目に遭って欲しくないと言う姉心はわからないでもない。しかし、リーナはもう十四歳だ。
「カレン、あなたがハンターになると決めたのも十四歳の時だったわね」
コウの言葉に「ああ……」と感慨深げに相槌を打つ。
「そっか。リーナも、あの時のわたしと同い年になったのね」
あれから五年。目まぐるしい毎日で、そんなに年月が流れていたのだと改めて気が付いた。
「わたしたち、確かに歳を取ったわね……」
時の流れの早さに、改めてしみじみとしてしまう二人だった。
●ハンターオフィスを訪れた少女
その日ハンターオフィスに、ひとりの少女がやってきた。
憧れのハンターたちとのご対面に、緊張と興奮で白い頬は薔薇色に染まっている。
「はじめまして。リーナ・ヴァンニールと申します。今日はお忙しい中、お時間を作っていただきありがとうございます」
新緑のような緑色の瞳を和ませると、ふわりとほほ笑んだ。
リプレイ本文
●きっかけはなんですか?
ハンター志望の少女、リーナ・ヴァンニール。
年齢は十四歳と聞いていたが、実年齢よりも少々幼い印象の少女だった。
ふんわりとした淡い金髪は肩よりも短く、服装も白いブラウスと紺色のフレアースカート。伯爵令嬢にしてはずいぶんとシンプルなものだったが、歩く姿や椅子に座る仕草などは確かにどこか優雅だ。
くつろいだ姿勢の方が話もしやすかろうと、床にはカーペットを敷き、リーナを取り囲むように円座になっていた。正座や胡坐、クッションの上に座ったり、あるいは寝転んだりと姿勢は様々だ。
「おおっと随分とかわいい子が来たなー。お嬢ちゃん飴玉たべる―? きゃははは」
ゾファル・G・初火(ka4407)がテンションも高く笑う。
「ありがとうございます。飴は大好きです」
「そっかー、飴大好きなのかー」
きゃはは、と腹を抱えて笑い転げる。一方リーナは何か粗相をしてしまったのかと、羞恥で頬を真っ赤に染めている。
途方に暮れているリーナに、エーミ・エーテルクラフト(ka2225)は柔らかくほほ笑みかける。
「今回はよろしくお願いします」
頬を赤らめたままエーミと握手を交わすと、今度はヴァイス(ka0364)が手を差し伸べる。
「俺はヴァイスだ。宜しくな」
「はい。こちらこそ」
他のハンターたちとも挨拶を交わす頃には、リーナの表情から緊張が解け始めていた。
「さっそくですが、皆さんがハンターになったきっかけを聞かせていただけますか?」
「その前に、まずどうしてそんな話を聞きたいのか、あんたの話を聞かせてくれないか?」
ハンターになった経緯は人ぞれぞれだ。中には人には話したくないものかもしれない。それを敢えて訊ねるというのなら、なぜそれを知りたいのか、それなりの説明が必要ではないかとヴァイスに諭される。
「ごめんなさい。おっしゃるとおりです」
根が素直なのだろう。彼の意見を真摯に受け止めたようだ。
「わたしの姉は婚約者が殺されたのをきっかけにハンターになりました。当時は婚約者の死は伏せられていました。ただ二人の婚約を解消したという話だけしか両親は教えてくれませんでした」
兄のように慕っていた婚約者との繋がりが断ち切られただけでも悲しかったというのに、今度は大好きな姉が遠くの寄宿学校へ行ってしまった。
しばらくは寂しかったが、仕方がないのだと自分に言い聞かせ、次第にその生活を受け入れられるようになっていた。
「子供だから話してもわからないと思ったのでしょう。とある公爵家のお茶会の場で事実を知りました」
社交界の情報発信源と呼ばれる貴婦人たちの口から、それらの情報は簡単に手に入った。
「姉の婚約者は領地を視察に行った時、歪虚に殺されてしまったそうです。姉も同行していて、目の当たりにしてしまったのだと」
駆け付けたハンターたちによって、姉の命は助かったという。
「姉は寄宿舎へ行ったのではなく、ハンターになっていたのです。わたしは親しい人の死すら知らず、姉のような人たちが脅威に曝されながら戦っていることも知らずに過ごしてきました。もし姉が命を落としたとしても、何も知らずに過ごしていたでしょう」
淡々と話す彼女からは、静かな覚悟が感じられる。
「いつからか、わたしもハンターになるのだと心に決めていました。父の視察のために依頼したハンターの方に、こっそり相談してみたのです。そうしたらその方は姉の知り合いで、当然姉にも話が伝わってしまいました」
リーナは思い出したように、首を竦める。
「久々に再会した姉貴から猛反対を喰らったってわけか」
なるほど、とヴァイスは愉快そうに口角を上げる。
姉の立場からすれば当然の反応だ。恐らく両親にはまだ話していないのだろう。
「姉が居て、家族がいるなら……」
沈黙を静かな声で破ったのはユーレン(ka6859)だった。
「その家族が反対しているなら、我はぬしがハンターになることは勧めぬ。2度とその家族に会わず、それが罪だと自覚してなるなら、そこまでの覚悟があるなら、我は止めぬ。我が村はもうない。それでも我を拾い育ててくれた恩義のある家を、我は捨ててここに来た。2度と顔向け出来ぬ」
ユーレンの言葉は厳しく重たい。一見突き放したような発言だが、彼女がその覚悟を持ってハンターの道を選んだのだと気付き、リーナはしばし言葉を失う。
「サルバトーレ・ロッソって知ってる?」
八原 篝(ka3104)がリーナに訊ねる。
「はい。ヴォイドとの決戦と、あちらのコロニーに取り残された人々の保護と回収のために造られた戦艦、でしたよね?」
だいたいそんなところね、と篝は頷いた。
「……転移してきてからずっと船の中に引きこもっていたけど、どうしようもなく息が詰まって。ようやく外に出た時に同じリアルブルー人のハンターに出会ったの。その人からいろんな事を聞いて、自分もハンターになるって決めたわ」
元の世界に帰る方法も見つかるかも知れないから、と篝は静かに語る。
「わたしも……おうちに帰るために変わらなきゃ、自分で帰る方法を探さなきゃ。そう思ったんです」
自分だけクリムゾンウェストに転移してしまったから、と穂積 智里(ka6819)は、ぽつりぽつりと語り出す。
智里もまたリアルブルーからの転移者であった。
「おとうさんやおかあさんにも会いたかったけど。おじいちゃんのおうちで、おばあちゃんのごはんが食べたくて。ロッソに閉じこもってるままじゃ、絶対おうちに帰れないでしょう?」
「俺もロッソと一緒に転移して、ハンターとして覚醒できることに気がついた」
俺は元々リアルブルーの軍人だった、とトリプルJ(ka6653)が語り出す。
「やれることがあるなら、やらないなんて野暮だろう? 知らないことを知れば、出来ることも広がる。帰ることも夢じゃねぇ」
吹っ切れたのか、元々の彼の性格なのか。語る彼の表情はからりと明るい。
「リアルブルーから転移してきた方たちの多くが覚醒者になっているという話は本当だったのですね」
「ああ、だからハンターになって世界中すみずみまで旅して、いろんなことを知って、これからに生かしたい」
こう見えて俺様、筋肉だけじゃなく知識欲もあるんだぜ? と爽やかな笑顔でマッスルポーズを決める。周囲から「おお」と声が上がる。様になっている。マッスルポーズが様になる者はそうそういないだろう。
ここに集まったハンターたちは8人中6人がリアルブルーからの転移者だ。多いと話には聞いていたが本当なのだと、リーナは改めて実感する。
すると突然、きゃはは! と再び甲高い笑い声が上がる。言わずとも知れている、声の主はゾファルだ。寝転がったままケラケラと笑っていたが、全員の視線が集まったところで、ころりと腹這いになって頬杖をつく。
「俺さまちゃんは、喧嘩吹っかけた相手がたまたまハンターで勝てなかったからお礼参りのためになったんじゃん」
お礼参り? 聞き覚えのない単語だ。リーナの頭に「?」が浮かぶ。
困惑しているリーナの肩を、ヴァイスがぽんと叩いた。
「きっかけは人それぞれってことだ。俺のきっかけはあんたの姉貴に近いかな? 初めは故郷を歪虚に奪われた復讐心から助けて貰った命の恩人であるハンターに師事を願い出て力を求めた」
だが、師の元で生きる術を学ぶ中で多くの出会いと別れ様々な出来事を経験し、自身が助けられたように誰かを助け守るハンターを目指すことになったとヴァイスは語る。
「わたしは転移者だけど、転移してきたのは幼い頃で、帝国で一般教育を受けているの。数年前に出会った旅の魔術師に、半ば強引に弟子にしてもらって、各地を放浪したのがきっかけね」
「すごい……そんなきっかけもあるのですね」
自分と歳はそう変わらないだろう。エーミの行動力に、リーナは舌を巻く。するとエーミは照れくさそうに首を竦める。
「子ども向けアニメの「魔法」に憧れがあったからっていうのもあるんだけどね。でも、師匠がいい意味でも悪い意味でも大味な人だったから。道中や逗留先で人間らしい生活を送りたかったから、料理や家事は全部自分でやったわ」
師匠のことを思い出しているのだろう。大変だったといいつつも、遠くを見つめるエーミの眼差しはどこか暖かい。
「あなたにも師匠は必要と思うわ」
「師匠、ですか?」
師匠に付く。リーナは思ってもみなかったようだ。
「ええ。魔術でも学校が主流の今だけど、独り立ちできるまで必要だと思うわ」
●大変なことってなんですか?
「大変だと思ったこと……そうですね。戦わなきゃいけないこと、でしょうか。ウエイトレスのお仕事してても、歪虚が出たら戦わなきゃいけないんです。この世界に来るまで戦ったことなんてなかったから」
智里の答えは等身大の少女そのものだ。ハンターだから戦うのが平気だというわけではない。どこかハンターを特別視していたリーナにとっては、小さな衝撃だった。
「戦いがあれば……人の死に立ち会うこともある。滅ぼされた村や、壊された街も見たわ。当然ヴォイドや敵性亜人と戦いになれば大怪我を負う時だってあるわ」
篝は淡々と話す。彼女とて慣れたわけではないだろう。恐らく、それだけ多くの死と隣り合わせの日々に違いない。
「そう、力が足りず重体になったことは俺様だって何度かある。ありゃあ悔しい。自分の力不足が悔しくて悔しくて、夜も寝られなくなる」
つい昨日の出来事のように、トリプルJは悔しさが募っていた。彼のように強屈なハンターでも大怪我を負うこともあるのだ。
「俺も、あれは大変だったっす」
神楽(ka2032)が話すのは、触手の化け物に掴まった時の体験談だ。全身の穴という穴に触手が侵入してきた話を克明に説明すると、リーナの顔はたちまち青ざめていく。
「嬢ちゃんもハンターになるなら覚悟した方がいいっすよ」
「はい、心に刻んでおきます」
話を右から左へと流しながら、ゾファルはポテチを頬張っていたが、とうとう空になってしまった。まだ足りない。ふと思いついたように、じりじりと這ったままリーナに近づき、俺様ちゃんはぁ、とゾファルは愉快そうに瞳をきらめかす。
「ハンターでも腹が減る事かな。まあ、希少職種だから引く手あまたで仕事には困らないけれど働いたら負けジャン」
様々な考え方があるのだと、リーナは思うことにする。ゾファルの自由過ぎる発言に感化されたのか、実は……とトリプルJがこっそり告白する。
「こっちの世界にゃミステリもパルプマガジンもないんだぜ!? しょうがないから酒場で酒と煙草を飲みながら、メニュー眺めて気を紛らわすけどよぉ……」
彼が活字好きだとは意外だった。リーナは失礼と思いつつ、クスリと笑ってしまった。
●よかったことはなんですか?
ほい、と真っ先に挙手したのは神楽だった。彼の発言は結構心臓に悪い。
「スライムと戦った時っすね。仲間の女の子がドジ踏んで捕まったら服を溶かされた上に全身の穴という穴にスライムが侵入したんすよ。眼福だったっすね! お嬢ちゃんも――」
「はい、心しておきます」
にっこりと笑って言葉を遮る。神楽が脅すつもり満々なのを、リーナは無意識に気づいていたようである。意外としぶといお嬢様に、神楽はちっと舌打ちする。
「おともだちが増えたこと、でしょうか?」
ほのぼのとした智里の意見は、ハンターとしては珍しいものなのかもしれない。それがリーナの興味を引いた。
「どんなおともだちがいらっしゃるのですか?」
「おばあちゃんの国の人と知り合いになったり、バトル大好きな人とおともだちになったりしました。戦闘の時以外はおしとやかで優しいお嬢様とおともだちになったりしました」
「この世界の外にもおともだちがいるなんて素敵ですね。エーミさんのお話も伺ってよろしいですか?」
「ええもちろん。……うん、世界って広いって感じたわ。座学で知るより、楽しかったわよ。ハンターとして歪虚と戦うより、人々の生活を手伝ったり、謎に触れ、解き明かしたり……そっちの方が私には合っているみたい」
「本当に、同じハンターさんでも、様々な考えをもっていらっしゃるのですね」
一般的に聞くハンターとは違う面を知れたのは、現役のハンターたちと直接話をする機会があったお陰だ。
「多くの仲間達と共に過去からの想いを紡ぎ、次へと紡いでいけること。そして最愛のヒトが出来た事が、ハンターになって得た喜びだ」
ヴァイスが真顔で語るものだから、うんうんと聞いていたリーナだったが、はっと何かに気づいた途端、頬を真っ赤に染める。
「どうした?」
ヴァイスにクサい台詞を吐いている自覚はないらしい。とはいえ、年頃の乙女には少々刺激が強かったようだ。
「自覚がないというのは、恐ろしいものだな……」
ずっと沈黙を守っていたユーレンが、ぼそりと呟いた。
●リーナの選択
「ハンターたちの話はどうだった?」
静まり返ったハンターオフィスに残るのは、リーナとコウの二人きりだった。姉のカレンは「考えがまとまったらまた来るわ」と伝言を残して帰ってしまった。彼女なりに気を利かせたつもりなのだろう。
リーナは紅潮させた頬のまま、大きく息を吐いた。
「きっかけも、どのような思いで続けているのかも、喜びや悲しみも人それぞれなのだと……人の数だけ違うのだとわかりました」
転移して故郷への道を開くためにハンターの道を選んだもの。歪虚に故郷を奪われ、戦う道を選びハンターになったもの。様々な生き様の人たちがいた。
「まだ迷っている?」
コウ・リィが訊ねると、素直にリーナは頷いた。
「周囲の人たちの気持ちを酌んであげるようにとも言われました。でも、経験してからじっくり考えてもいいのではないかとも」
コウ・リィが淹れた紅茶のカップを見つめながら、ハンターたちとの会話を思い出す。
もう覚醒はしたのか? 覚醒したならハンターにならないのは勿体ないと言われて嬉しいはずなのに、何も言えなかった。
自分が覚醒者であることは確認済みだった。でも。
家族に2度と会わず、野垂れ死にする覚悟はあるだろうか?
人を殺す覚悟や、自分が死ぬ覚悟が持てるだろうか?
他人に負けない強みを持つこともできるだろうか?
選んだ選択の先に絶望が待ち構えていて倒れても、生きている限りそれを受けいれ這いつくばり立ち上がり、また進んで行く覚悟。自分はその覚悟を持てるだろうか?
「後悔しても納得のいく人生を……か」
自分に贈られた言葉を、リーナは噛みしめるようにそっと呟いた。
ハンター志望の少女、リーナ・ヴァンニール。
年齢は十四歳と聞いていたが、実年齢よりも少々幼い印象の少女だった。
ふんわりとした淡い金髪は肩よりも短く、服装も白いブラウスと紺色のフレアースカート。伯爵令嬢にしてはずいぶんとシンプルなものだったが、歩く姿や椅子に座る仕草などは確かにどこか優雅だ。
くつろいだ姿勢の方が話もしやすかろうと、床にはカーペットを敷き、リーナを取り囲むように円座になっていた。正座や胡坐、クッションの上に座ったり、あるいは寝転んだりと姿勢は様々だ。
「おおっと随分とかわいい子が来たなー。お嬢ちゃん飴玉たべる―? きゃははは」
ゾファル・G・初火(ka4407)がテンションも高く笑う。
「ありがとうございます。飴は大好きです」
「そっかー、飴大好きなのかー」
きゃはは、と腹を抱えて笑い転げる。一方リーナは何か粗相をしてしまったのかと、羞恥で頬を真っ赤に染めている。
途方に暮れているリーナに、エーミ・エーテルクラフト(ka2225)は柔らかくほほ笑みかける。
「今回はよろしくお願いします」
頬を赤らめたままエーミと握手を交わすと、今度はヴァイス(ka0364)が手を差し伸べる。
「俺はヴァイスだ。宜しくな」
「はい。こちらこそ」
他のハンターたちとも挨拶を交わす頃には、リーナの表情から緊張が解け始めていた。
「さっそくですが、皆さんがハンターになったきっかけを聞かせていただけますか?」
「その前に、まずどうしてそんな話を聞きたいのか、あんたの話を聞かせてくれないか?」
ハンターになった経緯は人ぞれぞれだ。中には人には話したくないものかもしれない。それを敢えて訊ねるというのなら、なぜそれを知りたいのか、それなりの説明が必要ではないかとヴァイスに諭される。
「ごめんなさい。おっしゃるとおりです」
根が素直なのだろう。彼の意見を真摯に受け止めたようだ。
「わたしの姉は婚約者が殺されたのをきっかけにハンターになりました。当時は婚約者の死は伏せられていました。ただ二人の婚約を解消したという話だけしか両親は教えてくれませんでした」
兄のように慕っていた婚約者との繋がりが断ち切られただけでも悲しかったというのに、今度は大好きな姉が遠くの寄宿学校へ行ってしまった。
しばらくは寂しかったが、仕方がないのだと自分に言い聞かせ、次第にその生活を受け入れられるようになっていた。
「子供だから話してもわからないと思ったのでしょう。とある公爵家のお茶会の場で事実を知りました」
社交界の情報発信源と呼ばれる貴婦人たちの口から、それらの情報は簡単に手に入った。
「姉の婚約者は領地を視察に行った時、歪虚に殺されてしまったそうです。姉も同行していて、目の当たりにしてしまったのだと」
駆け付けたハンターたちによって、姉の命は助かったという。
「姉は寄宿舎へ行ったのではなく、ハンターになっていたのです。わたしは親しい人の死すら知らず、姉のような人たちが脅威に曝されながら戦っていることも知らずに過ごしてきました。もし姉が命を落としたとしても、何も知らずに過ごしていたでしょう」
淡々と話す彼女からは、静かな覚悟が感じられる。
「いつからか、わたしもハンターになるのだと心に決めていました。父の視察のために依頼したハンターの方に、こっそり相談してみたのです。そうしたらその方は姉の知り合いで、当然姉にも話が伝わってしまいました」
リーナは思い出したように、首を竦める。
「久々に再会した姉貴から猛反対を喰らったってわけか」
なるほど、とヴァイスは愉快そうに口角を上げる。
姉の立場からすれば当然の反応だ。恐らく両親にはまだ話していないのだろう。
「姉が居て、家族がいるなら……」
沈黙を静かな声で破ったのはユーレン(ka6859)だった。
「その家族が反対しているなら、我はぬしがハンターになることは勧めぬ。2度とその家族に会わず、それが罪だと自覚してなるなら、そこまでの覚悟があるなら、我は止めぬ。我が村はもうない。それでも我を拾い育ててくれた恩義のある家を、我は捨ててここに来た。2度と顔向け出来ぬ」
ユーレンの言葉は厳しく重たい。一見突き放したような発言だが、彼女がその覚悟を持ってハンターの道を選んだのだと気付き、リーナはしばし言葉を失う。
「サルバトーレ・ロッソって知ってる?」
八原 篝(ka3104)がリーナに訊ねる。
「はい。ヴォイドとの決戦と、あちらのコロニーに取り残された人々の保護と回収のために造られた戦艦、でしたよね?」
だいたいそんなところね、と篝は頷いた。
「……転移してきてからずっと船の中に引きこもっていたけど、どうしようもなく息が詰まって。ようやく外に出た時に同じリアルブルー人のハンターに出会ったの。その人からいろんな事を聞いて、自分もハンターになるって決めたわ」
元の世界に帰る方法も見つかるかも知れないから、と篝は静かに語る。
「わたしも……おうちに帰るために変わらなきゃ、自分で帰る方法を探さなきゃ。そう思ったんです」
自分だけクリムゾンウェストに転移してしまったから、と穂積 智里(ka6819)は、ぽつりぽつりと語り出す。
智里もまたリアルブルーからの転移者であった。
「おとうさんやおかあさんにも会いたかったけど。おじいちゃんのおうちで、おばあちゃんのごはんが食べたくて。ロッソに閉じこもってるままじゃ、絶対おうちに帰れないでしょう?」
「俺もロッソと一緒に転移して、ハンターとして覚醒できることに気がついた」
俺は元々リアルブルーの軍人だった、とトリプルJ(ka6653)が語り出す。
「やれることがあるなら、やらないなんて野暮だろう? 知らないことを知れば、出来ることも広がる。帰ることも夢じゃねぇ」
吹っ切れたのか、元々の彼の性格なのか。語る彼の表情はからりと明るい。
「リアルブルーから転移してきた方たちの多くが覚醒者になっているという話は本当だったのですね」
「ああ、だからハンターになって世界中すみずみまで旅して、いろんなことを知って、これからに生かしたい」
こう見えて俺様、筋肉だけじゃなく知識欲もあるんだぜ? と爽やかな笑顔でマッスルポーズを決める。周囲から「おお」と声が上がる。様になっている。マッスルポーズが様になる者はそうそういないだろう。
ここに集まったハンターたちは8人中6人がリアルブルーからの転移者だ。多いと話には聞いていたが本当なのだと、リーナは改めて実感する。
すると突然、きゃはは! と再び甲高い笑い声が上がる。言わずとも知れている、声の主はゾファルだ。寝転がったままケラケラと笑っていたが、全員の視線が集まったところで、ころりと腹這いになって頬杖をつく。
「俺さまちゃんは、喧嘩吹っかけた相手がたまたまハンターで勝てなかったからお礼参りのためになったんじゃん」
お礼参り? 聞き覚えのない単語だ。リーナの頭に「?」が浮かぶ。
困惑しているリーナの肩を、ヴァイスがぽんと叩いた。
「きっかけは人それぞれってことだ。俺のきっかけはあんたの姉貴に近いかな? 初めは故郷を歪虚に奪われた復讐心から助けて貰った命の恩人であるハンターに師事を願い出て力を求めた」
だが、師の元で生きる術を学ぶ中で多くの出会いと別れ様々な出来事を経験し、自身が助けられたように誰かを助け守るハンターを目指すことになったとヴァイスは語る。
「わたしは転移者だけど、転移してきたのは幼い頃で、帝国で一般教育を受けているの。数年前に出会った旅の魔術師に、半ば強引に弟子にしてもらって、各地を放浪したのがきっかけね」
「すごい……そんなきっかけもあるのですね」
自分と歳はそう変わらないだろう。エーミの行動力に、リーナは舌を巻く。するとエーミは照れくさそうに首を竦める。
「子ども向けアニメの「魔法」に憧れがあったからっていうのもあるんだけどね。でも、師匠がいい意味でも悪い意味でも大味な人だったから。道中や逗留先で人間らしい生活を送りたかったから、料理や家事は全部自分でやったわ」
師匠のことを思い出しているのだろう。大変だったといいつつも、遠くを見つめるエーミの眼差しはどこか暖かい。
「あなたにも師匠は必要と思うわ」
「師匠、ですか?」
師匠に付く。リーナは思ってもみなかったようだ。
「ええ。魔術でも学校が主流の今だけど、独り立ちできるまで必要だと思うわ」
●大変なことってなんですか?
「大変だと思ったこと……そうですね。戦わなきゃいけないこと、でしょうか。ウエイトレスのお仕事してても、歪虚が出たら戦わなきゃいけないんです。この世界に来るまで戦ったことなんてなかったから」
智里の答えは等身大の少女そのものだ。ハンターだから戦うのが平気だというわけではない。どこかハンターを特別視していたリーナにとっては、小さな衝撃だった。
「戦いがあれば……人の死に立ち会うこともある。滅ぼされた村や、壊された街も見たわ。当然ヴォイドや敵性亜人と戦いになれば大怪我を負う時だってあるわ」
篝は淡々と話す。彼女とて慣れたわけではないだろう。恐らく、それだけ多くの死と隣り合わせの日々に違いない。
「そう、力が足りず重体になったことは俺様だって何度かある。ありゃあ悔しい。自分の力不足が悔しくて悔しくて、夜も寝られなくなる」
つい昨日の出来事のように、トリプルJは悔しさが募っていた。彼のように強屈なハンターでも大怪我を負うこともあるのだ。
「俺も、あれは大変だったっす」
神楽(ka2032)が話すのは、触手の化け物に掴まった時の体験談だ。全身の穴という穴に触手が侵入してきた話を克明に説明すると、リーナの顔はたちまち青ざめていく。
「嬢ちゃんもハンターになるなら覚悟した方がいいっすよ」
「はい、心に刻んでおきます」
話を右から左へと流しながら、ゾファルはポテチを頬張っていたが、とうとう空になってしまった。まだ足りない。ふと思いついたように、じりじりと這ったままリーナに近づき、俺様ちゃんはぁ、とゾファルは愉快そうに瞳をきらめかす。
「ハンターでも腹が減る事かな。まあ、希少職種だから引く手あまたで仕事には困らないけれど働いたら負けジャン」
様々な考え方があるのだと、リーナは思うことにする。ゾファルの自由過ぎる発言に感化されたのか、実は……とトリプルJがこっそり告白する。
「こっちの世界にゃミステリもパルプマガジンもないんだぜ!? しょうがないから酒場で酒と煙草を飲みながら、メニュー眺めて気を紛らわすけどよぉ……」
彼が活字好きだとは意外だった。リーナは失礼と思いつつ、クスリと笑ってしまった。
●よかったことはなんですか?
ほい、と真っ先に挙手したのは神楽だった。彼の発言は結構心臓に悪い。
「スライムと戦った時っすね。仲間の女の子がドジ踏んで捕まったら服を溶かされた上に全身の穴という穴にスライムが侵入したんすよ。眼福だったっすね! お嬢ちゃんも――」
「はい、心しておきます」
にっこりと笑って言葉を遮る。神楽が脅すつもり満々なのを、リーナは無意識に気づいていたようである。意外としぶといお嬢様に、神楽はちっと舌打ちする。
「おともだちが増えたこと、でしょうか?」
ほのぼのとした智里の意見は、ハンターとしては珍しいものなのかもしれない。それがリーナの興味を引いた。
「どんなおともだちがいらっしゃるのですか?」
「おばあちゃんの国の人と知り合いになったり、バトル大好きな人とおともだちになったりしました。戦闘の時以外はおしとやかで優しいお嬢様とおともだちになったりしました」
「この世界の外にもおともだちがいるなんて素敵ですね。エーミさんのお話も伺ってよろしいですか?」
「ええもちろん。……うん、世界って広いって感じたわ。座学で知るより、楽しかったわよ。ハンターとして歪虚と戦うより、人々の生活を手伝ったり、謎に触れ、解き明かしたり……そっちの方が私には合っているみたい」
「本当に、同じハンターさんでも、様々な考えをもっていらっしゃるのですね」
一般的に聞くハンターとは違う面を知れたのは、現役のハンターたちと直接話をする機会があったお陰だ。
「多くの仲間達と共に過去からの想いを紡ぎ、次へと紡いでいけること。そして最愛のヒトが出来た事が、ハンターになって得た喜びだ」
ヴァイスが真顔で語るものだから、うんうんと聞いていたリーナだったが、はっと何かに気づいた途端、頬を真っ赤に染める。
「どうした?」
ヴァイスにクサい台詞を吐いている自覚はないらしい。とはいえ、年頃の乙女には少々刺激が強かったようだ。
「自覚がないというのは、恐ろしいものだな……」
ずっと沈黙を守っていたユーレンが、ぼそりと呟いた。
●リーナの選択
「ハンターたちの話はどうだった?」
静まり返ったハンターオフィスに残るのは、リーナとコウの二人きりだった。姉のカレンは「考えがまとまったらまた来るわ」と伝言を残して帰ってしまった。彼女なりに気を利かせたつもりなのだろう。
リーナは紅潮させた頬のまま、大きく息を吐いた。
「きっかけも、どのような思いで続けているのかも、喜びや悲しみも人それぞれなのだと……人の数だけ違うのだとわかりました」
転移して故郷への道を開くためにハンターの道を選んだもの。歪虚に故郷を奪われ、戦う道を選びハンターになったもの。様々な生き様の人たちがいた。
「まだ迷っている?」
コウ・リィが訊ねると、素直にリーナは頷いた。
「周囲の人たちの気持ちを酌んであげるようにとも言われました。でも、経験してからじっくり考えてもいいのではないかとも」
コウ・リィが淹れた紅茶のカップを見つめながら、ハンターたちとの会話を思い出す。
もう覚醒はしたのか? 覚醒したならハンターにならないのは勿体ないと言われて嬉しいはずなのに、何も言えなかった。
自分が覚醒者であることは確認済みだった。でも。
家族に2度と会わず、野垂れ死にする覚悟はあるだろうか?
人を殺す覚悟や、自分が死ぬ覚悟が持てるだろうか?
他人に負けない強みを持つこともできるだろうか?
選んだ選択の先に絶望が待ち構えていて倒れても、生きている限りそれを受けいれ這いつくばり立ち上がり、また進んで行く覚悟。自分はその覚悟を持てるだろうか?
「後悔しても納得のいく人生を……か」
自分に贈られた言葉を、リーナは噛みしめるようにそっと呟いた。
依頼結果
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相談卓 八原 篝(ka3104) 人間(リアルブルー)|19才|女性|猟撃士(イェーガー) |
最終発言 2017/08/02 17:40:20 |
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依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2017/08/02 07:42:45 |